JPH11172101A - ナイロン樹脂組成物 - Google Patents

ナイロン樹脂組成物

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JPH11172101A
JPH11172101A JP34025797A JP34025797A JPH11172101A JP H11172101 A JPH11172101 A JP H11172101A JP 34025797 A JP34025797 A JP 34025797A JP 34025797 A JP34025797 A JP 34025797A JP H11172101 A JPH11172101 A JP H11172101A
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JP
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weight
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nylon resin
resin composition
nylon
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JP34025797A
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Shoichi Wakatake
昌一 若竹
Masato Sakai
正人 坂井
Seiichi Nakamura
清一 中村
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】耐トラッキング性を損なうことなく高度な難燃
性を付与し、良好な機械物性、流動性を兼ね備えたナイ
ロン樹脂組成物を提供する。 【解決手段】(A)ナイロン樹脂、(B)臭素化難燃
剤、(C)アンチモン化合物、(D)水酸化マグネシウ
ム、および(E)ガラス繊維部を含有するナイロン樹脂
組成物、および上記ナイロン樹脂組成物からなる電気機
器部品用成形品。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐トラッキング性
などの電気特性に優れ、しかも難燃性、機械特性、耐熱
性、成形性に優れた強化系ナイロン樹脂組成物、および
それから得られる電気機器部品用成形品に関する。
【0002】
【従来の技術】強化系ナイロン樹脂は優れた耐熱性、電
気絶縁性、機械特性、成形性などエンジニアリングプラ
スチックとしては好適な性質を有していることから、射
出成形用を中心として各種電気部品、機械部品、および
自動車部品などの用途に使用されている。一方、強化系
ナイロン樹脂は本質的に可燃性であるため、工業用材料
として使用するには一般の化学的、物理的諸特性のバラ
ンス以外に火炎に対する安全性、すなわち難燃性を要求
される場合が多い。更に、近年、電気・電子産業の国際
化により電気・電子機器の電源についても、従来の10
0V対応から240V対応が要求されるようになり、難
燃化とともにより厳しい電気絶縁性が求められるように
なった。一方、非密閉状態で湿気、塵埃にさらされた状
態で高電圧のかかる電気・電子部品においては、耐トラ
ッキング性が要求される。ここでいうトラッキングとは
材料表面の微量付着物や湿気の影響で表面に部分的にス
パークが生じ、その際の熱で材料の炭化を誘起する結
果、最終的には絶縁破壊に至ることをいう。
【0003】強化系ナイロン樹脂に難燃性を付与する方
法としては、難燃剤として臭素化難燃剤を配合しコンパ
ウンドする方法が知られており、さらに難燃助剤として
アンチモン化合物を配合するのが一般的である。しかし
ながら、この方法では耐トラッキング性が著しく損なう
欠点を有している。臭素系有機物の配合量を減らすと耐
トラッキング性は向上するが、難燃性は著しく損なわれ
る。
【0004】一方、このような臭素化難燃剤を使わずに
強化系ナイロンを難燃化する方法としては赤リンを添加
することが特開昭58−108248号、特開昭59−
81351号、特開平5−78560号、特開平5−2
95164号等に開示されている。しかしながら、赤リ
ンの添加は、赤リンによる赤色着色から他の色への着色
ができないばかりか、高度な難燃性効果が不十分である
欠点を有す。またポリオレフィンを併用配合することに
より耐トラッキング性を改善する方法が特開平7−18
8529号公報に記載されている。しかしながら、ポリ
オレフィンを添加すると熱剛性が著しく低下し、配合量
によっては燃焼性が低下し、燃焼時間が長くなってしま
い、燃焼時間を短くするために難燃剤を増量する必要が
あり、その結果、耐トラッキング性が低下してしまい、
難燃性と耐トラッキング性の両立が困難であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は優れた
剛性と靱性を合わせ持つ強化系ナイロン樹脂に、耐トラ
ッキング性を損なうことなく高度な難燃性を付与し、良
好な機械物性、流動性を兼ね備えたナイロン樹脂組成物
を得ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の状況に鑑み本発明
者らは、上記課題を解決すべく、樹脂組成物について鋭
意検討した結果、本発明に到達した。すなわち本発明
は、(A)ナイロン樹脂、(B)臭素化難燃剤、(C)
アンチモン化合物、(D)水酸化マグネシウム、および
(E)ガラス繊維を含有するナイロン樹脂組成物、およ
び上記ナイロン樹脂組成物からなる電気機器部品用成形
品であり、好ましい樹脂組成物は、(A)ナイロン樹脂
100重量部に対して、(B)臭素化難燃剤5〜50重
量部、(C)アンチモン化合物2〜15重量部、(D)
水酸化マグネシウム20〜50重量部、(E)ガラス繊
維10〜100重量部を含有するナイロン樹脂組成物、
臭素化難燃剤の臭素含有量が60重量%以上である上記
ナイロン樹脂組成物、ガラス繊維のアスペクト比が15
〜45である上記ナイロン樹脂組成物、さらにフッソ樹
脂を好ましくはナイロン100重量部に対して0.01
〜5重量部配合してなる上記ナイロン樹脂組成物、さら
にヒンダートフェノール系安定剤を好ましくはナイロン
100重量部に対して0.01〜3重量部配合してなる
上記ナイロン樹脂組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。本発明において「重量」とは「質量」を意味す
る。
【0008】本発明で用いられる(A)ナイロン樹脂と
は、アミノ酸、ラクタムあるいはジアミンとジカルボン
酸を主たる構成成分とするナイロンである。その主要構
成成分の代表例としては、6ーアミノカプロン酸、11
ーアミノウンデカン酸、12ーアミノドデカン酸、パラ
アミノメチル安息香酸などのアミノ酸、εーアミノカプ
ロラクタム、ωーラウロラクタムなどのラクタム、テト
ラメチレンジアミン、ヘキサメレンジアミン、2ーメチ
ルペンタメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミ
ン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4ー/2,4,
4ートリメチルヘキサメチレンジアミン、5ーメチルノ
ナメチレンジアミン、メタキシレンジアミン、パラキシ
リレンジアミン、1,3ービス(アミノメチル)シクロ
ヘキサン、1,4ービス(アミノメチル)シクロヘキサ
ン、1ーアミノー3ーアミノメチルー3,5,5ートリ
メチルシクロヘキサン、ビス(4ーアミノシクロヘキシ
ル)メタン、ビス(3ーメチルー4ーアミノシクロヘキ
シル)メタン、2,2ービス(4ーアミノシクロヘキシ
ル)プロパン、ビス(アミノプロピル)ピペラジン、ア
ミノエチルピペラジンなどの脂肪族、脂環族、芳香族の
ジアミン、およびアジピン酸、スペリン酸、アゼライン
酸、セバシン酸、ドデカン二酸、テレフタル酸、イソフ
タル酸、2ークロロテレフタル酸、2ーメチルテレフタ
ル酸、5ーメチルイソフタル酸、5ーナトリウムスルホ
イソフタル酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、ヘキサヒド
ロイソフタル酸などの脂肪族、脂環族、芳香族のジカル
ボン酸が挙げられ、本発明においては、これらの原料か
ら誘導されるナイロンホモポリマーまたはコポリマーを
各々単独または混合物の形で用いることができる。
【0009】本発明において、とくに有用なナイロン樹
脂は、200℃以上の融点を有する耐熱性や強度に優れ
たナイロン樹脂であり、具体的な例としてはポリカプロ
アミド(ナイロン6)、ポリヘキサメチレンアジパミド
(ナイロン66)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナ
イロン46)、ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロ
ン610)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン
612)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサ
メチレンテレフタルアミドコポリマー(ナイロン66/
6T)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメ
チレンイソフタルアミドコポリマー(ナイロン66/6
I)、ポリヘキサメチレンアジパミド/ポリヘキサメチ
レンテレフタルアミド/ポリヘキサメチレンイソフタル
アミドコポリマー(ナイロン66/6T/6I)、ポリ
キシリレンアジパミド(ナイロンXD6)およびこれら
の混合物ないし共重合体などが挙げられる。
【0010】とりわけ好ましいものとしては、ナイロン
6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン6/66
コポリマー、ナイロン6/12コポリマーなどの例を挙
げることができ、更にこれらのナイロン樹脂を成形性、
耐熱性、靱性、表面性などの必要特性に応じて混合物と
して用いることも実用上好適である。
【0011】これらナイロン樹脂の重合度にはとくに制
限がなく、1%の濃硫酸溶液中、25℃で測定した相対
粘度が、1.5〜5.0の範囲、特に2.0〜4.0の
範囲のものが好ましい。
【0012】本発明において(B)臭素系難燃剤として
は、例えば、ポリジブロモスチレン、ポリトリブロモス
チレン、ポリペンタブロモスチレン、デカブロモジフェ
ニル、テトラブロモジフェニル、ヘキサブロモジフェニ
ルエーテル、オクタブロモジフェニルエーテル、ポリジ
ブロモフェニレンオキサイド、デカブロモジフェニルエ
ーテル、テトラブロモジフェニルスルファイド、ヘキサ
ブロモジフェニルスルホン、エチレンビスペンタブロモ
ジフェニル、ポリブロモベンジルポリアクリレート、エ
チレンビステトラブロモフタルイミド、ビスペンタブロ
モフェノキシエタン、ヘキサブロモシクロドデカン等公
知の難燃剤の使用が可能である。
【0013】本発明における臭素化難燃剤の配合量は、
ナイロン樹脂100重量部に対して、通常5〜50重量
部であり、好ましくは10〜40重量部、さらに好まし
くは10〜30重量部である。配合量が、5重量部未満
では難燃効果が十分でなく、50重量部を越えると耐ト
ラッキング性、機械物性が低下するため好ましくない。
【0014】本発明ではさらに(C)アンチモン化合物
が配合される。これは通常は難燃助剤としてはたらくも
のであり、具体的には、三酸化アンチモン、五酸化アン
チモンなどの酸化アンチモン、リン酸アンチモン、アン
チモン酸ソーダ、酒石酸アンチモニルカリウム、Sb
(OCH2CH3)3、Sb(OCH(CH3)CH2CH3)3
よびトリフェニルスチビンなどが挙げられる。これらの
うち好ましい例としては、有機臭素化合物と併用して使
用した場合、相乗効果により難燃効果を発揮する酸化ア
ンチモンが挙げられる。なかでも酸化アンチモンのグル
ープ、特に三酸化アンチモンが好ましく用いられる。本
発明で用いられる酸化アンチモンのメデイアン平均粒径
としては特に限定はされないが、好ましくは2μm以下
であり、さらに好ましくは1.5μm以下が好適に用い
られる。酸化アンチモンの粒子が大きい場合には、同じ
燃焼性を保つため酸化アンチモンの添加量が増加し、そ
の結果耐トラッキング性が低下する傾向がある。
【0015】本発明におけるアンチモン化合物の配合量
は、ナイロン樹脂100重量部に対して、通常2〜15
重量部であり、好ましくは5〜10重量部である。配合
量が2重量部未満では難燃効果が十分でなく、15重量
部を越えると耐トラッキング性、機械物性が低下するた
め好ましくない。
【0016】本発明において用いられる(D)水酸化マ
グネシウムとしては、化学式Mg(OH)2で示される無
機物を80重量%以上含む比較的純度の高い水酸化マグ
ネシウムが挙げられ、耐トラッキング性、機械的強度、
溶融粘度の点から、好ましくはMg(OH)2で示される
無機物を80重量%以上、CaO含量5重量%以下、塩
素含量1重量%以下、より好ましくはMg(OH)2を9
5重量%以上含み且つ、CaO含量0.1重量%以下、
塩素含量0.1重量%以下の高純度水酸化マグネシウム
が適している。本発明で使用される水酸化マグネシウム
の形状は、粒子状、フレーク状、繊維状いずれでもよい
が分散性などの観点から粒子状、フレーク状が最も好適
である。また比表面積は15m2/g以下、さらには1
0m2/g以下であることが好ましく、15m2/gを越
えると水酸化マグネシウムの分散性に影響するためか耐
トラキング性向上効果、機械的強度などに悪影響を与え
るため好ましくない。粒子状、フレーク状の場合その平
均粒径は0.3〜10μm、好ましくは0.3〜2μm
の範囲のものが耐トラッキング性向上効果、機械的強
度、溶融粘性のバランス上適している。また繊維状を用
いる場合、平均繊維径が0.1〜2μmでアスペクト比
20〜60、好ましくは平均繊維径0.3〜2μmでア
スペクト比30〜50μmの範囲のものが適当である。
この水酸化マグネシウムを、ステアリン酸、オレイン
酸、モンタン酸、ステアリルアルコールなどの長鎖脂肪
酸または長鎖脂肪族アルコール、ビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリクロロシランなどのビニルシラン化合
物、β−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β
−グリシドキシプロピルトリエトキシシランなどのエポ
キシシラン化合物、γ−アミノプロピルトリメトキシシ
ランなどのアミノシラン化合物で表面処理したものを使
用しても良い。
【0017】本発明における水酸化マグネシウムの配合
量は、ナイロン樹脂100重量部に対して、通常20〜
50重量部であり、好ましくは20〜40重量部であ
る。配合量が20重量部未満では耐トラッキング性改良
効果が十分でなく、50重量部を越えると機械物性が低
下するため好ましくない。
【0018】本発明で用いられる(E)ガラス繊維は、
公知のガラス繊維を使用することが可能であるが、成形
後の成型品中のガラス繊維の数平均アスペクト比を15
〜45に、好ましくは20〜30に調整することが重要
である。成形品中のガラス繊維の平均アスペクト比が小
さいと機械特性が低下し、平均アスペクト比が大きいと
成形品の耐トラッキング性が低下する傾向がある。本発
明で用いるガラス繊維はそのまま配合することによって
も性能を発現できるが、樹脂との親和性、接着性を高め
るために適当な表面処理剤による処理が可能である。上
記表面処理剤としてはシラン系カップリング剤、ジルコ
アルミネート系カップリング剤、チタネート系カップリ
ング剤等が挙げられ、特にシランカップリング剤(特に
アミノシラン、エポキシシラン)が好適に用いることが
できる。これらの表面処理で行ったものを使用すれば機
械的特性はさらに改善される。
【0019】本発明におけるガラス繊維の配合量は、ナ
イロン樹脂100重量部に対して、通常10〜100重
量部であり、好ましくは20〜80重量部である。配合
量が10重量部未満では機械物性が低下するため好まし
くない、1000重量部を越えると流動性が不足し良好
な成形品を得ることができない。
【0020】本発明のナイロン樹脂組成物は、さらに
(F)フッ素系樹脂を配合すると好ましい。本発明に用
いられるフッ素系樹脂とは、樹脂中にフッ素原子を含有
する樹脂である。その具体例としては、ポリテトラフル
オロエチレン、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリ
フッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、テトラフルオロ
エチレン/ヘキサフルオロプロピレン共重合体、テトラ
フルオロエチレン/パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体、テトラフルオロエチレン/エチレン共重合
体、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレ
ン/パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テ
トラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレン/フ
ッ化ビニリデン共重合体、クロロトリフルオロエチレン
/エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン/フッ化
ビニリデン共重合体、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオ
ロプロピレン共重合体、フッ素化エチレン/プロピレン
共重合体等を挙げることができる。また本発明の効果を
損なわない程度に上記フッ素系樹脂と共重合可能なモノ
マ、末端封鎖剤を併用して重合して得られた共重合体で
も良い。
【0021】フッ素樹脂の添加量は機械物性、成形性の
面からナイロン樹脂100重量部に対して通常0.01
〜5重量部であり、好ましくは0.1〜5重量部、さら
に好ましくは0.2〜3重量部である。
【0022】本発明のナイロン樹脂組成物はさらに
(G)ヒンダードフェノール系の安定剤を併用すると耐
トラッキング性がさらに向上する。このような安定剤と
しては例えば、オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、
3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホス
ホネートジエチルエステル、1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)ベンゼン、ビスもしくはトリス(3
−t−ブチル−6−メチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパン、N,N`−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミ
ド)、N,N`−トリメチレンビス(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド、トリエ
チレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−
メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、
1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
ト]、ペンタエリスリチル−テトラキス[3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
オネート]、などが挙げられる。
【0023】ヒンダードフェノール系の安定剤の添加量
は、ナイロン樹脂100重量部に対して通常0.01〜
3重量部であり、好ましくは0.01〜3重量部、さら
に好ましくは0.1〜1重量部である。
【0024】さらに、本発明のナイロン樹脂組成物に
は、強度及び寸法安定性を向上させるために、必要に応
じてガラス繊維、水酸化マグネシウム以外の繊維状およ
び/または非繊維状充填材が用いられる。かかる繊維状
および/または非繊維状充填剤としては、炭素繊維、チ
タン酸カリウイスカ、酸化亜鉛ウイスカ、硼酸アルミウ
イスカ、アラミド繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、
セラミック繊維、アスベスト繊維、石コウ繊維、金属繊
維などの繊維状充填材、ワラステナイト、ゼオライト、
セリサイト、カオリン、マイカ、クレー、パイロフィラ
イト、ベントナイト、アスベスト、タルク、アルミナシ
リケートなどの珪酸塩、アルミナ、酸化珪素、酸化ジル
コニウム、酸化チタン、酸化鉄などの金属化合物、炭酸
カルシウム、炭酸マグネシウム、ドロマイトなどの炭酸
塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムなどの硫酸塩、ガラ
スビーズ、セラミックビーズ、窒化ホウ素、炭化珪素お
よびシリカなどの非繊維状充填材が挙げられ、これらは
中空であってもよく、さらにこれら充填剤を2種以上併
用することも可能である。また、ポリエーテルエーテル
ケトンなどの結晶核剤、次亜リン酸塩などの着色防止
剤、ヒンダードフェノール系以外のリン系、イオウ系な
どの酸化防止剤や熱安定剤、滑剤、紫外線防止剤、着色
剤、などの通常の添加剤を1種以上添加することができ
る。
【0025】本発明のナイロン樹脂組成物の調製方法は
特定の方法に限定されないが、具体的且つ効率的な例と
して原料の混合物を単軸あるいは2軸の押出機、バンバ
リーミキサー、ニーダーおよびミキシングロールなど公
知の溶融混練機に供給して用いるナイロン樹脂の融点に
応じて220〜330℃の温度で溶融混練する方法など
を挙げることができる。
【0026】混練条件を十分コントロールすることが望
ましい。例えば、溶融混練機を用いた場合、混練機のL
/D、ベントの有無、混練温度、滞留時間、それぞれの
成分の添加位置、添加量をコントロールすることが望ま
しい。一般に溶融混練機のL/Dを長く、滞留時間を長
くすることは充填剤への該付着物の量を増加させるため
好ましい例である。
【0027】このようにして得られた本発明の樹脂組成
物は、成形品表面外観、寸法安定性、高速面衝撃延性破
壊性、剛性、延性が均衡して優れたものであり、射出成
形や押し出し成形、ブロー成形で成形品を作成して用い
る場合に特に有用である。
【0028】本発明の樹脂組成物は、耐トラッキング性
などの電気特性に優れ、しかも難燃性、機械特性、耐熱
性、成形性に優れているため、電気、電子部品、あるい
は自動車電装部品などの電機部品用途、例えば、照明器
具部品、ソケット、コイル、端子台、プラグ、スイッ
チ、リレー部品のような高度な難燃性と高度な耐トラッ
キング性が要求される耐電圧部品に使用できる。
【0029】
【実施例】以下に実施例を示し、本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例の記載に限定される
ものではない。また、実施例及び比較例中に示された配
合割合は全て重量部である。
【0030】また、以下の実施例において材料強度、燃
焼性、耐トラッキング性繊維のアスペクト比は、次の方
法により行った。
【0031】[材料強度]以下の標準方法に従って測定
した。 引張強度 :ASTM D638 曲げ弾性率 :ASTM D790 Izod衝撃強度 :ASTM D256
【0032】[燃焼性]組成物をブレンド、押し出した
後、射出成形により得た難燃性評価用試験片についてU
L94に定められている評価基準に従い難燃性を評価し
た。
【0033】[耐トラッキング性]組成物をブレンド、
押し出した後、射出成形により得た角板成形品(80×
80×3tmm)を用い国際電気標準会議(IEC)、
IEC112法に従って比較トラッキング指数を測定し
た。
【0034】[繊維のアスペクト比]成形品を加熱焼却
後、1000本のガラス繊維長を測定、その数平均繊維
長をガラス繊維径で割って求めた。
【0035】実施例1 相対粘度2.55のナイロン66を100重量部に、臭
素化難燃剤として臭素含有量82重量%のエチレンビス
ペンタブロモジフェニル15重量部、アンチモン化合物
として平均粒径0.3μmの三酸化アンチモン6重量
部、水酸化マグネシウムとしてMg(OH)2含量9
8.8wt%、CaO含量0.05wt%、塩素含量
0.04wt%の水酸化マグネシウム30重量部、なら
びに繊維径10μmで繊維長3mmのガラス繊維60重
量部を加え、撹拌機で均一に混合したものを、φ45m
m口径の2軸押出機で溶融混練りしペレット化した。こ
こで得られたペレットを80℃で真空乾燥した後、射出
成形によりシリンダ温度270℃、金型温度80℃条件
で試験片を成形し、評価した。
【0036】ナイロンの種類を表1に、臭素化難燃剤の
種類を表2に、評価結果を表3に各々示す。
【0037】実施例2 臭素化難燃剤として臭素含有量が60重量%のポリジブ
ロモフェニレンオキサイドを用いた以外は、実施例1と
同様にして、表3に示す割合で試験片を得て評価した。
【0038】実施例3 ガラス繊維の配合量を40重量部にした以外は、実施例
1と同様にして、表3に示す割合で試験片を得て評価し
た。
【0039】実施例4 ナイロン樹脂を相対粘度2.70のナイロン6を用いた
以外は、実施例1と同様にして、表3に示す割合で試験
片を得て評価した。
【0040】実施例5 ヒンダードフェノール系安定剤として、東レファインケ
ミカル社のTTADを添加した以外は、実施例1と同様
にして、表3に示す割合で試験片を得て評価した。
【0041】実施例6 フッ素系樹脂としてダイキン工業社製ポリテトラフルオ
ラエチレン”ルブロン”L5を添加した以外は、実施例
1と同様にして、表3に示す割合で試験片を得て評価し
た。実施例はいずれも難燃性を損なうことなく、耐トラ
ッキング性が向上している。
【0042】比較例1〜3 実施例1で用いた、ナイロン、臭素化難燃剤、三酸化ア
ンチモン、水酸化マグネシウム、ガラス繊維を表3に示
す割合で、実施例1と同様の方法で試験片を得て評価し
た。
【0043】
【表1】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】本発明の強化系ナイロン樹脂組成物は、
高度な難燃性と耐トラッキング性を有するナイロン樹脂
組成物である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C08L 77/00 27:12)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)ナイロン樹脂、(B)臭素化難燃
    剤、(C)アンチモン化合物、(D)水酸化マグネシウ
    ム、および(E)ガラス繊維を含有するナイロン樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】(A)ナイロン樹脂100重量部に対し
    て、(B)臭素化難燃剤5〜50重量部、(C)アンチ
    モン化合物2〜15重量部、(D)水酸化マグネシウム
    20〜50重量部、および(E)ガラス繊維10〜10
    0重量部を含有することを特徴とする請求項1記載のナ
    イロン樹脂組成物。
  3. 【請求項3】(B)臭素化難燃剤の臭素含有量が60重
    量%以上である請求項1もしくは2記載のナイロン樹脂
    組成物。
  4. 【請求項4】(E)ガラス繊維のアスペクト比が15〜
    45である請求項1〜3のいずれかに記載のナイロン樹
    脂組成物。
  5. 【請求項5】さらに(F)フッソ樹脂を配合してなる請
    求項1〜4のいずれかに記載のナイロン樹脂組成物。
  6. 【請求項6】ナイロン100重量部に対して、フッソ樹
    脂を0.01〜5重量部配合してなる請求項5記載のナ
    イロン樹脂組成物。
  7. 【請求項7】さらに(G)ヒンダートフェノール系安定
    剤を配合してなる請求項1〜6のいずれかに記載のナイ
    ロン樹脂組成物。
  8. 【請求項8】ナイロン100重量部に対して、ヒンダー
    トフェノール系安定剤を0.01〜3重量部配合してな
    る請求項7記載のナイロン樹脂組成物。
  9. 【請求項9】請求項1〜8のいずれかに記載のナイロン
    樹脂組成物を成形して得られる成形体からなる電気機器
    部品用成形品。
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