JPH11174178A - 燃料集合体及び原子炉炉心 - Google Patents
燃料集合体及び原子炉炉心Info
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- JPH11174178A JPH11174178A JP9338569A JP33856997A JPH11174178A JP H11174178 A JPH11174178 A JP H11174178A JP 9338569 A JP9338569 A JP 9338569A JP 33856997 A JP33856997 A JP 33856997A JP H11174178 A JPH11174178 A JP H11174178A
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Abstract
U比の径方向均一化を確保しつつ、可燃性毒物の燃焼不
均一を抑制し軸方向・径方向出力分布の均一化を図れる
構成を提供する。 【解決手段】 燃料棒101は、燃料有効長が通常の長
さであって可燃性毒物を含まない第1の燃料棒101a
と、燃料有効長が通常の長さであってガドリニアを含む
第2の燃料棒101bと、燃料有効長が短い14本の第
3の燃料棒101cとから構成されている。そして、燃
料集合体内部を制御棒側領域111と反制御棒側領域1
12とに2分して考えたとき、水ボックス102を反制
御棒側領域112に偏って配置するとともに、制御棒側
領域111に配置される第2及び第3の燃料棒101
b,101cの本数を、反制御棒側領域112に配置さ
れる第2及び第3の燃料棒101b,101cの本数よ
りも多くしている。
Description
用いる燃料集合体及びこれを用いた原子炉炉心に関す
る。
を表す概念的横断面図を図10に示す。この図10にお
いて、炉心1は、多数の燃料集合体2を配置して構成さ
れており、これら燃料集合体2は、4体を1組としてそ
の間に横断面十字形の制御棒3が挿入されるようになっ
ている。
4と1本以上(図では2本)の水ロッド5を正方格子状
に配列して燃料バンドルを形成し、この燃料バンドルを
単位セル(破線で示す)6の中央に据えるとともに燃料
バンドルを囲むように横断面矩形のチャンネルボックス
8を配置している。この燃料バンドルの上下端は、チャ
ンネルボックスに挿入される上部タイプレート(図示せ
ず)及び下部タイプレート(同)によってそれぞれ支持
されている。燃料棒4は、この例では74本が設けられ
ており、それぞれ核燃料物質を充填した燃料ペレットが
被覆管中に配置されて構成されている。またそれら74
本のうち一部の燃料棒4の燃料ペレットには、燃焼初期
の反応を抑制するための可燃性毒物(例えばガドリニ
ア)がさらに添加されている。水ロッド5は、燃料棒4
の7本分のスペースに2本が配置されている。なお、水
ロッド5ではなく、角型の水ボックスを用いる場合もあ
る。
未飽和状態の冷却水が下部タイプレートの孔から燃料棒
4間に流入し、燃料棒4間を下部から上部に流れるにつ
れ燃料棒4により加熱されて沸騰し、二相流となって上
部タイプレートの孔から流出していく。その結果、冷却
材のボイド率は燃料集合体2下部では0%だが、上部で
は70%程度にも達し、燃料集合体2の核的な特性を決
める要因である減速材対燃料比、即ち、水素対ウラン比
(H/U比)が軸方向位置で大きく異なることになる。
このH/U比が燃料集合体2の核的な特性を決める原理
は、以下のようである。すなわち、沸騰水型原子炉では
減速材として軽水を用いるため、核分裂によって発生し
た高速中性子が減速材である水で散乱減速されて熱中性
子になり次の核分裂を引き起こす、という連鎖反応によ
ってエネルギーを発生する。つまり、核分裂反応を促進
する上で水が重要な役割を果たし、水が相対的に多い領
域では核分裂反応が促進され、水が相対的に少ない領域
では核分裂反応が抑制されることとなる。
ャンネルボックス8の外側には、制御棒3や中性子検出
器計装管(図示せず)を配置するための間隙が設けられ
ている。この間隙は飽和水で満たされており、冷却材の
軽水が沸騰せずに流れる流路となるギャップ水領域9,
10を形成している。これらギャップ水領域9,10に
は制御棒3が挿入されるギャップ水領域9と、制御棒3
の出し入れがないギャップ水領域10の2種類がある。
このようなギャップ水領域9,10の存在のため、燃料
集合体2の周辺部(間隙に近い領域)にある燃料棒4と
燃料集合体2中心部の燃料棒4とでは、飽和水による影
響が異なる。すなわち、ギャップ水領域9,10に近い
燃料集合体2の周辺部は、中心部に比べH/U比が大き
な領域となる。そのため、燃料集合体2の周辺部が中心
部に比べて核分裂反応が促進されるため、局所出力ピー
キングが増大することとなる。また特に、図10の炉心
1は、制御棒側のギャップ水領域9のギャップ幅が反制
御棒側のギャップ水領域10のギャップ幅よりも広いD
格子炉心となっており、ギャップ水領域9及びギャップ
水領域10のギャップ幅が等しいC格子炉心とは異なる
タイプとなっている。そのため、制御棒3に面する側と
反対側とではH/U比が大きく異なり、局所出力ピーキ
ングも大きく異なることとなる。
し、これを改善し最適化することは燃料集合体特性の向
上の観点から非常に重要である。そのため、従来、種々
の方法でこのH/U比の径方向分布の改善が行われてい
る。以下、それらについて順次説明する。
比の改善 燃料集合体の径方向のH/U比の改善のための方策とし
ては、特に水の少なくなる燃料集合体中央部分に配置さ
れる水ロッド(あるいは水ボックス)の本数を増加させ
たり大型化する構成がある。この水ロッドや水ボックス
の内部の水は沸騰することがないため、中性子減速効果
の十分でない燃料集合体の中央領域に効果的に水を取り
込むことができる。これにより、径方向のH/U比分布
を改善し、燃料集合体の特性を向上させることが可能と
なっている。
では、図10で前述したように、制御棒3が位置する側
のギャップ水領域9とその反対側のギャップ水領域10
の面積が等しくないことにより、径方向のH/U比が不
均一となり、局所出力ピーキングが増大する傾向にあ
る。これに対しては、従来より燃料棒4のウラン235
の濃縮度を調整する方法が用いられている。すなわち、
熱中性子束が相対的に小さい狭いギャップ水領域10に
面する側の燃料棒4を比較的高い濃縮度とし、熱中性子
束が相対的に大きじ広いギャップ水領域9に面する側の
燃料棒4を比較的低い濃縮度とすることにより、両者の
出力差を低減し、径方向の局所出力ピーキングを抑制す
るものである。
用率の向上と共にウラン資源を有効に活用する方法とし
て、燃料の高燃焼度化及び長期運転サイクル化が提唱さ
れている。このとき、燃料集合体の取出燃焼度を高める
ためには濃縮度を高める必要があるため燃料集合体のH
/U比が影響を受けることになるが、適切な炉停止余裕
やボイド反応度係数を得る減速状態となるように配慮す
る必要がある。また、長期運転サイクル化による炉内滞
在期間の延長は、H/U比が径方向で異なるという影響
を燃料が炉心内で長期間受けることを意味しており、こ
のH/U比の影響がさらに拡大することになる。
における径方向H/U比の改善に関する公知技術として
は、例えば特開平3−296689号公報がある。この
従来技術においては、D格子炉心に配置される燃料集合
体内における、径方向H/U比の差を小さくする方法と
して、 水ロッドを狭いギャップ水領域に近づける。 飽和水領域を増加させる機能をもつ短尺燃料棒を設
け、かつこの短尺燃料棒を狭いギャップ水領域に近づけ
る。 という2つの方法が開示されている。これらはいずれ
も、狭いギャップ水領域付近ではH/U比を大きくし、
広いギャップ水領域付近ではH/U比を小さくするもの
である。上記を実施した燃料集合体の構造の例を図1
1に示す。図10と共通の部分は同一の符号を付す。図
11に示す燃料集合体は、9行9列正方格子状配列にお
いて、水ロッドの機能を果たす角型水ボックス11を、
燃料集合体中央部から狭いギャップ水領域10側に一列
だけ偏心させたものである。また、上記従来技術におい
ては、を実施している場合には、をさらに実施する
ことはあまり効果がないことも示されている。
来技術においては、以下の課題が存在する。すなわち、
燃料集合体の燃焼度を増加させ高燃焼度化を図る場合に
は、一般的には集合体平均濃縮度を例えば3.8重量%
以上に増加させるが、それに伴って、反応度を抑えるた
めに一部の燃料棒の燃料ペレットに混入する可燃性毒物
の量も多くなる。このとき、上記を実施して径方向H
/U比の差を小さくした場合には、例えば図11に示す
ように水ボックス11が反制御棒側に偏ることとなるた
め、その可燃性毒物入りの燃料棒の配置位置は、制御棒
側に偏らざるを得なくなる。これは、以下の理由によ
る。すなわち、まず第一に、可燃性毒物入りの燃料棒
は、熱中性子束が最も大きい正方格子状配列の最外周に
配置すると早く燃え尽きてしまうため、通常は最外周に
は配置せず、最外周から2列目以降に配置するのが一般
的である。また燃料集合体の安定的な性能発揮や可燃性
毒物価値減少の防止等の観点から、可燃性毒物入りの燃
料棒どうしを隣接配置(n×n行配列における同行隣接
列又は同列隣接行となる位置)するのも避けるのが一般
的である。これらにより、例えば図11の例において
は、反制御棒側コーナー部(図中右下側コーナー部)近
傍には可燃性毒物入りの燃料棒が配置しにくくなるの
で、可燃性毒物入りの燃料棒は制御棒側に配置されもの
のほうが多くなる。
トルに強く依存しており、中性子平均エネルギーが低く
(中性子スペクトルが軟らかく)なるほど燃焼が進行す
る。制御棒側領域では、水ボックス11が反制御棒側に
偏ることで最外周以外の内部領域では水が相対的に少な
くなり、中性子スペクトルが硬くなっているため、その
制御棒側領域に可燃性毒物入り燃料棒を配置するとそれ
ら可燃性毒物の燃焼が遅れがちとなって可燃性毒物の径
方向燃焼が不均一となる。このとき特に、沸騰水型原子
炉の燃料集合体では、冷却水が軸方向で沸騰、すなわち
相変化しながら流れていくために、軸方向上部の方がボ
イド率が高く(=減速材密度が小さく)なり中性子スペ
クトルがさらに硬くなる。そのため、炉心上部では特に
可燃性毒物の燃焼が遅れることになり、可燃性毒物の軸
方向燃焼も不均一となる。以上のような可燃性毒物の軸
方向・径方向燃焼の不均一により、軸方向・径方向出力
分布が不均一となり大きくひずむという課題があった。
ロッド領域を狭いギャップ水領域に近づける)を実施す
れば、狭いギャップ水領域付近の減速材量としてはほぼ
十分であり、そのためさらに上記(=短尺燃料棒を狭
いギャップ水領域に近づける)を実施しても径方向H/
U比の均一化にはあまり意味がないとしている。そこ
で、この均一化にあまり寄与しない短尺燃料棒を上記
とは逆に制御棒側の広いギャップ水領域に近づけること
により、径方向H/U比均一化の効果は両方を実施
した場合とほぼ同等の効果を確保しつつ、その分制御棒
側領域の特に軸方向上部の中性子スペクトルを軟らかく
して可燃性毒物の燃焼を促進し軸方向・径方向出力分布
の均一化を図れれば、そのほうがはるかに有益であると
思われる。上記従来技術では、このような点について配
慮されていない。
集合体において、H/U比の径方向均一化を確保しつ
つ、可燃性毒物の燃焼不均一を抑制し軸方向・径方向出
力分布の均一化を図れる構成を提供するとともに、この
燃料集合体を用いた原子炉炉心を提供することにある。
るために、本発明は、正方格子状に配列された複数本の
燃料棒と、該燃料棒が1本以上配列可能な領域に配置さ
れた少なくとも1本の水ロッド又は水ボックスと、チャ
ンネルファスナーを固定するために制御棒側に設けられ
るガイドポストとを備え、かつ前記複数本の燃料棒が、
核燃料物質を含み可燃性毒物を含まない複数本の第1の
燃料棒と、核燃料物質及び可燃性毒物を含む複数本の第
2の燃料棒と、これら第1及び第2の燃料棒より燃料有
効長が短くかつ核燃料物質を含み可燃性毒物を含まない
複数本の第3の燃料棒とを含んでいる燃料集合体におい
て、燃料集合体内部を制御棒側領域と反制御棒側領域と
に2分したとき、前記水ロッド又は水ボックスは、前記
反制御棒側領域側に偏って配置されており、かつ、前記
第2の燃料棒及び第3の燃料棒は、それぞれ前記制御棒
側領域に配置される本数が前記反制御棒側領域に配置さ
れる本数よりも多くなっている。沸騰水型原子炉用の燃
料集合体をD格子炉心に装荷した場合には、制御棒側は
燃料集合体間の間隔が広くなっているため減速材である
水の量が相対的に多くなる一方、反制御棒側は燃料集合
体間の間隔が狭く水の量が相対的に少なくなる。本発明
においては、まず、水ロッド又は水ボックスを反制御棒
側領域に偏って配置することにより、この水ロッド又は
水ボックス内の飽和水領域の作用によって反制御棒側領
域における水の量を増加させH/U比を増大させるとと
もに、制御棒側領域における燃料の量を増加させてH/
U比を抑制する。これにより、水及び燃料の径方向の配
置をより均等にして反制御棒側と制御棒側との径方向H
/U比の差を低減し、燃料集合体内における径方向H/
U比分布を均一に確保する。ここで、可燃性毒物を含む
複数本の第2の燃料棒の配置可能箇所は、通常、正方格
子状配列の最外周を除く等の制限がある。したがって上
記のように水ロッド又は水ボックスの配置を反制御棒側
へ偏って配置すると、反制御棒側領域の空きスペースが
少なくなるため、第2の燃料棒を反制御棒側にはあまり
配置できなくなる。したがって第2の燃料棒の本数を制
御棒側と反制御棒側とで等しくしようとすると、全体の
配置本数が限られてしまい、高燃焼度化を図る場合に必
要な所定の可燃性毒物量入り燃料棒の本数を確保できな
い可能性がある。しかしながら、本発明においては、こ
れら第2の燃料棒を反制御棒側よりも制御棒側に多く配
置することにより、高燃焼度化を図る場合に必要な所定
の可燃性毒物量入り燃料棒の本数を十分に確保すること
ができる。ところで、一般に、可燃性毒物の燃焼は、中
性子スペクトルに強く依存しており、中性子スペクトル
が軟らかくなるほど燃焼が進行する。前述したように水
ロッド又は水ボックスの反制御棒側へ偏在させると、制
御棒側領域では最外周以外の内部領域に限っては水が相
対的に少なくなり中性子スペクトルが硬くなる傾向とな
る。そのため、上記のようにこの制御棒側領域に可燃性
毒物入り第2の燃料棒を配置すると可燃性毒物の燃焼が
遅れ、その中でも特に軸方向上部で最も燃焼が遅れるこ
ととなり、径方向・軸方向出力分布が不均一となる。し
かしながら本発明においては、可燃性毒物入り第2の燃
料棒を制御棒側領域に多く配置するとともに、燃料有効
長が短い第3の燃料棒もこの制御棒側領域に多く配置す
る。これにより、第3の燃料棒の上部に生じる飽和水領
域の作用で、制御棒側領域の特に軸方向上部における水
の量を増加させて中性子スペクトルを軟らかくすること
ができる。したがって、第2の燃料棒に含まれる可燃性
毒物の特に軸方向上部における燃焼を促進して軸方向燃
焼の均一化を図ることができる。またこれによって制御
棒側領域全体でみても反制御棒側領域より燃焼が促進さ
れることとなるので、径方向燃焼の均一化も図ることが
できる。したがって、軸方向・径方向出力分布の均一化
を図ることができる。
前記第2の燃料棒及び第3の燃料棒のすべてが、前記制
御棒側領域に配列されている。
は、前記第2の燃料棒は、軸方向上部の可燃性毒物の濃
度が軸方向下部の可燃性毒物の濃度よりも小さくなって
いる。これにより、第2の燃料棒における軸方向上部の
可燃性毒物の燃え残りをさらに効果的に防止できるの
で、さらに軸方向出力分布を均一化できる効果がある。
発明は、上記燃料集合体を装荷した原子炉炉心を提供す
る。
参照しつつ説明する。本発明の第1の実施形態を図1〜
図4により説明する。本実施形態による沸騰水型原子炉
用の燃料集合体の構造を表す縦断面図を図2に示し、図
2中I−I断面でみた横断面図を図1に示す。これら図
1及び図2において、本実施形態による燃料集合体10
0は、図10に示した炉心と同様、沸騰水型原子炉D格
子炉心の単位セル107に装荷されるものであり、9行
9列の正方格子状に配列され内部に核燃料物質としての
ウラン−235が充填された72本の燃料棒101と、
正方格子状配列の中央部領域の水の量を増やすのを目的
として燃料棒101が9本配列可能な領域に配置された
1本の水ボックス102と、これら燃料棒101及び水
ボックス102により形成される燃料バンドルの周囲を
囲むチャンネルボックス103とを備えている。燃料バ
ンドルの上部及び下部はそれぞれ上部タイプレート10
4及び下部タイプレート105により支持されており、
また燃料バンドルの軸方向複数箇所には、燃料棒101
及び水ボックス102の間隔を保持するためのスペーサ
106が設けられている。また、上部タイプレート10
4の制御棒108側(以下適宜、単に制御棒側という)
及びその反対側(以下適宜、反制御棒側という)のコー
ナー部には、ガイドポスト104a,104bがそれぞ
れ一体に形成されており、そのうち、制御棒側のガイド
ポスト104aには、チャンネルボックス103に接続
されたチャンネルファスナー109が固定されている。
このチャンネルファスナー109は、1つの制御棒10
8まわりの4つの燃料集合体100を相互に連結すると
ともに、これら燃料集合体100間に制御棒108の挿
入・引き抜きスペースを確保する機能を果たすものであ
り、各燃料集合体100の制御棒側のガイドポスト10
4aに固定されている。なお、反制御棒側のガイドポス
ト104bは、制御棒側のガイドポスト104aとの重
量バランスをとるためのダミーとなっている。
であって可燃性毒物を含まない52本の第1の燃料棒1
01aと、燃料有効長が通常の長さであって可燃性毒物
としてガドリニアを含む6本の第2の燃料棒101b
と、燃料有効長が第1及び第2の燃料棒101a,10
1bよりも短いいわゆる短尺燃料棒である14本の第3
の燃料棒101cとから構成されている。なおこのと
き、第2の燃料棒101bのガドリニアの混入濃度は軸
方向に一様となっており、また第3の燃料棒101cの
燃料有効長は、第1及び第2の燃料棒101a,101
bの有効長の15/24(=5/8)となっている。ま
たこれら燃料棒は、特に図示や詳細な説明を行わない
が、この種の燃料集合体として公知であるものと同様、
濃縮度分布が異なる複数種類の燃料棒から構成されてい
る。そして各種類ごとに適宜軸方向の濃縮度分布を設け
ることにより軸方向出力ピーキングの平坦化を図った
り、各種燃料棒の配置を適宜工夫することにより径方向
出力ピーキングの平坦化が図られている。なお、このと
き、このような燃料棒101の配置において、燃料集合
体100における平均濃縮度は3.8重量%となってい
る。
実施形態の要部は、水ボックス102の配置方法と第2
及び第3の燃料棒101b,101cの配置方法にあ
る。すなわち、燃料集合体内部を鉛直方向の境界面11
0によって制御棒側領域111と反制御棒側領域112
とに2分して考えたとき、水ボックス102を反制御棒
側領域112に偏って配置するとともに、制御棒側領域
111に配置される第2及び第3の燃料棒101b,1
01cの本数を、反制御棒側領域112に配置される第
2及び第3の燃料棒101b,101cの本数よりも多
くしたことである。具体的には、制御棒側領域111に
は10本の第2の燃料棒101bと5本の第3の燃料棒
101cが配置されているのに対し、反制御棒側領域1
12には4本の第2の燃料棒101bと1本の第3の燃
料棒101cしか配置されていない。
棒101b、及び第3の燃料棒101cの配置により、
本実施形態においては、以下の作用を奏する。
改善 すなわち、D格子炉心に装荷される場合、制御棒側にお
いてチャンネルボックス103の外側に形成されるギャ
ップ水領域113の面積が広くなっているため水の量が
相対的に多くなる一方、反制御棒側でチャンネルボック
ス103の外側に形成されるギャップ水領域114の面
積が狭くなっているため水の量が相対的に少なくなる。
しかしながら、本実施形態においては、水ボックス10
2を反制御棒側に偏って配置することにより、この水ボ
ックス102内の飽和水領域の作用によって反制御棒側
領域112における水の量を増加させH/U比を増大さ
せるとともに、制御棒側領域111における燃料の量を
増加させてH/U比を抑制する。これにより、水及び燃
料の径方向の配置をより均等にして反制御棒側と制御棒
側との径方向H/U比の差を低減し、燃料集合体100
内における径方向H/U比分布を均一に確保することが
できる。
ような制限がある。すなわち、ガドリニア入りの燃料棒
は、熱中性子束が最も大きい正方格子状配列の最外周に
配置すると早く燃え尽きてしまうため、通常は最外周に
は配置せず、最外周から2列目以降に配置するのが一般
的である。また、燃料集合体の安定的な性能発揮やガド
リニア価値減少の防止等の観点から、ガドリニア入りの
燃料棒どうしを隣接配置(n×n行配列における同行隣
接列又は同列隣接行となる位置)するのも避けるのが一
般的である。したがって、上記(1)により水ボックス
102の配置を反制御棒側領域112へ偏って配置する
と、反制御棒側領域112の空きスペースが少なくなる
ため、第2の燃料棒101bを反制御棒側領域112に
はあまり配置できなくなる。したがって第2の燃料棒1
01bの本数を制御棒側領域111と反制御棒側領域1
12とで等しくしようとすると、全体の配置本数が限ら
れてしまい、高燃焼度化を図る場合に必要な所定のガド
リニア入り第2の燃料棒101bの本数(図1の例では
14本)を確保できない可能性がある。しかしながら、
本実施形態においては、これら第2の燃料棒101bを
反制御棒側領域112よりも制御棒側領域111に多く
配置することにより、高燃焼度化を図る場合に必要な所
定の可燃性毒物量入り第2の燃料棒101bの本数(1
4本)を全体として確保することができる。
依存しており、中性子スペクトルが軟らかくなるほど燃
焼が進行する。上記(1)により水ボックス102を反
制御棒側領域112へ偏在させると、制御棒側領域11
1では最外周以外の内部領域に限っては水が相対的に少
なくなり中性子スペクトルが硬くなる傾向となる。その
ため、上記(2)のようにこの制御棒側領域111にガ
ドリニア入り第2の燃料棒101bを多く配置した場合
ガドリニアの燃焼が遅れ、その中でも特に軸方向上部で
最も燃焼が遅れることとなり、径方向・軸方向出力分布
が不均一となる。しかしながら本実施形態においては、
ガドリニア入り第2の燃料棒101bを制御棒側領域1
11に多く配置するとともに、燃料有効長が短い第3の
燃料棒101cもこの制御棒側領域111に多く配置す
る。これにより、第3の燃料棒101cの上部に生じる
飽和水領域の作用で、制御棒側領域111の特に軸方向
上部における水の量を増加させて中性子スペクトルを軟
らかくすることができる。したがって、第2の燃料棒1
01bに含まれるガドリニアの特に軸方向上部における
燃焼を促進して軸方向燃焼の均一化を図ることができ
る。またこれによって制御棒側領域111全体でみても
反制御棒側領域112より燃焼が促進されることとなる
ので、径方向燃焼の均一化も図ることができる。したが
って、軸方向・径方向出力分布の均一化を図ることがで
きる。
合体100によれば、高燃焼度化を図った構造におい
て、H/U比の径方向均一化を確保しつつ、ガドリニア
の燃焼不均一を抑制し、軸方向・径方向出力分布の均一
化を図ることができる。
均一化について比較例を用いて説明する。本実施形態の
燃料集合体100の比較例として、燃料集合体100に
おける第3の燃料棒101cをすべて第1の燃料棒10
1aに置き換えたものを図3に示す。図3に示すよう
に、この比較例による燃料集合体150は、上記置き換
えによって第1の燃料棒101aの数が52本から58
本に増えている。その他の構造は、本実施形態による燃
料集合体100とほぼ同様となっている。そして、図4
は、本実施形態による燃料集合体100を図10と同様
にして装荷した沸騰水型原子炉炉心の軸方向出力分布の
解析結果(曲線ア)と、比較例による燃料集合体150
を図10と同様にして装荷した沸騰水型原子炉炉心の軸
方向出力分布の解析結果(曲線イ)とを比較して示した
ものである。図4に示されるように、比較例の燃料集合
体150を適用した炉心では、減速材密度が少なく中性
子スペクトルが硬い軸方向上部でガドリニアの燃焼が遅
れるため出力分布が下膨らみとなっているが、本実施形
態の燃料集合体100を適用した炉心では、第3の燃料
棒101c上部の飽和水の作用で中性子スペクトルの硬
化が緩和される分、可燃性毒物の軸方向燃焼差が緩和さ
れ、軸方向出力分布がより平坦化していることが分か
る。
化対応として、9行9列の正方格子状配列において集合
体平均濃縮度を3.8重量%とし、これに応じてガドリ
ニア入り第2の燃料棒101bを14本配置していた
が、これに限られない。例えばこれよりも集合体平均濃
縮度を若干小さくしてガドリニア入り第2の燃料棒10
1bの本数の割合を少なくしてもよい。このような場合
の実施形態を以下、第2の実施形態〜第4の実施形態に
より説明する。なお以降の実施形態においては、煩雑を
避けるために、制御棒側領域111及び反制御棒側領域
112の図示を適宜省略する。
り説明する。本実施形態による沸騰水型原子炉用の燃料
集合体の構造を表す横断面図を図5に示す。この図5は
第1の実施形態の図1にほぼ相当する図であり、共通の
部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
体200が図1に示した第1の実施形態の燃料集合体1
00と異なる点は、第2の燃料棒101bの本数が若干
減っていることである。すなわち、ガドリニア入り第2
の燃料棒101bは、6本減って全体で8本となり、制
御棒側領域111には6本、反制御棒側領域112には
2本が配置されている。そしてこれに対応して第1の燃
料棒101aの数が6本増えて58本となっている。第
3の燃料棒101cについては本数も配置位置も変わら
ない。また、集合体平均濃縮度はx[重量%](但しx
>3.8)となっている。その他の構造は、第1の実施
形態の燃料集合体100とほぼ同様である。
同様の効果を得る。
ては、第2の燃料棒101bのガドリニアの混入濃度は
軸方向に一様であったが、これに限られず、軸方向で濃
度差を設けてもよい。すなわち、図6に示すように、第
2の燃料棒101bのガドリニア濃度を、軸方向ノード
15/24位置を境に上部をβ[重量%]、下部をα
[重量%](但しα>β)としてもよい。この場合、上
部のガドリニア濃度が相対的に小さい分、第2の燃料棒
101bにおける軸方向上部のガドリニアの燃え残りを
さらに効果的に防止できるので、さらに軸方向出力分布
を均一化できる効果がある。また、上記第1及び第2の
実施形態においては、燃料棒101を9本配置できるス
ペースに水ボックス102を設けたが、これに限られ
ず、横断面円形の水ロッドを設けてもよい。第2の実施
形態の燃料集合体200において水ボックス102の代
わりに2本の水ロッド102A,102Aを設けた燃料
集合体200Aの構造を図7に示す。この場合も、第2
の実施形態と同様の効果を得る。
する。図8は、本実施形態による沸騰水型原子炉用の燃
料集合体の構造を表す横断面図である。この図8は第1
の実施形態の図1、第2の実施形態の図5にほぼ相当す
る図であり、共通の部材には同一の符号を付し、説明を
省略する。
体300が図5に示した第2の実施形態の燃料集合体2
00と異なる点は、すべての第2の燃料棒101b及び
第3の燃料棒101cを制御棒側領域111に配置して
いることである。その他の構造は、第2の実施形態の燃
料集合体200とほぼ同様である。本実施形態によって
も、第2の実施形態と同様の効果を得る。
する。本実施形態は10行10列の正方格子状に燃料棒
を配列した燃料集合体に本発明を適用した場合の実施形
態である。図9は、本実施形態による沸騰水型原子炉用
の燃料集合体400の構造を表す横断面図であり、第1
の実施形態の図1、第2の実施形態の図5、第3の実施
形態の図8にほぼ相当する図である。
体400は、配列される燃料棒の本数が増えただけで基
本的には第2の燃料集合体200と類似の構造である。
すなわち、燃料集合体400は、沸騰水型原子炉D格子
炉心の単位セル407に装荷されるものであり、10行
10列の正方格子状に配列され内部に核燃料物質として
のウラン−235が充填された91本の燃料棒401
と、正方格子状配列の中央部近傍の水の量を増やすのを
目的として燃料棒401が9本配列可能な領域に配置さ
れた1本の水ボックス402と、これら燃料棒401及
び水ボックス402により形成される燃料バンドルの周
囲を囲むチャンネルボックス403とを備えている。
であって可燃性毒物を含まない75本の第1の燃料棒4
01aと、燃料有効長が通常の長さであって可燃性毒物
としてガドリニアを含む9本の第2の燃料棒401b
と、燃料有効長が第1及び第2の燃料棒401a,40
1bよりも短いいわゆる短尺燃料棒である7本の第3の
燃料棒401cとから構成されている。またこれら燃料
棒401は、濃縮度分布が異なる複数種類の燃料棒から
構成されており、各種類ごとに適宜軸方向の濃縮度分布
を設けたり各種燃料棒の配置を適宜工夫することにより
軸方向・径方向出力ピーキングの平坦化が図られてい
る。そしてこのとき、燃料集合体400における平均濃
縮度はx[重量%]となっている。また、燃料集合体内
部を鉛直方向の境界面410によって制御棒408側に
ある制御棒領域411とその反対側にある反制御棒側領
域412とに2分して考えたとき、水ボックス402を
反制御棒側領域412に偏って配置するとともに、制御
棒側領域411に配置される第2及び第3の燃料棒40
1b,401cの本数を、反制御棒側領域412に配置
される第2及び第3の燃料棒401b,401cの本数
よりも多くし、それぞれの本数差が5本となっている。
ほぼ同様の原理に基づき、ギャップ水領域313,31
4の面積差に基づくH/U比の不均一を水ボックス40
2の偏心によって改善し、第2の燃料棒401bを制御
棒側領域111に多く配置することで高燃焼度化に必要
な本数を確保し、第3の燃料棒401cを制御棒側領域
111に多く配置することで中性子スペクトルを軟らか
くしガドリニアの燃焼を促進して軸方向・径方向燃焼の
均一化を図ることができる。
は、水ボックス102,402はいずれも9本の第2の
燃料棒101b,401bが配列可能な領域に配置され
ていたが、これに限られず、少なくとも1本の第2の燃
料棒101b,401bが配列可能な領域に配置すれば
足りる。これらの場合も同様の効果を得る。
料集合体において、H/U比の径方向均一化を確保しつ
つ、可燃性毒物の燃焼不均一を抑制し軸方向・径方向出
力分布の均一化を図ることができ、良好な炉心特性を実
現することが可能となる。
用の燃料集合体の構造を表す横断面図である。
図である。
沸騰水型原子炉炉心の軸方向出力分布の解析結果を比較
して示した図である。
用の燃料集合体の構造を表す横断面図である。
形例を説明するための図である。
変形例の構造を表す断面図である。
用の燃料集合体の構造を表す横断面図である。
用の燃料集合体の構造を表す横断面図である。
す概念的横断面図である。
ロッドを狭いギャップ水領域に近づけた従来の燃料集合
体の構造例を示す図である。
Claims (4)
- 【請求項1】正方格子状に配列された複数本の燃料棒
と、該燃料棒が1本以上配列可能な領域に配置された少
なくとも1本の水ロッド又は水ボックスと、チャンネル
ファスナーを固定するために制御棒側に設けられるガイ
ドポストとを備え、かつ前記複数本の燃料棒が、核燃料
物質を含み可燃性毒物を含まない複数本の第1の燃料棒
と、核燃料物質及び可燃性毒物を含む複数本の第2の燃
料棒と、これら第1及び第2の燃料棒より燃料有効長が
短くかつ核燃料物質を含み可燃性毒物を含まない複数本
の第3の燃料棒とを含んでいる燃料集合体において、 燃料集合体内部を制御棒側領域と反制御棒側領域とに2
分したとき、前記水ロッド又は水ボックスは、前記反制
御棒側領域側に偏って配置されており、かつ、前記第2
の燃料棒及び第3の燃料棒は、それぞれ前記制御棒側領
域に配置される本数が前記反制御棒側領域に配置される
本数よりも多くなっていることを特徴とする燃料集合
体。 - 【請求項2】請求項1記載の燃料集合体において、前記
第2の燃料棒及び第3の燃料棒のすべてが、前記制御棒
側領域に配列されていることを特徴とする燃料集合体。 - 【請求項3】請求項1記載の燃料集合体において、前記
第2の燃料棒は、軸方向上部の可燃性毒物の濃度が軸方
向下部の可燃性毒物の濃度よりも小さくなっていること
を特徴とする燃料集合体。 - 【請求項4】請求項1〜3記載の燃料集合体を装荷した
原子炉炉心。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33856997A JP3990013B2 (ja) | 1997-12-09 | 1997-12-09 | 燃料集合体及び原子炉炉心 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP33856997A JP3990013B2 (ja) | 1997-12-09 | 1997-12-09 | 燃料集合体及び原子炉炉心 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11174178A true JPH11174178A (ja) | 1999-07-02 |
| JP3990013B2 JP3990013B2 (ja) | 2007-10-10 |
Family
ID=18319416
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP33856997A Expired - Lifetime JP3990013B2 (ja) | 1997-12-09 | 1997-12-09 | 燃料集合体及び原子炉炉心 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3990013B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002533689A (ja) * | 1998-12-18 | 2002-10-08 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト | 沸騰水形原子炉用の燃料集合体 |
-
1997
- 1997-12-09 JP JP33856997A patent/JP3990013B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002533689A (ja) * | 1998-12-18 | 2002-10-08 | シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト | 沸騰水形原子炉用の燃料集合体 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3990013B2 (ja) | 2007-10-10 |
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