JPH11169709A - 燃焼触媒および触媒燃焼器 - Google Patents
燃焼触媒および触媒燃焼器Info
- Publication number
- JPH11169709A JPH11169709A JP9363641A JP36364197A JPH11169709A JP H11169709 A JPH11169709 A JP H11169709A JP 9363641 A JP9363641 A JP 9363641A JP 36364197 A JP36364197 A JP 36364197A JP H11169709 A JPH11169709 A JP H11169709A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- combustion
- catalyst
- temperature
- alumina
- combustion catalyst
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】1000℃以上で高温燃焼した場合にも、安定
した燃焼が可能で、かつ高い浄化性能が得られる燃焼触
媒および触媒燃焼器を提供する。 【解決手段】 燃焼触媒の担体表面を被覆するコーティ
ング材を、定常燃焼時の触媒最高温度が1000℃以上
の高温燃焼状態においても、比表面積低下を伴う相転移
を生じることのない安定な材料、例えばα−アルミナを
主成分とする材料とする。α−アルミナは、高温で安定
であり、また、比表面積が小さいので、触媒温度が上昇
しにくく、少ない空気量で、触媒温度をほぼ一定に保ち
ながら燃焼させることができ、浄化性能も良好である。
した燃焼が可能で、かつ高い浄化性能が得られる燃焼触
媒および触媒燃焼器を提供する。 【解決手段】 燃焼触媒の担体表面を被覆するコーティ
ング材を、定常燃焼時の触媒最高温度が1000℃以上
の高温燃焼状態においても、比表面積低下を伴う相転移
を生じることのない安定な材料、例えばα−アルミナを
主成分とする材料とする。α−アルミナは、高温で安定
であり、また、比表面積が小さいので、触媒温度が上昇
しにくく、少ない空気量で、触媒温度をほぼ一定に保ち
ながら燃焼させることができ、浄化性能も良好である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、触媒反応を利用し
て燃料を燃焼させる燃焼触媒およびこれを用いた触媒燃
焼器に関する。
て燃料を燃焼させる燃焼触媒およびこれを用いた触媒燃
焼器に関する。
【0002】
【従来の技術】触媒燃焼器は、担体表面をコーティング
材で被覆し、金属触媒を分散、担持させた燃焼触媒に、
炭化水素系の燃料と空気の混合ガスを供給して触媒燃焼
させるもので、例えば、ヒータの熱源等への利用が考え
られる。触媒燃焼では、燃焼可能な燃料濃度範囲が広い
ことから、供給する空気量を任意に選択でき、空気量を
制御することにより触媒温度を所定の一定温度に保つこ
とが可能である。ここで、所定の温度は設計時に、目的
に応じて決めることができる。
材で被覆し、金属触媒を分散、担持させた燃焼触媒に、
炭化水素系の燃料と空気の混合ガスを供給して触媒燃焼
させるもので、例えば、ヒータの熱源等への利用が考え
られる。触媒燃焼では、燃焼可能な燃料濃度範囲が広い
ことから、供給する空気量を任意に選択でき、空気量を
制御することにより触媒温度を所定の一定温度に保つこ
とが可能である。ここで、所定の温度は設計時に、目的
に応じて決めることができる。
【0003】燃焼触媒のコーティング材としては、従来
より、活性アルミナ、特にγ−アルミナが用いられてい
る。γ−アルミナは比表面積が大きく、触媒金属を高分
散させることができるため、比較的低温、例えば100
0℃以下で燃焼させる場合でも良好な燃焼が可能で、臭
気等の原因となる未燃ガスの排出が抑制され、高い浄化
性能が得られる。
より、活性アルミナ、特にγ−アルミナが用いられてい
る。γ−アルミナは比表面積が大きく、触媒金属を高分
散させることができるため、比較的低温、例えば100
0℃以下で燃焼させる場合でも良好な燃焼が可能で、臭
気等の原因となる未燃ガスの排出が抑制され、高い浄化
性能が得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の燃焼触媒は、灯油等の硫黄分を含まない燃料を用い
る場合には有用であるが、軽油等の硫黄分を含む燃料を
用いた場合には、以下のような問題がある。近年、触媒
燃焼器を、自動車用の補助ヒータの熱源として用いるこ
とが検討されており、上記従来の燃焼触媒を用いて、軽
油のように硫黄分を含む燃料を1000℃以下で燃焼さ
せた場合、燃焼触媒内の温度分布により低温部に硫黄が
付着し、被毒が生じる。硫黄分は600〜700℃で脱
離することから、燃焼触媒の温度分布を考慮して、触媒
の最高温度が例えば1000℃以上となるように高温燃
焼させれば、硫黄被毒を回避できることが知られてい
る。ところが、上記従来の燃焼触媒を1000℃以上で
高温燃焼させると、コーティング材であるγ−アルミナ
が相転移し、燃焼特性や浄化性能が変化するという問題
があった。
来の燃焼触媒は、灯油等の硫黄分を含まない燃料を用い
る場合には有用であるが、軽油等の硫黄分を含む燃料を
用いた場合には、以下のような問題がある。近年、触媒
燃焼器を、自動車用の補助ヒータの熱源として用いるこ
とが検討されており、上記従来の燃焼触媒を用いて、軽
油のように硫黄分を含む燃料を1000℃以下で燃焼さ
せた場合、燃焼触媒内の温度分布により低温部に硫黄が
付着し、被毒が生じる。硫黄分は600〜700℃で脱
離することから、燃焼触媒の温度分布を考慮して、触媒
の最高温度が例えば1000℃以上となるように高温燃
焼させれば、硫黄被毒を回避できることが知られてい
る。ところが、上記従来の燃焼触媒を1000℃以上で
高温燃焼させると、コーティング材であるγ−アルミナ
が相転移し、燃焼特性や浄化性能が変化するという問題
があった。
【0005】しかして、本発明の目的は、硫黄被毒を回
避するために1000℃以上で高温燃焼した場合に、安
定した燃焼が可能で、かつ高い浄化性能が得られる燃焼
触媒および触媒燃焼器を提供することにある。
避するために1000℃以上で高温燃焼した場合に、安
定した燃焼が可能で、かつ高い浄化性能が得られる燃焼
触媒および触媒燃焼器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の燃焼触媒は、担体表面をコーティング材
で被覆してコーティング層を形成し、該コーティング層
に金属触媒を担持してなる。上記コーティング材として
は、定常燃焼時の触媒最高温度が1000℃以上の高温
燃焼状態において、比表面積低下を伴う相転移を生じる
ことのない安定な材料を用いる。
に、請求項1の燃焼触媒は、担体表面をコーティング材
で被覆してコーティング層を形成し、該コーティング層
に金属触媒を担持してなる。上記コーティング材として
は、定常燃焼時の触媒最高温度が1000℃以上の高温
燃焼状態において、比表面積低下を伴う相転移を生じる
ことのない安定な材料を用いる。
【0007】本発明は、従来の燃焼触媒を高温燃焼させ
た時に生じる燃焼特性や浄化性能の変化が、γ−アルミ
ナの相転移にあることに着目し、上記コーティング層
を、高温燃焼状態においても比表面積低下を伴う相転移
を生じることのない安定な材料で形成することでこれを
解決する。よって、比表面積の低下に伴う燃焼特性の変
化を防止して安定した燃焼が可能である。また、高温燃
焼させることで浄化性能が向上するので、硫黄被毒を回
避しつつ、未燃ガスの排出を抑制できる。
た時に生じる燃焼特性や浄化性能の変化が、γ−アルミ
ナの相転移にあることに着目し、上記コーティング層
を、高温燃焼状態においても比表面積低下を伴う相転移
を生じることのない安定な材料で形成することでこれを
解決する。よって、比表面積の低下に伴う燃焼特性の変
化を防止して安定した燃焼が可能である。また、高温燃
焼させることで浄化性能が向上するので、硫黄被毒を回
避しつつ、未燃ガスの排出を抑制できる。
【0008】請求項2では、上記コーティング層の比表
面積を1m2 /g未満(担体の重量を含む)とする。比
表面積が小さいと、触媒金属の分散性が低下し、浄化性
能は低くなる傾向にあるが、1000℃以上の高温燃焼
では触媒反応が促進されるため影響は小さく、従来とほ
ぼ同等の浄化性能が得られる。一方、構造の緻密化など
により熱伝達率が向上する等の理由で、触媒温度が上昇
しにくくなり(熱がたもりにくくなり)、触媒温度を一
定に保持するために必要な空気量が、従来より少なくな
る。つまり、一定熱量を得るために燃料量は固定される
ため、空気量を少なくして流速を遅くし、熱の逃げを少
なくすることが必要となる。よって、エアポンプ等、装
置の小型化が可能である。また、一定の空気量で、触媒
温度をほぼ一定に保持することができるため、空気量を
フィードバック制御する等の必要がなく、装置構成の簡
素化、低コスト化が可能である。
面積を1m2 /g未満(担体の重量を含む)とする。比
表面積が小さいと、触媒金属の分散性が低下し、浄化性
能は低くなる傾向にあるが、1000℃以上の高温燃焼
では触媒反応が促進されるため影響は小さく、従来とほ
ぼ同等の浄化性能が得られる。一方、構造の緻密化など
により熱伝達率が向上する等の理由で、触媒温度が上昇
しにくくなり(熱がたもりにくくなり)、触媒温度を一
定に保持するために必要な空気量が、従来より少なくな
る。つまり、一定熱量を得るために燃料量は固定される
ため、空気量を少なくして流速を遅くし、熱の逃げを少
なくすることが必要となる。よって、エアポンプ等、装
置の小型化が可能である。また、一定の空気量で、触媒
温度をほぼ一定に保持することができるため、空気量を
フィードバック制御する等の必要がなく、装置構成の簡
素化、低コスト化が可能である。
【0009】請求項3では、上記コーティング材とし
て、α−アルミナを主成分として含む材料を用いる。具
体的には、安定相であるα−アルミナを主成分とする材
料でコーティング層を形成すると、比表面積を1m2 /
g未満とすることができ、上記した効果が得られる。
て、α−アルミナを主成分として含む材料を用いる。具
体的には、安定相であるα−アルミナを主成分とする材
料でコーティング層を形成すると、比表面積を1m2 /
g未満とすることができ、上記した効果が得られる。
【0010】請求項4では、上記請求項1ないし3の燃
焼触媒を用いて触媒燃焼器を構成し、上記燃焼触媒に燃
料と空気の混合ガスを供給して該混合ガスを燃焼させ
る。この時、触媒最高温度(上記燃焼触媒中の温度分布
における最高温度)が1000℃以上の一定温度となる
ように燃焼させることで、硫黄被毒を防止し、高い浄化
性能を得ることができる。しかも、上記燃焼触媒は高温
で安定であるので、安定した燃焼が可能で、制御性に優
れる。
焼触媒を用いて触媒燃焼器を構成し、上記燃焼触媒に燃
料と空気の混合ガスを供給して該混合ガスを燃焼させ
る。この時、触媒最高温度(上記燃焼触媒中の温度分布
における最高温度)が1000℃以上の一定温度となる
ように燃焼させることで、硫黄被毒を防止し、高い浄化
性能を得ることができる。しかも、上記燃焼触媒は高温
で安定であるので、安定した燃焼が可能で、制御性に優
れる。
【0011】請求項5では、上記請求項4の触媒燃焼器
において、上記燃焼触媒に供給する上記燃料の量および
上記空気の量をともに一定量とする。本発明の燃焼触媒
は、高温燃焼させても触媒温度が上昇しにくいので、燃
料に対する空気量の比率を小さくすることができ、ま
た、空気量を一定としたままで、触媒温度をほぼ一定に
保持することができる。このため、エアポンプが小型化
でき、燃料や空気の量を制御する必要がないので、装置
構成が簡単にできる。
において、上記燃焼触媒に供給する上記燃料の量および
上記空気の量をともに一定量とする。本発明の燃焼触媒
は、高温燃焼させても触媒温度が上昇しにくいので、燃
料に対する空気量の比率を小さくすることができ、ま
た、空気量を一定としたままで、触媒温度をほぼ一定に
保持することができる。このため、エアポンプが小型化
でき、燃料や空気の量を制御する必要がないので、装置
構成が簡単にできる。
【0012】請求項6では、上記燃料として硫黄分を含
む燃料を用いる。上記構成の触媒燃焼器は、1000℃
以下の燃焼において硫黄被毒が問題となる、軽油等の硫
黄分を含む燃料を用いる場合に、特に有効で、優れた効
果を発揮する。
む燃料を用いる。上記構成の触媒燃焼器は、1000℃
以下の燃焼において硫黄被毒が問題となる、軽油等の硫
黄分を含む燃料を用いる場合に、特に有効で、優れた効
果を発揮する。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明を詳
細に説明する。図3は触媒燃焼器の全体構成を示すもの
で、上部ハウジングH1内に燃焼触媒1が収容され、下
部ハウジングH2内には容器状の燃料気化器3が配設し
てある。燃料気化器3内には、図略の燃料ポンプを介し
て燃料タンクに接続する燃料供給管31の一端が開口し
ている。燃料供給管31が貫設される上記燃料気化器3
壁には、空気供給口32が設けてあり、下部ハウジング
H2壁を貫通して図略のエアポンプに連通する空気供給
管21より、上記燃料気化器3外周に設けた空気通路2
2を経て、上記燃料気化器3内部に空気が導入されるよ
うになしてある。上記燃料気化器3底部には燃料および
空気を加熱するヒータ23が埋設されており、加熱気化
した燃料は空気との混合気体となって上方へ送られる。
細に説明する。図3は触媒燃焼器の全体構成を示すもの
で、上部ハウジングH1内に燃焼触媒1が収容され、下
部ハウジングH2内には容器状の燃料気化器3が配設し
てある。燃料気化器3内には、図略の燃料ポンプを介し
て燃料タンクに接続する燃料供給管31の一端が開口し
ている。燃料供給管31が貫設される上記燃料気化器3
壁には、空気供給口32が設けてあり、下部ハウジング
H2壁を貫通して図略のエアポンプに連通する空気供給
管21より、上記燃料気化器3外周に設けた空気通路2
2を経て、上記燃料気化器3内部に空気が導入されるよ
うになしてある。上記燃料気化器3底部には燃料および
空気を加熱するヒータ23が埋設されており、加熱気化
した燃料は空気との混合気体となって上方へ送られる。
【0014】上記燃料気化器3の上方には、円筒形の燃
焼筒4が配され、その内部に上記燃焼触媒1が配設され
ている。燃料気化器3より供給される混合気体は、この
燃焼触媒1において着火、燃焼し、燃焼触媒1の上端部
より高温の燃焼ガスが排出される。燃焼ガスは、燃焼筒
4の外周の燃焼ガス通路41に流入し、排気通路43よ
り外部へ排出される間に、上部ハウジングH1壁内の流
路42を流通する循環水を加熱する。被加熱流体である
循環水は、上部ハウジングH1上部側壁に設けた導入路
44より導入され、下部側壁の導出路45より外部へ導
出される。
焼筒4が配され、その内部に上記燃焼触媒1が配設され
ている。燃料気化器3より供給される混合気体は、この
燃焼触媒1において着火、燃焼し、燃焼触媒1の上端部
より高温の燃焼ガスが排出される。燃焼ガスは、燃焼筒
4の外周の燃焼ガス通路41に流入し、排気通路43よ
り外部へ排出される間に、上部ハウジングH1壁内の流
路42を流通する循環水を加熱する。被加熱流体である
循環水は、上部ハウジングH1上部側壁に設けた導入路
44より導入され、下部側壁の導出路45より外部へ導
出される。
【0015】上記構成の触媒燃焼器では、燃料として、
軽油等の硫黄分を含む燃料を用い、定常燃焼時の触媒最
高温度が1000℃以上の一定温度となるように燃焼さ
せる。燃料および空気の量は一定とし、定常燃焼時の触
媒最高温度が所望の温度となるように、燃料に対する空
気の混合比を適宜設定する。一般に、燃料の量を一定と
して、空気の量を絞っていくと、触媒温度は上昇する。
なお、触媒最高温度とは燃焼触媒内の温度分布での最高
温度を表す。
軽油等の硫黄分を含む燃料を用い、定常燃焼時の触媒最
高温度が1000℃以上の一定温度となるように燃焼さ
せる。燃料および空気の量は一定とし、定常燃焼時の触
媒最高温度が所望の温度となるように、燃料に対する空
気の混合比を適宜設定する。一般に、燃料の量を一定と
して、空気の量を絞っていくと、触媒温度は上昇する。
なお、触媒最高温度とは燃焼触媒内の温度分布での最高
温度を表す。
【0016】上記燃焼触媒1は、図1(a)に示す円柱
形のモノリス担体11の表面をコーティング材で被覆し
てコーティング層12を形成し、該コーティング層12
に貴金属触媒13を分散、担持させてなる(図1
(b))。上記担体11としては、セラミックス、例え
ば、コーデェライトをモノリス状に成形したものが好適
に用いられるが、これに限定されるものではなく、形状
やサイズ等も任意に選択可能である。
形のモノリス担体11の表面をコーティング材で被覆し
てコーティング層12を形成し、該コーティング層12
に貴金属触媒13を分散、担持させてなる(図1
(b))。上記担体11としては、セラミックス、例え
ば、コーデェライトをモノリス状に成形したものが好適
に用いられるが、これに限定されるものではなく、形状
やサイズ等も任意に選択可能である。
【0017】本発明では、上記コーティング層12を構
成するコーティング材として、定常燃焼時の触媒最高温
度が1000℃以上の高温燃焼状態において、比表面積
低下を伴う相転移を生じることのない安定な材料を用い
る。好ましくは、上記コーティング材で担体11表面を
被覆した時に、上記コーティング層12の比表面積が1
m2 /g未満(担体重量を含む)となるような材料、特
に、α−アルミナまたは主成分としてα−アルミナを含
む材料が好適に使用される。比表面積を1m2/g未満
とすることで、1000℃以上で高温燃焼させても、触
媒温度が上昇しにくく、少ない空気量で触媒温度をほぼ
一定に保ちながら燃焼させることができる。比表面積が
これより大きいと、触媒反応が局部的に促進され、かつ
構造上緻密性に欠けるため熱伝導が悪く熱がたまりやす
いため触媒温度が上昇しやすく、触媒温度を一定に保持
するために多量の空気が必要となり、不利である。
成するコーティング材として、定常燃焼時の触媒最高温
度が1000℃以上の高温燃焼状態において、比表面積
低下を伴う相転移を生じることのない安定な材料を用い
る。好ましくは、上記コーティング材で担体11表面を
被覆した時に、上記コーティング層12の比表面積が1
m2 /g未満(担体重量を含む)となるような材料、特
に、α−アルミナまたは主成分としてα−アルミナを含
む材料が好適に使用される。比表面積を1m2/g未満
とすることで、1000℃以上で高温燃焼させても、触
媒温度が上昇しにくく、少ない空気量で触媒温度をほぼ
一定に保ちながら燃焼させることができる。比表面積が
これより大きいと、触媒反応が局部的に促進され、かつ
構造上緻密性に欠けるため熱伝導が悪く熱がたまりやす
いため触媒温度が上昇しやすく、触媒温度を一定に保持
するために多量の空気が必要となり、不利である。
【0018】図1(b)の模式図に示されるように、α
−アルミナは、比表面積が小さく貴金属触媒13の分散
性は良くないが、1000℃以上で高温燃焼させること
で、燃焼が促進され、従来とほぼ同等の浄化性能が得ら
れる。また、高温で安定であり、燃焼中の比表面積の変
化がほとんどないので、定常燃焼時に燃焼特性が変化す
ることがなく、触媒温度の変化を小さくすることができ
る。これに対し、図2に示すように、担体11´表面を
γ−アルミナで被覆してコーティング層12´を形成し
た従来の燃焼触媒では、比表面積が大きいため貴金属触
媒13´の分散性が高く、高温燃焼すると、触媒温度が
上昇しやすい。このため、触媒温度を本発明の燃焼触媒
と同様にするためにより多くの空気が必要で、エアポン
プが大型化する。また、γ−アルミナからα−アルミナ
への相転移により比表面積が低下するので、触媒温度を
一定に保持するために空気量をフィードバック制御する
装置が必要となる。
−アルミナは、比表面積が小さく貴金属触媒13の分散
性は良くないが、1000℃以上で高温燃焼させること
で、燃焼が促進され、従来とほぼ同等の浄化性能が得ら
れる。また、高温で安定であり、燃焼中の比表面積の変
化がほとんどないので、定常燃焼時に燃焼特性が変化す
ることがなく、触媒温度の変化を小さくすることができ
る。これに対し、図2に示すように、担体11´表面を
γ−アルミナで被覆してコーティング層12´を形成し
た従来の燃焼触媒では、比表面積が大きいため貴金属触
媒13´の分散性が高く、高温燃焼すると、触媒温度が
上昇しやすい。このため、触媒温度を本発明の燃焼触媒
と同様にするためにより多くの空気が必要で、エアポン
プが大型化する。また、γ−アルミナからα−アルミナ
への相転移により比表面積が低下するので、触媒温度を
一定に保持するために空気量をフィードバック制御する
装置が必要となる。
【0019】上記コーティング層12の形成は、水とコ
ーティング材を所定の割合で混合、攪拌したものに、モ
ノリス担体11を浸漬した後、乾燥、焼成することによ
りなされる。この時のコーティング材のコーティング量
は、特に制限されるものではなく、使用するモノリス担
体11のサイズ、壁厚等によっても異なるが、例えば、
壁厚170μm 、セル密度約400セル/平方インチの
通常の担体で、担体容積1リットル当たり90g〜13
0g程度とすればよい。また、コーティング量が多い場
合には、浸漬、乾燥、焼成の工程を複数回、繰り返して
行うのがよい。
ーティング材を所定の割合で混合、攪拌したものに、モ
ノリス担体11を浸漬した後、乾燥、焼成することによ
りなされる。この時のコーティング材のコーティング量
は、特に制限されるものではなく、使用するモノリス担
体11のサイズ、壁厚等によっても異なるが、例えば、
壁厚170μm 、セル密度約400セル/平方インチの
通常の担体で、担体容積1リットル当たり90g〜13
0g程度とすればよい。また、コーティング量が多い場
合には、浸漬、乾燥、焼成の工程を複数回、繰り返して
行うのがよい。
【0020】上記コーティング層12に担持される貴金
属触媒13としては、具体的には、PdまたはPdを主
成分とする触媒材料が好適に使用される。コーティング
層12を形成したモノリス担体11へ上記貴金属触媒1
3を担持させるには、通常、触媒金属の化合物を水に溶
かした溶液を調製し、これにコーティング層12を形成
したモノリス担体11を浸漬した後、乾燥、焼成する。
上記貴金属触媒13の担持量は、使用するモノリス担体
11のサイズ、壁厚、コーティング層12の比表面積等
によっても異なるが、例えば、壁厚170μm 、セル密
度約400セル/平方インチの通常の担体と比表面積が
1m2 /g未満(担体重量を含む)となるα−アルミナ
を用いた場合、上記燃焼触媒1の総重量に対し0.2重
量%〜0.8重量%程度とする。複数の金属を担持させ
る場合には、これら金属化合物の混合溶液を用いればよ
く、担持量が多い場合には、浸漬、乾燥の工程を複数
回、繰り返して行う。
属触媒13としては、具体的には、PdまたはPdを主
成分とする触媒材料が好適に使用される。コーティング
層12を形成したモノリス担体11へ上記貴金属触媒1
3を担持させるには、通常、触媒金属の化合物を水に溶
かした溶液を調製し、これにコーティング層12を形成
したモノリス担体11を浸漬した後、乾燥、焼成する。
上記貴金属触媒13の担持量は、使用するモノリス担体
11のサイズ、壁厚、コーティング層12の比表面積等
によっても異なるが、例えば、壁厚170μm 、セル密
度約400セル/平方インチの通常の担体と比表面積が
1m2 /g未満(担体重量を含む)となるα−アルミナ
を用いた場合、上記燃焼触媒1の総重量に対し0.2重
量%〜0.8重量%程度とする。複数の金属を担持させ
る場合には、これら金属化合物の混合溶液を用いればよ
く、担持量が多い場合には、浸漬、乾燥の工程を複数
回、繰り返して行う。
【0021】
【実施例】(実施例1、比較例1、2)直径80mm、長
さ100mmの円柱形モノリス担体の表面に、表1に示す
コーティング材よりなるコーティング層を形成し、さら
にPdを担持して燃焼触媒を作製した。モノリス担体
は、いずれも、厚さ170μm のコーデェライト壁で断
面正方形のセルを形成したもので、セル密度は約400
セル/平方インチであった。このモノリス担体に、実施
例1ではα−アルミナ(AL−160SGー1:昭和電
工(株)製、商品名)を、比較例1、2はγ−アルミナ
(TA−2301:住友化学工業(株)製、商品名)
を、以下の方法でコーティングした。まず、水、α−ア
ルミナ(またはγ−アルミナ)、およびアルミナゾル
(住友化学工業(株)製)を、7:3:1の割合で混
合、攪拌した。混合液の総重量は、5000gとした。
この混合液に上記モノリス担体を浸漬して取出し、液体
分を空気流で吹き払って除去した。その後、真空下、1
00℃の条件で2時間乾燥し、さらに600℃で2時間
焼成した。この含浸、乾燥、焼成の一連の工程を2度繰
り返して、コーティング層を形成した。この時のモノリ
ス担体容積1リットル当たりのコーティング量は、11
0gであった。
さ100mmの円柱形モノリス担体の表面に、表1に示す
コーティング材よりなるコーティング層を形成し、さら
にPdを担持して燃焼触媒を作製した。モノリス担体
は、いずれも、厚さ170μm のコーデェライト壁で断
面正方形のセルを形成したもので、セル密度は約400
セル/平方インチであった。このモノリス担体に、実施
例1ではα−アルミナ(AL−160SGー1:昭和電
工(株)製、商品名)を、比較例1、2はγ−アルミナ
(TA−2301:住友化学工業(株)製、商品名)
を、以下の方法でコーティングした。まず、水、α−ア
ルミナ(またはγ−アルミナ)、およびアルミナゾル
(住友化学工業(株)製)を、7:3:1の割合で混
合、攪拌した。混合液の総重量は、5000gとした。
この混合液に上記モノリス担体を浸漬して取出し、液体
分を空気流で吹き払って除去した。その後、真空下、1
00℃の条件で2時間乾燥し、さらに600℃で2時間
焼成した。この含浸、乾燥、焼成の一連の工程を2度繰
り返して、コーティング層を形成した。この時のモノリ
ス担体容積1リットル当たりのコーティング量は、11
0gであった。
【0022】上記のようにして、α−アルミナまたはγ
−アルミナよりなるコーティング層を形成したモノリス
担体を、テトラアンミンパラジウム(II)塩化物水和物
(エヌ・イーケムキャット(株)製)水溶液に浸漬した
後、液体分を空気流で吹き払って除去した。その後、真
空下、140℃の条件で2時間乾燥し、さらに1100
℃で2時間焼成した。この時、テトラアンミンパラジウ
ム(II)塩化物水和物水溶液の濃度は0.1mol/l、
水溶液の量は、2500mlとし、上記含浸、乾燥の工
程は2度繰り返して行った。かくしてα−アルミナ(実
施例1)またはγ−アルミナ(比較例1)よりなるコー
ティング層に、Pdを担持した燃焼触媒が得られた。P
dの担持量はいずれも0.6重量%であった。また、γ
−アルミナをコーティングした比較例1の燃焼触媒を、
さらに1100℃で50時間エージング処理したものを
比較例2とした。
−アルミナよりなるコーティング層を形成したモノリス
担体を、テトラアンミンパラジウム(II)塩化物水和物
(エヌ・イーケムキャット(株)製)水溶液に浸漬した
後、液体分を空気流で吹き払って除去した。その後、真
空下、140℃の条件で2時間乾燥し、さらに1100
℃で2時間焼成した。この時、テトラアンミンパラジウ
ム(II)塩化物水和物水溶液の濃度は0.1mol/l、
水溶液の量は、2500mlとし、上記含浸、乾燥の工
程は2度繰り返して行った。かくしてα−アルミナ(実
施例1)またはγ−アルミナ(比較例1)よりなるコー
ティング層に、Pdを担持した燃焼触媒が得られた。P
dの担持量はいずれも0.6重量%であった。また、γ
−アルミナをコーティングした比較例1の燃焼触媒を、
さらに1100℃で50時間エージング処理したものを
比較例2とした。
【0023】
【表1】
【0024】得られた各燃焼触媒のそれぞれに、450
℃で気化させた軽油と空気を混合して供給し、触媒燃焼
させた。この時の、定常燃焼時の触媒最高温度と、TH
C排出量の関係を図4に示す。混合気の供給は、着火時
には、軽油を1.6cc/min、空気を70l/mi
n供給し、定常燃焼時には、軽油を9.3cc/mi
n、空気を200l/min〜350l/min供給し
た。なお、触媒最高温度とは、各条件で定常燃焼してい
る時の燃焼触媒内の温度分布での最高温度を表すものと
する。
℃で気化させた軽油と空気を混合して供給し、触媒燃焼
させた。この時の、定常燃焼時の触媒最高温度と、TH
C排出量の関係を図4に示す。混合気の供給は、着火時
には、軽油を1.6cc/min、空気を70l/mi
n供給し、定常燃焼時には、軽油を9.3cc/mi
n、空気を200l/min〜350l/min供給し
た。なお、触媒最高温度とは、各条件で定常燃焼してい
る時の燃焼触媒内の温度分布での最高温度を表すものと
する。
【0025】図4の結果から、触媒最高温度900℃以
下での浄化性能については、α−アルミナをコーティン
グした実施例1の燃焼触媒よりも、γ−アルミナをコー
ティングした比較例1の燃焼触媒の方が浄化性能が高
い。ところが、触媒最高温度が900℃を越えると、実
施例1のTHC排出量は急激に減少し、触媒最高温度1
000℃以上の浄化性能は、比較例1とほぼ同等とな
る。一方、γ−アルミナをコーティングした比較例1の
燃焼触媒をさらに1100℃で50時間エージング処理
した比較例2の燃焼触媒では、α−アルミナへの相転移
に伴う比表面積低下と触媒粒径増大が見られ(表2)、
これに伴い、浄化性能が低下している。
下での浄化性能については、α−アルミナをコーティン
グした実施例1の燃焼触媒よりも、γ−アルミナをコー
ティングした比較例1の燃焼触媒の方が浄化性能が高
い。ところが、触媒最高温度が900℃を越えると、実
施例1のTHC排出量は急激に減少し、触媒最高温度1
000℃以上の浄化性能は、比較例1とほぼ同等とな
る。一方、γ−アルミナをコーティングした比較例1の
燃焼触媒をさらに1100℃で50時間エージング処理
した比較例2の燃焼触媒では、α−アルミナへの相転移
に伴う比表面積低下と触媒粒径増大が見られ(表2)、
これに伴い、浄化性能が低下している。
【0026】
【表2】
【0027】以上より、浄化性能の点からは、γ−アル
ミナの相転移点(1000℃〜1100℃)に至らない
燃焼条件では、従来のγ−アルミナをコーティング材と
する比較例1の燃焼触媒が有利であるが、この燃焼温度
では、軽油等を燃料とした場合の硫黄被毒が問題とな
る。これを避けるために、燃焼温度を1000℃以上、
例えば1100℃付近ないしそれ以上とした場合、α−
アルミナへの相転移が生じ、γ−アルミナ本来の浄化性
能を発揮することができない。従って、実施例1のよう
に、α−アルミナをコーティング材とし、燃焼温度を1
000℃以上に保持すれば、硫黄被毒が生じず、しかも
γ−アルミナと同等の浄化性能が得られることがわか
る。
ミナの相転移点(1000℃〜1100℃)に至らない
燃焼条件では、従来のγ−アルミナをコーティング材と
する比較例1の燃焼触媒が有利であるが、この燃焼温度
では、軽油等を燃料とした場合の硫黄被毒が問題とな
る。これを避けるために、燃焼温度を1000℃以上、
例えば1100℃付近ないしそれ以上とした場合、α−
アルミナへの相転移が生じ、γ−アルミナ本来の浄化性
能を発揮することができない。従って、実施例1のよう
に、α−アルミナをコーティング材とし、燃焼温度を1
000℃以上に保持すれば、硫黄被毒が生じず、しかも
γ−アルミナと同等の浄化性能が得られることがわか
る。
【0028】(実施例2、比較例3、4)触媒最高温度
1000℃以上における燃焼触媒の浄化性能をさらに詳
しく調べるため、直径80mm、長さ40mmの円柱形モノ
リス担体の表面に、表3に示すコーティング材よりなる
コーティング層を形成し、さらにPdを担持して燃焼触
媒を作製した。モノリス担体は、いずれも、実施例1で
用いたものと同じものを使用し、このモノリス担体に、
実施例2ではα−アルミナ(AL−160SGー1:昭
和電工(株)製、商品名)を、比較例3、4はγ−アル
ミナ(TA−2301:住友化学工業(株)製、商品
名)を、実施例1と同様の方法でコーティングした。コ
ーティング層を形成したモノリス担体に、実施例1と同
様の方法でPdを担持し(Pd担持量0.6重量%)、
燃焼触媒を作製した。なお、比較例4の燃焼触媒は、γ
−アルミナをコーティングした比較例3の燃焼触媒を、
さらに1100℃で50時間エージング処理して作製し
た。
1000℃以上における燃焼触媒の浄化性能をさらに詳
しく調べるため、直径80mm、長さ40mmの円柱形モノ
リス担体の表面に、表3に示すコーティング材よりなる
コーティング層を形成し、さらにPdを担持して燃焼触
媒を作製した。モノリス担体は、いずれも、実施例1で
用いたものと同じものを使用し、このモノリス担体に、
実施例2ではα−アルミナ(AL−160SGー1:昭
和電工(株)製、商品名)を、比較例3、4はγ−アル
ミナ(TA−2301:住友化学工業(株)製、商品
名)を、実施例1と同様の方法でコーティングした。コ
ーティング層を形成したモノリス担体に、実施例1と同
様の方法でPdを担持し(Pd担持量0.6重量%)、
燃焼触媒を作製した。なお、比較例4の燃焼触媒は、γ
−アルミナをコーティングした比較例3の燃焼触媒を、
さらに1100℃で50時間エージング処理して作製し
た。
【0029】
【表3】
【0030】得られた各燃焼触媒のそれぞれに、450
℃で気化させた軽油と空気の混合して供給し、触媒燃焼
させた。この時の、定常燃焼時の触媒最高温度と、TH
C排出量の関係を図5に示す。混合気の供給は、着火時
には、軽油を1.6cc/min、空気を70l/mi
n供給し、定常燃焼時には、軽油を6.4cc/mi
n、空気を100l/min〜250l/min供給し
た。
℃で気化させた軽油と空気の混合して供給し、触媒燃焼
させた。この時の、定常燃焼時の触媒最高温度と、TH
C排出量の関係を図5に示す。混合気の供給は、着火時
には、軽油を1.6cc/min、空気を70l/mi
n供給し、定常燃焼時には、軽油を6.4cc/mi
n、空気を100l/min〜250l/min供給し
た。
【0031】図5に示される温度範囲、特に触媒最高温
度1000℃以上では、これら燃焼触媒の浄化性能に大
きな違いはないが、比較例3の燃焼触媒をさらに110
0℃で50時間エージング処理した比較例4では、α−
アルミナをコーティングした実施例2よりやや劣ってい
る。これは、γ−アルミナが相転移してα−アルミナと
なる過程で、表面の触媒金属が内部に取り込まれるとと
もに、触媒金属の分散性が低下し、触媒が十分機能して
いないためと考えられる。
度1000℃以上では、これら燃焼触媒の浄化性能に大
きな違いはないが、比較例3の燃焼触媒をさらに110
0℃で50時間エージング処理した比較例4では、α−
アルミナをコーティングした実施例2よりやや劣ってい
る。これは、γ−アルミナが相転移してα−アルミナと
なる過程で、表面の触媒金属が内部に取り込まれるとと
もに、触媒金属の分散性が低下し、触媒が十分機能して
いないためと考えられる。
【0032】次に、コーティング材の違いが触媒燃焼器
のシステムに及ぼす影響を調べるため、上記各燃焼触媒
の触媒最高温度のA/F(燃料に対する空気の重量比)
依存性を調べ、図6に示した。図のように、比較例3で
は触媒最高温度が1100℃になるA/Fが43〜44
であるのに対し、比較例4では32付近に低下した。ま
た、実施例2ではA/F=35付近で触媒最高温度が1
100℃となった。これは、比較例3では比表面積が大
きいために燃焼温度が上昇しやすく、これを抑制するに
は、空気量を増大する必要があることがわかる。
のシステムに及ぼす影響を調べるため、上記各燃焼触媒
の触媒最高温度のA/F(燃料に対する空気の重量比)
依存性を調べ、図6に示した。図のように、比較例3で
は触媒最高温度が1100℃になるA/Fが43〜44
であるのに対し、比較例4では32付近に低下した。ま
た、実施例2ではA/F=35付近で触媒最高温度が1
100℃となった。これは、比較例3では比表面積が大
きいために燃焼温度が上昇しやすく、これを抑制するに
は、空気量を増大する必要があることがわかる。
【0033】図7に比較例3、4のX線回折測定結果
を、表4に実施例2、比較例3、4のBET比表面積測
定結果を示す。図7のX線回折測定結果から、比較例4
においてα−アルミナへの相転移が起こっていることが
確認された。表4に見られる比較例4の比表面積の低下
は、この相転移によるもので、これに伴い、燃焼に要す
る空気量が減少してA/Fが小さくなったものと考えら
れる。なお、比較例4の比表面積が実施例1より大きい
のは、α−アルミナへの相転移が部分的なものであるこ
とを示している。また、比表面積が実施例1より大きい
にもかかわらず、触媒最高温度が1100℃になるA/
Fが実施例1より小さいが、これは、上記したように、
α−アルミナへの相転移により触媒金属の分散性が低下
するだけでなく、表面の触媒金属が内部に取り込まれ、
触媒機能が低下したためと考えられる。
を、表4に実施例2、比較例3、4のBET比表面積測
定結果を示す。図7のX線回折測定結果から、比較例4
においてα−アルミナへの相転移が起こっていることが
確認された。表4に見られる比較例4の比表面積の低下
は、この相転移によるもので、これに伴い、燃焼に要す
る空気量が減少してA/Fが小さくなったものと考えら
れる。なお、比較例4の比表面積が実施例1より大きい
のは、α−アルミナへの相転移が部分的なものであるこ
とを示している。また、比表面積が実施例1より大きい
にもかかわらず、触媒最高温度が1100℃になるA/
Fが実施例1より小さいが、これは、上記したように、
α−アルミナへの相転移により触媒金属の分散性が低下
するだけでなく、表面の触媒金属が内部に取り込まれ、
触媒機能が低下したためと考えられる。
【0034】
【表4】
【0035】この結果より、耐熱条件温度を1000℃
以上の高温に設定してシステムを構成し、一定の触媒温
度で定常燃焼させる燃焼触媒では、比表面積の大きいγ
−アルミナをコーティング材とすると、(1)初期に比
較的多くの空気量を必要とし、初期の条件に合わせた比
較的大きなエアポンプを設置する必要がある。しかも
(2)α−アルミナへの相転移に合わせて空気量を変化
させるシステムが必要となる。これは、空気量を追従さ
せないと燃焼温度の低下が著しく、得られる熱量が少な
くなること、また、α−アルミナへの相転移により燃焼
温度の低い領域で浄化性能が低下するためTHC排出量
が増大するためである。
以上の高温に設定してシステムを構成し、一定の触媒温
度で定常燃焼させる燃焼触媒では、比表面積の大きいγ
−アルミナをコーティング材とすると、(1)初期に比
較的多くの空気量を必要とし、初期の条件に合わせた比
較的大きなエアポンプを設置する必要がある。しかも
(2)α−アルミナへの相転移に合わせて空気量を変化
させるシステムが必要となる。これは、空気量を追従さ
せないと燃焼温度の低下が著しく、得られる熱量が少な
くなること、また、α−アルミナへの相転移により燃焼
温度の低い領域で浄化性能が低下するためTHC排出量
が増大するためである。
【0036】一方、α−アルミナをコーティング材とし
た本発明の燃焼触媒では、(1)比較的少量の空気量で
温度上昇を抑制することができ、エアポンプを小さくす
ることが可能である。しかも(2)安定相であるため、
初期エージング(焼成)を行っておけば、その後、比表
面積に大きな変化はない。図8は、実施例2の燃焼触媒
と、これを1100℃で50時間熱処理した燃焼触媒
の、A/FとTHC排出量を比較して示したものであ
り、いずれもほとんど変化していない。すなわち、空気
量を一定量としても、初期と同等の浄化性能を維持する
ことができ、触媒温度も大きな変化がないので、空気量
を変化させるシステムが不要である。
た本発明の燃焼触媒では、(1)比較的少量の空気量で
温度上昇を抑制することができ、エアポンプを小さくす
ることが可能である。しかも(2)安定相であるため、
初期エージング(焼成)を行っておけば、その後、比表
面積に大きな変化はない。図8は、実施例2の燃焼触媒
と、これを1100℃で50時間熱処理した燃焼触媒
の、A/FとTHC排出量を比較して示したものであ
り、いずれもほとんど変化していない。すなわち、空気
量を一定量としても、初期と同等の浄化性能を維持する
ことができ、触媒温度も大きな変化がないので、空気量
を変化させるシステムが不要である。
【0037】以上のように、1000℃以上で高温燃焼
する燃焼触媒では、γ−アルミナのように比表面積が大
きく不安定なコーティング材よりも、α−アルミナのよ
うに比表面積が小さく安定なコーティング材を用いた方
が、システム全体を小型化し、低コスト化するのに適し
ており、THC排出量も十分小さいので、経済性、実用
性に優れている。
する燃焼触媒では、γ−アルミナのように比表面積が大
きく不安定なコーティング材よりも、α−アルミナのよ
うに比表面積が小さく安定なコーティング材を用いた方
が、システム全体を小型化し、低コスト化するのに適し
ており、THC排出量も十分小さいので、経済性、実用
性に優れている。
【図1】(a)は本発明の燃焼触媒の概略斜視図、
(b)は(a)の部分拡大断面図で燃焼触媒の構成を示
す模式図である。
(b)は(a)の部分拡大断面図で燃焼触媒の構成を示
す模式図である。
【図2】従来の燃焼触媒の構成を示す模式図である。
【図3】本発明の燃焼触媒を用いた触媒燃焼器の全体概
略断面図である。
略断面図である。
【図4】実施例1および比較例1、2における触媒最高
温度とTHC排出量の関係を示す図である。
温度とTHC排出量の関係を示す図である。
【図5】実施例2および比較例3、4における触媒最高
温度とTHC排出量の関係を示す図である。
温度とTHC排出量の関係を示す図である。
【図6】A/Fと触媒最高温度の関係を示す図で、
(a)は比較例3、(b)は比較例4、(c)は実施例
2の測定結果である。
(a)は比較例3、(b)は比較例4、(c)は実施例
2の測定結果である。
【図7】比較例3、4のX線回折測定結果を示す図であ
る。
る。
【図8】(a)は実施例2の熱処理前後の触媒温度の変
化を示す図、(b)は実施例2の熱処理前後の浄化性能
の変化を示す図である。
化を示す図、(b)は実施例2の熱処理前後の浄化性能
の変化を示す図である。
11 担体 12 コーティング層 13 貴金属触媒(金属触媒)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岡田 弘 愛知県西尾市下羽角町岩谷14番地 株式会 社日本自動車部品総合研究所内 (72)発明者 上原 昌徳 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 株式会 社デンソー内
Claims (6)
- 【請求項1】 担体表面をコーティング材で被覆してコ
ーティング層を形成し、該コーティング層に金属触媒を
担持させてなる燃焼触媒において、上記コーティング材
として、定常燃焼時の触媒最高温度が1000℃以上の
高温燃焼状態において、比表面積低下を伴う相転移を生
じることのない安定な材料を用いたことを特徴とする燃
焼触媒。 - 【請求項2】 上記コーティング層の比表面積が1m2
/g未満(担体の重量を含む)である請求項1記載の燃
焼触媒。 - 【請求項3】 上記コーティング材が、主成分としてα
−アルミナを含む材料である請求項1または2記載の燃
焼触媒。 - 【請求項4】 燃焼触媒に燃料と空気の混合ガスを供給
して該混合ガスを燃焼させる触媒燃焼器において、上記
燃焼触媒として、上記請求項1ないし3のいずれかに記
載の燃焼触媒を用いたことを特徴とする触媒燃焼器。 - 【請求項5】 上記燃焼触媒に供給する上記燃料の量お
よび上記空気の量をともに一定量とする請求項4記載の
触媒燃焼器。 - 【請求項6】 上記燃料が硫黄分を含む燃料である請求
項4または5に記載の触媒燃焼器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9363641A JPH11169709A (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | 燃焼触媒および触媒燃焼器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9363641A JPH11169709A (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | 燃焼触媒および触媒燃焼器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11169709A true JPH11169709A (ja) | 1999-06-29 |
Family
ID=18479820
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9363641A Pending JPH11169709A (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | 燃焼触媒および触媒燃焼器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11169709A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101149147B (zh) | 2007-11-05 | 2010-04-07 | 中南大学 | 全预混天然气催化燃烧装置弥散燃烧方法 |
-
1997
- 1997-12-15 JP JP9363641A patent/JPH11169709A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN101149147B (zh) | 2007-11-05 | 2010-04-07 | 中南大学 | 全预混天然气催化燃烧装置弥散燃烧方法 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP5882201B2 (ja) | 排ガス後処理システム | |
| EP0962697A2 (en) | Catalytic combustion system and combustion control method | |
| JP4350250B2 (ja) | 排気ガス浄化用触媒 | |
| JP4849035B2 (ja) | 触媒付パティキュレートフィルタ | |
| RU2389535C2 (ru) | Каталитический фильтр для дизельной сажи и способ его использования | |
| JPH05186203A (ja) | 水蒸気改質用触媒エレメント | |
| JPS6051543A (ja) | 酸化触媒 | |
| JPH09327627A (ja) | 触媒部材およびその製造方法 | |
| JPH05340515A (ja) | 触媒燃焼装置と触媒燃焼開始方法 | |
| US20240278217A1 (en) | Exhaust gas purification catalyst | |
| JP2001252565A (ja) | 排ガス浄化用触媒 | |
| JP3930093B2 (ja) | 燃焼装置 | |
| JP3950528B2 (ja) | 燃焼触媒 | |
| JP3992828B2 (ja) | 燃焼触媒 | |
| JP3503905B2 (ja) | メタン系燃料の燃焼用触媒 | |
| JPS621781B2 (ja) | ||
| JPH0699076A (ja) | タンデム型メタル担体触媒 | |
| JPS6193307A (ja) | 燃焼触媒を用いた加熱用素子 | |
| JP2024161995A (ja) | 電気加熱式触媒装置 | |
| JPH09296907A (ja) | 可燃性ガスの燃焼方法 | |
| JPS60207818A (ja) | 液体燃料燃焼装置 | |
| JPH08318165A (ja) | 触媒部材 | |
| JP2006257920A (ja) | 排ガス浄化装置 | |
| JP2024162318A (ja) | 電気加熱式触媒装置 | |
| JP2025180049A (ja) | 触媒コンバータ |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040604 |
|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20061211 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070116 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070522 |