JPH11181623A - ポリエステル繊維の製造方法および織編物 - Google Patents
ポリエステル繊維の製造方法および織編物Info
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- JPH11181623A JPH11181623A JP9345016A JP34501697A JPH11181623A JP H11181623 A JPH11181623 A JP H11181623A JP 9345016 A JP9345016 A JP 9345016A JP 34501697 A JP34501697 A JP 34501697A JP H11181623 A JPH11181623 A JP H11181623A
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- polyester fiber
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Abstract
(57)【要約】
【課題】自発伸長糸の製造に関して弛緩熱処理、定長熱
処理で発生する様々な問題を解決し、より生産性が高く
安価でしかも染む斑等の品質に優れた自発伸長糸の製造
方法を提供する。 【解決手段】ポリエステル未延伸糸を延伸温度110℃以
下かつ熱セット温度110℃以上で、実質的に延伸するこ
とにより自発伸長性を付与する。
処理で発生する様々な問題を解決し、より生産性が高く
安価でしかも染む斑等の品質に優れた自発伸長糸の製造
方法を提供する。 【解決手段】ポリエステル未延伸糸を延伸温度110℃以
下かつ熱セット温度110℃以上で、実質的に延伸するこ
とにより自発伸長性を付与する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はふくらみ、ソフト、
反発感に優れた織編物を提供できるポリエステル繊維の
製造方法に関するものである。
反発感に優れた織編物を提供できるポリエステル繊維の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリエステルは機械的特性をはじめ様々
な優れた特性を有しているため衣料用途をはじめ各種分
野に利用されている。衣料用途では天然繊維をターゲッ
トとして品質の改良が行われてきているが、特にふくら
み、ソフト感のある風合いの実現のための手段として、
熱による収縮特性の異なる繊維を混繊する、いわゆる収
縮差混繊糸が広く用いられている。そして最近、熱によ
り伸長性を示す、いわゆる自発伸長糸を用いた収縮差混
繊糸が注目を集めている。このタイプの収縮差混繊糸を
用いれば織物組織の密度が増しても十分な糸長差を染色
加工後に得ることができ、ふくらみ、ソフト感に優れた
布帛を得ることができるのである。
な優れた特性を有しているため衣料用途をはじめ各種分
野に利用されている。衣料用途では天然繊維をターゲッ
トとして品質の改良が行われてきているが、特にふくら
み、ソフト感のある風合いの実現のための手段として、
熱による収縮特性の異なる繊維を混繊する、いわゆる収
縮差混繊糸が広く用いられている。そして最近、熱によ
り伸長性を示す、いわゆる自発伸長糸を用いた収縮差混
繊糸が注目を集めている。このタイプの収縮差混繊糸を
用いれば織物組織の密度が増しても十分な糸長差を染色
加工後に得ることができ、ふくらみ、ソフト感に優れた
布帛を得ることができるのである。
【0003】自発伸長糸の製造方法は、例えば特開平4-
352836号公報にポリエステル部分配向糸(以下POYと
略す)を一旦延伸した後弛緩熱処理する方法、特開平2-
293410号公報にPOYをそのまま弛緩熱処理する方法等
が開示されており、弛緩熱処理工程を要するものが一般
的である。ここでいう自発伸長糸とは、熱処理前の原長
を基準として熱処理により伸長する性質を有する繊維を
いうものである。しかしながら、これらの方法では20〜
50%の弛緩熱処理が必要となり工程安定性が悪く、糸斑
が発生しやすく、染め斑が発生する等品質面で問題があ
った。また、収率が低く、ドッフ後の加工再スタート成
功率も低いため、屑量が多くなるのみならずそれの処理
のための要員も必要であるという問題があった。
352836号公報にポリエステル部分配向糸(以下POYと
略す)を一旦延伸した後弛緩熱処理する方法、特開平2-
293410号公報にPOYをそのまま弛緩熱処理する方法等
が開示されており、弛緩熱処理工程を要するものが一般
的である。ここでいう自発伸長糸とは、熱処理前の原長
を基準として熱処理により伸長する性質を有する繊維を
いうものである。しかしながら、これらの方法では20〜
50%の弛緩熱処理が必要となり工程安定性が悪く、糸斑
が発生しやすく、染め斑が発生する等品質面で問題があ
った。また、収率が低く、ドッフ後の加工再スタート成
功率も低いため、屑量が多くなるのみならずそれの処理
のための要員も必要であるという問題があった。
【0004】また、加工速度が低いため生産性が低く、
さらに弛緩処理が可能な特別な延伸機が必要であるため
設備費がかさむという問題もあった。すなわち、これら
の諸問題のためコスト高となっていた。
さらに弛緩処理が可能な特別な延伸機が必要であるため
設備費がかさむという問題もあった。すなわち、これら
の諸問題のためコスト高となっていた。
【0005】また、特開平9-228167号公報、特開平9-21
060号公報にはPOYの定長(緊張)熱処理による方法
が開示されているが、これらの方法では熱板上または熱
セットローラー上での糸揺れが極端に大きく、やはり弛
緩熱処理による方法と同様な問題が発生するものであ
る。
060号公報にはPOYの定長(緊張)熱処理による方法
が開示されているが、これらの方法では熱板上または熱
セットローラー上での糸揺れが極端に大きく、やはり弛
緩熱処理による方法と同様な問題が発生するものであ
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、自発伸長糸
の製造に関して弛緩熱処理、定長熱処理で発生する様々
な問題を解決し、より生産性が高く、簡易で、しかも染
め斑等が無い品質に優れた自発伸長糸の製造方法を提供
するものである。
の製造に関して弛緩熱処理、定長熱処理で発生する様々
な問題を解決し、より生産性が高く、簡易で、しかも染
め斑等が無い品質に優れた自発伸長糸の製造方法を提供
するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的は、ポリエステ
ル未延伸糸を、延伸温度110℃以下かつ熱セット温度110
℃以上で、実質的に延伸することにより自発伸長性を付
与することを特徴とするポリエステル繊維の製造方法に
より達成される。
ル未延伸糸を、延伸温度110℃以下かつ熱セット温度110
℃以上で、実質的に延伸することにより自発伸長性を付
与することを特徴とするポリエステル繊維の製造方法に
より達成される。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明では特定の延伸条件を採用
することにより、自発伸長性付与できるものである。そ
して、延伸系の加工とすることにより常に張力がかかっ
た状態で加工可能となり、工程が安定化し、さらに加工
速度も高速化できるため、弛緩熱処理、定長(緊張)熱
処理での種々の問題点を解決できるものである。
することにより、自発伸長性付与できるものである。そ
して、延伸系の加工とすることにより常に張力がかかっ
た状態で加工可能となり、工程が安定化し、さらに加工
速度も高速化できるため、弛緩熱処理、定長(緊張)熱
処理での種々の問題点を解決できるものである。
【0009】本発明でいうポリエステルとはポリエチレ
ンテレフタレート(以下PETと略す)、ポリプロピレ
ンテレフタレート(以下PPTと略す)、ポリブチレン
テレフタレート(以下PBTと略す)等が挙げられる
が、PETが最も汎用的であり好ましい。また、ジオー
ル成分および酸成分の一部が各々15mol%以下の範囲で他
の共重合可能な成分で置換されたものであってもよい。
また、これらは他ポリマ、艶消剤、難燃剤、帯電防止
剤、顔料などの添加物を含有していてもよい。以下PE
Tを例として自発伸長糸の製造方法を説明する。
ンテレフタレート(以下PETと略す)、ポリプロピレ
ンテレフタレート(以下PPTと略す)、ポリブチレン
テレフタレート(以下PBTと略す)等が挙げられる
が、PETが最も汎用的であり好ましい。また、ジオー
ル成分および酸成分の一部が各々15mol%以下の範囲で他
の共重合可能な成分で置換されたものであってもよい。
また、これらは他ポリマ、艶消剤、難燃剤、帯電防止
剤、顔料などの添加物を含有していてもよい。以下PE
Tを例として自発伸長糸の製造方法を説明する。
【0010】本発明で用いる延伸前の未延伸糸とは複屈
折度が0.065以下の繊維を意味し、複屈折度が0.020〜0.
065のPOYであれば延伸糸の糸斑が少なく好ましい。
より好ましくは複屈折度0.030〜0.050のPOYである。
折度が0.065以下の繊維を意味し、複屈折度が0.020〜0.
065のPOYであれば延伸糸の糸斑が少なく好ましい。
より好ましくは複屈折度0.030〜0.050のPOYである。
【0011】本発明では延伸の際の温度条件が重要であ
る。本発明では延伸温度は延伸直前の糸条の予熱温度を
意味し、ホットローラー延伸機の場合、延伸直前の第一
ホットローラー温度を指すものである。延伸温度は110
℃以下とすることが必須である。延伸温度が110℃より
高くなると延伸前に繊維の結晶化が過度に進むため、熱
セット温度をいかように調節しても延伸糸に自発伸長性
を付与することができなくなる。延伸温度はガラス転移
温度〜95℃であれば延伸が均一となり好ましい。さらに
好ましくは80〜90℃である。なお、ガラス転移温度は、
PETチップをPerkin Elmer 社製 DSC 7 を用い試料量
10mg、昇温速度16℃/分で測定したものである。
る。本発明では延伸温度は延伸直前の糸条の予熱温度を
意味し、ホットローラー延伸機の場合、延伸直前の第一
ホットローラー温度を指すものである。延伸温度は110
℃以下とすることが必須である。延伸温度が110℃より
高くなると延伸前に繊維の結晶化が過度に進むため、熱
セット温度をいかように調節しても延伸糸に自発伸長性
を付与することができなくなる。延伸温度はガラス転移
温度〜95℃であれば延伸が均一となり好ましい。さらに
好ましくは80〜90℃である。なお、ガラス転移温度は、
PETチップをPerkin Elmer 社製 DSC 7 を用い試料量
10mg、昇温速度16℃/分で測定したものである。
【0012】本発明では熱セット温度は延伸後の糸条の
熱処理温度を意味し、ホットローラー延伸機の場合、延
伸後の第2ホットローラー温度を指すものである。熱セ
ット温度は110℃以上とすることが必須である。熱セッ
ト温度が110℃より低くなると延伸糸の結晶化が進まな
いため配向非晶分子鎖の固定が不十分となり、延伸温度
をいかように調節しても延伸糸に自発伸長性を付与する
ことができなくなる。熱セット温度は140℃以下であれ
ば熱セットの際の糸揺れが小さくなり好ましい。さらに
好ましくは130℃以下である。
熱処理温度を意味し、ホットローラー延伸機の場合、延
伸後の第2ホットローラー温度を指すものである。熱セ
ット温度は110℃以上とすることが必須である。熱セッ
ト温度が110℃より低くなると延伸糸の結晶化が進まな
いため配向非晶分子鎖の固定が不十分となり、延伸温度
をいかように調節しても延伸糸に自発伸長性を付与する
ことができなくなる。熱セット温度は140℃以下であれ
ば熱セットの際の糸揺れが小さくなり好ましい。さらに
好ましくは130℃以下である。
【0013】なお、特開昭64-6115号公報にはPOYを
乾熱140〜220℃の加熱状態の下で、1〜12%の伸長率を与
えつつ熱処理する方法が開示されている。しかし、延伸
温度が140℃以上となり本発明とは明らかに異なるもの
である。また該公報図1によると、得られる繊維も定応
力伸長領域が実質的に消滅し通常延伸糸に近い荷重伸長
曲線になっており、しかも密度も1.365g/cm3以上とな
り、これでも本発明とは明らかに区別されるものであ
る。
乾熱140〜220℃の加熱状態の下で、1〜12%の伸長率を与
えつつ熱処理する方法が開示されている。しかし、延伸
温度が140℃以上となり本発明とは明らかに異なるもの
である。また該公報図1によると、得られる繊維も定応
力伸長領域が実質的に消滅し通常延伸糸に近い荷重伸長
曲線になっており、しかも密度も1.365g/cm3以上とな
り、これでも本発明とは明らかに区別されるものであ
る。
【0014】また、本発明では延伸の際の温度条件に加
えて延伸倍率も規定することが好ましい。すなわち、未
延伸糸の配向度に合わせた延伸倍率とすることが肝要で
ある。未延伸糸の複屈折度が0.025〜0.065のPOYの場
合は延伸倍率は1.01〜1.35が好ましい。これより低倍率
となると糸揺れが大きくなり工程安定性が低下する。こ
れより高倍率では延伸糸の配向結晶化が進みすぎるため
自発伸長性を付与できなくなるのである。このように、
延伸倍率を最適化することにより、工程安定性が良好と
なり生産性は高く、また染め斑が少ない品質に優れた自
発伸長糸を得ることができる。好ましくは1.05〜1.25倍
であれば安定して自発伸長糸を得ることができる。未延
伸糸がより低配向度の繊維の場合はそれに応じて延伸倍
率を高くすることができる。例えば複屈折度0.015の繊
維の場合、好ましい延伸倍率は1.30〜1.55倍、複屈折度
0.007の繊維の場合、好ましい延伸倍率は1.80〜2.15倍
である。また、延伸は一段延伸でも、多段延伸でも良
い。
えて延伸倍率も規定することが好ましい。すなわち、未
延伸糸の配向度に合わせた延伸倍率とすることが肝要で
ある。未延伸糸の複屈折度が0.025〜0.065のPOYの場
合は延伸倍率は1.01〜1.35が好ましい。これより低倍率
となると糸揺れが大きくなり工程安定性が低下する。こ
れより高倍率では延伸糸の配向結晶化が進みすぎるため
自発伸長性を付与できなくなるのである。このように、
延伸倍率を最適化することにより、工程安定性が良好と
なり生産性は高く、また染め斑が少ない品質に優れた自
発伸長糸を得ることができる。好ましくは1.05〜1.25倍
であれば安定して自発伸長糸を得ることができる。未延
伸糸がより低配向度の繊維の場合はそれに応じて延伸倍
率を高くすることができる。例えば複屈折度0.015の繊
維の場合、好ましい延伸倍率は1.30〜1.55倍、複屈折度
0.007の繊維の場合、好ましい延伸倍率は1.80〜2.15倍
である。また、延伸は一段延伸でも、多段延伸でも良
い。
【0015】ところで、例えば特開昭57-112428号公報
に開示されているように、太細糸の製造をPOYの低倍
率延伸で行う場合があるが、ここでいう低倍率延伸とは
延伸倍率1.4倍程度であり、本発明の延伸倍率より明ら
かに高いものである。また、該公報および特開昭57-143
515号公報に記載されているように、太細糸を得るため
に延伸しただけでは繊維の収縮率が極めて高いものとな
り、低収縮化のため弛緩熱処理が必須となる。そのた
め、弛緩熱処理を行わない本発明とは明らかに異なるも
のである。
に開示されているように、太細糸の製造をPOYの低倍
率延伸で行う場合があるが、ここでいう低倍率延伸とは
延伸倍率1.4倍程度であり、本発明の延伸倍率より明ら
かに高いものである。また、該公報および特開昭57-143
515号公報に記載されているように、太細糸を得るため
に延伸しただけでは繊維の収縮率が極めて高いものとな
り、低収縮化のため弛緩熱処理が必須となる。そのた
め、弛緩熱処理を行わない本発明とは明らかに異なるも
のである。
【0016】本発明では自発伸長率および沸騰水収縮率
は下記式により定義されるものである。 自発伸長率(%)=[(L2−L0)/L0)]×100 (1) 沸騰水収縮率(%)=[(L0−L1)/L0)]×100 (2) L0:延伸糸を枷取りし初荷重0.09cN/dtex下で測定した
枷の原長 L1:L0を測定した枷を実質的に荷重フリーの状態で沸
騰水中で15分間処理し、風乾後初荷重0.09cN/dtex下
での枷長 L2:L1を測定した枷を風乾後さらに乾熱160℃で荷重
フリーの状態で15分間処理し、風乾後初荷重0.09cN/dte
x下での枷長 そして、本発明でいう自発伸長性とは、自発伸長率が0%
以上の値を示すことをいう。好ましくは、自発伸長率0
〜5%であれば、ソフトでふくらみ感に優れたポリエステ
ル織編物を得ることができる。より好ましくは自発伸長
率は1.5%以上である。
は下記式により定義されるものである。 自発伸長率(%)=[(L2−L0)/L0)]×100 (1) 沸騰水収縮率(%)=[(L0−L1)/L0)]×100 (2) L0:延伸糸を枷取りし初荷重0.09cN/dtex下で測定した
枷の原長 L1:L0を測定した枷を実質的に荷重フリーの状態で沸
騰水中で15分間処理し、風乾後初荷重0.09cN/dtex下
での枷長 L2:L1を測定した枷を風乾後さらに乾熱160℃で荷重
フリーの状態で15分間処理し、風乾後初荷重0.09cN/dte
x下での枷長 そして、本発明でいう自発伸長性とは、自発伸長率が0%
以上の値を示すことをいう。好ましくは、自発伸長率0
〜5%であれば、ソフトでふくらみ感に優れたポリエステ
ル織編物を得ることができる。より好ましくは自発伸長
率は1.5%以上である。
【0017】また、沸騰水収縮率1%以下であれば、布帛
の精練から乾熱セットでの自発伸長を低く抑えられるの
で品位良好な布帛が得られるのである。沸騰水収縮率が
1%を越えると精練から乾熱セットでの自発伸長が大きく
なりすぎ、布帛表面に浮き出る自発伸長糸のループが乱
れた形となり布帛の品位が低下してしまう。好ましくは
沸騰水収縮率は0%以下である。
の精練から乾熱セットでの自発伸長を低く抑えられるの
で品位良好な布帛が得られるのである。沸騰水収縮率が
1%を越えると精練から乾熱セットでの自発伸長が大きく
なりすぎ、布帛表面に浮き出る自発伸長糸のループが乱
れた形となり布帛の品位が低下してしまう。好ましくは
沸騰水収縮率は0%以下である。
【0018】本発明では延伸糸の配向結晶化を延伸条件
によりコントロールし、自発伸長性を付与している。そ
のため延伸糸の密度は1.360g/cm3以下とすることが好ま
しい。密度がこれ以上となると、延伸糸の結晶化が過度
に進行しているため自発伸長性付与には不利なのであ
る。より好ましくは密度は1.358g/cm3以下である。ま
た、結晶化の程度が低すぎても繊維の収縮を支配する配
向非晶分子鎖の固定が不十分となるため、好ましくは密
度は1.348g/cm3以上である。また、延伸糸の複屈折度は
実質的に延伸を施しているため、元糸である未延伸糸値
よりも高くなる。
によりコントロールし、自発伸長性を付与している。そ
のため延伸糸の密度は1.360g/cm3以下とすることが好ま
しい。密度がこれ以上となると、延伸糸の結晶化が過度
に進行しているため自発伸長性付与には不利なのであ
る。より好ましくは密度は1.358g/cm3以下である。ま
た、結晶化の程度が低すぎても繊維の収縮を支配する配
向非晶分子鎖の固定が不十分となるため、好ましくは密
度は1.348g/cm3以上である。また、延伸糸の複屈折度は
実質的に延伸を施しているため、元糸である未延伸糸値
よりも高くなる。
【0019】延伸装置としては公知のものが使用でき
る。少なくとも1対のホットローラーを有する延伸機を
使用すれば、さらに工程が安定化する。ここでいう1対
のホットローラーとは、延伸前の予熱のための第1ホッ
トローラーと延伸後の熱セットのための第2ホットロー
ラーのことをいうものとする。これに、コールドドロー
ローラー、多段延伸のためのホットローラーが付属して
いても差し支えない。なお、予熱および/または熱セッ
トに熱板を使用することも不可能ではないが、熱板/糸
条の擦過により糸切れが発生したり、熱板と糸条のステ
ィックスリップにより糸斑が発生しやすくなるのであ
る。また、延伸速度をそれほど上げることができない。
また、通常の紡糸−延伸2工程法の代わりに紡糸直接延
伸法を採用しても良い。
る。少なくとも1対のホットローラーを有する延伸機を
使用すれば、さらに工程が安定化する。ここでいう1対
のホットローラーとは、延伸前の予熱のための第1ホッ
トローラーと延伸後の熱セットのための第2ホットロー
ラーのことをいうものとする。これに、コールドドロー
ローラー、多段延伸のためのホットローラーが付属して
いても差し支えない。なお、予熱および/または熱セッ
トに熱板を使用することも不可能ではないが、熱板/糸
条の擦過により糸切れが発生したり、熱板と糸条のステ
ィックスリップにより糸斑が発生しやすくなるのであ
る。また、延伸速度をそれほど上げることができない。
また、通常の紡糸−延伸2工程法の代わりに紡糸直接延
伸法を採用しても良い。
【0020】本発明は未延伸糸を実質的に延伸すること
により自発伸長性を付与するものである。しかしながら
特開平9-21028号公報等に記載されているように、従来
は未延伸糸を実質的に延伸すると自発伸長性を付与する
ことはできないとされていた。しかし、本発明では延伸
条件を特定し、配向結晶化をコントロールすることによ
り自発伸長性を付与することができるのである。延伸糸
での自発伸長メカニズムはよくわからないが、精練、中
間セット等での熱処理によりポリエステル分子鎖が再配
列することが関係しているものと思われる。そのため、
前駆体としての延伸糸を適度な配向結晶化状態にしてお
くことが必要である。
により自発伸長性を付与するものである。しかしながら
特開平9-21028号公報等に記載されているように、従来
は未延伸糸を実質的に延伸すると自発伸長性を付与する
ことはできないとされていた。しかし、本発明では延伸
条件を特定し、配向結晶化をコントロールすることによ
り自発伸長性を付与することができるのである。延伸糸
での自発伸長メカニズムはよくわからないが、精練、中
間セット等での熱処理によりポリエステル分子鎖が再配
列することが関係しているものと思われる。そのため、
前駆体としての延伸糸を適度な配向結晶化状態にしてお
くことが必要である。
【0021】また、本発明では未延伸糸の低倍率延伸に
より得られた自発伸長糸は沸騰水収縮率が10%以上であ
るポリエステル収縮糸と交絡混繊し、収縮差混繊糸とし
て用いることが好ましい。ポリエステル収縮糸の沸騰水
収縮率は15%以上であれば、さらにふくらみ感が優れて
いるため好ましい。また、ポリエステル収縮糸の収縮後
自発伸長率が0〜5%であれば、さらにソフトでしかも反
発感のある風合いとなり好ましい。ただし、収縮後自発
伸長率とは[(L2−L1)/L1]×100で定義され
る。そして、自発伸長率の測定と同様の熱処理を収縮糸
に施したとき、沸騰水中で収縮させた後に測定した枷長
をL1、それからさらに乾熱収縮させた後の枷長をL2と
する。
より得られた自発伸長糸は沸騰水収縮率が10%以上であ
るポリエステル収縮糸と交絡混繊し、収縮差混繊糸とし
て用いることが好ましい。ポリエステル収縮糸の沸騰水
収縮率は15%以上であれば、さらにふくらみ感が優れて
いるため好ましい。また、ポリエステル収縮糸の収縮後
自発伸長率が0〜5%であれば、さらにソフトでしかも反
発感のある風合いとなり好ましい。ただし、収縮後自発
伸長率とは[(L2−L1)/L1]×100で定義され
る。そして、自発伸長率の測定と同様の熱処理を収縮糸
に施したとき、沸騰水中で収縮させた後に測定した枷長
をL1、それからさらに乾熱収縮させた後の枷長をL2と
する。
【0022】また、ポリエステル収縮糸としてPPTや
PBT等のストレッチ性に優れる繊維を使用すると、P
ETとはまた異なったソフトで反発感のある風合いとな
り好ましい。
PBT等のストレッチ性に優れる繊維を使用すると、P
ETとはまた異なったソフトで反発感のある風合いとな
り好ましい。
【0023】なお、ごく最近、特開平9-273043号公報に
POYをガラス転移温度〜130℃で0.02〜0.12g/dの応力
下で接触熱処理する自発伸長糸の製造方法が開示されて
いる。しかし、該公報でいう自発伸長性とは乾熱収縮率
−沸騰水収縮率≦0%と定義されており、本発明でいう自
発伸長性とは異なるものである。すなわち、該公報では
熱処理前の原長を基準としておらず、実際には熱処理後
は収縮している場合がほとんどである。該公報の実施例
では沸騰水収縮率は全て2%以上、本発明でいう自発伸長
率で考えた場合、ほとんどが-2%以下である。そのた
め、該方法で得られる繊維は、本発明で得られる繊維と
は異なるものである。さらに、熱板を利用した加工のた
め加工速度も100m/分と極度に遅く生産効率も非常に悪
いものであり、また糸切れや糸斑も多発し、本発明に比
べ劣るものである。
POYをガラス転移温度〜130℃で0.02〜0.12g/dの応力
下で接触熱処理する自発伸長糸の製造方法が開示されて
いる。しかし、該公報でいう自発伸長性とは乾熱収縮率
−沸騰水収縮率≦0%と定義されており、本発明でいう自
発伸長性とは異なるものである。すなわち、該公報では
熱処理前の原長を基準としておらず、実際には熱処理後
は収縮している場合がほとんどである。該公報の実施例
では沸騰水収縮率は全て2%以上、本発明でいう自発伸長
率で考えた場合、ほとんどが-2%以下である。そのた
め、該方法で得られる繊維は、本発明で得られる繊維と
は異なるものである。さらに、熱板を利用した加工のた
め加工速度も100m/分と極度に遅く生産効率も非常に悪
いものであり、また糸切れや糸斑も多発し、本発明に比
べ劣るものである。
【0024】本発明により得られた繊維はブラウス、ス
ーツ、パンツ、コート等の衣料用途に好適に用いられ
る。
ーツ、パンツ、コート等の衣料用途に好適に用いられ
る。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例を用いて詳細に説明す
る。なお、実施例中の測定方法は以下の方法を用いた。
る。なお、実施例中の測定方法は以下の方法を用いた。
【0026】A.極限粘度[η] オルソクロロフェノール中25℃で測定した。
【0027】B.自発伸長率および沸騰水収縮率 自発伸長率(%)=[(L2−L0)/L0)]×100 沸騰水収縮率(%)=[(L0−L1)/L0)]×100 L0:延伸糸を枷取りし初荷重0.09cN/dtex下で測定した
枷の原長 L1:L0を測定した枷を実質的に荷重フリーの状態で沸
騰水中で15分間処理し、風乾後初荷重0.09cN/dtex下
での枷長 L2:L1を測定した枷を風乾後さらに乾熱160℃で荷重
フリーの状態で15分間処理し、風乾後初荷重0.09cN/d
tex下での枷長 C.強度および伸度 初期試料長=50mm、引っ張り速度=50mm/分とし、JI
S L1013にしたがい荷重−伸長曲線を求めた。次
に荷重値を初期の繊度で割り、それを強度とし、伸びを
初期試料長で割り伸度とした。
枷の原長 L1:L0を測定した枷を実質的に荷重フリーの状態で沸
騰水中で15分間処理し、風乾後初荷重0.09cN/dtex下
での枷長 L2:L1を測定した枷を風乾後さらに乾熱160℃で荷重
フリーの状態で15分間処理し、風乾後初荷重0.09cN/d
tex下での枷長 C.強度および伸度 初期試料長=50mm、引っ張り速度=50mm/分とし、JI
S L1013にしたがい荷重−伸長曲線を求めた。次
に荷重値を初期の繊度で割り、それを強度とし、伸びを
初期試料長で割り伸度とした。
【0028】D.定応力伸長領域 上記方法で求めた荷重−伸長曲線において、降伏点以後
の一定荷重値を示す領域を定応力伸長領域とし、その一
定荷重値を初期の繊度で割り定応力伸長領域応力、定応
力伸長領域の終了点の伸度を100%で割り、定応力伸長領
域長とした。
の一定荷重値を示す領域を定応力伸長領域とし、その一
定荷重値を初期の繊度で割り定応力伸長領域応力、定応
力伸長領域の終了点の伸度を100%で割り、定応力伸長領
域長とした。
【0029】E.複屈折度 OLIMPUS BH-2 偏光顕微鏡により単糸のレターデーショ
ンと光路長を測定し、Δnを求めた。
ンと光路長を測定し、Δnを求めた。
【0030】F.密度 ASTM D1505-63T記載のように、臭化ナトリウム水溶液に
よる密度勾配管により25℃で測定を行った。そして、酸
化チタン密度を3.84g/cm3として密度補正を行い、PE
T部分のみの密度を求めた。
よる密度勾配管により25℃で測定を行った。そして、酸
化チタン密度を3.84g/cm3として密度補正を行い、PE
T部分のみの密度を求めた。
【0031】実施例1 極限粘度0.63、ホモPET(酸化チタン0.4重量%含有)
を285℃で溶融し、絶対濾過径20μのステンレス製不織
布フィルターを用い濾過を行った後、孔径0.25mm、孔長
0.4mm、孔数24の口金から吐出した。紡糸温度285℃、紡
糸速度3000m/分で56dtex、24フィラメントの未延伸糸
(POY)を巻き取った。これの複屈折度は0.040、密
度は1.339g/cm3、定応力伸長領域長は0.58(図2)であ
った。
を285℃で溶融し、絶対濾過径20μのステンレス製不織
布フィルターを用い濾過を行った後、孔径0.25mm、孔長
0.4mm、孔数24の口金から吐出した。紡糸温度285℃、紡
糸速度3000m/分で56dtex、24フィラメントの未延伸糸
(POY)を巻き取った。これの複屈折度は0.040、密
度は1.339g/cm3、定応力伸長領域長は0.58(図2)であ
った。
【0032】上記POYを図3の1対のホットーローラ
ーを有する延伸機を用い、第1ホットーローラー3の温
度90℃、延伸倍率1.10倍、延伸速度(第2ホットローラ
ー4の周速度)800m/分として、第2ホットローラー4
の温度を表1の如く変化させて延伸を行った(実験N
o.1〜4)。第2ホットローラー4と糸条との接触時
間は0.15秒であった。第2ホットローラー4の温度に対
する自発伸長率の変化を図1に示す。
ーを有する延伸機を用い、第1ホットーローラー3の温
度90℃、延伸倍率1.10倍、延伸速度(第2ホットローラ
ー4の周速度)800m/分として、第2ホットローラー4
の温度を表1の如く変化させて延伸を行った(実験N
o.1〜4)。第2ホットローラー4と糸条との接触時
間は0.15秒であった。第2ホットローラー4の温度に対
する自発伸長率の変化を図1に示す。
【0033】第2ホットローラー4の温度が110℃以上
であれば延伸糸は自発伸長性を示すことがわかる。ま
た、実験No.2の強伸度曲線を元糸POYのものと同
時に図2に示すが、降伏点が存在するものの、元糸PO
Yに比べ定応力伸長領域が大幅に減少し、定応力伸長領
域での応力値も上昇しており、製織時の寸法安定性にも
問題のないものであった。また、延伸時の糸揺れ、糸切
れ等も無く問題なく製糸できた。またドッフ後の再スタ
ート成功率も良好であった。また、染色斑もほとんど無
く品位の高いものであった。
であれば延伸糸は自発伸長性を示すことがわかる。ま
た、実験No.2の強伸度曲線を元糸POYのものと同
時に図2に示すが、降伏点が存在するものの、元糸PO
Yに比べ定応力伸長領域が大幅に減少し、定応力伸長領
域での応力値も上昇しており、製織時の寸法安定性にも
問題のないものであった。また、延伸時の糸揺れ、糸切
れ等も無く問題なく製糸できた。またドッフ後の再スタ
ート成功率も良好であった。また、染色斑もほとんど無
く品位の高いものであった。
【0034】比較例1 第2ホットローラー4の温度を100℃とした以外は実施
例1と同様の条件で延伸を行った(実験No.5)。物
性値は表1に示す。第2ホットローラー4の温度が低す
ぎるため延伸糸は逆に収縮してしまい、自発伸長性を付
与することはできなかった。
例1と同様の条件で延伸を行った(実験No.5)。物
性値は表1に示す。第2ホットローラー4の温度が低す
ぎるため延伸糸は逆に収縮してしまい、自発伸長性を付
与することはできなかった。
【0035】
【表1】 実施例2 第2ホットローラー4の温度を130℃、延伸倍率1.10
倍、第1ホットローラー3の温度を表2の如く変更した
以外は実施例1と同様の条件で延伸を行った(実験N
o.6〜11)。物性値は表2に示す。第1ホットロー
ラー3の温度が110℃以下であれば延伸糸は自発伸長性
を示すことがわかる。また、延伸時の糸揺れ、糸切れ等
も無く問題なく製糸できた。またドッフ後の再スタート
成功率も良好であった。また、染色斑もほとんど無く品
位の高いものであった。
倍、第1ホットローラー3の温度を表2の如く変更した
以外は実施例1と同様の条件で延伸を行った(実験N
o.6〜11)。物性値は表2に示す。第1ホットロー
ラー3の温度が110℃以下であれば延伸糸は自発伸長性
を示すことがわかる。また、延伸時の糸揺れ、糸切れ等
も無く問題なく製糸できた。またドッフ後の再スタート
成功率も良好であった。また、染色斑もほとんど無く品
位の高いものであった。
【0036】ただし、第1ホットローラー3の温度が25
℃の場合は問題になるほどではないが若干染色斑が発生
した。また、第1ホットローラー3の温度が100℃以上
となると若干糸揺れが発生し、自発伸長率も低めとなっ
た。
℃の場合は問題になるほどではないが若干染色斑が発生
した。また、第1ホットローラー3の温度が100℃以上
となると若干糸揺れが発生し、自発伸長率も低めとなっ
た。
【0037】比較例2 第1ホットローラー3の温度を120℃とした以外は実施
例2と同様の条件で延伸を行った(実験No.12)。
第1ホットローラー3の温度が高すぎるため延伸糸は逆
に収縮してしまい、自発伸長性を付与することはできな
かった。
例2と同様の条件で延伸を行った(実験No.12)。
第1ホットローラー3の温度が高すぎるため延伸糸は逆
に収縮してしまい、自発伸長性を付与することはできな
かった。
【0038】
【表2】 実施例3 第2ホットローラー4の温度を130℃、延伸倍率を表3
の如く変更した以外は実施例1と同様の条件で延伸を行
った(実験No.13〜17)。物性値は表3に示す
が、延伸糸は自発伸長性を示すことがわかる。また、延
伸時の糸揺れ、糸切れ等も無く問題なく製糸できた。ま
たドッフ後の再スタート成功率も良好であった。また、
染色斑もほとんど無く品位の高いものであった。
の如く変更した以外は実施例1と同様の条件で延伸を行
った(実験No.13〜17)。物性値は表3に示す
が、延伸糸は自発伸長性を示すことがわかる。また、延
伸時の糸揺れ、糸切れ等も無く問題なく製糸できた。ま
たドッフ後の再スタート成功率も良好であった。また、
染色斑もほとんど無く品位の高いものであった。
【0039】
【表3】 比較例3 延伸倍率を1.37倍とした以外は実施例3と同様の条件で
延伸を行った(実験No.18)。物性値は表3に示
す。延伸倍率が高すぎるため延伸糸は逆に収縮してしま
い、自発伸長性を付与することはできなかった。
延伸を行った(実験No.18)。物性値は表3に示
す。延伸倍率が高すぎるため延伸糸は逆に収縮してしま
い、自発伸長性を付与することはできなかった。
【0040】実施例4 紡糸速度を2200m/分とした以外は実施例1と同様の条件
で紡糸を行い、76dtex、24フィラメント、複屈折度0.02
1の未延伸糸を得た。これを元糸とし、第2ホットロー
ラー4の温度130℃、延伸倍率1.33倍とした以外は実施
例1と同様の条件で延伸を行った(実験No.19)。
物性値は表4に示す。この時も延伸糸は自発伸長性を示
すことがわかる。また、延伸時の糸揺れ、糸切れ等も無
く問題なく製糸できた。またドッフ後の再スタート成功
率も良好であった。また、染色斑もほとんど無く品位の
高いものであった。
で紡糸を行い、76dtex、24フィラメント、複屈折度0.02
1の未延伸糸を得た。これを元糸とし、第2ホットロー
ラー4の温度130℃、延伸倍率1.33倍とした以外は実施
例1と同様の条件で延伸を行った(実験No.19)。
物性値は表4に示す。この時も延伸糸は自発伸長性を示
すことがわかる。また、延伸時の糸揺れ、糸切れ等も無
く問題なく製糸できた。またドッフ後の再スタート成功
率も良好であった。また、染色斑もほとんど無く品位の
高いものであった。
【0041】実施例5 紡糸速度を1700m/分とした以外は実施例1と同様の条件
で紡糸を行い、99dtex、24フィラメント、複屈折度0.01
5未延伸糸を得た。これを元糸とし、第2ホットローラ
ー4の温度130℃、延伸倍率1.48倍とした以外は実施例
1と同様の条件で延伸を行った(実験No.20)。物
性値は表4に示す。この時も延伸糸は自発伸長性を示す
ことがわかる。また、延伸時の糸揺れ、糸切れ等も無く
問題なく製糸できた。またドッフ後の再スタート成功率
も良好であった。また、染色斑もほとんど無く品位の高
いものであった。
で紡糸を行い、99dtex、24フィラメント、複屈折度0.01
5未延伸糸を得た。これを元糸とし、第2ホットローラ
ー4の温度130℃、延伸倍率1.48倍とした以外は実施例
1と同様の条件で延伸を行った(実験No.20)。物
性値は表4に示す。この時も延伸糸は自発伸長性を示す
ことがわかる。また、延伸時の糸揺れ、糸切れ等も無く
問題なく製糸できた。またドッフ後の再スタート成功率
も良好であった。また、染色斑もほとんど無く品位の高
いものであった。
【0042】実施例6 紡糸速度を1000m/分とした以外は実施例1と同様の条件
で紡糸を行い、168dtex、24フィラメント、複屈折度0.0
07の未延伸糸を得た。これを元糸とし、第2ホットロー
ラー4の温度130℃、延伸倍率2.00倍とした以外は実施
例1と同様の条件で延伸を行った(実験No.21)。
物性値は表4に示す。この時も延伸糸は自発伸長性を示
すことがわかる。また、延伸時の糸揺れ、糸切れ等も無
く問題なく製糸できた。またドッフ後の再スタート成功
率も良好であった。また、染色斑もほとんど無く品位の
高いものであった。ただし、問題になるほどではない
が、実施例1〜3に比べると若干染色斑が発生した。
で紡糸を行い、168dtex、24フィラメント、複屈折度0.0
07の未延伸糸を得た。これを元糸とし、第2ホットロー
ラー4の温度130℃、延伸倍率2.00倍とした以外は実施
例1と同様の条件で延伸を行った(実験No.21)。
物性値は表4に示す。この時も延伸糸は自発伸長性を示
すことがわかる。また、延伸時の糸揺れ、糸切れ等も無
く問題なく製糸できた。またドッフ後の再スタート成功
率も良好であった。また、染色斑もほとんど無く品位の
高いものであった。ただし、問題になるほどではない
が、実施例1〜3に比べると若干染色斑が発生した。
【0043】
【表4】 実施例7 吐出量を変更した以外は実施例1と同様の条件で紡糸を
行い、61dtex、24フィラメント、複屈折度0.039の未延
伸糸を巻き取った。そして、それを第2ホットローラー
4の温度90℃、延伸倍率1.85倍とした以外は実施例1と
同様の条件で延伸し、33dtex、24フィラメンント、沸騰
水収縮率18.1%、収縮後自発伸長率1.5%の収縮糸を得
た。それを実験No.2の自発伸長糸(自発伸長率2.6
%)とインターレースで交絡を施しつつ混繊し、84dte
x、48フィラメントの収縮差混繊糸を得た。これに300タ
ーン/mのS撚りを施し、ゾッキでベネシャンを製織し
た。これに、常法により10%のアルカリ減量を施した後
染色、乾熱セットを行った。得られた布帛は、自発伸長
糸が布帛表面に浮き出ソフトでふくらみ感があり、さら
に反発感にも優れたものであった。
行い、61dtex、24フィラメント、複屈折度0.039の未延
伸糸を巻き取った。そして、それを第2ホットローラー
4の温度90℃、延伸倍率1.85倍とした以外は実施例1と
同様の条件で延伸し、33dtex、24フィラメンント、沸騰
水収縮率18.1%、収縮後自発伸長率1.5%の収縮糸を得
た。それを実験No.2の自発伸長糸(自発伸長率2.6
%)とインターレースで交絡を施しつつ混繊し、84dte
x、48フィラメントの収縮差混繊糸を得た。これに300タ
ーン/mのS撚りを施し、ゾッキでベネシャンを製織し
た。これに、常法により10%のアルカリ減量を施した後
染色、乾熱セットを行った。得られた布帛は、自発伸長
糸が布帛表面に浮き出ソフトでふくらみ感があり、さら
に反発感にも優れたものであった。
【0044】比較例5 実施例1で紡糸した未延伸糸(POY)を、図4に示す
装置で第1ホットローラー3の温度80℃、延伸速度450m
/分、延伸倍率1.84倍、非接触ヒーター8の温度(有効
長500mm)220℃、第1コールドローラー7/第2コール
ドローラー9間でリラックス率35%の弛緩熱処理を行い
加工した。ただし、延伸速度は第1コールドローラー7
の周速度、リラックス率は[(第1コールドローラー7
の周速度−第2コールドローラー9の周速度)/第1コ
ールドローラー7の周速度]×100で定義されるもの
である。得られた繊維の自発伸長率は3.8%であった。し
かしながら、加工途中で糸切れが多発し、またドッフ後
の再スタート成功率も低いものであった。さらに、実質
的な加工速度は293m/分であり、本発明に比べるとはる
かに生産性の低いものであった。また、染色斑が大きく
品位の低いものであった。
装置で第1ホットローラー3の温度80℃、延伸速度450m
/分、延伸倍率1.84倍、非接触ヒーター8の温度(有効
長500mm)220℃、第1コールドローラー7/第2コール
ドローラー9間でリラックス率35%の弛緩熱処理を行い
加工した。ただし、延伸速度は第1コールドローラー7
の周速度、リラックス率は[(第1コールドローラー7
の周速度−第2コールドローラー9の周速度)/第1コ
ールドローラー7の周速度]×100で定義されるもの
である。得られた繊維の自発伸長率は3.8%であった。し
かしながら、加工途中で糸切れが多発し、またドッフ後
の再スタート成功率も低いものであった。さらに、実質
的な加工速度は293m/分であり、本発明に比べるとはる
かに生産性の低いものであった。また、染色斑が大きく
品位の低いものであった。
【0045】
【発明の効果】本発明のポリエチレンテレフタレート繊
維の製造方法を採用することにより、自発伸長糸を簡単
に操業性良く得ることができ、風合いの優れた織編物を
低コストで提供できるものである。
維の製造方法を採用することにより、自発伸長糸を簡単
に操業性良く得ることができ、風合いの優れた織編物を
低コストで提供できるものである。
【図1】第2ホットローラー温度に対する自発伸長率の
変化を表す図である。
変化を表す図である。
【図2】強伸度曲線を表す図である。
【図3】延伸装置を表す図である。
【図4】加工装置を表す図である。
1:未延伸糸 6:延伸糸 2:フィードローラー 7:第1コールドロ
ーラー 3:第1ホットローラー 8:非接触ヒーター 4:第2ホットローラー 9:第2コールドロ
ーラー 5:コールドドローローラー 10:加工糸
ーラー 3:第1ホットローラー 8:非接触ヒーター 4:第2ホットローラー 9:第2コールドロ
ーラー 5:コールドドローローラー 10:加工糸
Claims (8)
- 【請求項1】ポリエステル未延伸糸を、延伸温度110℃
以下かつ熱セット温度110℃以上で、実質的に延伸する
ことにより自発伸長性を付与することを特徴とするポリ
エステル繊維の製造方法。 - 【請求項2】下記、式(1)で定義される自発伸長率が
0〜5%、かつ式(2)で定義される沸騰水収縮率が1%以
下を付与することを特徴とする請求項1記載のポリエス
テル繊維の製造方法。 自発伸長率(%)=[(L2−L0)/L0)]×100 (1) 沸騰水収縮率(%)=[(L0−L1)/L0)]×100 (2) L0:延伸糸を枷取りし初荷重0.09cN/dtex下で測定した
枷の原長 L1:L0を測定した枷を実質的に荷重フリーの状態で沸
騰水中で15分間処理し、風乾後初荷重0.09cN/dtex下
での枷長 L2:L1を測定した枷を風乾後さらに乾熱160℃で荷重
フリーの状態で15分間処理し、風乾後初荷重0.09cN/d
tex下での枷長 - 【請求項3】未延伸糸が部分配向糸である請求項1また
は2記載のポリエステル繊維の製造方法。 - 【請求項4】延伸倍率が1.01〜1.35である請求項1〜3
のいずれか1項記載のポリエステル繊維の製造方法。 - 【請求項5】延伸糸の密度が1.360g/cm3以下である請求
項1〜4のいずれか1項記載のポリエステル繊維の製造
方法。 - 【請求項6】少なくとも1対のホットローラー系を介し
て延伸する請求項1〜5のうちいずれか1項記載のポリ
エステル繊維の製造方法。 - 【請求項7】請求項1〜6のいずれか1項記載の方法に
より得られる自発伸長性を有するポリエステル繊維と沸
騰水収縮率が10%以上であるポリエステル繊維を交絡
混繊することを特徴とするポリエステル繊維の製造方
法。 - 【請求項8】請求項1〜7のいずれか1項記載の方法に
より得られるポリエステル繊維を用いることを特徴とす
るポリエステル織編物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9345016A JPH11181623A (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | ポリエステル繊維の製造方法および織編物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9345016A JPH11181623A (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | ポリエステル繊維の製造方法および織編物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11181623A true JPH11181623A (ja) | 1999-07-06 |
Family
ID=18373721
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9345016A Pending JPH11181623A (ja) | 1997-12-15 | 1997-12-15 | ポリエステル繊維の製造方法および織編物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11181623A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100972626B1 (ko) | 2005-12-30 | 2010-07-28 | 주식회사 효성 | 자발신장성을 가진 폴리에스테르 태,세사의 제조방법 |
-
1997
- 1997-12-15 JP JP9345016A patent/JPH11181623A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100972626B1 (ko) | 2005-12-30 | 2010-07-28 | 주식회사 효성 | 자발신장성을 가진 폴리에스테르 태,세사의 제조방법 |
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