JPH11212213A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH11212213A
JPH11212213A JP2251498A JP2251498A JPH11212213A JP H11212213 A JPH11212213 A JP H11212213A JP 2251498 A JP2251498 A JP 2251498A JP 2251498 A JP2251498 A JP 2251498A JP H11212213 A JPH11212213 A JP H11212213A
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JP
Japan
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silver halide
layer
polymer
halide photographic
particles
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Application number
JP2251498A
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English (en)
Inventor
Masato Takada
昌人 高田
Hidetoshi Ezure
秀敏 江連
Akihisa Nakajima
彰久 中島
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】乾燥性が大幅に改善され、かつ、低湿環境下で
の保存時に発生するひび割れが改良され、帯電防止性能
に優れ、迅速処理適性に優れたハロゲン化銀写真感光材
料を提供すること。 【解決手段】支持体の同一面上に少なくとも2層の下引
き層を有し、更にその上に少なくとも1層の親水性コロ
イド層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、下
引き層の内の1層が導電性を有する下引き層であり、下
引き層の他の1層が、Tgが10℃以上、120℃以下
である高分子化合物を含有する下引き層であり、また、
親水性コロイド層中のゼラチン量が0.1g/m2
上、2.0g/m2以下で、親水性コロイド層中に無機
微粒子及び/または無機微粒子と疎水性高分子化合物か
らなる複合粒子が0.1g/m2以上、2.0g/m2
下で含有されているハロゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハロゲン化銀感光材
料、特に、印刷製版用感光材料として有用なハロゲン化
銀感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、情報量の増加に伴い、印刷製版分
野においては、印刷物の多種少量の注文が多くなり、ま
た、納期の短縮化が求められている。また、医療分野に
おいても、診療時間の短縮化が求められており、X線等
での検査結果が短時間で得られることが望まれている。
【0003】印刷製版分野における納期の短縮化、医療
分野でX線等での検査結果を短時間で得られるようにす
るために、使用されるハロゲン化銀写真感光材料を迅速
に現像処理(一般に、現像、定着、水洗又は安定化、乾
燥の各工程よりなる。)できるようにし、同一時間内で
の現像処理量を高めることが強く望まれている。
【0004】現像処理時間を短縮するには、自動現像機
の搬送速度を早めなければならないが、現像処理時間を
短縮しようとしてその自動現像機の搬送速度を早くする
と、フィルムの乾燥不良を起すという問題が生じる。
【0005】乾燥性を改良するために、ハロゲン化銀感
光材料のバインダー量を減ずることが行われている。ハ
ロゲン化銀感光材料のバインダー量を減ずる方法として
は、例えば、親水性バインダー中にコロイダルシリカな
どの剛体の無機微粒子を含有せしめ、層内に発生する応
力を大きくし、その分の親水性バインダーを減量する方
法が、特公平6−85059号公報などに開示されてい
る。
【0006】この方法は優れた方法ではあるが、環境湿
度の変化によって生じる親水性バインダー内に発生する
応力が、無機微粒子と親水性バインダーの界面に集中
し、低湿環境保存時にひび割れが発生し易くなり、親水
性バインダー量の減量には自ずから限界があった。ま
た、感光材料をロール巻きの状態で長期間保存すると、
ロール巻きにより発生する内部応力が自然緩和し、カー
ルが生じ、いわゆる、巻癖カールが助長されるという問
題を有していた。
【0007】一方、現像処理時間を短縮しようとしてそ
の自動現像機の搬送速度を早くすると、自動現像機のロ
ール等とハロゲン化銀感光材料の接触、摩擦または接触
・剥離により、ハロゲン化銀感光材料が帯電し易くな
り、この帯電した静電荷が放電することにより、現像し
たハロゲン化銀写真感光材料に、スタチックマークとい
われる点状或いは樹脂状・羽毛状の画像パターンが出現
し、致命的なダメージを与える。
【0008】ハロゲン化銀感光材料は、非破壊検査をす
ることができず、現像処理をして初めて正常な品質であ
るかどうかがわかる商品であるので、いかなる場合にお
いても、静電気による障害を起してはならないものであ
る。
【0009】例えば、医療用或いは工業用X線写真フィ
ルムにおいては、静電気による障害は誤信号を生じ、診
断の妨げになる。医療用或いは工業用X線写真フィルム
以外の写真フィルムにあっても、このようなスタチック
マークの発生は商品価値を落としてしまうのであっては
ならないものである。
【0010】また、現像処理後において、写真フィルム
が帯電すると、写真フィルム表面にゴミが付着し、焼き
付けたプリント上に不必要な点等が現れ、これまた商品
価値を失わせてしまう。更に、印刷会社などで、作業者
がフィルムを取り扱っている間に、帯電したフィルムに
触れると静電気ショックを受け、これも作業者に脅威を
与えている。
【0011】写真フィルムの帯電防止に関しては、例え
ば、特開昭55−84658号公報、同61−1745
42号公報に、(1)カルボキシル基を有する水溶性導
電性ポリマー(例えば、スチレンスルホン酸ナトリウム
塩及び機能的に結合したカルボキシル基を有する単量体
からの水溶性導電性共重合体)、(2)カルボキシル基
を含有する疎水性重合体及び(3)多官能性アジリジン
の反応生成物よりなる帯電防止層を設けること、或い
は、上記(1)と(2)の混合物を塗布後、(3)を含
む層をその上に塗布した帯電防止層を設けることが開示
され、特開平3−256039号公報、同3−1922
52号公報、同3−206444号公報には、水溶性導
電性ポリマー、疎水性ポリマー及びエポキシ化合物から
なる帯電防止層を設けることが開示されている。また、
特開平4−124646号公報、同4−124647号
公報、同4−124649号公報及び同4−12465
2号公報には、N−メチロール基のような自己架橋性基
を有する水溶性導電性ポリマーよりなる帯電防止層を設
けることが開示されている。
【0012】これらの技術の組み合わせによって、迅速
処理化によってもたらされる静電気障害や乾燥性の問題
はかなり改善されれるものの、更に迅速化を進めるため
には、親水性バインダー量を更に減少させることが必要
不可欠になってくる。
【0013】そこで、親水性バインダーの量を減量して
も、低湿環境下での保存時に生じるひび割れがなく、か
つ、巻癖カールの発生がなく、自動搬送不良を生じない
迅速処理適性に優れたハロゲン化銀感光材料の開発が強
く望まれていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、乾燥性が大幅に改善され、かつ、低湿環境下での保
存時に発生するひび割れが改良され、帯電防止性能に優
れ、迅速処理適性に優れたハロゲン化銀写真感光材料を
提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は、以
下の構成によって解決される。 (1)支持体の同一面上に少なくとも2層の下引き層を
有し、更にその上に少なくとも1層の親水性コロイド層
を有するハロゲン化銀写真感光材料において、下引き層
の内の1層が導電性を有する下引き層であり、下引き層
の他の1層が、Tgが10℃以上、120℃以下である
高分子化合物を含有する下引き層であり、また、親水性
コロイド層中のゼラチン量が0.1g/m2以上、2.
0g/m2以下で、親水性コロイド層中に無機微粒子及
び/または無機微粒子と疎水性高分子化合物からなる複
合粒子が0.1g/m2以上、2.0g/m2以下で含有
されていることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材
料。 (2)高分子化合物を含有する下引き層の高分子化合物
が、Tgが30℃以上、100℃以下である高分子化合
物であることを特徴とする上記(1)に記載のハロゲン
化銀写真感光材料。 (3)導電性を有する下引き層が、重合体粒子の外周
に、スルホン酸基とカルボン酸基とを有する水溶性高分
子が配置された高分子粒子を含有することを特徴とする
上記(1)または(2)に記載のハロゲン化銀写真感光
材料。 (4)導電性を有する下引き層が、導電性金属酸化物を
含有することを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれ
かに記載のハロゲン化銀写真感光材料。 (5)無機微粒子が、コロイダルシリカであることを特
徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料。 (6)無機微粒子と疎水性高分子化合物からなる複合粒
子の疎水性高分子化合物が、一般式(1)で表される繰
り返し単位を有する疎水性高分子化合物であることを特
徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載のハロゲ
ン化銀写真感光材料。
【0016】
【化2】 [式中、R1は置換基を表す。] 以下に、本発明を詳細に説明する。
【0017】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の支持
体としては、例えば、セルロースナイトレートフィル
ム、セルローストリアセテート(以下、TACと略
す。)フィルム、セルロースアセテートブチレートフィ
ルム、セルロースアセテートプロピオネートフィルム、
ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略す。)
フィルム、ポリエチレンナフタレート(以下、PENと
略す。)フィルム、特開平6−51437号公報に記載
の変性ポリエステルフィルム、ポリカーボネート(以
下、PCと略す。)フィルム、その他これらの積層物、
α−オレフィンポリマー(例えば、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、コポリ−エチレン−ブテン)を塗布又はラ
ミネートした紙支持体、シンジオタクチックポリスチレ
ン(以下、SPSと略す。)フィルム等の支持体が使用
し得る。これらのうち、TACフィルム、PETフィル
ム、PENフィルム、ポリエチレンコート紙支持体など
が現在実用化されており、市販され容易に入手できる。
PETフィルム製膜設備を有している場合には、この設
備を使用することによって、上記の他のフィルムも定法
により、PETフィルムと同様に製膜することができ
る。ハロゲン化銀写真感光材料用支持体としては、これ
らに限定されることなく広く使用することができる。
【0018】ハロゲン化銀写真感光材料用支持体は目的
に応じて着色してもよいが、印刷用感光材料フィルムの
ように透明性が特に必要である場合には無着色の透明写
真用支持体が用いられる。カラーフィルムにはニュート
ラルグレーの、また、X線用感光材料フィルムには青色
に着色した写真用支持体が用いられる。着色の目的はラ
イトパイピング防止、ハレーション防止、或いは、診断
の容易化等である。
【0019】ハロゲン化銀写真感光材料用支持体の厚さ
はその素材や使用目的によって異なるが、一般的には5
〜200μmである。
【0020】本発明の支持体には、同一面上に少なくと
も2層の下引き層を有しており、更にその上に少なくと
も1層の親水性コロイド層が設けられる。
【0021】上記少なくとも2層の下引き層の内の少な
くとも1層は、導電性を有する下引き層であり、下引き
層の他の少なくとも1層は、Tgが10℃以上、120
℃以下である高分子化合物を含有する下引き層である。
【0022】上記下引き層に用いられる高分子化合物
は、1種のポリマーまたはコポリマーで、あるいは、2
種以上のポリマー及び/またはコポリマーを混合するこ
とで構成される。
【0023】ポリマーのTgは、ブランドラップらによ
る「ポリマーハンドブック」III−139頁からIII−1
79頁(1966年、ワイリー アンド サン社版)に
記載されており、コポリマーのTg(゜K)は下記の式
で計算することができる。
【0024】Tg(コポリマー)=v1Tg1+v2Tg2
+…+vwTgw 但し、上式中、v1、v2…vwはコポリマー中のモノマ
ーの重量分率を表し、Tg1、Tg2…Tgwはコポリマ
ーの中の各モノマーのホモポリマーのTg(゜K)を表
す。
【0025】上式に従って計算されたTgには、±5℃
の精度がある。
【0026】また、高分子化合物が2種以上のポリマー
を混合してなる場合、混合ポリマーのTg(゜K)は下
記の式で計算することができる。
【0027】Tg(高分子化合物)=v1Tg1+v2
2+…+vwTgw 但し、上式中、v1、v2…vwは高分子化合物中のポリ
マー又はコポリマーの重量分率を表し、Tg1、Tg2
Tgwは高分子化合物中の各ポリマー又はコポリマーの
Tg(゜K)を表す。
【0028】上記下引き層に用いられる高分子化合物の
Tgは、10℃以上、120℃以下であるが、より好ま
しくは、30℃以上、100℃以下、更に好ましくは、
40℃以上、80℃以下である。
【0029】導電性を有する下引き層(以下、導電性層
という。)は、帯電防止性能を有している。
【0030】本発明において、導電性層の体積固有抵抗
は、本発明の効果を奏する上からすると、102Ω・cm
以上、1010Ω・cm未満であることが好ましい。
【0031】体積固有抵抗は、通常のプラスチックフィ
ルムの抵抗値測定法を用いて測定することができる。例
えば、市販のテトラオームメータモデルVE−30(川
口電気株式会社製)等を用いて表面比抵抗を測定するこ
とにより求めることができる。
【0032】本発明の導電性層は、帯電防止剤と高分子
バインダーから構成されていることが好ましい。
【0033】帯電防止剤として、導電性金属酸化物粒子
または導電性粒子を含有するものが好ましい。
【0034】上記導電性金属酸化物粒子は、結晶子サイ
ズが1nm以上、45nm以下である微粒子が好まし
い。結晶子サイズが1nmより小さいの場合には充分な
導電性が得られず、また、45nmより大きい場合には
透明性が損なわれ光学的に好ましくない。結晶子サイズ
が1nm以上、20nm以下、更には1nm以上、5n
m以下の微粒子を用いると優れた導電性が得られ、更に
光学的特性も良好になる。
【0035】更に、上記結晶子サイズの微粒子を用いれ
ば、それを含む層が亀裂を生じたり、脆くなったりする
ことがないことがわかった。
【0036】本発明において、結晶子サイズ(t)は、
粉末X線回折法で良く用いられるScherrerの式
に基づき計算される。
【0037】t=(0.9×λ)/(BXcosθB) B:粉末X線回折法により測定された結晶のある面の反
射に基づく回折曲線の半値幅(ラジアンで測られる。) λ:X線の波長 θB:Bragg角 (株式会社アグネカリティX線回折要論p91〜p96
参照)
【0038】導電性金属酸化物粒子における金属酸化物
としては、例えば、Nb25+Xのような酸素過剰な酸化
物、RhO2-X、Ir23-X等の酸素欠損酸化物、ある
いは、Ni(OH)Xのような不定比水酸化物、Hf
2、ThO2、ZrO2、CeO2、ZnO、TiO2
SnO2、Al23、In23、SiO2、MgO、Ba
O、MoO2、V25等、或はこれらの複合酸化物が好
ましく、特に、ZnO、TiO2及びSnO2が好まし
ぃ。また、金属酸化物に異種原子を含ませたものも好ま
しく、例えば、ZnOに対してはAl、In等を添加、
TiO2に対してはNb、Ta等を添加、また、SnO2
に対してはSb、Nb、ハロゲン元素等を添加するのが
効果的である。これら異種原子の添加量は、0.01m
ol%〜25mol%の範囲が好ましいが、0.1mo
l%〜15mol%の範囲が特に好ましい。
【0039】導電性金属酸化物の使用量は、写真感光材
料1m2当たり0.00005〜1gが好ましい。
【0040】また、これらの導電性金属酸化物粒子の体
積抵抗率は、1010Ω以下、好ましくは107Ω以下、
特に105Ω以下であることが好ましい。
【0041】ここでいう体積抵抗率は、大きな単結晶の
得られる酸化物の場合には、単結晶の体積固有抵抗の値
を意味し、大きな単結晶の得られない場合は、粉体を成
形して得られた焼結体の体積固有抵抗を意味する。これ
らの値が未知の場合には、粉体の状態で一定圧力をかけ
て得られた成形体の体積固有抵抗を102で除した値を
採用する。一定圧力については、特に制限されないが、
10kg/cm2以上の圧力がよく、好ましくは、10
0kg/cm2以上の圧力をかけて成形した材料の体積
固有抵抗を102で除した値を採用する。一般に粉体に
かけられた圧力とその成形体の体積固有抵抗に関して
は、圧力が高くなると、体積固有抵抗が低くなる傾向に
ある。しかし、静水圧加圧装置で3t/cm2 の等方圧
をかけた場合でも、単結晶で得られる体積固有抵抗値よ
りも低い値は得られず、100倍程度高い値となる。そ
れ故に、粉体の状態で一定圧力をかけて得られた成形体
の体積固有抵抗を102で除した値を採用する。
【0042】次に、導電性粒子について説明する。
【0043】本発明において、導電性粒子は重合体粒子
本体の外周に、スルホン酸基とカルボキシル基とを有す
る水溶性高分子が配置された構成をとるものであり、塗
布の際には、通常、水系溶媒中に分散されたディスバー
ジョンあるいはエマルジョンの形態で用いられる。
【0044】先ず、重合体粒子本体の外周に配置される
スルホン酸基とカルボキシル基とを有する水溶性高分子
について説明する。
【0045】上記スルホン酸基とカルボキシル基とを有
する水溶性高分子は、例えば、スルホン酸基を有する単
量体とカルボキシル基を有する単量体とを共重合させる
ことにより作製することができる。
【0046】上記スルホン酸基を有する単量体として
は、例えば、ビニルスルホン酸、2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミドエ
チルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホ
ン酸、スチレジスルホン酸等及びこれらの塩が挙げられ
る。これらの中で導電性が優れているという理由から、
スチレンスルホン酸及びこの塩を用いることが好まし
い。
【0047】上記カルボキシル基を有する単量体として
は、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のモノカルボン酸
もしくはジカルボン酸又はジカルボン酸無水物が挙げら
れる。これらの中で、形成された帯電防止層と隣接層と
の接着性がより一層良好であるという理由から、ジカル
ボン酸を使用することが好ましく、特にマレイン酸が好
ましい。
【0048】水溶性高分子には、スルホン酸基及びカル
ボキシル基を有する単量体と共に、他の共重合可能なビ
ニル基を有する単量体を用いてもよい。
【0049】単量体の重合方法は、特に制限するもので
はなく、従来公知の方法が適用できる。具体的には、例
えば、水に、上記のスルホン酸基を有する単量体とカル
ボキシル基を有する単量体、更に、必要に応じてその他
の単量体を溶解・分散し、重合開始剤(例えば、過硫酸
カリウム)等を添加して過熱することにより、重合を行
うことができる。
【0050】また、本発明の水溶性高分子は、カルボキ
シル基を有する単量体とスルホン酸基を有しない単量体
とを重合して共重合物を作製し、この共重合物をスルホ
ン化処理することによっても得ることができる。
【0051】上記スルホン酸基を有しない単量体は、特
に制限されるものではなく、例えば、スチレン、α−メ
チルスチレン等が挙げられる。
【0052】スルホン化処理の方法としては、特に制限
するものではなく、従来公知の方法を適用することがで
きる。具体的には、溶媒中に上記共重合物を投入しスル
ホン化剤を用いてスルホン化処理を行う。
【0053】溶媒としては、ジクロルメタン、1,2−
ジクロルエタン等のクロル炭化水素、n−ヘキサン、シ
クロヘキサン等の炭化水素、ジオキサン等が良好な溶媒
として挙げられる。これらの中で、スルホン化剤と反応
しにくく中和時に塩を形成しないジクロルエタン等が好
適な溶媒として挙げられる。また、スルホン化剤として
は、SO3、ルイス酸とSO3との錯体、クロルスルホン
酸等が挙げられる。なお、上記溶媒中でのスルホン化剤
の反応は、30℃以下の低温条件で行うが好ましい。
【0054】水溶性高分子は、前記のスチレンスルホン
酸を用いて前もって共重合する方法が容易で、経済的で
もあり好ましい。
【0055】水溶性高分子において、そのスルホン酸基
とカルボキシル基との比率は官能基のモル比でスルホン
酸基/カルボキシル基=10/90〜95/5の範囲が
好ましく、更に好ましくは、スルホン酸基/カルボキシ
ル基=20/80〜80/20の範囲であり、特に好ま
しくは、スルホン酸基/カルボキシル基=30/70〜
60/40の範囲である。
【0056】スルホン酸基を有する単量体がスチレンス
ルホン酸で、カルボキシル基を有する単量体がマレイン
酸である場合、その比率は40/60〜95/5が好ま
しく、50/50〜95/5が製造し易さという面から
特に好ましい。
【0057】水溶性高分子は、その重量平均分子量が1
000〜500000の範囲が好ましく、特に、導電性
粒子の安定性が増すという理由から、2000〜100
000の範囲が好ましい。
【0058】次に、外周に、スルホン酸基とカルボキシ
ル基とを有する水溶性高分子が配置される重合体粒子に
ついて説明する。
【0059】上記重合体粒子は、主として疎水性のビニ
ル単量体を水溶性高分子の水溶液中で乳化重合あるいは
懸濁重合させて作製することができる。
【0060】これら重合体粒子を得るに適したビニル単
量体としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、メトキシスチレン等の芳香族ビニ
ル単量体;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アク
リル酸プロピル(n,i)、アクリル酸ブチル(n,
s,t)、アクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリ
ル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル(n,i)、メタクリル酸ブチル(n,s,t)、ベ
ンジルアクリレート、ベンジルメタクリレート、ヒドロ
キシメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート等の
アクリル酸あるいはメタクリル酸エステル類;アクリロ
ニトリル等のアクリル酸ニトリル類;アクリル酸、メタ
クリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコ
ン酸等のモノカルボン酸もしくはジカルボン酸、又はジ
カルボン酸無水物;塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハ
ロゲン化ビニル単量体;酢酸ビニル、安息香酸ビニル等
のビニルエステル類;ブタジエン、イソプレン等の共役
ジエン類等が挙げられるが、これらに限定されるもので
はない。
【0061】また、上記重合体粒子を得るに当たり、他
のビニル単量体、例えば、多官能ビニル単量体を用いる
ことができる。これら多官能ビニル単量体としては、例
えば、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、フタル
酸ジアリル、アクリル酸アリル、メタクリル酸アリル、
エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコー
ルジメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリ
レート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ト
リメチロールプロパントリアクリレート等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0062】また更に、上記重合体粒子を得るに当た
り、反応性基を有するビニル単量体を用いることも好ま
しい。これら反応性ビニル単量体としては、アクリル酸
グリシジル、メタクリル酸グリシジル等のエポキシ基含
有ビニル単量体、N−メチロールアクリルアミド等のN
−メチロール基含有ビニル単量体、ビニルオキサゾリ
ン、2−プロペニル−2−オキサボリン等のオキサゾー
ル基含有ビニル単量体等、2−アクリル酸−4,6−ジ
クロル−1,3,5−トリアジンアミド、2−アクリル
酸−4,6−ジクロル−1,3,5−トリアジンエステ
ル等のトリアジン系反応性ビニル単量体等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0063】本発明の導電性粒子は、重合体粒子本体の
外周に、スルホン酸基とカルボキシル基とを有する水溶
性高分子が配置された構成をとるが、重合体粒子本体の
外周に、スルホン酸基とカルボキシル基とを有する水溶
性高分子が配置された構成とは、単なる混合とは異な
り、容易に分離することができないような状態になって
いることをいう。重合体粒子本体とスルホン酸基とカル
ボキシル基とを有する水溶性高分子とは、水溶性高分子
の合成中にその一部が重合体粒子本体と結合したり、埋
入されたり、くい込んだような状態になっているものと
推量される。
【0064】本発明者らは、本発明の導電性粒子はこの
ような態様と想像しているが、下記の実験により混合し
た状態と異なることは見いだしている。 (1)エマルジョン形態の導電性粒子から重合体粒子体
の外側の水溶性高分子を分離しようとして、重合体粒子
体が融着しない程度の温度の温湯で抽出したところ、水
溶性高分子は殆どあるいは少量しか分離抽出されず、い
くら時間をかけてもその抽出量は増加しなかった。 (2)導電性粒子エマルジョンを遠心分離してもやはり
水溶性高分子の分離が殆どなかったかあるいは少なかっ
た。 (3)界面活性剤を用いて重合した重合体ラテックスと
水溶性高分子とをよく混合したものを、上記(1)及び
(2)に記載の抽出と遠心分離を行ったところ、ラテッ
クス重合体粒子と水溶性高分子とはもとのままに分離さ
れた。
【0065】上記導電性粒子は、例えば、水溶性高分子
の水溶液中で、上記重合体粒子をで乳化重合あるいは懸
濁重合により形成することによって作製することができ
る。
【0066】アクリル酸グリシジルのような反応性ビニ
ル単量体を用いた重合体粒子体に用いた場合は、水溶性
高分子のカルボキシル基が重合体粒子体のエポキシ基と
結合する可能性があり、また、これらの導電性粒子の加
工液を皮膜として塗設した後においても結合状態が発現
する可能性があるので、反応性ビニル単量体を用いるこ
とは、接着性や永久帯電防止効果をより高め、好ましい
ものである。
【0067】本発明の導電性粒子の粒径は、通常、0.
01〜2.0μm、好ましくは、0.04〜0.1μm
である。しかし、場合によっては粒径がはっきりしない
こともあるが、この場合でも、本発明の目的を達成させ
るには十分である。
【0068】導電性を有する下引き層には、高分子バイ
ンダを用いることができる。
【0069】これら高分子バインダとしては、例えば、
ゼラチン、コロイド状アルブミン、カゼイン等の蛋白
質、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセ
ルロース、ジアセチルセルロース、トリアセチルセルロ
ース等のセルロース化合物;寒天、アルギン酸ソーダ、
澱粉誘導体等の糖誘導体;合成親水性コロイド、例え
ば、ポリビニルアルコール、ポリ−N−ビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸共重合体、ポリアクリルアミド又は
これらの誘導体ないし共重合体;ロジン、シエラツク等
の天然物及びその誘導体;その他多くの合成樹脂類が用
いられる。また、スチレン−ブタジエン共重合体、ポリ
アクリル酸、ポリアクリル酸エステル及びその誘導体、
ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重
合体、ポリオレフィン、オレフィン−酢酸ビニル共重合
体等の水分散性重合体等も使用することができる。
【0070】上記高分子バインダに適している水分散性
重合体等とは、ラテックスあるいは水系溶媒に分散され
た粒状体の高分子化合物であり、高分子化合物として
は、例えば、C1〜C18の直鎖状あるいは分岐状のアル
キル基、フェニル基、ベンジル基、フェネチル基、シク
ロヘキシル基、グリシジル基等を有するアクリル酸ある
いはメタクリル酸エステル;アクリロニトリル;ブタジ
エン、イソプレン等のジエン系単量体;アクリルアミ
ド、C1〜C18の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基置
換のN−又はN,N−アクリルアミド;塩化ビニリデ
ン、塩化ビニル等の塩素系単量体;酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル等のビニルエステル;アクリル酸、メタク
リル酸、イタコン酸、無水マレイン酸等の酸含有単量
体;スチレン、α−メチルスチレン、メトキシスチレン
等のスチレン系単量体等の単独重合体あるいは共重合
体、ポリエステル樹脂、アクリル変性ポリエステル樹脂
等を挙げることができる。好ましい高分子化合物として
は、スチレン−ブタジエン共重合体、n−ブチルアクリ
レート−n−ブチルメタクリレート−アクリルアミド−
スチレン4元共重合体、スチレン−n−ブチルアクリレ
ート−アクリル酸3元共重合体、塩化ビニリデン−メチ
ルアクリレート−イタコン酸3元共重合体等を挙げるこ
とができるが、これらに限定されるものではない。
【0071】この水分散性重合体は、重合体を構成する
単量体を用い、通常のラテックス重合の方法によって得
ることができる。乳化剤としての界面活性剤、重合開始
剤等についてば、定法に用いられるものを用いればよ
い。
【0072】本発明の導電性を有する下引き層中には、
硬膜剤を混合することが好ましい。
【0073】このような硬膜剤としては、例えば、ホル
ムアルデヒド、グルタルアルデヒドのようなアルデヒド
化合物、米国特許第2,732,303号明細書、同第
3,288,775号明細書、英国特許第974,72
3号明細書、同第1,167,207号明細書等に記載
されている反応性ハロゲンを有する化合物、ジアセチ
ル、シクロペンタンジオンの如きケトン化合物、ビス
(2−クロロエチル)尿素、2−ヒドキシ−4,6−ジ
クロロ−1,3,5−トリアジン、ジビニルスルホン、
5−アセチル−1,3−ジアクリロイルヘキサヒドロ−
1,3,5−トリアジン、米国特許第3,232,76
3号明細書、同第3,635,718号明細書、英国特
許第994,809号明細書等に記載の反応性オレフィ
ンを有する化合物、米国特許第3,539,644号明
細書、同第3,642,486号明細書、特公昭49−
13568号公報、同53−47271号公報、同56
−48860号公報、特開昭53−57257号公報、
同61−128240号公報、同62−4275号公
報、同63−53541号公報、同63−264572
号公報等に記載のビニルスルホン化合物、N−ヒドロキ
シメチルフタルイミド、米国特許第2,732,316
号明細書、同第2,586,168号明細書等に記載の
N−メチロール化合物、米国特許第3,103,437
号明細書等に記載のイソシアネート化合物、米国特許第
2,983,611号明細書、同第3,107,280
号明細書等に記載のアジリジン化合物、米国特許第2,
725,294号明細書、同第2,725,295号明
細書等に記載の酸誘導体類、米国特許第3,100,7
04号明細書等に記載のカルボジイミド系化合物、米国
特許第3,091,537号明細書等に記載のエポキシ
系化合物、米国特許第3,321,313号明細書、同
第3,543,292号明細書等に記載のイソオキサゾ
ール系化合物、ムコクロル酸のようなハロゲノカルボキ
シアルデヒド類、ジヒドロキシジオキサン、ジクロロジ
オキサン等のジオキサン誘導体等の有機硬膜剤及びクロ
ムミヨウパン、硫酸ジルコニウム、三塩化クロム等の無
機硬膜剤が挙げられる。また、ゼラチンに対して硬膜作
用が比較的速い硬膜剤としては、例えば、特開昭50−
38540号公報に記載のジヒドロキノリン骨格を有す
る化合物、特開昭51−59625号公報、同62−2
62854号公報、同62−264044号公報、同6
3−184741号公報に記載のN−カルバモイルピリ
ジニウム塩類、特公昭55−38655号公報に記載の
アシルイミダゾール類、特公昭53−22089号公報
に記載のN−アシルオキシイミダゾール類、特公昭53
−22089号公報に記載のN−アシルオキシイミノ基
を分子内に2個以上有する化合物、特開昭52−934
70号公報に記載のN−スルホニルオキシイミド基を有
する化合物、特開昭58−113929号公報に記載の
リンーハロゲン結合を有する化合物、特開昭60−22
5148号公報、同61−240236号公報、同63
−41580号公報に記載のクロロホルムアミジニウム
化合物等を挙げることができる。
【0074】これらの硬膜剤の添加量は、下引加工液1
リットルあたり0.001〜40gであることが好まし
い。
【0075】次いで、本発明において、親水性コロイド
層中に用いられる無機粒子及び/または無機粒子と疎水
性高分子化合物からなる複合粒子について説明する。
【0076】本発明に用いられる無機微粒子を構成する
材料としては、無機酸化物、窒化物、硫化物等が挙げら
れるが、好ましくは無機酸化物である。具体的には、S
i、Na、K、Ca、Ba、Al、Zn、Fe、Cu、
Sn、In、W、Y、Sb、Mn、Ga、V、Nb、T
u、Ag、Bi、B、Mo、Ce、Cd、Mg、Be、
Pb等の単一又は複合の酸化物が好ましく、ハロゲン化
銀乳剤に用いる場合には、乳剤との混和性の点から、S
i、Y、Sn、Ti、Al、V、Sb、In、Mn、C
e、Bの単一又は複合の酸化物が好ましい。
【0077】無機微粒子は結晶性のものでも、非晶質の
ものでもよいが、好ましくは非晶質のものである。
【0078】本発明に用いられる無機微粒子の平均粒径
は、0.5〜3000nm程度、好ましくは3〜500
nmである。無機微粒子は水及び/又は水に可溶な溶媒
に分散させて用いるのが好ましい。
【0079】無機微粒子の親水性コロイド層中への添加
量は、親水性コロイド層に対して1〜2000重量%程
度、好ましくは30〜1000重量%である。
【0080】以下に、本発明に用いるのに好ましい酸化
物の例を示す。 SO−1 SiO2 SO−2 TiO2 SO−3 ZnO SO−4 SnO2 SO−5 MnO2 SO−6 Fe23 SO−7 ZnSiO4 SO−8 Al23 SO−9 BeSiO4 SO−10 Al2SiO5 SO−11 ZrSiO4 SO−12 CaWO4 SO−13 CaSiO3 SO−14 InO2 SO−15 SnSbO2 SO−16 Sb25 SO−17 Nb25 SO−18 Y23 SO−19 CeO2 SO−20 Sb23
【0081】これらのなかでとりわけ好ましいのは、S
iの酸化物であり、更には、コロイダルシリカである。
【0082】本発明に用いられる無機微粒子と疎水性高
分子化合物からなる複合粒子は、無機微粒子と疎水性高
分子化合物から構成されていればいかなる形態のもので
もよい。
【0083】無機微粒子と疎水性高分子化合物からなる
複合粒子は、例えば、無機微粒子の存在下で単量体を重
合し疎水性高分子化合物を形成することによって得るこ
とができる。
【0084】本発明の複合粒子を構成する疎水性高分子
化合物は、一般式(1)で表される繰り返し単位を有す
るものが好ましく、特に好ましくは、ピバリン酸ビニ
ル、酢酸ビニル、カプロン酸ビニル、オクチル酸ビニル
の重合体である。
【0085】
【化3】 [式中、R1は置換基を表す。] 重合体は、上記一般式(1)で表される繰り返し単位を
形成する単量体を単独で重合したものであっても、複数
のこれら単量体を共重合したものであっても、他の共重
合可能な単量体と共重合したものであってもよい。共重
合の場合、一般式(1)で表される単量体を45重量%
以上用いるとひび割れを有効に防止することができる。
【0086】重合方法としては、乳化重合法、溶液重合
法、塊状重合法、懸濁重合法、放射線重合法等が挙げら
れる。
【0087】(溶液重合)溶媒中で、適当な濃度の単量
体の組成物(通常、溶媒に対して40重量%以下、好ま
しくは10〜25重量%程度)を開始剤の存在下で、約
10〜200℃、好ましくは30〜120℃の温度で、
約0.5〜48時間、好ましくは2〜20時間重合す
る。
【0088】開始剤は、重合溶媒に可溶ならば任意のも
のを採用でき、例えば、過硫酸アンモニウム(AP
S)、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル
(AIBN)、過酸化ジ第3ブチル等の有機溶媒系開始
剤、過酸化カリウム、2,2’−アゾビス−(2−アミ
ジノプロパン)−ハイドロクロライド等の水溶性開始
剤、これらとFe2+塩や亜硫酸水素ナトリウム等の還元
剤を組み合わせたレドックス系重合開始剤等を挙げるこ
とができる。
【0089】溶媒としては、単量体の組成物を溶解する
ものならば任意に使用することができ、例えば、水、メ
タノール、エタノール、ジメチルスルホキシド、ジメチ
ルホルムアミド、ジオキサン若しくはこれらの2種以上
の混合溶媒等を挙げることができる。重合終了後、生成
した高分子化合物を溶かさない溶媒中に反応混合物を注
ぎ込み、生成物を沈殿させ、次いで、乾燥することによ
り未反応組成物を分離除去する。
【0090】(乳化重合)水を分散媒とし、水に対して
1〜50重量%の単量体と、単量体に対して0.05〜
5重量%の重合開始剤、0.1〜20重量%の分散剤を
用い、約30〜100℃、好ましくは60〜90℃で3
〜8時間、撹拌下で重合させることによって得られる。
【0091】開始剤としては、水溶性過酸化物(過硫酸
カリウム、過硫酸アンモニウム等)、水溶性アゾ化合物
(2,2′−アゾビス−(2−アミジノプロパン)−ハ
イドロクロライド等)、これらとFe2+塩や亜硫酸水素
ナトリウム等の還元剤を組み合わせたレドックス系重合
開始剤等を挙げることができる。
【0092】分散剤としては、アニオン性界面活性剤、
ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界
面活性剤のいずれも用いることができるが、好ましく
は、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤であ
る。
【0093】以下に、本発明の無機粒子と疎水性高分子
化合物からなる複合粒子の具体例を示す。
【0094】
【表1】
【0095】無機微粒子と疎水性高分子化合物からなる
複合粒子平均粒径は、重量平均粒径で0.005〜3.
0μmが好ましく、更には、0.01〜0.8μmが好
ましい。
【0096】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、撮
影用の白黒フィルム、印刷用感光材料、X線フィルム等
の白黒ハロゲン化銀写真感光材料、ネガカラーロールフ
ィルム、ネガカラーカットフィルム、ポジカラーロール
フィルム、ポジカラーカットフィルム等のカラーハロゲ
ン化銀写真感光材料等何れのハロゲン化銀写真感光材料
であってもよい。
【0097】以下、本発明のハロゲン化銀写真感光材料
を、印刷用感光材料を主にして説明するが、本発明のハ
ロゲン化銀写真感光材料はこれらの記載によって限定さ
れるものではない。
【0098】本発明のハロゲン化銀写真感光材料のハロ
ゲン化銀としては、臭化銀、塩化銀、ヨウ臭化銀、塩臭
化銀、塩ヨウ臭化銀等の通常のハロゲン化銀乳剤に用い
られるハロゲン化銀を任意に用いることができる。
【0099】ハロゲン化銀乳剤としては、酸性法、中性
法又はアンモニア法等何れの方法で得られたものも使用
できる。印刷用感光材料において好ましいハロゲン化銀
は、塩化銀、60モル%以上の塩化銀を含む塩臭化銀、
60モル%以上の塩化銀を含む塩ヨウ臭化銀である。
【0100】ハロゲン化銀粒子は、粒子内において均一
なハロゲン化銀組成分布を有するものでも、粒子内部と
表面層とでハロゲン化銀組成が異なるコア/シェル粒子
であってもよく、潜像が主として粒子内部に形成される
ような粒子であってもよい。
【0101】ハロゲン化銀粒子は、単一の形状からなる
粒子を用いてもよいし、種々の形状の粒子が混合された
ものでもよい。また、いかなる粒子サイズ分布を持つも
のを用いてもよく、多分散乳剤や単分散乳剤を混合して
用いてもよい。
【0102】印刷用感光材料に用いるハロゲン化銀乳剤
は単分散乳剤である方が好ましく、平均粒径rを中心に
±20%の粒径範囲(変動係数)内に含まれるハロゲン
化銀が、全ハロゲン化銀の60%以上である単分散乳剤
が好ましく、特に好ましくは、全ハロゲン化銀の70%
以上である単分散乳剤であり、更に好ましくは、全ハロ
ゲン化銀の80%以上である単分散乳剤である。なお、
ここでいう粒径とは、球状のハロゲン化銀粒子の場合
は、その直径、また、球状以外の形状の粒子の場合は、
その投影像を同面積の円像に換算した時の直径である。
粒子径が高度に揃っている方が好ましい写真画像を得る
ことができる。
【0103】単分散乳剤は、特開昭55−48521号
公報、同58−49938号公報及び同60−1229
35号公報等の明細書に記載されている方法を参考にし
て得ることができる。
【0104】ハロゲン化銀粒子の形状には制限はなく、
平板状、球状、立方体状、14面体状、正八面体状その
他何れの形状でもよい。例えば、特開平5−20407
0号公報に記載されている方法によって得られた平板状
粒子を用いることができる。
【0105】ハロゲン化銀乳剤を製造するに当たって、
可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式として
は、片側混合法、同時混合法、それらの組合せなどの何
れをも用いることができる。
【0106】また、ハロゲン化銀粒子を銀イオン過剰の
下において形成させる方法(いわゆる逆混合法)を用い
ることもできる。同時混合法の一つの形式としてハロゲ
ン化銀が生成される液相中のpAgを一定に保つ方法、
いわゆるコントロールド・ダブルジェット法を用いるこ
とができ、この方法によると、結晶形が規則的で粒径が
均一に近いハロゲン化銀乳剤を得ことができる。
【0107】ハロゲン化銀粒子を形成する過程又は成長
させる過程の少なくとも1つの過程でカドミウム塩、亜
鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩、
或いはこれらの元素を含む錯塩を添加するのがよい。
【0108】ハロゲン化銀乳剤及びその調製方法につい
て、詳しくは、リサーチ・ディスクロージャー1764
3,22〜23頁(1978年12月)に記載されある
いは引用された文献に記載されている。
【0109】ハロゲン化銀乳剤としては、化学増感を行
わない、いわゆる未熟成(Primitive)の乳剤をそまま
用いることができるが、通常においては化学増感を行う
のがよい。
【0110】ハロゲン化銀乳剤には、物理熟成または化
学熟成前後の工程で、各種の写真用添加剤を用いること
ができる。
【0111】印刷用感光材料では、網点品質を高めるた
めにハロゲン化銀乳剤層或いは非感光層中に硬調化剤を
含有させるか、現像処理において硬調化処理が行われ
る。優れた硬調化剤としては、ヒドラジン化合物或いは
テトラゾニウム化合物がある。これらの代表的なものを
下記に挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0112】
【化4】
【0113】
【化5】
【0114】
【化6】
【0115】
【化7】
【0116】
【化8】
【0117】
【化9】
【0118】
【化10】
【0119】また、物理熟成または化学熟成前後の工程
で添加される各種の写真用添加剤として、例えば、リサ
ーチ・ディスクロージャー(RD)17643、同18
716及び同308119(1989年12月)に記載
されている各種の化合物を用いることができる。
【0120】これら3つのリサーチ・ディスクロージャ
ーに記載されている写真用添加剤と記載箇所を表2に掲
載した。
【0121】
【表2】
【0122】用いることができる写真用添加剤について
は、この他にプロダクトライセンシング誌(Product Le
icensing)92巻107〜110頁(1978年12
月)の記載も参考にできる。
【0123】印刷用感光材料には、支持体の一面にハロ
ゲン化銀乳剤層、乳剤保護層が少なくともそれぞれ1層
づつ設けられており、その反対側には、ある機能を有す
るバックコート層とその保護層がそれぞれ少なくとも1
層づつ設けられている。これらのハロゲン化銀乳剤層も
バックコート層も層数の制限は特にない。
【0124】ハロゲン化銀写真感光材料を構成する乳剤
層、保護層、中間層、バックコート層等に用いられるバ
インダとしては、ゼラチンが主として用いられる。この
ゼラチンには石灰処理、酸処理及び酵素処理ゼラチンと
があり、脱カルシウム処理、イナート化処理、不活性化
処理なども行われたものも使用できる。また、フタル化
ゼラチン等誘導体ゼラチンも使用できる。ゼラチンバイ
ンダ中には、他の水溶性物質も混合することができる。
例えば、スチレンスルホン酸ナトリウムの重合物あるい
は他の単量体との共重合物、ポリ−N−ビニルピロリド
ン、無水マレイン酸共重合物、ポリアクリルアミドとそ
の誘導体、ポリアクリル酸とその誘導体及び共重合物、
カゼイン、アルブミン、カルボキメチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、アルギン酸ナトリウム等合
成物或いは加工された天然物等が用いられる。また、米
国特許第3,411,911号明細書等に記載のポリマ
ーラテックスを写真構成層に含ませることができる。
【0125】バックコート層の各層にはそれぞれに機能
を付与することができる。例えば、機能化された層とし
ては、ハレーション防止層、イラジエーション防止層、
磁気記録層等がある。これらの層は下引層に隣接されて
いたり、表面にあったり、その目的に応じて層を何れか
の位置に存在させればよい。
【0126】ハロゲン化銀写真感光材料は感光層側とバ
ックコート層側とのカールバランスをとることが重要で
ある。そのために、バックコート層側のゼラチン等のバ
インダと感光層側のゼラチン等親水性ポリマーとの比率
(バック層/感光層側)は、重量比にして0.1以上が
好ましく、実用的には0.32〜1.50が特に好まし
い。この比は、ハロゲン化銀写真感光材料の写真用支持
体の材質と厚さ、ゼラチン等親水性ポリマーの総量、銀
量或いは他の添加物(例えば、ポリマーラテックス)の
量に依存し、ハロゲン化銀写真感光材料のカールバラン
ス、現像処理中の現像速度、或いは処理後の乾燥速度等
の設計によって決められる。
【0127】バックコート層に、ハロゲン化銀写真感光
材料の画像の鮮鋭性ハレーション防止及びイラジエーシ
ョン防止機能を付与するには、前記リサーチ・ディスク
ロージャーの染料の項に記載されている該当のハレーシ
ョン防止染料及びイラジエーション防止染料を用いるこ
とができる。
【0128】ハロゲン化銀写真感光材料の感光層とバッ
クコート層とのくっつき防止機能を付与するには、前記
リサーチ・ディスクロージャーのマット剤及び滑り剤を
適度に用いることができる。マット剤の形状、粒径に制
限はないが、平均粒径が10μm以上、50μm以下の
球形マット剤を使用することもできる。滑り剤として
は、上記リサーチ・ディスクロージャーの他に、代表的
なものとして、下記のものを用いることができる。例え
ば、米国特許第3,042,522号明細書、英国特許
第955,061号明細書、米国特許第3,080,3
17号明細書、同第4,004,927号明細書、同第
4,047,958号明細書、同第3,489,576
号明細書、英国特許第1,143,118号明細書、特
開昭60−140341号公報等に記載のシリコーン系
滑り剤、米国特許第2,454,043号明細書、同第
2,732,305号明細書、同第2,976,148
号明細書、同第3,206,311号明細書、独国特許
第1,284,295号明細書、同第1,284,29
4号明細書等に記載の高級脂肪酸系、アルコール系、酸
アミド系滑り剤、英国特許第1,263,722号明細
書、米国特許第3,933,516号明細書等に記載の
金属石鹸、米国特許第2,588,765号明細書、同
第3,121,060号明細書、英国特許第1,19
8,387号明細書等に記載のエステル系、エーテル系
滑り剤、米国特許第3,502,437号明細書、同第
3,042,222号明細書に記載のタウリン系滑り剤
等を挙げることもできる。
【0129】現像処理については、ジャーナル・オブ・
ザ・アメリカン・ケミカル・ソサエティ(JournaI of t
he American Chemical Society)第73巻、第3,10
0頁(1951)に記載されている公知の現像剤を使用
することができる。印刷用写真感光材料は、例えば、特
開平5−123292号公報及び同53−17719号
公報に記載されている処理により現像することができ
る。
【0130】
【実施例】以下に、本発明を実施例により具体的に説明
するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるも
のではない。
【0131】実施例1 《帯電防止剤の作成》 〈導電性金属酸化物Aの合成法〉塩化第二スズ水和物6
5gを水/エタノール混合溶液2000ccに溶解し、
均一溶液を得た。次いで、これを煮沸し共沈殿物を得
た。生成した沈殿物をデカンテーションにより取り出
し、蒸留水にて沈殿を何度も水洗する。沈殿を洗浄した
蒸留水中に硝酸銀を滴下し塩素イオンの反応がないこと
を確認後、蒸留水1000ccを添加し、全量を200
0ccとする。更に、30%アンモニア水を40cc加
え、水浴中で加温し、コロイド状ゲル分散液を得た。こ
のコロイド状ゲル分散液を導電性金属酸化物Aとする。
【0132】一方、この分散液からスプレードライ法に
より水分を除去し粉末を取り出し、粉末X線回析法で結
晶子サイズを測定した。なお、スプレードライの際、7
0℃以上の熱はかけていない。結晶子サイズは、2.3
nm、体積固有抵抗は2.1×105Ω・cmであっ
た。
【0133】〈導電性粒子Aの作成〉 ―水溶性高分子(A)の合成― 撹撹機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管を備えた
反応容器に、脱気蒸留水1000部を入れ、スチレンス
ルホン酸ナトリウム塩(以下、StSO3Naと略すこ
とがある。)465部とマレイン酸(以下、MAと略す
ことがある。)87.5部を溶解させ、撹拌しながら、
窒素ガスを導入して窒素ガスで容器内を満たし、70℃
に加熱した。別に、40部のイソプロパノールと250
部の水よりなる溶液に過硫酸カリウム0.5部を溶解さ
せ、滴下ロートに入れ、反応容器にあまり遅くなく滴下
し、75〜80℃に温度を上げ、2時間加熱し、粘稠な
無色透明な溶液を得た。この液を大量のアセトンに注
ぎ、ポリマーを沈殿させ、アセトンで数回洗浄し、50
℃で乾燥し、水溶性高分子(A)の白色の固体を得た。
GPCにより、この水溶性高分子(A)の分子量を測定
した結果、重量平均分子量は約10000であった。こ
の水溶性高分子(A)の成分組成はStSO3Na:M
A=3:1(モル比)であった。
【0134】―導電性粒子Aの合成― 撹拌機、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入管を備えた
反応容器に、脱気蒸留水700部を入れ、これに前記水
溶性高分子(A)400部を撹拌しながら加え、水溶液
とした。次いで、上記窒素導入管を通して窒素ガスを導
入し、反応容器内を窒素ガス雰囲気下にするとともに、
水溶液中の溶存酸素を排除した。その後、水溶液を80
℃まで上昇した。この水溶液に、スチレン(St)90
部及びアクリル酸ブチル(BA)10部を、1重量%の
過硫酸カリウム水溶液100部と別々に滴下し、窒素ガ
ス還流下、80℃で重合反応を行い、目的とする導電性
粒子〔水溶性高分子(A):重合体粒子=400:10
0〕を得た。
【0135】 導電性粒子 水溶性高分子(A) 重合体粒子 StSO3Na:MA=3:1(モル比) St−BA
【0136】《支持体1〜10の作成》テレフタル酸ジ
メチル100重量部、エチレングリコール65重量部に
エステル交換触媒として酢酸マグネシウム水和物0.0
5重量部を添加し、常法に従ってエステル交換反応を行
った。得られた生成物に、三酸化アンチモン0.05重
量部、リン酸トリメチルエステル0.03重量部を添加
した。次いで、徐々に昇温、減圧にし、280℃、0.
5mmHgで重合を行い、固有粘度0.65、Tg=7
5℃のポリエチレンテレフタレートを得た。
【0137】さらに、このポリエチレンテレフタレート
を150℃で8時間真空乾燥した後、押出機を用いて2
85℃で溶融押出し、30℃の冷却ドラム上に静電印加
しながら密着させ、冷却固化させ未延伸シートを得た。
この未延伸シートをロール式縦延伸機を用いて、80℃
で縦方向に3.3倍延伸した。
【0138】得られた一軸延伸フィルムをテンター式横
延伸機を用いて、第一延伸ゾーン90℃で総横延伸倍率
の50%延伸し、さらに第二延伸ゾーン100℃で総横
延伸倍率3.3倍となるように延伸した。次いで、70
℃で2秒間熱処理し、さらに第一熱固定ゾーン150℃
で5秒間熱固定し、第二熱固定ゾーン220℃で15秒
間熱固定して、厚さ100μmの二軸延伸ポリエチレン
テレフタレートフィルムを得た。
【0139】得られたフィルムの乳剤層を塗設する側の
表面に、8W/(m2・min)のコロナ放電処理を施
し、その上に下記の下引層N−1塗布液及び下引層N−
2塗布液を順次塗設し、それぞれ乾燥濃厚が0.8μ
m、0.1μmの下引層N−1、N−2を形成した。
【0140】 〈下引層N−1塗布液〉 ブチルアクリレート30重量%、t−ブチルアクリレート20重量%、スチレ ン25重量%、および2−ヒドロキシエチルアクリレート25重量%の共重合体 ラテックス液(固形分30%) 270g 化合物(UL−1) 0.6g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレン尿素) 0.8g 水で仕上げる 1000ml
【0141】 〈下引層N−2塗布液〉 ゼラチン 10g 化合物(UL−1) 0.2g 化合物(UL−2) 0.2g 化合物(UL−3) 0.1g シリカ粒子(平均粒径:3μm) 0.1g 水で仕上げる 1000ml
【0142】次いで、バッキング層を塗設する側の表面
に、8/W(m2・min)のコロナ放電処理を施し、
その上に、表3に示す下記の下引き第1層塗布液A〜F
を、乾燥膜厚が1.0μmになるように塗設した。
【0143】 (下引き第1層塗布液A) 高分子化合物A(ブチルアクリレート40重量%、スチレン20重量%、グリ シジルアクリレート40重量%の共重合体;Tg=20℃)ラテックス液(固形 分30%) 270g 化合物(UL−1) 0.6g 化合物(UL−5) 5g 水で仕上げる 1000ml
【0144】(下引き第1層塗布液B〜F)高分子化合
物Aを下記の高分子化合物B〜Fに変更した以外は、下
引き第1層塗布液Aと同一である。 高分子化合物B スチレン60重量%、グリシジルアクリレート40重量
%の共重合体;Tg=75℃ 高分子化合物C ブチルアクリレート55重量%、スチレン5重量%、グ
リシジルアクリレート40重量%の共重合体;Tg=0
℃ 高分子化合物D 高分子化合物B 50重量%と高分子化合物C 50重
量%の混合物;Tg=37.5℃ 高分子化合物E スチレン100重量%重合体;Tg=120℃ 高分子化合物F 導電性微粒子A;Tg=80℃
【0145】更に、表3に示す下記の下引き第2層(導
電性層)塗布液A、Bを、表3に示す付き量(g/
2)になるように塗設し、支持体1〜10を作製し
た。
【0146】 (下引き第2層(導電性層)塗布液A) 導電性金属酸化物A分散液 (固形分)231g スチレン60重量%、グリシジルアクリレート40重量%の共重合ラテックス 液(固形分30%) 223g 化合物(UL−1) 0.6g 水で仕上げる 1000ml
【0147】 (下引き第2層(導電性層)塗布液B) 導電性微粒子A (固形分で)58g スチレン60重量%、グリシジルアクリレート40重量%の共重合ラッテック ス液(固形分30%) 73g 平均粒径3μmシリカ粒子 0.05g 化合物(UL−1) 0.07g 水で仕上げる 1000ml
【0148】
【化11】 《印刷用感光材料試料1〜10の作製》表3に示す支持
体1〜10の下引層N−2の上に、下記の処方1のハロ
ゲン化銀乳剤層添加剤が添加されたハロゲン化銀乳剤塗
布液と下記処方2の乳剤保護層塗布液を同時重層塗布に
よって、ハロゲン化銀乳剤層の銀量が2.9g/m2
ゼラチン量が1.2g/m2になるように、また、乳剤
保護層のゼラチン量が0.6g/m2になるように形成
した。また、反対側の導電性層上には、下記処方3のバ
ッキング層塗布液をコロイダルシリカ量及びゼラチン量
が表3に示す量になるように塗設し、印刷用感光材料試
料1〜10を作製した。
【0149】 〈処方1:ハロゲン化銀乳剤層添加剤の組成〉 増感色素(C−1) 0.6mg/m2 ヒドラジン化合物(H−1) 30mg/m2 アミノ化合物(C−2) 50mg/m2 界面活性剤(C−3) 100mg/m2 ラテックスポリマー(C−4) 1.0g/m2 硬膜剤(C−5) 30mg/m2 ソディウム−イソアミル−n−デシルスルホサクシネート 0.7mg/m2 2−メルカプト−6−ヒドロキシプリン 10mg/m2 EDTA 50mg/m2
【0150】 〈処方2:乳剤保護層塗布液の組成〉 ゼラチン 0.6g/m2 ソジュウム−イソアミル−n−デシルスルホサクシネート 12mg/m2 マット剤:平均粒径3.5μmの単分散シリカ 25mg/m2 硬膜剤(C−6) 30mg/m2 界面活性剤(C−7) 1mg/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05μm) 20mg/m2
【0151】 〈処方3:バッキング層(BC層)塗布液の組成)〉 ゼラチン 表3に記載 ゾジュウム−イソアミル−n−デシルスルホサクシネート(S−1) 5mg/m2 ラテックスポリマー(C−4) 0.1g/m2 コロイダルシリカ(平均粒径0.05nm) (固形分で)表3に記載 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 化合物(C−8) 100mg/m2 マット剤:平均粒径5μmの単分散ポリメチルメタクリレート 50mg/m2 ソジウムージ−(2−エチルヘキシル)−スルホサクシネート 10mg/m2 界面活性剤(C−7) 1mg/m2 染料(C−9) 20mg/m2 染料(C−10) 20mg/m2 染料(C−11) 20mg/m2 染料(C−12) 20mg/m2 染料(C−13) 20mg/m2 染料(C−14) 20mg/m2 H(OCH2CH268OH 50mg/m2 硬膜剤(C−6) ゼラチン1g当り0.05mモル 硬膜剤(C−15) ゼラチン1g当り0.1mモル 硬膜剤(C−16) ゼラチン1g当り0.05mモル 硬膜剤(C−5) 6mg/m2
【0152】
【化12】
【0153】
【化13】
【0154】
【化14】
【0155】
【化15】
【0156】以上の様にして作成したハロゲン化銀印刷
用写真感光材料試料について、以下に記載した評価方法
で評価を行った。
【0157】現像処理は、下記の如き処理条件で行っ
た。用いた現像液及び定着液は下記の処方によるもので
ある。
【0158】処理条件 (工程) (温度) (時間) 現像 38℃ 12秒 定着 35℃ 10秒 水洗 40℃ 10秒 乾燥 50℃ 12秒 合計 44秒
【0159】 (現像液組成)それぞれ使用液1L当たりの量 ジエチルトリアミン5酢酸・5ナトリウム塩 3g 亜硫酸ナトリウム 50g 炭酸カリウム 40g ハイドロキノン 21g 4−メチル−4−ヒドロキシメチル−1−フェニル−3−ヒドラゾリドン (ジメゾンS) 0.9g 臭化カリウム 5g ベンゾトリアゾール 0.2g 5−メチル−ベンゾトリアゾール 0.13g ほう酸 8g ジエチレングリコール 40g 2−メルカプト−6−ヒドロキシプリン 0.06g 水と水酸化カリウムを加えて1Lとし、pH=10.2
に調節する。
【0160】 (定着液組成)使用液1L当たりの量 チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 200ml 亜硫酸ナトリウム 22g ほう酸 9.8g 酢酸ナトリウム・3水和物 34g 酢酸(90%水溶液) 14.5g 酒石酸 3.0g 硫酸アルミニウム(27%水溶液) 25ml 使用液のpHは4.9であった。
【0161】[評価方法] 〈帯電防止性能の評価〉 (表面比抵抗の測定)川口電気株式会社製テラオームメ
ータモデルVE−30を用いて測定した。
【0162】未現像試料及び現像処理済み試料を、温度
23℃、20%RHの環境雰囲気下において24時間調
湿し、各試料を上記測定器電極間隔5cmのステンレス
性電極に挟み、1分間値を測定する。
【0163】(灰付着試験)試料を10cm角に2枚づ
つ切り出し、未現像試料及び現像処理を行った試料を2
3℃、40%RHの環境雰囲気下において24時間調湿
し試験に供した。
【0164】露光現像済み試料を、23℃、40%RH
の雰囲気下で、ゴム板の上にバッキング層(BC層)側
を上にして置き、そのバッキング層(BC層)側をゴム
ローラーを10回転がして帯電させた。1分後に、タバ
コの灰を密度濃く平均的に広げた紙の上部空間に、ウオ
ームギヤにより試料面が灰の平面と平行を保ち、かつ、
垂直に移動できる装置を配置し、試料を該装置の絶縁性
物質のクリップで掴み、試料が灰の面と平行になるよう
にして毎分1cmの速度で垂直に降下させ、試料に灰が
付着する高さを観察した。灰が付着する度合いを目視に
より観察し、下記評価基準で灰の付き具合を評価し、帯
電防止効果をみた。この試験において、試料を持つ手か
ら静電気が漏洩するのを防ぐために、ゴム手袋を着用し
て脱着を行った。
【0165】評価基準 A:試料を灰に接触させても全く付着しない B:試料を灰に接触させると、灰が試料に付着するが、
試料と灰との距離が1cmにすると灰は全く付着しない C:試料と灰との距離が1cmでは灰は付着するが、2
cmの距離では付着しない D:試料と灰との距離が2cmでは灰は付着するが、4
cmの距離では付着しない E:試料と灰との距離が4cmでは灰は付着するが、6
cmの距離では付着しない F:試料と灰との距離が6cmでも灰が付着するが、8
cmの距離では付着しない G:試料と灰との距離が8cmでも灰は付着するが、1
0cmの距離では付着しない H:試料と灰との距離が10cm以上でも灰が付着する
【0166】〈乾燥性の評価〉30℃、70%RHの環
境雰囲気下で、乾燥風を45℃に設定した自動現像機を
用い、下記の処理条件で大全20枚を連続現像処理を行
った。自動現像機としては、迅速処理用自動現像機(G
R−26SR コニカ[株]製)の乾燥部突入箇所に6
0℃に加熱したヒートベルトプリ加熱方式を追加改造
し、搬送速度を変えて迅速処理ができるよう改良した自
動現像機を用いた。また、スタート時に、自動現像機の
タンクに下記組成の現像液、定着液及びリンス液を入れ
た。
【0167】なお、自動現像機のラインスピードを、最
後の20枚目が乾燥して得られるように設定した。ま
た、最後の20枚目を乾燥するに要する時間を求めた。
【0168】
【0169】 (現像液組成) ジエチルトリアミン5酢酸・5ナトリウム塩40%水溶液 3.63g 亜硫酸ナトリウム 40g KBr 7g 炭酸カリウム 0.5モル 炭酸ナトリウム 0.4モル ハイドロキノン 15g 4−メチル−4−ヒドロキシメチル−1−フエニル−3−ピラゾリドン(ジメ ゾンS) 1.2g エリスロビン酸ナトリウム 10g ベンゾトリアゾール 0.21g ほう酸 8g ジエチレングリコール 40g 2−メルカプト−6−ヒドロキシプリン 60mg 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 0.025g 水と水酸化ナトリウムを加えてpH10.4になるよう
使用液1リットルに仕上げた。
【0170】 (定着液組成) チオ硫酸アンモニウム(70%水溶液) 200ml 亜硫酸ナトリウム 22g ほう酸 9.8g 酢酸ナトリウム・3水和物 34g 酢酸(90%水溶液) 14.5g 酒石酸 3.0g 硫酸アルミニウム(27%水溶液) 25ml 使用液のpHは4.9であった。
【0171】水と硫酸を加えて500mlに仕上げ、使
用時にpH4.9になるようpH調整した。なお、使用
時は水500mlを加えて1リットルの現像液の使用液
にした。
【0172】
【0173】 (リンス液) EDTA・2Na 40g KOH 23g K2CO3 12g 亜硫酸カリウム 110g サンバック−P(三愛石油)) 20g
【0174】〈カールの評価〉未露光試料を23℃、8
0%RHの環境雰囲気下に24時間放置して調湿し、バ
リア袋で密閉包装後、予め環境雰囲気を23℃、20%
RHにコントロールしておいた空調室に移動し、試料を
この低湿環境下で密閉包装から取り出した。次いで、取
り出した時点から5分間放置したときのカールを曲率と
して測定した。なお、曲率表示は、支持体に対し、感光
性ハロゲン化銀乳剤層塗設側を内側にしてカールした場
合を正記号で、バッキング層側を内側にしてカールした
場合を負記号で示した。
【0175】〈ひび割れ故障の評価〉未露光試料を55
℃、1%RHの環境雰囲気下に1週間放置した後、試料
のバッキング層塗設側試料表面のひび割れを目視にて観
察し、5段階評価をした。ひび割れが発生のないものを
5とし、発生が増加するにつれ4、3、2、1と下げ評
価をした。ランク2と1は実用上好ましくないレベルで
ある。
【0176】得られた結果を表3に示す。
【0177】
【表3】
【0178】表3の結果からも明らかなように、本発明
の条件で下引き層及びバッキング層が塗設された場合
は、充分な乾燥性が付与でき、かつ、カールとひび割れ
に問題がなく、帯電防止性能にもすぐれていることがわ
かる。
【0179】実施例2 《無機粒子と疎水性高分子化合物からなる複合粒子の作
成》 〈複合粒子L−1の製造〉1000mlの4つ口フラス
コに撹拌器、温度計、滴下ロート、窒素導入管、還流冷
却器を取り付け、窒素ガスを導入して脱酸素を行いつ
つ、蒸留水360cc、30重量%のコロイダルシリカ
分散物(平均粒径12nm)126gを加え、内部の温
度が80℃となるまで加熱した。下記の界面活性剤1.
3gを添加し、開始剤として過硫酸アンモニウム0.0
23gを添加し、次いで、ピバリン酸ビニル12.6g
を添加して、4時間反応させた。その後冷却し、水酸化
ナトリウム溶液でpHを6に調整して複合微粒子L−1
を得た。
【0180】
【化16】
【0181】〈複合粒子L−2の製造〉ピバリン酸ビニ
ル12.6gに代え、単量体としてピバリン酸ビニル
6.3g及びカプロン酸ビニル6.3gを用いた以外は
同様にして複合粒子L−1と同様にして複合微粒子L−
2を得た。
【0182】〈複合粒子L−3の製造〉ピバリン酸ビニ
ル12.6gに代え、単量体としてピバリン酸ビニル
6.3g及び酢酸ビニル6.3gを用いた以外は同様に
して複合粒子L−1と同様にして複合微粒子L−3を得
た。
【0183】〈複合微粒子L−4の製造〉1000ml
の4つ口フラスコに撹津器、温度計、滴下ロート、窒素
導入管、還流冷却器を取り付け、窒素ガスを導入して脱
酸素を行いつつ、蒸留水360cc、30重量%のコロ
イダルシリカ分散物(平均粒径12nm)126gを加
え、内部の温度が80℃となるまで加熱した。分散剤と
してデキストラン硫酸エステル1.3gを添加し、開始
剤として過硫酸アンモニウム0.023gを添加し、次
いで、ピバリン酸ビニル3.78g及び酢酸ビニル8.
82gを添加して、4時間反応させた。その後冷却し、
水酸化ナトリウム溶液でpHを6に調整して複合微粒子
L−4を得た。
【0184】《ハロゲン化銀印刷用写真感光材料試料の
塗設・作製》実施例1において、下引き第1層として表
4に示す下引き第1層を用い、下引き第2層として表4
に示す下引き第2層を用い、帯電防止剤の付き量(g/
2)表4に示すように変化させ、また、バッキング層
のコロイダルシリカに代え、表4に示す上記複合微粒子
を表4に示す付量で用いた以外は、実施例1と同様にし
て印刷用感光材料試料11〜20を作製し、実施例1と
同様にして、帯電防止性能、乾燥性、カール、ひび割れ
故障を評価した。得られた結果を表4に示す。
【0185】
【表4】
【0186】表4の結果からも明らかなように、本発明
の条件で下引き層及びバッキング層が塗設された場合
は、充分な乾燥性が付与でき、かつ、カールとひび割れ
に問題がなく、帯電防止性能にもすぐれていることがわ
かる。
【0187】
【発明の効果】本発明により、水洗処理後の乾燥性が大
幅に改良され、かつカール及びひび割れの問題がなく、
帯電防止効果に優れた片面感光性ハロゲン化銀写真感光
材料を得た。即ち、作りやすく、永久帯電防止効果を持
ち、かつ、迅速処理適性に優れたハロゲン化銀写真感光
材料を提供することができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体の同一面上に少なくとも2層の下引
    き層を有し、更にその上に少なくとも1層の親水性コロ
    イド層を有するハロゲン化銀写真感光材料において、下
    引き層の内の1層が導電性を有する下引き層であり、下
    引き層の他の1層が、Tgが10℃以上、120℃以下
    である高分子化合物を含有する下引き層であり、また、
    親水性コロイド層中のゼラチン量が0.1g/m2
    上、2.0g/m2以下で、親水性コロイド層中に無機
    微粒子及び/または無機微粒子と疎水性高分子化合物か
    らなる複合粒子が0.1g/m2以上、2.0g/m2
    下で含有されていることを特徴とするハロゲン化銀写真
    感光材料。
  2. 【請求項2】高分子化合物を含有する下引き層の高分子
    化合物が、Tgが30℃以上、100℃以下である高分
    子化合物であることを特徴とする請求項1に記載のハロ
    ゲン化銀写真感光材料。
  3. 【請求項3】導電性を有する下引き層が、重合体粒子の
    外周に、スルホン酸基とカルボン酸基とを有する水溶性
    高分子が配置された高分子粒子を含有することを特徴と
    する請求項1または2に記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
  4. 【請求項4】導電性を有する下引き層が、導電性金属酸
    化物を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれ
    かに記載のハロゲン化銀写真感光材料。
  5. 【請求項5】無機微粒子が、コロイダルシリカであるこ
    とを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料。
  6. 【請求項6】無機微粒子と疎水性高分子化合物からなる
    複合粒子の疎水性高分子化合物が、一般式(1)で表さ
    れる繰り返し単位を有する疎水性高分子化合物であるこ
    とを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のハロゲ
    ン化銀写真感光材料。 【化1】 [式中、R1は置換基を表す。]
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