JPH11172528A - ポリエステル溶融成形物の製造方法 - Google Patents
ポリエステル溶融成形物の製造方法Info
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- JPH11172528A JPH11172528A JP9336872A JP33687297A JPH11172528A JP H11172528 A JPH11172528 A JP H11172528A JP 9336872 A JP9336872 A JP 9336872A JP 33687297 A JP33687297 A JP 33687297A JP H11172528 A JPH11172528 A JP H11172528A
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Abstract
によりポリエステル溶融紡糸のコストダウンをすること
を目的とするものである。 【解決手段】 二酸化炭素が吸収および/または吸着さ
れたポリエステルを溶融紡糸するポリエステル繊維の製
造方法。
Description
省エネルギーや省力化を達成できるポリエステル溶融成
形方法、特に溶融紡糸方法に関するものである。
めとして様々の優れた特性を有しているため、衣料用途
をはじめとして産業資材用途にも広く利用されている。
(以下PETと略す)繊維の製造においては、紡糸にお
ける引取速度を5000m/分以上と高速にして、引伸
ばすことなく、1工程で実用的な繊維を得る高速紡糸法
が工業的に採用されている。紡糸工程における生産性は
単位時間当りの吐出量に大きく依存するため、高速にす
ればするほどこのような1工程法の生産性は向上する。
また、従来からの2工程法においても同一伸度の未延伸
糸をより高速紡糸により得ることができれば、それだけ
生産性が向上するのである。
4117、60-209015号公報、公表平7-504717号公報等に開
示されているように特定のポリマをポリエステルにブレ
ンドして高速紡糸する方法や、特開昭53-292、58-18661
1、63-75112号公報等に開示されているように特定の分
岐剤をポリエステルに共重合して高速紡糸する方法、特
開昭61-111358、特開平5-195320号公報に開示されてい
るように特定の粒子をポリエステルに分散させて高速紡
糸する方法が知られている。また、最近特定のポリマと
複合紡糸する方法が特開平8-246247号公報に開示されて
いる。しかしながら、いづれの方法もポリマ改質や新た
な設備投資が必要であり、吐出量が増大し生産性が向上
してもコストの点で問題が残っていた。
m(DSCで測定されるポリエステルポリマの融解ピー
ク温度)+25〜40℃で行われている。しかしなが
ら、285℃以上の高温の紡糸温度では吐出ポリマや酸
化チタン等粒子の昇華、滲みだし、堆積による口金汚れ
に起因する糸切れや、口金汚れ清掃のため一時的に紡糸
を中断し、それに伴う糸くずが大量に発生し生産性が低
下していた。しかも、口金汚れ清掃のための要員確保も
必須となっていた。
昭63-120109号公報、特開平1-168907号公報等に開示さ
れているように口金孔ディメンジョンの適正化する方
法、特開昭63-270807号公報等に開示されているように
口金材質を改質する方法や、特開昭52-32709、58-11511
2号公報に開示されているように窒素や二酸化炭素等の
ガスや水蒸気により口金下をシールする方法が開示され
ている。しかし、口金単価の上昇や口金下シールのため
の設備投資が大きく、加えて糸斑等の品質の低下があり
課題が解決されたわけではなかった。
簡便な方法により前記吐出量増加、口金汚れ低減により
生産性を向上させ、実質的なコストダウンを達成するも
のである。
が吸収および/または吸着されたポリエステルを溶融成
形することを特徴とするポリエステル溶融成形物の製造
方法により達成される。
る。ポリエステルは、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレ
ート等が挙げられるが、ポリエチレンテレフタレートが
最も汎用的に使用されており好ましい。
分の一部が各々15mol%以下の範囲で他の共重合可
能な成分で置換されたものであってもよい。また、これ
らは艶消剤、難燃剤、帯電防止剤、顔料などの添加物を
含有していてもよい。
は吸着されたポリエステルの溶融成形、特に溶融紡糸に
おいて、通常に比べ紡糸速度を高速化して生産性向上
し、紡糸温度を低く設定して省エネルギーできる。この
理由はよくわからないが、例えばK. Mizoguchi et al.,
Polymer,vol.28,p1298-1302(1987).やD. Knittel et a
l.,Angew. Makromol. Chem.,vol.218,p69-79(1994).等
に記載されているように、吸収および/または吸着され
た二酸化炭素がポリエステルに対し可塑剤として働くこ
とが一因であると考えられる。
素を吸収および/または吸着させているが、これには高
圧下で長時間(数時間以上)の処理または超臨界二酸化
炭素という厳しい状態が必要であり、そのままではポリ
エステルの成形加工に利用するのは実用的ではない。し
かしながら、本発明では成形前、すなわち溶融状態でポ
リエステルに二酸化炭素を吸収および/または吸着させ
ることが好ましいが、特に1軸または2軸押出機を用い
た場合は二酸化炭素は圧縮(高圧)を受ける状態である
時間攪拌されるため、効率的に二酸化炭素の吸収および
/または吸着が特に良好となる。
た後では二酸化炭素を吸収および/または吸着させるの
は非常に困難である。例えば、溶融紡糸において口金下
を二酸化炭素でシールする方法もあるが、二酸化炭素と
ポリエステルの接触時間が非常に短く、また効率が悪く
効果が低い、二酸化炭素を効率的に吸収および/または
吸着させるため高圧条件とするには多大な設備投資が必
要等の点から本発明に比べ劣るものである。
度は、ポリエステルに吸収および/または吸着された二
酸化炭素量に依存する。すなわち、二酸化炭素の吸収お
よび/または吸着量が高い方が紡糸速度高速化の程度が
高くなる。通常、二酸化炭素の吸収および/または吸着
量は0.2重量%以上であれば十分な効果を発現する。
二酸化炭素の吸収および/または吸着量は次のようにし
て見積もることができる。まず、溶融紡糸において口金
孔から吐出された溶融ポリエステルを口金下30cmの
ところで水槽で冷却しながら50g程度サンプリングす
る。次に速やかに高圧気流により余分な水分を除去後重
量を測定し、96時間後の重量と比較することにより、
二酸化炭素の吸収および/または吸着量を知ることがで
きる。
びそれの付帯装置(ポリマチップバンカー等)への導入
方法等は公知の方法を採用することができるが、特に制
限されるものではない。ただし、加水分解によるポリエ
ステルの劣化を防ぐため、水分を除去した乾燥二酸化炭
素を用いることが好ましい。
は特に制限されるものではない。以下、図面を用いて説
明する。従来、ポリエステル溶融紡糸はポリエステルチ
ップ乾燥から口金7より溶融ポリマ吐出までの工程全て
にわたって乾燥窒素によってシールされ、水分の混入を
防止しているが、乾燥窒素に代わり、乾燥二酸化炭素を
適用することにより、ポリエステルに二酸化炭素を吸収
および/または吸着させることができる。少なくともポ
リマ溶融装置3〜紡糸パック5内までを乾燥二酸化炭素
でシールすることで充分吸収および/または吸着され
る。ただし、ポリエステルの二酸化炭素の吸収および/
または吸着はポリエステルと長時間接触した方が安定す
ること、および使用用役の全体の効率化を考え、乾燥二
酸化炭素シールは好ましくはチップ配管2から、より好
ましくはポリマチップバンカー1から、さらに好ましく
はチップ乾燥以後からである。
使用できるが、ポリマ溶融装置3として1軸または2軸
押出機を用いることが好ましい。これは、ポリエステル
の二酸化炭素の吸収および/または吸着は二酸化炭素の
圧力が高い方が有利であるが、押出機内では溶融/移送
過程でポリマに圧縮力が働くため見かけ上二酸化炭素圧
力を高くできるためである。さらに押出機では二酸化炭
素の膨張/圧縮も発生するため、さらに二酸化炭素の圧
力が上昇し好ましいのである。なお、押出機は従来公知
の物が使用可能である。軸数は1軸よりも2軸の方が二
酸化炭素とポリエステルの接触効率が向上する点から好
ましいが、2軸押出機とすることによるコストアップも
考慮すると、両者の兼ね合いで押出機の軸数は決定すれ
ばよい。
比べ紡糸速度を高速化しても同等の残留伸度を持つ繊維
を得ることができる。すなわち、単位時間あたりの吐出
量が増加し生産性を向上できる。この際、紡糸速度は3
000〜12000m/分以上であれば分子配向が適度
に進んでいるため延伸、延伸仮撚り加工に供したり、そ
のままで使用可能な繊維を得ることができる。好ましく
は紡糸速度4000m/分以上である。
取っても、一旦第一ホットロールで引き取り第二ホット
ロール間で延伸し熱固定後巻き取っても(いわゆる紡糸
直接延伸)、紡糸線上で一旦ポリマのガラス転移温度以
下に冷却した後非接触ホットチューブに通し加熱延伸後
巻き取っても良い。
延伸均一性を考慮してガラス転移温度+5〜20℃程度
(PETでは80〜95℃)で延伸されているが、本発
明で得られるポリエステル繊維はガラス転移温度以下で
延伸しても通常のポリエステル延伸糸と同等の品質のも
のが得られ、しかも糸切れ等も発生しない。このため、
延伸工程でも省エネルギーに貢献できるものである。
比べ紡糸温度を通常より低く設定しても紡糸性が良好で
あり、省エネルギーに寄与することができる。紡糸温度
はTm+20℃以下とすることが可能である。ただし、
紡糸温度がTm−10℃以下とすると紡糸性が低下する
のでこれ以上の温度とすることが好ましい。
り、吐出ポリマや酸化チタン等粒子の昇華、滲みだし、
堆積による口金汚れを大幅に低減できる。そのため、汚
れに起因する糸切れ、口金清掃に伴う屑の発生削減や屑
整理要員、口金清掃要員の削減を行うことができ、収率
を向上させるとともに省力化も可能となるのである。
とした後、空気中に放置しておくと、吸収および/また
は吸着されていた二酸化炭素が放出され繊維内にミクロ
ボイドが形成され、染色性や吸湿性が通常のポリエステ
ル繊維織編物に比べ向上する効果を奏し、従来より染色
性や吸湿性に優れたポリエステル織編物を得ることがで
きる。さらに、繊維内のミクロボイドによる消臭効果も
付与される。
糸のままで、あるいは撚糸、仮撚加工糸として、裏地、
スポーツウエア、スラックス、ブルゾン、ブラウスなど
の衣料用途や、リボン、テープ、ベルトなどの資材用途
に好適に用いることができる。
ルム成形や射出成形等様々な溶融成形に適用できるもの
である。
る。なお、実施例中の測定方法は以下の方法を用いた。
テルチップをPerkin Elmer 社製 DSC 7 を用い、試料量
10mg、昇温速度16℃/分で測定し、ガラス転移温
度および融解に対応する吸熱のピーク温度(Tm)を測
定した。
求めた。次に荷重値を初期の繊度で割り強度とし、伸び
を初期試料長で割り伸度とした。
℃のホモPETをポリエステルチップとし、図1に示す
溶融紡糸装置を用い溶融紡糸を行った。この時、チップ
乾燥工程以後は全て乾燥二酸化炭素でシールを行った。
ポリマ溶融装置3としては1軸押出機を用いた。また、
パック内で絶対濾過径5μのステンレス製不織布フィル
タ6を用い濾過を行った後、孔径0.25mm、孔長
0.4mm、孔数36の口金7から吐出した。紡糸温度
は270℃、吐出量は単糸繊度4dtexになるように
調整した。吐出した糸条は、吐出後常法によりチムニー
9により冷却、給油ガイド10にて紡糸油剤を付与した
後、インターレースノズル11にて交絡を付与し、引取
ローラー12(室温、同一周速)を介して巻取機13で
巻取った。糸条が最初に触れる引取ローラーの周速度を
紡糸速度として表1に示す(実験No.1〜5)。
発生しなかった。また、全ての紡糸速度域でPETの通
常溶融紡糸(比較例1)に比べ残留伸度向上効果がみら
れた。
℃とした以外は実施例1と同様の条件で溶融紡糸を行っ
た(実験No.6〜10)。顕著な口金汚れが発生し、
糸切れが多発した。また、得られた繊維の同一紡速での
残留伸度も二酸化炭素が吸収および/または吸着された
PETを溶融紡糸した場合に比べ低いものであった。
繊維を延伸倍率1.80倍、第1ホットローラー温度6
0℃、第2ホットローラー温度130℃にて常法(図
2)により延伸した。得られた延伸糸の強伸度特性およ
び糸斑は良好であった。また、この延伸糸を経糸、緯糸
に用い平織物を作成し染色したところ、染色性良好であ
り、染色斑等も発生しなかった。
繊維を延伸倍率1.83倍、ヒーター温度210℃にて
常法(図3)により延伸仮撚り加工した。得られた延伸
糸の強伸度特性、捲縮特性および糸斑は良好であった。
また、この延伸糸を経糸、緯糸に用い平織物を作成し染
色したところ、染色性良好であり、染色斑等も発生しな
かった。
00m/分とした以外は実施例1と同様の条件で紡糸を
行った(実験N0.11〜13)。紡糸性は良好であ
り、口金汚れもほとんど発生しなかった。また、通常の
PET溶融紡糸に比べ残留伸度向上効果がみられた。
で紡糸を行った(実験No.14)。口金汚れは発生し
たが、巻き取り糸の残留伸度向上効果は紡糸温度275
℃の場合(実施例3)よりも大きくなった。
型の加熱ロールとした紡糸直接延伸法により製糸した以
外は実施例1と同様の条件で紡糸を行った(実験No.
15)。この時、第1引き取りロールは周速度4000
m/分、温度60℃、第2引き取りロールは周速度80
00m/分、温度150℃とし、2.00倍の延伸を行
った。この場合第1引き取りロール温度が延伸温度とな
る。得られた巻き取り糸の強伸度特性および糸斑は良好
であった。また、この延伸糸を経糸、緯糸に用い平織物
を作成し染色したところ、染色性良好であり、染色斑等
も発生しなかった。
採用することにより、単位時間あたりの吐出量を増加さ
せ生産性を向上させるとともに、紡糸温度の低温下によ
る省エネルギー、口金汚れの低減による収率向上、省力
化を行うことが可能となり、トータルでコストダウンが
可能となるものである。
ラー 3:ポリマ溶融装置(押出機) 16:第1ホットロ
ーラー 4:スピンブロック 17:第2ホットロ
ーラー 5:紡糸パック 18:コールドロー
ラー 6:不織布フィルター 19:延伸糸 7:口金 20:未延伸糸 8:糸条 21:フィードロー
ラー 9:チムニー 22:ヒーター 10:給油ガイド 23:ツイスター 11:インターレースノズル 24:第2ローラ
ー 12:引取ローラー 25:第3ローラ
ー 13:巻取機 26:仮撚り加工
糸
Claims (10)
- 【請求項1】二酸化炭素が吸収および/または吸着され
たポリエステルを溶融成形することを特徴とするポリエ
ステル溶融成形物の製造方法。 - 【請求項2】溶融成形する前のポリエステルに二酸化炭
素を吸収および/または吸着させる請求項1記載のポリ
エステル溶融成形物の製造方法。 - 【請求項3】二酸化炭素が吸収および/または吸着され
たポリエステルを溶融紡糸することを特徴とする請求項
1または2記載のポリエステル繊維の製造方法。 - 【請求項4】ポリエステルの溶融紡糸装置が1軸または
2軸押出機を含んでいる請求項3記載のポリエステル繊
維の製造方法。 - 【請求項5】紡糸速度が3000〜12000m/分で
ある請求項3または4記載のポリエステル繊維の製造方
法。 - 【請求項6】紡糸温度がTm+20℃以下である請求項
3〜5のうちいづれか1項記載のポリエステル繊維の製
造方法。Tm:DSCで測定されるポリエステルポリマ
の融解ピーク温度 - 【請求項7】ポリエステルがポリエチレンテレフタレー
トである請求項1〜6のうちいづれか1項記載のポリエ
ステル繊維の製造方法。 - 【請求項8】請求項3〜7により得られたポリエステル
繊維に延伸または延伸仮撚り加工を施すポリエステル繊
維の製造方法。 - 【請求項9】延伸温度がガラス転移温度以下である請求
項8記載のポリエステル繊維の製造方法。 - 【請求項10】請求項3〜9により得られたポリエステ
ル繊維を用いた織編物。
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