JPH11206356A - 食品保存用水溶液組成物及びその製造方法 - Google Patents

食品保存用水溶液組成物及びその製造方法

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JPH11206356A
JPH11206356A JP1410898A JP1410898A JPH11206356A JP H11206356 A JPH11206356 A JP H11206356A JP 1410898 A JP1410898 A JP 1410898A JP 1410898 A JP1410898 A JP 1410898A JP H11206356 A JPH11206356 A JP H11206356A
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JP
Japan
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aqueous solution
composition
chitosan
lactic acid
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JP1410898A
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Hiroshi Uemura
弘 植村
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MEIYUU SANGYO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】食品保存効果に優れるとともに、低温でも安定
かつ透明な食品保存用水溶液組成物を提供することを主
な目的とする。 【解決手段】キトサン、チアミンラウリル硫酸塩、乳
酸、酢酸ナトリウム及びエチルアルコールを含む食品保
存用水溶液組成物、及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な食品保存用
水溶液組成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】キトサンは、エビ、カニ等の甲殻類の殻
に含まれるキチンを脱アセチル化して得られる天然多糖
類であり、いわゆる日持ち剤として幅広く用いられてい
る。
【0003】キトサンは、一般に水、有機溶媒等に難溶
であり、酢酸、乳酸、リンゴ酸等の有機酸を含む特定の
溶媒にしか溶けない。従って、例えば、水にそのまま添
加してもダマになり、溶解はもとより分散もしない。こ
れに対し、食品の多くは水分を含んでおり、特に日持ち
の悪い食品は水分を多量に含んでいるのが一般的であ
る。このため、上記のような特定の溶媒に溶解させるこ
とによって水に対する溶解性を改善しない限りは、キト
サンを日持ち剤として有効に用いることができない。ま
た、キトサンは、細菌に対する抗菌性は優れているもの
の、カビ、酵母等に対して抗菌スペクトルが狭く、これ
らに対する抗菌性はあまり期待できない。
【0004】他方、チアミンラウリル硫酸塩は、ビタミ
ンB1補給の栄養剤として用いられており、また食品の
日持ち剤としても使用されている。特に、カビ、酵母等
の静菌効果に優れ、これらの発生しやすい食品の日持ち
剤として有効である。ところが、チアミンラウリル硫酸
塩の水への溶解性も約0.0025%(20℃)と低い
ため、チアミンラウリル硫酸塩の液体品は濁りや沈殿が
生じやすく、安定性に欠ける。また、たとえ、濁り、沈
殿物等が品質に影響を与えなくても、外観が損なわれる
ことにより商品価値を低下させる結果となる。作業性、
効能等の点から液体製剤として用いるのが好ましいが、
上記のような問題からチアミンラウリル硫酸塩は粉末製
剤として使用されるのが一般的である。高濃度の酢酸あ
るいはこれと高濃度のエチルアルコールを主溶媒とした
液体製剤が知られているものの、酢酸臭、酢酸エチル臭
等が残るという問題がある。この点においても、チアミ
ンラウリル硫酸塩を食品保存用の液体製剤として用いる
にはさらなる改善が必要である。
【0005】
【発明の解決しようとする課題】以上のように、いずれ
の従来技術においても、キトサン又はチアミンラウリル
硫酸塩のいずれか単独で安定で透明な液体製剤をつくる
ことが難しく、それにもまして両者の性能を併せ持つ安
定な液体製剤は未だ開発されていない。すなわち、従来
技術では、液体製剤としてこれら有効成分の特徴を十分
活かしきれていないのが現状である。
【0006】従って、本発明は、食品保存効果に優れる
とともに、低温でも安定かつ透明な食品保存用水溶液組
成物を提供することを主な目的とする。
【0007】
【課題を解決する手段】本発明者は、従来技術の問題点
を解決するために鋭意研究を重ねた結果、上記目的を達
成できる新規な組成物を得ることに成功し、ついに本発
明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は、下記の食品保存用水
溶液組成物及びその製造方法に係るものである。
【0009】1.キトサン、チアミンラウリル硫酸塩、
乳酸、酢酸ナトリウム及びエチルアルコールを含む食品
保存用水溶液組成物。
【0010】2.乳酸の水溶液にキトサンを加えて溶解
させた後、チアミンラウリル硫酸塩、酢酸ナトリウム及
びエチルアルコールを加えて溶解させることを特徴とす
る食品保存用水溶液組成物の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明組成物の成分であるキトサ
ン、チアミンラウリル硫酸塩、乳酸、エチルアルコール
及び酢酸ナトリウムは、いずれも市販品をそのまま使用
することができる。また、これら各成分は、いずれの製
法によって得られたものも使用することができる。
【0012】キトサン及びチアミンラウリル硫酸塩は、
主として本発明組成物における保存効果に寄与するもの
であり、いずれが欠けても有効な保存効果を得ることは
できない。
【0013】また、乳酸、エチルアルコール及び酢酸ナ
トリウムは、主として可溶化安定成分としての機能を果
たし、いずれが欠けても又は他の有機酸・有機酸塩で代
用してもキトサン及びチアミンラウリル硫酸塩を有効に
低温で安定して溶解させることが困難となる。
【0014】各成分の割合は、添加する食品の種類、最
終製品の用途・目的等に応じて適宜設定することができ
る。
【0015】キトサンは、本発明水溶液組成物中、通常
0.1〜3重量%程度、好ましくは0.5〜2重量%と
すれば良い。チアミンラウリル硫酸塩は、本発明水溶液
組成物中、通常0.1〜2重量%程度、好ましくは0.
3〜1.7重量%とすれば良い。乳酸は、キトサンの5
〜100重量倍程度、好ましくは8〜20重量倍とすれ
ば良い。エチルアルコールは、チアミンラウリル硫酸塩
の10〜100重量倍程度、好ましくは30〜60重量
倍とすれば良い。酢酸ナトリウムは、乳酸の0.5〜
1.5重量倍程度、好ましくは0.7〜1.2重量倍と
すれば良い。
【0016】これら必須成分以外にも、本発明の効果を
妨げない範囲であれば、その他の公知の食品添加剤等を
必要に応じて併用することができる。例えば、pH調整
のために、リンゴ酸、クエン酸、アジピン酸、フマル
酸、コハク酸、グルコン酸、酒石酸等の有機酸又はこれ
らの塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)を添加すること
も可能である。
【0017】本発明の水溶液組成物は、前記の各成分を
溶解できる限り特に制限されず、その配合順序は特に問
われないが、好ましくは予め調製した乳酸水溶液にキト
サンを溶解させた後に、残りの各成分を配合し、溶解さ
せることが好ましい。これによって、より確実且つ効率
的に各成分を溶解させることができる。なお、この場
合、当該残りの成分の配合順序については、いずれを先
に配合しても良いし、また同時に配合しても良い。
【0018】本発明の食品保存用水溶液組成物は、あら
ゆる食品に適用することが可能であり、またその調理前
又は調理後のいずれの時点で添加しても有効な効果を得
ることができる。また、その添加量は、所定の効果が得
られるように、食品の種類、調理方法等に応じて適宜設
定すれば良い。
【0019】
【発明の効果】本発明は、キトサン及びチアミンラウリ
ル硫酸塩とともに、主に可溶化安定成分として機能する
乳酸、エチルアルコール及び酢酸ナトリウムを配合する
ことにより、低温でも安定で透明な食品保存用水溶液組
成物を提供することができる。特に、本発明組成物で
は、キトサン及びチアミンラウリル硫酸塩の両者を有効
成分として含有するので、両者の有する効果を併せも
ち、優れた保存効果(日持ち効果、静菌効果等)を達成
できる。
【0020】しかも、上記の可溶化安定成分のうち乳酸
及び酢酸ナトリウムはpH調整機能を有するだけでな
く、本発明組成物中で日持ち効果も発揮し、エチルアル
コールも日持ち効果に寄与するため、各成分が相乗的に
作用してより優れた保存効果を発揮する。
【0021】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特
徴をより具体的に説明する。
【0022】実施例1 水48.1重量部、乳酸14重量部及びキトサン1.4
重量部を加えて混合し、完全に溶解させた後、さらにエ
チルアルコール22重量部、酢酸ナトリウム14重量部
及びチアミンラウリル硫酸塩0.5重量部を加え、常温
で混合した。各成分は完全に溶解し、透明の液体となっ
た。この液体の低温安定性を調べるために、4℃に設定
した低温恒温室中に保管したところ、保管1ヶ月経過後
も濁り・沈殿がなく透明であり、安定な水溶液状態を維
持していることが確認された。その結果を組成とともに
表1に示す。なお、表1中「VB1L」は、チアミンラ
ウリル硫酸塩を示す。
【0023】また、上記水溶液の臭いについても、高濃
度の酢酸あるいはこれとエチルアルコールを併用した場
合に生じる酢酸の強烈な刺激臭や酢酸エチル臭のような
不快臭は一切認められなかった。
【0024】次に、油揚げ、椎茸、筍、牛蒡、鶏肉、人
参、醤油等を加えた味付け米飯に上記水溶液を1重量%
添加し、これを弁当箱に詰めて30℃で保存した。その
日持ち状態を調べた結果、表4に示すように48時間経
過後も一般菌数、酵母及び大腸菌数の増殖が認められ
ず、かつ、味も良好であった。
【0025】実施例2 水39.6重量部、乳酸20重量部及びキトサン2重量
部を加えて混合し、完全に溶解させた後、さらにエチル
アルコール22重量部、酢酸ナトリウム16重量部及び
チアミンラウリル硫酸塩0.4重量部を加え、常温で混
合した。各成分は完全に溶解し、透明の液体となった。
この液体の低温安定性を調べるために、4℃に設定した
低温恒温室中に保管したところ、保管1ヶ月経過後も濁
り・沈殿がなく透明であり、安定な水溶液状態を維持し
ていることが確認された。その結果を組成とともに表3
に示す。
【0026】また、上記水溶液の臭いについても、高濃
度の酢酸あるいはこれとエチルアルコールを併用した場
合に生じる酢酸の強烈な刺激臭や酢酸エチル臭のような
不快臭は一切認められなかった。
【0027】次に、油揚げ、椎茸、筍、牛蒡、鶏肉、人
参、醤油等を加えた味付け米飯に上記水溶液を0.8重
量%添加し、これを弁当箱に詰めて30℃で保存した。
その日持ち状態を調べた結果、表4に示すように48時
間経過後も一般菌数、酵母及び大腸菌数の増殖が認めら
れず、かつ、味も良好であった。
【0028】実施例3 水46重量部、乳酸8重量部及びキトサン1重量部を加
えて混合し、完全に溶解させた後、さらにエチルアルコ
ール37重量部、酢酸ナトリウム7重量部及びチアミン
ラウリル硫酸塩1重量部を加え、常温で混合した。各成
分は完全に溶解し、透明の液体となった。この液体の低
温安定性を調べるために、4℃に設定した低温恒温室中
に保管したところ、保管1ヶ月経過後も濁り・沈殿がな
く透明であり、安定な水溶液状態を維持していることが
確認された。その結果を組成とともに表3に示す。
【0029】また、上記水溶液の臭いについても、高濃
度の酢酸あるいはこれとエチルアルコールを併用した場
合に生じる酢酸の強烈な刺激臭や酢酸エチル臭のような
不快臭は一切認められなかった。
【0030】次に、この水溶液を用い、米飯に対する保
存テストを行った。米320gを水で3回といだ後、上
記水溶液2.56g(生米に対して0.8重量%)を水
400mlに溶かしたものを加えて約40分放置後、電
気釜にて炊飯した。15分熟成した後、容易に入れて開
放したまま30分間室内に放置した後、蓋をして30℃
の恒温室で保存し、カビ、腐敗臭等により腐敗の進行状
態を観察した。その結果を表5に示す。比較のため、上
記水溶液を添加しないものを対照とした結果も併せて表
5に示す。また、保存3日目、5日目及び7日目に一般
生菌数を測定した。その結果を表6に示す。
【0031】なお、表5中、「−」はカビ、腐敗臭等が
全く認められなかったもの、「+」はカビ、腐敗臭等が
少し認められたものをそれぞれ示し、「+」の数が多く
なるほどカビ、腐敗臭等の度合いが高くなる。また、太
い棒線は、日持ち効果期間を示す。
【0032】実施例4 水38重量部、乳酸8重量部及びキトサン0.5重量部
を加えて混合し、完全に溶解させた後、さらにエチルア
ルコール44重量部、酢酸ナトリウム8重量部及びチア
ミンラウリル硫酸塩1.5重量部を加え、常温で混合し
た。各成分は完全に溶解し、透明の液体となった。この
液体の低温安定性を調べるために、4℃に設定した低温
恒温室中に保管したところ、保管1ヶ月経過後も濁り・
沈殿がなく透明であり、安定な水溶液状態を維持してい
ることが確認された。その結果を表3に示す。
【0033】また、上記水溶液の臭いについても、高濃
度の酢酸あるいはこれとエチルアルコールを併用した場
合に生じる酢酸の強烈な刺激臭や酢酸エチル臭による不
快臭は一切認められなかった。
【0034】次に、上記水溶液の添加量を生米に対して
0.5重量%としたほかは、実施例3と同様にして保存
テストを行った。その結果を表5及び表6に示す。
【0035】比較例1 乳酸に代えて酢酸を用いたほかは実施例1と同様にして
液剤を調製した。各成分は完全に溶解して透明液体とな
った。しかし、実施例1と同様にして低温安定性を調べ
たところ、2日目に白濁が生じ、低温安定性に欠けてい
ることが判明した。その結果を組成とともに表1に示
す。
【0036】比較例2 乳酸に代えて酢酸を用い、かつ、酢酸ナトリウムに代え
て乳酸ナトリウムを用いたほかは実施例1と同様にして
液剤を調製した。各成分は完全に溶解して透明液体とな
った。しかし、実施例1と同様にして低温安定性を調べ
たところ、1日経過後に白濁が生じ、低温安定性に欠け
ていることが判明した。その結果を組成とともに表1に
示す。
【0037】比較例3 乳酸に代えてクエン酸を用いたほかは実施例1と同様に
して液剤を調製した。得られた液剤は、完全に溶解せず
に白濁しており、沈殿物も認められた。その結果を組成
とともに表1に示す。
【0038】比較例4 乳酸に代えてリンゴ酸を用いたほかは実施例1と同様に
して液剤を調製した。得られた液剤は、完全に溶解せず
に白濁しており、沈殿物も認められた。その結果を組成
とともに表1に示す。
【0039】比較例5 乳酸を使用しなかったほかは実施例1と同様にして液剤
を調製した。得られた液剤は、完全に溶解せずに白濁し
ており、沈殿物も認められた。その結果を組成とともに
表1に示す。
【0040】比較例6 エチルアルコールを使用しなかったほかは実施例1と同
様にして液剤を調製した。得られた液剤は、完全に溶解
せずに白濁しており、沈殿物も認められた。その結果を
組成とともに表2に示す。なお、表2では、乳酸の項目
は省略する(以下同じ)。
【0041】比較例7 酢酸ナトリウムを使用しなかったほかは実施例1と同様
にして液剤を調製した。得られた液剤は、完全に溶解せ
ずに白濁していた。これを加熱して強制的に溶解させた
後、4℃の低温恒温室に保管したところ、1日経過後に
再び白濁し、沈殿物も生成していた。その結果を組成と
ともに表2に示す。
【0042】比較例8 酢酸ナトリウムに代えて乳酸ナトリウムを使用したほか
は実施例1と同様にして液剤を調製した。各成分は完全
に溶解して透明液体となった。しかし、実施例1と同様
にして低温安定性を調べたところ、1日経過後に白濁が
生じ、低温安定性に欠けていることが判明した。その結
果を組成とともに表2に示す。
【0043】比較例9 酢酸ナトリウムに代えてクエン酸ナトリウムを用いたほ
かは実施例1と同様にして液剤を調製した。得られた液
剤は、完全に溶解せずに白濁しており、沈殿物も認めら
れた。その結果を組成とともに表2に示す。
【0044】比較例10 酢酸ナトリウムに代えてリンゴ酸ナトリウムを用いたほ
かは実施例1と同様にして液剤を調製した。得られた液
剤は、完全に溶解せずに白濁しており、沈殿物も認めら
れた。その結果を組成とともに表2に示す。
【0045】比較例11 酢酸ナトリウムに代えてフマル酸ナトリウムを用いたほ
かは実施例1と同様にして液剤を調製した。得られた液
剤は、完全に溶解せずに白濁しており、沈殿物も認めら
れた。その結果を組成とともに表2に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
【0050】
【表5】
【0051】
【表6】
【0052】以上の結果より、本発明の水溶液組成物
が、低温安定性が良好で、より優れた食品保存効果を発
揮することがわかる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キトサン、チアミンラウリル硫酸塩、乳
    酸、酢酸ナトリウム及びエチルアルコールを含む食品保
    存用水溶液組成物。
  2. 【請求項2】乳酸の水溶液にキトサンを加えて溶解させ
    た後、チアミンラウリル硫酸塩、酢酸ナトリウム及びエ
    チルアルコールを加えて溶解させることを特徴とする食
    品保存用水溶液組成物の製造方法。
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