JPH11209303A - 腎不全治療薬及び腎不全患者用食品 - Google Patents

腎不全治療薬及び腎不全患者用食品

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JPH11209303A
JPH11209303A JP10009527A JP952798A JPH11209303A JP H11209303 A JPH11209303 A JP H11209303A JP 10009527 A JP10009527 A JP 10009527A JP 952798 A JP952798 A JP 952798A JP H11209303 A JPH11209303 A JP H11209303A
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renal failure
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tryptophanase
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Toshimitsu Niwa
利充 丹羽
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インドキシル硫酸の産生を効率的に低下せし
めて、腎不全の進行を顕著に抑制し得る腎不全治療薬並
びに腎不全患者用食品を提供すること。 【解決手段】 オキシインドリル−L−アラニンや2,
3−ジヒドロ−L−トリプトファン等のトリプトファナ
ーゼ阻害作用を有する化合物を用い、それを有効成分と
して含有せしめて、腎不全治療薬としたり、所定の食品
に添加して、腎不全患者用食品とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、腎不全治療薬及び腎不全患者用
食品、所謂腎不全食に係り、特に、腎不全の進行を効果
的に抑制し得る薬剤並びに腎不全患者に有用な食品に関
するものである。
【0002】
【背景技術】現在、我が国には、16万7千人の透析患
者が存在しており、更に、年間2万8千人が新たに透析
に導入されている。而して、このような透析患者の増加
を抑制するためには、腎不全の進行を抑制することが重
要であり、更に、そのための薬剤の開発が急務とされて
いる。ところで、今日、かかる腎不全進行抑制のための
一つの方策として、経口吸着剤(商品名:クレメジン)
が使用されてきており、その作用機序としては、腎不全
進行促進物質の腸内での吸着除去が考えられている。本
発明者らは、種々検討の結果、蛋白代謝産物であるイン
ドキシル硫酸が腎不全進行促進作用を有する尿毒症物質
であることを証明し〔J. Lab. Clin. Med. 124:96-104
、1994、Am. J. Nephrol. 14:207-212、1994、Kidney
Int. 52 (Suppl. 62):S15-S22、1997〕、上記の経口吸
着剤を用いた治療法の主な作用機序が、インドキシル硫
酸の産生抑制であることを明らかにした。
【0003】また、慢性腎不全患者に対しては、従来か
ら、その腎不全の進行を抑制するために、低蛋白食が採
用されてきている。そして、本発明者らは、この低蛋白
食が腎不全の進行を抑制する機序として、蛋白質由来の
トリプトファン量が低下し、そのためインドールの産生
が低下し、結果として腎不全進行促進作用を有するイン
ドキシル硫酸の産生が低下することとなることを、明ら
かにした:Miner. Electrol. Metab. 、23:179-194、19
97。
【0004】しかしながら、今日、かかる経口吸着剤や
低蛋白食が用いられていても、その効果は充分に上がっ
ておらず、そのために、腎不全の進行を更に効果的に抑
制し得る薬剤や食品の開発が望まれているのである。
【0005】
【解決課題】そこで、本発明者は、かかる事情に鑑み
て、腎不全の進行をより顕著に抑制するためには、より
効果的にインドキシル硫酸の産生を低下させる薬剤が、
有効であるとの知見を下に、インドキシル硫酸の前駆物
質であるインドールを生成する腸内細菌(大腸菌)のト
リプトファナーゼについて着目し、そのようなトリプト
ファナーゼの作用を阻害する化合物を投与することによ
る有効性について種々検討した結果、そのような化合物
の腎不全進行抑制効果が、極めて顕著であることを見出
したのであり、また、そのようなトリプトファナーゼ阻
害作用を有する物質を食品に添加、含有せしめて、腎不
全患者用の食品として用いることにより、より有効にイ
ンドキシル硫酸の産生を低下させ、腎不全の進行抑制に
著しい効果を発揮し得ることを見出したのであり、そし
て、それらの知見に基づいて、本発明が完成されたので
ある。
【0006】従って、本発明の課題とするところは、イ
ンドキシル硫酸の産生をより効率的に低下せしめて、腎
不全の進行をより顕著に抑制し得る、有効な腎不全治療
薬並びに腎不全患者用食品を提供することにある。
【0007】
【解決手段】そして、そのような課題を解決するため
に、本発明にあっては、トリプトファナーゼ阻害作用を
有する化合物を、有効成分として含有することを特徴と
する腎不全治療薬を、その要旨とするものである。
【0008】また、本発明は、食品に、トリプトファナ
ーゼ阻害作用を有する化合物を、添加、含有せしめてな
ることを特徴とする腎不全患者用食品をも、その要旨と
するものである。
【0009】なお、このような本発明に従う腎不全治療
薬や腎不全患者用食品において、前記トリプトファナー
ゼ阻害作用を有する化合物としては、好ましくは、オキ
シインドリル−L−アラニン若しくは2,3−ジヒドロ
−L−トリプトファンが用いられ、また、腎不全治療薬
は、経口投与薬として有利に用いられる一方、腎不全患
者用食品においては、低蛋白食との組合せが有利に採用
されることとなる。
【0010】
【発明の実施の形態】ところで、腎不全進行促進作用を
示すインドキシル硫酸は、腸内のインドールを、その前
駆物質とするものであるが、そのようなインドールは、
腸内で大腸菌等の腸内細菌が有するトリプトファナーゼ
により、食事蛋白質由来のトリプトファンから生成する
こととなる。そのため、本発明にあっては、かかるトリ
プトファナーゼによるインドールの生成を、トリプトフ
ァナーゼ阻害作用を有する化合物、即ちトリプトファナ
ーゼ阻害剤にて、抑制乃至は阻止するようにしたもので
あり、これによって、従来からの経口吸着剤に比較し
て、効率良く、インドキシル硫酸の生成を阻害せしめ、
以て腎不全の進行抑制を、より一層顕著と為し得るので
ある。
【0011】また、かかる本発明に従うトリプトファナ
ーゼ阻害剤を、腎不全患者が摂取する食品に添加せしめ
て、腎不全患者の体内に導入するようにすれば、薬剤投
与の場合と同様な、優れた腎不全進行抑制効果が発揮さ
れ得るのであるが、更に、従来の低蛋白食、即ち蛋白の
摂取量が、一般に、体重1kg当り0.8g/day程
度以下となるようにされた食品に、本発明に従うトリプ
トファナーゼ阻害剤を添加すれば、インドキシル硫酸の
生成はより低下せしめられることとなるため、より一層
優れた腎不全進行抑制効果を発揮し得る食品とすること
が出来る。従って、現在の低蛋白食としては、蛋白質と
して0.5g/kg/day程度の摂取量となる厳しい
低蛋白食が推奨されているものの、本発明に従ってトリ
プトファナーゼ阻害剤を添加した食品を用いれば、より
緩和な低蛋白食、例えば0.8g/kg/day程度の
蛋白摂取量のものでも、蛋白摂取量が0.5g/kg/
dayとなる厳しい低蛋白食と同様な、インドキシル硫
酸産生抑制効果と、腎不全進行抑制効果を得ることが出
来るのである。
【0012】しかも、腸内のインドールは、便臭の原因
にもなるところから、本発明に従って、トリプトファナ
ーゼ阻害剤を薬剤として投与し、或いは食品として摂取
するようにすれば、そのようなトリプトファナーゼ阻害
剤にて、インドールの産生が効果的に低下せしめられる
こととなり、以て便臭を抑えることが出来る効果をも有
利に発揮することとなる。
【0013】なお、ここで用いられるトリプトファナー
ゼ阻害剤、換言すればトリプトファナーゼ阻害作用を示
す化合物としては、腸内細菌のトリプトファナーゼによ
るトリプトファンからのインドールの生成を阻害する物
質(化合物)であれば、その何れもが、有利に用いられ
得るものであるが、代表的には、オキシインドリル−L
−アラニン(oxindolyl-L-alanine )、2,3−ジヒド
ロ−L−トリプトファン(2,3-dihydro-L-tryptophan)
等を挙げることが出来る。
【0014】そして、このようなトリプトファナーゼ阻
害剤は、その精製物の形態で用いられる場合の他、粗製
物の形態において、或いは他の成分との混合物の形態に
おいて、用いられ得るものであり、その使用形態は、目
的に応じて適宜に選択されることとなる。
【0015】また、かかるトリプトファナーゼ阻害剤を
有効成分として含有せしめてなる、本発明に従う腎不全
治療薬としての薬剤を調製するに際しては、選択された
所定形態のトリプトファナーゼ阻害剤を用いて、通常の
手法に従って薬剤とされることとなるが、その際、通常
の医薬品製剤に用いられる成分として、結合剤、賦形
剤、滑沢剤、乳化剤、崩壊剤、湿潤剤、防腐剤、着色剤
等が、必要に応じて配合せしめられ、錠剤、散剤、顆粒
剤、カプセル剤或いは液剤等の、従来から公知の各種の
剤形とされる。
【0016】そして、このようにして調製される、本発
明に従う腎不全治療薬は、腸管内における蛋白質由来の
トリプトファンからのインドールの産生を効果的に抑制
すべく、公知の投与手法に従って投与されることとなる
が、特に、本発明では、経口投与薬として、有利に用い
られるものである。また、その投与量としては、患者の
年齢、体重、症状の程度、投与経路により、適宜に加減
されるべきものであるが、経口投与の場合、通常、成人
では、一日当たり、有効成分である本発明に従うトリプ
トファナーゼ阻害剤の0.001〜1000mg、好ま
しくは0.01〜100mg程度が、体重1kgに付き
投与されることとなる。
【0017】また、本発明に従う腎不全患者用食品は、
トリプトファナーゼ阻害剤を所定の食品に添加、含有せ
しめてなるものであって、その対象とされる食品として
は、主食、副食、間食に用いられる各種食物の他、嗜好
品として食される食品等、従来からの食品の全てが対象
とされ、そのような食品に対して、適宜の手法にて、ト
リプトファナーゼ阻害剤が添加、含有せしめられること
となるが、特に、本発明にあっては、従来から腎不全患
者に用いられている低蛋白食に対して、所定のトリプト
ファナーゼ阻害剤を添加、含有せしめることが望まし
く、それによって、より一層有効なインドキシル硫酸産
生抑制効果と腎不全進行抑制効果とを得ることが出来る
のである。
【0018】
【実施例】以下に、本発明の幾つかの実施例を示し、本
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、それらの実施例の記載により、何等の制約をも受け
るものでないことは、言うまでもないところである。ま
た、本発明には、以下の実施例の他にも、更には上記し
た具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱しない限り
において、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修
正、改良等を加え得るものであることが、理解されるべ
きである。
【0019】実施例 1 トリプトファナーゼ阻害作用を有する化合物であるオキ
シインドリル−L−アラニン(OA)を用いて、それ
を、5/6腎摘した腎不全ラットに対して、食餌に添加
した形態にて、100mg/kg/dayの割合におい
て経口投与し、2週後、4週後、6週後及び8週後にお
ける血清インドキシル硫酸濃度、血清クレアチニン濃
度、血中尿素窒素濃度及びクレアチニン・クリアランス
をそれぞれ測定して、かかるオキシインドリル−L−ア
ラニンの腎不全進行抑制作用を検討した。測定結果は、
以下の通りであった。
【0020】なお、血清インドキシル硫酸濃度はHPL
C手法にて測定する一方、血清クレアチニン濃度及び血
中尿素窒素濃度については、オートアナライザーを用い
た通常の手法に従って測定し、そしてそのクレアチニン
濃度の測定値から、演算により、クレアチニン・クリア
ランスを求めた。また、かかる試験に際して、それぞれ
の群の腎不全ラットには、何れも、普通食(蛋白量:
2.4g/匹/day)が与えられた。 a)血清インドキシル硫酸濃度(mg/dl、平均±SE) OA投与+普通食群 普通食群(対照) 投与前 1.0 ±0.08 1.0±0.09 2週後 0.08±0.01 1.1±0.08 4週後 0.07±0.01 1.2±0.09 6週後 0.08±0.01 1.3±0.09 8週後 0.07±0.01 1.5±0.08 b)血清クレアチニン濃度(mg/dl、平均±SE) OA投与+普通食群 普通食群(対照) 投与前 1.5±0.2 1.5±0.2 2週後 1.5±0.3 1.7±0.3 4週後 1.6±0.2 2.0±0.3 6週後 1.7±0.3 2.4±0.3 8週後 1.7±0.2 2.9±0.4 c)血中尿素窒素濃度(mg/dl、平均±SE) OA投与+普通食群 普通食群(対照) 投与前 86±8 87± 9 2週後 85±9 92± 9 4週後 87±7 97± 9 6週後 88±9 102± 9 8週後 88±8 110±10 d)クレアチニン・クリアランス(ml/min、平均±SE) OA投与+普通食群 普通食群(対照) 投与前 0.64±0.04 0.64±0.03 2週後 0.64±0.03 0.56±0.03 4週後 0.63±0.04 0.42±0.04 6週後 0.60±0.04 0.36±0.04 8週後 0.59±0.05 0.32±0.04
【0021】以上の得られた結果より明らかなように、
オキシインドリル−L−アラニン(OA)を、普通食と
共に、腎不全ラットに投与することにより、インドキシ
ル硫酸の血清濃度が低下し、以て腎不全の進行が抑制さ
れ得ることが認められるのである。
【0022】実施例 2 ラットの餌として、低蛋白食(蛋白量:1.2g/匹/
day)と普通食(蛋白量:2.4g/匹/day)を
準備する一方、腎不全ラットを3群に分けて、OA投与
+低蛋白食群と、低蛋白食群と、普通食群とにおいて、
実施例1と同様な測定を行ない、腎不全進行抑制作用を
検討した。その結果を、以下に示す。 a)血清インドキシル硫酸濃度(mg/dl、平均±SE) OA投与+低蛋白食群 低蛋白食群(対照) 普通食群(対照) 投与前 1.0 ±0.08 1.0 ±0.08 1.0±0.09 2週後 0.06±0.01 0.08±0.01 1.1±0.06 4週後 0.05±0.01 0.07±0.01 1.3±0.05 6週後 0.05±0.01 0.08±0.01 1.4±0.08 8週後 0.04±0.01 0.08±0.01 1.4±0.07 b)血清クレアチニン濃度(mg/dl、平均±SE) OA投与+低蛋白食群 低蛋白食群(対照) 普通食群(対照) 投与前 1.5±0.2 1.5±0.2 1.5±0.2 2週後 1.5±0.3 1.6±0.3 1.7±0.4 4週後 1.5±0.2 1.7±0.2 1.9±0.4 6週後 1.5±0.3 1.7±0.3 2.3±0.5 8週後 1.6±0.2 1.8±0.2 3.0±0.5 c)血中尿素窒素濃度(mg/dl、平均±SE) OA投与+低蛋白食群 低蛋白食群(対照) 普通食群(対照) 投与前 86±8 86± 8 86± 9 2週後 82±8 86±10 91± 9 4週後 85±8 88± 8 96± 9 6週後 84±8 91± 9 100± 9 8週後 83±8 92± 8 112±10 d)クレアチニン・クリアランス(ml/min、平均±SE) OA投与+低蛋白食群 低蛋白食群(対照) 普通食群(対照) 投与前 0.65±0.05 0.65±0.04 0.65±0.03 2週後 0.64±0.03 0.64±0.04 0.55±0.05 4週後 0.64±0.04 0.61±0.05 0.41±0.06 6週後 0.64±0.04 0.59±0.05 0.35±0.05 8週後 0.64±0.05 0.59±0.06 0.31±0.06
【0023】かかる測定結果から明らかなように、オキ
シインドリル−L−アラニンを、低蛋白食と共に、腎不
全ラットに投与すると、低蛋白食のみを与えた群より
も、更にインドキシル硫酸の血清濃度が低下し、腎不全
の進行が効果的に抑制され得ることが認められる。
【0024】実施例 3 トリプトファナーゼ阻害剤として、2,3−ジヒドロ−
L−トリプトファン(DT)を用い、それを、5/6腎
摘した腎不全ラットに対して、食餌に添加した形態に
て、100mg/kg/dayの割合において経口投与
しつつ、普通食(蛋白量:2.4g/匹/day)を与
え、2週後、4週後、6週後及び8週後における血清イ
ンドキシル硫酸濃度、血清クレアチニン濃度、血中尿素
窒素濃度及びクレアチニン・クリアランスを、それぞ
れ、実施例1と同様にして求め、以下の結果を得た。 a)血清インドキシル硫酸濃度(mg/dl、平均±SE) DT投与+普通食群 普通食群(対照) 投与前 1.1 ±0.08 0.9±0.07 2週後 0.07±0.01 1.0±0.06 4週後 0.06±0.01 1.1±0.08 6週後 0.08±0.01 1.2±0.08 8週後 0.08±0.01 1.4±0.08 b)血清クレアチニン濃度(mg/dl、平均±SE) DT投与+普通食群 普通食群(対照) 投与前 1.4±0.2 1.4±0.2 2週後 1.4±0.3 1.7±0.3 4週後 1.4±0.3 1.9±0.3 6週後 1.5±0.3 2.2±0.3 8週後 1.6±0.3 2.7±0.4 c)血中尿素窒素濃度(mg/dl、平均±SE) DT投与+普通食群 普通食群(対照) 投与前 83±7 84±8 2週後 84±9 88±9 4週後 84±6 95±8 6週後 87±9 99±9 8週後 88±8 108±9 d)クレアチニン・クリアランス(ml/min、平均±SE) DT投与+普通食群 普通食群(対照) 投与前 0.62±0.03 0.62±0.04 2週後 0.63±0.03 0.56±0.03 4週後 0.63±0.04 0.44±0.03 6週後 0.61±0.04 0.38±0.04 8週後 0.60±0.04 0.34±0.03
【0025】かかる測定結果から明らかなように、2,
3−ジヒドロ−L−トリプトファンを、普通食と共に、
腎不全ラットに投与すると、インドキシル硫酸の血清濃
度が低下し、腎不全の進行が抑制され得ることが認めら
れる。
【0026】実施例 4 腎不全ラットを、DT投与+低蛋白食(蛋白量:1.2
g/匹/day)群、低蛋白食群及び普通食(蛋白量:
2.4g/匹/day)群の3群に分けて、実施例3と
同様な腎不全進行抑制作用についての評価を行ない、以
下の如き結果を得た。 a)血清インドキシル硫酸濃度(mg/dl、平均±SE) DT投与+低蛋白食群 低蛋白食群(対照) 普通食群(対照) 投与前 1.1 ±0.08 1.1 ±0.08 1.1±0.06 2週後 0.04±0.01 0.09±0.01 1.0±0.02 4週後 0.04±0.01 0.07±0.01 1.1±0.02 6週後 0.03±0.01 0.09±0.01 1.1±0.02 8週後 0.04±0.01 0.08±0.01 1.0±0.02 b)血清クレアチニン濃度(mg/dl、平均±SE) DT投与+低蛋白食群 低蛋白食群(対照) 普通食群(対照) 投与前 1.4±0.2 1.4±0.3 1.4±0.2 2週後 1.4±0.3 1.5±0.3 1.8±0.3 4週後 1.4±0.3 1.6±0.3 1.9±0.3 6週後 1.5±0.3 1.6±0.2 2.1±0.3 8週後 1.6±0.3 1.7±0.4 2.6±0.4 c)血中尿素窒素濃度(mg/dl、平均±SE) DT投与+低蛋白食群 低蛋白食群(対照) 普通食群(対照) 投与前 83±8 83± 8 83± 8 2週後 82±9 87±10 88± 9 4週後 82±6 88± 8 96± 9 6週後 82±9 90± 9 100± 9 8週後 80±8 91± 9 106±10 d)クレアチニン・クリアランス(ml/min、平均±SE) DT投与+低蛋白食群 低蛋白食群(対照) 普通食群(対照) 投与前 0.62±0.03 0.63±0.04 0.63±0.03 2週後 0.63±0.04 0.62±0.06 0.55±0.03 4週後 0.64±0.04 0.61±0.06 0.47±0.04 6週後 0.63±0.04 0.61±0.03 0.40±0.04 8週後 0.64±0.05 0.60±0.05 0.36±0.04
【0027】以上の結果より明らかなように、2,3−
ジヒドロ−L−トリプトファンを、低蛋白食と共に、腎
不全ラットに投与すると、低蛋白食群よりも、更にイン
ドキシル硫酸の血清濃度が低下することが認められ、こ
れにより、腎不全の進行が、更に効果的に抑制され得る
ことが理解されるのである。
【0028】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
に従って、トリプトファナーゼ阻害作用を有する化合物
を用い、それを有効成分として含有する腎不全治療薬と
して或いは腎不全患者用の食品として、投与乃至は摂取
させることにより、より選択的に、しかも効率的に、イ
ンドキシル硫酸の産生が阻止され、以て強い腎不全進行
抑制作用が発揮せしめられ得るのである。
【0029】従って、そのような腎不全治療薬乃至は腎
不全患者用食品の実現により、保存期腎不全患者の腎不
全進行が効果的に抑制され、以て透析導入患者の増加を
抑制することが可能となるのであり、また、患者のQO
L(quality of life )の改善及び透析にかかる医療費
の抑制等、患者の福祉と社会に対する貢献が、極めて高
められ得るのであり、更には、便臭が抑えられ、以て看
護が必要な患者の便臭が少なくなることによって、看護
がし易くなる等の利点も生じるのである。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トリプトファナーゼ阻害作用を有する化
    合物を、有効成分として含有することを特徴とする腎不
    全治療薬。
  2. 【請求項2】 前記トリプトファナーゼ阻害作用を有す
    る化合物が、オキシインドリル−L−アラニン若しくは
    2,3−ジヒドロ−L−トリプトファンである請求項1
    記載の腎不全治療薬。
  3. 【請求項3】 経口投与薬として用いられる請求項1ま
    たは請求項2記載の腎不全治療薬。
  4. 【請求項4】 食品に、トリプトファナーゼ阻害作用を
    有する化合物を、添加、含有せしめてなることを特徴と
    する腎不全患者用食品。
  5. 【請求項5】 前記トリプトファナーゼ阻害作用を有す
    る化合物が、オキシインドリル−L−アラニン若しくは
    2,3−ジヒドロ−L−トリプトファンである請求項4
    記載の腎不全患者用食品。
  6. 【請求項6】 前記食品が、低蛋白食である請求項4ま
    たは請求項5記載の腎不全患者用食品。
JP10009527A 1998-01-21 1998-01-21 腎不全治療薬及び腎不全患者用食品 Pending JPH11209303A (ja)

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