JPH11195824A - 磁気抵抗効果素子及び磁気抵抗効果型ヘッド - Google Patents

磁気抵抗効果素子及び磁気抵抗効果型ヘッド

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JPH11195824A
JPH11195824A JP10015259A JP1525998A JPH11195824A JP H11195824 A JPH11195824 A JP H11195824A JP 10015259 A JP10015259 A JP 10015259A JP 1525998 A JP1525998 A JP 1525998A JP H11195824 A JPH11195824 A JP H11195824A
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ferromagnetic layer
ferromagnetic
magnetization
thickness
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JP10015259A
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Osamu Kusumoto
修 楠本
Nozomi Matsukawa
望 松川
Yasuhiro Kawawake
康博 川分
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y25/00Nanomagnetism, e.g. magnetoimpedance, anisotropic magnetoresistance, giant magnetoresistance or tunneling magnetoresistance
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01FMAGNETS; INDUCTANCES; TRANSFORMERS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR MAGNETIC PROPERTIES
    • H01F10/00Thin magnetic films, e.g. of one-domain structure
    • H01F10/32Spin-exchange-coupled multilayers, e.g. nanostructured superlattices
    • H01F10/324Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer
    • H01F10/3268Exchange coupling of magnetic film pairs via a very thin non-magnetic spacer, e.g. by exchange with conduction electrons of the spacer the exchange coupling being asymmetric, e.g. by use of additional pinning, by using antiferromagnetic or ferromagnetic coupling interface, i.e. so-called spin-valve [SV] structure, e.g. NiFe/Cu/NiFe/FeMn

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のスピンバルブ型の磁気抵抗効果素子に
おいては、特に素子を微少化した場合に、ゼロ磁界前後
の印可磁界に対して直線的な抵抗変化が得られなかっ
た。 【解決手段】 第1の非磁性層2を介して隣接した第1
の強磁性層1と第2の強磁性層3と、第2の強磁性層3
に第2の非磁性層4を介して隣接した第3の強磁性層5
からなる構成とし、第2の強磁性層3の端面から発生す
る漏洩磁束を第3の強磁性層5との間で閉じさせ第1の
強磁性層へ磁束が及ぶのを防ぐ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は高感度な磁気センサ
ー、超高密度記録に対応した磁気ヘッドなどに用いられ
る磁気抵抗素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録の高密度化に伴う、高感
度、高出力の磁気ヘッドや磁気センサーの需要が高ま
り、磁気抵抗効果素子の開発が盛んに進められた。磁気
抵抗効果素子は外部信号磁界に応じて抵抗が変化する素
子であり、例えばNiFe薄膜の異方性磁気抵抗効果を
利用した磁気センサー、磁気ヘッドが実用化されてい
る。
【0003】より高感度、高出力のセンサー、ヘッドを
得るには、より抵抗率変化の大きい磁気抵抗素子が必要
とされるが、最近、巨大磁気抵抗効果と呼ばれる現象が
発見された。最初に発見されたのは金属非磁性薄膜を介
して磁性薄膜を積層した人工格子型の磁気抵抗効果素子
であり、従来の磁気抵抗素子が2〜3%の抵抗変化率で
あったのに比べ数十%の抵抗変化率を有していた。とこ
ろが人工格子型の磁気抵抗素子は抵抗変化率は大きい
が、数kOeという大きな外部磁界を必要としたため磁気
センサーや磁気ヘッドとしては実用化されていない。
【0004】その後小さな外部磁界に対しても大きな抵
抗変化率を示すスピンバルブ型と呼ばれる磁気抵抗効果
素子が開発された。図2は特開平6−60336号公報
に開示されているこのスピンバルブ型の磁気抵抗効果素
子の構造を示す断面図であり、基板20に第1の強磁性
薄膜層21、非磁性金属材料の薄膜層22、第2の強磁
性薄膜層23、交換バイアス材料の薄膜層24が積層さ
れている。第1の強磁性薄膜層21は外部信号磁界hに
応じて自由に磁化25が回転する。第2の強磁性薄膜2
3は隣接した反強磁性膜24と交換結合することによっ
て磁化26が固定された状態になっている。外部信号磁
界を受けると第1の強磁性薄膜層21の磁化25は回転
し、ピン止めされた第2の強磁性薄膜層23の磁化26
との角度が変化する。この磁化の角度差θの余弦cosθ
に比例して磁気抵抗は変化する。通常、外部信号磁界h
は0近傍での微少な変化をし、この変化に対して磁気抵
抗の変化が直線的になるように、外部信号磁界が印可さ
れない状態において第1の強磁性薄膜層21と第2の強
磁性薄膜層23の磁化は直交するように磁化されてい
る。
【0005】しかしながら特開平6−60336号公報
に開示された技術ではピン止めされた第2の強磁性薄膜
層23の端面にできる磁極から発生する漏洩磁束の一部
が第1の強磁性薄膜層21を通過し、この磁束によって
第1の強磁性薄膜層21が影響を受け、外部信号磁界に
対する磁気抵抗変化の直線性が損なわれたり、測定感度
を減少させるという問題があった。この漏洩磁束の問題
は第2の強磁性薄膜層23の磁化方向の長さ(素子高
さ)が長ければそれほど大きな問題とならないが、長さ
が短く磁極が接近すればするほど問題となる。したがっ
て上記漏洩磁束の問題は磁気抵抗効果素子が小さくなれ
ば小さくなるほど、顕著な問題となってくる。
【0006】これを発展させた技術が特表平7−509
811号公報に開示されている。図3は特表平7−50
9811号公報に開示されている磁気抵抗効果素子の構
造を示す断面図である。層面において磁化されている測
定層32は中間層34を挟んでバイアス層36と隣接し
ている。バイアス層36の磁化MBが磁石層30の磁化
AFと反平行になるよう、バイアス層36は結合層38
を介して磁石層30と反強磁性交換結合している。この
ためバイアス層36から発生する磁束はバイアス層36
と磁石層30との間で閉じ、測定層32への影響を及ぼ
すことを防ぐことができるとされている。特表平7−5
09811号公報では結合層38と磁石層30の具体的
な材料は明示されていないが、これらの層が全て導電性
材料からなると記されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところがこのような構
成においてはバイアス層36と磁石層30の間の層間結
合は結合層38のnm以下の厚さの変化に対して反強磁性
交換結合になったり強磁性交換結になったりを繰り返
す、いわゆるRKKY振動を示すことが知られている。
したがってバイアス層36と磁石層30を反強磁性交換
結合させるためには、結合層38の厚さを極めて厳密に
制御する必要があった。また、このように非磁性層を介
して2つの強磁性層が反強磁性交換結合する(または強
磁性交換結合する)現象は、非磁性層の材料がCu,Au,A
g,Crなど一部の場合にのみ確認されているが全ての金属
に対して確認されているわけではない。
【0008】また結合層および磁石層にも電流が流れて
しまう。磁気抵抗変化は測定層と中間層の界面、および
バイアス層と中間層の界面での電子の散乱のされ方が電
子スピンの方向によって異なることが原因である。した
がって結合層および磁石層に流れる電流は磁気抵抗効果
に寄与しないいわゆるシャント電流であり、実効的な抵
抗変化率を減少させ磁気抵抗効果素子の感度やSN比を
減少させるという問題があった。本発明は上記課題に鑑
みなされたものであり、外部信号磁界に対して直線性の
よい応答をし、感度の高い磁気抵抗素子を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の第一の発明は、第1の非磁性層を介して隣接した第1
の強磁性層および第2の強磁性層と、第2の強磁性層
に、第2の非磁性層を介して隣接した第3の強磁性層か
らなり、第1の強磁性層の磁化容易軸と前記第2の強磁
性層の磁化容易軸がほぼ直交しており、前記第2の強磁
性層と前記第3の強磁性層が静磁結合することによって
第2の強磁性層の磁化が固定されていることを特徴とす
る磁気抵抗効果素子である。
【0010】また第二の発明は第一の発明の磁気抵抗効
果素子の第3の強磁性層に反強磁性層を隣接させたこと
を特徴とする磁気抵抗効果素子である。
【0011】第二の発明の特徴は第3の強磁性層の磁化
を反強磁性層との交換結合によって固定し、さらに第3
の強磁性層と第2の強磁性層の間の静磁結合によって第
2の強磁性層の磁化を固定することである。
【0012】上記の第一、第二の発明において好ましく
は第2の非磁性層の比抵抗が少なくとも20μΩ・cm以上
であり、さらに好ましくは絶縁体である。ここで絶縁体
とは金属酸化物や金属窒化物などの比抵抗の極めて大き
な物質を指す。この絶縁体としては酸化シリコン、アル
ミナ、窒化シリコンなどが良好な薄膜が得られる点で好
ましい。層厚は薄すぎるとピンホールが生じやすく、厚
すぎると第2の強磁性層が第3の強磁性層よりも第1の
強磁性層と静磁結合しやすくなるので、1nm以上20nm以
下であることが好ましい。
【0013】また好ましくは第2の強磁性層と第3の強
磁性層を同一の材料かつ同一の層厚とする。
【0014】次に第三の発明は、第1の非磁性層を介し
て隣接した第1の強磁性層と第2の強磁性層と、第2の
強磁性層に隣接した反強磁性層と、反強磁性層に、第2
の非磁性層を介して隣接した第3の強磁性層からなり、
第1の強磁性層の磁化容易軸と第2の強磁性層の磁化容
易軸がほぼ直交しており、反強磁性層によって第2の強
磁性層の磁化が固定されており、第3の強磁性層の磁化
は第2の強磁性層の磁化とほぼ反平行になっていること
を特徴とする磁気抵抗効果素子である。
【0015】好ましくは第2の非磁性層の比抵抗が少な
くとも20μΩ・cm以上であり、さらに好ましくは絶縁体
である。ここで絶縁体とは金属酸化物や金属窒化物など
の比抵抗の極めて大きな物質を指す。この絶縁体として
は酸化シリコン、アルミナ、窒化シリコンなどが良好な
薄膜が得られる点で好ましい。層厚は薄すぎるとピンホ
ールが生じやすく、厚すぎると第2の強磁性層が第3の
強磁性層よりも第1の強磁性層と静磁結合しやすくなる
ので、1nm以上20nm以下であることが好ましい。
【0016】第一、第二の発明に比べると、間に反強磁
性層があり、第2の強磁性層と第3の強磁性層の距離が
離れている。第三の発明の特徴は第2の強磁性層の磁化
の固定に反強磁性層との交換結合を使っている点であ
る。
【0017】また上記第一から第三の発明は第2の強磁
性層の磁化方向の長さが1μm以下、特に0.5μm以下
となるときに効果的である。これは磁化方向の長さが小
さくなるほど第2の強磁性層の端面に発生する磁極が接
近するためである。
【0018】次に本発明の磁気抵抗効果型ヘッドは上記
構造の磁気抵抗効果素子を軟磁性材料からなるシールド
で挟み込んだ構造である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下本発明の磁気抵抗効果素子お
よび磁気抵抗効果型ヘッドを図面に基づいて説明する。
【0020】図1は本発明の第一の実施の形態である磁
気抵抗効果素子の構造を示す断面図である。基板6上に
第3の強磁性層5、第2の非磁性層4、第2の強磁性層
3、第1の非磁性層2、第1の強磁性層1が積層された
構造となっている。
【0021】基板6にはガラス、シリコン、Al23
TiCの焼結体などの非磁性材料で表面の平坦性のよい
ものを用いる。第1の強磁性層1は微少な外部信号磁界
に対して磁化が回転できるよう、保磁力が十分小さい、
いわゆる軟磁性材料が適している。例えばニッケル・鉄
合金やニッケル・鉄・コバルト合金などを用いることが
できる。第1の強磁性層1の厚さとしては1nm以上10nm
以下がよい。膜厚が厚いとシャント効果によりMR比が
低下するが薄すぎると軟磁気特性が悪くなる。
【0022】第1の非磁性層2は第1の強磁性層1と第
2の強磁性層3の間の交換結合をできるだけ小さくする
役割をしており、Cu,Ag,Au,Ruなどを用いることができ
るが特にCuが最も適している。非磁性層の厚さとして
は、交換結合を小さくするために、少なくとも1.5nm以
上、好ましくは1.8nm以上である。しかしながら厚すぎ
るとシャント効果によりMR比が低下するので10nm以
下、望ましくは3nm以下にする。
【0023】第1の強磁性層1,第2の強磁性層3、お
よび第3の強磁性層5はそれぞれ層面内に磁化されてい
る。第1の強磁性層1と第2の強磁性層3の磁化方向は
外部磁界の印可がない状態で互いにほぼ直交し、第2の
強磁性層3と第3の強磁性層5の磁化方向がほぼ反平行
になるようにする。これは例えば磁性層を成膜するとき
に磁化させたい方向に外部磁界を印可しながら成膜する
ことによって達成される。第2の強磁性層3と第3の強
磁性層5の磁化がほぼ反平行であれば第2の強磁性層3
からの漏洩磁束は第3の強磁性層5を介して閉じるよう
になり、漏洩磁束が第1の強磁性層1を介して閉じるの
を防ぐことができる。また第2の強磁性層3の磁化は外
部磁界に対してピン止めされていなければならないが、
これは第2の強磁性層3と第3の強磁性層5の間での静
磁結合によってなされる。第2の強磁性層3としてはFe
Ni、Co、FeNiCoなどが好ましい。厚さとしては1nm以上1
0nm以下が好ましい。また第3の強磁性層5としては外
部磁界によって磁化が回転しないよう第1の強磁性層に
比べ保磁力が高いことが好ましく、例えばCo、CoFe合
金、CoPt合金などが好ましい。
【0024】なお磁化方向の制御は無磁界中で成膜した
のち、磁場中アニールを行ってもよい。
【0025】なお、第3の強磁性層5または第2の強磁
性層3が磁束で飽和してしまうと、漏洩磁束の一部が第
1の強磁性層1まで到達する可能性が出てくる。したが
って第2の強磁性層3および第3の強磁性層5の飽和磁
束密度と膜厚は適当な値にしなければならい。より好ま
しいのは第3の強磁性層5と第2の強磁性層3の材料、
膜厚を一致させることである。このような場合それぞれ
の磁性層から発生する磁束は同程度と考えられるので設
計が容易になる。
【0026】第2の非磁性層4は第2の強磁性層3と第
3の強磁性層5が交換結合してその磁化方向が平行にな
るのを防ぐ役割を持っている。導電性の非磁性層で第2
の強磁性層3と第3の強磁性層5を反強磁性交換結合さ
せて磁化方向を反平行にする場合には非磁性層の膜厚を
厳密に制御する必要があるが、本発明の第2の非磁性層
4は第2の強磁性層3と第3の強磁性層5の交換結合を
小さくするのが目的であるので膜厚制御はそれほど厳密
に行わずともよい。第2の非磁性層としてはシャント電
流を減らすという点から比抵抗が高い方が望ましい。例
えば20μΩ・cm以上が望ましく、さらに好ましくは
絶縁体である。交換結合を切るという点からも絶縁体が
好ましい。絶縁体としては酸化シリコン、アルミナ、窒
化シリコンなどが良好な薄膜が得られる点で好ましい。
また膜厚としては薄すぎるとピンホールができてしまう
ので1nm以上が好ましいが、あまり厚いと第2の強磁性
層3は第3の強磁性層5よりも第1の強磁性層1と静磁
結合してしまうので20nm以下が好ましい。より好ましく
は第1の非磁性層2の膜厚と同程度、もしくはそれ以下
である。
【0027】またシャント電流を減少させるためには第
3の強磁性層5の比抵抗はできるだけ高い方が好まし
い。
【0028】それぞれの磁性層および非磁性層の成膜に
はスパッタリング法などを用いることができる。図1に
は図示していないが、磁気抵抗効果素子に電流を流すた
めのリード層を設けてもよい。リード層としてはAuや
Cuなどの比抵抗の低い金属を用いる。
【0029】なお図1では基板6に下から、第3の強磁
性層5,第2の非磁性層4、第2の強磁性層3、第1の
非磁性層2、第1の強磁性層1と積層したが、逆に第1
の強磁性層1,第1の非磁性層2、第2の強磁性層3、
第2の非磁性層4、第3の強磁性層5の順に積層しても
よい。
【0030】図7は本発明の第二の実施の形態である磁
気抵抗効果素子の構造を示す断面図である。基板77上
に反強磁性層76、第3の強磁性層75、第2の非磁性
層74、第2の強磁性層73、第1の非磁性層72、第
1の強磁性層71が積層された構造となっている。
【0031】基板77にはガラス、シリコン、Al23
とTiCの焼結体などの非磁性材料で表面の平坦性のよ
いものを用いる。第1の強磁性層71は微少な外部信号
磁界に対して磁化が回転できるよう、保磁力が十分小さ
い、いわゆる軟磁性材料が適している。例えばNiFeやNi
FeCoなどを用いることができる。第1の強磁性層71の
厚さとしては1nm以上10nm以下がよい。膜厚が厚いとシ
ャント効果によりMR比が低下するが薄すぎると軟磁気
特性が悪くなる。
【0032】第1の非磁性層72は第1の強磁性層71
と第2の強磁性層73の間の交換結合をできるだけ小さ
くする役割をしており、Cu,Ag,Au,Ruなどを用いること
ができるが特にCuが最も適している。非磁性層の厚さと
しては、交換結合を小さくするために、少なくとも1.5n
m以上、好ましくは1.8nm以上である。しかしながら厚す
ぎるとシャント効果によりMR比が低下するので10nm以
下、望ましくは3nm以下にする。
【0033】第1の強磁性層71、第2の強磁性層7
3、第3の強磁性層75はそれぞれ層面内に磁化されて
いる。第1の強磁性層71と第2の強磁性層73の磁化
方向は外部磁界の印可がない状態で互いに直交し、第2
の強磁性層73と第3の強磁性層75の磁化方向はほぼ
反平行になるようにする。これは例えば磁性層を成膜す
るときに磁化させたい方向に外部磁界を印可しながら成
膜することによって達成される。第2の強磁性層73と
第3の強磁性層75の磁化がほぼ反平行であれば第2の
強磁性層73からの漏洩磁束が第3の強磁性層75を介
して閉じるようになり、漏洩磁束が第1の強磁性層71
を介して閉じるのを防ぐことができる。なお磁化方向の
制御は無磁界中で成膜したのち、磁場中アニールを行っ
てもよい。
【0034】第2の強磁性層73としては鉄・ニッケル
合金、コバルト、鉄・ニッケル・コバルト合金などが好
ましい。厚さとしては1nm以上10nm以下が好ましい。ま
た第3の強磁性層75は反強磁性層76によって磁化が
ピン止めされているので自身の保磁力は小さくても良く
材料の選択範囲は第一の実施の形態に比べて広がる。例
えば鉄・ニッケル合金、コバルト、鉄・ニッケル・コバ
ルト合金、コバルト・白金合金などが好ましい。厚さと
しては1nm以上10nm以下が好ましい。
【0035】また反強磁性層76は第3の強磁性層75
と交換結合し、第3の強磁性層75の磁化は外部磁界に
対してピン止めされる。さらに第3の強磁性層75と第
2の強磁性層73が静磁結合することによって第2の強
磁性層は外部磁界に対してピン止めされる。本実施の形
態の特徴は第3の強磁性層75の磁化を反強磁性層76
によってピン止めすることにある。反強磁性層76の材
料としては例えばイリジウム・マンガン合金、鉄・マン
ガン合金、ニッケル・マンガン合金,白金パラジウム・
マンガン合金や酸化ニッケル,酸化コバルト,α-Fe2O3
どが好ましい。シャント電流を減らすという点では酸化
ニッケル、酸化コバルト、α-Fe2O3などの酸化物反強磁
性体が望ましい。層厚としては10nm以上50nm以下が好ま
しい。
【0036】なお、第3の強磁性層75または第2の強
磁性層73が磁束で飽和してしまうと、漏洩磁束の一部
が第1の強磁性層71まで到達する可能性が出てくる。
したがって第2の強磁性層73および第3の強磁性層7
5の飽和磁束密度と膜厚は適当な値にしなければなら
い。より好ましいのは第3の強磁性層75と第2の強磁
性層73の材料、膜厚を一致させることである。このよ
うな場合それぞれの磁性層から発生する磁束は同程度と
考えられるので設計が容易になる。
【0037】第2の非磁性層74は第2の強磁性層73
と第3の強磁性層75が交換結合してその磁化方向が平
行になるのを防ぐ役割を持っている。導電性の非磁性層
で第2の強磁性層73と第3の強磁性層75を反強磁性
交換結合させて磁化方向を反平行にする場合には非磁性
層の膜厚を厳密に制御する必要があるが、本発明の第2
の非磁性層74は第2の強磁性層73と第3の強磁性層
75の交換結合を小さくするのが目的であるので膜厚制
御はそれほど厳密に行わずともよい。第2の非磁性層7
4としてはシャント電流を減らすという点から比抵抗が
高い方が望ましい。例えば20μΩ・cm以上が望まし
く、さらに好ましくは絶縁体である。交換結合を切ると
いう点からも絶縁体が好ましい。絶縁体としては酸化シ
リコン、アルミナ、窒化シリコンなどが良好な薄膜が得
られる点で好ましい。また膜厚としては薄すぎるとピン
ホールができてしまうので1nm以上が好ましいが、あま
り厚いと第2の強磁性層73は第3の強磁性層75より
も第1の強磁性層71と静磁結合してしまうので20nm以
下が好ましい。より好ましくは第1の非磁性層72の膜
厚と同程度、もしくはそれ以下である。
【0038】またシャント電流を減少させるためには第
3の強磁性層75の比抵抗はできるだけ高い方が好まし
い。
【0039】それぞれの磁性層および非磁性層の成膜に
はスパッタリング法などを用いることができる。図7に
は図示していないが、磁気抵抗効果素子に電流を流すた
めのリード層を設けてもよい。リード層としてはAuや
Cuなどの比抵抗の低い金属を用いる。
【0040】図8は本発明の第三の実施の形態である磁
気抵抗効果素子の構造を示す断面図である。基板87上
に第3の強磁性層86,第2の非磁性層85、反強磁性
層84、第2の強磁性層83、第1の非磁性層82、第
1の強磁性層81が積層された構造となっている。
【0041】基板87にはガラス、シリコン、Al23
とTiCの焼結体などの非磁性材料で表面の平坦性のよ
いものを用いる。第1の強磁性層81は微少な外部信号
磁界に対して磁化が回転できるよう、保磁力が十分小さ
い、いわゆる軟磁性材料が適している。例えばNiFeやNi
FeCoなどを用いることができる。第1の強磁性層81の
厚さとしては1nm以上10nm以下がよい。膜厚が厚いとシ
ャント効果によりMR比が低下するが薄すぎると軟磁気
特性が悪くなる。
【0042】第1の非磁性層82は第1の強磁性層81
と第2の強磁性層83の間の交換結合をできるだけ小さ
くする役割をしており、Cu,Ag,Au,Ruなどを用いること
ができるが特にCuが最も適している。非磁性層の厚さと
しては、交換結合を小さくするために、少なくとも1.5n
m以上、好ましくは1.8nm以上である。しかしながら厚す
ぎるとシャント効果によりMR比が低下するので10nm以
下、望ましくは3nm以下にする。
【0043】第1の強磁性層81、第2の強磁性層8
3、第3の強磁性層86はそれぞれ層面内に磁化されて
いる。第1の強磁性層81と第2の強磁性層83の磁化
方向は外部磁界の印可がない状態で互いにほぼ直交し、
第2の強磁性層83と第3の強磁性層86の磁化方向は
ほぼ反平行になるようにする。これは例えば磁性層を成
膜するときに磁化させたい方向に外部磁界を印可しなが
ら成膜することによって達成される。第2の強磁性層8
3と第3の強磁性層86の磁化がほぼ反平行であれば第
2の強磁性層83からの漏洩磁束が第3の強磁性層86
を介して閉じるようになり、漏洩磁束が第1の強磁性層
81を介して閉じるのを防ぐことができる。
【0044】ただし反強磁性層84を間に挟んでいるた
め、第3の強磁性層86は第1の強磁性層81に比べ第
2の強磁性層からより遠くにあるので、第1の実施の形
態に比べると第2の強磁性層から発生する漏洩磁束が第
1の強磁性層81に到達するのを防ぐ効果は小さい。し
かしながら反強磁性層84の厚さを適度に薄くしてやれ
ば一部の漏洩磁束は第3の強磁性層を通して閉じるので
第1の強磁性層81へ到達する漏洩磁束を減らす効果は
ある。本実施の形態の特徴は反強磁性層との交換結合に
よって第2の強磁性層の磁化のピン止めを効果的に行う
ことにある。
【0045】なお磁化方向の制御は無磁界中で成膜した
のち、磁場中アニールを行ってもよい。
【0046】第2の強磁性層83の磁化は外部磁界に対
してピン止めされていなければならないが、これは第2
の強磁性層83と反強磁性層84の間での交換結合によ
ってなされる。第2の強磁性層83は反強磁性層によっ
て磁化がピン止めされているので自身の保磁力は小さく
ても良く材料の選択範囲は第一の実施の形態に比べて広
がる。例えば鉄・ニッケル合金、コバルト、鉄・ニッケ
ル・コバルト合金、コバルト・白金合金などが好まし
い。厚さとしては1nm以上10nm以下が好ましい。また第
3の強磁性層86としては鉄・ニッケル合金、コバル
ト、鉄・ニッケル・コバルト合金、コバルト・白金合金
などが好ましい。厚さとしては1nm以上10nm以下が好ま
しい。
【0047】反強磁性層84は第2の強磁性層83と交
換結合し、第2の強磁性層83の磁化を外部磁界に対し
てピン止めする。反強磁性層84の材料としては例えば
イリジウム・マンガン合金、鉄・マンガン合金、ニッケ
ル・マンガン合金,白金パラジウム・マンガン合金や酸
化ニッケル,酸化コバルト,α-Fe2O3などが好ましい。シ
ャント電流を減らすという点では酸化ニッケル、酸化コ
バルト、α-Fe2O3などの酸化物反強磁性体が望ましい。
層厚としては10nm以上50nm以下が好ましい。
【0048】第2の非磁性層85は第3の強磁性層86
が反強磁性層84と交換結合し、その磁化方向が第2の
強磁性層83と平行になるのを防ぐために設けている。
第2の非磁性層としてはシャント電流を減らすという点
から比抵抗が高い方が望ましい。例えば20μΩ・cm
以上が望ましく、さらに好ましくは絶縁体である。交換
結合を切るという点からも絶縁体が望ましい。絶縁体と
しては酸化シリコン、アルミナ、窒化シリコンなどが良
好な薄膜が得られる点で好ましい。また膜厚としては薄
すぎるとピンホールができてしまうので1nm以上が好ま
しい。
【0049】またシャント電流を減少させるためには第
3の強磁性層86の比抵抗はできるだけ高い方が好まし
い。
【0050】それぞれの磁性層および非磁性層の成膜に
はスパッタリング方などを用いることができる。図8に
は図示していないが、磁気抵抗効果素子に電流を流すた
めのリード層を設けても良い。リード層としてはAuや
Cuなどの比抵抗の低い金属を用いる。
【0051】なお図8では基板87に下から、第3の強
磁性層86、第2の非磁性層85、反強磁性層84、第
2の強磁性層83、第1の非磁性層82、第1の強磁性
層81と積層したが、逆に第1の強磁性層81、第1の
非磁性層82、第2の強磁性層83、反強磁性層84、
第2の非磁性層85、第3の強磁性層86の順に積層し
てもよい。
【0052】図4は本発明の第4の実施の形態である薄
膜磁気ヘッドの構造を示す断面図である。磁気抵抗効果
素子41をシールドギャップ層44,45とシールド4
2、43で挟み込んだ構造になっている。47は磁気抵
抗効果素子にセンス電流を流すための電極層であり、4
6は磁気抵抗効果素子の第1の強磁性層を単磁区化する
ためのハードバイアス層である。シールド42,43の
材料としてはNiFeなどの軟磁気特性をもつ磁性材料が適
しており、シールドギャップ層44,45としてはアル
ミナなどの材料が適している。電極層47としてはAuや
Cuなど比抵抗の低い金属が適しており、ハードバイアス
層46としてはCoPtなどの永久磁石膜が適している。
【0053】
【実施例】本発明の磁気抵抗効果素子および磁気抵抗効
果型ヘッドについて以下具体的な実施例を用いて説明す
る。
【0054】(実施例1)高周波マグネトロンスパッタ
装置を用いて表1に示すようなA,B2種類の磁気抵抗効
果素子を作成した。
【0055】
【表1】
【0056】比較例である磁気抵抗効果素子Aは以下の
ようにして作成した。Si(100)基板を高周波マグネトロ
ンスパッタ装置内に設置し、SmCo永久磁石によって磁界
を印可しながらCoを5nm成膜した。次に同一装置内でCu
を2nm成膜した。さらにCoを成膜したときとほぼ90度
直交する磁界を印可しながらNi-Feを3nm成膜した。ここ
でNi-Feと記しているのはNi0.8Fe0.2のターゲットをス
パッタして得られた膜である。このようにして得られた
素子を公知のフォトリソグラフィー技術を用いて図5の
ように微細化およびAuからなるリード層のパターンニン
グを行った。磁気抵抗効果素子51の両端に電流を流す
ための電流リード層52が接続され、さらに中間部に電
圧を測定するための電圧リード層53が接続されてい
る。Lは1μmとし、hは0.5μmである。外部磁界H
54を印可して四端子法にてMR曲線を測定した。結果
を図6に示す。図中のMR[%]は(R-Rmin)/Rmin×100
[%]と定義した。Rはその磁界での素子の抵抗値であ
り、Rminは50Oeの磁界においての素子の抵抗値を示す。
なお印可磁界は磁気抵抗効果素子の面内方向でNi-Feの
磁化方向に対して直交するようにした。また磁気抵抗効
果素子に流すセンス電流と直交するようにした。
【0057】本発明の実施例である磁気抵抗効果素子B
は以下のようにして作成した。Si(100)基板を高周波マ
グネトロンスパッタ装置内に設置し、SmCo永久磁石によ
って磁界を印可しながらCoを5nm成膜した。次に同一装
置内でSiO2を2nm成膜した。その後、永久磁石による印
可磁界を先ほどと180度変化させてCoを5nm成膜した。さ
らにCuを2nm成膜した。最後に永久磁石による磁界を先
ほどCoを成膜したときとほぼ直交する方向に印可しなが
らNiFeを3nm成膜した。このようにして得られた素子B
を素子Aと同様に微細化およびリード層のパターニング
を行ってMR曲線を測定した。結果を図6に示す。図6
から明らかなように素子AではMR曲線が横軸(磁界)
方向に大きくシフトしており、ゼロ磁界前後で非直線的
な抵抗変化をしているが、素子Bではシフトはほとんど
無くゼロ磁界前後での直線的な抵抗変化が得られてい
る。なお比較例Aには反強磁性層がないが、Si基板上に
反強磁性層としてIrMnを8nm成膜した、Si/IrMn(8nm)/Co
(5nm)/Cu(2nm)/Ni-Fe(3nm)の構成にした場合はCo層のピ
ン止め効果はよかったが、ゼロ磁界前後におけるMR曲線
の非直線的な変化は素子Aとほとんど変わらなかった。
【0058】なお本実施例では高周波マグネトロンスパ
ッタリング法を用いたが、直流マグネトロンスパッタリ
ング法やイオンビームスパッタリング法などを用いて成
膜してもよい。
【0059】(実施例2)実施例1の磁気抵抗効果素子
A,Bと同じ構成の磁気抵抗効果素子を用いて図4に示
すような構造の薄膜磁気ヘッドHAおよびHBを構成して
特性を評価した。ただしSi基板上ではなくシールドギ
ャップ層上に直接磁気抵抗効果素子を構成した。シール
ドギャップ層43,44にはAl23を使用し、ハード
バイアス層45にはCo-Pt合金を用い、リード層44に
はAuを用いた。これらのヘッドに約20Oep-pの正弦波信
号磁界を印可したところHAは信号磁界に対して非線形
的な歪んだ出力しか得られなかったが、HBは正弦波出
力が得られ信号磁界に対して線形的な応答を示した。
【0060】(実施例3)高周波マグネトロンスパッタ
装置を用いて表2に示すようなC、D2種類の磁気抵抗効
果素子を作成した。
【0061】
【表2】
【0062】比較例である磁気抵抗効果素子Cは以下の
ようにして作成した。Si(100)基板を高周波マグネトロ
ンスパッタ装置内に設置し、SmCo永久磁石によって磁界
を印可しながらIrMnを20nm成膜した。続けて磁界を印可
したままCoを5nm成膜した。次に同一装置内でCuを2nm成
膜した。さらにCoを成膜したときとほぼ90度直交する
磁界を印可しながらNi-Feを3nm成膜した。ここでNi-Fe
と記しているのはNi0 .8Fe0.2のターゲットをスパッタし
て得られた膜である。
【0063】本発明の実施例である磁気抵抗効果素子D
は以下のように作成した。Si(100)基板を高周波マグネ
トロンスパッタ装置内に設置し、SmCo永久磁石によって
磁界を印可しながらIrMnを20nm成膜した。続けて磁界を
印可したままCoを5nm成膜した。さらにSiO2を1nm成膜し
た。その後、永久磁石による印可磁界を先ほどと180度
変化させてCoを5nm成膜した。さらにCuを2nm成膜した。
最後に永久磁石による磁界を先ほどCoを成膜したときと
ほぼ直交する方向に印可しながらNiFeを3nm成膜した。
素子C,Dを実施例1と同様にパターニングし四端子法に
てMR曲線を測定した。結果を図9に示す。図9から明
らかなように素子CではMR曲線が横軸(磁界)方向に
大きくシフトしており、ゼロ磁界前後で非直線的な抵抗
変化をしているが、素子Dではシフトはほとんど無くゼ
ロ磁界前後での直線的な抵抗変化が得られている。ま
た、さらに大きな磁界を印可すると第2の強磁性層の磁
化が反転してしまうが、本実施例では実施例1に比べよ
り大きな磁界を印可しないと反転しなかった。
【0064】なお本実施例では高周波マグネトロンスパ
ッタリング法を用いたが、直流マグネトロンスパッタリ
ング法やイオンビームスパッタリング法などを用いて成
膜してもよい。
【0065】(実施例4)実施例3の磁気抵抗効果素子
C、Dと同じ構成の磁気抵抗効果素子を用いて実施例2
と同じように薄膜磁気ヘッドHCおよびHDを構成して特
性を評価した。約20Oep-pの正弦波信号磁界を印可した
ところHCは信号磁界に対して非線形的な歪んだ出力し
か得られなかったが、HDは正弦波出力が得られ信号磁
界に対して線形的な応答を示した。
【0066】(実施例5)高周波マグネトロンスパッタ
装置を用いて表1に示すようなE,F2種類の磁気抵抗効
果素子を作成した。
【0067】
【表3】
【0068】比較例である磁気抵抗効果素子Eは以下の
ようにして作成した。Si(100)基板を高周波マグネトロ
ンスパッタ装置内に設置し、SmCo永久磁石によって磁界
を印可しながらIrMnを20nm成膜した。続けて磁界を印可
したままCoを5nm成膜した。次に同一装置内でCuを2nm成
膜した。さらにCoを成膜したときとほぼ90度直交する
磁界を印可しながらNi-Feを3nm成膜した。ここでNi-Fe
と記しているのはNi0 .8Fe0.2のターゲットをスパッタし
て得られた膜である。
【0069】本発明の実施例である磁気抵抗効果素子F
は以下のように作成した。Si(100)基板を高周波マグネ
トロンスパッタ装置内に設置し、SmCo永久磁石によって
磁界を印可しながらCoを5nm成膜した。続けてSiO2を1nm
成膜し、その後、永久磁石による印可磁界を先ほどと18
0度変化させてIrMnを20nm成膜した。続けて磁界を印可
しながらCoを5nm成膜した。さらにCuを2nm成膜した。最
後に永久磁石による磁界を先ほどCoを成膜したときと直
交する方向に印可しながらNiFeを3nm成膜した。
【0070】素子E,Fを実施例1と同様にパターニング
し四端子法にてMR曲線を測定した。結果を図10に示
す。図10から明らかなように素子EではMR曲線が横
軸(磁界)方向に大きくシフトしており、ゼロ磁界前後
で非直線的な抵抗変化をしているが、素子Fでは若干の
シフトが見られるがゼロ磁界前後での直線的な抵抗変化
が得られている。また、さらに大きな磁界を印可すると
第2の強磁性層の磁化が反転してしまうが、本実施例で
は実施例1に比べより大きな磁界を印可しないと反転し
なかった。
【0071】なお本実施例では高周波マグネトロンスパ
ッタリング法を用いたが、直流マグネトロンスパッタリ
ング法やイオンビームスパッタリング法などを用いて成
膜してもよい。
【0072】(実施例6)実施例5の磁気抵抗効果素子
E、Fと同じ構成の磁気抵抗効果素子を用いて実施例2
と同じように薄膜磁気ヘッドHEおよびHFを構成して特
性を評価した。約10Oep-pの正弦波信号磁界を印可した
ところHEは信号磁界に対して非線形的な歪んだ出力し
か得られなかったが、HFは正弦波出力が得られ信号磁
界に対して線形的な応答を示した。
【0073】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気抵抗
効果素子は、従来のものに比べてゼロ磁界前後の印可磁
界に対して直線的な抵抗変化が得られ、また本発明の磁
気抵抗効果型ヘッドはゼロ磁界前後の印可磁界に対して
直線的な出力特性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の磁気抵抗効果素子の第一の実施例の断
面の模式図
【図2】従来の磁気抵抗効果素子の第1の例の分解図
【図3】従来の磁気抵抗効果素子の第2の例の断面の模
式図
【図4】本発明の一実施例である磁気抵抗効果型ヘッド
の断面の模式図
【図5】磁気抵抗効果素子の四端子測定法による抵抗を
測定するためのリード層の模式図
【図6】本発明の磁気抵抗効果素子の一実施例と比較例
のMR曲線を示す図
【図7】本発明の磁気抵抗効果素子の第二の実施例の断
面の模式図
【図8】本発明の磁気抵抗効果素子の第三の実施例の断
面の模式図
【図9】本発明の磁気抵抗効果素子の第二の実施例と比
較例のMR曲線を示す図
【図10】本発明の磁気抵抗効果素子の第三の実施例と
比較例のMR曲線を示す図
【符号の説明】
1 第1の強磁性層 2 第1の非磁性層 3 第2の強磁性層 4 第2の非磁性層 5 第3の強磁性層 6 基板 41 磁気抵抗効果素子 42,43 シールド 44,45 シールドギャップ層 46 ハードバイアス層 47 電極層 51 磁気抵抗効果素子 52 電流リード層 53 電圧リード層 54 外部磁界 61 素子BのMR曲線 62 素子AのMR曲線 71 第一の強磁性層 72 第一の非磁性層 73 第二の強磁性層 74 第二の非磁性層 75 第三の強磁性層 76 反強磁性層 77 基板 81 第一の強磁性層 82 第一の非磁性層 83 第二の強磁性層 84 反強磁性層 85 第二の非磁性層 86 第三の強磁性層 87 基板

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の非磁性層を介して隣接した第1の
    強磁性層および第2の強磁性層と、前記第2の強磁性層
    に、第2の非磁性層を介して隣接した第3の強磁性層か
    らなり、前記第1の強磁性層の磁化容易軸と前記第2の
    強磁性層の磁化容易軸がほぼ直交しており、前記第2の
    強磁性層と前記第3の強磁性層が静磁結合することによ
    って前記第2の強磁性層の磁化が固定されていることを
    特徴とする磁気抵抗効果素子。
  2. 【請求項2】 第3の強磁性層に反強磁性層を隣接させ
    たことを特徴とする請求項1記載の磁気抵抗効果素子。
  3. 【請求項3】 第2の非磁性層の比抵抗が少なくとも20
    μΩ・cm以上であることを特徴とする請求項1または2
    に記載の磁気抵抗効果素子。
  4. 【請求項4】 第2の非磁性層が絶縁体からなることを
    特徴とする請求項3記載の磁気抵抗効果素子。
  5. 【請求項5】 絶縁体が酸化シリコン、アルミナ、窒化
    シリコンのいずれかであることを特徴とする請求項4に
    記載の磁気抵抗効果素子。
  6. 【請求項6】 第2の非磁性層の厚さが1nm以上20nm以
    下であることを特徴とする請求項1から5の何れかに記
    載の磁気抵抗効果素子。
  7. 【請求項7】 第2の強磁性層と第3の強磁性層が同一
    の材料かつ同一の層厚であることを特徴とする請求項1
    から6の何れかに記載の磁気抵抗効果素子。
  8. 【請求項8】 第1の非磁性層を介して隣接した第1の
    強磁性層と第2の強磁性層と、前記第2の磁性層に隣接
    した反強磁性層と、前記反強磁性層に、第2の非磁性層
    を介して隣接した第3の強磁性層からなり、前記第1の
    強磁性層の磁化容易軸と前記第2の強磁性層の磁化容易
    軸がほぼ直交しており、前記反強磁性層によって前記第
    2の強磁性層の磁化が固定されており、前記第3の強磁
    性層の磁化は前記第2の強磁性層の磁化とほぼ反平行に
    なっていることを特徴とする磁気抵抗効果素子。
  9. 【請求項9】 第2の非磁性層の比抵抗が少なくとも20
    μΩ・cm以上であることを特徴とする請求項8に記載の
    磁気抵抗効果素子。
  10. 【請求項10】 第2の非磁性層が絶縁体からなること
    を特徴とする請求項9記載の磁気抵抗効果素子。
  11. 【請求項11】 絶縁体が酸化シリコン、アルミナ、窒
    化シリコンのいずれかであることを特徴とする請求項1
    0に記載の磁気抵抗効果素子。
  12. 【請求項12】 第2の非磁性層の厚さが1nm以上20nm
    以下であることを特徴とする請求項8から11の何れか
    に記載の磁気抵抗効果素子。
  13. 【請求項13】 第2の強磁性層の磁化方向の長さが1
    μm以下である請求項1から12のいずれかに記載の磁
    気抵抗効果素子。
  14. 【請求項14】 請求項1から13のいずれかに記載の
    磁気抵抗効果素子を軟磁性材料からなる1対のシールド
    で挟み込んだ磁気抵抗効果型ヘッド。
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