JPH11214031A - ナトリウム−硫黄電池の製造方法 - Google Patents

ナトリウム−硫黄電池の製造方法

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JPH11214031A
JPH11214031A JP10010794A JP1079498A JPH11214031A JP H11214031 A JPH11214031 A JP H11214031A JP 10010794 A JP10010794 A JP 10010794A JP 1079498 A JP1079498 A JP 1079498A JP H11214031 A JPH11214031 A JP H11214031A
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JP
Japan
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sodium
electrode terminal
bonding
insulating ring
positive electrode
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JP10010794A
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Nozomi Kawasetsu
川節  望
Masayuki Fukagawa
雅幸 深川
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ナトリウム−硫黄電池が長期間使用された場
合にも、電池の密閉性を高く保つことが可能なナトリウ
ム−硫黄電池の製造方法を提供する。 【解決手段】 負極端子7または正極端子6と、ナトリ
ウムイオンに対して伝導性を有する固体電解質管4の開
口端に接合された絶縁リング8との間に、接合材12、
15を配置して加熱加圧することにより、負極端子7ま
たは正極端子6と絶縁リング8とを接合するナトリウム
−硫黄電池の製造方法において、接合材12、15とし
て1〜12重量%のシリコンを含有するアルミニウム合
金を用いて、少なくとも接合材12、15を、570℃
以上660℃以下の接合温度で加熱しつつ、20MPa
以下の接合圧力を印加して、負極端子7または正極端子
6と絶縁リング8とを接合することを特徴とするナトリ
ウム−硫黄電池の製造方法を採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ナトリウム−硫黄
電池の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ナトリウム−硫黄電池は、ナトリウムか
らなる負極活物質と、硫黄及び多硫化ナトリウムからな
る正極活物質と、負極活物質と正極活物質とを隔離し、
かつナトリウムイオンに対して伝導性を有する固体電解
質管とを備えており、300〜350℃の温度で作動さ
せる電池である。また、ナトリウム−硫黄電池には、正
極活物質を収納して正極活物質と外部回路と電気的に接
続する正極端子である円筒缶と、負極活物質と外部回路
と電気的に接続するための負極端子とが備えられてい
る。負極端子は、負極活物質に挿入される安全管と負極
活物質を密閉する封口蓋とからなる。円筒缶と封口蓋と
は、α−アルミナからなる絶縁リングに接合され、互い
に絶縁されている。また、円筒缶、封口蓋及び絶縁リン
グにより、負極活物質と正極活物質とが密閉される。
【0003】ナトリウム−硫黄電池は、前述のように3
00〜350℃の温度で作動させるものであり、溶融し
たナトリウム、硫黄及び多硫化ナトリウムが外部に漏出
しないためにも、ナトリウム−硫黄電池の密閉性を十分
に高めておく必要がある。そこで、上述のナトリウム−
硫黄電池の円筒缶または封口蓋と絶縁リングとを接合す
る場合には、円筒缶または封口蓋と絶縁リングとの間
に、例えばAl−Si−Mg系合金からなる接合材を配
置し、接合材を600℃以上620℃以下の接合温度に
加熱しつつ0.1〜50MPaの接合圧力を印加して接
合する方法が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の方法に
おいては、接合材として使用するAl−Si−Mg系合
金の多硫化ナトリウムに対する耐腐食性が低く、特に、
ナトリウム−硫黄電池が長期に使用された場合において
は、接合材が徐々に腐食されて円筒缶または封口蓋と絶
縁リングとの接合強度が低くなってナトリウム−硫黄電
池の密閉性が低下し、正、負極活物質が電池の外部に漏
出してしまうという課題があった。
【0005】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであって、ナトリウム−硫黄電池が長期に使
用された場合においても、電池の密閉性を高く保つこと
が可能なナトリウム−硫黄電池の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は以下の構成を採用した。
【0007】本発明のナトリウム−硫黄電池の製造方法
は、負極端子または正極端子と、ナトリウムイオンに対
して伝導性を有する固体電解質管の開口端に接合された
絶縁リングとの間に、接合材を配置して加熱加圧するこ
とにより、前記負極端子または前記正極端子と前記絶縁
リングとを接合するナトリウム−硫黄電池の製造方法に
おいて、前記接合材として1〜12重量%のシリコンを
含有するアルミニウム合金を用いて、少なくとも前記接
合材を570℃以上660℃以下の接合温度で加熱しつ
つ、20MPa以下の接合圧力を印加して前記正極端子
または前記負極端子と前記絶縁リングとを接合すること
を特徴とする。
【0008】また、本発明のナトリウム−硫黄電池の製
造方法は、負極端子または正極端子と、ナトリウムイオ
ンに対して伝導性を有する固体電解質管の開口端に接合
された絶縁リングとの間に、接合材を配置して加熱加圧
することにより、前記負極端子または前記正極端子と前
記絶縁リングとを接合するナトリウム−硫黄電池の製造
方法において、前記接合材として純度99.5%以上の
アルミニウムを用いて、少なくとも前記接合材を630
℃以上750℃以下の接合温度で加熱しつつ、50MP
a以下の接合圧力を印加して前記正極端子または前記負
極端子と前記絶縁リングとを接合することを特徴とす
る。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態であるナトリ
ウム−硫黄電池を図面を参照して説明する。図1に示す
本発明の円筒形のナトリウム−硫黄電池1には、ナトリ
ウムからなる負極活物質2と、硫黄及び多硫化ナトリウ
ムからなる正極活物質3と、負極活物質2と正極活物質
3との間に配置された固体電解質管4と、正極活物質3
を含浸して正極活物質3の電子伝導を補助するための炭
素繊維布からなる導電助材5と、正極活物質3及び導電
助材5と外部回路とを電気的に接続する正極端子6と、
負極活物質2と外部回路とを電気的に接続する負極端子
7とが備えられている。
【0010】固体電解質管4は、図1においては有底円
筒管状であり、その材質はナトリウムイオンに対して伝
導性を有するセラミックスまたはガラス等からなるもの
であって、例えばβ−アルミナ(Na2O・11Al2
3)や、安定化剤としてMgO、Li2O等が添加された
β”−アルミナ(3Na2O・16Al23)等が用い
られる。また、固体電解質管4の開口端には、絶縁リン
グ8が接合されている。絶縁リング8の材質としては、
例えばα−アルミナ等のセラミックスが用いられる。
【0011】正極端子6は、図1に示すように金属製の
円筒缶6’であり、その材質としては例えばステンレ
ス、Ni合金、アルミニウム合金、コバルト合金、ある
いはこれらの材料に溶射、メッキ、拡散処理等により耐
食層を設けたもの等が用いられる。更に、正極端子6で
ある円筒缶6’の開口端には、フランジ9が形成されて
おり、このフランジ9に絶縁リング8が接合されてお
り、正極活物質3が密閉される。
【0012】負極端子7は、安全管10と封口蓋11と
から構成されている。封口蓋11には、絶縁リング8が
接合されており、負極活物質2が密閉される。また、封
口蓋の材質としては、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニ
ウム合金等が用いられる。安全管10は、円筒管状であ
って封口蓋11に接合されて固体電解質管4の内側に配
置されている。安全管10の底面には負極活物質2が流
通するための孔10’が穿孔されている。
【0013】図2は、図1に示したナトリウム−硫黄電
池1の絶縁リング8付近の拡大図である。絶縁リング8
の内周面には、接着材14を介して固体電解質管4が接
合されている。接着材14は、例えば、SiO2、Al2
3、B25、Na2Oからなるガラス半田等が用いられ
る。
【0014】また、絶縁リング8の一面には、接合材1
2を介して封口蓋11の接合面13が接合されており、
絶縁リング8の他面には、接合材15を介して円筒缶
6’のフランジ9が接合されている。このようにして、
正極端子6と負極端子7とが絶縁リング8によって絶縁
される。接合材12、15は、絶縁リング8、接合面1
3及びフランジ9の表面に密着して、絶縁リング8と封
口蓋11及び円筒缶6’とを強固に接合するものであ
る。
【0015】接合材12、15として1〜12重量%の
シリコンを含有するアルミニウム合金を用いた場合に
は、接合時の接合温度を低くして、接合圧力を小さくし
ても十分な接合強度が得られる。これは、アルミニウム
にシリコンが含有されると、アルミニウム合金の融点が
低くなって低い温度で液相が生じやすくなり、接合材1
2が絶縁リング8、接合面13及びフランジ9の表面に
強固に密着するからである。シリコンの含有量は、1重
量%以上、12重量%以下の範囲であることが好まし
く、3重量%以上、10重量%以下の範囲であることが
より好ましい。シリコンの含有量が1重量%未満では、
アルミニウム合金の融点が高くなり、接合時の接合温度
及び接合圧力を低くすることができないので好ましくな
い。また、シリコンの含有量が12重量%を越えると、
アルミニウム合金中のシリコンが正極活物質である多硫
化ナトリウムに溶解し、アルミニウム合金の耐腐食性が
低下してしまうので好ましくない。
【0016】また、接合材12、15として、純度9
9.5%以上のアルミニウムを用いた場合には、不純物
の量が少ないために、接合材12、15の多硫化ナトリ
ウムに対する耐腐食性が高くなる。アルミニウムの純度
が99.5%未満では、不純物量が多くなり、接合材1
2、15の多硫化ナトリウムに対する耐腐食性が低下し
てしまうので好ましくない。
【0017】次に、本発明に係るナトリウム−硫黄電池
の製造方法を説明する。まず、固体電解質管4を用意す
る。この固体電解質管4の開口端に、ガラス半田により
絶縁リング8を接合する。次に、正極端子6である円筒
缶6’を用意する。この円筒缶6’は、あらかじめ、円
筒缶の底部材6bと円筒材6aとに分割されており、円
筒6aの一端にフランジ9が形成されている。
【0018】次に、円筒材6aのフランジ9側から絶縁
リング8が接合された固体電解質管4を挿入する。この
ときに、リング状の接合材15を円筒材6aのフランジ
9と絶縁リング8との間に配置しておく。ここで、フラ
ンジ9と絶縁リング8と接合材15とを所定の接合温度
まで加熱しつつ所定の接合圧力を印加して、フランジ9
と絶縁リング8と接合材12とを互いに圧着させて円筒
缶6’(正極端子6)の円筒材6aと絶縁リング8とを
接合する。
【0019】次に、リング状の接合材12を絶縁リング
8に載置し、安全管10があらかじめ接合された封口蓋
11を接合材12の上に載置する。このようにして接合
材12は封口蓋11の接合面13と絶縁リング8との間
に配置される。また、封口蓋11には、負極活物質2を
電池内部に充填するための充填孔11aが設けられてい
る。ここで、封口蓋11の接合面13と絶縁リング8と
接合材12とを所定の接合温度まで加熱しつつ所定の圧
力を印加して、接合面13と絶縁リング8と接合材12
とを互いに圧着させて封口蓋11(負極端子7)と絶縁
リング8とを接合する。
【0020】次に、炭素繊維布を筒状に巻いて中空円筒
状の導電助材5を得る。この導電助材5に溶融した硫黄
(正極活物質3)を含浸させ、硫黄を固化させることに
より中空円筒状の正極合材を作成する。この正極合材を
円筒材6aの他端から挿入する。このとき、正極合材の
中空部分に固体電解質管4が挿入されるように、正極合
材を挿入する。そして、円筒材6aの他端と底部材6b
とを溶接して正極端子6である円筒缶6’を形成する。
【0021】次に、封口蓋11の充填孔11aから、固
体電解質管4の内部に負極活物質2であるナトリウムを
充填する。ナトリウムは、融点以上に加熱されて溶融状
態のままで充填される。そして、充填孔11aを封口材
11bにより封口する。このようにして、円筒缶6’の
フランジ9と封口蓋11と絶縁リング8を接合して、正
極活物質3と負極活物質2とが外部に漏出しないように
密閉して、ナトリウム−硫黄電池を製造する。
【0022】負極端子7(封口蓋11)または正極端子
6(円筒缶6’)と、絶縁リング8とを接合する際に、
接合材12として1〜12重量%のシリコンを含有する
アルミニウム合金を用いた場合には、570℃以上66
0℃以下の範囲の接合温度まで加熱しつつ、20MPa
以下の接合圧力を印加して接合することが好ましい。接
合温度が570℃未満では、接合界面においてアルミニ
ウム合金の液相が生じないために、20MPa以下の圧
力を印加しても接合することができないので好ましくな
い。また、接合温度が660℃を越えると、アルミニウ
ム合金の温度が高くなってガス発生が起こり、接合材1
2、15にボイドが形成されて接合強度が低下してしま
うので好ましくない。
【0023】接合材12、15を570℃以上660℃
以下の範囲の接合温度で加熱したときには、接合圧力を
20MPa以下の範囲とすれば十分に高い接合強度が得
られる。これは前述のように、接合材12として用いる
アルミニウム合金の融点が低いために、接合材12、1
5を570℃以上660℃以下の範囲の接合温度まで加
熱すると、接合面でアルミニウム合金の液相が生じやす
く、20MPa以下の低い圧力であってもα−アルミナ
からなる絶縁リング8と接合材12とを強固に接合する
ことが可能となるからである。印加する圧力が20MP
aを越えると、溶融したアルミニウム合金が接合部分か
ら押し出されてしまい、接合強度が低下してしまうので
好ましくない。
【0024】接合圧力を印加する時間は、10分以上6
0分以下であることが好ましく、10分以上30分以下
であることがより好ましい。接合圧力を印加する時間が
10分未満では、時間が短すぎて接合強度を十分に高く
することができないので好ましくない。また、接合圧力
を印加する時間が60分を越えると、接合強度が一定と
なり、これ以上の接合強度の向上が見込めず、また時間
が長くなってナトリウム−硫黄電池の生産効率が低下す
るので好ましくない。
【0025】接合材12、15として純度99.5重量
%以上のアルミニウムを用いた場合には、630℃以上
750℃以下の範囲の接合温度まで加熱しつつ、50M
Pa以下の接合圧力を印加して接合することが好まし
い。純度99.5重量%以上のアルミニウムの融点は約
650℃であり、接合温度が630℃以上650℃以下
の範囲ではアルミニウムの液相が生じていないが、50
MPa以下の接合圧力を印加すれば、絶縁リング8とア
ルミニウムとを接合させることが可能である。しかし、
接合温度が630℃未満では、印加する圧力を50MP
aとしても、絶縁リング8とアルミニウムとを接合させ
ることができないので好ましくない。また、接合温度が
750℃を越えると、接着材14(ガラス半田)が軟化
して絶縁リング8と固体電解質管4とが分離してしまう
おそれがあるので好ましくない。
【0026】接合圧力が50MPaを越えると、接合圧
力を印加するための接合装置が非常に大型になって、接
合する部分に均一な圧力を印加するのが困難となり、製
造コストが大幅に増加してしまうので好ましくない。ま
た、接合圧力が大きすぎるためにα−アルミナからなる
絶縁リング8が割れてしまうので好ましくない。
【0027】このときに、接合圧力を印加する時間は、
10分以上60分以下であることが好ましく、20分以
上40分以下であることがより好ましい。接合圧力を印
加する時間が10分未満では、時間が短すぎて接合強度
を十分に高くすることができないので好ましくない。ま
た、接合圧力を印加する時間が60分を越えると、接合
強度が一定となり、これ以上の接合強度の向上が見込め
ず、また時間が長くなってナトリウム−硫黄電池の生産
効率が低下するので好ましくない。
【0028】絶縁リング8と正極端子6(円筒缶6’)
との接合に用いる接合材15は、シリコンを含有したア
ルミニウム合金または純度が99.5重量%以上のアル
ミニウムのどちらを用いてもかまわない。同様に、絶縁
リング8と負極端子7(封口蓋11)との接合に用いる
接合材12は、シリコンを含有したアルミニウム合金ま
たは純度が99.5重量%以上のアルミニウムのどちら
を用いてもかまわない。また、接合材12、15は、互
いに同種類のものであっても良く、異なる種類のもので
あっても良い。
【0029】これまで説明したナトリウム−硫黄電池1
は、インサイドアウト構造を採用して、固体電解質管4
の内側に負極活物質2であるナトリウムを収納し、固体
電解質管4の外側に導電助材5と正極活物質3である硫
黄を配置しているが、これに限られず、正極活物質3及
び導電助材5を固体電解質管4に収納したものであって
も良い。また、ナトリウム−硫黄電池の形態は円筒形に
限られず、角形やその他の形状であっても良い。
【0030】上述のナトリウム−硫黄電池の製造方法に
よれば、負極端子7または正極端子6と絶縁リング8と
の間に、シリコンを1重量%以上12重量%の範囲で含
有するアルミニウム合金からなる接合材12、15を配
置して加熱加圧することにより、負極端子7または正極
端子6と絶縁リング8とを接合するので、接合時の接合
温度及び印加する接合圧力を小さくすることができる。
また、アルミニウム合金のシリコンの含有量が12重量
%以下であるので、接合材12、15の多硫化ナトリウ
ムによる腐食が防止されて接合強度が低下することがな
く、ナトリウム−硫黄電池1を長期間に渡って使用した
場合にもナトリウム−硫黄電池1の密閉性を高く保つこ
とができる。更に、シリコンを含有するアルミニウム合
金からなる接合材12、15を用いた場合には、570
℃以上660℃以下の範囲の接合温度まで加熱しつつ、
20MPa以下の接合圧力を印加することにより、負極
端子7または正極端子6と絶縁リング8との接合強度を
大きくすることができる。
【0031】上述のナトリウム−硫黄電池の製造方法に
よれば、負極端子7または正極端子6と絶縁リング8と
を接合するために、純度が99.5重量%以上のアルミ
ニウムからなる接合材12、15を用いた場合には、ア
ルミニウムの不純物量が少ないので、接合材12、15
の多硫化ナトリウムによる腐食が防止されて接合強度が
低下することがなく、ナトリウム−硫黄電池1を長期間
に渡って使用した場合にもナトリウム−硫黄電池1の密
閉性を高く保つことができる。更に、純度が99.5重
量%以上のアルミニウムからなる接合材12、15を用
いた場合には、630℃以上750℃以下の範囲の接合
温度まで加熱しつつ、50MPa以下の圧力を印加する
ことにより、負極端子7または正極端子6と絶縁リング
8との接合強度を大きくすることができる。
【0032】
【実施例】炭素繊維布を中空円筒状に巻いて導電助材と
し、この導電助材に溶融した硫黄を含浸させ、硫黄を固
化させることにより、中空円筒状の正極合材を作成し
た。また、外径20mm、長さ150mmのβ−アルミ
ナからなる固体電解質管の開口端側にα−アルミナから
なる絶縁リングをガラス半田により接合した。次に、得
られた固体電解質管を、外径30mm、内径28mm、
高さ150mmのステンレス製の一端にフランジが形成
されている円筒材に挿入した。このとき、リング状の接
合材を円筒材のフランジと絶縁リングとの間に配置し
た。ここで、所定の接合温度まで加熱しつつ所定の接合
圧力を印加して、絶縁リングと円筒材のフランジとを接
合した。次に、リング状の接合材を絶縁リングに載置
し、この接合材の上にステンレス製の封口蓋を載置し
た。尚、封口蓋には、ナトリウムを充填するための充填
孔が設けられている。ここで、所定の接合温度まで加熱
しつつ所定の接合圧力を印加して、絶縁リングと封口蓋
とを接合した。次に、得られた正極合材を、円筒材の他
端から挿入し、円筒材の他端に正極端子の底部材を溶接
して、正極端子である円筒缶を形成した。更に、充填孔
から固体電解質管に溶融状態のナトリウムを充填し、直
ちに充填孔を封口した。このようにして、表1に示すよ
うなナトリウム−硫黄電池を組み立てた。
【0033】得られたナトリウム−硫黄電池を350℃
の温度に維持しつつ、8時間率に相当する電流を流して
充放電を100サイクル繰り返した。その後に、ナトリ
ウム−硫黄電池の正極活物質及び負極活物質の漏出の有
無を目視で確認した。結果を表1に同時に示す。
【0034】
【表1】
【0035】表1に示すように、実施例1〜実施例7の
ナトリウム−硫黄電池は、接合条件が良好であるため
に、長期間の放置によっても正、負極活物質がナトリウ
ム−硫黄電池から漏出することがない。
【0036】比較例1については、接合条件が不適切な
ために正、負極活物質の漏出が起きた。特に、絶縁リン
グと円筒缶との接合においては、接合温度が高すぎるた
めに、接合材が接合部分からはみ出して接合強度が低下
し、正極活物質が漏出した。比較例2については、接合
条件が不適切であるために、接合材が接合部分からはみ
出して接合低下し、正、負極活物質の漏出が起きた。
【0037】比較例3については、絶縁リングと封口蓋
との接合においては、アルミニウム合金のシリコンの含
有量が少なく液相が生じなかったために、接合強度が低
下して、負極活物質の漏出が起きた。また、絶縁リング
と円筒缶との接合においては、アルミニウム合金のシリ
コンの含有量が多く、接合材が多硫化ナトリウムに腐食
されて接合強度が低下し、正極活物質が漏出した。比較
例4については、絶縁リングと封口蓋との接合部分か
ら、負極活物質のみならず正極活物質が漏出し、同様に
絶縁リングと円筒缶との接合部分から、正極活物質のみ
ならず負極活物質が漏出した。これは、絶縁リングと円
筒缶の接合時の接合温度が高すぎるために、絶縁リング
と固体電解質管とを接合するガラス半田が軟化溶融して
隙間が生じ、この隙間を伝って正、負極活物質が混合し
て漏出したものと考えられる。
【0038】比較例5については、接合時に印加する圧
力が大きすぎて、絶縁リングが破損し、電池として機能
させることができなかった。比較例6については、アル
ミニウムの純度が低く、他の不純物元素が混入していた
ために、ナトリウム及び多硫化ナトリウムによって接合
材が腐食されて接合強度が低下し、正、負極活物質が漏
出した。
【0039】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
ナトリウム−硫黄電池の製造法によれば、負極端子また
は正極端子と絶縁リングとの間に、シリコンを1重量%
以上12重量%の範囲で含有するアルミニウム合金から
なる接合材を配置して加熱加圧して負極端子または正極
端子と絶縁リングとを接合する場合には、アルミニウム
合金の融点が低く、比較的低温で液相が生じるので、接
合時の接合温度及び接合圧力を小さくしても接合強度が
高くなり、ナトリウム−硫黄電池の密閉性を高くするこ
とができる。また、アルミニウム合金のシリコンの含有
量が12重量%以下であるので、多硫化ナトリウムによ
る腐食が防止されて接合強度が低下することなく、ナト
リウム−硫黄電池を長期間に渡って使用した場合にもナ
トリウム−硫黄電池の密閉性を高く保つことができる。
更に、シリコンを含有するアルミニウム合金からなる接
合材を用いた場合には、570℃以上660℃以下の範
囲の接合温度まで加熱しつつ、20MPa以下の圧力を
印加することにより、負極端子または正極端子と絶縁リ
ングとの接合強度を大きくすることができる。
【0040】また、本発明のナトリウム−硫黄電池の製
造方法によれば、負極端子または正極端子と絶縁リング
とを接合するために、純度が99.5重量%以上のアル
ミニウムからなる接合材を用いた場合には、アルミニウ
ムの不純物量が少ないので、接合材の多硫化ナトリウム
による腐食が防止されて接合強度が低下することなく、
ナトリウム−硫黄電池を長期間に渡って使用した場合に
もナトリウム−硫黄電池の密閉性を高く保つことができ
る。更に、純度が99.5重量%以上のアルミニウムか
らなる接合材を用いた場合には、630℃以上750℃
以下の範囲の接合温度まで加熱しつつ、50MPa以下
の圧力を印加することにより、負極端子または正極端子
と絶縁リングとの接合強度を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態であるナトリウム−硫黄
電池を示す正面断面図である。
【図2】 図1におけるナトリウム−硫黄電池の要部を
示す断面図である。
【符号の説明】
1 ナトリウム−硫黄電池 2 負極活物質 3 正極活物質 4 固体電解質管 5 導電助材 6 正極端子 7 負極端子 8 絶縁リング 9 フランジ 10 安全管 11 封口蓋 12 接合材 15 接合材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 負極端子または正極端子と、ナトリウム
    イオンに対して伝導性を有する固体電解質管の開口端に
    接合された絶縁リングとの間に、接合材を配置して加熱
    加圧することにより、前記負極端子または前記正極端子
    と前記絶縁リングとを接合するナトリウム−硫黄電池の
    製造方法において、 前記接合材として1〜12重量%のシリコンを含有する
    アルミニウム合金を用いて、 少なくとも前記接合材を570℃以上660℃以下の接
    合温度で加熱しつつ、20MPa以下の接合圧力を印加
    して前記正極端子または前記負極端子と前記絶縁リング
    とを接合することを特徴とするナトリウム−硫黄電池の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 負極端子または正極端子と、ナトリウム
    イオンに対して伝導性を有する固体電解質管の開口端に
    接合された絶縁リングとの間に、接合材を配置して加熱
    加圧することにより、前記負極端子または前記正極端子
    と前記絶縁リングとを接合するナトリウム−硫黄電池の
    製造方法において、 前記接合材として純度99.5%以上のアルミニウムを
    用いて、 少なくとも前記接合材を630℃以上750℃以下の接
    合温度で加熱しつつ、50MPa以下の接合圧力を印加
    して前記正極端子または前記負極端子と前記絶縁リング
    とを接合することを特徴とするナトリウム−硫黄電池の
    製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101353600B1 (ko) * 2011-12-27 2014-01-27 주식회사 포스코 나트륨 유황 전지 및 그 제조 방법

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KR101353600B1 (ko) * 2011-12-27 2014-01-27 주식회사 포스코 나트륨 유황 전지 및 그 제조 방법

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