JPH1121388A - 高分子材料成形体とその用途 - Google Patents

高分子材料成形体とその用途

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JPH1121388A
JPH1121388A JP9177116A JP17711697A JPH1121388A JP H1121388 A JPH1121388 A JP H1121388A JP 9177116 A JP9177116 A JP 9177116A JP 17711697 A JP17711697 A JP 17711697A JP H1121388 A JPH1121388 A JP H1121388A
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幹敏 佐藤
Hiroaki Sawa
博昭 澤
Kazuyoshi Ikeda
和義 池田
Masato Nishikawa
正人 西川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】少量の熱伝導性フイラー含有量で高い柔軟性と
優れた熱伝導性を有し、特に発熱性電子部品の装着に好
適な高分子材料成形体を提供すること。 【解決手段】熱伝導性フイラーを含有してなるゴム成形
体からなるものであって、荷重3kg/cm2 をかけた
ときの圧縮変形率(%)をX軸、熱伝導率(W/mK)
をY軸とするX−Y座標において、圧縮変形率(%)と
熱伝導率(W/mK)との関係が、A(30,11)、
B(30,4)、C(80,0.5)及びD(80,1
1)の各点で結ばれた範囲内にあることを特徴とする高
分子材料成形体。上記高分子材料成形体で構成された電
子部品用放熱部材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱伝導性と柔軟性
に優れた高分子材料成形体とその用途に関するものであ
り、特に電子部品用放熱部材として使用した際に、トラ
ンジスタ、サイリスタ等の発熱性電子部品を損傷させる
ことなく、電子機器に組み込むことができる高分子材料
成形体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トランジスタ、サイリスタ等の発熱性電
子部品においては、使用時に発生する熱を如何に除去す
るが重要な問題となっている。従来、このような除熱方
法としては、発熱性電子部品を電気絶縁性の放熱シート
を介して放熱フィンや金属板に取り付け、熱を逃がすこ
とが一般的に行われており、その放熱シートとしてはシ
リコーンゴムに熱伝導性フィラーを分散させたものが使
用されている。
【0003】近年、電子部品内の回路の高集積化に伴い
その発熱量も大きくなっており、従来にも増して高い熱
伝導性を有する放熱シートが求められると共に、電子部
品の損傷防止の点から強い装着負荷をかけることは忌避
されており、このような場合には、極めて優れた熱伝導
性と柔軟性を有するシート状の放熱部材が要求されてい
た。
【0004】放熱シートの熱伝導性を向上させる従来技
術としては、(1)熱伝導性の高いフィラーを選択す
る、(2)フィラーを高充填するなどがあるが、熱伝導
性の高いフィラーを用いた場合でも、材料全体としての
熱伝導特性への寄与は小さく、またフィラーを高充填す
ると著しく柔軟性が失われた。
【0005】他方、柔軟性の付与については、(3)フ
ィラーの充填量を減量する、(4)マトリックスとなる
高分子材料として柔軟性の高いものを採用するなどの手
法が考えられるが、フィラーの減量は熱伝導性の低下を
伴う。また、マトリックスに柔軟性の高い高分子材料を
使用する場合は(特開昭57-191902 号公報参照)、フィ
ラーを高充填する必要があり、柔軟性が損なわれる問題
があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記に鑑み
てなされたものであり、少量の熱伝導性フィラーの使用
で高い熱伝導性と柔軟性を発現させることができ、特に
電子部品用放熱部材として好適な高分子材料成形体を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、熱
伝導性フイラーを含有してなるゴム成形体からなるもの
であって、荷重3kg/cm2 をかけたときの圧縮変形
率(%)をX軸、熱伝導率(W/mK)をY軸とするX
−Y座標において、圧縮変形率(%)と熱伝導率(W/
mK)との関係が、A(30,11)、B(30,
4)、C(80,0.5)及びD(80,11)の各点
で結ばれた範囲内にあることを特徴とする高分子材料成
形体であり、特にゴムが付加反応型液状シリコーンゴム
の固化物であり、熱伝導性フィラーが窒化ホウ素粉末で
あることを特徴とする高分子材料成形体である。更に、
本発明は、上記高分子材料成形体で構成されてなる電子
部品用放熱部材である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、更に詳しく本発明について
説明する。
【0009】本発明で使用される熱伝導性フィラーとし
ては、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、窒化ホウ
素、窒化アルミニウム、窒化珪素、炭化珪素等をあげる
ことができる。これらのうち、窒化ホウ素は鱗片状粒子
の長さ方向の熱伝導性が極めて高く、その特徴をうまく
利用すれば高熱伝導性を付与することができるので、本
発明には特に好適なものである。また、その窒化ホウ素
としては、粉末X線解析法による黒鉛指数(GI)が
1.5以下の高結晶性のものが望ましい。
【0010】更に、本発明においては、絶縁性を損なわ
せない範囲で、アルミニウム、銅、銀等の金属粉末を併
用することもできる。
【0011】本発明の高分子材料成形体における熱伝導
性フィラーの含有率は、全体積中の20〜45体積%、
特に25〜40体積%であることが望ましい。熱伝導性
フィラーの含有率が20体積%未満では高分子材料成形
体の熱伝導性が不十分となり、また45体積%を越える
と、成形体の柔軟性、機械的強度が損なわれる。
【0012】本発明のマトリックスとして使用されるゴ
ムとしては、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリル
ゴム、ブチルゴム、エチレンプロピレン共重合体、エチ
レン酢酸ビニル共重合体等をあげることができる。これ
らのうち、特にシリコーンゴムは成形体としたときの柔
軟性、形状追随性、電子部品に接触させる際の発熱面へ
の密着性、更には耐熱性が優れているので最適である。
【0013】シリコーンゴムの種類としては、ミラブル
型シリコーンが代表的なものであるが、総じて所要の柔
軟性を発現させることが難しい場合が多いので、高い柔
軟性を発現させるためには付加反応型液状シリコーンが
好適である。付加反応型液状シリコーンの具体例として
は、一分子中にビニル基とH−Si基の両方を有する一
液反応型のオルガノポリシロキサン、または末端あるい
は側鎖にビニル基を有するオルガノポリシロキサンと末
端あるいは側鎖に2個以上のH−Si基を有するオルガ
ノポリシロキサンとの二液性のシリコーンなどである。
このような付加反応型液状シリコーンの市販品として
は、例えば東レ・ダウコーニング・シリコーン社製、商
品名「SE−1885A/B」がある。
【0014】また、本発明で使用される付加反応型液状
シリコーンは、アセチルアルコール類、マレイン酸エス
テル類などの反応遅延剤、十〜数百μmのアエロジルや
シリコーンパウダーなどの増粘剤、難燃剤、顔料などと
併用することもできる。
【0015】本発明で重要なことは、上記熱伝導性フイ
ラー含有の高分子材料成形体において、荷重3kg/c
2 をかけたときの圧縮変形率(%)をX軸、熱伝導率
(W/mK)をY軸とするX−Y座標において、圧縮変
形率(%)と熱伝導率(W/mK)との関係が、A(3
0,11)、B(30,4)、C(80,0.5)及び
D(80,11)の範囲内にあることである。
【0016】B点とC点を結ぶ線分よりも下側の領域の
ものは、普通に知られているものであり、市販品はこの
領域にあって圧縮変形率と熱伝導率の両特性が十分でな
い。また、A点とB点を結ぶ線分よりも左側の領域で
は、 圧縮変形率が不十分であり、電子部品に圧装した場
合に損傷を受ける可能性が高い。更には、C点とDを結
ぶ線分よりも右側の領域では、熱伝導性を高めることが
難しい。
【0017】本発明における圧縮変形率は、10mm角
(厚さ1mm)の試料を圧縮時の変位と荷重表示可能な
試験機(例えば島津製作所社製・商品名「オートグラ
フ」)を用い、圧縮速度(ヘッド移動速度)0.5cm
/分で荷重3kg/cm2 をかけたときの試料の変形量
と初期厚みとの比より、 次の(1)式から算出される値
である。なお、試料厚みが1mmに満たないときは試料
を単純積層することにより1mmとし、また面積が10
mm角に満たないときには複数個の試料の面積総和が1
00mm2 となるようにセットして圧縮変形率を測定す
るものとする。
【0018】 圧縮変形率(%)=荷重3kg/cm2 をかけたときの変形量(mm)×10 0/試料の初期厚み(mm) ・・・・(1)
【0019】熱伝導率は、TO−3型に裁断した試料
(1mm)をトランジスタの内蔵されたTO−3型銅製
ヒーターケース(有効面積6.0cm2 )と銅板との間
に挟み、初期厚みの10%が圧縮されるように荷重をか
けてセットした後、トランジスタに電力5Wをかけて4
分間保持し、ヒーターケースと放熱フィンとの温度差
(℃)から、次の(2)式で算出される熱抵抗(℃/
W)を(3)式で換算したものである。
【0020】 熱抵抗(℃/W)=温度差(℃)/電力(W) ・・・・(2)
【0021】 熱伝導率(W/mK)={試料厚み(m)}/{熱抵抗(℃/W)×試料面積 (m2 )} ・・・・(3)
【0022】本発明の高分子材料成形体の製造方法の一
例を示すならば、付加反応型液状シリコーンに窒化ホウ
素を室温下で混合してスラリーを調製し、それをピスト
ン式又はスクリュー式の押し出し機で押し出してグリー
ンシートに仮成形した後、それを積層し加熱硬化させた
後、積層方向から所望の幅に切断する方法、あるいは同
様にして調製されたスラリーを、深さと幅の比が1:2
00以上である断面凹状の型に流し込み、プレス機で加
圧・加熱してグリーンシートに仮成形した後、型から取
り出して積層し、それを更に加熱硬化させた後、積層方
向から所望の幅に切断する方法などがあげられる。これ
らのうち、押し出し機を用いたものが特に好ましい。
【0023】本発明の高分子材料成形体の厚みは、0.
2〜10mm、好ましくは0.5〜2mmである。ま
た、その形状には特に制限はなく、シート状に切断した
高分子材料成形体を任意の形状に打ち抜いて使用しても
良い。
【0024】本発明の高分子材料成形体は、その表面の
粘着性を制御するために必要に応じて表面処理を施すこ
とができる。具体的な表面処理方法としては、(1)窒
化ホウ素粉末を打紛する、(2)過酸化物架橋剤などを
表面塗布し表面のみを硬化させる、(3)紫外線を照射
するなどである。
【0025】更には、本発明の高分子材料成形体は、高
い柔軟性とわずかの粘着性を有しているので、輸送時・
保存時のハンドリング性の補助及びゴミ付着防止の点か
ら、包装材に配列して取り扱うことが好ましい。包装材
としては、例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレ
ンフィルム、PETフィルム、テフロンフィルム、ガラ
スクロス補強テフロンフィルムなどが使用される。
【0026】本発明の高分子材料成形体は、発熱性電子
部品又は発熱性電子部品の搭載された回路基盤と冷却装
置との間に挟み込んで使用されるものであるが、冷却装
置にあらかじめ貼付け一体化するなどして電子部品用放
熱部材として供給することも可能である。冷却装置とし
ては、例えばヒートシンク、放熱フィン、金属又はセラ
ミックスのケース等があげられ、またそのセラミックス
としては、AlN、BN、SiC、Al23 等があげ
られる。
【0027】また、上記電子部品用放熱部材が使用され
る電子機器としては、コンピューター、CD−ROMド
ライブ、DVDドライブ、CD−Rドライブ等をあげる
ことができる。
【0028】
【実施例】以下、実施例、比較例をあげて更に具体的に
本発明を説明する。
【0029】実施例1 A液(ビニル基を有するオルガノポリシロキサン)とB
液(H−Si基を有するオルガノポリシロキサン)の二
液性の付加反応型シリコーン(東レダウコーニング社
製、商品名「SE−1885」)をA液対B液の混合比
を表1に示す配合(体積%)で混合し、これにジメチル
マレイン酸メチルを主剤とした反応遅延剤と窒化ホウ素
粉末(電気化学工業社製商品名「デンカボロンナイトラ
イドGP」平均粒径=7μm)を表1に示す割合(体積
%)で室温下にて混合してスラリーを調製した。
【0030】このスラリーをスリット(0.3mm×3
5mm)付きダイスの固定されたシリンダー構造金型内
に充填し、ピストンで圧力をかけながらスリットから押
し出してグリーンシートを得た。
【0031】このグリーンシートを50mmの高さにな
るまで積層した後、乾燥機で150℃×22時間加熱硬
化させて積層固化物を得、それをカッターで積層方向に
垂直に切断し、本発明のシート状高分子材料成形体
(1.1mm厚)を製造した。
【0032】実施例2 ダイスとして、1.0mm×35mmのスリット付きダ
イスを用いたこと以外は、実施例1と同様にして本発明
のシート状高分子材料成形体(1.1mm厚)を製造し
た。
【0033】実施例3〜4 窒化ホウ素粉末として、電気化学工業社製商品名「デン
カボロンナイトライドSGP」平均粒径=20μm)を
用いたこと以外は実施例1と同様にして表1に示す割合
のスラリーを調製し、それを1.0mm深さの断面凹状
の大判金型(30cm角)の中央部に流し込み、上から
平板で蓋をした後、加圧プレスで150℃×10分間加
圧・加熱して1.0mm厚のグリーンシートを得た。
【0034】このグリーンシートを50枚積層した後、
それを乾燥機で150℃×22時間加熱硬化させて積層
固化物を得、それをカッターで積層方向に垂直に切断
し、本発明のシート状高分子材料成形体(1.0mm
厚)を製造した。
【0035】比較例1 実施例2で得られた1.1mm厚のグリーンシートを積
層することなくそのまま乾燥機で150℃×22時間加
熱して、1.1mm厚のグリーンシート固化物を得た。
【0036】比較例2 実施例3で得られた1.0mm厚のグリーンシートを積
層することなくそのまま乾燥機で150℃×22時間加
熱して、1.0mm厚のグリーンシート固化物を得た。
【0037】上記で得られた高分子成形体及びグリーン
シート固化物について、TO−3型及び10mm角に裁
断し、熱抵抗、熱伝導率及び圧縮変形率を上記に従い測
定した。それらの結果を表1に示す。
【0038】
【表1】
【0039】実施例1〜4で得られた高分子材料成形体
(50mm角×1mm)をアルミニウム製放熱フィンの
平板面に積層してヒートシンクを作製した。高分子材料
成形体はアルミニウム板面に対して粘着を有しており、
容易にアルミニウム板に粘着した。得られたヒートシン
クを発熱性電子部品に装着荷重3kg/cm2 として圧
装したが、発熱性電子部品に損傷は見られず、その動作
時の放熱性も極めて良好であった。
【0040】
【発明の効果】本発明の高分子材料成形体は、少ない熱
伝導性フイラー含有量で高い柔軟性と優れた熱伝導性を
有するものであるから、発熱性電子部品を損傷させるこ
となく装着することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西川 正人 福岡県大牟田市新開町1 電気化学工業株 式会社大牟田工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱伝導性フイラーを含有してなるゴム成
    形体からなるものであって、荷重3kg/cm2 をかけ
    たときの圧縮変形率(%)をX軸、熱伝導率(W/m
    K)をY軸とするX−Y座標において、圧縮変形率
    (%)と熱伝導率(W/mK)との関係が、A(30,
    11)、B(30,4)、C(80,0.5)及びD
    (80,11)の各点で結ばれた範囲内にあることを特
    徴とする高分子材料成形体。
  2. 【請求項2】 ゴムが付加反応型液状シリコーンゴムの
    固化物であり、熱伝導性フィラーが窒化ホウ素粉末であ
    ることを特徴とする請求項1記載の高分子材料成形体。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の高分子材料成形体からな
    ることを特徴とする電子部品用放熱部材。
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