JPH11200010A - 自動車用金属製多層ベルトの表面処理方法 - Google Patents
自動車用金属製多層ベルトの表面処理方法Info
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- JPH11200010A JPH11200010A JP302998A JP302998A JPH11200010A JP H11200010 A JPH11200010 A JP H11200010A JP 302998 A JP302998 A JP 302998A JP 302998 A JP302998 A JP 302998A JP H11200010 A JPH11200010 A JP H11200010A
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Abstract
テンレス鋼を用いると共に、少ない熱処理工程でかつ低
温域での窒化処理ができるようにした自動車用金属製多
層ベルトの表面処理方法を提供する。 【解決手段】 ステンレス鋼板で所定の大きさの素材リ
ングを成形するリング成形工程と、この素材リングをロ
ーラに掛けて冷間で圧延する圧延工程と、圧延した素材
リングをフッ素系ガス雰囲気下で加熱状態で保持し、表
面の酸化膜をフッ化膜に置換させるフッ化処理工程と、
この後素材リングを窒化ガスと浸炭性ガス(例えばRX
ガス)で保持し、表面層を窒化化合物に変えて硬化させ
る窒化処理工程とを含む。圧延工程と、フッ化処理工程
との間に時効処理工程を介在させる。
Description
層ベルトの表面処理方法に関する。
端金属ベルトを積層状に重ねた構成のもので、ベルト駆
動式無段変速機等に用いられている。この自動車用金属
製多層ベルトは、常にテンションを掛けられた状態で高
速回転し、積層ベルト間或はベルトと接触する被掛部と
の間で摩耗が激しく生じるため、耐摩耗性に優れたもの
が要求される。このような要求に応えるため、従来金属
製多層ベルトの耐摩耗性を向上させる表面処理方法が開
発されている(例えば、特公平7−17998号公
報)。上記の表面処理方法は、無端金属ベルトの準備工
程と、溶体化処理工程と、引張応力の負荷工程と、軟窒
化処理工程とからなり、マルエージング鋼からなる無端
金属ベルトに溶体化処理を施し、この溶体化処理状態の
無端金属ベルトをローラに掛装し、回転させながらロー
ラ間隔を拡げることにより引張応力を負荷してベルトの
外表面を優先的に塑性変形させ、その後ベルトの外表面
に軟窒化処理を施すものである。
来の表面処理方法によると、マルエージング鋼という高
価な材料を使用し、無端金属ベルトに800℃以上の温
度で溶体化処理を施し、その後時効処理を行い、更に5
00℃以上の温度で塩浴(タフトライド)或はガス・イ
オンで軟窒化処理を必要とする。この場合、高疲労強度
で高靱性の金属製多層ベルトが得られるとあるが、製造
コストが高く又熱処理工程が多くなるという問題があっ
た。又、上記方法でマルエージング鋼をステンレス鋼に
置換した場合、従来の窒化方法ではステンレス鋼に対し
て500℃以下で有効な処理方法が無かった。従って、
時効温度500℃以下での窒化層の形成が難しく、耐摩
耗性が劣ってしまうという問題もあった。窒化層の形成
が難しい理由としては、次のような事項が挙げられる。 塩浴窒化(タフトライド) 500℃以下での塩浴の流動性保持が困難である。 ガス窒化・ガス軟窒化 材料表面の浄化能力に劣るため、ステンレスの酸化膜が
500℃〜600℃でも除去できない。 イオン窒化 無端ベルトの場合、リング形状のため処理工程が多工程
となってしまう。
るためになされ、マルエージング鋼より安価なステンレ
ス鋼を用いると共に、少ない熱処理工程でかつ低温域で
の窒化処理ができるようにした自動車用金属製多層ベル
トの表面処理方法を提供することを目的とする。
の具体的手段として、本発明は、ステンレス鋼板で所定
の大きさの素材リングを成形するリング成形工程と、こ
の素材リングをローラに掛けて冷間で圧延する圧延工程
と、圧延した素材リングをフッ素系ガス雰囲気下で加熱
状態で保持し、表面の酸化膜をフッ化膜に置換させるフ
ッ化処理工程と、この後素材リングを窒化ガス、浸炭性
ガス(例えばRXガス)加熱状態で保持し、表面層を窒
化化合物に変えて硬化させる窒化処理工程とを含む自動
車用金属製多層ベルトの表面処理方法を要旨とする。
又、圧延工程と、フッ化処理工程との間に時効処理工程
を介在させることを要旨とする。
添付図面に基づいて詳説する。本発明に係る金属製多層
ベルトの表面処理工程は、図1に示すようにリング成形
工程と、圧延工程と、フッ化処理工程と、窒化処理工程
とを基幹とし、圧延工程とフッ化処理工程との間に時効
処理工程を介在させることもある。
を素材としてプレス成形により略皿状に成形すると共
に、その底部を打ち抜いて所定の大きさのリングを成形
するか、或はステンレス鋼板の両端部を溶接して円筒状
に形成し、この円筒を所定の幅で切断することによりリ
ングを成形する。予め帯状に切断したものを溶接してリ
ングを成形しても良い。
2に示すようにリング成形工程で成形したリング1を一
対のローラ2、3に掛装し、一方のローラ2をシリンダ
(図略)等で所定の力Fで引っ張ってローラ2、3間隔
を拡げると共に、ローラ3に押圧用ローラ4を所定の圧
力F′で押圧しながらローラ2、3、4を回転させ、リ
ング1を冷間で圧延する。この際の圧延加工率(板厚の
縮小率)は10〜70%の範囲で可能であるが、40〜
60%にすることが好ましい。
ド処理により湾曲力を付与し、この後時効処理する場合
には、通常350〜500℃で熱処理を行ってリング1
を硬化させる。
ステンレス鋼から成形されたリング1は、その表面が酸
化膜で覆われており、窒化処理時に窒素がステンレスの
組織中へ浸透するのを阻害されて表面に窒化膜が形成さ
れ難いので、前処理としてフッ化処理工程を行うのであ
る。このフッ化処理工程は、リング1をフッ素系ガス雰
囲気下で加熱状態で保持し、表面の酸化膜をフッ化膜に
置換して活性化させる。
ガス(例えばRXガス)で加熱状態で保持することによ
り窒化処理工程を行うが、前記のようにリング1の表面
はフッ化膜により活性化されているため、低温域(35
0〜500℃)での窒化処理により窒素を速やかに且つ
均一にステンレスの組織中へ深く浸透させることができ
る。この場合、20μm以下が望ましい。
理の場合は、処理温度が540℃以上であり、ガス軟窒
化処理による場合は500℃以上であって、いずれの処
理温度も500℃以上を必要とした。ステンレス鋼は、
500℃以上の処理温度で窒化すると、過時効処理とな
って圧縮残留応力の低下を招いてしまい、析出物が粗大
化し疲労強度の改善が図れない。
としてフッ化処理工程を導入し表面の活性化を図ってい
るので、処理温度が500℃未満の低温域での窒化処理
を可能とし、ステンレス鋼の強度低下を防止すると共に
疲労強度の改善が図れた。当該ベルトの場合、板厚が薄
いため窒化層が深くとれない。従って、窒化層が薄くて
も高い圧縮労力が必要となるため低温での処理が重要で
ある。
ずに、直ちにフッ化処理及び低温域での窒化処理を行っ
ても、ステンレス鋼の強度保持効果に差異は殆ど見られ
なかった。従って、時効処理工程を省くことで処理工程
の短縮化を図ることができる。
を、表面からの距離に応じて測定したところ、図3に示
すような関係グラフ図が得られた。この硬度測定は、ビ
ッカース硬さ試験法(JIS−B7725)により、圧
延品、時効処理品、窒化処理品についてそれぞれ行っ
た。その結果、グラフ図から分かるように窒化処理品の
外表面の硬度は、圧延品の約1.8倍、時効処理品の約
1.4倍もの増加が認められ、表面から5μmの箇所で
は、圧延品の約1.4倍、時効処理品の約1.2倍の硬
度増加が認められた。従って、リングの外表面付近の硬
度が著しく高められており、図4のデータから分かるよ
うに窒化処理の効果が充分に得られたことを示してい
る。この効果を得る条件としては、表1の組み合わせが
適切で窒化層の深さは10〜20μmが良く、その場合
RXガスの使用濃度は20〜50%が効果的である。
尚、浸炭作用のあるRxガスの添加は窒化硬化層に靱性
を付与する上で極めて有効である。
知のバレル研磨処理やショットピーニング処理等を施
し、複数のリングを積層状に重ね合わせて金属製多層ベ
ルトを形成する。このようにして形成された金属製多層
ベルトは、きわめて高い耐摩耗性及び耐疲労強度を有す
ることになる。
マルエージング鋼より安価なステンレス鋼を用いたので
コストの低減を図ることができ、フッ化処理をした後窒
化処理するので今まで難しいとされていた低温域でのス
テンレスの窒化処理を可能とし、耐摩耗性及び耐疲労強
度に優れた金属製多層ベルトを提供することができる。
又、圧延工程後の時効処理工程を省くことも可能である
から、熱処理工程の減少により作業性の向上も図れる等
の優れた効果を奏する。
処理方法の実施の形態を示す工程図である。
離に応じて測定した関係グラフ図である。
すグラフ図である。
Claims (2)
- 【請求項1】ステンレス鋼板で所定の大きさの素材リン
グを成形するリング成形工程と、この素材リングをロー
ラに掛けて冷間で圧延する圧延工程と、圧延した素材リ
ングをフッ素系ガス雰囲気下で加熱状態で保持し、表面
の酸化膜をフッ化膜に置換させるフッ化処理工程と、こ
の後素材リングを窒化ガス、浸炭性ガス(例えばRXガ
ス)で加熱状態で保持し、表面層を窒化化合物に変えて
硬化させる窒化処理工程とを含むことを特徴とする自動
車用金属製多層ベルトの表面処理方法。 - 【請求項2】圧延工程と、フッ化処理工程との間に時効
処理工程を介在させる請求項1記載の自動車用金属製多
層ベルトの表面処理方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP302998A JPH11200010A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 自動車用金属製多層ベルトの表面処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP302998A JPH11200010A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 自動車用金属製多層ベルトの表面処理方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11200010A true JPH11200010A (ja) | 1999-07-27 |
Family
ID=11545902
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP302998A Pending JPH11200010A (ja) | 1998-01-09 | 1998-01-09 | 自動車用金属製多層ベルトの表面処理方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11200010A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004031434A1 (ja) * | 2002-10-04 | 2004-04-15 | Air Water Inc. | 耐摩耗性にすぐれた表面炭窒化ステンレス鋼部品およびその製造方法 |
| US7294077B2 (en) * | 2004-02-24 | 2007-11-13 | General Motors Corporation | CVT belt with chromium nitride coating |
| US7298470B2 (en) | 2004-03-29 | 2007-11-20 | Jatco Ltd | Defect inspection device for metal ring end faces of a continuously variable transmission belt |
| JP2010002165A (ja) * | 2008-05-22 | 2010-01-07 | Air Water Inc | 熱処理装置 |
-
1998
- 1998-01-09 JP JP302998A patent/JPH11200010A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2004031434A1 (ja) * | 2002-10-04 | 2004-04-15 | Air Water Inc. | 耐摩耗性にすぐれた表面炭窒化ステンレス鋼部品およびその製造方法 |
| KR100732506B1 (ko) * | 2002-10-04 | 2007-06-27 | 에아.워타 가부시키가이샤 | 내마모성에 우수한 표면탄질화 스테인리스강 부품 및 그제조방법 |
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