JPH1121372A - プラスチック廃棄物の処理方法 - Google Patents

プラスチック廃棄物の処理方法

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JPH1121372A
JPH1121372A JP18901497A JP18901497A JPH1121372A JP H1121372 A JPH1121372 A JP H1121372A JP 18901497 A JP18901497 A JP 18901497A JP 18901497 A JP18901497 A JP 18901497A JP H1121372 A JPH1121372 A JP H1121372A
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Japan
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hydrocarbon
plastic
fraction
distillation
solvent
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JP18901497A
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English (en)
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Koji Sakashita
幸司 坂下
Fumihiko Uemura
文彦 植村
Koichi Hino
光一 日野
Masazumi Koshiro
正純 小代
Nobuo Moriya
信男 守屋
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Chiyoda Corp
Original Assignee
Chiyoda Chemical Engineering and Construction Co Ltd
Chiyoda Corp
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    • Y02W30/00Technologies for solid waste management
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    • Y02W30/62Plastics recycling; Rubber recycling

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  • Processing Of Solid Wastes (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Separation, Recovery Or Treatment Of Waste Materials Containing Plastics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 プラスチック廃棄物の処理でプラスチックを
分別する工程を含む工業的に有利な方法を提供する。 【解決手段】 プラスチック廃棄物を分別溶剤と接触さ
せて炭化水素系プラスチックを選択的に溶解させる溶解
工程、得られた溶解生成物を炭化水素系プラスチックを
含む分別溶剤溶液と、異炭化水素系プラスチックからな
る固体状物質とに分別する固液分離工程、分別溶剤溶液
に分解工程で得られた分解生成蒸気の一部を接触させ
て、溶液中の分別溶剤の一部を蒸発させるとともに、分
別溶剤と分解生成油からなる蒸気留分と、濃縮液を得る
濃縮工程、加熱濃縮液を加熱分解させて分解生成油蒸気
を得る分解工程、分解生成油蒸気を濃縮工程へ循環する
循環工程、濃縮工程で得られた蒸気留分を蒸留して蒸気
留分を得る蒸留工程を包含すると共に、分別溶液の一部
として蒸留留分の一部を用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、炭化水素系プラス
チックと異炭化水素系プラスチックを含むプラスチック
廃棄物の処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PE(ポリエチレン)、PP(ポリプロ
ピレン)、PS(ポリスチレン)、PVDC(ポリ塩化
ビニリデン)、PVC(ポリ塩化ビニル)、PET(ポ
リエチレンテレフタレート)及びABS樹脂(アクリロ
ニトリル/ブタジエン/スチレン共重合体)は汎用プラ
スチックとして広く用いられている。従って、プラスチ
ック廃棄物の大部分はこれらのプラスチックからなる。
現在のところ、プラスチック廃棄物の大部分は、再利用
されることなく、焼却処理や埋立て処理されているが、
このような処理は、省資源の点から望ましいものではな
い。これまでにも、プラスチック廃棄物を再利用するた
めに各種の方法が提案されており、その代表的方法の1
つとして、熱分解して油化する方法(熱分解油化法)が
知られている。この方法は、プラスチック廃棄物を45
0℃程度の高温に加熱することにより、分解生成油を生
成させる方法である。この熱分解油化法においては、被
処理原料としてのプラスチック廃棄物が、PEや、P
P、PS等の炭化水素系プラスチックのみからなる場合
には、プラントや配管の閉塞トラブル及び腐蝕等の問題
を生じることなく、容易に実施することができる。しか
しながら、被処理原料がPE、PP、PS等の炭化水素
系プラスチックと、PVC、PET、ABS樹脂等の異
炭化水素系プラスチックとの混合物からなる場合には、
各種の問題を生じるため、安全かつ安定的に実施するこ
とが困難になる。例えば、PVCが混入すると、腐蝕性
の高い塩化水素が発生し、装置や配管の腐蝕を引起す。
PETが混入すると、その熱分解によりフタル酸類が生
成し、このものは配管閉塞トラブルを引起す。ABS樹
脂が混入すると、その熱分解により有毒性のシアン化水
素が発生する。このように、プラスチック廃棄物を熱分
解油化する場合には、その廃棄物からは、異炭化水素系
プラスチックをあらかじめ除去しておくことが望ましい
が、現在のところ、炭化水素系プラスチックと異炭化水
素系プラスチックとを分別するための工業的に有利な方
法は知られておらず、炭化水素系プラスチックと異炭化
水素系プラスチックを含むプラスチック廃棄物を熱分解
油化する方法の実用化には多くの困難が生じている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、炭化水素系
プラスチックと異炭化水素系プラスチックからなるプラ
スチック廃棄物の処理方法において、それらの2つの種
類のプラスチックを分別する工程を含む工業的に有利な
方法を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成する
に至った。即ち、本発明によれば、脂肪族炭化水素系プ
ラスチック及び芳香族系炭化水素系プラスチックからな
る炭化水素系プラスチックと、ポリ塩化ビニル、ポリエ
チレンテレフタレート及びABS樹脂からなる異炭化水
素系プラスチックとを含むプラスチック廃棄物の処理方
法において、(i)該プラスチック廃棄物を、芳香族系
炭化水素の割合が5〜70%及びパラフィン系炭化水素
の割合が5〜85%である炭化水素油からなる分別溶剤
と接触させて、該炭化水素系プラスチックを選択的に溶
解させる溶解工程、(ii)該溶解工程で得られた溶解生
成物を、炭化水素系プラスチックを含む分別溶剤溶液
と、異炭化水素系プラスチックからなる固体状物質とに
分離する固液分離工程、(iii)該炭化水素系プラスチ
ックを含む分別溶剤溶液に後記する分解工程で得られた
分解生成油蒸気の少なくとも一部を直接接触させて、該
溶液中の分別溶剤の一部を蒸発させるとともに、該分別
溶剤と該分解生成油からなる蒸気留分と、濃縮液を得る
濃縮工程、(iv)該濃縮工程で得られた加熱濃縮液を、
加熱分解させて分解生成油蒸気を得る分解工程、(v)
該分解生成油蒸気を前記濃縮工程へ循環する循環工程、
(vi)該濃縮工程で得られた蒸気留分を蒸留処理して、
蒸留留分を得る蒸留工程、を包含するとともに、該溶解
工程における分別溶剤の少なくとも一部として該蒸留工
程で得られた蒸留留分の少なくとも一部を用いることを
特徴とするプラスチック廃棄物の処理方法が提供され
る。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明で被処理原料として用いる
プラスチック廃棄物は、炭化水素系プラスチックと異炭
化水素系プラスチックからなるものである。炭化水素系
プラスチックには、PE、PP等のポリオレフィン系プ
ラスチック及びPS等の芳香族系プラスチックが包含さ
れ、異炭化水素系プラスチックには、PVC、PET及
びABS樹脂等が包含される。これらのプラスチックは
いずれも大量に生産される汎用プラスチックであり、プ
ラスチック廃棄物の大部分はこれらのプラスチックから
なる。もちろん、プラスチック廃棄物には前記したプラ
スチック以外の炭化水素系プラスチック及び異炭化水素
系プラスチックが含有されることもあるが、その割合
は、通常、25重量%以下である。一般のプラスチック
廃棄物においては、炭化水素系プラスチックの割合は、
通常、50重量%以上であり、場合によっては75重量
%以上である。
【0006】本発明で用いる分別溶剤は、芳香族系炭化
水素とパラフィン系炭化水素を含有する液状炭化水素混
合物からなり、炭化水素系プラスチック及びPVDCの
みを選択的に溶解し、異炭化水素系プラスチックは実質
的に溶解しないものである。このような混合物溶剤は、
プラスチック廃棄物中に含まれている炭化水素系プラス
チックを熱分解して得られる分解生成油を用いて容易に
調製し得ることから、安価であるという利点を有する。
【0007】前記分別溶剤中に含まれる芳香族系炭化水
素の割合は、5〜70%、好ましくは8〜65%、より
好ましくは8〜40%である。芳香族系炭化水素の割合
が前記範囲を超えるようになると、異炭化水素系プラス
チック、特にPVCの実質的量が溶解するようになり、
一方、前記範囲より少なくなると、炭化水素系プラスチ
ック、特にPSが実質的に溶解しなくなる。パラフィン
系炭化水素の割合は、5〜85%、好ましくは10〜8
0%、より好ましくは40〜80%である。パラフィン
系炭化水素の割合が前記範囲を超えるようになると、炭
化水素系プラスチック、特にPSが実質的に溶解しなく
なり、一方、前記範囲より少なくなると、異炭化水素系
プラスチック、特にPVCの実質的量が溶解するように
なる。混合物中のオレフィン系炭化水素の割合は、混合
物中の芳香族系炭化水素とパラフィン系炭化水素を差引
いた残量であり、通常、0〜25%である。
【0008】本明細書において前記分別溶剤に関して言
う芳香族系炭化水素、パラフィン系炭化水素及びオレフ
ィン系炭化水素の各割合は、通常の重量%とは異なり、
13C−NMRスペクトルに基づいて求められたもので、
その13C−NMRスペクトルの測定装置、測定条件、ス
ペクトルの帰属及び各成分割合の求め方については、以
下の通りである。
【0009】(1)装置 測定に用いた核磁気共鳴分光(以下NMRとする)装置
は、日本電子(株)製GX270−FTNMR装置であ
る。 (2)測定条件 試料は、溶媒兼NMRロック剤としての重クロロホルム
(CDCl3:ISOTECINC.製 99.96a
tom%D)に溶解させ、13C−NMR測定に対して3
0wt%濃度とした。化学シフトはテトラメチルシラン
(TMS)を内部基準(0.0ppm)とし、5mmφ
パイレックス製試料管を用い、回転数15Hzで測定し
た。主な測定条件は、13C−NMRにおいては、定量的
な測定のために、核オーバーハウザー効果(NOE)を
消去したゲート付き1Hデカップリング測定(NNE)
を行い、パルス繰り返し時間6.9秒、データポイント
32K、積算回数4000回とした。 (3)スペクトルの帰属と各炭化水素成分の百分率の求
め方13 C−NMRスペクトルは、Eberhand,Breifmaier., an
d Wolfgang Voelter. “Carbon-13 NMRSpectroscop
y”, VCH Verlagsgesellschaft mbH,(1987)の文献に基
づき帰属を行い、それぞれの積分値を算出して、各結合
型炭素(パラフィン系炭化水素:Cp、オレフィン系炭
化水素:Co、芳香族系炭化水素:Ca)の百分率を求
めた。 パラフィン系炭化水素(Cp)の化学シフト:14.2
〜46.2ppm オレフィン系炭化水素(Co)の化学シフト:111.
5〜114.2ppm、137.0〜145.0ppm 芳香族系炭化水素(Ca)の化学シフト:125.5〜
136.9ppm なお、13C−NMRのスペクトルに基づく各炭化水素成
分の百分率の算出方法では、パラフィン系炭化水素基の
結合した芳香族系炭化水素は、パラフィン系炭化水素と
芳香族系炭化水素とに分割して算出され、オレフィン系
炭化水素基の結合した芳香族系炭化水素は、オレフィン
系炭化水素と芳香族系炭化水素とに分割して算出されて
いる。
【0010】次に本発明を図面を参照して説明する。図
1は本発明の方法を実施する場合のフローシートの1例
を示す。この図において、1は溶解工程、2は固液分離
工程、3は濃縮工程、4は分解工程、5は蒸留工程を示
す。図1において、プラスチック廃棄物はライン11を
通って溶解工程1に導入され、ここでライン23を通っ
て循環される分別溶剤用蒸留留分と接触し、溶解処理さ
れる。この溶解工程1においては、プラスチック廃棄物
中に含まれるPE、PP及びPS等の炭化水素系プラス
チックが選択的に溶解され、PVC、PET、ABS樹
脂等の異炭化水素系プラスチックは実質的に溶解され
ず、固体状に保持される。ライン23を通って溶解工程
1に循環される分別溶剤用蒸留留分は、芳香族系炭化水
素とパラフィン系炭化水素を含有する液状炭化水素混合
物である。この留分は、通常、前記において示した分別
溶剤に適した成分組成を有するもので、プラスチック廃
棄物中の炭化水素系プラスチックを選択的に可溶化させ
る作用を示す。
【0011】被処理原料として用いるプラスチック廃棄
物の成分組成が変化するとそれに応じて循環留分の成分
組成も変化する。従って、この循環留分の成分組成が前
記した分別溶剤に適した成分組成範囲から逸脱する場合
もあるが、このような場合には、分別溶剤に適した成分
組成になるように、必要に応じ、適当な炭化水素成分を
ライン24を通して添加する。一般的には、芳香族系プ
ラスチックの割合が10〜90重量%、好ましくは15
〜80重量%、より好ましくは15〜50重量%の炭化
水素系プラスチックを熱分解して得られる分解生成油を
そのまま、又はこの分解生成油を蒸留して得られる、5
0〜500℃、好ましくは100〜400℃、より好ま
しくは150〜350℃の沸点を有する各種蒸留留分
を、本発明の分別溶剤として使用することができる。
【0012】溶解工程1における溶解操作開始時には、
工業薬品として市販されている芳香族系炭化水素、パラ
フィン系炭化水素及び必要に応じてのオレフィン系炭化
水素を適量混合することにより、あるいは前記の特性を
有する石油系炭化水素の熱分解油を分別溶剤として用い
ることができる。溶解工程において、その操作温度は、
炭化水素系プラスチックが可溶化する温度であり、通
常、加温条件が採用され、一般的には、50〜200
℃、好ましくは炭化水素系プラスチックが溶融し、PV
Cが実質的に溶融しない温度、通常、80〜180℃の
温度である。操作圧力は、その加温条件下で、分別溶剤
を液相に保持するのに充分な圧力であればよく、通常、
0〜5kg/cm2G、好ましくは0〜2kg/cm2
である。接触時間は、炭化水素系プラスチックが溶解す
るのに必要な時間であり、通常、5分以上、好ましくは
10〜60分である。分別溶剤の使用割合は、プラスチ
ック廃棄物1重量部当り、0.5〜10重量部、好まし
くは1〜5重量部の割合にするのがよい。プラスチック
廃棄物は、その溶解処理に先立って、その表面に付着す
る汚物を除去したり、適度に破砕するのが好ましい。こ
れにより円滑な溶解処理を行うことができる。
【0013】前記溶解工程1で得られた溶解生成物はラ
イン12を通って固液分離工程2に送られ、ここで固液
分離される。固液分離方法としては、従来公知の各種の
方法、例えば、濾過分離、遠心分離、沈降分離等が採用
される。この場合の操作温度は、一般的には、50〜2
00℃、好ましくは80〜180℃であるが、通常、溶
解工程における溶解温度付近の温度である。この固液分
離工程2において、炭化水素系プラスチックを溶解状で
含む分別溶剤溶液と、異炭化水素系プラスチックからな
る固体状物質とが得られる。この分別溶剤溶液中の炭化
水素系プラスチックの濃度は、7〜50重量%、好まし
くは10〜40重量%である。この炭化水素系プラスチ
ックの濃度は、溶解工程において用いる分別溶剤の使用
量により調節することができる。この固液分離工程にお
いては、前記したように、異炭化水素系プラスチックは
実質的に溶解せずに固体状物質として分離されるが、分
別溶剤に溶解性を示さない他の固体状物質、例えば、プ
ラスチック廃棄物中に含まれる熱硬化樹脂、金属片、ア
ルミ箔、紙片、木片等も未溶解固体状物質として分離さ
れる。これらの未溶解固体状物質はライン25を通して
回収される。
【0014】前記のようにして得られる炭化水素系プラ
スチックを含む分別溶剤溶液は、ライン13を通って濃
縮工程3に送られ、ここで後続の分解工程4で得られた
ライン15を通って循環される高温の分解生成油蒸気と
直接接触される。この炭化水素系プラスチックを含む溶
液に対する高温の分解生成油蒸気の直接接触により、溶
液中の分別溶剤の一部が蒸発されて炭化水素系プラスチ
ック濃度の高められた濃縮液が得られる。この濃縮工程
3において得られる濃縮液中の炭化水素系プラスチック
濃度は、固液分離工程2で得られた溶液の場合よりも高
められたもので、通常、20〜60重量%、好ましくは
30〜60重量%である。濃縮液中のプラスチック濃度
が前記範囲より高くなると、濃縮液の粘性が高くなりす
ぎ、そのパイプ移送が困難になるので好ましくない。こ
の濃縮工程3においては、溶液から蒸発分離した分別溶
剤と分解生成油蒸気からなる蒸気留分とが得られるが、
この蒸気留分は、ライン17を通って蒸留工程5に送ら
れる。
【0015】前記のようにして得られた炭化水素系プラ
スチックを含む濃縮液は、ライン14を通って分解工程
4に送られ、ここで分解処理され、分解生成油が蒸気状
で得られる。この場合の分解方法としては、従来公知の
各種の方法を採用することができる。一般的には、その
分解温度は、350〜500℃、好ましくは380〜4
50℃である。
【0016】濃縮工程3で得られた濃縮液は、分解工程
5で得られた高温の分解生成油蒸気を固液分離工程2で
得られた溶液に直接接触させることにより得られたもの
であることから、高められた温度を有するもので、その
温度は、濃縮工程の圧力条件(減圧条件又は加圧条件)
にもよるが、通常130℃以上、好ましくは200℃以
上であり、その上限温度は分解工程の分解温度、例えば
400℃である。一般的には、分別溶剤の沸点ないしそ
の沸点近傍の温度である。この濃縮液は、プラスチック
溶液であることから、高粘性を有する。従って、この濃
縮液は、ポンプ移送の困難なものであるが、本発明の場
合、濃縮工程3からの分解工程4への濃縮液の移送は、
ポンプを用いずに、重力流としてパイプ移送するのが有
利であるこどが確認された。濃縮液を重力流として移送
する場合、その濃縮工程3と分解工程4との高低差は、
少なくとも2m、通常、2.5〜5mである。なお、前
記高低差は、濃縮工程3の出口と分解工程4の分解残渣
油出口との間の高低差を意味する。
【0017】分解工程で得られた高温の分解生成油蒸気
の少なくとも一部は、ライン15を通って濃縮工程3に
循環される。また、場合によっては、分解生成油蒸気の
一部はライン26及び17を通って蒸留工程5に導入す
ることもできる。濃縮工程3に循環する分解生成油蒸気
量は、ライン13を通って濃縮工程3へ導入される固液
分離工程2からの溶液に対する重量比で、0.5〜5、
好ましくは0.5〜2である。分解工程4における分解
残渣油(熱分解生成油のうちの沸点が分解温度以上とな
留分)は、ライン16を通して排出される。
【0018】濃縮工程3で得られた蒸気留分は、ライン
17を通して蒸留工程5に送られ、ここで蒸留処理され
る。この蒸留工程5は、通常、1つ又は複数の蒸留塔か
ら構成される。この蒸留工程5は種々の形態において実
施することができる。例えば、ライン18を通る重質
油、ライン19を通る中質油及びライン20を通る軽質
油に分留することができる。この場合の重質油は沸点範
囲が350℃以上の留分であり、中質油は沸点範囲が1
40〜400℃の留分であり、軽質油は沸点範囲が40
〜200℃の留分である。本発明においては、これらの
留分の中から選ばれる1つの留分を分別溶剤として用い
ることができる他、それらのうちの2つの留分の混合物
又はそれらの3つの留分の混合物を分別溶剤として用い
ることができる。本発明においては、特に、軽質油0〜
100重量%、好ましくは0〜40重量%と、中質油0
〜100重量%、好ましくは60〜100重量%との混
合物を分別溶剤として好ましく使用することができる。
また、前記濃縮工程3で得られた蒸気留分から分別溶剤
用蒸留留分を得るために、その留分からあらかじめ沸点
が500℃より高い、好ましくは400℃より高い重質
油留分を除き、得られた軽質油留分の少なくとも一部を
そのまま分別溶剤用留分として用いることができるし、
また、この軽質油留分をさらに蒸留して沸点が100℃
より低い軽質留分を除いて分別溶剤用蒸留留分とするこ
とができる。前記蒸留工程5で得られる蒸留留分のう
ち、分別溶剤用蒸留留分は、ライン23を通って溶解工
程1に循環使用される。
【0019】
【実施例】次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明
する。
【0020】参考例1 標準プラスチックを用いてその溶解速度を以下のように
して測定した。 (溶解速度の測定)プラスチックペレットからなる試料
約40gを分別溶剤200g中で、常圧下で130℃に
30分間保持して、その溶解速度を測定した。その結果
を表1に示す。なお、前記分別溶剤は、PE:1重量部
とPP:1重量部とPS:1重量部との混合物を400
℃で熱分解した得られた熱分解生成油の150〜350
℃留分(軽質油+中質油に相当)(芳香族系炭化水素:
31.7%、パラフィン系炭化水素:58.5%、オレ
フィン:7.4%)である。表1に示す結果から、本発
明における溶解工程では、PE、PP及びPSは溶解す
るが、PUCa、PET及びABS樹脂は不溶解である
ことがわかる。
【0021】
【表1】
【0022】実施例1 プラスチック廃棄物モデルとして、PE:29重量%、
PP:18重量%、PS:25重量%、PVC:5重量
%、PET:13重量%及びABS樹脂:2重量%、そ
の他の樹脂:8重量%からなるプラスチック混合物を細
片状に破砕した。前記プラスチック廃棄物を図1に示し
たフローシートに従って処理した。この処理における主
要操作条件を以下に示す。 (1)溶解工程1 (i)プラスチック廃棄物供給量(ライン11):10
0重量部/h (ii)分別溶剤供給量(ライン23):300重量部/
h (iii)温度:130℃ (2)固液分離工程2 (i)プラスチックを含む分別溶剤溶液供給量(ライン
12):400重量部/h(プラスチック濃度:25w
t%) (ii)固形物排出量:28重量部/h (3)ライン13 (i)溶液流量:372重量部/h (ii)溶液温度:130℃ (4)濃縮工程3 (i)溶液量/分解生成油蒸気量重量比:0.6 (5)ライン14 (i)濃縮液流量(重力流):211重量部/h (ii)濃縮液温度:300℃ (iii)濃縮工程3と分解工程4との高低差:4.0m (6)ライン17 (i)蒸気留分流量:370重量部/h (ii)蒸気留分温度:315℃ (7)分解工程4 (i)分解温度:400℃ (8)ライン15 (i)分解生成油蒸気流量:209重量部/h (ii)分解生成油蒸気温度:400℃ (9)ライン16 (i)分解残渣流量:2重量部/h (10)蒸留工程5 (i)重質油 ライン18:4重量部/h ライン22:0重量部/h (ii)中質油 ライン19:214重量部/h ライン21:180重量部/h ライン33:34重量部/h (iii)軽質油 ライン20:149重量部/h ライン31:120重量部/h ライン32:29重量部/h (iv)分離ガス ライン35:3重量部/h (11)ライン23 (i)循環分別溶剤流量:300重量部/h (ii)循環分別溶剤組成:軽質油120重量部と中質油
180重量部との混合物(芳香族系炭化水素含有量26
%、パラフィン系炭化水素63%及びオレフィン11
%)
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、プラスチックを含む溶
液は、濃縮工程を経由して濃縮液として分解工程へ供給
されることから、分解工程に対する供給量は低減された
ものとなる。従って、分解装置はその分小型のもので済
むとともに、分解装置に供給する熱量も少なくて済む。
しかも、本発明の場合、濃縮工程からの濃縮液は、分解
工程から高温の熱分解生成油蒸気により加熱されている
ことから、熱分解工程に対して供給する熱量はその分低
減される。本発明のプラスチック廃棄物処理方法におい
ては、プラスチック廃棄物中に含まれる異炭化水素系プ
ラスチックは、溶解工程及び固液分離工程を経由するこ
とにより、プラスチック廃棄物から除去され、分解工程
には導入されない。従って、本発明の場合は、異炭化水
素系プラスチックの分解生成物が原因となって生じた装
置の腐蝕及び閉塞のトラブルや、有毒性ガスの発生等の
問題を何ら生じない。しかも、本発明の場合、分解生成
油から分取された蒸留留分をそのまま溶解工程における
分別溶剤として使用し得ることから、プロセス効率の非
常に高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する場合のフローシートの
一例を示す。
【符号の説明】
1 溶解工程 2 固液分離工程 3 濃縮工程 4 分解工程 5 蒸留工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 日野 光一 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 小代 正純 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内 (72)発明者 守屋 信男 神奈川県横浜市鶴見区鶴見中央二丁目12番 1号 千代田化工建設株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族炭化水素系プラスチック及び芳香
    族系炭化水素系プラスチックからなる炭化水素系プラス
    チックと、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレー
    ト及びABS樹脂からなる異炭化水素系プラスチックと
    を含むプラスチック廃棄物の処理方法において、 (i)該プラスチック廃棄物を、芳香族系炭化水素の割
    合が5〜70%及びパラフィン系炭化水素の割合が5〜
    85%である炭化水素油からなる分別溶剤と接触させ
    て、該炭化水素系プラスチックを選択的に溶解させる溶
    解工程、 (ii)該溶解工程で得られた溶解生成物を、炭化水素系
    プラスチックを含む分別溶剤溶液と、異炭化水素系プラ
    スチックからなる固体状物質とに分離する固液分離工
    程、 (iii)該炭化水素系プラスチックを含む分別溶剤溶液
    に後記する分解工程で得られた分解生成油蒸気の少なく
    とも一部を直接接触させて、該溶液中の分別溶剤の一部
    を蒸発させるとともに、該分別溶剤と該分解生成油から
    なる蒸気留分と、濃縮液を得る濃縮工程、 (iv)該濃縮工程で得られた加熱濃縮液を、加熱分解さ
    せて分解生成油蒸気を得る分解工程、 (v)該分解生成油蒸気を前記濃縮工程へ循環する循環
    工程、 (vi)該濃縮工程で得られた蒸気留分を蒸留処理して、
    蒸留留分を得る蒸留工程、を包含するとともに、該溶解
    工程における分別溶剤の少なくとも一部として該蒸留工
    程で得られた蒸留留分の少なくとも一部を用いることを
    特徴とするプラスチック廃棄物の処理方法。
  2. 【請求項2】 濃縮工程で得られた濃縮液を、ポンプを
    用いずに重力流れとして分解工程へ移送する請求項1の
    方法。
  3. 【請求項3】 該分別溶剤の少なくとも1部として用い
    る該蒸留留分が、140〜400℃の沸点範囲を有する
    中質油留分又は該中質油留分と40〜200℃の沸点範
    囲を有する軽質油留分との混合留分である請求項1又は
    2の方法。
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