JPH11196864A - 破骨細胞の分化を誘導する方法 - Google Patents

破骨細胞の分化を誘導する方法

Info

Publication number
JPH11196864A
JPH11196864A JP10014788A JP1478898A JPH11196864A JP H11196864 A JPH11196864 A JP H11196864A JP 10014788 A JP10014788 A JP 10014788A JP 1478898 A JP1478898 A JP 1478898A JP H11196864 A JPH11196864 A JP H11196864A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
monocytes
frp
monoclonal antibody
osteoclasts
protein
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10014788A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuhiko Ito
康彦 伊藤
Shigeomi Higuchi
成臣 樋口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
DEINABEKKU KENKYUSHO KK
Original Assignee
DEINABEKKU KENKYUSHO KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by DEINABEKKU KENKYUSHO KK filed Critical DEINABEKKU KENKYUSHO KK
Priority to JP10014788A priority Critical patent/JPH11196864A/ja
Priority to CA002240798A priority patent/CA2240798A1/en
Publication of JPH11196864A publication Critical patent/JPH11196864A/ja
Priority to US09/993,076 priority patent/US6589528B2/en
Priority to US10/442,504 priority patent/US20030198939A1/en
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IG], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • C07K16/18Immunoglobulins [IG], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans
    • C07K16/28Immunoglobulins [IG], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants
    • C07K16/2896Immunoglobulins [IG], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies against material from animals or humans against receptors, cell surface antigens or cell surface determinants against molecules with a "CD"-designation, not provided for elsewhere
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K39/00Medicinal preparations containing antigens or antibodies
    • A61K2039/505Medicinal preparations containing antigens or antibodies comprising antibodies

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡便に単球から破骨細胞を製造する方法、該
方法に用いるモノクローナル抗体、および単球から破骨
細胞への分化を誘導するリガンドのスクリーニング方法
を提供することを課題とする。 【解決手段】 FRP-1タンパク質の単球表面に露出され
た部位に結合するモノクローナル抗体の存在下で、単離
したヒト末梢血単球を培養することにより、該単球をイ
ンビトロで破骨細胞へ分化させることに成功した。さら
に、この破骨細胞への分化系を利用することにより、FR
P-1タンパク質に結合し単球から破骨細胞への分化を誘
導するリガンドを単離することが可能であることを見い
だした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、単球の破骨細胞へ
の分化を誘導する方法、該方法に用いるモノクローナル
抗体、および単球の破骨細胞への分化を誘導するリガン
ドのスクリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】破骨細胞は、骨吸収を担う多核巨細胞で
あり、その起源は造血系であることが知られている(Ud
agawa. N. et al. Proc. Natl. Acad. Sci.USA 87 : 72
60-7264.)。その分化および活性化の詳細なメカニズム
は未だ明らかでないが、破骨細胞は生理学的な骨代謝に
関与する最も重要な因子の一つであり、破骨細胞の異常
は骨粗鬆症と関係している。膜融合により、多核細胞形
成が引き起こされ、それが破骨細胞形成の第一段階であ
る。この膜融合は、生物学的現象において重要な過程で
あり(White, J. M. 1990. Annu. Rev Physiol. 52 : 6
75-697.、Burger,K.N., and A. Verkleij. J. Experien
tia 46 : 63l-644.)、受精、筋形成、エキソサイトー
シス、エンドサイトーシス、オルガネラ形成、および細
胞内オルガネラ間輸送などもまた、膜融合に関連してい
る。しかし、膜融合を調節するメカニズムに関しては未
だよく理解されていない。
【0003】これまで破骨細胞への分化誘導に関して
は、間質細胞、および1a,25-ジヒドロキシビタミンD3
たは副甲状腺ホルモンのようなステロイドが単核のマク
ロファージ/単球系の細胞の融合による、多核破骨細胞
の形成に必要であることが報告されている(Takahashi,
N. et al. Endocrinol. 122 : 1373-1382.、Takahashi,
N. et al. 1988. Endocrinol. 123 : 1504-1510.、Quin
n. J. M. W. et al. 1991. The Endocrin Soc. 134 : 2
4l6-2423.)。また、数種のサイトカインが単球/マクロ
ファージの多核細胞形成を誘導することも報告されてい
る(Lacey D. L.et al. 1995. Endocrinol. 136 : 2367
-2376.、Mundy G. R J. 1993. Bone and Miner. Res.8
: S505-S510.)。しかしながら、これらの方法では、生
じた細胞が骨吸収を行うことが明確に示されていない。
また、これら方法では、ストローマ細胞の存在を必要と
しており、簡便な方法ではなかった。なお、インビトロ
で破骨細胞を分化誘導する方法については、これまでに
報告例はない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、簡便に単球
から破骨細胞を製造する方法、該方法に用いるモノクロ
ーナル抗体、および単球から破骨細胞への分化を誘導す
るリガンドのスクリーニング方法を提供することを課題
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意研究を行い、単球表面のFRP-1タンパ
ク質に結合するモノクローナル抗体の存在下で、単離し
た単球を培養することにより、インビトロにて単球を破
骨細胞へ分化させることに初めて成功した。さらに、本
発明者等は、この破骨細胞への分化系を利用することに
より、FRP-1タンパク質に結合し単球から破骨細胞への
分化を誘導するリガンドを単離することが可能であるこ
とを見いだした。
【0006】即ち、本発明は、単球から破骨細胞への分
化を誘導する性質を有するモノクローナル抗体、該モノ
クローナル抗体を用いて簡便に単球から破骨細胞への分
化を誘導する方法、並びに単球から破骨細胞への分化誘
導を行うリガンドのスクリーニング方法に関し、より具
体的には、(1) FRP-1タンパク質の単球表面に露出
された部位に結合するモノクローナル抗体で単球を処理
する工程を含む、破骨細胞の製造方法、(2) 破骨細
胞がインビトロ培養細胞である、(1)に記載の製造方
法、(3) FRP-1タンパク質の単球表面に露出された
部位に結合するモノクローナル抗体で単球を処理して得
られる、破骨細胞のインビトロ培養細胞、(4) ヒト
由来である、(3)に記載のインビトロ培養細胞、
(5) FRP-1タンパク質の単球表面に露出された部位
に結合するモノクローナル抗体を有効成分として含む、
単球から破骨細胞への分化を誘導するための薬剤、
(6) 被検試料で単球を処理し、単球の破骨細胞への
分化を検出する工程を含む、FRP-1タンパク質に結合す
るリガンドのスクリーニング方法、(7) (6)に記
載の方法により単離しうる、FRP-1タンパク質に結合す
るリガンド、(8) 天然由来である、(7)に記載の
リガンド、に関する。
【0007】なお、本発明において「単球」とは、血液
中に存在する直径約10μmの運動性のアメーバ様貪食細
胞である、マクロファージ系細胞の前駆細胞を指す。ま
た、「破骨細胞」とは、骨吸収を行う能力を有する細胞
を指し、多核である、酒石酸耐性であるなどの特徴を有
する。さらに、「リガンド」とは、FRP-1タンパク質の
単球表面に露出された部位に結合して、該単球の破骨細
胞への分化を誘導する化合物を指し、天然物の他、人工
的に合成された化合物も含まれる。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、FRP-1タンパク質に結
合するモノクローナル抗体を用いて単球から破骨細胞を
製造する方法に関する。本発明者等は、これまでにウイ
ルスにより誘導される細胞融合を調節するモノクローナ
ル抗体の取得に成功している(Ito. Y. et al. 1992.
J. Virol. 66 :.5999-6007.)。これらモノクローナル
抗体は、ヒト起源の細胞の表面に検出されるgp80および
gp135とともに免疫沈降した(Ito. Y. et al. 1992. J.
Virol. 66 :.5999-6007.)。これらの分子は、融合調節
タンパク質「FRP-1」および「FRP-2」と命名された。本
発明者等は、単球表面上に露出した「FRP-1」タンパク
質に結合するモノクローナル抗体の存在下で、単離した
単球を培養することにより、該モノクローナル抗体が、
単球を破骨細胞へ分化させる性質を有することを見いだ
した。従って、本発明の破骨細胞の製造方法は、「FRP-
1」タンパク質の単球表面に露出された部位に結合する
モノクローナル抗体で単球を処理する工程を含む。
【0009】本発明の破骨細胞の製造方法に用いるモノ
クローナル抗体は、例えば、文献「Ito. Y. et al. 199
2. J. Virol. 66 :.5999-6007.」に記載の方法で調製
することが可能である。また、単球は、例えば、実施例
1に記載の方法により単離することが可能である。単球
の培養は、例えば、適量のFCSを含む培地(例えば、10
%FCSを含むRPMI1640)中で行うことができる。培養温
度は、36.5℃乃至37.5℃が好適である。単球を刺激する
ために用いるモノクローナル抗体の量は、通常、最終濃
度で5乃至10μg/mlである。
【0010】本発明の製造方法によれば、単球を抗FRP-
1モノクローナル抗体の存在下でインビトロ培養開始
後、約24時間で破骨細胞へ分化させることができ、さら
に培養を継続することによりほとんどの単球を破骨細胞
へ分化させることも可能である。本発明の製造方法にお
いては、他の破骨細胞形成刺激、例えば、サイトカイ
ン、間質細胞、1a,25-ジヒドロキシビタミンD3、甲状腺
ホルモンなどのステロイドを用いることなく、破骨細胞
を製造することができる。
【0011】本発明は、また、FRP-1タンパク質に結合
するモノクローナル抗体を有効成分として含む、単球か
ら破骨細胞への分化を誘導するための薬剤に関する。FR
P-1タンパク質に結合するモノクローナル抗体を用いれ
ば、上記のようにインビトロにおける破骨細胞の製造の
みならず、生体内の単球を破骨細胞へ分化させることも
可能であると考えられる。従って、FRP-1タンパク質に
結合するモノクローナル抗体は、インビトロで単球を破
骨細胞へ分化させるための試薬としての他、骨粗鬆症な
どの骨関連疾患の治療薬などとして利用することが可能
である。本発明における「単球から破骨細胞への分化を
誘導するための薬剤」には、インビトロで単球を破骨細
胞へ分化させるための試薬および骨関連疾患の治療薬が
含まれる。本発明におけるモノクローナル抗体を患者に
投与する場合には、直接投与することも可能であるが、
公知の製剤学的製造法により製剤化して投与することも
できる。例えば、薬理学的に許容される単体または媒体
(例えば、滅菌水、生理食塩水、植物油、安定剤など)
と適宜組み合わせて投与することができる。投与方法
は、例えば、静脈内注射、皮下注射などが挙げられる
が、これらに制限されない。投与量は、患者の体重や年
齢などにより変動するが、当業者であれば治療に有効な
投与量を適宜選択することができる。一般的には、患者
の体重当たり、0.01から1000mg/kgの範囲内である。一
方、本発明におけるモノクローナル抗体をインビトロで
単球を破骨細胞へ分化させるための試薬として用いる場
合には、保存のために必要に応じて、アジド、牛血清ア
ルブミン、グリセロールなどの成分が添加されていても
よい。
【0012】本発明は、また、FRP-1タンパク質に結合
するリガンドのスクリーニング方法に関する。上記の破
骨細胞の製造方法において、単球上のFRP-1タンパク質
へのモノクローナル抗体の結合が単球の破骨細胞への分
化を誘導した。この事実はFRP-1タンパク質とFRP-1タン
パク質に対するリガンドとの相互作用により単球の破骨
細胞分化が誘導されることを示す。このため、単球の破
骨細胞への分化を誘導する能力を指標として、単球表面
上のFRP-1タンパク質に結合するリガンドのスクリーニ
ングを行うことが可能である。従って、本発明のスクリ
ーニング方法は、被検試料で単球を処理し、単球の破骨
細胞への分化を検出する工程を含む。
【0013】本発明のスクリーニング方法に用いる被検
試料としては、特に制限はないが、例えば、タンパク質
(抗体を含む)、ペプチド、遺伝子(cDNAライブラリー
も含む)の発現産物、非ペプチド性化合物、組織または
細胞の抽出液、合成化合物などが用いられる。単球の破
骨細胞への分化は、被検試料で処理した単球を培養し、
一定時間(好ましくは24時間以上)培養後、例えば、後
述の実施例に記載のTRAP染色、カルシトニンレセプター
の検出、骨吸収能の検出によって検出することが可能で
ある。これにより単離されたリガンドは、骨粗鬆症など
の骨関連疾患の治療に有用である。リガンドを治療薬と
して患者に投与する場合には、直接投与することも可能
であるが、公知の製剤学的製造法により製剤化して投与
することもできる。例えば、薬理学的に許容される単体
または媒体(例えば、滅菌水、生理食塩水、植物油、安
定剤など)と適宜組み合わせて投与することができる。
投与方法は、例えば、静脈内注射、皮下注射などが挙げ
られるが、これらに制限されない。投与量は、患者の体
重や年齢などにより変動するが、当業者であれば治療に
有効な投与量を適宜選択することができる。一般的に
は、患者の体重当たり、0.01から1000mg/kgの範囲内で
ある。
【0014】以下、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではな
い。
【0015】
【実施例】[実施例1] PBMCおよび単球の単離 PBMC(末梢血単核細胞)は、健常なヒトボランティアの
ヘパリン処理済全血から、フィコール・ハイパック密度
勾配遠心分離により、単離した。具体的な分離の条件
は、HISTOPAQUE-1077(SIGMA社製)に添付の使用説明書
の記載に従った。界面のPBMCを回収し、10%FCSを含むR
PMI1640(GIBCO BRL社製)中に懸濁させた。組織培養皿
に付着させることにより、PBMCから付着性単球が得られ
た。得られた単球(CD14+細胞)の純度はおよそ85〜90
%であった。EDTAではなくセル・スクレイパー(cell s
craper)(Nippon Becton Dickinson Co., Ltd, Tokyo
Japan)を用いて剥離した付着性細胞の生存率は、トリ
パンブルー排除により測定したところ、98%以上であっ
た。単球は、ヒト血清ではなく10%FCSを含むRPMI1640
中で培養した。
【0016】[実施例2] 血液単球を抗FRP-1モノクロ
ーナル抗体で処理することによる多核巨細胞の誘導 まず、ヒト血液単球(約1×104細胞/ウェル)を抗FRP-
1モノクローナル抗体(4-5-1、6-1-13、4F2、HBJ127、3
8-2-2)(Ito. Y. et al. 1992. J. Virol.66 :5999-6
007.、Ohgimoto. S. et al. 1996. Journal of General
Virology. 77 :2747-2756。なお、これら抗体は出願前
後において本発明者らにより第三者に分譲しうる)の存
在下で培養し、適当な期間にわたり単球の形態学的な変
化を観察した。30分以内に、細胞は小さなクラスターを
形成し始め、2〜3時間のインキュベーションで細胞の凝
集は最大レベルに達した。さらに、単球をHBJ127以外の
抗FRP-1モノクローナル抗体で処理すると、約15時間で
多核細胞が出現し、その大きさは、抗FRP-1モノクロー
ナル抗体とのインキュベーションを始めてから3〜4日目
まで増加した(図1)。対照の抗体では単球に対する区
別しうる効果は示されなかった(図1)。
【0017】[実施例3] 抗FRP-1モノクローナル抗体
により誘導された多核巨細胞のTRAP染色 次に、ヒト血液単球を、チャンバースライド上で、抗FR
P-1モノクローナル抗体の存在下で培養し、抗FRP-1モノ
クローナル抗体により誘導された多核巨細胞をTRAP染色
した。24時間まではTRAP陽性細胞は出現しなかったが、
その後TRAP陽性多核細胞が出現し、14日後には95%の多
核細胞が陽性となった(図2aおよびb)。この発見によ
り、抗FRP-1モノクローナル抗体により誘導された多核
巨細胞はTRAP陽性となることが示された。少数の単球は
抗FRP-1モノクローナル抗体とのインキュベーション後
も単核細胞のままであった。これらの細胞のほぼ全てが
TRAP陰性を示したが、TRAP陽性単核細胞もいくつか見ら
れた。さらに、ConAにより誘導されたヒト単球−ポリカ
リオン(polykaryon)、および抗FRP-1抗体により誘導
されたL929細胞のシンシチア(syncytia)(対照のポリ
カリオン)では、全くTRAP陽性は示されなかった。な
お、TRAP染色は、チャンバースライド上で抗FRP-1モノ
クローナル抗体の存在下で血液単球を培養した後、固定
した細胞を、500mM酒石酸の存在下で、pH4のナフトール
リン酸を含む酢酸緩衝液中で30分間37℃でインキュベー
トすることにより行った。それからファースト・バイオ
レット(fast violet)を添加して生成物を可視化した
(Sigma Chemical Co., Histochemical Kit 386-A, St.
louis, MO)。
【0018】[実施例4] 多核巨細胞の細胞表面上のカ
ルシトニンレセプター 多核細胞の細胞表面上のカルシトニンレセプターを調べ
た。カルシトニンレセプターの存在は、[125I]-ヒトCT
(Amersham Japan., IM 175, Tokyo Japan)を用いたオ
ートラジオグラフィーにより確認した。具体的には、血
液単球をチャンバースライド上で抗FRP-1モノクローナ
ル抗体の存在下で14日間培養し、次に0.2nM[125I]-CTで
処理し、37℃で2時間インキュベートした。標識CTを結
合させ、細胞を10%FCSを含む冷RPMI1640で洗浄し、2%
グルタルアルデヒド−10%ホルマリン溶液中で10分間固
定し,TRAP染色を行い、乾燥させた。非特異的な結合
は、過剰量の非標識CT(300nM)の存在下で確認した。
チャンバースライドを写真用エマルジョン中に浸し、オ
ートラジオグラフィーにかけた。陰性対照には、0.2nM[
125I]-CTと共にインキュベートする前に、過剰量の非標
識CT(300nM)を添加した。
【0019】その結果、血液単球を14日間抗FRP-1モノ
クローナル抗体と共に培養すると、オートラジオグラフ
ィーに示されるように(図3b)、[125I]-CTの結合によ
る多数の濃密度粒子(dense grain)が、TRAP陽性多核
細胞に見出された。標識していないカルシトニンを過剰
に添加するとTRAP陽性細胞の濃密度粒子の蓄積が完全に
阻害された(図3a)。このことから、TRAP陽性多核細胞
がカルシトニンレセプター(CTR)を有していることが
示された。カルシトニンレセプターは、抗FRP-1モノク
ローナル抗体で処理をした培養液中に見出される単核細
胞にはほとんど検出されなかった。
【0020】[実施例5] 抗FRP-1モノクローナル抗体
により誘導される多核巨細胞により形成される骨吸収窩
(bone resorption pit) ヒト皮質骨を調製し、これを血液単球および抗FRP-1モ
ノクローナル抗体(mAb6-1-13)と共に16mmの軟寒天ウ
ェルに添加し、切断面を覆い随から外側への細胞の移動
を防止するために、部分的に浸漬させた。1mlの培地を
各ウェルに添加し、37℃、5%CO2の湿潤空気中で培養液
を14日間インキュベートした。対照として、培養液を抗
FRP-1モノクローナル抗体を加えずに、同条件下でイン
キュベートした。標本を、0.1Mカコジル酸ナトリウム緩
衝液(pH7.2)中に、2.5%グルタルアルデヒドおよび2
%ホルムアルデヒドの混合液を用いて固定し、オスミウ
ム酸染色を行った。次に、それを勾配濃度のエタノール
中で脱水し、液体CO2で臨界点乾燥させ、白金でスパッ
ター・コーティングした。全ての標本を走査電子顕微鏡
で調べた。
【0021】その結果、単球のみを皮質骨切片上で培養
した場合には、吸収は起こらなかった。他方、単球を抗
FRP-1モノクローナル抗体と共に14日間皮質骨切片上で
培養した場合には、多数の吸収窩がその表面に形成さ
れ、骨吸収窩は切片上に不均一に分布していた(図
4)。さらに、本発明者らは、骨吸収の生化学的な証拠
として、単球−骨切片培養液中のピリジノリンを測定し
た(ピリジノリンはデオキシピリジノリンとともにコラ
ーゲン分子間における架橋物質であり、骨吸収時の骨破
壊により放出されるとされ、骨吸収マーカーの一つとさ
れている)。その結果、抗FRP-1抗体の非存在下または
存在下で10日間培養した単球−骨吸収切片培養液中のピ
リジノリン量は、それぞれ5pMOL/ml以下または19±4.0p
MOL/ml以下であった(データは示していない)。これら
の結果により、抗FRP-1モノクローナル抗体により誘導
された多核巨細胞が骨吸収を行うことができることが示
された。以上、実施例3乃至5の結果から、単球から誘
導した多核巨細胞が破骨細胞であることが判明した。
【0022】[実施例6] 破骨細胞上のFRP-1抗原の検
出 ヒト破骨細胞をチャンバーズ(Chambers)およびマグナ
ス(Magnus)の方法(Chambers, T. J., and C. J. Magn
us. 1982. J. Pathology. 136 : 27-39.)に従い、骨断
片から単離した。これらの細胞は、TRAP陽性を示し、多
核であった(図5a)。次に、ヒト破骨細胞を10%パラホ
ルムアルデヒドで固定し、抗FRP-1モノクローナル抗体
(4-5-1)で染色した。骨断片から単離された破骨細胞
上に、FRP-1抗原が検出された(図5b)。さらに、FRP-1
抗原は、培養していないヒト骨巨細胞腫から得られた破
骨細胞様細胞にも検出された。
【0023】数種のサイトカインが単球/マクロファー
ジの多核細胞形成を誘導することが報告されている(Lac
ey D. L. et al. 1995. Endocrinol. 136 : 2367-237
6.、Mundy G. R J. 1993. Bone and Miner. Res.8 : S5
05-S510.)。しかし、抗FRP-1モノクローナル抗体と共に
インキュベートした血液単球の培養液中には、いずれの
サイトカイン(IL-1a、IL-1b、TNF-a、IL-2、IL-4、IL-
6、GM-CSF、G-CSF、IFNaおよびIFNg)の産生も増加して
いなかった。また、M-CSFおよびそのレセプターが、正
常な破骨細胞形成に必要であることが報告されている(L
acey D. L. etal. 1995. Endocrinol. 136 : 2367-237
6.)。しかし、抗M-CSF抗体は、抗FRP-1モノクローナル
抗体により誘導されたTRAP陽性多核細胞形成に対して何
の影響も与えなかった。これらの結果より、単球の表面
における、FRP-1分子と抗FRP-1抗体(またはFRP-1に対
する天然のリガンド)との相互作用自体により、TRAP陽
性多核細胞(破骨細胞)形成の誘導が直接引き起こされ
ることが示された。
【0024】抗FRP-1モノクローナル抗体が、血液単球
の破骨細胞分化を誘導するメカニズムは、未だよく解明
されていないが、抗β1インテグリン抗体、抗β2インテ
グリン抗体、およびファイブロネクチンにより、抗FRP-
1抗体により誘導される単球の多核細胞形成が阻害され
た。しかし、単球において、抗FRP-1モノクローナル抗
体により、β1インテグリンおよびβ2インテグリンの発
現が増強されるということはなかった(Tabata, N. et a
l. 1995. J. Immun.153 : 3256-3266.)。従って、抗FRP
-1抗体により誘導される単球の多核細胞(破骨細胞)形
成は、活性化されたインテグリン系により仲介されると
考えられる。
【0025】
【発明の効果】本発明により、FRP-1タンパク質の単球
表面に露出された部位に結合するモノクローナル抗体で
単球を処理する工程を含む破骨細胞の製造方法が提供さ
れた。これにより簡便に単球から破骨細胞を製造するこ
とが可能となった。また、単球から破骨細胞への分化の
誘導を指標としたFRP-1タンパク質に結合するリガンド
のスクリーニングが可能となった。
【0026】また、本発明によりFRP-1タンパク質に結
合するモノクローナル抗体を有効成分とする単球から破
骨細胞への分化を誘導するための薬剤が提供された。該
薬剤や上記のリガンドは骨粗鬆症などの骨関連疾患の治
療などへの利用が期待される。
【図面の簡単な説明】
【図1】抗FRP-1抗体を用いた単球処理による多核巨細
胞の誘導を示す。(a)は抗FRP-1モノクローナル抗体6-1-
13、(b)は抗FRP-1モノクローナル抗体4-5-1、(c)は抗FR
P-1モノクローナル抗体4F2、(d)はイソタイプ適合対照
抗体を用いたものであり、ギムザ溶液で染色した。(倍
率x600)
【図2】(a)は、抗FRP-1抗体により誘導された多核巨細
胞のTRAP染色を示す。抗FRP-1抗体(6-1-13;1mg/ml)
の存在下で14日間培養した血液単球のTRAP染色を示す
(倍率x600)。(b)は、抗FRP-1抗体(6-1-13;1mg/ml)の
存在下で培養したヒト末梢血白血球(約1x104細胞/ウェ
ル)の、全多核球数(黒丸の折れ線グラフ)およびTRAP
陽性多核球数(棒グラフ)を示す。
【図3】多核巨細胞の表面上のカルシトニンレセプター
を示す。血液単球を抗FRP-1モノクローナル抗体(6-1-1
3;1mg/ml)の存在下で培養し、(a)過剰の非標識カル
シトニンの存在下で細胞を標識カルシトニン処理、また
は(b)過剰の非標識カルシトニンの非存在下で細胞を標
識カルシトニン処理した。(倍率x1000)
【図4】抗FRP-1抗体により誘導された多核巨細胞によ
り形成される骨吸収窩を示す。(a)は抗FRP-1モノクロー
ナル抗体の存在下で単球をヒト皮質骨切片上で培養し骨
吸収を測定したものであり、(b)は抗FRP-1モノクローナ
ル抗体の非在下で単球をヒト皮質骨切片上で培養し骨吸
収を測定したものである。(倍率x100)
【図5】ヒト骨断片から単離された破骨細胞上のFRP-1
抗原の検出を示す。(a)はTRAP陽性で多核化した骨断片
から単離したヒト破骨細胞を示す。(b)はヒト破骨細
胞をパラホルムアルデヒドで固定し抗FRP-1モノクロー
ナル抗体(4-5-1)で染色したものである。(倍率x60
0)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01N 33/68 G01N 33/68

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 FRP-1タンパク質の単球表面に露出され
    た部位に結合するモノクローナル抗体で単球を処理する
    工程を含む、破骨細胞の製造方法。
  2. 【請求項2】 破骨細胞がインビトロ培養細胞である、
    請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 FRP-1タンパク質の単球表面に露出され
    た部位に結合するモノクローナル抗体で単球を処理して
    得られる、破骨細胞のインビトロ培養細胞。
  4. 【請求項4】 ヒト由来である、請求項3に記載のイン
    ビトロ培養細胞。
  5. 【請求項5】 FRP-1タンパク質の単球表面に露出され
    た部位に結合するモノクローナル抗体を有効成分として
    含む、単球から破骨細胞への分化を誘導するための薬
    剤。
  6. 【請求項6】 被検試料で単球を処理し、単球の破骨細
    胞への分化を検出する工程を含む、FRP-1タンパク質に
    結合するリガンドのスクリーニング方法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の方法により単離しう
    る、FRP-1タンパク質に結合するリガンド。
  8. 【請求項8】 天然由来である、請求項7に記載のリガ
    ンド。
JP10014788A 1998-01-08 1998-01-08 破骨細胞の分化を誘導する方法 Pending JPH11196864A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10014788A JPH11196864A (ja) 1998-01-08 1998-01-08 破骨細胞の分化を誘導する方法
CA002240798A CA2240798A1 (en) 1998-01-08 1998-06-16 Method for induction of differentiation of osteoclasts
US09/993,076 US6589528B2 (en) 1998-01-08 2001-11-06 Method for induction of differentiation of osteoclasts
US10/442,504 US20030198939A1 (en) 1998-01-08 2003-05-21 Method for induction of differentiation of osteoclasts

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10014788A JPH11196864A (ja) 1998-01-08 1998-01-08 破骨細胞の分化を誘導する方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11196864A true JPH11196864A (ja) 1999-07-27

Family

ID=11870806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10014788A Pending JPH11196864A (ja) 1998-01-08 1998-01-08 破骨細胞の分化を誘導する方法

Country Status (3)

Country Link
US (2) US6589528B2 (ja)
JP (1) JPH11196864A (ja)
CA (1) CA2240798A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6600018B1 (en) 2000-04-10 2003-07-29 The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services Secreted frizzled related protein, sFRP, fragments and methods of use thereof
WO2002055547A2 (en) * 2001-01-10 2002-07-18 The Government Of The United States Of America, Asrepresented By The Secretary, Department Of Health And Human Services Sfrp and peptide motifs that interact with sfrp and methods of their use
US20070072239A1 (en) * 2005-09-26 2007-03-29 Wyeth Pharmaceutical compositions and methods of using secreted frizzled related protein

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0368992B1 (en) 1988-05-31 1995-02-15 Biotechnology Australia Pty. Ltd. Actions of hormones

Also Published As

Publication number Publication date
US6589528B2 (en) 2003-07-08
CA2240798A1 (en) 1999-07-08
US20030198939A1 (en) 2003-10-23
US20020031514A1 (en) 2002-03-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
McDouall et al. Nature of the mononuclear infiltrate and the mechanism of muscle damage in juvenile dermatomyositis and Duchenne muscular dystrophy
Yoneyama et al. Evidence for recruitment of plasmacytoid dendritic cell precursors to inflamed lymph nodes through high endothelial venules
Gruber et al. Human intervertebral disc cells from the annulus: three-dimensional culture in agarose or alginate and responsiveness to TGF-β1
Nanci et al. Comparative immunochemical analyses of the developmental expression and distribution of ameloblastin and amelogenin in rat incisors
Globerson et al. Primary antibody response in organ cultures
DE69518919T2 (de) Autoantikörper enthaltende zusammensetzung für tumorbehandlung und -vorbeugung
ZAIDI et al. Cellular biology of bone resorption
EP0903149A1 (en) Method of screening apoptosis inducing substances
BG62121B1 (bg) Методи за индуциране на т-клетъчна толерантност към тъканнаили органна присадка
Brelje et al. An immunohistochemical approach to monitor the prolactin-induced activation of the JAK2/STAT5 pathway in pancreatic islets of Langerhans
Woltman et al. MIP‐3α/CCL20 in renal transplantation and its possible involvement as dendritic cell chemoattractant in allograft rejection
Tarlinton et al. Architectural defects in the spleens of Nkx2-3-deficient mice are intrinsic and associated with defects in both B cell maturation and T cell-dependent immune responses
DE9321535U1 (de) Gewinnung und Kultivierung transformierter Zellen und Herstellung gegen sie gerichteter Antikörper
Bolton et al. Proliferative autoimmune glomerulonephritis in rats: a model for autoimmune glomerulonephritis in humans
JPH10502372A (ja) 共通のサイトカイン受容体ガンマ鎖を操作することによるt細胞応答の変調方法
Drennan et al. Cutting edge: the chemokine receptor CXCR3 retains invariant NK T cells in the thymus
Givel Surgery of the thymus: pathology, associated disorders and surgical technique
Mathison et al. Modulation of neutrophil function by the tripeptide feG
Hunter et al. Monoclonal remyelination-promoting natural autoantibody SCH 94.03: pharmacokinetics and in vivo targets within demyelinated spinal cord in a mouse model of multiple sclerosis
EP0955361B1 (de) Monoklonale Antikörper gegen tumorassoziierte Antigene, Verfahren zu ihrer Herstellung sowie ihre Verwendung
KR102557289B1 (ko) 미만형 종양의 환자 유래 이종이식 모델 및 이의 제조방법
US6589528B2 (en) Method for induction of differentiation of osteoclasts
EP1723970A1 (en) Medicinal composition containing cxcr3 inhibitor
US20030124127A1 (en) Targeting leukemia cells
Arnold et al. Antigen-specific lymphocyte sequestration in lymphoid organs: lack of essential roles for αL and α4 integrin-dependent adhesion or Gαi protein-coupled receptor signaling