JPH11207970A - プリンタ装置の製造方法 - Google Patents

プリンタ装置の製造方法

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JPH11207970A
JPH11207970A JP981598A JP981598A JPH11207970A JP H11207970 A JPH11207970 A JP H11207970A JP 981598 A JP981598 A JP 981598A JP 981598 A JP981598 A JP 981598A JP H11207970 A JPH11207970 A JP H11207970A
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JP
Japan
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ink chamber
piezoelectric film
ink
piezoelectric
main surface
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Application number
JP981598A
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English (en)
Inventor
Toru Tanigawa
徹 谷川
Shota Nishi
正太 西
Toshiaki Iwama
敏章 岩間
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 1つのインク室に対して複数の圧力発生手段
を有するプリンタ装置を製造する場合に、少量多品種の
製造であっても製造工程が煩雑とならず、また製造コス
トも高価とならないようにする。 【解決手段】 凹部が一主面に臨んで開口する流路板の
上記一主面上に振動板113を載置して各インク室11
4を形成し、上記振動板113上の各インク室114に
対応した位置に少なくとも圧電膜162と電極163を
順次積層して配した後、上記電極163を例えばダイヤ
モンドブレード164により所定の位置で複数に分割す
る。上記圧電膜162を配する方法としては、圧電膜を
所定形状にサンドブラスト加工した後に振動板上に配す
る、振動板上の所定の位置に圧電膜162を印刷する方
法が挙げられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プリンタ装置の製
造方法に関する。詳しくは、1つのインク室に対して複
数の圧力発生手段を有するプリンタ装置の製造方法に係
わるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、特にオフィス等においてデスクト
ップパブリッシングと称されるコンピュータを使用した
文書作成が盛んに行われるようになってきており、最近
では文字や図形だけでなく、写真のようなカラーの自然
画像を文字,図形とともに出力するといった要求も増加
してきている。このため、高品位な自然画像をプリント
することが要求され、中間調の表示による階調表現が重
要となっている。
【0003】また、記録信号に応じた制御信号に応じて
印刷時に必要な時だけインク液滴をノズルより吐出して
紙,フィルム等の被記録材に被着させて記録する、いわ
ゆるオンデマンド型のプリンタ装置は、小型化,低コス
ト化に好適なため、近年急速に普及しつつある。
【0004】このようなプリンタ装置としては、インク
が充填されるインク室と、これに連通されてインク滴を
吐出するノズル部を有し、インク室内のインクに圧力を
加えることで、これに連通するノズル部からインク滴を
吐出させる構造のものが挙げられる。
【0005】このように、インク室内のインクに圧力を
加えてインク滴をノズル部より吐出させる方法として
は、様々な方法が提案されているが、圧電素子を用いる
方法または発熱素子を用いる方法が一般的である。前者
はインク室に圧電素子を設け、この圧電素子の変形によ
りインク室に圧力を加え、内部に充填されるインクに圧
力を加えてインク滴をノズル部より吐出させる方法であ
る。後者は、インク室に発熱素子を設け、この発熱素子
によりインク室内のインクを加熱気化させて発生する泡
の圧力でノズル部よりインクを吐出させる方法である。
【0006】上記プリンタ装置は、例えば以下に示すよ
うな構造を有する。すなわち、インク室を形成する凹部
が一主面に臨んで開口する流路板の上記一主面上に振動
板が載置されて凹部が塞がれて各インク室が形成されて
おり、上記振動板の流路板との対向面と反対側の主面上
の各インク室に対応した位置に圧電素子が配されてなる
構造が挙げられる。なお、このプリンタ装置において
は、例えば、流路板の凹部の底面から流路板の厚さ方向
に小径の貫通孔が形成され、その先端の開口部がノズル
部として機能する。
【0007】そして、このように圧電素子を使用する場
合には、例えば、図16に示すような駆動回路を有す
る。すなわち、図16中に示すように、プリンタ装置5
00は略して示すように圧電素子502とノズル部50
1を有して構成されている。そして、この圧電素子50
2には、オンオフスイッチ503を介して、所定波形の
駆動信号504が選択的に入力されるようになってい
る。すなわち、オンオフスイッチ503がオン状態のと
きにのみ圧電素子502に駆動信号504が印加され
る。圧電素子502は駆動信号504が印加されると、
図示しないインク室の容積を縮小させる方向に撓み、こ
れにより、ノズル部501からインク滴が吐出される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】この種のプリンタ装置
において前述のように中間階調の画像表現を行うために
は、画素ドット間でインク滴サイズを変化させる必要が
ある。しかしながら、図16に示したような記録ヘッド
駆動回路では、圧電素子に対してただ1種類の駆動信号
504が入力され、単に吐出を行うか行わないか、とい
う制御を行っているに過ぎなかったため、記録ドットの
間隔を調整することはできても、吐出されるインク滴ご
とにサイズを異ならせるという制御を行うことができ
ず、結果として、より自然な中間階調を表現する等、多
様な画素表現を忠実に行うことが困難であった。
【0009】そこで、吐出されるインク滴サイズを様々
に変化させることにより多様な画素表現を忠実に行うこ
とができるプリンタ装置への要求が高まってきており、
この要求に応えるべく、以下に示すような構成のものが
提案されている。
【0010】すなわち、インクが充填されるインク室
と、このインク室に連通されており、インク滴を吐出す
るノズル部とを有し、上記インク室に各々が別駆動し、
各々がインク室に圧力を印加する複数の圧力発生手段が
設けられてなるものである。このプリンタ装置において
は、インク室に設けられた複数の圧力発生手段のうち駆
動する圧力発生手段の数を変化させる、各圧力発生手段
における印加圧力等のインク室の容積を変化させる力を
異なるものとして駆動する圧力発生手段の組合わせを変
更する、駆動信号の大きさを変化させて印加圧力を変更
するといった手段によりインク滴サイズを様々に変化さ
せて多様な画素表現を忠実に行うようにしている。
【0011】また、このようなプリンタ装置において
は、2つの圧力発生手段を設け、一方の圧力発生手段に
よりインクを吐出させるようにし、他方の圧力発生手段
により、このインク吐出後にノズル部表面に生じるメニ
スカスの振動を吸収するようにして、余分なインクが飛
沫するサテライトといった現象を防止するようにしてい
る。
【0012】なお、このような圧力発生手段としては、
従来のプリンタ装置と同様に圧電素子が使用される。
【0013】ところで、前述した1つのインク室に対し
て1つの圧力発生手段を有するプリンタ装置を製造する
方法としては、以下に示すような方法が挙げられる。
【0014】先ず、第1の方法においては、インク室を
形成する凹部及び先端がノズル部として機能する貫通孔
を有する流路板の凹部が臨んで開口する主面上に振動板
を載置しておき、上記振動板上に圧電素子の下層側の電
極となる導電膜を配しておく。
【0015】次に、圧電膜上にレジストを配し、これに
各インク室に応じた部分を残存させるようなパターンの
露光・現像を行ってマスクを形成する。さらに、サンド
ブラスト加工を行い、マスク部分に対応した部分の圧電
膜のみを残存させた加工を行い、レジストを除去する。
その後、これら圧電膜を振動板の流路板との対向面と反
対側の主面側に配し、各インク室に対応した位置に圧電
膜を配する。
【0016】さらに、各インク室に対応した位置に配さ
れた各圧電膜上に圧電素子の上層側の電極となる導電膜
を各々積層形成し圧電素子を完成して、1つのインク室
に1つの圧力発生手段を有するプリンタ装置を完成す
る。
【0017】また、第2の方法においても、インク室を
形成する凹部及び先端がノズル部として機能する貫通孔
を有する流路板の凹部が臨んで開口する主面上に振動板
を載置しておき、上記振動板上に圧電素子の下層側の電
極となる導電膜を配しておく。
【0018】次に、上記導電膜上に各インク室に対応す
る位置に印刷が行われるスクリーンを配し、このスクリ
ーンを介して圧電材料を印刷して各インク室に対応した
位置に圧電膜を配する。
【0019】さらに、各インク室に対応した位置に配さ
れた各圧電膜上に圧電素子の上層側の電極となる導電膜
を各々積層形成し圧電素子を完成して、1つのインク室
に1つの圧力発生手段を有するプリンタ装置を完成す
る。
【0020】上述の1つのインク室に対して複数の圧力
発生手段を有するプリンタ装置を製造する場合にも、上
記の製造方法に準じて、圧電膜をサンドブラスト加工す
る際のマスク形状を1つのインク室に対して複数の圧電
膜が形成されるような形状とする、圧電材料をスクリー
ン印刷する際のスクリーン形状を1つのインク室に対し
て複数の圧電膜が形成されるような形状とするようにす
れば、前述のプリンタ装置と同様に製造することが可能
である。
【0021】しかしながら、上記のように1つのインク
室に対して複数の圧電膜を有する形状に対応したマスク
やスクリーンは形成が困難であり、製造コストも高価で
ある。従って、このような1つのインク室に対して複数
の圧力発生手段を有するプリンタ装置を少量多品種製造
しようとする場合には、製造工程が煩雑であるばかりで
なく、製造コストも高価なものとなってしまう。
【0022】そこで、1つのインク室に対して複数の圧
力発生手段を有するプリンタ装置を製造する場合に、少
量多品種であっても製造工程を煩雑とすることがなく、
また製造コストを高価とすることもないプリンタ装置の
製造方法を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明に係るプリンタ装置の製造方法は、インク室
を形成する凹部が一主面に臨んで開口する流路板の上記
一主面上に振動板を載置して凹部を塞ぎ、各インク室を
形成する工程と、上記振動板の流路板との対向面と反対
側の主面側の各インク室に対応した位置に少なくとも圧
電膜と電極を順次積層して配する工程とを有するもので
あり、この後、上記インク室に対応した位置に配される
電極を複数に分割して、1つのインク室に対して複数の
圧力発生手段を配することを特徴とするものである。
【0024】なお、上記本発明のプリンタ装置の製造方
法においては、各インク室に対応した位置に圧電膜を配
する方法として、以下に示すような方法を用いることが
好ましい。
【0025】すなわち、第1の方法としては、圧電膜上
にレジストを配し、これに各インク室に応じた部分を残
存させるようなパターンの露光・現像を行ってマスクを
形成し、サンドブラスト加工を行い、マスク部分に対応
した部分の圧電膜のみを残存させた加工を行い、レジス
トを除去した後、これら圧電膜を振動板の流路板との対
向面と反対側の主面側に配して各インク室に対応した位
置に圧電膜を配する方法が挙げられる。
【0026】また、第2の方法としては、振動板の流路
板との対向面と反対側の主面側の各インク室に対応する
位置に圧電膜を印刷して、上記振動板の流路板との対向
面と反対側の主面側の各インク室に対応した位置に圧電
膜を配する方法が挙げられる。この方法においては、各
インク室に対応した位置に印刷がなされるようなスクリ
ーンを用意し、このスクリーンを介して圧電材料をスク
リーン印刷する方法が具体例として例示される。
【0027】本発明のプリンタ装置の製造方法において
は、インク室を形成する凹部が一主面に臨んで開口する
流路板の上記一主面上に振動板を載置して凹部を塞ぎ、
各インク室を形成し、上記振動板上の各インク室に対応
した位置に少なくとも圧電膜と電極を順次積層して配し
た後、上記インク室に対応した位置に配される電極を複
数に分割するようにして1つのインク室に対して複数の
圧力発生手段を配するようにしている。
【0028】すなわち、少なくとも圧電膜と電極を順次
積層して配する工程までは、従来の1つのインク室に対
して1つの圧力発生手段を有するプリンタ装置の製造方
法と同様であり、これまでの製造工程に最後の分割工程
のみを追加すれば良い。このことから、製造工程の途中
まで従来のプリンタ装置と同様に行えば良く、製造工程
を煩雑とすることがない。
【0029】また、本発明のプリンタ装置の製造方法に
おいて、各インク室に対応した位置に圧電膜を配する方
法として、圧電膜を各インク室に応じた部分を残存させ
るようにサンドブラスト加工した後に、これら圧電膜を
振動板上に配する、或いは振動板上の各インク室に対応
する位置に圧電膜を印刷する方法を用いれば、この工程
までは、従来のプリンタ装置と全く同様に製造が行わ
れ、製造工程を煩雑とすることがない。さらに、このよ
うな方法を用いても、本発明のプリンタ装置の製造方法
においては、圧電膜を部分的に駆動させるための電極の
分割工程を別に設けていることから、サンドブラスト加
工の際のマスクや印刷の際のスクリーンとして、1つの
インク室に対して複数の圧電膜が形成されるような特別
なものを用意する必要がなく、製造コストが高価となる
こともない。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら説明する。なお、ここでは、以下に示す
ような構造を有するプリンタ装置の製造方法に本発明を
適用した例について示す。
【0031】図1は、ここで示すプリンタ装置の要部の
概略構成を示すものである。本例においては、複数のノ
ズルを有するマルチノズルヘッドを備えたいわゆるイン
クジェットプリンタ装置の製造方法について説明する
が、本発明のプリンタ装置の製造方法が単一のノズルを
有するシングルノズルヘッドを備えたインクジェットプ
リンタ装置の製造方法についても適用可能であることは
言うまでもない。
【0032】このインクジェットプリンタ装置1は被記
録材である記録用紙2に対してインク滴を吐出して記録
を行う記録ヘッド11と、この記録ヘッド11にインク
を供給するインクカートリッジ12と、記録ヘッド11
の位置と記録用紙2の紙送りとを制御するヘッド位置・
紙送りコントローラ13と、駆動信号21により記録ヘ
ッド11のインク滴吐出動作を制御するヘッドコントロ
ーラ14と、入力される画像データに所定の処理を行
い、印画データ22としてヘッドコントローラ14に供
給する画像処理部15と制御信号23,24,25によ
ってそれぞれヘッド位置・紙送りコントローラ13、ヘ
ッドコントローラ14および画像処理部15を制御する
システムコントローラ16とを備えている。
【0033】図2は、図1中に示す記録ヘッド11の斜
視断面構造を示し、図3は図2における記録ヘッドを図
2中矢印Z側から見た断面構造を表すものである。これ
らの図に示したように、記録ヘッド11は、薄いノズル
プレート111と、ノズルプレート111上に積層され
た流路プレート112と、流路プレート112上に積層
された振動プレート113とを備えて構成されている。
これらの各プレートは、例えば図示しない接着剤により
相互に貼り合わされている。
【0034】流路プレート112の上面側には選択的に
凹部が形成されており、これら凹部と振動プレート11
3とによって、複数のインク室114とこれらのインク
室に連通する共同流路115とを構成している。共同流
路115と各インク室114との連通部分は狭路となっ
ており、ここから各インク室114の方向に向かうに従
って流路幅が狭まるような構造となっている。各インク
室114の真上部分の振動プレート113上には、それ
ぞれ圧力発生手段である例えば圧電素子(ピエゾ素子)
116a,116bが互いに一定距離を隔てて固着され
ている。各圧電素子116a,116bの上下面には、
図示しない電極がそれぞれ積層配置されており、これら
の電極に図1中に示したヘッドコントローラ14からの
駆動信号を印加して各圧電素子116a,116b、ひ
いては振動プレート113を撓ませることで、インク室
114の容積を増大(膨張)させたり減少(収縮)させ
ることができるようになっている。
【0035】上記圧電素子116a,116bは、同じ
印加電圧に対して同様の駆動能力を有する、或いは異な
る駆動能力を有するように構成されている。ここで、駆
動能力とは、インクが充填されるインク室に印加する印
加圧力等のインク室の容積を変化させる能力を意味する
こととする。
【0036】例えば、圧電素子116aが圧電素子11
6bよりも大きな駆動能力を有する場合には、圧電素子
116a,116bを同一の材質を用いて同じ厚さの部
材として形成する一方、圧電素子116aの面積を圧電
素子116bの面積よりも大きなものとする。このよう
にすれば、同一の印加電圧に対して、圧電素子116a
は圧電素子116bよりも大きな容積変化をインク室1
14に与えることが可能となる。したがって、印加する
吐出電圧(これについては、後述する。)が等しい場
合、圧電素子116aに印加した場合よりも圧電素子1
16bに印加したときの方が小さいインク滴が得られ
る。
【0037】各インク室114における共同流路115
に連通する側と反対側の部分は、流路幅が次第に狭まっ
て行く構造となされており、その終端部の流路プレート
112には、厚み方向に設けられた流路孔117が設け
られている。そして、この流路孔117は、最下層のノ
ズルプレート111に形成された微小なノズル118へ
と連通しており、このノズル118からインク滴が吐出
されるようになっている。なお、ここではノズル118
がノズル部にあたる。
【0038】この例では、記録ヘッド11には、図1中
に示した記録用紙2の図2中矢印Xで示す紙送り方向に
沿って、複数のノズル118が1列に等間隔で形成され
ている。ただし、これらノズルの配列は上記の例に限ら
れるものではなく、例えば千鳥状の2列配列といった他
の配列としても良い。
【0039】共同流路115は、図1中に示したインク
カートリッジ12に連通している。ただし、図2及び図
3においては、上記インクカートリッジの図示を省略す
る。そして、このインクカートリッジ12から共同流路
115を経て各インク室114に常時一定速度でインク
が供給されるようになっている。このインクの供給は、
例えば毛細管現象を利用して行うことができるが、その
ほか、インクカートリッジ12に所定の加圧機構を設け
て加圧することで行うようにしても良い。
【0040】このような構成の記録ヘッド11は、図示
しないキャリッジ駆動モータおよびこれに付随するキャ
リッジ機構によって図2中矢印Xで示す紙送り方向と直
交する図2中矢印Yで示す方向に往復移動しながらイン
ク滴を吐出することにより、記録用紙2に画像を形成す
るようになっている。
【0041】図4は、図1中に示すヘッドコントローラ
14の回路構成を表すものである。この図に示すよう
に、ヘッドコントローラ14は複数の選択部141−1
〜141−nと、2種類の基本駆動信号145−1,1
45−2を生成する駆動波形生成部142と、選択部1
41−1〜141−nの動作を制御する選択制御部14
3とを備えている。ここで、nはノズル118の数に等
しい正の整数である。
【0042】駆動波形生成部142から出力される基本
駆動信号145−1,145−2はそれぞれn個ずつに
分岐されて、それぞれ選択部141−1〜141−nに
入力されるようになっている。選択制御部143は、所
定のタイミングで選択部141−1〜141−nに選択
信号146−1〜146−nをそれぞれ対応するように
入力する。これらの選択信号146−1〜146−n
は、記録ヘッド11の各ノズル118ごとに、基本駆動
信号145−1,145−2のうちのいずれを選択し、
それを圧電素子116a,116bの何れかに印加する
かを指示するための信号である。各選択部141−1〜
141−nは、これらの選択信号に応じてそれぞれ基本
駆動信号145−1,145−2の何れか1つを選択
し、対応するインク吐出部の圧電素子116a(及び圧
電素子116b)に対し、それぞれ、駆動信号21−1
a(及び駆動信号21−1b)ないし駆動信号21−n
a(及び駆動信号21−nb)として供給するようにな
っている。なお、駆動信号21−1a,21−1bない
し、21−na,21−nbは、図4の駆動信号21に
相当する。
【0043】駆動波形生成部142は、例えば、いずれ
も図示しないが、マイクロプロセッサと、このマイクロ
プロセッサが実行するプログラムが格納されたROM
(Read Only Memory)と、マイクロプ
ロセッサによる所定の演算や一時的なデータ記憶等に用
いられるワークメモリとしてのRAM(RandomA
ccess Memory)と、不揮発メモリからなる
駆動波形記憶部と、駆動波形記憶部から読み出されたデ
ィジタルデータをアナログデータに変換するためのディ
ジタルアナログ(D/A)コンバータと、D/Aコンバ
ータの出力を増幅するアンプとを備えて構成される。こ
こで、駆動波形記憶部は、記録ヘッド11を駆動する基
本駆動信号145−1,145−2の各電圧波形を示す
波形データを記憶しており、この波形データがマイクロ
プロセッサによって読み出されてD/Aコンバータでア
ナログ信号に変換された後、アンプで増幅され、基本駆
動信号145−1,145−2として出力されるように
なっている。ただし、この駆動波形生成部142は、上
記のような構成に限られることはなく、これと異なる構
成とすることも可能である。
【0044】なお、上述の例においては、圧力発生手段
である圧電素子を2個としたプリンタ装置について述べ
たが、このようなプリンタ装置においては、多様な画素
表現を忠実に行うことが可能であるとともに、サテライ
トといった現象を防止することが可能である。
【0045】また、プリンタ装置の上記圧力発生手段を
3個以上とすれば、更に多様な画素表現が可能なる。
【0046】次に、本発明を適用したプリンタ装置の駆
動方法の一例を示す。本例においても、通常のプリンタ
装置と同様にしてインク滴の吐出が行われる。
【0047】図5に駆動波形生成部142から出力され
る基本駆動信号145−1,145−2の各1周期分
(T)の波形例を示す。この図の(a)は基本駆動信号
145−1、(b)は基本駆動信号145−2を表す。
ここで、縦軸は電圧、横軸は時間を示し、時間は図5中
左側から右側に向かって進むものとする。これらのう
ち、基本駆動信号145−1はインク滴を吐出させるこ
とのない一定電圧V1 の波形である。ここで、一定電圧
1 は零(V)以外の電圧である。一方、基本駆動信号
145−2は固有の起伏を有する波形であり、基準の電
圧V1 の他に、零(V)と、V1 より大きい電圧V2
取り得るようになされている。
【0048】図5中に示したように、これらの各駆動信
号は、選択部141−1〜141−nにおいて、周期毎
の切替タイミングtsで適宜切り替えられるほか、周期
内の所定の切替タイミングts´においても適宜切り替
え可能になっている。ここで切替タイミングts´は、
駆動信号波形が零(V)から電圧V2 へと変化する過程
で基準の電圧V1 と交差する時点である。この図で切替
タイミングts´から周期の終端までの時間をτ1 、周
期の先端から切替タイミングts´までの時間をτ2
表す。
【0049】次に、図6を参照して、基本駆動信号14
5−2の波形の意義について説明する。この図6は、基
本駆動信号145−2の波形と圧電素子(ここでは圧電
素子116bとする。)の挙動と、ノズル118内にお
けるインクの先端部の位置(以下、メニスカス位置と称
する。)の変化との関係を表すものである。この図の
(a)は基本駆動信号145−2の波形を表し、このう
ち、切替タイミングtsによって区切られた部分がその
1周期分に相当する。ここで符号tsは周期毎の切替タ
イミングを表し、符号ts´は周期内での切替タイミン
グを表す。また、teは吐出開始タイミングを表す。同
図(b)は(a)のような波形の駆動信号が圧電素子1
16bに印加されたときのインク室114の状態の変化
を表し、同図(c)はそのときのノズル118内におけ
るメニスカス位置の変化を表す。なお、同図(a)で
は、説明の便宜上、同一波形の駆動信号の周期的繰り返
しを図示することとする。
【0050】図6(a)において、先ず、駆動電圧を第
1の電圧V1 (=一定)から電圧零(V)に変化させる
工程(AからBまで)を第1工程とし、これに要する時
間をt1 とする。また、電圧零(V)を維持して待機す
る工程(BからCまで)を第2工程とし、これに要する
時間をt2 とする。さらに、電圧零(V)から第2の電
圧V2 に変化させる工程(CからDまで)を第3工程と
し、これに要する時間をt3 とする。なお、以下の説明
では、第1の電圧V1 を引き込み電圧といい、第2の電
圧V2 を吐出電圧という。
【0051】この記録ヘッド11は一定の周波数(例え
ば1〜10(kHz)程度)で駆動されるようになって
おり、この駆動周波数に対応してインク滴の吐出周期T
が定まる。第3工程の開始時点である時点C及び時点G
等は、吐出が開始されるタイミング(吐出開始タイミン
グte)であり、この吐出開始に先立って第1及び第2
工程が行われるようになっている。
【0052】まず、時点A及びそれ以前においては、図
6(b)の状態PA のように、圧電素子116bへの電
圧V1 の印加により振動プレート113は内側にわずか
に撓んだ状態で静止し、インク室114は収縮状態とな
っている。時点Aにおいて、ノズル118内におけるメ
ニスカス位置は図6(c)の状態MA に示したように、
ノズル118の開口端とほぼ同位置になっているものと
する。
【0053】次に時点Aの電圧V1 から時点Bの電圧零
(V)へと駆動電圧を減少させる第1工程を行うと、圧
電素子116への印加電圧が零(V)となるので振動プ
レート113の撓みがなくなり、図6(b)の状態PB
に示すようにインク室114は膨張する。このため、ノ
ズル118内におけるメニスカスはインク室114の方
向に引き込まれ、時点Bでは、例えば図6(c)のMB
の状態にまで後退する。すなわち、ノズル118開口端
から遠ざかることとなる。
【0054】ここで、時点Aと時点Bにおける電位差
(引込電圧V1 )の大きさを変更することにより、第1
工程におけるメニスカスの引き込み量を変えることがで
きるので、間接的に次の第2工程の終了時点、すなわち
第3工程の開始時点におけるメニスカス位置を調整する
ことが可能である。この第3工程開始時点のメニスカス
位置、すなわちノズル118開口端からメニスカスまで
の距離は、第3工程で吐出されるインク滴のサイズに影
響し、これが大きいほどインク滴サイズは小さくなる。
従って、第1工程におけるメニスカスの引き込み量(よ
り具体的には、引込電圧V1 )を大きくするほど、イン
ク滴のサイズを小さくすることが可能である。
【0055】次に、時点Bから時点Cまでの時間t2
間、駆動電圧を零(V)に固定して振動プレート113
を撓みがない状態に維持することで、図6(c)の状態
B〜PC に示すように、インク室114の容積を一定
に保つ第2工程を行う。ところが、この間もインクカー
トリッジ12からのインク供給は連続的に行われている
ので、ノズル118内におけるメニスカス位置はノズル
118開口端に向かって変位し、時点Cでは、例えば図
6(c)のMC の状態まで前進する。
【0056】ここで、第2工程の所要時間t2 を変更す
ることにより、メニスカス位置の前進量が変わり、第3
工程の開始時点におけるメニスカス位置を調整すること
ができるので、結果として、インク滴のサイズを制御す
ることが可能である。具体的には、第2工程の所要時間
2 を小さくするほど、インク滴サイズを小さくするこ
とができる。
【0057】次に、時点Cの電圧零(V)から時点Dの
吐出電圧V2 へと駆動電圧を急激に増大させる第3工程
を行う。ここで、時点Cは、上記したように吐出開始タ
イミングteである。この場合、時点Dでは圧電素子1
16bに大きな吐出電圧V2が印加されるので、振動プ
レート113は図6(b)の状態PD に示したように内
側に大きく撓み、インク室114は急激に収縮する。こ
のため、図6(c)の状態MD に示したように、ノズル
118内のメニスカスはノズル開口端に向かって一気に
押し出され、ここからインク滴119として吐出され
る。吐出されたインク滴119は空気中を飛翔し、図1
中に示した記録用紙2上に着弾する。この場合、上記し
たように、第3工程の開始時点Cにおけるメニスカス位
置がノズル開口端から離れているほど、インク滴のサイ
ズは小さくなる。
【0058】ここで、吐出電圧V2 の大きさに応じて振
動プレート113の撓み量が変わるので、これを調整す
ることによって吐出されるインク滴サイズを変化させる
ことが可能である。具体的には、吐出電圧V2 を小さく
するほどインク滴サイズを小さくすることができる。
【0059】その後、駆動電圧を再びV1 まで減少させ
て図6(b)の状態PE に示すように振動プレート11
3を僅かに内側に撓ませて初期状態にし、この状態を次
の吐出動作の第1工程開始時点Fまで維持する。駆動電
圧を再びV1 に減少させた時点Eにおいては、図6
(c)の状態ME に示したように、吐出されたインク滴
119の体積とインク室114の容積増加分の和にほぼ
対応する分だけメニスカス位置が後退した状態となる
が、その後も行われるインクの充填(リフィル)によ
り、次回の吐出動作の第1工程開始時点Fにおいては、
図6(b)の状態PF に示すようにインク室114の変
形が更に抑えられて、メニスカス位置も、図6(c)の
状態MF に示したように、ノズル開口端と同じ位置にま
で回復し、時点Aにおける状態MA と同じになる。
【0060】このようにして1回の吐出動作が終了す
る。以下、このようなサイクル動作を各ノズル118に
ついて並行してそれぞれ繰り返し行うことで、図1中に
示した記録用紙2への画像記録が連続的に行われる。な
お、第2工程の所要時間t2 は第1工程で引き込まれた
メニスカスがノズル118開口端に到達するまでの所要
時間以下であるとし、第3工程の吐出電圧V2 はインク
滴119を吐出させるに足る範囲に入っているものと
し、第3工程の電圧変化の傾きは一定であるとする。
【0061】次に、図7を参照して、図1のインクジェ
ットプリンタ装置1の全体動作を説明する。ここで、図
7は図1中に示したヘッドコントローラ14における1
回の吐出動作の要部を示すものである。
【0062】図1において、図示しないパーソナルコン
ピュータ等の情報処理装置から印刷データがインクジェ
ットプリンタ装置1に入力されると、画像処理部15
は、この入力データに対して所定の画像処理(例えば圧
縮されたデータの伸長等)を行った後、これを印画デー
タ22としてヘッドコントローラ14に送出する。
【0063】図4中に示すヘッドコントローラ14の選
択制御部143は、図7中ステップS101において、
記録ヘッド11のノズル数に対応したnドット分の印画
データ22が入力されると、ステップS102〜S10
5において、これらの印画データ22を基に、各ノズル
118ごとに、ドットを形成するためのインク滴サイズ
を判定し、この判定結果から、各選択部141−1〜1
41−nにおいてそれぞれ選択すべき1組の駆動信号波
形とそれらを印加すべき圧電素子116a,116bと
の組合わせを決定する。具体的には、変数jを“1”か
ら“n”まで順次インクリメントしながら、選択部14
1−jによって選択すべき1組の駆動信号波形を選択す
ると共に、それらをそれぞれ圧電素子116a,116
bのいずれに印加すべきかを決定する。このとき、基本
駆動信号145−1,145−2の選択を周期毎に(切
替タイミングtsで)切り替えて元の波形をそのまま用
いるように決定することも可能であるし、或いは、基本
駆動信号145−1,145−2を周期内の切替タイミ
ングts´で切り替えて新たな合成波形を作るように決
定することも可能である。さらに、周期毎及び周期内の
両方で切り替えるように決定することも可能である。
【0064】例えば、高濃度を表現するにはインク滴サ
イズを大きくし得るような駆動波形と圧電素子との組合
わせを選択し、低濃度を表現する場合や高解像度表現を
行う場合にはインク滴サイズを小さくし得るような駆動
波形と圧電素子との組合わせを選択する。また、微妙な
中間階調を表現する場合には、隣接するドット間でイン
ク滴サイズを少しずつ異ならせるようにし、また、例え
ば、各ノズル間でインク吐出特性がばらついている場合
には、これを補正することとなるように駆動波形と圧電
素子との組合わせを選択する。
【0065】さて、ステップS105において、n個の
選択部141−1〜141−nの全てについて、駆動波
形と圧電素子との組合わせパターンが決定すると、選択
制御部143は、ステップS106において、周期毎の
切替タイミングtsもしくは周期内の切替タイミングt
s´またはその両方のタイミングにおいて、選択部14
1−1〜141−nに対して、それぞれ、決定された波
形の駆動信号の選択とこれらの駆動信号を印加すべき圧
電素子(圧電素子116aまたは116b)の選択とを
指示するための選択信号146−1〜146−nを供給
する。
【0066】選択部141−1は、上記の各切替タイミ
ングにおいて、入力された選択信号146−1に基づ
き、対応するノズルにおける圧電素子116a,116
bのそれぞれに対して、基本駆動信号145−1,14
5−2の一方を選択して供給する。他の選択部141−
2〜141−nについても同様である。これにより、図
5(a),(b)に示した波形の基本駆動信号145−
1,145−2のいずれかがそのままの形で、またはこ
れらを周期内の切替タイミングts´で切り替えて合成
した形で、駆動信号21−1a〜21−naとして、記
録ヘッド11の各ノズルの圧電素子116aにそれぞれ
供給される。これと同時に、図5(a),(b)に示し
た波形の基本駆動信号145−1,145−2のいずれ
かがそのままの形で、またはこれらを周期内の切替タイ
ミングts´で切り替えて合成した形で、駆動信号21
−1a〜21−naとして、記録ヘッド11の各ノズル
の圧電素子116bにそれぞれ供給される。記録ヘッド
11の各ノズルにおける圧電素子116a,116bで
は、供給された駆動信号の電圧波形に基づき、図6で説
明したような3つの工程がそれぞれ行われ、これにより
各ノズル毎に指定された通りのサイズのインク滴が吐出
される。
【0067】そして、このようなプリンタ装置を製造す
るにあたって、本発明を適用した本例のプリンタ製造方
法においては、先ず、図2及び図3に示すような下面側
にノズルプレート111が配され、上面側には共通流
路、インク室、これらを接続する流路に対応する凹部が
選択的に形成されており、インク室に連通する流路孔1
17とノズル118が形成されている流路板112を用
意する。
【0068】次に、上記流路板112の凹部が開口する
上面上に振動プレート113を載置して各凹部を塞ぎ、
共通流路115、各インク室114、これらを接続する
流路及び各インク室114と流路孔117を接続する流
路を形成する。
【0069】続いて、振動プレート113の流路板との
対向面と反対側の主面側に下層電極となる導電膜を形成
する。
【0070】さらに、上記導電膜上のインク室に対応す
る位置に少なくとも圧電膜と、この圧電膜を下層電極と
ともに厚さ方向から挟み込む上層電極となる電極を積層
形成する。
【0071】このように、導電膜上のインク室に対応す
る位置に少なくとも圧電膜と電極を積層形成する方法と
しては、以下に示すような方法が好ましく例示される。
【0072】すなわち、第1の方法として次のような方
法が挙げられる。先ず、図8に示すように、例えばジル
コンチタン酸鉛系のセラミックであり、PbZrO3
PbTiO3 との固溶体である圧電膜151を厚さ方向
から一対の電極152,153により挟み込み、分極さ
せる。次に、図9に示すように、ダミーガラス154上
に発泡剤シート155を載置し、ローラー156等によ
り押圧してこれらを張り付け、剥シートと称される基板
157を用意する。さらに、図10に示すように、上記
基板157の発泡剤シート155側に圧電膜151を載
置して、これらを張り合わせる。
【0073】次に、図11に示すように、剥シート15
7上の圧電膜151を覆うようにドライフィルムレジス
ト158を載置し、ローラー159等でラミネートして
圧電膜151上にレジストを配する。続いて、上記ドラ
イフィルムレジスト158を所定のパターンで露光・現
像して、図12に示すように、圧電膜151上にインク
室に対応するような配置でインク室の平面形状と略同様
の形状のマスク部160(ここでは、2個のインク室に
対応するものを示す。)を形成する。
【0074】次いで、図13に示すように、ドライフィ
ルムレジスト158側から、例えば長さ8(mm)、幅
1.6(mm)の開口部を有するノズルより図中矢印P
で示すように例えば粒径20(μm)の炭化珪素パウダ
ーを噴出させ、圧電膜151のマスク部160に覆われ
た部分以外を削り取って、サンドブラスト加工を行い、
図14に示すように、マスク部160に対応した部分の
み圧電膜151を残存させる。続いて、マスク部160
及びドライフィルムレジスト158を剥離する。
【0075】そして、マスク部160に対応してインク
室に対応するような配置でインク室の平面形状と略同様
の形状に加工された圧電膜151を上記導電膜上に配す
るが、この手法においては、インク室との位置合わせを
行い、圧電膜151表面が導電膜上に接するように載置
し、剥シート157を剥離することで、導電膜上に圧電
膜151を形成する。なお、上記圧電膜151と導電膜
間は接着剤により接着するようにすれば良い。すなわ
ち、この方法では、レジストにマスク部160を形成す
る際に、実際のインク室の配置を180゜反転させたも
のとする必要がある。
【0076】さらに、これらインク室に対応して形成さ
れた圧電膜151上に印刷等の手法により上記圧電膜1
51と略同様の形状の上層電極となる電極積層形成し
て、圧電膜と電極を積層形成する。
【0077】第2の方法としては、下層電極となる導電
膜上のインク室に対応する位置にインク室の平面形状と
略同様の形状を有する圧電膜を印刷により形成した後、
これらインク室に対応して形成された圧電膜上に印刷等
の手法により上記圧電膜と略同様の形状の上層電極とな
る電極を積層形成する方法が挙げられる。
【0078】そして、最後に、本発明を適用したプリン
タ装置の製造方法においては、上記インク室に対応した
位置にインク室の平面形状と略同様の形状を有して配さ
れる電極を所定の位置で複数に分割して、プリンタ装置
を完成する。
【0079】すなわち、下層電極となる導電膜上のイン
ク室に対応する位置に積層形成されている圧電膜と上層
電極となる電極のうち、上層電極となる電極を分割すれ
ば、圧電膜が分割されていなくても、圧電膜は分割され
た電極(上層電極)に応じた範囲で部分的に駆動される
ことから、複数の圧力発生手段が形成されることとな
る。
【0080】このように、電極を分割する具体的な方法
としては、図15に示すように、振動プレート113の
上に順次積層形成されている下層電極となる導電膜16
1、圧電膜162、上層電極となる電極163の上記電
極163側からダイヤモンドブレード164により切り
込みを入れる方法が挙げられる。この手法によれば、ダ
イヤモンドブレード164の切り込み深さを調整するこ
とで、電極163のみを分割する、或いは圧電膜162
まで分割する等の選択が可能となる。また、この手法で
は切り込み深さを厳密に制御することが困難であるもの
の、ここでは、電極163が所定の位置で複数に分割さ
れれば良いので、この手法で十分対応可能である。
【0081】電極を分割する別の具体的な方法として
は、サンドブラスト加工による方法も挙げられる。すな
わち、電極の所定の分割位置以外をメタルマスクやドラ
イフィルムレジストよりなるマスクにより覆い、この表
面に例えばSiCといった砥粒をノズルから噴出して吹
き付け、マスクにより覆われていない分割位置を削り取
って切り込みを入れる方法が挙げられる。この手法によ
れば、砥粒を吹き付ける量や吹き付ける力、砥粒の粒
径、吹き付け回数を調整することで、電極のみを分割す
る、或いは圧電膜まで分割する等の選択が可能となる。
また、この手法では切り込み深さを厳密に制御すること
が困難であるものの、ここでは、電極が所定の位置で複
数に分割されれば良いので、この手法で十分対応可能で
ある。
【0082】ただし、この手法の場合、マスクにより覆
われていない部分は全部削り取られてしまうことから、
振動プレートが露呈している部分も覆う必要がある。上
記マスクをそういった形状としても良いが、上述のよう
に圧電膜を導電膜上に貼り合わせる際の接着剤の量を必
要量よりも多くしておき、当該接着剤が振動プレートの
露呈部分まではみ出すようにし、この接着剤により振動
プレートの露呈部分を覆ってマスクとして機能させるよ
うにしても良い。
【0083】さらに、電極を分割する別の具体的な方法
としては、レーザを使用する方法が挙げられる。ここで
は、前述のように電極が所定の位置で複数に分割されれ
ば良いので、上記レーザとしては電極を形成する材料と
して一般的な金を溶融させる程度の出力を有するものを
使用すれば良い。このレーザを使用する方法では、切り
込み量を精度良く制御することが可能であることから、
例えば各インク室の圧電膜の特性に応じて分割位置を変
更しながら電極を分割する等といったことも可能であ
る。このようにすれば、インク室毎にインク滴の吐出径
の大きさを調整することも可能であり、信頼性の良好な
プリンタ装置が製造される。
【0084】本発明を適用したプリンタ装置の製造方法
においては、インク室を形成する凹部が一主面に臨んで
開口する流路板の上記一主面上に振動板を載置して凹部
を塞ぎ、各インク室を形成し、上記振動板上の各インク
室に対応した位置に少なくとも圧電膜と電極を順次積層
して配した後、上記インク室に対応した位置に配される
電極を複数に分割するようにして1つのインク室に対し
て複数の圧力発生手段を配するようにしている。
【0085】すなわち、少なくとも圧電膜と電極を順次
積層して配する工程までは、従来の1つのインク室に対
して1つの圧力発生手段を有するプリンタ装置の製造方
法と同様であり、これまでの製造工程に最後の分割工程
のみを追加すれば良い。このことから、製造工程の途中
まで従来のプリンタ装置と同様に行えば良く、少量多品
種の製造であっても製造工程が煩雑となることがなく、
生産性が良好である。
【0086】また、本発明のプリンタ装置の製造方法に
おいて、各インク室に対応した位置に圧電膜を配する方
法として、圧電膜を各インク室に応じた部分を残存させ
るようにサンドブラスト加工した後に、これら圧電膜を
振動板上に配する、或いは振動板上の各インク室に対応
する位置に圧電膜を印刷する方法を用いれば、この工程
までは、従来のプリンタ装置と全く同様に製造が行わ
れ、製造工程を煩雑とすることがない。さらに、このよ
うな方法を用いても、本発明のプリンタ装置の製造方法
においては、圧電膜を部分的に駆動させるための電極の
分割工程を別に設けていることから、サンドブラスト加
工の際のマスクや印刷の際のスクリーンとして、1つの
インク室に対して複数の圧電膜が形成されるような特別
なものを用意する必要がなく、製造コストが高価となる
こともない。
【0087】
【発明の効果】上述のように、本発明に係るプリンタ装
置の製造方法においては、インク室を形成する凹部が一
主面に臨んで開口する流路板の上記一主面上に振動板を
載置して凹部を塞ぎ、各インク室を形成し、上記振動板
上の各インク室に対応した位置に少なくとも圧電膜と電
極を順次積層して配した後、上記インク室に対応した位
置に配される電極を複数に分割するようにして1つのイ
ンク室に対して複数の圧力発生手段を配するようにして
いる。
【0088】すなわち、途中までは従来の1つのインク
室に対して1つの圧力発生手段を有するプリンタ装置の
製造方法と同様であり、これまでの製造工程に最後の分
割工程のみを追加すれば良い。このことから、少量多品
種の製造であっても製造工程が煩雑となることがなく、
生産性が良好である。
【0089】また、本発明のプリンタ装置の製造方法に
おいて、各インク室に対応した位置に圧電膜を配する方
法として、圧電膜を各インク室に応じた部分を残存させ
るようにサンドブラスト加工した後に、これら圧電膜を
振動板上に配する、或いは振動板上の各インク室に対応
する位置に圧電膜を印刷する方法を用いれば、この工程
までは、従来のプリンタ装置と全く同様に製造が行わ
れ、製造工程を煩雑とすることがない。さらに、このよ
うな方法を用いても、本発明のプリンタ装置の製造方法
においては、圧電膜を部分的に駆動させるための電極の
分割工程を別に設けていることから、上記のようにして
圧電膜を形成する場合に、1つのインク室に対して複数
の圧電膜が形成されるような特別なスクリーンやマスク
を用意する必要がなく、製造コストが高価となることも
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】プリンタ装置の要部概略構成を示すブロック図
である。
【図2】プリンタ装置の記録ヘッドの構造を示す要部拡
大断面図である。
【図3】プリンタ装置の記録ヘッドの構造を示す要部拡
大断面図である。
【図4】ヘッドコントローラの回路構成を示すブロック
図である。
【図5】基本駆動信号の波形の一例を示す図である。
【図6】吐出用の基本駆動信号の波形と、インク室の変
形の様子とノズル近傍のメニスカスの様子を示す模式図
である。
【図7】ヘッドコントローラの主な動作を説明するフロ
ーチャートである。
【図8】圧電膜を分極する工程を示す斜視図である。
【図9】基板を用意する工程を示す斜視図である。
【図10】基板上に圧電膜を配する工程を示す斜視図で
ある。
【図11】ドライフィルムレジストにより圧電膜を覆う
工程を示す斜視図である。
【図12】ドライフィルムレジストにマスク部を形成す
る工程を示す斜視図である。
【図13】サンドブラスト加工を行う工程を示す斜視図
である。
【図14】マスク部に対応した部分のみ圧電膜を残存さ
せる工程を示す斜視図である。
【図15】ダイヤモンドブレードで電極を分割する工程
を示す要部拡大断面図である。
【図16】プリンタ装置の駆動回路を示すブロック図で
ある。
【符号の説明】
114 インク室、115 共同流路、116a,11
6b 圧電素子、117 流路孔、118 ノズル、1
61 導電膜、162 圧電膜、163 電極、164
ダイヤモンドブレード

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク室を形成する凹部が一主面に臨ん
    で開口する流路板の上記一主面上に振動板を載置して凹
    部を塞ぎ、各インク室を形成する工程と、 上記振動板の流路板との対向面と反対側の主面側の各イ
    ンク室に対応した位置に少なくとも圧電膜と電極を順次
    積層して配する工程と、 上記インク室に対応した位置に配される電極を複数に分
    割する工程とを有することを特徴とするプリンタ装置の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 圧電膜上にレジストを配し、これに各イ
    ンク室に応じた部分を残存させるようなパターンの露光
    ・現像を行ってマスクを形成し、サンドブラスト加工を
    行い、マスク部分に対応した部分の圧電膜のみを残存さ
    せた加工を行い、レジストを除去した後、 これら圧電膜を振動板の流路板との対向面と反対側の主
    面側に配し、各インク室に対応した位置に圧電膜を配す
    ることを特徴とする請求項1記載のプリンタ装置の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 振動板の流路板との対向面と反対側の主
    面側の各インク室に対応する位置に圧電膜を印刷して、 上記振動板の流路板との対向面と反対側の主面側の各イ
    ンク室に対応した位置に圧電膜を配することを特徴とす
    る請求項1記載のプリンタ装置の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6688732B2 (en) 2001-05-28 2004-02-10 Fuji Xerox Co., Ltd. Inkjet recording head and method for manufacturing the same
US7406757B2 (en) 2005-03-01 2008-08-05 Fujifilm Corporation Method of manufacturing liquid ejection head

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