JPH11201231A - 免震構造体及びその製造方法 - Google Patents

免震構造体及びその製造方法

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JPH11201231A
JPH11201231A JP10006292A JP629298A JPH11201231A JP H11201231 A JPH11201231 A JP H11201231A JP 10006292 A JP10006292 A JP 10006292A JP 629298 A JP629298 A JP 629298A JP H11201231 A JPH11201231 A JP H11201231A
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JP
Japan
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seismic isolation
isolation structure
rubber
rubber layer
thickness
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JP10006292A
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English (en)
Inventor
Katsuyoshi Fujiwara
勝良 藤原
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ゴム層2の厚みを薄くすることができ、従っ
て充分に高い鉛直剛性と、充分に低い水平剛性と、充分
に良好な耐クリープ特性とを発揮できる免震構造体1及
びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 ゴム層2と金属板3とが積層された積層
体4を備えた免震構造体1のゴム層2に、0.1体積%
以上10体積%以下の短繊維を配合する。これにより、
シーティング時のニップ通過後のゴム組成物の膨張を抑
えることができ、ゴム層2の厚みを薄くすることができ
る。従って、免震構造体1の鉛直剛性を高めることがで
き、耐クリープ特性を高めることができる。短繊維の長
さは0.1ミリメートル以上5ミリメートル以下が好ま
しく、太さは0.3デニール以上50デニール以下が好
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地震の際に構築物
に伝わる振動の周期を地震の周期よりも長くする免震構
造体及びその製造方法に関するものであり、特にゴム層
と金属板とが積層された積層体を備えた免震構造体及び
その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、地震時に建物、橋梁等の構築物の
被害を防ぐため、免震構造体が用いられている。この免
震構造体は、薄肉のゴム層と硬質層とが交互に積層され
て接着された積層体を備えている。積層体構造とするこ
とにより、鉛直方向の圧縮荷重に対するゴムの周方向の
動きが拘束され、ゴムの周方向への膨らみ出しが抑えら
れて免震構造体の圧縮変形が小さくなり、鉛直方向に対
して高い剛性を得ることができる。一方、水平方向の荷
重に対してはゴム層と硬質層との接着が拘束条件となら
ないため、免震構造体の水平方向に対する剛性を低くす
ることができる。従って、この免震構造体により大荷重
の構築物を支えることができるとともに、地震時には積
層体が変形して構築物に伝わる振動の周期を地震の周期
よりも長くする機能(いわゆる免震機能)が発揮され
る。
【0003】しかしながら、従来の免震構造体の免震機
能は未だ充分なものとは言えず、特に近年大震災からの
被害防止気運の高まりとともに、さらに免震機能が高め
られた免震構造体が望まれつつあるのが実状である。免
震機能を高めるには低硬度のゴム層を用いて免震構造体
の水平方向の剛性を低下させれば良いが、低硬度のゴム
層を用いると免震構造体の鉛直方向の剛性までもが低下
してしまい、大荷重の構築物を支えきれなくなってしま
うという不都合が生ずる。また、免震構造体は構築物の
耐久年数と同等期間(例えば数十年間)に渡り構築物を
支え続けるものであるため、低硬度のゴム層を用いると
ゴム層のクリープ歪みが大きくなってしまい、構築物を
均一には支えられなくなってしまうという不都合も生ず
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ゴム層の厚みをさらに
薄くしてゴム層の水平方向断面積に対する厚みの比率を
小さくし、積層するゴム層及び硬質層の数を多くすれ
ば、低硬度のゴム層を用いても免震構造体の鉛直剛性を
維持することができ、耐クリープ特性を維持することが
できるようになる。このような薄肉のゴム層を成形する
には、例えばカレンダーロールを用いる場合はロール間
ニップを狭める必要があり、また押出機を用いる場合は
口金ニップを狭める必要がある。しかし、ロール間ニッ
プや口金ニップを狭めすぎると、シートに穴あきが発生
したり、均一な厚みのシートを安定して得ることができ
なくなったりしてしまう。安定して均一な厚みのシート
が得られる限界までロール間ニップや口金ニップを狭め
た場合でも、ニップ通過後にゴムが厚み方向へ膨張して
しまうため、充分に薄肉のゴム層を得ることができな
い。
【0005】本発明はこれらの問題に鑑みてなされたも
のであり、ゴム層の厚みを薄くすることができ、従って
充分に高い鉛直剛性と、充分に低い水平剛性と、充分に
良好な耐クリープ特性とを発揮できる免震構造体及びそ
の製造方法を提供することをその目的とするものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めになされた発明は、ゴム層と硬質層とが積層された積
層体を備えた免震構造体であって、そのゴム層には0.
1体積%以上10体積%以下の短繊維と、ゴム分100
重量部に対して1重量部以上50重量部未満のカーボン
ブラックとが配合されていることを特徴とする免震構造
体、である(請求項1)。
【0007】また、前述の目的を達成するためになされ
た他の発明は、ゴム層と硬質層とが積層された積層体を
備えた免震構造体の製造方法であって、0.1体積%以
上10体積%以下の短繊維と、ゴム分100重量部に対
して1重量部以上50重量部未満のカーボンブラックと
が配合されたゴム組成物をシーティングし、得られたゴ
ムシートと硬質層とを積層して加硫接着することにより
積層体を形成する工程を含むことを特徴とする免震構造
体の製造方法、である(請求項5)。
【0008】これらの発明によれば、ゴム層に短繊維が
配合されているので、シーティング時にニップ通過後の
膨張を大幅に低減することができる。このため、従来と
同等のロール間ニップや口金ニップによりシーティング
しても、厚みの薄いゴム層を得ることができる。また、
ニップ間隔を無理に小さくする必要がなくなるため、シ
ートに穴あきが発生したり、均一な厚みのシートを安定
して得ることができなくなったりしてしまうことがな
い。
【0009】また、これらの発明においては、ゴム分1
00重量部に対して1重量部以上50重量部未満のカー
ボンブラックが配合されているため、ゴム層の耐クリー
プ性、耐熱老化性、引張強度、圧縮強度、引き裂き強さ
等のゴム物性を向上させることができる。
【0010】こうして得られた薄肉のゴム層を用いた免
震構造体においては、低い水平剛性を維持しつつ、より
高い鉛直剛性とより良好な耐クリープ特性とを得ること
ができる。また、ゴム層を薄くしたことによりゴム層に
低硬度なゴムを用いることができ、高い鉛直剛性と良好
な耐クリープ特性とを維持しつつ、より低い水平剛性を
得ることができるようになる。
【0011】この発明において、ゴム層の厚みを薄くし
つつ免震構造体の耐久性を低下させないためには、長さ
が0.1ミリメートル以上5ミリメートル以下の短繊維
を用いることが好ましい(請求項2)。
【0012】これらの発明において、免震構造体の耐久
性を良好とするには、太さが0.3デニール以上50デ
ニール以下の短繊維を用いることが好ましい(請求項
3)。
【0013】これらの発明において、充分に高い鉛直剛
性と充分に低い水平剛性と充分に良好な耐クリープ特性
とを得るには、ゴム層の厚みを1.7ミリメートル以下
とすることが好ましい(請求項4)。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、適宜図面を参照しつつ、本
発明を詳説する。
【0015】図1には本発明の一実施形態にかかる免震
構造体1の断面図が示されている。この免震構造体1
は、ゴム層2と、硬質層としての金属板3とが複数枚ず
つ交互に積層された積層体4を備えている。ゴム層2と
金属板3とは、加硫接着されている。ゴム層2及び金属
板3の平面形状は、円形である。積層体4の中央部は中
空とされており、この中央部に振動減衰のために円柱状
の鉛体7が充填されている。積層体4は、その外周に外
皮ゴム5を備えている。ゴム層2と外皮ゴム5とは、積
層体4の加硫時にゴム流動により一体とされる。金属板
3には種々の金属材料が適用可能であるが、一般的には
スチールが用いられる。積層体4の上下には、スチール
等からなる金属製フランジ部6a、6bが設けられてい
る。金属製フランジ部6a、6bとこの金属製フランジ
部6a、6bに当接するゴム層2とは、加硫接着されて
いる。下方の金属製フランジ部6aは適切な連結手段
(図示されず)により基礎地盤と連結され、上方の金属
製フランジ部6bは適切な連結手段(図示されず)によ
り建物、橋梁等の構築物と連結される。
【0016】ゴム層2には、天然ゴム、イソプレンゴ
ム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、クロロ
プレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレ
ンプロピレンゴム、EPDM、これらの混合物等を基剤
ゴムとしたゴム組成物が用いられる。このゴム組成物に
は、加硫剤、加硫促進剤、加硫遅延剤、加硫促進助剤、
老化防止剤、補強剤、軟化剤、充填剤等の種々の薬品が
適宜配合される。
【0017】ゴム層2の厚みは、1.7ミリメートル以
下とされており、薄肉となっている。これにより、ゴム
層2の水平方向断面積に対する厚みの比率が小さくされ
ている。従って、鉛直方向の圧縮荷重に対するゴムの周
方向の動きが拘束され、ゴムの周方向への膨らみ出しが
抑えられて免震構造体の圧縮変形が小さくなり、水平剛
性に対する鉛直剛性の比率が高められている。よって、
ゴム層2の硬度を従来のものと同等とした場合、低い水
平剛性を維持したまま、鉛直剛性をより高めることがで
きる。また、ゴム層2を従来よりも低硬度として水平剛
性をより抑えた場合でも、高い鉛直剛性を維持すること
ができる。さらに、ゴム層2を薄肉とすることにより、
ゴム層2の耐クリープ特性を向上させることができる。
この観点より、ゴム層2の厚みは1.3ミリメートル以
下がより好ましく、1.0ミリメートル以下が特に好ま
しい。なお、ゴム層2の厚みは薄いほど好ましいので本
発明ではゴム層2の厚みの下限は特には限定されるもの
ではないが、加工性を考慮すれば、ゴム層2の厚みは一
般的には0.3ミリメートル以上が好ましい。
【0018】ゴム層2は、ゴム組成物をカレンダーロー
ル、押出機等によりシーティングしてゴムシートを成形
し、このゴムシートを適切な寸法に切断し、さらに金属
板3と積層して加硫されることにより形成される。この
ゴム層2には短繊維が配合されているので、シーティン
グ時のニップ通過後の膨張を大幅に低減することができ
る。このため、従来と同等のロール間ニップや口金ニッ
プによりシーティングしても、厚みの薄いゴム層2を得
ることができる。また、ニップ間隔を無理に小さくする
必要がなくなるため、ゴムシートに穴あきが発生した
り、均一な厚みのゴムシートを安定して得ることができ
なくなったりしてしまうことがない。
【0019】ゴム層2における短繊維の配合量は、0.
1体積%以上10体積%以下とされている。配合量が
0.1体積%未満であると、ゴム組成物がニップを通過
した後の厚みの膨張率が大きくなり、充分に薄いゴム層
2を得ることができなくなってしまう。逆に、配合量が
10体積%を越えると、ゴム層2の硬度が高くなって、
免震構造体1の水平方向の剛性が高くなってしまう。
【0020】本発明に用いられる短繊維とは、繊維の長
さが0.05ミリメートル以上200ミリメートル以下
の繊維のことである。短繊維の長さは、0.1ミリメー
トル以上5ミリメートル以下が好ましく、1ミリメート
ル以上5ミリメートル以下が特に好ましい。短繊維の長
さが上記範囲未満であると、ゴム組成物がニップを通過
した後の厚みの膨張率が大きくなり、充分に薄いゴム層
2を得ることができなくなってしまうことがある。逆
に、短繊維の長さが上記範囲を超えると、短繊維同士が
からまってゴム層2中に異物として存在し、ゴム層2が
地震により変形を受けた場合にこの異物から亀裂が生じ
て免震構造体1の耐久性が低下してしまうことがある。
【0021】短繊維の太さは、0.3デニール以上50
デニール以下が好ましく、0.6デニール以上50デニ
ール以下が特に好ましい。短繊維の太さが上記範囲未満
であると、短繊維同士がからまってゴム層2中に異物と
して存在し、ゴム層2が地震により変形を受けた場合に
この異物から亀裂が生じて免震構造体1の耐久性が低下
してしまうことがある。逆に、短繊維の太さが上記範囲
を超えると、短繊維自体がゴム層2中の異物となり、ゴ
ム層2が地震により変形を受けた場合にこの短繊維から
亀裂が生じて免震構造体1の耐久性が低下してしまうこ
とがある。
【0022】用いられる短繊維は、合成繊維でも無機繊
維でも金属繊維でも構わない。用いられる合成繊維の材
質としては、例えばナイロン、ポリエステル、ポリプロ
ピレン、レーヨン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ア
クリロニトリル等が挙げられる。用いられる無機繊維と
しては、例えばガラスファイバー、カーボンファイバー
等が挙げられる。用いられる金属繊維の材質としては、
例えば銅、アルミニウム、スチール等が挙げられる。
【0023】ゴム層2には、ゴム分100重量部に対し
て1重量部以上50重量部未満のカーボンブラックが配
合されている。カーボンブラックの配合量が1重量部未
満であると、ゴム層2の耐クリープ性、耐熱老化性、引
張強度、圧縮強度、引き裂き強さ等のゴム物性が低下し
てしまう。逆に、カーボンブラックの配合量が50重量
部以上であると、免震構造体の免震機能が充分でなくな
ってしまう。この観点より、特に好ましいカーボンブラ
ックの配合量は、ゴム分100重量部に対して1重量部
以上20重量部未満である。
【0024】本発明は、図1に示されるような鉛体7が
充填された免震構造体1のみならず、振動減衰手段とし
て鉛体7に代えて未加硫ゴムを充填したタイプのものに
も適用できる。また、図2に示されるように、単にゴム
板12と金属板13とを積層させて積層体14を構成
し、ゴム板12を高減衰特性を備えたものとしたタイプ
の免震構造体11にも用いることができる。
【0025】また、本発明においては、例えば積層体を
構成するゴム層のうちの一部のみに短繊維を配合する等
の種々の仕様変更が可能である。
【0026】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を詳説するが、
これら実施例に基づいて本発明が限定的に解釈されるも
のではないことはもちろんである。
【0027】[実験1 短繊維の配合量を異ならせた実
験] [実施例1]天然ゴム(SMR CV−60)100重
量部を1.5リッターのBR型バンバリーに投入し、素
練りした。これに、太さが6デニールで長さが1ミリメ
ートルのナイロン−6製の短繊維0.1重量部と、硫黄
1.5重量部と、加硫促進剤としてのN−シクロヘキシ
ル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド(大内新興
化学工業株式会社製の商品名「ノクセラーCZ」)2.
0重量部と、酸化亜鉛5重量部と、ステアリン酸1重量
部と、FEFカーボンブラック19重量部と、ナフテン
系プロセスオイル30重量部と、老化防止剤としてのN
−フェニル−N−イソプロピル−p−フェニレンジアミ
ン1重量部と、他の老化防止剤としての2,2,4−ト
リメチル−1,2ジヒドロキノリンの重合体1重量部
と、パラフィンワックス2重量部と、黒サブ5重量部と
を投入し、5分間混練して排出させた。排出されたゴム
組成物をオープンロールで練り、ロール間ニップを締め
切った状態でシーティングした。こうして得られたゴム
シートの厚みが、下記の表1に示されている。
【0028】このゴムシートと金属板とを積層させて、
図1に示されるような、中央に鉛体を備えた実施例1の
免震構造体を作成した。この免震構造体の積層体の直径
は600ミリメートル、積層体の高さは300ミリメー
トル、鉛体の直径は100ミリメートルである。
【0029】[実施例2、実施例3、比較例1及び比較
例2]短繊維の配合量を下記の表1に示されるように変
量させた他は実施例1と同様にして、実施例2、実施例
3及び比較例2の免震構造体を得た。また、短繊維を全
く配合しなかった他は実施例1と同様にして、比較例1
の免震構造体を得た。
【0030】[各免震構造体の評価]実施例1から3並
びに比較例1及び2の免震構造体を、下記の評価に供し
た。
【0031】[剪断破壊歪]各免震構造体に50kgf
/cm2の鉛直荷重をかけつつ、上側の金属製フランジ
部6bを固定して、下側の金属製フランジ部6aを水平
方向に免震構造体が破断するまで変位させた。破断時の
変位を積層体の高さで除した値(百分率)を求め、剪断
破壊歪とした。これらの結果が、下記の表1に示されて
いる。
【0032】[剪断弾性率]各免震構造体に50kgf
/cm2の鉛直荷重をかけつつ、上側の金属製フランジ
部6bを固定して、下側の金属製フランジ部6aを変位
量が積層体の高さの50%となるまで水平方向に変位さ
せた。このときの変位−荷重曲線よりゴム層の剪断歪及
び応力を算出し、剪断弾性率とした。これらの結果が、
下記の表1に示されている。
【0033】[鉛直剛性]各免震構造体に50kgf/
cm2の鉛直荷重をかけたときのゴム層部分の厚みの変
化率を測定し、鉛直剛性を算出した。これらの結果が、
下記の表1に示されている。
【0034】[クリープ率]各免震構造体に、摂氏85
度の環境下で70kgf/cm2の鉛直荷重をかけて2
0日間放置した。放置の前後での鉛直方向の弾性変形量
を測定し、初期変形量に対する放置後の変形量の率をも
ってクリープ率とした。これらの結果が、下記の表1に
示されている。
【0035】
【表1】
【0036】表1において、短繊維が0.1体積%以上
10体積%以下されている実施例1から3の免震構造体
は、短繊維が全く配合されていない比較例1の免震構造
体に比べてゴムシート厚みが薄くなっている。これは、
短繊維配合によりロール間ニップ通過後のゴム組成物の
膨張が抑えられたためである。そして、ゴムシート厚み
を薄くできた結果、鉛直剛性が高くなっており、クリー
プ率が小さくなっている。
【0037】一方、短繊維が20体積%配合された比較
例2の免震構造体は、ゴムシートの厚みは薄くできるも
のの剪断破壊歪が極端に低く、また剪断弾性率が高くな
ってしまっている。これは、短繊維を多量に配合しすぎ
たためである。
【0038】これらの結果より、充分に高い鉛直剛性
と、充分に低い水平剛性(剪断弾性率)と、充分に良好
な耐クリープ特性とを備えた免震構造体を得るには、短
繊維の配合量を0.1体積%以上10体積%以下とする
必要があることが解る。
【0039】[実験2 短繊維の太さを異ならせた実
験] [実施例4から6]用いる短繊維を、太さが0.6デニ
ールで長さが1ミリメートルのナイロン−6製の短繊維
とした他は実施例2と同様にして、実施例4の免震構造
体を得た。
【0040】また、用いる短繊維を、太さが50デニー
ルで長さが1ミリメートルのナイロン−6製の短繊維と
した他は実施例2と同様にして、実施例5の免震構造体
を得た。
【0041】さらに、用いる短繊維を、太さが100デ
ニールで長さが1ミリメートルのナイロン−6製の短繊
維とした他は実施例2と同様にして、実施例6の免震構
造体を得た。
【0042】これらの免震構造体について、前述のゴム
シート厚み、剪断破壊歪、剪断弾性率、鉛直剛性及びク
リープ率を測定した。これらの結果が、実施例2の免震
構造体の結果とともに、下記の表2に示されている。
【0043】
【表2】
【0044】表2において、短繊維が太くなるほどゴム
シートを薄くすることが困難になり、剪断破壊歪が低下
し、鉛直剛性が低下し、クリープ率が大きくなってい
る。このことより、短繊維の太さは50デニール以下が
好ましいことが解る。
【0045】[実験3 短繊維の長さを異ならせた実
験] [実施例7から9]用いる短繊維を、太さが6デニール
で長さが0.05ミリメートルのナイロン−6製の短繊
維とした他は実施例2と同様にして、実施例7の免震構
造体を得た。
【0046】また、用いる短繊維を、太さが6デニール
で長さが5ミリメートルのナイロン−6製の短繊維とし
た他は実施例2と同様にして、実施例8の免震構造体を
得た。
【0047】さらに、用いる短繊維を、太さが6デニー
ルで長さが10ミリメートルのナイロン−6製の短繊維
とした他は実施例2と同様にして、実施例9の免震構造
体を得た。
【0048】これらの免震構造体について、前述のゴム
シート厚み、剪断破壊歪、剪断弾性率、鉛直剛性及びク
リープ率を測定した。これらの結果が、実施例2の免震
構造体の結果とともに、下記の表3に示されている。
【0049】
【表3】
【0050】表3において、短繊維長さが0.05ミリ
メートルと短い実施例7の免震構造体では、シート厚み
を薄くすることができず、従って鉛直剛性が充分には高
くなく、クリープ率も充分には小さくない。これは、短
繊維配合による効果が充分には発現されないためであ
る。
【0051】一方、短繊維長さが10ミリメートルと長
い実施例9の免震構造体では、剪断破壊歪が充分には高
くない。これは、短繊維がからまってゴム層中に異物と
して存在するためである。
【0052】このことより、配合される短繊維の長さは
0.1ミリメートル以上5ミリメートル以下であること
が好ましく、1ミリメートル以上5ミリメートル以下で
あることが特に好ましいことが解る。
【0053】[実験4 カーボンブラックの配合量を異
ならせた実験] [実施例10、実施例11]カーボンブラックの配合量
を下記の表4に示されるように変量させた他は実施例2
と同様にして、実施例10及び実施例11の免震構造体
を得た。
【0054】これらの免震構造体について、前述のゴム
シート厚み、剪断破壊歪、剪断弾性率、鉛直剛性及びク
リープ率を測定した。これらの結果が、実施例2の免震
構造体の結果とともに、下記の表4に示されている。
【0055】
【表4】
【0056】表4より、いずれの実施例の免震構造体
も、剪断破壊歪、剪断弾性率、鉛直剛性及びクリープ率
において、免震構造体として充分な特性を備えているこ
とが解る。
【0057】以上の実験結果より、本発明の優位性が証
明された。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ゴム層の厚みを薄くすることができ、従って鉛直剛性、
水平剛性、強度及び耐クリープ特性のバランスに優れた
免震構造体及びその製造方法を提供することができる。
【0059】また、本発明の免震構造体の製造方法によ
れば、ニップ通過後のゴム組成物の膨張を抑えることが
でき、従って設計値通りの厚みを有するゴム層を容易に
作製することができる。しかも、ニップ間隔を極端に狭
くする必要がなくなるので、ゴムシートに穴あきが発生
したりゴムシートの厚みが不均一となったりしてしまう
ことを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施形態にかかる免震構造
体が示された断面図である。
【図2】図1は、本発明の他の実施形態にかかる免震構
造体が示された断面図である。
【符号の説明】
1、11・・・免震構造体 2、12・・・ゴム層 3、13・・・金属板 4、14・・・積層体 5・・・外皮ゴム 6a、6b・・・金属製フランジ部 7・・・鉛体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 21/00 C08L 21/00 E04H 9/02 331 E04H 9/02 331A F16F 15/04 F16F 15/04 A

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム層と硬質層とが積層された積層体を
    備えた免震構造体であって、 そのゴム層には0.1体積%以上10体積%以下の短繊
    維と、ゴム分100重量部に対して1重量部以上50重
    量部未満のカーボンブラックとが配合されていることを
    特徴とする免震構造体。
  2. 【請求項2】 上記短繊維の長さが、0.1ミリメート
    ル以上5ミリメートル以下である請求項1に記載の免震
    構造体。
  3. 【請求項3】 上記短繊維の太さが、0.3デニール以
    上50デニール以下である請求項1又は2に記載の免震
    構造体。
  4. 【請求項4】 上記積層体に、厚みが1.7ミリメート
    ル以下のゴム層が用いられている請求項1から3のいず
    れかに記載の免震構造体。
  5. 【請求項5】 ゴム層と硬質層とが積層された積層体を
    備えた免震構造体の製造方法であって、 0.1体積%以上10体積%以下の短繊維と、ゴム分1
    00重量部に対して1重量部以上50重量部未満のカー
    ボンブラックとが配合されたゴム組成物をシーティング
    し、得られたゴムシートと硬質層とを積層して加硫接着
    することにより積層体を形成する工程を含むことを特徴
    とする免震構造体の製造方法。
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