JPH11209281A - ヘマグルチニン結合活性及びシアリダーゼ活性に対する阻害剤、及び、これを用いてウイルス又は微生物の感染を治療及び/又は予防する方法 - Google Patents
ヘマグルチニン結合活性及びシアリダーゼ活性に対する阻害剤、及び、これを用いてウイルス又は微生物の感染を治療及び/又は予防する方法Info
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- JPH11209281A JPH11209281A JP922398A JP922398A JPH11209281A JP H11209281 A JPH11209281 A JP H11209281A JP 922398 A JP922398 A JP 922398A JP 922398 A JP922398 A JP 922398A JP H11209281 A JPH11209281 A JP H11209281A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 インフルエンザウイルスの感染予防又は治療
剤として有用なヘマグルチニン結合活性及びシアリダー
ゼ活性阻害剤を提供すること。 【解決手段】 下記構造式αで表されるシアル酸誘導体
又はその塩からなる、ヘマグルチニン結合活性及びシア
リダーゼ活性に対する阻害剤。 【化11】
剤として有用なヘマグルチニン結合活性及びシアリダー
ゼ活性阻害剤を提供すること。 【解決手段】 下記構造式αで表されるシアル酸誘導体
又はその塩からなる、ヘマグルチニン結合活性及びシア
リダーゼ活性に対する阻害剤。 【化11】
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘマグルチニンの
結合活性及びシアリダーゼ活性に対する阻害剤、及び、
それを用いてウイルス又は微生物(特にインフルエンザ
ウイルス)の感染を治療及び/又は予防する方法に関す
るものである。
結合活性及びシアリダーゼ活性に対する阻害剤、及び、
それを用いてウイルス又は微生物(特にインフルエンザ
ウイルス)の感染を治療及び/又は予防する方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】下記構造式aで表されるシアル酸は、生
体内において糖タンパク質や糖脂質の末端部に存在し、
糖タンパク質や糖脂質の生理活性に関与している。
体内において糖タンパク質や糖脂質の末端部に存在し、
糖タンパク質や糖脂質の生理活性に関与している。
【化2】
【0003】そこで、シアル酸〔N−アセチルノイラミ
ン酸(N-acetylneuraminic acid) に種々の基が結合した
もの〕の機能を分子レベルで解明するため、シアル酸誘
導体合成の研究が活発に行われている。
ン酸(N-acetylneuraminic acid) に種々の基が結合した
もの〕の機能を分子レベルで解明するため、シアル酸誘
導体合成の研究が活発に行われている。
【0004】また、インフルエンザウイルスの予防及び
治療薬として、シアル酸加水分解酵素(シアリダーゼ)
の阻害剤(以下、シアリダーゼ阻害剤と称する。)の研
究開発が盛んに行われている。
治療薬として、シアル酸加水分解酵素(シアリダーゼ)
の阻害剤(以下、シアリダーゼ阻害剤と称する。)の研
究開発が盛んに行われている。
【0005】その結果、インビトロ(in vitro)、イン
ビボ(in vivo )のいずれにおいても有効なシアリダー
ゼ阻害剤として、下記構造式bで表されるシアル酸誘導
体(4−アミノ−2,4−ジデオキシ−2,3−ジデヒ
ドロシアル酸)や、下記構造式cで表されるシアル酸誘
導体(4−グアニジノ−2,4−ジデオキシ−2,3−
ジデヒドロシアル酸)が報告されている〔M. von Itzst
ein 他:Nature, 363418-423 (1993) ; M. von Itzstei
n 他:Carbohydrate Research, 259, 301-305 (1994);
公表特許公報平5−507068号〕。
ビボ(in vivo )のいずれにおいても有効なシアリダー
ゼ阻害剤として、下記構造式bで表されるシアル酸誘導
体(4−アミノ−2,4−ジデオキシ−2,3−ジデヒ
ドロシアル酸)や、下記構造式cで表されるシアル酸誘
導体(4−グアニジノ−2,4−ジデオキシ−2,3−
ジデヒドロシアル酸)が報告されている〔M. von Itzst
ein 他:Nature, 363418-423 (1993) ; M. von Itzstei
n 他:Carbohydrate Research, 259, 301-305 (1994);
公表特許公報平5−507068号〕。
【化3】
【0006】しかしながら、これらのシアル酸誘導体か
らなるシアリダーゼ阻害剤に対する薬剤耐性ウイルスが
出てくることが臨床的に予想されるため、交差(交叉)
耐性を有しない高活性な化合物の開発が望まれている。
らなるシアリダーゼ阻害剤に対する薬剤耐性ウイルスが
出てくることが臨床的に予想されるため、交差(交叉)
耐性を有しない高活性な化合物の開発が望まれている。
【0007】さらに、抗ウイルス剤、ウイルス病の治療
薬、抗がん剤、免疫調節剤など各種生理活性作用が期待
される化合物として、7−フルオロ−4−ヒドロキシ−
2,7−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロシアル酸が報
告されている(米国特許第5627290号)。
薬、抗がん剤、免疫調節剤など各種生理活性作用が期待
される化合物として、7−フルオロ−4−ヒドロキシ−
2,7−ジデオキシ−2,3−ジデヒドロシアル酸が報
告されている(米国特許第5627290号)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】例えばインフルエンザ
ウイルスや、寄生虫、細菌など、人類に望ましくないウ
イルス又は微生物が宿主に感染する経路として、次の2
通りのメカニズムが知られている。 (1)微生物の細胞表層に存在するレクチン(糖鎖結合
性蛋白質)が宿主の細胞表面にある糖鎖構造(シアロ糖
鎖)を目印として認識し、宿主に結合する場合。 (2)微生物表面の糖タンパク質糖鎖が宿主細胞のレク
チンによって認識され、宿主に結合する場合。
ウイルスや、寄生虫、細菌など、人類に望ましくないウ
イルス又は微生物が宿主に感染する経路として、次の2
通りのメカニズムが知られている。 (1)微生物の細胞表層に存在するレクチン(糖鎖結合
性蛋白質)が宿主の細胞表面にある糖鎖構造(シアロ糖
鎖)を目印として認識し、宿主に結合する場合。 (2)微生物表面の糖タンパク質糖鎖が宿主細胞のレク
チンによって認識され、宿主に結合する場合。
【0009】特に、前者(1)の例は数多く知られてお
り、様々なウイルスが糖鎖レセプターを介して宿主に吸
着することが明らかになっている。
り、様々なウイルスが糖鎖レセプターを介して宿主に吸
着することが明らかになっている。
【0010】その中でも、図6に示すように、インフル
エンザウイルスは、下記(A)及び(B)に示す役割の
異なる2つの生体物質(生体高分子)を同一粒子の表面
に有するウイルスである。 (A)宿主細胞表面に存在するレセプター〔シアル酸を
含む糖鎖、例えばモノシアロガングリオシド(G
M3 )〕を特異的に認識して結合するヘマグルチニン
〔HA(hemagglutinin) :赤血球凝集素〕と称するタン
パク質。 (B)このレセプター(シアル酸を含む糖鎖)のシアル
酸部分を加水分解するシアリダーゼと称される糖分解酵
素。
エンザウイルスは、下記(A)及び(B)に示す役割の
異なる2つの生体物質(生体高分子)を同一粒子の表面
に有するウイルスである。 (A)宿主細胞表面に存在するレセプター〔シアル酸を
含む糖鎖、例えばモノシアロガングリオシド(G
M3 )〕を特異的に認識して結合するヘマグルチニン
〔HA(hemagglutinin) :赤血球凝集素〕と称するタン
パク質。 (B)このレセプター(シアル酸を含む糖鎖)のシアル
酸部分を加水分解するシアリダーゼと称される糖分解酵
素。
【0011】そこで、インフルエンザウイルスに対する
感染阻止剤として、次の2つの側面からのアプローチが
試みられている。
感染阻止剤として、次の2つの側面からのアプローチが
試みられている。
【0012】まず、第1の方法は、ウイルスの持つヘマ
グルチニンがシアロ糖鎖を認識して、ウイルスと宿主と
が結合することから、下記構造式dに示すようなシアル
酸を含む疑似レセプターを用いてヘマグルチニンのレセ
プター結合部位を封じ込める方法である(なお、構造式
中Acはアセチル基である:以下、同様)。
グルチニンがシアロ糖鎖を認識して、ウイルスと宿主と
が結合することから、下記構造式dに示すようなシアル
酸を含む疑似レセプターを用いてヘマグルチニンのレセ
プター結合部位を封じ込める方法である(なお、構造式
中Acはアセチル基である:以下、同様)。
【化4】
【0013】さらに、前記構造式dで表される化合物を
高分子化(クラスター化)した下記構造式eで表される
化合物が、その効果を向上させることが知られている
〔Journal of the American Chemical Society, 115, 1
146-1147 (1193) 〕。
高分子化(クラスター化)した下記構造式eで表される
化合物が、その効果を向上させることが知られている
〔Journal of the American Chemical Society, 115, 1
146-1147 (1193) 〕。
【化5】
【0014】また、疑似レセプターを高分子化する方法
が種々試みられており、例えば、下記構造式fに示すよ
うな化合物が得られている〔Journal of the Chemical
Society, Chemical Communications, (1993), 1869-187
2 〕。
が種々試みられており、例えば、下記構造式fに示すよ
うな化合物が得られている〔Journal of the Chemical
Society, Chemical Communications, (1993), 1869-187
2 〕。
【化6】
【0015】さらに、下記構造式gに示すような化合物
も得られている〔Journal of Medicinal Chemistry, 3
7, 3419-3433 (1994)〕。
も得られている〔Journal of Medicinal Chemistry, 3
7, 3419-3433 (1994)〕。
【化7】
【0016】上述したヘマグルチニンの結合阻害活性を
有する薬剤(ヘマグルチニン結合阻害剤)は、特にイン
フルエンザウイルスの感染予防作用を有する予防剤とし
て有用であるが、これらのヘマグルチニン結合阻害剤
は、糖鎖ポリマーの高分子量化合物(これは毒性が生じ
ることもある。)が主であり、低分子量のヘマグルチニ
ン結合阻害剤は見出されていない。
有する薬剤(ヘマグルチニン結合阻害剤)は、特にイン
フルエンザウイルスの感染予防作用を有する予防剤とし
て有用であるが、これらのヘマグルチニン結合阻害剤
は、糖鎖ポリマーの高分子量化合物(これは毒性が生じ
ることもある。)が主であり、低分子量のヘマグルチニ
ン結合阻害剤は見出されていない。
【0017】また、第2の方法として、上述したよう
に、シアリダーゼの活性を阻害するために、下記構造式
h(以下、GG−167と称することがある。)で示す
ような化合物をデザインする方法が知られている。この
GG−167は、シアリダーゼのX線構造解析データを
基に、酵素−基質(シアリダーゼ阻害剤)複合体が形成
する遷移状態においてシアリダーゼの結合部位に対して
親和性を高めるように設計したシアリダーゼ阻害剤であ
り、特にインフルエンザウイルスの増殖抑制作用を有す
る増殖抑制剤として期待されている。
に、シアリダーゼの活性を阻害するために、下記構造式
h(以下、GG−167と称することがある。)で示す
ような化合物をデザインする方法が知られている。この
GG−167は、シアリダーゼのX線構造解析データを
基に、酵素−基質(シアリダーゼ阻害剤)複合体が形成
する遷移状態においてシアリダーゼの結合部位に対して
親和性を高めるように設計したシアリダーゼ阻害剤であ
り、特にインフルエンザウイルスの増殖抑制作用を有す
る増殖抑制剤として期待されている。
【化8】
【0018】望ましくない病原性ウイルス又は微生物、
特にインフルエンザウイルスの感染を阻止する手法とし
て、上記のように、ヘマグルチニン結合阻害とシアリダ
ーゼ阻害との別々のアプローチがなされており、それに
用いられる薬剤もそれぞれ別々の化合物群として扱われ
てきた。また、前述のヘマグルチニン結合阻害剤と前述
のシアリダーゼ阻害剤とを併用することで、インフルエ
ンザの感染予防効果を向上させる試みもなされている
〔Chemistry & Biology 3, (1996), 97-104 〕。
特にインフルエンザウイルスの感染を阻止する手法とし
て、上記のように、ヘマグルチニン結合阻害とシアリダ
ーゼ阻害との別々のアプローチがなされており、それに
用いられる薬剤もそれぞれ別々の化合物群として扱われ
てきた。また、前述のヘマグルチニン結合阻害剤と前述
のシアリダーゼ阻害剤とを併用することで、インフルエ
ンザの感染予防効果を向上させる試みもなされている
〔Chemistry & Biology 3, (1996), 97-104 〕。
【0019】しかしながら、インフルエンザウイルスな
どの望ましくない病原性ウイルス又は微生物が持ってい
るヘマグルチニン結合活性とシアリダーゼ活性とを同時
に阻害する薬剤は未だ見出されていない。即ち、シアリ
ダーゼ阻害作用と同時にヘマグルチニン結合阻害作用を
も有する化合物(薬剤)は知られていない。
どの望ましくない病原性ウイルス又は微生物が持ってい
るヘマグルチニン結合活性とシアリダーゼ活性とを同時
に阻害する薬剤は未だ見出されていない。即ち、シアリ
ダーゼ阻害作用と同時にヘマグルチニン結合阻害作用を
も有する化合物(薬剤)は知られていない。
【0020】本発明は、上述した実情に鑑みてなされた
ものであり、その目的は、ヘマグルチニン結合活性とシ
アリダーゼ活性を持っている望ましくないウイルス又は
微生物のヘマグルチニンの結合活性を阻害し、かつ、シ
アリダーゼ活性阻害作用も有する薬剤、及び、それを用
いたウイルス又は微生物の感染の治療及び/又は予防方
法を提供することにある。
ものであり、その目的は、ヘマグルチニン結合活性とシ
アリダーゼ活性を持っている望ましくないウイルス又は
微生物のヘマグルチニンの結合活性を阻害し、かつ、シ
アリダーゼ活性阻害作用も有する薬剤、及び、それを用
いたウイルス又は微生物の感染の治療及び/又は予防方
法を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上述した課
題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、7位にフッ素
原子を含有するシアル酸誘導体が、インフルエンザウイ
ルスなどの望ましくない病原性ウイルス、又は寄生虫、
バクテリアなどの望ましくない微生物のヘマグルチニン
部位と宿主細胞表層に存在するガングリオシドとの結合
を阻害する作用を有すること(つまり、ヘマグルチニン
の結合活性を阻害すること)、更にはシアリダーゼ活性
阻害作用も併せて有し、従来になかったタイプの生理活
性作用を示すことを初めて見出した。
題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、7位にフッ素
原子を含有するシアル酸誘導体が、インフルエンザウイ
ルスなどの望ましくない病原性ウイルス、又は寄生虫、
バクテリアなどの望ましくない微生物のヘマグルチニン
部位と宿主細胞表層に存在するガングリオシドとの結合
を阻害する作用を有すること(つまり、ヘマグルチニン
の結合活性を阻害すること)、更にはシアリダーゼ活性
阻害作用も併せて有し、従来になかったタイプの生理活
性作用を示すことを初めて見出した。
【0022】即ち、本発明は、下記構造式αで表される
シアル酸誘導体又はその塩(塩はアルカリ金属塩、アル
カリ土類金属塩又はアンモニウム塩である)からなる、
ヘマグルチニン結合活性及びシアリダーゼ活性に対する
阻害剤(以下、本発明の阻害剤と称する。)に係るもの
である。
シアル酸誘導体又はその塩(塩はアルカリ金属塩、アル
カリ土類金属塩又はアンモニウム塩である)からなる、
ヘマグルチニン結合活性及びシアリダーゼ活性に対する
阻害剤(以下、本発明の阻害剤と称する。)に係るもの
である。
【化9】
【0023】本発明はまた、本発明の阻害剤を形成する
上記のシアル酸誘導体又はその塩を用いてヘマグルチニ
ン結合活性とシアリダーゼ活性とを阻害することによ
り、ヘマグルチニン結合活性とシアリダーゼ活性を持つ
望ましくないウイルス又は微生物(特にインフルエンザ
ウイルス)の感染を治療及び/又は予防する方法も提供
するものである。
上記のシアル酸誘導体又はその塩を用いてヘマグルチニ
ン結合活性とシアリダーゼ活性とを阻害することによ
り、ヘマグルチニン結合活性とシアリダーゼ活性を持つ
望ましくないウイルス又は微生物(特にインフルエンザ
ウイルス)の感染を治療及び/又は予防する方法も提供
するものである。
【0024】本発明の阻害剤は、宿主細胞表面に存在す
るレセプターを特異的に認識して結合するヘマグルチニ
ンの結合活性を低下させることができ、特に、インフル
エンザウイルスと宿主細胞(例えば赤血球)との結合を
阻害して、インフルエンザウイルスの感染予防剤として
有用である。
るレセプターを特異的に認識して結合するヘマグルチニ
ンの結合活性を低下させることができ、特に、インフル
エンザウイルスと宿主細胞(例えば赤血球)との結合を
阻害して、インフルエンザウイルスの感染予防剤として
有用である。
【0025】特に、インフルエンザウイルスは、その感
染の第1段階として、宿主細胞表層に存在するガングリ
オシド(GM3 )に結合することが知られている。従っ
て、前記構造式αで表される化合物は、ヘマグルチニン
結合阻害剤(さらにはシアリダーゼ阻害剤)として、風
邪(特にインフルエンザ)の予防薬としての用途が期待
される。
染の第1段階として、宿主細胞表層に存在するガングリ
オシド(GM3 )に結合することが知られている。従っ
て、前記構造式αで表される化合物は、ヘマグルチニン
結合阻害剤(さらにはシアリダーゼ阻害剤)として、風
邪(特にインフルエンザ)の予防薬としての用途が期待
される。
【0026】本発明の阻害剤は、前記構造式αで表され
る化合物単独であっても十分にその効果を発揮するが、
塩を形成していてもよい。前記塩は、例えば、ナトリウ
ム、カリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウム、カ
ルシウムなどのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、
第4級アンモニウム塩(N+ R4 :Rは炭素数1〜4の
アルキル基など)が特に好ましく挙げられる。これらの
塩は、常法に従い製造できる。
る化合物単独であっても十分にその効果を発揮するが、
塩を形成していてもよい。前記塩は、例えば、ナトリウ
ム、カリウムなどのアルカリ金属塩、マグネシウム、カ
ルシウムなどのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、
第4級アンモニウム塩(N+ R4 :Rは炭素数1〜4の
アルキル基など)が特に好ましく挙げられる。これらの
塩は、常法に従い製造できる。
【0027】また、本発明の阻害剤は、医薬組成物とし
て、望ましくない病原性ウイルス又は微生物、例えばウ
イルス感染の治療及び/又は予防に用いられてよい。特
に、インフルエンザウイルス感染の治療及び/又は予防
に用いられてよい。
て、望ましくない病原性ウイルス又は微生物、例えばウ
イルス感染の治療及び/又は予防に用いられてよい。特
に、インフルエンザウイルス感染の治療及び/又は予防
に用いられてよい。
【0028】さらに、本発明の阻害剤は、宿主細胞に対
するヘマグルチニンの結合活性を阻害する作用を有する
と共に、シアリダーゼ活性を阻害する作用を有するもの
である。即ち、風邪(特にインフルエンザウイルス)の
感染予防剤として有用であると同時に、その増殖抑制剤
としても有用である。
するヘマグルチニンの結合活性を阻害する作用を有する
と共に、シアリダーゼ活性を阻害する作用を有するもの
である。即ち、風邪(特にインフルエンザウイルス)の
感染予防剤として有用であると同時に、その増殖抑制剤
としても有用である。
【0029】そして、上記のシアル酸誘導体又はその塩
を用いてヘマグルチニン結合活性とシアリダーゼ活性と
を阻害することにより、ヘマグルチニン結合活性とシア
リダーゼ活性を持つ望ましくないウイルス又は微生物の
感染を治療及び/又は予防することができる。
を用いてヘマグルチニン結合活性とシアリダーゼ活性と
を阻害することにより、ヘマグルチニン結合活性とシア
リダーゼ活性を持つ望ましくないウイルス又は微生物の
感染を治療及び/又は予防することができる。
【0030】本発明の阻害剤の量は、これを投与すべき
患者の症状により、或いはその剤型などにより一定では
ないが、一般に、投与単位形態当り、点鼻剤では約0.
1〜10mg、注射剤では約0.1〜1mgとするのが
好ましい。
患者の症状により、或いはその剤型などにより一定では
ないが、一般に、投与単位形態当り、点鼻剤では約0.
1〜10mg、注射剤では約0.1〜1mgとするのが
好ましい。
【0031】また、前記投与形態を有する薬剤の1日当
りの投与量は、患者の症状、体重、年齢、性別などによ
り異なり一概には決定できないが、通常、成人1日当り
約0.2〜15mg程度とすればよく、これを1回又は
2〜4回に分けて投与するのが好ましい。
りの投与量は、患者の症状、体重、年齢、性別などによ
り異なり一概には決定できないが、通常、成人1日当り
約0.2〜15mg程度とすればよく、これを1回又は
2〜4回に分けて投与するのが好ましい。
【0032】但し、これらの感染予防のために使用され
る阻害剤の量は、投与経路、感染予防する患者の年齢、
状態等によって変わり、最終的には、担当医又は獣医の
裁量に委ねられることは明らかである。
る阻害剤の量は、投与経路、感染予防する患者の年齢、
状態等によって変わり、最終的には、担当医又は獣医の
裁量に委ねられることは明らかである。
【0033】また、感染予防のためには、風邪(特にイ
ンフルエンザ)の予期されるとき、症状が現れる前に投
与されることが好ましく、或いは、症状が現れた後も、
例えば確立した症状が現れた後に投与される場合も有効
である。
ンフルエンザ)の予期されるとき、症状が現れる前に投
与されることが好ましく、或いは、症状が現れた後も、
例えば確立した症状が現れた後に投与される場合も有効
である。
【0034】本発明の阻害剤は、抗ウイルス剤としての
強力な生理活性を有するため、ウイルス感染の治療及び
/又は予防剤、ウイルス性疾患の予防薬及び/又は治療
薬として有用である。また、ヒト以外の哺乳動物のウイ
ルス感染に対する予防薬及び/又は治療薬としても有用
である。
強力な生理活性を有するため、ウイルス感染の治療及び
/又は予防剤、ウイルス性疾患の予防薬及び/又は治療
薬として有用である。また、ヒト以外の哺乳動物のウイ
ルス感染に対する予防薬及び/又は治療薬としても有用
である。
【0035】
【実施例】以下、本発明を具体的な実施例について説明
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではな
い。
【0036】まず、ヘマグルチニン結合阻害を観察する
ための装置及び方法について図3〜図5を参照に説明す
る。
ための装置及び方法について図3〜図5を参照に説明す
る。
【0037】この測定装置1は、容器2内に配された下
層水3に、インフルエンザウイルスのレセプターである
モノシアロガングリオシド(GM3 )5と、グルコシル
セラミド(GlcCer)6とから構成された水面単分
子膜〔(GM3 ):(GlcCer)=20:80mo
l%〕10を配し、さらにこの上に、水晶発振子(QC
M:quarz crystal microbalance)7を水平に付着させ
た装置である。
層水3に、インフルエンザウイルスのレセプターである
モノシアロガングリオシド(GM3 )5と、グルコシル
セラミド(GlcCer)6とから構成された水面単分
子膜〔(GM3 ):(GlcCer)=20:80mo
l%〕10を配し、さらにこの上に、水晶発振子(QC
M:quarz crystal microbalance)7を水平に付着させ
た装置である。
【0038】そして、この測定装置1に、ヘマグルチニ
ンを含むインフルエンザAウイルス4を添加用容器9を
用いて下層水3に添加し、水晶発振子における振動数の
変化量を観察することによって、単分子膜10へのイン
フルエンザAウイルス4の結合を追跡することができる
〔Biochimica et Biophysica Acta 1285 (1996) 14-20
〕。
ンを含むインフルエンザAウイルス4を添加用容器9を
用いて下層水3に添加し、水晶発振子における振動数の
変化量を観察することによって、単分子膜10へのイン
フルエンザAウイルス4の結合を追跡することができる
〔Biochimica et Biophysica Acta 1285 (1996) 14-20
〕。
【0039】ここで用いた水晶発振子は、薄い水晶板の
両側に金属電極を蒸着したものであり、この電極間に交
流電界を印加すると、逆圧電効果によって一定周期の振
動が生ずるものである。通常は、温度特性の良いAT−
cut型の水晶発振子(AT-cut quartz )が用いられ、
これが厚みずり振動を起こす。
両側に金属電極を蒸着したものであり、この電極間に交
流電界を印加すると、逆圧電効果によって一定周期の振
動が生ずるものである。通常は、温度特性の良いAT−
cut型の水晶発振子(AT-cut quartz )が用いられ、
これが厚みずり振動を起こす。
【0040】これは、1959年に G. Sauerbrey によ
り、電極上に弾性体の薄膜が付着した場合、その付着物
の重量と振動数変化とが、下記式Aの如く、比例関係に
あることが示されており、図3に示した測定装置は、こ
の原理を利用したものである〔Zeit fur Physik., 155,
206 (1959) 〕。 −(ΔF)/(F0 )=(Δm)/(ρAd)…式A (但し、前記式Aにおいて、F0 は基本振動数、ΔFは
振動数変化量、Δmは電極上物質の重量変化量、ρは水
晶の密度、Aは電極の密度、dは水晶の厚さである。)
り、電極上に弾性体の薄膜が付着した場合、その付着物
の重量と振動数変化とが、下記式Aの如く、比例関係に
あることが示されており、図3に示した測定装置は、こ
の原理を利用したものである〔Zeit fur Physik., 155,
206 (1959) 〕。 −(ΔF)/(F0 )=(Δm)/(ρAd)…式A (但し、前記式Aにおいて、F0 は基本振動数、ΔFは
振動数変化量、Δmは電極上物質の重量変化量、ρは水
晶の密度、Aは電極の密度、dは水晶の厚さである。)
【0041】なお、本実施例において、9MHz、AT
−cut型の水晶発振子では、1ngの物質が電極上に
付着すると約2Hz振動数が減少することになる。実際
の測定結果は、1秒毎に周波数カウンターを通してコン
ピュータで演算処理した。また、測定セルの温度は4℃
であり、恒温層槽を用いて±0.1℃で制御した。ま
た、下層水は、pH=7.6の10mM Tris−塩
酸緩衝液である。
−cut型の水晶発振子では、1ngの物質が電極上に
付着すると約2Hz振動数が減少することになる。実際
の測定結果は、1秒毎に周波数カウンターを通してコン
ピュータで演算処理した。また、測定セルの温度は4℃
であり、恒温層槽を用いて±0.1℃で制御した。ま
た、下層水は、pH=7.6の10mM Tris−塩
酸緩衝液である。
【0042】図3に示した測定装置の下層水に、インフ
ルエンザA型ウイルス〔A/PR/34(H1N1)〕
を1.5×107 /mL添加した後の振動数変化を測定
した。その測定結果を、図4に示す。
ルエンザA型ウイルス〔A/PR/34(H1N1)〕
を1.5×107 /mL添加した後の振動数変化を測定
した。その測定結果を、図4に示す。
【0043】図4から、インフルエンザA型ウイルスを
添加後、速やかに振動数が減少しており、ヘマグルチニ
ンを介してインフルエンザウイルスが単分子膜に結合し
て、単分子膜の重量が増加していることが観察された。
添加後、速やかに振動数が減少しており、ヘマグルチニ
ンを介してインフルエンザウイルスが単分子膜に結合し
て、単分子膜の重量が増加していることが観察された。
【0044】次に、インフルエンザA型ウイルスの代わ
りに、このウイルスをエーテル処理したインフルエンザ
ウイルスワクチンを1.5×107 /mL加えた以外
は、上述した条件と同様の条件で、GM3 /GlcCe
r(5:95mol%)の単分子膜へのインフルエンザ
ウイルスワクチンの結合挙動を観察した。この観察結果
を図5に示す。
りに、このウイルスをエーテル処理したインフルエンザ
ウイルスワクチンを1.5×107 /mL加えた以外
は、上述した条件と同様の条件で、GM3 /GlcCe
r(5:95mol%)の単分子膜へのインフルエンザ
ウイルスワクチンの結合挙動を観察した。この観察結果
を図5に示す。
【0045】図5に示すように、観察時間を前述した方
法よりも長くすることで、初期(0分〜100分程度)
に、ヘマグルチニンによる結合が観察され、その後(1
00分〜800分程度)、シアリダーゼによるGM3 の
加水分解を観察することができた。
法よりも長くすることで、初期(0分〜100分程度)
に、ヘマグルチニンによる結合が観察され、その後(1
00分〜800分程度)、シアリダーゼによるGM3 の
加水分解を観察することができた。
【0046】即ち、この測定結果から、GM3 /Glc
Cer(5:95mol%)の単分子膜へのインフルエ
ンザウイルスワクチンの結合を観察することができ、さ
らに、このワクチンがヘマグルチニン及びシアリダーゼ
を含んでいることが確認できた。
Cer(5:95mol%)の単分子膜へのインフルエ
ンザウイルスワクチンの結合を観察することができ、さ
らに、このワクチンがヘマグルチニン及びシアリダーゼ
を含んでいることが確認できた。
【0047】実施例1 ここでは、シアル酸(比較例)及びシアル酸誘導体(実
施例)の存在下でのインフルエンザウイルスワクチンの
結合挙動を観察した。
施例)の存在下でのインフルエンザウイルスワクチンの
結合挙動を観察した。
【0048】まず、下記構造式αで表されるフッ素原子
含有のシアル酸誘導体(1)と、下記構造式βで表され
るシアル酸(2)との測定系内濃度が100μMになる
ように、前もって下層水に加えておき、その後、1.5
×107 /mLのインフルエンザウイルスワクチンを加
え、GM3 /GlcCer(5:95mol%)の単分
子膜へのインフルエンザウイルスワクチンの結合挙動を
観察した。なお、以下、構造式βで表されるシアル酸
(2)をNeu5Ac2en とし、構造式αで表されるシアル酸
誘導体(1)を 7F Neu5Ac2en と称することがある。
含有のシアル酸誘導体(1)と、下記構造式βで表され
るシアル酸(2)との測定系内濃度が100μMになる
ように、前もって下層水に加えておき、その後、1.5
×107 /mLのインフルエンザウイルスワクチンを加
え、GM3 /GlcCer(5:95mol%)の単分
子膜へのインフルエンザウイルスワクチンの結合挙動を
観察した。なお、以下、構造式βで表されるシアル酸
(2)をNeu5Ac2en とし、構造式αで表されるシアル酸
誘導体(1)を 7F Neu5Ac2en と称することがある。
【化10】
【0049】この観察によって得られた結合曲線(測定
時間−振動数変化量を示す曲線)を図1に示す。
時間−振動数変化量を示す曲線)を図1に示す。
【0050】図1から、構造式αで表されるフッ素原子
含有のシアル酸誘導体(1)の存在下では、インフルエ
ンザウイルスワクチンと単分子膜との結合が見られてい
ないことが分かる。これに対して、構造式βで表される
シアル酸(2)では、この濃度では、ヘマグルチニン結
合を阻害しないことが観察された。
含有のシアル酸誘導体(1)の存在下では、インフルエ
ンザウイルスワクチンと単分子膜との結合が見られてい
ないことが分かる。これに対して、構造式βで表される
シアル酸(2)では、この濃度では、ヘマグルチニン結
合を阻害しないことが観察された。
【0051】即ち、シアル酸(Neu5Ac2en )の7位の水
酸基をフッ素で置換したシアル酸誘導体(7F Neu5Ac2e
n)は、その分子内にフッ素原子を有しているので、ヘ
マグルチニン結合阻害活性が大きく向上したことが示さ
れた。しかも、ΔFが減少しないことからシアリダーゼ
活性をも効果的に阻害していることも示された。
酸基をフッ素で置換したシアル酸誘導体(7F Neu5Ac2e
n)は、その分子内にフッ素原子を有しているので、ヘ
マグルチニン結合阻害活性が大きく向上したことが示さ
れた。しかも、ΔFが減少しないことからシアリダーゼ
活性をも効果的に阻害していることも示された。
【0052】実施例2 ここでは、インフルエンザウイルスワクチン結合量の、
シアル酸(比較例)及びシアル酸誘導体(実施例)の濃
度依存性を測定した。
シアル酸(比較例)及びシアル酸誘導体(実施例)の濃
度依存性を測定した。
【0053】上述した2種のシアル酸誘導体〔 7F Neu5
Ac2en :(1)〕及びシアル酸〔Neu5Ac2en :(2)〕
の測定系内濃度を、図2に示す各濃度となるように、前
もって下層水に加えておき、その後、1.5×107 /
mLのインフルエンザウイルスワクチンを加え、GM3
/GlcCer(5:95mol%)の単分子膜へのイ
ンフルエンザウイルスワクチンの結合量(Δm:電極上
物質の重量変化量)を測定した。また、測定時間は30
0分とした。
Ac2en :(1)〕及びシアル酸〔Neu5Ac2en :(2)〕
の測定系内濃度を、図2に示す各濃度となるように、前
もって下層水に加えておき、その後、1.5×107 /
mLのインフルエンザウイルスワクチンを加え、GM3
/GlcCer(5:95mol%)の単分子膜へのイ
ンフルエンザウイルスワクチンの結合量(Δm:電極上
物質の重量変化量)を測定した。また、測定時間は30
0分とした。
【0054】シアル酸誘導体(1)及びシアル酸(2)
の濃度によるΔmの変化を図2に示す。
の濃度によるΔmの変化を図2に示す。
【0055】図2から、シアル酸誘導体(1)の濃度が
大きくなるのに従い、インフルエンザウイルスワクチン
の単分子膜への結合量が減少していることが分かる。即
ち、前記構造式αで表されるフッ素原子含有のシアル酸
誘導体(1)は、ヘマグルチニン結合に対する競争的阻
害剤であることが分かる。また、結合阻害活性IC
50(阻害活性が50%を示す濃度)はIC50=12μM
と求められた。
大きくなるのに従い、インフルエンザウイルスワクチン
の単分子膜への結合量が減少していることが分かる。即
ち、前記構造式αで表されるフッ素原子含有のシアル酸
誘導体(1)は、ヘマグルチニン結合に対する競争的阻
害剤であることが分かる。また、結合阻害活性IC
50(阻害活性が50%を示す濃度)はIC50=12μM
と求められた。
【0056】これに対して、シアル酸(2)の場合、イ
ンフルエンザワクチンの結合量はその濃度に依存してお
らず、ヘマグルチニン結合阻害活性をほとんど有してい
ないことがわかる(IC50>2mM)。
ンフルエンザワクチンの結合量はその濃度に依存してお
らず、ヘマグルチニン結合阻害活性をほとんど有してい
ないことがわかる(IC50>2mM)。
【0057】これらのことにより、風邪の原因病原体で
あるインフルエンザウイルスの感染を予防する目的、お
よびインフルエンザウイルス由来の感冒流行を抑える目
的で、ヘマグルチニン結合阻害剤をそのまま、或いはそ
の塩を医薬処方剤として投与することによって、インフ
ルエンザウイルス中のヘマグルチニンと宿主細胞(レセ
プター)との結合を防ぐことができ、さらには、シアリ
ダーゼによるシアル酸の加水分解をも抑制できるので、
有用なインフルエンザ感染予防剤及びその増殖抑制剤と
なりうることが分かった。また、極めて少量(12μM
以下)でも有意なヘマグルチニン結合の阻害活性が見ら
れた。
あるインフルエンザウイルスの感染を予防する目的、お
よびインフルエンザウイルス由来の感冒流行を抑える目
的で、ヘマグルチニン結合阻害剤をそのまま、或いはそ
の塩を医薬処方剤として投与することによって、インフ
ルエンザウイルス中のヘマグルチニンと宿主細胞(レセ
プター)との結合を防ぐことができ、さらには、シアリ
ダーゼによるシアル酸の加水分解をも抑制できるので、
有用なインフルエンザ感染予防剤及びその増殖抑制剤と
なりうることが分かった。また、極めて少量(12μM
以下)でも有意なヘマグルチニン結合の阻害活性が見ら
れた。
【0058】
【発明の効果】本発明の阻害剤は、宿主細胞表面に存在
するレセプターを特異的に認識して結合するヘマグルチ
ニンの結合活性を低下させることができ、特に、インフ
ルエンザウイルスと宿主細胞との結合を阻害して、更に
はシアリダーゼ活性も阻害して、インフルエンザウイル
スの感染予防剤(更にはその増殖抑制剤)として有用で
ある。
するレセプターを特異的に認識して結合するヘマグルチ
ニンの結合活性を低下させることができ、特に、インフ
ルエンザウイルスと宿主細胞との結合を阻害して、更に
はシアリダーゼ活性も阻害して、インフルエンザウイル
スの感染予防剤(更にはその増殖抑制剤)として有用で
ある。
【図1】本発明の実施例におけるシアル酸誘導体(1)
とシアル酸(2)の100μM存在下での測定時間によ
るインフルエンザウイルスワクチンとGM3 との結合量
変化を示すグラフである。
とシアル酸(2)の100μM存在下での測定時間によ
るインフルエンザウイルスワクチンとGM3 との結合量
変化を示すグラフである。
【図2】同、シアル酸誘導体(1)とシアル酸(2)の
濃度によるインフルエンザワクチンとGM3 との結合量
変化を示すグラフである。
濃度によるインフルエンザワクチンとGM3 との結合量
変化を示すグラフである。
【図3】本発明の実施例に用いた測定装置の概略図であ
る。
る。
【図4】単分子膜に対するインフルエンザウイルスの結
合曲線を示すグラフである。
合曲線を示すグラフである。
【図5】単分子膜に対するインフルエンザウイルスワク
チンの結合曲線を示すグラフである。
チンの結合曲線を示すグラフである。
【図6】インフルエンザウイルスと宿主(赤血球)との
結合を示す模式図である。
結合を示す模式図である。
1…測定装置 2…容器 3…下層水 4…インフルエンザウイルス 5…モノシアロガングリオシド(GM3 ) 6…グリコシルセラミド(GlcCer) 7…水晶発振子
Claims (5)
- 【請求項1】 下記構造式αで表されるシアル酸誘導体
又はその塩(塩はアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩
又はアンモニウム塩である)からなる、ヘマグルチニン
結合活性及びシアリダーゼ活性に対する阻害剤。 【化1】 - 【請求項2】 ウイルス感染の治療及び/又は予防に用
いられる、請求項1に記載したヘマグルチニン結合阻害
剤。 - 【請求項3】 インフルエンザウイルス感染の治療及び
/又は予防に用いられる、請求項2に記載したヘマグル
チニン結合阻害剤。 - 【請求項4】 請求項1に記載したシアル酸誘導体又は
その塩を用いてヘマグルチニン結合活性とシアリダーゼ
活性とを阻害することにより、ヘマグルチニン結合活性
とシアリダーゼ活性を持つ望ましくないウイルス又は微
生物の感染を治療及び/又は予防する方法。 - 【請求項5】 前記ウイルスがインフルエンザウイルス
である、請求項4に記載した方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP922398A JPH11209281A (ja) | 1998-01-21 | 1998-01-21 | ヘマグルチニン結合活性及びシアリダーゼ活性に対する阻害剤、及び、これを用いてウイルス又は微生物の感染を治療及び/又は予防する方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP922398A JPH11209281A (ja) | 1998-01-21 | 1998-01-21 | ヘマグルチニン結合活性及びシアリダーゼ活性に対する阻害剤、及び、これを用いてウイルス又は微生物の感染を治療及び/又は予防する方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11209281A true JPH11209281A (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=11714436
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP922398A Pending JPH11209281A (ja) | 1998-01-21 | 1998-01-21 | ヘマグルチニン結合活性及びシアリダーゼ活性に対する阻害剤、及び、これを用いてウイルス又は微生物の感染を治療及び/又は予防する方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11209281A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006241024A (ja) * | 2005-03-01 | 2006-09-14 | Takashi Suzuki | 新規シアル酸誘導体 |
| JP2007514408A (ja) * | 2003-11-04 | 2007-06-07 | ザ アドミニストレイターズ オブ ザ テューレイン エデュケイショナル ファンド | クラスi膜融合誘発性エンベロープタンパク質をもつrnaウイルスの融合開始領域の機能を阻害することによってウイルス:細胞融合を妨げる方法 |
-
1998
- 1998-01-21 JP JP922398A patent/JPH11209281A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007514408A (ja) * | 2003-11-04 | 2007-06-07 | ザ アドミニストレイターズ オブ ザ テューレイン エデュケイショナル ファンド | クラスi膜融合誘発性エンベロープタンパク質をもつrnaウイルスの融合開始領域の機能を阻害することによってウイルス:細胞融合を妨げる方法 |
| JP2006241024A (ja) * | 2005-03-01 | 2006-09-14 | Takashi Suzuki | 新規シアル酸誘導体 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050121 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080821 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090108 |