JPH11206876A - 白血球分離用フィルター - Google Patents

白血球分離用フィルター

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JPH11206876A
JPH11206876A JP10016782A JP1678298A JPH11206876A JP H11206876 A JPH11206876 A JP H11206876A JP 10016782 A JP10016782 A JP 10016782A JP 1678298 A JP1678298 A JP 1678298A JP H11206876 A JPH11206876 A JP H11206876A
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JP
Japan
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cationization
degree
porous substrate
substrate layer
quaternary ammonium
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Application number
JP10016782A
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English (en)
Inventor
Osami Shinonome
修身 東雲
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Terumo Corp
Original Assignee
Terumo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 白血球に対して安定した捕捉能を有しかつ血
小板除去性能に優れた白血球分離用フィルターおよびそ
の製造方法に関する。 【構成】 フィルター基材の表面に固定された第4級ア
ンモニウム塩の濃度が異なる少なくとも3種類以上の多
孔性基材を配置してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は白血球と血小板に対して
良好な捕捉能を有し、かつ詰まり防止効果に優れた白血
球分離用フィルターに関する。
【0002】
【従来の技術】輸血の形態が従来の全血輸血から、患者
が必要としている成分のみを輸血する成分輸血へと変化
して久しいが、この成分輸血においては、分画した血液
成分の純度をいかに高くするかが課題である。
【0003】なかでも濃厚赤血球(CRC)の場合に
は、白血球や血小板に対する抗体の産生を抑制し、輸血
副作用を予防するために、白血球だけでなく血小板をも
取り除いた純度の高い赤血球であることが良いことは言
うまでもない。
【0004】このために多くの工夫がなされており、血
球の比重差を利用した重力遠心分離法、血球の粘着およ
び/または付着の作用を利用したフィルター法等があ
る。
【0005】なかでも、フィルター法は白血球除去効率
の良さ、手技の簡便さなどから広く用いられており、フ
ィルター部分の構造としては極細繊維をカラム内に詰め
たもの、不織布等に2次加工したもの、スポンジ状の3
次元網目状連続多孔体などがその代表例である。
【0006】ところで、そのフィルター法によって濃厚
赤血球から白血球と血小板を除去するためには工夫が必
要である。
【0007】すなわち、白血球の分離能はフィルターの
孔径を小さくすることで高められることは当然である
が、血小板を除去できるほどの孔径になると、捕捉され
た血球により目詰まりが発生しやすくなってくるので、
孔径の比較的大きなフィルターを用いつつ白血球と血小
板の両方を除去できることが要件となる。
【0008】その解決策としてはフィルター基材の表面
部のゼータ電位を正(プラス)にする方法であり、具体
的にはカチオン性の基、すなわち第4級アンモニウム塩
を該基材の表面部に固定するのが良いことが知られてお
り、これによって血小板が基材に吸着(付着)しやすく
なり、除去される。
【0009】しかしながら、このような方法の場合、基
材のカチオン化の度合い(カチオン化度)によって血小
板の吸着能が変化してしまうことや血液には個体差が有
るため血小板の吸着挙動が多様であること等に起因する
問題が生じる。
【0010】カチオン化度が高ければ血小板が吸着しや
すくなり、除去も促進されるのであるが血小板が高濃度
のままカチオン化度の高い基材に触れると、その部分に
血小板が集中して吸着され基材の孔が小さくなり流速が
低下する傾向にあり、極端な場合としては目詰まりが発
生しフィルターとしての機能を果たさなくなる。
【0011】逆の場合としてカチオン化度が低ければ血
小板の吸着が不十分となる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、白血球およ
び血小板の除去を目的としたフィルターに関わる上記の
ごとき問題点を解決すべくなされたものであり、良好な
除去性能を有しかつ目詰まりしにくいフィルターを提供
することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の第1は表面固定
された第4級アンモニウム塩の濃度が異なる少なくとも
3種類以上の多孔性基材から構成されたフィルターであ
って、下流側に向けて第4級アンモニウム塩濃度が高め
られていることを特徴とする白血球分離用フィルターで
ある。
【0014】また本発明の多孔性基材の好ましい組み合
わせとしてはカチオン化度が実質的にゼロの第1の多
孔性基材部、カチオン化度が0.2〜0.5の多孔性
基材部、カチオン化度が0.6〜1.0でかつ部よ
り0.2〜0.6高い第3の多孔性基材部からなる白血
球分離用フィルターである。
【0015】更に上述の多孔性基材の組み合わせが血液
流路の上流側より、、の順に配置されてなる事が
好ましく、このような構成とすることにより、良好な白
血球除去率と血小板除去率が維持されつつ実用的な流速
が安定して得られる。
【0016】本発明において用いられる多孔性基材とし
てはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン、ポ
リエステル、ポリアミド、ポリスルホン、ポリエーテル
スルホン、ポリアミドポリエーテルブロックコポリマ
ー、ポリエステルポリエーテルブロックコポリマー、エ
チレンビニルアルコールコポリマーなどフィルターとし
て用いられ得るポリマーからなり、形状としては多孔質
体、平膜、不織布、織布、編布もしくはそれらのコンポ
ジットなどが挙げられる。
【0017】特に好ましい有機ポリマーはポリウレタ
ン、ポリエステル、ポリアミドあるいはエチレンビニル
アルコールコポリマーであり、形状としては3次元網目
状多孔体もしくは不織布が良い。
【0018】また白血球や血小板もしくは除去率および
濾過時の流速を考慮すると、最頻孔径が1〜7ミクロ
ン、より好ましくは2〜6ミクロンであるフィルターで
あるのが良い。
【0019】次に本発明における「表面固定された第4
級アンモニウム塩」とは上記多孔性基材に化学結合の形
であるいはコートの形で固定された第4級アンモニウム
塩を意味し、例えば以下の方法で固定される。
【0020】多孔性基材の表面に、プラズマ開始重合
によって少なくとも1種の官能基(酸ハライド基、イソ
シアネート基、エポキシ基等)を導入しこれらの官能基
と反応可能な部位(アミノ基、カルボキシル基、ヒドロ
キシル基等)を有する第4級アンモニウム塩化合物を結
合させる方法。代表例としてはグリシジルアクリレート
を表面グラフト重合(エポキシ基が導入される)し、次
いで下記一般式(1)
【0021】
【化学式1】
【0022】の化合物と反応させる方法がある。
【0023】オルガノシリコーンタイプの第4級アン
モニウム塩を多孔性基材の表面に固定する方法。代表例
としては下記一般式(2)
【0024】
【化学式2】
【0025】と硫酸塩界面活性剤(例えばラウリル硫酸
ナトリウム)とを含む水溶液で、多孔性基材を処理する
方法がある。
【0026】冒頭に述べたごとく、本発明の白血球分離
用フィルターは、表面固定された第4級アンモニウム塩
が異なる少なくとも3種類以上の多孔性基材から構成さ
れている。
【0027】ここで種類とは必ずしも枚数を意味しな
い。本発明の趣旨は第4級アンモニウム塩の濃度により
カチオン化度の異なる少なくとも3種類以上言い換えれ
ば3層以上からなる構成である。
【0028】例えばポリウレタン性多孔質シート6枚よ
りなるフィルターであってそのシートが2枚づつの3層
からなる、あるいは1枚から構成される第1層、2枚か
ら構成される第2層および3枚から構成される第3層か
らなるというように、異なった第4級アンモニウム塩の
濃度を有している層が少なくとも3種類以上より構成さ
れている物で有れば本発明の趣旨に合致するものであ
り、その各層における枚数の組み合わせは容積、濾過量
等のからみにより任意に構成されるものであり何ら限定
される物ではない。
【0029】また第4級アンモニウム塩の濃度の種類は
実用性を考えると5種類以下が好ましい。
【0030】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが本発明はその効果を有する実施態様であれば
これらになんら限定されるものではない。
【0031】1−1.実験方法(実施例1〜4、比較例
1〜8) フィルター基材のカチオン化処理:最頻孔径3μm、
空孔率90%、厚さ1.3mmのポリウレタン製の3次
元網目状連続多孔膜(20cm幅×100cm長)を、
3−(トリメトキシシリル)プロピルジメチル−ラウリ
ルアンモニウムクロライド(A)(分子量412)とラ
ウリル硫酸ナトリウム(B)(分子量288)とを含む
水溶液8Lに浸漬し50℃×60分の条件で処理した。
次いで70℃の純水で湯煎後、絞り、70℃×12時間
の条件で乾燥した。
【0032】プロピルジメチル−ラウリルアンモニウ
ムクロライド(A)もしくはラウリル硫酸ナトリウム
(B)の濃度を変えて上記の操作を行い表1に示すカ
チオン化度の異なる基材を作製した。
【0033】
【表1】
【0034】フィルター基材のカチオン化度(第4級
アンモニウム塩の固着量)の測定:の処理後のポリウ
レタン膜から2cm径の小片をサンプリングし、以下の
方法に基づいてカチオン化度を測定した。
【0035】なお作業手順(a)から(c)は室温で処
理を行う。
【0036】(a)多孔性基材をリン酸緩衝液に浸漬す
る。
【0037】(b)浸漬後の基材を0.025mMトリ
パンブルー/リン酸緩衝液中で15分間浸漬処理する。
【0038】(c)(b)の処理後の基材を再度リン酸
緩衝液に10分間漬ける。
【0039】(d)浸漬後の基材を60℃で1時間乾燥
し、基材表面の反射吸光度を波長550〜600nMの
範囲で測定する。
【0040】血液濾過性能の評価:第1表のC0〜C4
の基材(膜)から直径6cmの円形片を打ち抜き、この
基材片を適宜選択し3枚を重ね、専用のモジュールに充
填した。このモジュールに400ML採血をして得られ
たCPD加ヒト赤血球濃厚液(CRC)1単位を流し
た。濾過処理前後のCRC中の血球数を自動血球算定装
置(Sysmex NE−6000、東亜医用電子
(株)製)とフローサイトメーター(Cyto−ACE
150、日本分光(株)製)を用いて算定の後、液量に
基づいて各血球成分の絶対数を求め、これより白血球の
除去率、血小板の除去率および赤血球の回収率を求め
た。
【0041】1−2.実験結果 (1)目詰まりを起こしやすい濃厚赤血球(CRC)を
濾過原液とし表1に記載の基材を用いて組み合わせた組
み合わせおよび濾過結果を表2に示す。
【0042】
【表2】
【0043】(2)血小板を捕捉しにくい濃厚赤血球
(CRC)を濾過原液とし表1に記載の基材を用いて組
み合わせた組み合わせおよび濾過結果を表3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】第2表および第3表より明らかなように、 第4級アンモニウム塩の存在で白血球除去率および血
小板除去率は向上するがカチオン化度の高い膜のみでは
フィルターの目詰まりが発生しやすく、カチオン化度の
低い膜のみでは白血球除去率および血小板除去率が不十
分である、 カチオン化度の低い膜と高い膜とを組み合わせかつカ
チオン化度の低い膜側から高い膜側へと濃厚赤血球を流
すことにより濃厚赤血球の種類に関わらず実用的な流速
が安定して保たれかつ良好な除去性能が得られる、 少なくとも3種類以上配置することによりカチオン化
度が異なる2種の組み合わせより適用される血液の種類
に関わらず濾過時間、白血球除去率および血小板除去率
のバランスに優れている、ことが確認される。
【0046】
【発明の効果】以上詳述したごとく、本発明は表面に固
定された第4級アンモニウム塩の濃度が異なる少なくと
も3種類以上の多孔性基材を上流側から下流側に向けて
第4級アンモニウム塩の濃度が高まるように配置された
構成からなる白血球除去フィルターであり、安定した流
速と良好な白血球および血小板除去性能を有するので医
療への大きな貢献が期待できる。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表面固定された第4級アンモニウム塩の濃
    度が異なる少なくとも3種類以上の多孔性基材から構成
    されたフィルターであって、下流側に向けて第4級アン
    モニウム塩濃度が高められていることを特徴とする白血
    球分離用フィルター。
  2. 【請求項2】前記基材層がカチオン化度が実質的にゼ
    ロの多孔性基材層、カチオン化度が0.2〜0.5の
    多孔性基材層および、カチオン化度が0.6〜1.0
    でかつより0.2〜0.6高い多孔性基材層からなる
    ことを特徴とする請求項1記載の白血球分離用フィルタ
    ー。
  3. 【請求項3】前記基材層が血液流路上流側よりカチオ
    ン化度が実質的にゼロの多孔性基材層、カチオン化度
    が0.2〜0.5の多孔性基材層および、カチオン化
    度が0.6〜1.0でかつより0.2〜0.6高い多
    孔性基材層の順に配されてなることを特徴とする請求項
    1記載の白血球分離用フィルター。
  4. 【請求項4】前記基材は、ポリエチレン、ポリプロピレ
    ン、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリス
    ルホン、ポリエーテルスルホン、ポリアミドポリエーテ
    ルブロックコポリマー、ポリエステルポリエーテルブロ
    ックコポリマー、エチレンビニルアルコールコポリマー
    などフィルターとして用いられるポリマーの群から選択
    されてなることを特徴とする請求項1に記載の白血球分
    離用フィルター。
  5. 【請求項5】前記基材は、ポリウレタン、ポリエステ
    ル、ポリアミドあるいは、エチレンビニルアルコールコ
    ポリマーの有機ポリマーから選択されてなる請求項1に
    記載の白血球分離用フィルター。
  6. 【請求項6】前記基材の最頻孔径が1〜7μmであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の白血球分離用フィルタ
    ー。
  7. 【請求項7】前記基材の最頻孔径が2〜5μmであるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の白血球分離用フィルタ
    ー。
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