JPH11208138A - 平版印刷版用支持体の作製方法、平版印刷版用支持体、及び感光性平版印刷版 - Google Patents

平版印刷版用支持体の作製方法、平版印刷版用支持体、及び感光性平版印刷版

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JPH11208138A
JPH11208138A JP3054498A JP3054498A JPH11208138A JP H11208138 A JPH11208138 A JP H11208138A JP 3054498 A JP3054498 A JP 3054498A JP 3054498 A JP3054498 A JP 3054498A JP H11208138 A JPH11208138 A JP H11208138A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高品質の印刷物を安定的に製作できる感光性平
版印刷版が得られる平版印刷版用支持体の作製方法、平
版印刷版用支持体、感光性平版印刷版を提供する。 【解決手段】Al板を、交互に極性の変化する交番電
流波形1を用い、少なくとも2つの電解槽を有する酸性
電解液中で複数回電解粗面化処理し、少なくとも1つの
電解槽に対して使用する交番電流波形の形状が、他の電
解槽に対して使用する交番電流波形(1〜35)の形状
と異なる平版印刷版用支持体の作製方法。2〜30μ
の開口径を有するピットを形成させた後、該ピットのエ
ッジ部を選択的に取り除く平版印刷版用支持体の作製方
法。上記で得られ、あるいは2〜30μの開口径
を有するピット中に0.2〜0.8μの開口径を有する
ピットが重畳された構造を持ち、かつ該2〜30μの開
口径を有するピットのエッジ部が滑らかである平版印刷
版用支持体。上記の支持体で形成した感光性平版印
刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平版印刷版用支持
体の作製方法、平版印刷版用支持体、及び感光性平版印
刷版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、適宜の支持体に感光性樹脂層
等の感光性層その他を形成して、感光性平版印刷版(以
下、PS版と称することもある)を形成することが行わ
れている。PS版を形成するための支持体は、通常、表
面を処理して、粗面化を行う。
【0003】従来、PS版用支持体の粗面処理化方法の
ひとつとして、電解処理による粗面化方法が用いられて
きた。この場合、形状をコントロールしやすい手法とし
て、種種の交流波形を用いた先行技術がある。たとえ
ば、特公昭55−19191号公報、特公昭56−19
280号公報に記載されている、陽極時電圧が陰極時電
圧より大きい交流波形を用いる方法、また、特公昭57
−22036号公報に記載されている正弦波交流を、サ
イリスターで位相制御した波形を用いる方法、また、特
公昭58−157997号公報に記載されている3相交
流を用いる方法、また、特公昭58−207374号公
報に記載されている周波数の異なる交流を重ね合わせた
交流を用いる方法などが、知られている。
【0004】しかし、単一の交番電流波形を用いたこれ
らの電解粗面化では、ピットの形状分布を制御すること
が不十分であるため、この支持体上に感光性物質として
たとえば感光性樹脂組成物を塗設して形成した感光性平
版印刷版は、版位置による性能のバラツキを生じやす
く、よって刷版管理が困難であった。
【0005】さらに従来の電解処理による粗面化方法で
は、形成されたピットの上縁(エッジ)部が不可避的に
残存する。このエッジ部が存在する支持体を用いた感光
性平版印刷版は、現像や印刷時に汚れを発生しやすく、
たとえばアンダー現像での地汚れや非画像部の汚れ、ス
トップ汚れ、ブランケット汚れなどを生じる。
【0006】また非画像部に描画したボールペンインキ
が現像しても除去されずに残って版面に付着し、印刷時
にその部分に汚れが発生する問題(ボールペン残り)が
生じるといった問題がある。
【0007】これらの問題を解消するために、一般的に
は電解処理後に水酸化ナトリウム等のアルカリ水溶液に
浸漬してエッジ部を除去する方法(デスマット)がとら
れているが、この方法では、ピットのエッジ部のみを選
択的に除去することは困難であり、形成されたピット自
体も溶解してしまう。このため、前述した問題の解決
は、不十分であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は上記従
来技術の諸問題を解消し、高品質の印刷物を安定的に製
作できる感光性平版印刷版が得られる平版印刷版用支持
体の作製方法を提供し、また、このような平版印刷版用
支持体を提供し、また、このような感光性平版印刷版を
提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記した課題を解決する
ため、本発明に係る平版印刷版用支持体の作製方法は、
アルミニウム板を、交互に極性の変化する交番電流波形
を用い、少なくとも2つの電解槽を有する酸性電解液中
で複数回電解粗面化処理する平版印刷版用支持体の作製
方法において、少なくとも1つの電解槽に対して使用す
る交番電流波形の形状が、他の電解槽に対して使用する
交番電流波形の形状と異なることを特徴とする構成にす
る。
【0010】また、本発明に係る他の平版印刷版用支持
体の作製方法は、アルミニウム板を、交互に極性の変化
する交番電流波形を用い、少なくとも2つの電解槽を有
する酸性電解液中で複数回電解粗面化処理する平版印刷
版用支持体の作製方法において、2〜30μの開口径を
有するピットを形成させた後、該ピットのエッジ部を選
択的に取り除くことを特徴とする構成にする。
【0011】上記した課題を解決するため、本発明に係
る平版印刷版用支持体は、アルミニウム板を、交互に極
性の変化する交番電流波形を用い、少なくとも2つの電
解槽を有する酸性電解液中で複数回電解粗面化処理する
とともに、少なくとも1つの電解槽に対して使用する交
番電流波形の形状が、他の電解槽に対して使用する交番
電流波形の形状と異なるようにして形成したことを特徴
とする構成にする。
【0012】また、本発明に係る他の平版印刷版用支持
体は、アルミニウム板を、交互に極性の変化する交番電
流波形を用い、少なくとも2つの電解槽を有する酸性電
解液中で複数回電解粗面化処理するとともに、2〜30
μの開口径を有するピットを形成させた後、該ピットの
エッジ部を選択的に取り除いて形成したことを特徴とす
る構成にする。
【0013】また、本発明に係るさらに他の平版印刷版
用支持体は、平版印刷版用支持体において、2〜30μ
の開口径を有するピット中に0.2〜0.8μの開口径
を有するピットが重畳された構造を持ち、かつ該2〜3
0μの開口径を有するピットのエッジ部が滑らかである
ことを特徴とする構成にする。
【0014】上記した課題を解決するため、本発明に係
る感光性平版印刷版用支持体は、上記本発明に係る各平
版印刷版用支持体を陽極酸化処理して得た平版印刷版用
支持体上に、感光性樹脂層を塗設して形成したことを特
徴とする構成にする。
【0015】本発明により、次に列記する(1)〜
(4)の効果が得られ、よって従来技術での問題点を解
消できるとともに、驚くべきことに、下記(5)の効果
も得られた。
【0016】(1)支持体に、均一かつ緻密なピットが
形成された。この結果、この支持体を用いた感光性平版
印刷版の、性能バラツキが低減された。 (2)印刷時に汚れにくい。このため、湿し水の供給量
を低減でき、水が絞れる。これにより、画像部のインキ
濃度が高まり、高品質の印刷物が得られる。その他、ス
トップ汚れやブランケット汚れが低減する。 (3)アンダー現象での汚れが低減される。このため、
現像ラチチュードが広がることにもなる。 (4)ボールペン残りの問題が解消される。よって、印
刷物への汚れ付着が無くなる。 (5)印刷時における印刷版画像部の湿し水耐性(H液
耐性)が向上した。
【0017】以下本発明について更に説明する。本発明
に係る平版印刷版用支持体の作製方法においては、少な
くとも1つの電解槽に対して使用する交番電流波形の形
状が、他の電解槽に対して使用する交番電流波形の形状
と異なるようにする。この場合に、交番電流波形の異な
る波形における電流密度や、位相(正弦波を除く)、周
波数を、任意に変化させるようにしてもよい。好ましい
電流密度は、粗面化に関する説明において、後述する。
【0018】異なる交番電流波形の形状が、位相のずれ
を伴う場合、好ましい位相のずれは、5〜175度であ
る。さらに好ましくは、20〜150度である。
【0019】用いる交番電流波形の好ましい周波数は、
5〜250Hzである。さらに好ましくは、10〜10
0Hzである。
【0020】用いる交番電流は、任意の波形であってよ
い。好ましくは、正弦波、矩形波、台形波、三角波、の
こぎり波である。好ましいのこぎり波の波形は、たとえ
ば図32〜図41に示す波形(32)〜(41)であ
る。図中、Sは波形1周期の始点からの時間で、波形
(32)〜(36)、(40)、(41)においてS=
1.5msecが好ましい。Eは波形1周期の終点から
の時間で、波形(33)、(39)、(41)において
E=1.0msecが好ましい。他に陽極時と陰極時
で、上記波形を組み合わせたものも使用できる。このよ
うな、波形を組み合わせたもので好ましいのは、たとえ
ば図7〜図31に示す波形(7)〜(31)である。
【0021】用いる波形の陽極時間/陰極時間は、0.
2〜2.0であることが好ましい。より好ましくは、
0.5〜1.5である。
【0022】用いる波形の陽極電気量/陰極電気量は、
0.5〜2.0であることが好ましい。より好ましく
は、0.7〜1.5である。
【0023】電解液は、後述する粗面化に関する説明で
述べるように、各種のものが使用できるが、塩酸、また
は、塩酸/酢酸の混合系が好ましい。
【0024】支持体上に感光層を形成することにより、
感光性平版印刷版を得ることができる。感光層形成用の
感光性組成物としては、本発明に係る支持体を平版印刷
版として使用する場合、一般に、後処理に続いて、ポジ
型またネガ型の感光層を塗布することにより、感光性平
版印刷版が得られる。
【0025】具体的には、ポジ型感光層としては、特願
平5−15499号、同6−190163号、同6−3
33805号、同7−2218986号、同7−337
687号の明細書に記載のもの、ネガ型感光層として
は、特開平2−220062号、同2−219060
号、同2−217859号、同2−189544号、特
開昭64−56442号、同62−78544号、特公
平3−56622、特願平4−176228号、同6−
3313805号、同7−221986号の明細書に記
載のもの、CTP用感光層としては、特願平7−231
444号、及び特開平3−87833号の明細書に記載
のものを用いることができる。
【0026】感光層塗設量は、乾燥重量で0.8〜2.
5g/m2 であることが好ましく、さらに好ましくは、
1.2〜1.8g/m2 である。感光層には、必要に応
じてマット剤を付与することができる。更に、感光性平
版印刷版を重ねた時の感光層への擦れ傷を防ぐために、
また、現像時に現像液中へのアルミニウム成分の溶出を
防ぐために、特開昭50−151136号公報、特開昭
57−63293号公報、特開昭60−73538号公
報、特開昭61−67863号公報、特開平6−351
74号公報等に記載されているような、支持体裏面に保
護層を設ける処理を行うことができる。
【0027】本発明に係る支持体の実施に際して使用で
きるアルミニウム支持体には、純アルミニウム、及びア
ルミニウム合金よりなる支持体が含まれる。アルミニウ
ム合金としては様々なものが使用でき、たとえば、珪
素、銅、マンガン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、
ビスマス、ニッケル、チタン、ナトリウム、鉄等の金属
と、アルミニウムの合金を、用いることができる。
【0028】アルミニウム支持体は、粗面化に先立っ
て、主としてアルミニウム表面の圧延油を除去するため
に、脱脂処理を施すことが好ましい。脱脂処理として
は、トリクレン、シンナー等の溶剤をもちいる脱脂処
理、ケロシン、トリエタノール等のエマルジョンを用い
たエマルジョン脱脂処理等を用いることができる。ま
た、脱脂処理には、苛性ソーダ等のアルカリの水溶液を
用いることもできる。脱脂処理に苛性ソーダ等のアルカ
リの水溶液を用いた場合、上記脱脂処理のみでは除去で
きない汚れや酸化皮膜も、除去することができる。脱脂
処理に苛性ソーダ等のアルカリの水溶液を用いた場合に
は、燐酸、硝酸、塩酸、硫酸、クロム酸等の酸、あるい
はそれらの混酸に浸漬し、中和処理を施すことが好まし
い。中和処理の次に電気化学的粗面化を行う場合、中和
に使用する酸を、電気化学的粗面化に使用する酸に合わ
せることが特に好ましい。
【0029】本発明において、粗面化は、酸性電解液中
で交流電流を用いて粗面化を行う。酸性電解液として
は、通常の電気化学的粗面化法に用いられるもの各種が
使用できるが、塩酸系または硝酸系電解液を用いるのが
好ましい。
【0030】粗面化処理に際し、処理に必要な全電気量
を一工程で連続的に通電して処理してもよく、また、適
度な休止時間、もしくは電流密度を下げた電解処理進行
が遅い時間を配して、数回に分割して行うこともでき
る。分割して粗面化を行う場合は、分割一工程での正の
電気量を100C/dm2 以下とし、かつ休止時間もし
くは電解処理の進行が遅い時間を0.6〜5秒とするこ
とが好ましい。また、分割して粗面化を行う場合は、塩
酸系電解液を用いるのが好ましく、これにより均一な砂
目を形成することができる。
【0031】硝酸系電解液を用いた粗面化を行う場合に
おいては、印加される電圧は、1〜50Vが好ましく、
5〜30Vがさらに好ましい。電流密度(ピーク値)は
10〜200A/dm2 が好ましく、20〜150A/
dm2 がさらに好ましい。電気量は全処理工程を合計し
て、好ましくは100〜2000C/dm2 、より好ま
しくは200〜1500C/dm2 、さらに好ましくは
200〜1000C/dm2 である。温度は、10〜5
0℃が好ましく、15〜45℃がさらに好ましい。硝酸
濃度は0.1〜5重量%が好ましく、0.5〜2.0重
量%が特に好ましい。電解液には、必要に応じて硝酸
塩、塩化物、アミン類、アルデヒド類、燐酸、クロム
酸、ホウ酸、酢酸、シュウ酸等を加えることができる。
【0032】塩酸系電解液を用いた粗面化を行う場合に
おいては、印加される電圧は、1〜50Vが好ましく、
5〜30Vがさらに好ましい。電流密度(ピーク値)は
10〜200A/dm2 が好ましく、20〜150A/
dm2 がさらに好ましい。電気量は全処理工程を合計し
て、好ましくは100〜2000C/dm2 、より好ま
しくは200〜1500C/dm2 、さらに好ましくは
200〜1000C/dm2 である。温度は、10〜5
0℃が好ましく、15〜45℃がさらに好ましい。塩酸
濃度は0.1〜5重量%が好ましく、0.5〜2.0重
量%が特に好ましい。電解液には、必要に応じて硝酸
塩、塩化物、アミン類、アルデヒド類、燐酸、クロム
酸、ホウ酸、酢酸、シュウ酸等を加えることができる
が、特に、酢酸を0.1〜5重量%加えることが好まし
い。
【0033】本発明の方法により粗面化された支持体
は、表面のスマット等を取り除いたり、ピット形状をコ
ントロールする等のため、酸またはアルカリの水溶液に
浸漬して表面をエッチングすることが好ましい。いわゆ
るデスマット処理である。用いることができる酸として
は、たとえば、硫酸、過硫酸、フッ酸、燐酸、硝酸、塩
酸等が含まれ、用いることができる塩基としては、たと
えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が含まれ
る。これらの中でも、アルカリの水溶液を用いるのが好
ましい。エッチング量としては、スマットを含めた重量
減少量として、1.0〜3.0g/m2 が特に好まし
い。上記処理をアルカリの水溶液で浸漬処理することで
行った場合には、燐酸、硝酸、硫酸、クロム酸等の酸、
あるいはそれらの混酸に浸漬し中和処理を施すことが好
ましい。中和処理の次に陽極酸化処理を行う場合、中和
に使用する酸を陽極酸化処理に使用する酸に合わせるこ
とが特に好ましい。
【0034】粗面化処理の次に、陽極酸化処理を行うこ
とは、好ましい態様である。陽極酸化処理は、一般に、
硫酸またはリン酸または両者の混合水溶液を用いて、直
流電解により行われる。電流密度1〜10A/dm2
電解する方法が好ましく用いられるが、他に米国特許第
1,412,768号明細書に記載されている、硫酸中
で高電流密度で電解する方法や、米国特許第3,51
1,661号明細書に記載されている、燐酸を用いて電
解する方法等がある。陽極酸化皮膜厚としては、0.5
〜5.0g/m2 が好ましく、1.5〜3.5g/m2
がさらに好ましい。生成するマイクロポアの密度として
は、400〜700個/m2 が好ましく、400〜60
0個/m2 がさらに好ましい。
【0035】必要に応じ、適宜後処理を行うことができ
る。たとえば、陽極酸化されたアルミニウム版には、必
要に応じて封孔処理を施してもよい。封孔処理は、沸騰
処理、水蒸気処理、珪酸ソーダ処理、重クロム酸塩水溶
液処理、亜硝酸処理、酢酸アンモニウム処理等が挙げら
れる。さらに封孔処理の後に、親水性下塗層を設けても
良い。親水性下塗層としては、米国特許第3,181,
461号明細書に記載のアルカリ金属珪酸塩、米国特許
第1,860,426号明細書に記載されている親水性
セルロース、特開昭60−149491号公報、特開昭
63−165183号公報に記載のアミノ酸及びその
塩、特開昭60−232998号公報に記載の水酸基を
有するアミン類及びその塩、特開昭62−19494号
公報に記載の燐酸塩、特開昭59−101651号公報
に記載のスルホ基を有するモノマー単位を含む高分子化
合物等を挙げることができる。
【0036】
【実施例】以下本発明の実施例について説明する。当然
のことではあるが、本発明は以下の各実施例によって限
定されるものではない。実施例とともに、比較例を述べ
る。
【0037】厚さ0.24mmのアルミニウム板(材質
1050、調質H16)を、50℃に保たれた1%水酸
化ナトリウム水溶液中に浸漬し、溶解量が2.0g/m
2 になるように溶解処理を行い水洗した後、25℃に保
たれた次に行う電解処理と同組成の水溶液に10秒間浸
漬し、中和処理を行い、その後水洗した。
【0038】次いでこのアルミニウム板を、表1に示し
た条件、及び図1ないし図35に示した波形によって、
電解粗面化処理を行った。この際の電解液の温度は25
℃とし、電極とウェブ表面との距離は10mmとした。
電解粗面化後は、50℃に保たれた1%水酸化ナトリウ
ム水溶液中に浸漬し、粗面化された面のスマットを含め
た溶解量が2.0g/m2 になるようにエッチングし、
次いで25℃に保たれた10%硫酸水溶液中に10秒間
浸漬し、中和処理した後、水洗した。次いで、20%硫
酸水溶液中で、直流20Vの定電圧条件で電気量が15
0C/dm2 となるように陽極酸化処理を行い、支持体
を得た。
【0039】次に、それぞれの支持体に、表2に示した
下記組成の感光性組成物塗布液1〜4を、ワイヤーバー
を用いて塗布し、80℃で乾燥し、感光性平板印刷版を
得た。このとき、感光性組成物塗布量としては、1.6
g/m2 となるようにした。
【0040】 (感光性組成物1) 高分子化合物1 0.20g ヒドロキシプロピルーβーシクロデキストリン 0.20g ノボラック樹脂 3.70g (フェノール/mークレゾール/pークレゾールのモル比が 10/54/36でMwが4000) ノボラック樹脂 3.30g (フェノール/mークレゾール/pークレゾールのモル比が 20/50/30でMwが8000) ピロガロールアセトン樹脂(Mw:3000)とO−ナフトキノンジアジド− 5−スルホニルクロリドの縮合物(エステル化率30%) 1.50g ポリエチレングリコール#2000 0.20g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製) 0.09g 2,4ービス(トリクロロメチル)−6−(P−メトキシスチリル)−S−ト リアジン 0.15g フッ素形界面活性剤FCー430(住友3M(株)製) 0.05g cisー1,2シクロヘキサンジカルボン酸 0.20g メチルエチルケトン/プロピレングリコールモノメチルエーテル=3/7(w t%) 90.0g
【0041】
【化1】
【0042】 (感光性組成物2) 高分子化合物2 0.50g ノボラック樹脂 6.50g (フェノール/mークレゾール/pークレゾールのモル比が 10/54/36でMwが3500) ピロガロールアセトン樹脂(Mw:2000)とO−ナフトキノンジアジド− 5−スルホニルクロリドの縮合物(エステル化率30%) 1.70g ポリエチレングリコール#2000 0.20g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製) 0.08g 2,4ービス(トリクロロメチル)−6−(P−メトキシスチリル)−S−ト リアジン 0.15g フッ素形界面活性剤FCー430(住友3M(株)製) 0.03g cisー1,2シクロヘキサンジカルボン酸 0.15g メチルセロソルブ/エチルセロソルブ=3/7(wt%) 80.0g
【0043】
【化2】
【0044】 (感光性組成物3) 高分子化合物3 1.20g ノボラック樹脂 6.50g (フェノール/mークレゾール/pークレゾールのモル比が 10/54/36でMwが4000) ピロガロールアセトン樹脂(Mw:2000)とO−ナフトキノンジアジド− 5−スルホニルクロリドの縮合物(エステル化率30%) 1.40g pークレゾールとホルムアルデヒドの縮合樹脂(Mw:1500)とOーナフ トキノンジアジドー4ースルホニルクロリドの縮合物(エステル化率40%) 0.30g ポリエチレングリコール#2000 0.20g ビクトリアピュアブルーBOH(保土ヶ谷化学(株)製) 0.06g エチルバイオレット 0.02g 2,4ービス(トリクロロメチル)−6−(P−メトキシスチリル)−S−ト リアジン 0.15g フッ素形界面活性剤FCー430(住友3M(株)製) 0.03g cisー1,2シクロヘキサンジカルボン酸 0.20g メチルセロソルブ/エチルセロソルブ=3/7(wt%) 77.0g
【0045】
【化3】
【0046】 (感光性組成物4) m−クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂(Mw:1700) 0.30g クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂(m−クレゾール/p−クレゾ ールのモル比が80/20でMw:3000) 1.10g ピロガロールアセトン樹脂とO−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロ リドの縮合物 0.45g (米国特許第3,635,709号の実施例に記載されているもの) テトラヒドロ無水フタル酸 0.10g 安息香酸 0.02g tーブチルフェノール樹脂(米国特許第4,123,279号の実施例に記載 されているもの) 0.01 オイルブルー#603(オリエント化学工業株式会社製) 0.04 4−〔p−N−(p−ヒドロキシベンゾイル)アミノフェニル〕−2,6−ビ ス(トリクロロメチル)−S−トリジアン 0.02g メガファックF177(大日本インキ化学工業(株)製) 0.02g メチルエチルケトン 15.0g メチルイソブチルケトン 5.0g プロピレングリコールモノメチルエーテル 10.0g
【0047】(ピットの均一性)ピットの均一性とは、
下記の大ピット中に小ピットが重畳して存在する構造を
もつことをいう。評価方法としては、作製された支持体
表面を倍率500のSEMを用いて写真撮影し、目視で
良好/不良の判定を行った。ここで、大ピットとは全ピ
ット中、開口径が2〜30μmのものを指し、小ピット
とは全ピット中、開口径が0.1〜2μmのものを指
す。0.1μm未満のピットは無視した。
【0048】(ピットエッジの滑らかさ)ピットの均一
性と同様にSEM観察を行い、エッジ部が滑らかになっ
ているかを目視で良好/不良を評価した。
【0049】(水を絞った際の汚れ難さの評価)表1に
示すように感光性組成物を塗装して得られた印刷版に、
ポジ画像の網点フィルムを重ね、4kWメタルハライド
ランプを用いて露光、SDR−1(コニカ(株)製)を
水で6倍希釈した現像液で、27℃、20秒間現像後、
SGW−3(コニカ(株)製)によりガム引きを行っ
て、印刷機(三菱重工(株)製DAIYA1F−1)に
かけ、コート紙、湿し水(東京インキ(株)製エッチ液
SG−51、濃度1.5%)、インキ(東洋インキ製造
(株)製ハイエコーM墨)を使用して印刷を行い、画像
部の濃度を1.8にして印刷を行った。ここで湿し水配
給量を抑えていった場合の汚れ難さを比較し、良好/不
良の評価を行った。
【0050】評価基準は、次のとおりである。 ○汚れが生じなかった △わずかに汚れた ×部分的〜全体的
【0051】(ストップ汚れ性)得られた平版印刷を、
湿し水配給量を抑性しない以外は、上記「水を絞った際
の汚れ難さの評価」と同様の条件で印刷し、5000枚
刷った時点でいったん印刷機を停止し、1時間放置した
後に印刷を再開し、発生した微点状の汚れを100cm
2 内の個数で評価した。
【0052】(ブランケット汚れ)得られた平版印刷
を、湿し水配給量を抑性しない以外は上記「水を絞った
際の汚れ難さの評価」と同様の条件で印刷し、10,0
00枚刷った時点でいったん印刷機を停止してブランケ
ット上の非画像部のインキによる汚れの程度を目視にて
評価した。
【0053】評価基準は、次のとおりである。 ○ほとんど汚れていない △やや汚れている ×著しく汚れている
【0054】(アンダー現像性)得られた平版印刷に対
し、4kWメタルハライドランプで90cmの距離から
60秒間全面露光を行い、SDR−1(コニカ(株)
製)を水で9倍希釈した現像液で、27℃、20秒間現
像した。現像後の版面上に現像インキPI−2(富士写
真フィルム(株)製)をインキ盛りし、インキの付着具
合を目視で評価した。
【0055】評価基準は、次のとおりである。 ○付着しない △わずかに付着する ×著しく付着する
【0056】(ボールペン残り)実施例および比較例の
印刷版に、荷重75gでボールペン(青インキ)を描画
した後、4kWメタルハライドランプで90cmの距離
から60秒間全面露光を行い、SDR−1(コニカ
(株)製)を水で6倍希釈した現像液で、27℃、20
秒間現像した。そして現像後の砂目判定は5点満点とし
て、インキが完全に除去されない場合0点とした。
【0057】(H液耐性)実施例および比較例の印刷版
に、100%網点(ベタ)、50%網点、及び、0.5
〜5%までの小点をもつフィルム原稿を密着させ、4k
Wメタルハライドランプで90cmの距離から60秒間
露光を行い、SDR−1(コニカ(株)製)を水で6倍
希釈した現像液で、27℃、20秒間現像した。さらに
このサンプルに、フィルム原稿を使わない以外は前記と
同条件で露光を行い、東京インキ(株)製H液SG−5
1の10%水溶液に、常温で1時間浸漬し、水洗乾燥し
た。そして、ベタおよび50%網点の形状変化と小点再
現性を目視で評価した。
【0058】評価基準は、次のとおりである。 ベタの変化 50%網点の形状変化 ○形状変化なし ○ 形状変化なし △わずかに欠陥が見られる △ わずかに点の形状が歪んでいる ×明らかに欠陥が見られる × 明らかに点の形状が歪んでいる
【0059】小点再現性 0.5〜5%のうち、欠陥がなく点が保持されている最
小の網点%のこと
【0060】表2から理解されるように、本発明の実施
例の試料は、ピットの均一性、ピットエッジの滑らか
さ、水を絞った際の汚れ難さの評価、ストップ汚れ性、
ブランケット汚れ、アンダー現像性、ボールペン残り、
H液耐性のいずれについても、良好なものであった。こ
れに対し、比較例では、良好な結果は得られなかった。
なお、別途、図36〜図41に示す波形36〜41を適
宜組み合わせて用いた場合も実施したが、本発明の手法
によれば、同様に良好な結果が得られた。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【発明の効果】上記したように、本発明によれば、高品
質の印刷物を安定的に製作できる感光性平版印刷版が得
られる平版印刷版用支持体の作製方法を提供し、また、
このような平版印刷版用支持体を提供し、また、このよ
うな感光性平版印刷版を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 使用した交番電流波形を示すものである
(1)。
【図2】 使用した交番電流波形を示すものである
(2)。
【図3】 使用した交番電流波形を示すものである
(3)。
【図4】 使用した交番電流波形を示すものである
(4)。
【図5】 使用した交番電流波形を示すものである
(5)。
【図6】 使用した交番電流波形を示すものである
(6)。
【図7】 使用した交番電流波形を示すものである
(7)。
【図8】 使用した交番電流波形を示すものである
(8)。
【図9】 使用した交番電流波形を示すものである
(9)。
【図10】 使用した交番電流波形を示すものである
(10)。
【図11】 使用した交番電流波形を示すものである
(11)。
【図12】 使用した交番電流波形を示すものである
(12)。
【図13】 使用した交番電流波形を示すものである
(13)。
【図14】 使用した交番電流波形を示すものである
(14)。
【図15】 使用した交番電流波形を示すものである
(15)。
【図16】 使用した交番電流波形を示すものである
(16)。
【図17】 使用した交番電流波形を示すものである
(17)。
【図18】 使用した交番電流波形を示すものである
(18)。
【図19】 使用した交番電流波形を示すものである
(19)。
【図20】 使用した交番電流波形を示すものである
(20)。
【図21】 使用した交番電流波形を示すものである
(21)。
【図22】 使用した交番電流波形を示すものである
(22)。
【図23】 使用した交番電流波形を示すものである
(23)。
【図24】 使用した交番電流波形を示すものである
(24)。
【図25】 使用した交番電流波形を示すものである
(25)。
【図26】 使用した交番電流波形を示すものである
(26)。
【図27】 使用した交番電流波形を示すものである
(27)。
【図28】 使用した交番電流波形を示すものである
(28)。
【図29】 使用した交番電流波形を示すものである
(29)。
【図30】 使用した交番電流波形を示すものである
(30)。
【図31】 使用した交番電流波形を示すものである
(31)。
【図32】 使用した交番電流波形を示すものである
(32)。
【図33】 使用した交番電流波形を示すものである
(33)。
【図34】 使用した交番電流波形を示すものである
(34)。
【図35】 使用した交番電流波形を示すものである
(35)。
【図36】 使用した交番電流波形を示すものである
(36)。
【図37】 使用した交番電流波形を示すものである
(37)。
【図38】 使用した交番電流波形を示すものである
(38)。
【図39】 使用した交番電流波形を示すものである
(39)。
【図40】 使用した交番電流波形を示すものである
(40)。
【図41】 使用した交番電流波形を示すものである
(41)。
【符号の説明】
1〜41・・・(交番電流)の波形。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルミニウム板を、交互に極性の変化する
    交番電流波形を用い、少なくとも2つの電解槽を有する
    酸性電解液中で複数回電解粗面化処理する平版印刷版用
    支持体の作製方法において、 少なくとも1つの電解槽に対して使用する交番電流波形
    の形状が、他の電解槽に対して使用する交番電流波形の
    形状と異なることを特徴とする平版印刷版用支持体の作
    製方法。
  2. 【請求項2】1つの電解槽の電流密度が、他の電解槽の
    電流密度より高いことを特徴とする請求項1記載の平版
    印刷版用支持体の作製方法。
  3. 【請求項3】アルミニウム板を、交互に極性の変化する
    交番電流波形を用い、少なくとも2つの電解槽を有する
    酸性電解液中で複数回電解粗面化処理する平版印刷版用
    支持体の作製方法において、 2〜30μの開口径を有するピットを形成させた後、該
    ピットのエッジ部を選択的に取り除くことを特徴とする
    平版印刷版用支持体の作製方法。
  4. 【請求項4】1つの電解槽の電流密度が、他の電解槽の
    電流密度より高いことを特徴とする請求項3記載の平版
    印刷版用支持体の作製方法。
  5. 【請求項5】アルミニウム板を、交互に極性の変化する
    交番電流波形を用い、少なくとも2つの電解槽を有する
    酸性電解液中で複数回電解粗面化処理するとともに、 少なくとも1つの電解槽に対して使用する交番電流波形
    の形状が、他の電解槽に対して使用する交番電流波形の
    形状と異なるようにして形成したことを特徴とする平版
    印刷版用支持体。
  6. 【請求項6】アルミニウム板を、交互に極性の変化する
    交番電流波形を用い、少なくとも2つの電解槽を有する
    酸性電解液中で複数回電解粗面化処理するとともに、 2〜30μの開口径を有するピットを形成させた後、該
    ピットのエッジ部を選択的に取り除いて形成したことを
    特徴とする平版印刷版用支持体。
  7. 【請求項7】平版印刷版用支持体において、 2〜30μの開口径を有するピット中に0.2〜0.8
    μの開口径を有するピットが重畳された構造を持ち、か
    つ該2〜30μの開口径を有するピットのエッジ部が滑
    らかであることを特徴とする平版印刷版用支持体。
  8. 【請求項8】請求項5に記載の平版印刷版用支持体を陽
    極酸化処理して得た平版印刷版用支持体上に、感光性樹
    脂層を塗設して形成したことを特徴とする感光性平版印
    刷版。
  9. 【請求項9】請求項6に記載の平版印刷版用支持体を陽
    極酸化処理して得た平版印刷版用支持体上に、感光性樹
    脂層を塗設して形成したことを特徴とする感光性平版印
    刷版。
  10. 【請求項10】請求項7に記載の平版印刷版用支持体を
    陽極酸化処理して得た平版印刷版用支持体上に、感光性
    樹脂層を塗設して形成したことを特徴とする感光性平版
    印刷版。
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