JPH11199313A - スライドゲート用プレートとその製造方法 - Google Patents

スライドゲート用プレートとその製造方法

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JPH11199313A
JPH11199313A JP10021510A JP2151098A JPH11199313A JP H11199313 A JPH11199313 A JP H11199313A JP 10021510 A JP10021510 A JP 10021510A JP 2151098 A JP2151098 A JP 2151098A JP H11199313 A JPH11199313 A JP H11199313A
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和男 伊藤
Tetsuo Fushimi
哲郎 伏見
Tamotsu Wakita
保 脇田
Osamu Morita
修 森田
Isao Watanabe
勲 渡辺
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 見掛け気孔率が小さく、且つ気孔径分布が狭
く、従来品に比較して、強度、耐熱衝撃性、耐食性がバ
ランス良く向上したスライドゲート用プレート及びその
製造方法を提供する。 【解決手段】 (A)一種もしくは二種以上の耐火性無
機材料から成る耐火物骨材が73重量%以上96重量%
以下、(B)ファイバー状金属アルミニウムが0.1重
量%以上0.5重量%以下、(C)フレーク状の金属ア
ルミニウム粉末が1重量%以下5重量%以上、(D)炭
素質粉末が2重量%以上10重量%以下、(E)金属シ
リコン粉末が、前記ファイバー状金属アルミニウムとフ
レーク状金属アルミニウム粉末の合計重量%に対し0.
2倍乃至2倍の割合、の原料から成る混合物100重量
%に対して、バインダーとして、熱硬化性樹脂を外配で
3重量%以上10重量%以下添加し、混練、成型、焼成
して得られた焼成耐火物より成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄鋼業に於ける溶
銑及び溶鋼の流量制御用に使用されるスライドゲート用
プレート及びその製造方法に関し、より詳細には、出発
原料として、耐火物骨材等に、繊維状及び鱗片粉末状の
金属アルミニウムと金属珪素粉を各々特定量比で組合せ
配合した特定組成の配合原料を用い、これを成形、焼成
して得られた、見掛け気孔率が小さく、且つ気孔径分布
が狭く、従来品に比較して、強度、耐熱衝撃性、耐食性
が顕著に向上したスライドゲート用プレート及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】スライドゲート用プレートは、溶融金属
の流量制御用部材として、取鍋での2次処理及び連続鋳
造が一般化した現在、鉄鋼業では必要不可欠な耐火部材
として広く採用されている。このスライドゲート用プレ
ートは、溶鋼等溶融金属流の制御を司る部分であるため
に、非常に高度な性能を要求され、材質面に於いても種
々の過酷な条件に対応できる優れた諸特性をバランス良
く具備することが必要とされる。即ち、スライドゲート
用プレートは、溶融金属流による急激な熱衝撃と摩擦等
の物理的作用に加えて、溶融金属及び溶融スラグ等によ
る化学的浸食作用(コロ−ジョン)、更には、化学的作
用と物理的作用が複合した電食作用(エロージョン)等
を受けるので、具備すべき特性として、耐熱衝撃性、耐
摩耗性、耐食性、強度特性等に優れていることが挙げら
れ、見掛け気孔率が小さく、気孔径分布の狭い材質から
成る製品であることが要求される。
【0003】スライドゲート用プレートに上記諸特性を
バランス良く具備させるために、従来より鉄鋼業に於い
ては、材質として耐用性が最も安定しているアルミナ・
(ジルコニア)・カーボン系の耐火物が広く使用されて
いる。アルミナ・(ジルコニア)・カーボン系材から成
るスライドゲート用プレートの製造技術としては、例え
ば、アルミナ質、ジルコニア質、シリカ質、カーボン
質、炭化珪素質などの耐火性無機骨材とピッチ、黒鉛な
どのカーボン原料に、バインダーである熱硬化性樹脂
(一般にフェノール樹脂が多く用いられている)を添加
配合して混練し、これを所定形状に成形して後、非酸化
性雰囲気下に焼成し、焼成後ピッチ或いはタール含浸を
施す方法等が実施されている。
【0004】また、上記諸特性をより向上させるための
発明も既にいくつか提案されており、例えば、特公昭6
3−11312号公報には、前記耐火性無機骨材、炭素
質粉末等に金属アルミニウム粉と炭化硼素とを添加配合
した処方の原料を用い、これ等を焼成時に耐火物粉末及
び炭素粉末と反応させることにより耐食性、機械的強度
を向上させたスライドゲート用プレートの製造方法が提
案されている。また特公昭63−57380号公報に
は、アルミニウム粉等の低融点金属粉を添加して、その
耐食性等を向上させたスライディングノズル部材が提案
されている。更に、特公平3−3631号公報には、耐
熱衝撃性を向上させるために金属Alファイバーを添加
して焼成し、焼成後ピッチ含浸するスライドゲート用プ
レートの製造法が記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記金
属Al粉を添加する特公昭63−11312号公報等の
方法では、その成形から焼成の段階で、Alの反応(例
えば、Al+N→AlN等)により体積膨張が起こり、
このため焼成時に亀裂が発生したり、製品の弾性率が上
昇するため耐熱衝撃性が低下するなどの問題があった。
また特公平3−3631号公報の金属Alファイバーを
添加して焼成する方法では、金属Alファイバーを1重
量%以上添加した場合に耐熱衝撃性が向上すると該公報
明細書に記載されているが、実際に1重量%以上配合す
ると、混練時に金属ファイバー同志の絡み合いを生じ、
ファイバーを充分均質に分散できず、また成形時、成形
体の密度が向上せず、製品を充分緻密に保つことが困難
であるという問題点を有していた。更に、焼成後ピッチ
含浸加工を行っても、なお加工後の乾燥工程で製品が消
化して、膨張や表面粉化、極端な場合には崩壊を生ずる
という問題点があった。
【0006】本発明は、上記した従来のアルミナ・(ジ
ルコニア)・カーボン系スライドゲート用プレートの上
記技術的課題を解決するためになされたものであって、
見掛け気孔率が小さく、且つ気孔径分布が狭く、従来品
に比較して、強度、耐熱衝撃性、耐食性が顕著に向上し
たスライドゲート用プレートを提供すること、及びその
スライドゲート用プレートの製造方法を提供することを
目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、(A)
一種もしくは二種以上の耐火性無機材料から成る耐火物
骨材が73重量%以上96重量%以下、(B)ファイバ
ー状金属アルミニウムが、0.1重量%以上0.5重量
%以下、(C)フレーク状の金属アルミニウム粉末が、
1重量%以上5重量%以下、(D)炭素質粉末が、2重
量%以上乃至10重量%以下、(E)金属シリコン粉末
が、0.1重量%以上、5重量%以下の原料からからな
る混合物100重量%に対して、バインダーとして、外
配で、熱硬化性樹脂を3重量%以上、10重量%以下添
加し、混練、成型、焼成して得られた焼成耐火物より成
ることを特徴とするスライドゲート用プレートが提供さ
れる。
【0008】また、本発明によれば、上記原料処方から
成る混合物100重量部に対して、熱硬化性樹脂バイン
ダーを外配で3重量%以上、10重量%以下添加した配
合組成物を混練し、成形した後、非酸化性雰囲気下で、
800℃以上1400℃未満の温度で焼成することを特
徴とするスライドゲート用プレートの製造方法が提供さ
れる。
【0009】本発明のスライドゲート用プレートは、原
料処方中に、ファイバー状金属アルミニウム(Al)と
フレーク状金属Al粉末のそれぞれ特定量と、これらA
lの合計量に対して特定量比の金属シリコンを組合せで
配合した原料配合物から得られた焼成物より成る点が構
成上の顕著な特徴である。
【0010】アルミナ・(ジルコニア)・カーボン系材
料に代表される、いわゆる、無発煙性カーボン・ボンド
材質に、鱗片状のフレーク粉乃至球状のアトマイズ粉等
の金属Al粉末を、0.5乃至10重量%の範囲で配合
し、これにバインダーを添加し、混練、成形、焼成等の
所定の処理を施して得られたスライドゲート用プレート
は、既に述べたように公知であり(特公昭63−113
12号)、また上記カーボン・ボンド材質に、ファイバ
ー状金属Alを、1乃至15重量%の範囲で配合し、こ
れに所定の処理を施して得られたスライドゲート用プレ
ートも既に知られている(特公平3−3631号)。
【0011】しかしながら、極少量、且つ特定量のファ
イバー状金属Al(0.1重量%以上0.5重量%以
下)にフレーク状金属Alの特定量(1重量%以上5重
量%以下)を組合せて配合し、これに、両Alの合計量
に対し特定割合の金属Si粉末を添加配合した本発明の
原料配合物は、混練、成形、焼結過程に於いて以下に述
べる特有の協奏的作用効果を奏し、その結果として、見
掛け気孔率が小さく、且つ気孔径分布が狭く、従来品に
比較して、強度、耐熱衝撃性、耐食性がバランス良く且
つ顕著に向上したスライドゲート用プレートを与える。
即ち、ファイバー状金属Alの配合量が少ないため混練
時に於ける絡み合いが少なく、充分に均質分散させるこ
とができ、このため焼成時に於いて、反応性が高いフレ
ーク状の金属Al粉末の反応により生ずる体積膨張を吸
収できる適度の空隙を成形体組織内に均等に形成する。
【0012】更に、本発明では、ファイバー状金属Al
の配合量(0.1重量%以上0.5重量%以下)に対し
て、フレーク状の金属Al粉末の配合量(1重量%以上
5重量%以下)を少なくとも2倍以上、通常10倍程度
と多くしている。このため、焼成に際しては、フレーク
状Al粉が、下記に述べる理由により優先的に反応して
消費され、該配合されたファイバー状金属Alは焼成後
も少なくともその一部が金属ファイバー状態のまま残存
し、スライドゲート用プレートとして使用される際、そ
の構成材である耐火物を損傷させる有害酸化物、例えば
FeO等の酸化物を、例えば下記に例示した反応により
還元し無害化する作用を有効に奏する。 3FeO+2Al=3Fe+Al2 O3
【0013】更に、金属シリコンを該添加Al合計量に
対して特定量比で配合しているため、この金属シリコン
が、焼成時に、粉末フレーク状金属Al及び特にファイ
バー状金属Alの周囲をSiO2 層で覆い、金属Alを
消化から保護する作用を奏する。なお、上記焼成に際し
て、フレーク状Al粉が、優先的に反応して消費され、
ファイバー状Alが金属のまま成形体中に残存する理由
は、下記の通りと考えられる。即ち、成形体中に存在す
るAlは、その焼成時等、融点(660℃)以上の熱を
受けた際、ブリーズ(コークス微粉末、ピッチ微粉末等
の微粉炭素質物質)中の空隙に存在するCO、CO2 、
O2 、N2 ガス、或いは添加したバインダーなどのカー
ボン源から発生するCO、CO2 、O2 、N2 ガスなど
と主として反応する。この場合に於いて、フレーク状金
属Al粉末は、もともと微粒子であるため粒子表面積/
体積の比が大きい上に、表面から内部中心部までが薄
く、従って、前記CO、CO2 、O2 、N2 ガス等と容
易に反応し、消費されて、焼成後に金属Alを残さな
い。
【0014】これに対し、ファイバー状金属Alは、表
面から中心部分まで距離があり、また表面積/体積比も
フレーク状Al粉粒子に比べると著しく小さいため、熱
を受けた際、ファイバーの表層部分が先ずCO、CO
2 、O2 、N2 等と反応して酸化膜、炭化膜、窒化膜等
の薄膜層を形成し、その後の中心部分への反応進行をこ
の部分で拡散律速する。従って、ファイバー状金属Al
は、その融点以上の温度で焼成しても、なお焼成後も、
少なくともその中心部は金属状態のまま残るものが多く
存在することとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明のスライドゲート用プレー
トは、(A)耐火物骨材、(B)ファイバー状金属アル
ミニウム、(C)フレーク状の金属アルミニウム粉末、
(D)炭素質粉末、(E)金属シリコン粉末から成る原
料配合物にバインダーとして熱硬化性樹脂を配合し、混
練、成型、焼成して得られたものである。本発明に於い
て、耐火物骨材(A)として使用される耐火性無機材料
としては、通常のスライドゲート用プレート用に使用さ
れる材料を使用することができ、特に限定されるもので
はないが、例えば、焼結アルミナ、合成ムライト、アル
ミノシリケート、スピネル等のアルミナ質材料、安定化
ジルコニア、電融ジルコニア等のジルコニア質材料、珪
砂、溶融シリカ、無定型シリカ、シリカアルミナ等のシ
リカ質材料、その他の材料、例えば炭化珪素、シリマナ
イト、マグネシア等、の耐火性無機材料の一種もしくは
二種以上の混合物を使用することができる。これらの内
でも、アルミナ質材料、ジルコニア質材料、シリカ質材
料、特に、アルミナ・ジルコニア系、アルミナ・ジルコ
ニア・シリカ・炭化珪素系混合骨材が好ましく使用でき
る。
【0016】ファイバー状金属アルミニウム(B)とし
ては、通常、Al純度が90%以上、特に95%以上
で、ファイバーの平均径が10μm乃至500μm程
度、アスペクト比10乃至100程度、特に、平均径5
0μm乃至150μm、アスペクト比20乃至50の範
囲にあるものを使用することが混練時の分散性、焼成時
の反応律速性の点から好ましい。なお、ファイバー状金
属アルミニウムとしては、上記90%以上のAl純度が
維持される限り、Alと他の低融点金属との合金例えば
AlとZu、Sn、Mg等との合金を使用して差し支え
ない。
【0017】またフレーク状の金属アルミニウム粉末
(C)としては、通常、Al純度が95以上、特に98
%以上で、粒度0.1μm以上100μm以下の範囲に
ある鱗片粉末状ものを使用することが好ましい。フレー
ク状の金属アルミニウム粉末(C)として、Alと他の
低融点金属との合金、例えばAlとZu、Sn、Mg等
との合金を使用して差し支えない。
【0018】更に、炭素質粉末(D)としては、通常こ
の種の耐火材組成物に配合される炭素質材料を用いて良
く、特に限定されるものではないが、例えば、粒度10
0μm以下の、隣状、土状、キッシュ、熱分解黒鉛等の
黒鉛類、石炭乃至石油系ピッチ粉等のピッチ類、石油乃
至石炭コークス等のコークス類、無煙炭、木炭、カーボ
ン・ブラック等を使用できる。
【0019】金属シリコン粉末(E)としては、通常、
純度80%以上、特に90%以上で、粒度1μm以上1
00μm以下、特に200μm以下の金属シリコン粉末
を使用する。
【0020】上記(A)乃至(E)の配合組成として、
本発明に於いては、耐火物骨材(A)が73重量%以上
96重量%以下、ファイバー状金属アルミニウム(B)
が、0.1重量%以上0.5重量%以下、好ましくは、
0.1重量%以上0.2重量%以下、フレーク状の金属
アルミニウム粉末(C)が、1重量%以上5重量%以
下、好ましくは1重量%以上2重量%以下、炭素質粉末
(D)が、2重量%以上10重量%以下、好ましくは2
重量%以上5重量%以下、金属シリコン粉末(E)が、
0.1重量%以上5重量%以下、好ましくは、1重量%
以上3重量%以下で配合する。
【0021】上記配合組成に於いて、ファイバー状金属
アルミニウム(B)の配合量を、0.1乃至0.5重量
%と限定したのは、ファイバー状金属アルミニウムの配
合量が0.1重量%以下の場合、これと組合せで添加さ
れるフレーク状の金属アルミニウム粉末(C)が焼成工
程で反応した際の膨張に対し、これを許容するに充分な
空隙を形成し難いため、焼成段階で成形体に亀裂或いは
爆裂が生じる不都合を招来し好ましくないためである。
【0022】また、ファイバー状金属アルミニウムの配
合量が0.5重量%を越える場合は、混練時、該ファイ
バーの過度の絡み合いにより、混練後の組成物マトリッ
クスが充分に均質に、且つ緻密に仕上がらず、これを用
いて成形した成形体の嵩密度が向上せず、気孔率が大き
く、気孔径分布の広い多孔質と成ってしまうからであ
り、また水に濡れた場合に消化し易いという不都合を招
来するからである。
【0023】次に、フレーク状の金属アルミニウム
(C)の配合を1重量%以上5重量%以下に限定したの
は、該配合量が1重量%以下の場合、焼成後の製品強度
が低いためであり、5重量%を越える場合は、焼成工程
で雰囲気中に存在するCO、CO2 、O2 、N2 ガス等
と反応した際の体積膨張が大きくなり過ぎるため、焼成
段階で成形体に亀裂或いは爆裂が生じ、また硬度が高く
なり過ぎ、これに伴い耐熱衝撃性が著しく低下する不都
合を招来するためである。また、炭素質粉末(D)を、
2重量%以上10重量%以下としたのは、2重量%以下
の場合、耐熱衝撃性が低下し、10重量%以上では耐食
性が低下するためである。更に、金属シリコン粉末
(E)の配合量を、前記ファイバー状金属アルミニウム
とフレーク状金属アルミニウム粉末の合計重量%
((B)+(C))に対し0.2倍乃至2倍の割合(重
量%)と限定したのは、金属シリコンの配合割合がAl
合計量(重量%)に対して2倍を越えると、金属シリコ
ンが多すぎて、製品の耐食性が低下するためであり、又
配合割合が0.2倍未満の場合は、金属シリコンが少な
過ぎるため金属Alの周囲にシリコンO2 被膜層が形成
され難く、耐消化性に問題を生じるためである。
【0024】本発明に於いては、成形体の焼成用に用い
るバインダーとして、熱硬化性樹脂が用いられ、使用さ
れる熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、フラン樹
脂、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等を例示することが出
来るが、固定炭素量とコストの点からフェノール樹脂の
使用が好ましい。本発明のスライドゲート用プレート
は、見掛け気孔率が小さく、且つ気孔径分布が狭い材質
から構成されている点が特徴で、通常、その気孔率は1
0%乃至15%、平均細孔径は0.5μm以下、3μm
以上の範囲にある。
【0025】次に、本発明のスライドゲート用プレート
を製造する方法について述べる。先ず、上記(A)耐火
物骨材、(B)ファイバー状金属アルミニウム、(C)
フレーク状の金属アルミニウム粉末、(D)炭素質粉
末、及び(E)金属シリコン粉末の各所定量を混合し、
この混合物にバインダーとして熱硬化性樹脂を該混合物
100重量部に対し3重量部以上10重量部以下添加
し、常温もしくは加温下に混練する。この混練物を、耐
火煉瓦等の成型用に用いる通常の成形機、例えば、フリ
クションプレス、オイルプレス、ラバープレス等を用い
てプレート形状に成型し、次いで、還元雰囲気下、例え
ば、ブリーズ等炭素中に被焼成物を埋め込んでの還元雰
囲気下、N2ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気
下、で800以上1400℃の未満で焼成する。このよ
うにして得られた焼成成形体を、所望に応じてその表面
にコールタールピッチ、合成樹脂等を含浸させ、その外
周に鉄製の帯状枠をはめ、摺動面に加工を施してスライ
ドゲート用プレートとする。
【0026】
【実施例】「実施例1乃至6」焼結アルミナ系原料、電
解ジルコニア系原料、シリカ系原料、炭化珪素、炭素質
原料(ピッチ)、ファイバー状金属アルミニウム、フレ
ーク状金属アルミニウム粉末及び金属シリコン粉末を夫
々表1に示した配合割合で混合し、この100重量部に
対し、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂)を夫々表1に示
した量添加して混練した。得られた各混練物を、プレー
ト形状に成形し、実施例1乃至6の成形体試料を、その
各々について複数個作製した。次いで、これ等の成形体
試料を200℃迄昇温し、揮発成分を揮散蒸発させた
後、各成形体をブリーズを充填した還元雰囲気中で12
00℃で焼成した。
【0027】その後、実施例1乃至6の焼成耐火物(成
形体)の内の各1個に外周に帯状の鉄皮をはめ、摺動さ
せる面に加工を施し、スライドゲート用プレートを得
た。これら、実施例1乃至6の各試料焼成耐火物の見掛
け気孔率(%)、圧縮強さ(MPa)を測定すると共
に、その一部を切り取り、これら各切り取り試料片につ
いて消化加速試験を実施し、試験終了後、その状態を観
察した。なお、上記消化加速試験は、φ40×35mm
の切り取り試料片を20℃の水中で7日間保持後、11
0℃で12時間乾燥し、各試料片の表面組織状態、特に
亀裂の有無を観察した。表1乃至3中において「有」
「無」は亀裂の有無を表し、また「大」は亀裂幅が5m
m以上であることを表し、「小」は亀裂幅が5mm未満
であることを表している。また、前記試料スライドゲー
ト用プレートを、容量200トンの取鍋に装着して実地
試験を行い、耐用回数及び孔径部近傍の損傷(耐食性)
を比較観察した。
【0028】各試料焼成耐火物の見掛け気孔率(%)、
圧縮強さ(MPa)の各測定値、消化試験における亀裂
の有無及び上記試料スライドゲート用プレート実地試験
の耐用回数及び孔径部近傍の損傷(目視耐食性)評価結
果を表1に示す。また、実施例1、5の試料についての
気孔径分布(細孔分布)を線図として図2に示した。な
お、実施例5に示した成形体を1400℃で焼成した耐
火物の組織状態を図1に示す。
【0029】(比較例1乃至8)焼結アルミナ系原料、
電解ジルコニア系原料、シリカ系原料、炭化珪素、炭素
質原料(ピッチ)、ファイバー状金属アルミニウム、フ
レーク状金属アルミニウム粉末及び金属シリコン粉末を
夫々表2、3に示した配合割合で混合し、この100重
量部に対し、熱硬化性樹脂(フェノール樹脂)を夫々表
2、3に示した量添加して混練した後、上記実施例と同
様に処理して焼成耐火物及びスライドゲートプレート
(比較例品1乃至6)を得、これらを実施例と同様に評
価した。結果を表2、3に示す。また、比較例3、4の
試料についての気孔径分布(細孔分布)を図2に示し
た。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】
【表3】
【0033】表1と表2、3、及び図1、図3から本発
明のスライドゲート用プレートを形成する焼成耐火物は
圧縮強さ、耐食性、耐熱衝撃性の何れにもバランス良く
優れ、スライドゲート用プレートとして充分な耐用寿命
を有することが判る。これに対し、本発明で規定した構
成以外の比較例1乃至8の焼成耐火物は上記した諸特性
の何れかが劣り、結果として実用上の耐用寿命に劣るこ
とが判る。
【0034】
【発明の効果】本発明のスライドゲート用プレートは、
上述した通り、その出発原料として、耐火物骨材、炭素
質材料等に、繊維状及び鱗片粉末状の金属アルミニウム
と金属珪素粉を各々特定量比で組合せ配合した特定組成
の配合原料を用い、これに特定量の熱可塑性樹脂バイン
ダーを配合して、混練、成形、焼成して得られたもので
あるため、見掛け気孔率が小さく、且つ気孔径分布が狭
く、従来品に比較して、強度、耐熱衝撃性、耐食性にバ
ランス良く且つ顕著に優れている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の1400℃焼成耐火物(実施
例5に示した成形体を1400℃で焼成した耐火物)の
組織を示す図である。
【図2】図2は、実施例1、5、比較例3、4の気孔径
分布の関係を示した線図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森田 修 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内 (72)発明者 渡辺 勲 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)一種もしくは二種以上の耐火性無
    機材料から成る耐火物骨材が73重量%以上、96重量
    %以下、(B)ファイバー状金属アルミニウムが0.1
    重量%以上、0.5重量%以下、(C)フレーク状の金
    属アルミニウム粉末が、1重量%以上、5重量%以下、
    (D)炭素質粉末が2重量%以上、10重量%以下、
    (E)金属シリコン粉末が0.1重量%以上、5重量%
    以下の原料から成る混合物100重量%に対して、 バインダーとして、外配で、熱硬化性樹脂を3重量%以
    上、10重量%以下添加し、混練、成型、焼成して得ら
    れた焼成耐火物より成ることを特徴とするスライドゲー
    ト用プレート。
  2. 【請求項2】 前記金属シリコン粉末が、前記ファイバ
    ー状金属アルミニウムとフレーク状金属アルミニウム粉
    末の合計重量%に対し0.2倍以上、2倍以下の割合で
    あることを特徴とする請求項1に記載されたスライドゲ
    ート用プレート。
  3. 【請求項3】 前記耐火物骨材が、アルミナ・ジルコニ
    ア系耐火物骨材であることを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載されたスライドゲート用プレート。
  4. 【請求項4】 前記耐火物骨材が、焼結アルミナ系耐火
    物材料60重量%以上75重量%以下、電融ジルコニア
    系耐火物材料15重量%以上25重量%以下、シリカ系
    耐火物材料0.5重量%以上5重量%以下、及び炭化珪
    素0.5重量%以上5重量%以下から成ることを特徴と
    する請求項1乃至請求項4のいずれかに記載されたスラ
    イドゲート用プレート。
  5. 【請求項5】 前記ファイバー状金属アルミニウムのフ
    ァイバー径が、10μm以上500μm以下、アスペク
    ト比が10以上100以下であることを特徴とする請求
    項1乃至請求項4のいずれかに記載されたスライドゲー
    ト用プレート。
  6. 【請求項6】 前記フレーク状の金属アルミニウム粉末
    の粒度が、0.1μm以上100μm以下であることを
    特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載され
    たスライドゲート用プレート。
  7. 【請求項7】 前記熱硬化性樹脂バインダーがフェノー
    ル樹脂であることを特徴とする請求項1乃至請求項6の
    いずれかに記載されたスライドゲート用プレート。
  8. 【請求項8】 一種もしくは二種以上の耐火性無機材料
    から成る耐火骨材73重量%以上96重量%以下、ファ
    イバー状金属アルミニウム0.1重量%以上0.5重量
    %以下、フレーク状の金属アルミニウム粉末1重量%以
    上5重量%以下、炭素質粉末2重量%以上10重量%以
    下、及び金属シリコン粉末を、前記ファイバー状金属ア
    ルミニウムとフレーク状金属アルミニウム粉末の合計重
    量%に対し0.2倍以上、2倍以下の割合で配合した原
    料処方から成る混合物100重量%に、熱硬化性樹脂を
    外配で、3重量%以上10重量%以下添加して、混練
    し、成形した後、非酸化性雰囲気下で、800℃以上1
    400℃未満の温度で焼成することを特徴とするスライ
    ドゲート用プレートの製造方法。
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