JPH11334066A - インクジェット記録ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

インクジェット記録ヘッド及びその製造方法

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JPH11334066A
JPH11334066A JP14148298A JP14148298A JPH11334066A JP H11334066 A JPH11334066 A JP H11334066A JP 14148298 A JP14148298 A JP 14148298A JP 14148298 A JP14148298 A JP 14148298A JP H11334066 A JPH11334066 A JP H11334066A
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ink
orifice
recording head
jet recording
plate
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JP14148298A
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Takuya Makino
拓也 牧野
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Sony Corp
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ピエゾ素子を小型化・高密度化す
ると共に、ピエゾ変位量の分解能を高くして、高精細か
つ高速な記録を行うことができるインクジェット記録ヘ
ッド及びその製造方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 オリフィスプレート10にインクを定量
するための定量オリフィス12aと希釈液を吐出するた
めの吐出オリフィス12bとが出口部を隣接させて設け
られ、これら定量オリフィス12a及び吐出オリフィス
12bに連通してインク用キャビティ14a及び希釈液
用キャビティ14bがそれぞれ形成されている。オリフ
ィスプレート10上にはPI等の有機樹脂からなる振動
板18が形成され、更にインク用キャビティ14a及び
希釈液用キャビティ14bに対応する振動板18上には
それぞれ定量用の単板型ピエゾ素子20a及び吐出用の
単板型ピエゾ素子20bが接着剤を介在させることなく
直接に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録ヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のいわゆるオンデマンド型インクジ
ェット記録装置は、記録信号に応じてインク液滴をオリ
フィスから吐出して紙やフィルムなどの記録媒体に記録
するプリンタに使用するものであり、小型化、低コスト
化が可能なため、近年急速に普及しつつある。このオン
デマンド型インクジェット記録装置としては、種々のタ
イプが提案されてきた。例えばピエゾ素子(piezo
device;圧電素子)の変形によって液流路内に
圧力変化を発生させ、微小液滴を吐出させるものや、更
に一対の電極を設け、これによって微小液滴を偏向させ
て吐出するもの等が知られている。また、液流路内に配
設した発熱素子を急激に発熱させることによって気泡を
発生させ、その気泡の発生によって吐出オリフィスから
微小液滴を吐出させるもの等もある。
【0003】ところで、近年、特にオフィスにおいて、
デスクトップパブリッシングと呼ばれるコンピュータを
用いた文書作成が盛んに行われるようになり、最近で
は、文字や図形だけでなく写真等のカラーの自然画像を
文字や図形と共に出力するという要求が増加してきてい
る。このように高品位な自然画像をプリントするために
は中間調の再現が重要である。こうした中間調を再現す
るためには、ピエゾ素子又は発熱素子に与える電圧やパ
ルス幅を変化させ、吐出する液滴サイズを制御すること
によって印字ドットの径を可変として階調を表現するも
のや、ドット径は変化させずに1画素を例えば4×4の
ドットからなるマトリクスによって構成し、このマトリ
クス単位でいわゆるデイザ法を用いて階調表現を行うも
の等がある。
【0004】上述のピエゾ素子により微小液滴を吐出さ
せるタイプのインクジェット記録装置においては、使用
されるピエゾ素子として、積層型ピエゾ素子と考案者の
名前を取ってカイザー型と呼ばれる単板型ピエゾ素子と
がある。前者の積層型ピエゾ素子は、周波数特性・最大
出力などに優れているものの、高価となる欠点がある。
他方、後者のカイザー型と呼ばれる単板型ピエゾ素子
は、周波数特性・最大出力は共に積層型ピエゾ素子に劣
るものの、価格を安くすることができるという利点があ
る。
【0005】この単板型ピエゾ素子を用いたインクジェ
ット記録ヘッドには、従来から種々の製造方法が検討さ
れてきた。以下、その幾つかを例示する。
【0006】(1) 焼成した単板ピエゾの両面に電極
を形成して作製した単板型ピエゾ素子を振動板に接着
し、更にダイシング加工により各キャビティに対応する
よう単板型ピエゾ素子に切り分ける方法である。この製
造方法についてもう少し詳しく説明すると、次のように
なる。
【0007】先ず、振動板を1枚で覆えるようなサイズ
の単板ピエゾ、例えば圧電ブザーなどに使用されるよう
な単板ピエゾを焼成する。そして、この単板ピエゾの両
面にAu(金)蒸着等によってグランド用電極及び上部
電極を形成した後、分極処理を行い、圧電性が得られる
ようにする。こうして、振動板に対応するサイズの単板
型ピエゾ素子を作製する。
【0008】続いて、この単板型ピエゾ素子を振動板に
接着する。この接着には主にエキボシ系の接着剤を使用
し、温度80℃〜100℃において30分ほどの時間を
かけて硬化させる。続いて、接着剤を介して振動板に接
着した単板型ピエゾ素子に対し、一般にダイサーとかダ
イシングマシンと呼ばれる加工機を用いてダイシング加
工を行う。即ち、振動板に対応するサイズの単板型ピエ
ゾ素子を所定のピッチで切り分け、各キャビティに対応
するサイズの単板型ピエゾ素子に分離する。
【0009】なお、キャビティが存在しない部分に形成
される単板型ピエゾ素子は、振動板から態々剥がしたり
する手間をかけることなく、そのまま放置した状態にし
ておくのが通例である。
【0010】(2) 印刷法により各キャビティに対応
する単板ピエゾをパターニングした後、焼成・分極処理
する方法である。この製造方法についてもう少し詳しく
説明すると、次のようになる。
【0011】先ず、所定の組成式に従って原料粉末、例
えばPZTの場合においてはPbO、ZrO2 、TiO
2 等の原料粉末を調合し、この調合した原料粉末を、本
焼成時における変形やひび割れなどの発生を防ぐため、
温度750℃〜950℃において仮焼成を行う。
【0012】続いて、この仮焼成を行ったものを微粉末
状に粉砕して、バインダと混合した後、印刷の手法を用
いて、グランド用電極を形成した振動板上に各キャビテ
ィに対応するサイズにパターニングする。そして、この
印刷法によるパターニングを行った後、1000℃〜1
300℃という高温において本焼成を行う。こうして、
振動板上に、グランド用電極を介して、各キャビティに
対応する単板ピエゾを形成する。
【0013】続いて、これらの各キャビティに対応する
単板ピエゾ上にそれぞれ上部電極を形成した後、分極処
理を行い、単板型ピエゾ素子を形成する。なお、この分
極処理は、温度60℃〜120℃の雰囲気中において1
〜5kV/mmの電界を加えて行う。時間は、長くても
30分程度である。
【0014】(3) 各キャビティに対応する大きさの
単板型ピエゾ素子を作製した後、これらの単板型ピエゾ
素子を各キャビティに対応させて振動板に接着する方法
である。この製造方法についてもう少し詳しく説明する
と、次のようになる。上述の(1)の場合と同様にし
て、単板ピエゾを焼成し、この単板ピエゾの両面にグラ
ンド用電極及び上部電極を形成した後、分極処理を行
い、単板型ピエゾ素子を作製する。そして、この単板型
ピエゾ素子を各キャビティに対応するサイズに切断す
る。続いて、各キャビティに対応するサイズの単板型ピ
エゾ素子を、上述の(1)の場合と同様に接着剤を用い
て、それぞれ振動板上の所定の位置に接着する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】現在の記録技術におい
ては、高精細化・高速化が強く要求され、この要求に従
ってインクジェット記録ヘッドのオリフィスはその寸法
が微小になり、かつオリフィス密度が高くなる多オリフ
ィス化が進んでいる。特にキャリアジェット方式のイン
クジェット記録ヘッドにおいては、吐出オリフィスに加
えて定量オリフィスも形成する必要があるため、なおい
っそうの高密度化が必要となる。そして、オリフィスを
高密度化するということは、つまりキャビティを高密度
化することになるため、各キャビティに対応するピエゾ
素子に許容される寸法は小さくなり、必然的にピエゾ素
子も小型化して高密度に配置する必要が生じる。
【0016】このような観点からすると、上記従来の単
板型ピエゾ素子を用いたインクジェット記録ヘッドの製
造方法のうち、上記(3)に示した製造方法は、単板型
ピエゾ素子を小さく加工し、かつそれらを正確な位置に
接着するという煩雑な作業が必要となり、事実上オリフ
ィス密度を高くすることは困難である。従って、この方
法は、初期のインクジェット記録ヘッドにおいてしばし
ば用いられていたが、最近では殆ど使われなくなってい
る。
【0017】また、上記(1)に示した製造方法は、オ
リフィスピッチを340μm以下にしてピエゾ素子の小
型化を図ることも可能であるが、上記(3)に示した製
造方法と同様に接着工程が必要であり、接着のばらつき
によるピエゾ素子のピエゾ変位量のばらつきが特にキャ
リアジェット方式のインクジェット記録ヘッドにおいて
濃度のばらつきとして現れるために、非常に大きな問題
となる。これに加えて、接着層の厚みが実質的に振動板
の厚みの増大となり、その剛性を高める結果となるた
め、今後高速化を目指す際には無視するとができないも
のとなる。この他にも、ピエゾ素子には有害な鉛が含ま
れているため、必要の無いピエゾ素子が振動板上に残る
構造は、昨今重要視されている環境保護の観点から、好
ましくないという問題もある。
【0018】また、上記(2)に示した製造方法は、上
記(1)に示した製造方法の場合と同様に、オリフィス
ピッチを狭くしてピエゾ素子を小型化することは可能で
あるが、印刷法による単板ピエゾのパターニングの後、
焼成し、分極処理する必要がある。この焼成・分極処理
を行うには、例えば温度400℃において10〜20時
間をかけて有機バインダを燃焼(取り除く)必要があ
る。更にその後、焼成温度1000℃〜1300℃まで
昇温して焼結させなくてはならない。このため、振動板
の材質としてはPI(ポリイミド)等に代表される高温
に強い樹脂材料はおろか、Ni(ニッケル)製やSUS
(ステンレス スティール)製の振動板でさえ、上記の
ような降温プロセスにおいては使用することができなく
なるという問題がある。
【0019】実際には、単板ピエゾの組成を工夫して焼
成温度のより低いプロセスが可能となるようにして印刷
法を使用する例も有るようだが、前述のように単板型ピ
エゾ素子の出力は積層ピエソ素子のそれに比較して小さ
く、剛性の高い金属材料を用いた振動板は必然的に変位
量が小さくなってしまうという問題がある。ここでも特
にキャリアジェット方式のインクジェット記録ヘッドに
おける定量側の駆動に用いる場合には、単板型ピエゾ素
子に印加する電圧変化に対するピエゾ変位の変化量が小
さくなってしまう金属材料製の振動板は、高階調性を実
現するのに非常に不利になってしまう。
【0020】上述したように、インクジェット記録ヘッ
ドによる記録は高精細化・高速化に対応していかなくて
はならず、オリフィスの高密度化やキャビティをはじめ
とするインク路の微細化は避けられない。キャビティの
高密度化は、単板型ピエゾ素子の小型化・高密度化につ
ながり、小さな単板型ピエゾ素子をばらつきなく高精度
に作製されることが必要となってくる。更に、所定の電
圧に対して所定のピエゾ変位量が再現性よく得られるよ
うな高分解能も必要となってくる。特にキャリアジェッ
ト方式のインクジェット記録ヘッドにおいては、2液混
合によるドット内階調を特徴とすることから、ピエゾ変
位量のばらつきは濃度のばらつきとなってしまうため、
この必要性は切実なものとなる。
【0021】そこで本発明は、上記事情を鑑みてなされ
たものであり、ピエゾ素子を小型化・高密度化すると共
に、ピエゾ変位量の分解能を高くして、高精細かつ高速
な記録を行うことができるインクジェット記録ヘッド及
びその製造方法を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題は、以下の本発
明に係るインクジェット記録ヘッド及びその製造方法に
より達成される。即ち、請求項1に係るインクジェット
記録ヘッドは、オリフィスプレートに形成された吐出オ
リフィスと、この吐出オリフィスに連通するキャビティ
と、このキャビティに対応するピエゾ素子と、このピエ
ゾ素子の出力をキャビティ内のインクに伝えるための振
動板とを有し、吐出オリフィスからインクを吐出させて
印画対象物に飛ばすインクジェット記録ヘッドであっ
て、ピエゾ素子が振動板上に直接に形成されていること
を特徴とする。
【0023】ここで、「ピエゾ素子」とは、単板ピエゾ
の両面にそれぞれ電極が形成され、圧電性が得られるよ
うにしたものをいう。また、「ピエゾ素子が振動板上に
直接に形成されている」とは、ピエゾ素子が振動板上に
例えば接着剤を介在させることなく直に接して形成され
ていることを意味する。このことは、以下の各請求項に
係るインクジェット記録ヘッドにおいても同様とする。
【0024】このように請求項1に係るインクジェット
記録ヘッドにおいては、吐出オリフィスからインクを吐
出させるインクジェット記録ヘッドにおけるピエゾ素子
が振動板上に直接に形成され、間に接着剤が介在してい
ないことにより、従来のように接着剤によってピエゾ素
子が振動板上に接着されている場合と比較すると、接着
層の厚みが実質的に振動板の厚みの増大となってその剛
性を高める結果となることが防止されるため、高周波領
域における駆動が可能となり、インクジェット記録の高
速化が達成される。
【0025】また、請求項2に係るインクジェット記録
ヘッドは、オリフィスプレートに形成された吐出オリフ
ィス及び定量オリフィスと、これらの吐出オリフィス及
び定量オリフィスにそれぞれ連通する第1及び第2のキ
ャビティと、これら第1及び第2のキャビティに対応す
るピエゾ素子と、これらのピエゾ素子の出力を第1及び
第2のキャビティ内のインク又は希釈液に伝えるための
振動板とを有し、吐出オリフィスからインクと希釈液と
の混合液を吐出させて印画対象物に飛ばすインクジェッ
ト記録ヘッドであって、ピエゾ素子が振動板上に直接に
形成されていることを特徴とする。
【0026】このように請求項2に係るインクジェット
記録ヘッドにおいては、吐出オリフィスからインクと希
釈液との混合液を吐出させるインクジェット記録ヘッド
におけるピエゾ素子が振動板上に直接に形成され、間に
接着剤が介在していないことにより、従来のように接着
剤によってピエゾ素子が振動板上に接着されている場合
と比較すると、上記請求項1に係るインクジェット記録
ヘッドの場合と同様に高周波領域における駆動が可能と
なってインクジェット記録の高速化が達成される。ま
た、これに加えて、接着のバラツキに起因するピエゾ変
位量のバラツキがなくなり、濃度のバラツキの発生が防
止されるため、濃度の分解能が高くなってインクジェッ
ト記録の高精細化も達成される。
【0027】また、請求項3に係るインクジェット記録
ヘッドは、上記請求項1又は2に係るインクジェット記
録ヘッドにおいて、振動板が有機材料からなる構成とす
ることにより、従来の金属材料を用いた振動板の場合と
比較すると、振動板の剛性が小さくなることから、ピエ
ゾ素子のピエゾ変位量が大きくなるため、低消費電力化
が実現されると共に、ピエゾ素子のピエゾ変位量の分解
能が高くなるため、濃度の分解能が高くなってインクジ
ェット記録の高精細化が達成される。
【0028】なお、上記請求項2に係る吐出オリフィス
からインクと希釈液との混合液を吐出させるインクジェ
ット記録ヘッドとしては、吐出オリフィスに連通する第
1のキャビティに希釈液が保持され、定量オリフィスに
連通する第2のキャビティにインクが保持され、定量オ
リフィスからインクを定量した後、吐出オリフィスから
希釈液を吐出させてインクと希釈液との混合液を印画対
象物に飛ばす方式のインクジェット記録ヘッド(通常、
キャリアジェット方式のインクジェット記録ヘッドと呼
ばれる)の他、吐出オリフィスに連通する第1のキャビ
ティにインクが保持され、定量オリフィスに連通する前
記第2のキャビティに希釈液が保持され、定量オリフィ
スから希釈液を定量した後、吐出オリフィスからインク
を吐出させてインクと希釈液との混合液を印画対象物に
飛ばす方式のインクジェット記録ヘッドがあり、いずれ
においても本発明が適用される。なお、前者の方式は、
淡色のドットの表現力に優れており、後者の方式は、シ
ャドウ部に関して十分なインク濃度を得ることができる
という利点がある。
【0029】また、請求項6に係るインクジェット記録
ヘッドの製造方法は、オリフィスプレートに形成された
吐出オリフィスと、この吐出オリフィスに連通するキャ
ビティと、このキャビティに対応するピエゾ素子と、こ
のピエゾ素子の出力をキャビティ内のインクに伝えるた
めの振動板とを有し、吐出オリフィスからインクを吐出
させて印画対象物に飛ばすインクジェット記録ヘッドの
製造方法であって、振動板上に第1の電極を介して超微
粒子堆積法により単板ピエゾを形成した後、その単板ピ
エゾ上に第2の電極を形成することを特徴とする。
【0030】このように請求項6に係るインクジェット
記録ヘッドの製造方法においては、吐出オリフィスから
インクを吐出させるインクジェット記録ヘッドを作製す
る際に、振動板上に第1の電極を介して超微粒子堆積法
により単板ピエゾを形成し、その上に第2の電極を形成
することにより、単板ピエゾの両面にそれぞれ第1及び
第2の電極が形成されたピエゾ素子が振動板上に接着剤
を用いることなく直接に形成されるため、従来のように
接着剤によってピエゾ素子を振動板上に接着する場合と
比較すると、接着層の厚みが実質的に振動板の厚みの増
大となってその剛性を高める結果となることが防止され
るため、高周波領域における駆動が可能となってインク
ジェット記録の高速化が達成されるインクジェット記録
ヘッドが容易に作製される。
【0031】また、請求項7に係るインクジェット記録
ヘッドの製造方法は、オリフィスプレートに形成された
吐出オリフィス及び定量オリフィスと、これらの吐出オ
リフィス及び定量オリフィスにそれぞれ連通する第1及
び第2のキャビティと、これら第1及び第2のキャビテ
ィに対応するピエゾ素子と、これらのピエゾ素子の出力
を第1及び第2のキャビティ内のインク又は希釈液に伝
えるための振動板とを有し、吐出オリフィスからインク
と希釈液との混合液を吐出させて印画対象物に飛ばすイ
ンクジェット記録ヘッドの製造方法であって、振動板上
に第1の電極を介して超微粒子堆積法により単板ピエゾ
を形成した後、この単板ピエゾ上に第2の電極を形成す
ることを特徴とする。
【0032】このように請求項7に係るインクジェット
記録ヘッドの製造方法においては、吐出オリフィスから
インクと希釈液との混合液を吐出させるインクジェット
記録ヘッドを作製する際に、振動板上に第1の電極を介
して超微粒子堆積法により単板ピエゾを形成し、その上
に第2の電極を形成することにより、単板ピエゾの両面
にそれぞれ第1及び第2の電極が形成されたピエゾ素子
が振動板上に接着剤を用いることなく直接に形成される
ため、従来のように接着剤によってピエゾ素子を振動板
上に接着する場合と比較すると、上記請求項6に係るイ
ンクジェット記録ヘッドの製造方法の場合と同様に、高
周波領域における駆動が可能となってインクジェット記
録の高速化が達成される。これに加えて、接着のバラツ
キに起因するピエゾ変位量のバラツキがなくなり、濃度
のバラツキの発生が防止されるため、濃度の分解能が高
くなってインクジェット記録の高精細化が達成されるイ
ンクジェット記録ヘッドが容易に作製される。
【0033】また、請求項8に係るインクジェット記録
ヘッドの製造方法は、上記請求項6又は7に係るインク
ジェット記録ヘッドの製造方法において、超微粒子堆積
法により単板ピエゾを形成する際に、ピエゾ素子のパタ
ーンを開口部とするマスクを用いて、単板ピエゾを選択
的に形成する構成とすることにより、必要なピエゾ素子
のみが形成されることから、従来のようにキャビティが
存在しない部分にまで無駄なピエゾ素子が形成されてそ
のまま放置されることはなくなるため、インクジェット
記録ヘッドが廃棄された場合においても、有害な鉛を含
んでいるピエゾ素子が環境に与える悪影響は最小限に抑
制される。また、マスク上に堆積された単板ピエゾは回
収して再利用することが可能であるため、資源の節減と
有効利用に寄与し、コストも低減される。
【0034】また、請求項9に係るインクジェット記録
ヘッドの製造方法は、上記請求項6又は7に係るインク
ジェット記録ヘッドの製造方法において、振動板の材料
として有機材料を用いる構成とすることにより、振動板
の材料として金属材料を用いる従来の場合と比較する
と、振動板の剛性が小さくなることから、ピエゾ素子の
ピエゾ変位量が大きくなるため、低消費電力化が実現さ
れるインクジェット記録ヘッドが容易に作製される。ま
た、ピエゾ素子のピエゾ変位量の分解能も高くなるた
め、濃度の分解能が高くなってインクジェット記録の高
精細化が達成されるインクジェット記録ヘッドが容易に
作製される。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照しながら、
本発明の実施の形態を説明する。最初に、本発明の一実
施形態に係るキャリアジェット方式のカイザー型インク
ジェット記録ヘッドについて、図1及び図2を用いて説
明する。ここで、図1は本実施形態に係るキャリアジェ
ット方式のカイザー型インクジェット記録ヘッドを示す
概略斜視図であり、図2は図1に示すキャリアジェット
方式のカイザー型インクジェット記録ヘッドのA部を拡
大した斜視図である。
【0036】図1及び図2に示されるように、例えばP
EI(ポリエーテルイミド)製のオリフィスプレート1
0には、インクを定量するための定量オリフィス12a
と希釈液を吐出するための吐出オリフィス12bとが、
その出口部を互いに隣接して設けられている。ここで、
吐出オリフィス12bは、オリフィスプレート10底面
に対して垂直方向に開口されているのに対し、定量オリ
フィス12aの開口方向は、この吐出オリフィス12b
の開口方向に対して約30°の角度をなして傾斜してい
る。
【0037】また、オリフィスプレート10には、イン
クを保持するインク用キャビティ14aが定量オリフィ
ス12aに連通して形成され、また希釈液を保持する希
釈液用キャビティ14bが吐出オリフィス12bに連通
して形成されている。更に、インク用キャビティ14a
にインクを供給するインク供給室16a及び希釈液用キ
ャビティ14bに希釈液を供給する希釈液供給室16b
がそれぞれ形成されている。
【0038】また、オリフィスプレート10上には、例
えばPI(ポリイミド)等の有機樹脂からなる振動板1
8が形成されている。更に、インク用キャビティ14a
に対応する振動板18上には、定量用の単板型ピエゾ素
子20aが接着剤を介在させることなく直接に形成され
ており、希釈液用キャビティ14bに対応する振動板1
8上には、吐出用の単板型ピエゾ素子20bが接着剤を
介在させることなく直接に形成されている。
【0039】これら定量用及び吐出用の単板型ピエゾ素
子20a、20bは、単板ピエゾと、この単板ピエゾと
振動板18とに挟まれている例えばAuからなるグラン
ド用電極と、単板ピエゾ上面に形成された例えばAuか
らなる上部電極とから構成され、これら単板ピエゾの両
面に設けられたグランド用電極及び上部電極に適当な電
圧を印加することにより、単板ピエゾの上部電極側が収
縮して、グランド用電極側、即ち振動板18側を凸とし
た曲げ方向に力が発生するようになっている。そして、
定量用及び吐出用の単板型ピエゾ素子20a、20bの
長手方向が電圧の印加により収縮する方向(いわゆるd
31方向)となるよう配置されている。
【0040】以上説明したように、本実施形態に係るキ
ャリアジェット方式のカイザー型インクジェット記録ヘ
ッドにおいては、定量用及び吐出用の単板型ピエゾ素子
20a、20bが振動板18上に接着剤を介在させるこ
となく直接に形成され、接着剤を用いることなく定量用
及び吐出用の単板型ピエゾ素子20a、20bと振動板
18とが結合されているため、従来のように接着剤によ
ってピエゾ素子が振動板上に接着されている場合と比較
すると接着層の厚みが実質的に振動板の厚みの増大とな
ってその剛性を高める結果となることが防止され、将来
更なる高周波数化を行う際に無視できなくなる接着層の
厚さをゼロにすることが可能になるため、高周波領域に
おける駆動が可能となってインクジェット記録の高速化
が達成される。また、接着のバラツキに起因するピエゾ
変位量のバラツキがなくなり、濃度のバラツキの発生が
防止されるため、濃度の分解能が高くなってインクジェ
ット記録の高精細化も達成される。
【0041】しかも、振動板18がPI等の有機樹脂か
らなっているため、従来の金属材料を用いた振動板の場
合と比較すると振動板18の剛性が小さくなることか
ら、定量用及び吐出用の単板型ピエゾ素子20a、20
bのピエゾ変位量が大きくなるため、低消費電力化が実
現される。また、定量用及び吐出用の単板型ピエゾ素子
20a、20bのピエゾ変位量の分解能も高くなるた
め、濃度の分解能が高くなってインクジェット記録の更
なる高精細化が達成される。
【0042】次に、本実施形態に係るキャリアジェット
方式のカイザー型インクジェット記録ヘッドの製造方法
を、図3(a)〜(d)及び図4を用いて説明する。こ
こで、図3(a)〜(d)は本実施形態に係るキャリア
ジェット方式のカイザー型インクジェット記録ヘッドの
製造方法を説明するための工程斜視図であり、図4は図
3(c)に示す工程を更に詳しく説明するための概念図
である。
【0043】先ず、図示はしないが、PEI製のオリフ
ィスプレート10に対してエキシマレーザ加工、射出成
型加工、又は機械加工を行い、インク用キャビティ14
a、希釈液用キャビティ14b、インク供給室16a、
及び希釈液供給室16bをそれぞれ形成する。その後、
エキシマレーザ加工により、定量オリフィス12a及び
吐出オリフィス12bを形成する。
【0044】続いて、オリフィスプレート10上に、P
I等の有機樹脂からなる振動板18を形成する。更に、
この振動板18全面に、定量用及び吐出用の単板型ピエ
ゾ素子20a、20bを構成する例えばAuからなるグ
ランド用電極(図示せず)を形成する。
【0045】次いで、図3(a)に示されるように、振
動板18全面に形成したグランド用電極(図示せず)上
に、例えばPIからなるマスク材22を接着する。この
マスク材22の厚さは、後に形成する単板ピエゾの厚さ
を100μmとするために、ここでは120μmとす
る。なお、本実施形態においては、マスク材22として
PIを使用しているが、次の工程において行うエキシマ
レーザを用いたアブレーション加工が可能なフィルム状
の材料であれば、PIに限らず他の材料でもかまわな
い。
【0046】次いで、図3(b)に示されるように、エ
キシマレーザ24を光源とするマスクイメージ法を用い
て、マスク材22のアブレーション加工を行い、単板型
ピエゾ素子のパターンの開口部26を形成する。なお、
このアブレーション加工においては、振動板18全面に
形成されたグランド用電極がAuを材料としていること
から、PIからなるマスク材22よりも加工され難く、
またアブレーション加工はほぼ0.1μm単位で加工深
さのコントロールが可能なため、下地のグランド用電極
に殆どダメージを与えることなく、マスク材22のパタ
ーニングを行うことができる。
【0047】次いで、図3(c)及び図4に示されるよ
うに、超微粒子堆積法を用いて単板ピエゾ28を形成す
る。この工程においては、先ず、材料となる超微粒子を
製作する。即ち、所定の組成式に従って原料粉末を調合
する。例えばPZTの場合、原料粉末としてPbO、Z
rO2 、TO2 等を用いる。そして、この調合された原
料粉末を例えば温度1000℃〜1300℃において本
焼成した後、直径が1mm程度のジルコニアセラミクス
製のボールなどと共にボールミル等により粉砕して、平
均粒径が数十nm〜数百nmの均一な大きさの超微粒子
粉にする。ここで、特にポイントとなるのは、超微粒子
粉に圧電性を示すペロブスカイト構造の本焼粉を用いる
ことである。
【0048】こうして得られた超微粒子粉を不活性ガス
と混合し、微少なノズル30を通して数百m/secの
速度で噴射する。この方法は、通常、ガスデポジション
法と呼ばれる。振動板18全面に形成されたグランド用
電極上には、単板型ピエゾ素子のパターンの開口部26
を形成したマスク材22が接着されているため、このマ
スク材22のパターンがグランド用電極上に転写され、
インク用キャビティ14a及び希釈液用キャビティ14
bに対応する所望の位置に厚さ100μmの単板ピエゾ
28が形成される。そして、このようにして超微粒子堆
積法によって形成された単板ピエゾ28は、材料として
用いた本焼粉のペロブスカイト構造を維持していること
が確認されている。
【0049】なお、このとき、グランド用電極上に高速
で吹き付けられた超微粒子は、その運動エネルギーが熱
エネルギーに変化することにより、グランド用電極−超
微粒子、超微粒子−超微粒子間の結合が促進され、堆積
されていくものと考えられているが、現在のところその
詳細なメカニズムは解明されていない。
【0050】また、ここで用いるノズル30には、SU
S製やMo(モリブデン)製やジルコニアセラミクス製
などが用いられるが、電気の流れる材料については放電
加工により、セラミクス等は本焼成前に機械加工によ
り、ノズル穴加工が施される。そして、その後ノズル3
0の内面を滑らかにするために液体フォーミング加工に
より仕上げられている。
【0051】次いで、図3(d)に示されるように、マ
スク材22を剥がす。その後、図示はしないが、単板ピ
エゾ28上にそれぞれ例えばAuからなる上部電極を形
成して、分極処理を行う。このようにして、インク用キ
ャビティ14a及び希釈液用キャビティ14bに対応す
る定量用の単板型ピエゾ素子20a及び吐出用の単板型
ピエゾ素子20bを振動板18上に直接に形成する。
【0052】なお、このとき、超微粒子堆積法によって
形成された単板ピエゾ28は本焼粉のペロブスカイト構
造を維持しているため、単板ピエゾ28の高温処理を行
わなくとも、上部電極の形成と分極処理を行うだけで、
定量用の単板型ピエゾ素子20a及び吐出用の単板型ピ
エゾ素子20bはアクチュエータとして使用可能とな
る。このようにして、キャリアジェット方式のカイザー
型インクジェット記録ヘッドの主要部分を完成する。
【0053】以上説明したように、本実施形態に係るキ
ャリアジェット方式のカイザー型インクジェット記録ヘ
ッドの製造方法においては、定量用及び吐出用の単板型
ピエゾ素子20a、20bを振動板18上に接着剤を介
在させることなく直接に形成し、接着剤を用いることな
く定量用及び吐出用の単板型ピエゾ素子20a、20b
と振動板18とを結合するため、従来のように接着剤に
よってピエゾ素子を振動板上に接着する場合と比較する
と接着層の厚みが実質的に振動板の厚みの増大となって
その剛性を高める結果となることを防止し、将来更なる
高周波数化を行う際に無視できなくなる接着層の厚さを
ゼロにすることが可能になるため、高周波領域における
駆動が可能となってインクジェット記録の高速化が達成
される。また、接着のバラツキに起因するピエゾ変位量
のバラツキがなくなり、濃度のバラツキの発生が防止さ
れるため、濃度の分解能が高くなってインクジェット記
録の高精細化も達成される。
【0054】しかも、振動板18の材料にPI等の有機
樹脂を使用しているため、従来の金属材料を用いた振動
板の場合と比較すると振動板18の剛性が小さくなるこ
とから、定量用及び吐出用の単板型ピエゾ素子20a、
20bのピエゾ変位量が大きくなるため、低消費電力化
が実現される。また、定量用及び吐出用の単板型ピエゾ
素子20a、20bのピエゾ変位量の分解能も高くなる
ため、濃度の分解能が高くなってインクジェット記録の
更なる高精細化が達成される。
【0055】次に、本実施形態に係るキャリアジェット
方式のカイザー型インクジェット記録ヘッドの駆動回路
を、図5を用いて説明する。ここで、図5は本実施形態
に係るキャリアジェット方式のカイザー型インクジェッ
ト記録ヘッドの駆動回路を示すブロック図である。
【0056】図5に示されるように、デジタル中間調デ
ータが他ブロックからシリアルパラレル変換回路32に
供給され、このシリアルパラレル変換回路32から定量
用の単板型ピエゾ素子20aを制御するインク定量部制
御回路34及び吐出用の単板型ピエゾ素子20bを制御
する吐出部制御回路36にそれぞれ送られるようになっ
ている。
【0057】また、これらインク定量部制御回路34及
び吐出部制御回路36からは、定量用の単板型ピエゾ素
子20aからなるインク定量部38及び吐出用の単板型
ピエゾ素子20bからなる吐出部40にそれぞれ所定の
制御信号が送られるようになっている。
【0058】また、印字トリガが他ブロックからタイミ
ング制御回路42に出力され、このタイミング制御回路
42からインク定量部制御回路34及び吐出制御回路3
6にそれぞれ出力されるようになっている。
【0059】いま、シリアルパラレル変換回路32から
送られてきたデジタル中間調データが所定のしきい値以
下の場合、インク定量部制御回路34及び吐出制御回路
36は所定の制御信号をインク定量部38及び吐出部4
0に送らず、インクの定量及びインクと希釈液との混合
液の吐出は行われない。
【0060】また、シリアルパラレル変換回路32から
送られてきたデジタル中間調データが所定のしきい値を
超え、かつ印字タイミングになると、他ブロックから出
力された印字トリガをタイミング制御回路42が検出
し、所定のタイミングでインク定量部制御回路34及び
吐出制御回路36にそれぞれインク定量部コントロール
信号及び吐出コントロール信号を出力する。このとき、
インク定量部制御回路34及び吐出制御回路36はイン
ク定量部38及び吐出部40にそれぞれ定量用の単板型
ピエゾ素子20a及び吐出用の単板型ピエゾ素子20b
の駆動電圧を印加させる所定の制御信号を送る。こうし
て、インクの定量及びインクと希釈液との混合液の吐出
が行われる。
【0061】次に、本実施形態に係るキャリアジェット
方式のカイザー型インクジェット記録ヘッドの動作を、
図1、図2及び図6を用いて説明する。ここで、図6は
本実施形態に係るキャリアジェット方式のカイザー型イ
ンクジェット記録ヘッドの単板型ピエゾ素子への駆動電
圧の印加タイミングチャートである。なお、図6におい
ては、横軸を時間とし、縦軸を定量用及び吐出用の単板
型ピエゾ素子への駆動電圧とする。また、図中の数字は
時間(単位:μsec)を表す。
【0062】図1、図2において、インクはインクタン
ク(図示せず)から供給パイプ(図示せず)を通ってイ
ンク供給室16aに送られ、更にインク用キャビティ1
4aに供給されて、インク用キャビティ14a及び定量
オリフィス12aに充填される。また、希釈液は希釈液
タンク(図示せず)から供給パイプ(図示せず)を通っ
て希釈液供給室16bに送られ、更に希釈液用キャビテ
ィ14bに供給されて、希釈液用キャビティ14b及び
吐出オリフィス12bに充填される。
【0063】そして、このキャリアジェット方式のカイ
ザー型インクジェット記録ヘッドを用いて印刷を行うに
は、以下のようにすればよい。即ち、図6に示されるよ
うに、先ず、図中の(A)で示す時点においては、定量
用及び吐出用の単板型ピエゾ素子20a、20bの駆動
電圧を共に0〔V〕としておく。
【0064】次いで、図中の(B)で示す時点におい
て、定量用の単板型ピエゾ素子20aに駆動電圧を印加
し、その駆動電圧を徐々に上げて、図中の(D)で示す
時点までに50〔μsec〕かけて20〔V〕まで上げ
る。すると、定量用の単板型ピエゾ素子20aが振動板
18側を凸に屈曲し、インク用キャビティ14aを押し
てその体積を減少させる。そのため、図中の(B)で示
す時点と図中の(D)で示す時点の間にある図中の
(C)で示す時点において、定量オリフィス12aから
インクが押し出される。
【0065】そして、図中の(D)で示す時点から図中
の(E)で示す時点までの50〔μsec〕の間、この
状態で保持する。すると、定量オリフィス12aと吐出
オリフィス12bとはその出口部が互いに隣接している
ことから、図中の(E)で示す時点において、定量オリ
フィス12aから押し出されたインクと吐出オリフィス
12bの出口部の希釈液とが互いに接触し、表面張力に
よって結合した状態になる。
【0066】続いて、図中の(E)で示す時点から定量
用の単板型ピエゾ素子20aの駆動電圧を徐々に元の値
まで下降させていく。すると、定量用の単板型ピエゾ素
子20aは平らに戻ろうとするため、インク用キャビテ
ィ14aの体積が増大して、インクは定量オリフィス1
2aに引き込まれ始める。
【0067】そして、図中の(E)で示す時点よりも遅
い時点である図中の(F)で示す時点から図中の(G)
で示す時点まで5〔μsec〕かけて、吐出用の単板型
ピエゾ素子20bの駆動電圧を0〔V〕から24〔V〕
まで上げる。すると、吐出用の単板型ピエゾ素子20b
が振動板18側を凸に屈曲し、希釈液用キャビティ14
bを押してその体積を減少させる。その結果、図中の
(F)で示す時点において、希釈液が吐出オリフィス1
2bより押し出され始め、これと接触しているインクの
一部も共に押し出され始める。
【0068】そして、図中の(G)で示す時点から図中
の(I)で示す時点までの12〔μsec〕の間、この
状態で保持する。すると、図中の(G)で示す時点と図
中の(I)で示す時点の間である図中の(H)で示す時
点において、希釈液はインクと共に吐出オリフィス12
bから更に押し出された状態となる。この時、定量用の
単板型ピエゾ素子20aの駆動電圧は下降を続けている
ため、インクは希釈液と接触している部分を残存させる
ようにして定量オリフィス12a内に引き込まれてい
く。
【0069】次いで、図中の(I)で示す時点から吐出
用の単板型ピエゾ素子20bの駆動電圧を徐々に下降さ
せていく。すると、吐出用の単板型ピエゾ素子20bが
平らに戻り始め、希釈液用キャビティ14bの体積が増
大していく。その結果、図中の(I)よりも若干後の時
点である図中の(J)で示す時点において、インクと希
釈液とが混合した混合液と希釈液との間にくびれが発生
し始める。なお、この時点において、定量用の単板型ピ
エゾ素子20aの駆動電圧は元の0〔V〕に戻り、この
後はこの状態が保持される。
【0070】そして、図中の(J)で示す時点よりも後
の時点である図中の(K)で示す時点においては、イン
クと希釈液との混合液が希釈液から引きちぎれ、吐出オ
リフィス12bから吐出される一方、希釈液は吐出オリ
フィス12b内に引き込まれる。
【0071】更に、図中の(K)で示す時点よりも後の
時点である図中の(L)で示す時点において、吐出用の
単板型ピエゾ素子20bの駆動電圧は元の0〔V〕に戻
る。ここで、図中の(I)で示す時点から図中の(L)
で示す時点までの時間は100〔μsec〕である。こ
の時点においては、混合液は球体をなして被記録材に向
けて飛翔を続けており、その後、被記録材に被着して記
録がなされる。
【0072】なお、図中の(J)で示す時点から図中の
(L)で示す時点までの間においてインクは毛細管力に
よって定量オリフィス12a内に徐々に充填されてい
き、図中の(L)で示す時点においては、定量オリフィ
ス12aの先端部まで充填される。但し、図中の(L)
で示す時点においては、インクの先端は若干振動して盛
り上がりを形成する。
【0073】そして、図中の(L)で示す時点よりも後
の図中の(M)で示す時点においては、希釈液がインク
と同様に毛細管力により吐出オリフィス12b内に充填
されてくるが、その先端部は慣性により若干振動して盛
り上がりを形成する。なお、この時点においては、イン
クの振動は収まっている。また、図中の(M)で示す時
点よりも後の図中の(N)で示す時点においては、希釈
液の振動も収まり待機状態に戻る。
【0074】なお、ここでは、吐出周期を1〔mse
c〕、即ち周波数を1〔kHz〕として、この1〔ms
ec〕の間にインクの定量と、インクと希釈液との混合
と、混合液滴の吐出を行っている。そして、吐出用の単
板型ピエゾ素子20bの最大駆動電圧を24〔V〕と
し、定量用の単板型ピエゾ素子20aの最大駆動電圧を
20〔V〕としている。
【0075】そして、印刷を行うには、上記の動作を繰
返せばよいが、濃度階調を表現するためにはドット毎に
インク濃度を変化させる必要がある。即ち、定量時の定
量用の単板型ピエゾ素子20aの駆動電圧を低くして、
定量されるインクの量を減少させ、低濃度のドットを形
成する必要がある。この場合のキャリアジェット方式の
カイザー型インクジェット記録ヘッドの動作を、図中の
(N)で示す時点以降に示す。即ち、図中の(N)で示
す時点以降に、上記の図中の(B)で示す時点以降に示
した場合と同様のタイミングにおいて、定量用の単板型
ピエゾ素子20aに駆動電圧を印加し、更に吐出用の単
板型ピエゾ素子20bに駆動電圧を印加する。但し、上
記の場合、定量時における定量用の単板型ピエゾ素子2
0aの駆動電圧が20〔V〕であったのに対して、この
場合には8〔V〕と低くなっている点が異なる。
【0076】このように、上記の場合と同様のタイミン
グにおいて定量用及び吐出用の単板型ピエゾ素子20
a、20bに駆動電圧を印加すると共に、定量時におけ
る定量用の単板型ピエゾ素子20aの駆動電圧を上記の
場合の20〔V〕から8〔V〕に低減することにより、
定量されるインクの量を減少させて、低濃度のドットを
形成する。こうして、濃度階調を表現する。なお、定量
時における定量用の単板型ピエゾ素子20aの駆動電圧
を増減する代わりに、駆動パルスの幅を増減しても同様
の効果が得られる。
【0077】以上説明したように、本実施形態に係るキ
ャリアジェット方式のカイザー型インクジェット記録ヘ
ッドにおいては、インクを押し出す定量オリフィス12
aと希釈液を吐出する吐出オリフィス12bを別々に有
しているため、吐出待機時においてはインクと希釈液と
が接触することがなく、両者は確実に分離された状態と
なっている。また、混合液の吐出動作においても、定量
オリフィス12aと吐出オリフィス12bとの間におい
てインク及び希釈液の不要な流れ込みが生じることはな
い。また、定量オリフィス12aの出口部と吐出オリフ
ィス12bの出口部とが互いに隣接して形成されている
ことから、インクを定量オリフィス12aから吐出オリ
フィス12bに向けて滲み出させる際に、インクが吐出
オリフィス12bに安定して供給される。
【0078】次に、本実施形態に係るキャリアジェット
方式のカイザー型インクジェット記録ヘッドが搭載され
たインクジェット記録装置を、図7及び図8を用いて説
明する。ここで、図7は本実施形態に係るキャリアジェ
ット方式のカイザー型インクジェット記録ヘッドが搭載
されたシリアル型のインクジェット記録装置を示す概略
図であり、図8は本実施形態に係るキャリアジェット方
式のカイザー型インクジェット記録ヘッドが搭載された
ライン型のインクジェット記録装置を示す概略図であ
る。
【0079】先ず、シリアル型のインクジェット記録装
置においては、図7に示されるように、被印刷物として
のプリント紙44が、ドラム軸方向に平行に設けられた
紙圧着ローラ46によってドラム48に圧着保持されて
いる。そして、このドラム48の外周には、送りネジ5
0がドラム軸方向に平行に設けられている。また、この
送りネジ50には、本実施形態に係るキャリアジェット
方式のカイザー型インクジェット記録ヘッド52が保持
されている。そして、このキャリアジェット方式のカイ
ザー型インクジェット記録ヘッド52は送りネジ50の
回転により図中に矢印で示すようにドラム軸方向に移動
するようになっている。
【0080】また、ドラム48はプーリ54、ベルト5
6、プーリ58を介してモータ60に接続され、このモ
ータ60の回転に伴ってドラム48が回転駆動するよう
になっている。更に、駆動制御部としてのヘッドドライ
ブ回路/ヘッド送り制御回路/ドラム回転制御回路62
は、それぞれキャリアジェット方式のカイザー型インク
ジェット記録ヘッド52、送りネジ50、及びモータ6
0に接続されている。
【0081】いま、他のブロックから印画データ及び制
御信号がヘッドドライブ回路/ヘッド送り制御回路/ド
ラム回転制御回路62に送られてくると、これらの印画
データ及び制御信号に基づいて、ヘッドドライブ回路/
ヘッド送り制御回路/ドラム回転制御回路62から所定
の駆動信号が発せられ、それぞれキャリアジェット方式
のカイザー型インクジェット記録ヘッド52、送りネジ
50、及びモータ60を駆動する。即ち、キャリアジェ
ット方式のカイザー型インクジェット記録ヘッド52が
紙圧着ローラ46によってドラム48に圧着保持されて
いるプリント紙44上に印字を行うと共に、送りネジ5
0が回転し、この送りネジ50の回転に伴ってキャリア
ジェット方式のカイザー型インクジェット記録ヘッド5
2がドラム軸方向に移動する。
【0082】こうして、キャリアジェット方式のカイザ
ー型インクジェット記録ヘッド52が移動して1行分の
印字が終了すると、モータ60が回転し、このモータ6
0の回転に伴ってドラム48が1行分だけ回転する。そ
して、キャリアジェット方式のカイザー型インクジェッ
ト記録ヘッド52による次の行の印字に移る。なお、キ
ャリアジェット方式のカイザー型インクジェット記録ヘ
ッド52の移動は、同一方向だけの場合と往復方向の場
合とがある。
【0083】次いで、ライン型のインクジェット記録装
置においては、図8に示されるように、被印刷物として
のプリント紙44が、ドラム軸方向に平行に設けられた
紙圧着ローラ46によってドラム48に圧着保持されて
いる。但し、このドラム48の外周には、上記図7に示
す送りネジ50及びキャリアジェット方式のカイザー型
インクジェット記録ヘッド52の代わりに、多数のキャ
リアジェット方式のカイザー型インクジェット記録ヘッ
ドがライン状に配置されたラインヘッド64がドラム軸
方向に固定して設けられている。
【0084】また、上記図7に示す場合と同様に、ドラ
ム48はプーリ54、ベルト56、プーリ58を介して
モータ60に接続され、このモータ60の回転に伴って
ドラム48回転駆動するようになっている。更に、駆動
制御部としてのヘッドドライブ回路/ドラム回転制御回
路66は、それぞれラインヘッド64及びモータ60に
接続されている。
【0085】いま、他のブロックから印画データ及び制
御信号がヘッドドライブ回路/ドラム回転制御回路66
に送られてくると、これらの印画データ及び制御信号に
基づいて、ヘッドドライブ回路/ドラム回転制御回路6
6から所定の駆動信号が発せられ、それぞれラインヘッ
ド64及びモータ60を駆動する。即ち、ラインヘッド
64が、紙圧着ローラ46によってドラム48に圧着保
持されているプリント紙44上に1行分の印字を同時に
行う。この1行分の印字が終了すると、モータ60が回
転し、このモータ60の回転に伴ってドラム48が1行
分だけ回転する。そして、ラインヘッド64による次の
行の印字に移る。なお、この場合、全ラインを一括して
印字したり、複数ブロックに分割したり、1行おきに交
互に印字する方法も考えられる。
【0086】次に、本実施形態に係るキャリアジェット
方式のカイザー型インクジェット記録ヘッドが搭載され
たインクジェット記録装置の印字及び制御系を、図9を
用いて説明する。ここで、図9は本実施形態に係るキャ
リアジェット方式のカイザー型インクジェット記録ヘッ
ドが搭載されたインクジェット記録装置の印字及び制御
系を示すブロック図である。
【0087】図9に示されるように、印画データ及びこ
れ以外の操作部信号や外部制御信号等の制御信号は信号
処理制御回路68に入力されるようになっている。そし
て、信号処理制御回路68に入力された印画データは、
印字順番に揃えられ、ヘッドドライブ回路70を介して
ヘッド72に送られるようになっている。このヘッド7
2には、階調信号や吐出信号も入力される。
【0088】なお、印字順番はヘッド72や印字部の構
成で異なり、また印画データの入力順番との関係もある
ため、必要に応じてラインバッファメモリや1画面メモ
リなどのメモリ74に一旦記録してから取り出される場
合もある。
【0089】また、マルチヘッドでオリフィス数が非常
に多い場合には、ヘッド72にIC(集積回路)を搭載
してヘッド72に接続する配線数を減少するようにされ
ている。また、信号処理制御回路68には補正回路76
が接続されており、印字の濃度を調整するγ補正、カラ
ーの場合の色補正、各ヘッドのばらつき補正などを行う
ようになっている。この補正回路76には予め決められ
た補正データをROMマップ型式によって格納してお
き、外部条件、例えばオリフィス番号や温度や入力信号
などに応じて取り出すようにされているのが一般的であ
る。
【0090】また、信号処理制御回路68はCPU(中
央処理装置)やDSP(ディジタル信号処理)構成とし
てソフトウエアで処理されるのが一般的であり、ここで
処理された信号は各種制御部78に送られるようになっ
ている。この各種制御部78においては、ドラム及び送
りネジを回転駆動するモータの駆動、同期、ヘッドのク
ーニング、プリント紙の供給、排出などの制御が行われ
る。
【0091】
【発明の効果】以上、詳細に説明した通り、本発明に係
るインクジェット記録ヘッド及びその製造方法によれ
ば、次のような効果を奏することができる。即ち、請求
項1に係るインクジェット記録ヘッドによれば、吐出オ
リフィスからインクを吐出させるインクジェット記録ヘ
ッドにおいて、ピエゾ素子が振動板上に直接に形成さ
れ、間に接着剤が介在していないことにより、接着層の
厚みが実質的に振動板の厚みの増大となってその剛性を
高める結果となることが防止されるため、高周波領域に
おける駆動が可能となり、インクジェット記録の高速化
を達成することができる。
【0092】また、請求項2に係るインクジェット記録
ヘッドによれば、吐出オリフィスからインクと希釈液と
の混合液を吐出させるインクジェット記録ヘッドにおい
て、ピエゾ素子が振動板上に直接に形成され、間に接着
剤が介在していないことにより、上記請求項1に係るイ
ンクジェット記録ヘッドの場合と同様に、高周波領域に
おける駆動が可能となってインクジェット記録の高速化
が達成されることに加え、接着のバラツキに起因するピ
エゾ変位量のバラツキがなくなり、濃度のバラツキの発
生が防止されるため、濃度の分解能が高くなり、インク
ジェット記録の高精細化を達成することもできる。
【0093】また、請求項3に係るインクジェット記録
ヘッドによれば、振動板が有機材料からなることによ
り、振動板の剛性が小さくなることから、ピエゾ素子の
ピエゾ変位量が大きくなるため、低消費電力化を実現す
ることができると共に、ピエゾ素子のピエゾ変位量の分
解能が高くなるため、濃度の分解能が高くなって、イン
クジェット記録の高精細化を達成することもできる。
【0094】また、請求項6に係るインクジェット記録
ヘッドの製造方法によれば、吐出オリフィスからインク
を吐出させるインクジェット記録ヘッドを作製する際
に、振動板上に第1の電極を介して超微粒子堆積法によ
り単板ピエゾを形成し、その上に第2の電極を形成する
ことにより、ピエゾ素子が振動板上に接着剤を用いるこ
となく直接に形成されることから、接着層の厚みが実質
的に振動板の厚みの増大となってその剛性を高める結果
となることが防止されるため、高周波領域における駆動
が可能となってインクジェット記録の高速化が達成され
るインクジェット記録ヘッドを容易に作製することがで
きる。
【0095】また、請求項7に係るインクジェット記録
ヘッドの製造方法によれば、吐出オリフィスからインク
と希釈液との混合液を吐出させるインクジェット記録ヘ
ッドを作製する際に、振動板上に第1の電極を介して超
微粒子堆積法により単板ピエゾを形成し、その上に第2
の電極を形成することにより、ピエゾ素子が振動板上に
接着剤を用いることなく直接に形成されることから、上
記請求項6に係るインクジェット記録ヘッドの製造方法
の場合と同様に、高周波領域における駆動が可能となっ
てインクジェット記録の高速化が達成されることに加
え、接着のバラツキに起因するピエゾ変位量のバラツキ
がなくなり、濃度のバラツキの発生が防止されるため、
濃度の分解能が高くなってインクジェット記録の高精細
化が達成されるインクジェット記録ヘッドを容易に作製
することができる。
【0096】また、請求項8に係るインクジェット記録
ヘッドの製造方法によれば、超微粒子堆積法により単板
ピエゾを形成する際に、ピエゾ素子のパターンを開口部
とするマスクを用いて単板ピエゾを選択的に形成するこ
とにより、必要なピエゾ素子のみが形成されることか
ら、無駄なピエゾ素子が形成されてそのまま放置される
ことはなくなるため、インクジェット記録ヘッドが廃棄
された場合にも、有害な鉛を含んでいるピエゾ素子が環
境に与える悪影響は最小限に抑制することができる。ま
た、マスク上に堆積された単板ピエゾは回収して再利用
することが可能であるため、資源の節減と有効利用に寄
与し、コストを低減することもできる。
【0097】また、請求項9に係るインクジェット記録
ヘッドの製造方法によれば、振動板の材料として有機材
料を用いることにより、振動板の剛性が小さくなること
から、ピエゾ素子のピエゾ変位量が大きくなるため、低
消費電力化が実現されると共に、ピエゾ素子のピエゾ変
位量の分解能も高くなるため、濃度の分解能が高くなっ
てインクジェット記録の高精細化が達成されるインクジ
ェット記録ヘッドを容易に作製することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るキャリアジェット方
式のカイザー型インクジェット記録ヘッドを示す概略斜
視図である。
【図2】図1に示すキャリアジェット方式のカイザー型
インクジェット記録ヘッドの一部拡大図である。
【図3】(a)〜(d)は本発明の一実施形態に係るキ
ャリアジェット方式のカイザー型インクジェット記録ヘ
ッドの製造方法を説明するための工程斜視図である。
【図4】図3(c)に示すキャリアジェット方式のカイ
ザー型インクジェット記録ヘッドの製造工程を更に詳し
く説明するための概念図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るキャリアジェット方
式のカイザー型インクジェット記録ヘッドの駆動回路を
示すブロック図である。
【図6】本発明の一実施形態に係るキャリアジェット方
式のカイザー型インクジェット記録ヘッドの単板型ピエ
ゾ素子への駆動電圧の印加タイミングチャートである。
【図7】本発明の一実施形態に係るキャリアジェット方
式のカイザー型インクジェット記録ヘッドが搭載されて
いるシリアル型のインクジェット記録装置を示す概略図
である。
【図8】本発明の一実施形態に係るキャリアジェット方
式のカイザー型インクジェット記録ヘッドが搭載されて
いるライン型のインクジェット記録装置を示す概略図で
ある。
【図9】本発明の一実施形態に係るキャリアジェット方
式のカイザー型インクジェット記録ヘッドが搭載されて
いるインクジェット記録装置の印字及び制御系を示すブ
ロック図である。
【符号の説明】
10…オリフィスプレート、12a…定量オリフィス、
12b…吐出オリフィス、14a…インク用キャビテ
ィ、14b…希釈液用キャビティ、16a…インク供給
室、16b…希釈液供給室、18…振動板、20a…定
量用の単板型ピエゾ素子、20b…吐出用の単板型ピエ
ゾ素子、22…マスク材、24…エキシマレーザ、26
…開口部、28…単板ピエゾ、30…ノズル、32…シ
リアルパラレル変換回路、34…インク定量部制御回
路、36…吐出部制御回路、38…インク定量部、40
…吐出部、42…タイミング制御回路、44…プリント
紙、46…紙圧着ローラ、48…ドラム、50…送りネ
ジ、52…キャリアジェット方式のカイザー型インクジ
ェット記録ヘッド、54…プーリ、56…ベルト、58
…プーリ、60…モータ、62…ヘッドドライブ回路/
ヘッド送り制御回路/ドラム回転制御回路、64…ライ
ンヘッド、66…ヘッドドライブ回路/ドラム回転制御
回路、68…信号処理制御回路、70…ヘッドドライブ
回路、72…ヘッド、74…メモリ、76…補正回路、
78…各種制御部。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オリフィスプレートに形成された吐出オ
    リフィスと、前記吐出オリフィスに連通するキャビティ
    と、前記キャビティに対応するピエゾ素子と、前記ピエ
    ゾ素子の出力を前記キャビティ内のインクに伝えるため
    の振動板とを有し、前記吐出オリフィスからインクを吐
    出させて印画対象物に飛ばすインクジェット記録ヘッド
    であって、 前記ピエゾ素子が、前記振動板上に直接に形成されてい
    ることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 オリフィスプレートに形成された吐出オ
    リフィス及び定量オリフィスと、前記吐出オリフィス及
    び前記定量オリフィスにそれぞれ連通する第1及び第2
    のキャビティと、前記第1及び第2のキャビティに対応
    するピエゾ素子と、前記ピエゾ素子の出力を前記第1及
    び第2のキャビティ内のインク又は希釈液に伝えるため
    の振動板とを有し、前記吐出オリフィスからインクと希
    釈液との混合液を吐出させて印画対象物に飛ばすインク
    ジェット記録ヘッドであって、 前記ピエゾ素子が、前記振動板上に直接に形成されてい
    ることを特徴とするインクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のインクジェット記
    録ヘッドにおいて、 前記振動板が、有機材料からなることを特徴とするイン
    クジェット記録ヘッド。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のインクジェット記録ヘッ
    ドにおいて、 前記吐出オリフィスに連通する前記第1のキャビティに
    希釈液が保持され、 前記定量オリフィスに連通する前記第2のキャビティに
    インクが保持され、 前記定量オリフィスからインクを定量した後、前記吐出
    オリフィスから希釈液を吐出させて、インクと希釈液と
    の混合液を印画対象物に飛ばすことを特徴とするインク
    ジェット記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のインクジェット記録ヘッ
    ドにおいて、 前記吐出オリフィスに連通する前記第1のキャビティに
    インクが保持され、 前記定量オリフィスに連通する前記第2のキャビティに
    希釈液が保持され、 前記定量オリフィスから希釈液を定量した後、前記吐出
    オリフィスからインクを吐出させて、インクと希釈液と
    の混合液を印画対象物に飛ばすことを特徴とするインク
    ジェット記録ヘッド。
  6. 【請求項6】 オリフィスプレートに形成された吐出オ
    リフィスと、前記吐出オリフィスに連通するキャビティ
    と、前記キャビティに対応するピエゾ素子と、前記ピエ
    ゾ素子の出力を前記キャビティ内のインクに伝えるため
    の振動板とを有し、前記吐出オリフィスからインクを吐
    出させて印画対象物に飛ばすインクジェット記録ヘッド
    の製造方法であって、 前記振動板上に、第1の電極を介して、超微粒子堆積法
    により単板ピエゾを形成した後、前記単板ピエゾ上に第
    2の電極を形成することを特徴とするインクジェット記
    録ヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 オリフィスプレートに形成された吐出オ
    リフィス及び定量オリフィスと、前記吐出オリフィス及
    び前記定量オリフィスにそれぞれ連通する第1及び第2
    のキャビティと、前記第1及び第2のキャビティに対応
    するピエゾ素子と、前記ピエゾ素子の出力を前記第1及
    び第2のキャビティ内のインク又は希釈液に伝えるため
    の振動板とを有し、前記吐出オリフィスからインクと希
    釈液との混合液を吐出させて印画対象物に飛ばすインク
    ジェット記録ヘッドの製造方法であって、 前記振動板上に、第1の電極を介して、超微粒子堆積法
    により単板ピエゾを形成した後、前記単板ピエゾ上に第
    2の電極を形成することを特徴とするインクジェット記
    録ヘッドの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6又は7記載のインクジェット記
    録ヘッドの製造方法において、 超微粒子堆積法により単板ピエゾを形成する際に、前記
    ピエゾ素子のパターンを開口部とするマスクを用いて、
    前記単板ピエゾを選択的に形成することを特徴とするイ
    ンクジェット記録ヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項6又は7記載のインクジェット記
    録ヘッドの製造方法において、 前記振動板の材料として、有機材料を用いることを特徴
    とするインクジェット記録ヘッドの製造方法。
JP14148298A 1998-05-22 1998-05-22 インクジェット記録ヘッド及びその製造方法 Pending JPH11334066A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7229160B2 (en) 2003-07-15 2007-06-12 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Liquid delivering apparatus and method of producing the same
US7510740B2 (en) 2002-12-19 2009-03-31 Canon Kabushiki Kaisha Method for making piezoelectric element
JP2013184479A (ja) * 2012-03-05 2013-09-19 Xerox Corp 直接ダイアフラムへ行う印刷ヘッドトランデューサのダイシング

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