JPH1121689A - 高純度銀の製造方法 - Google Patents
高純度銀の製造方法Info
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- JPH1121689A JPH1121689A JP19523697A JP19523697A JPH1121689A JP H1121689 A JPH1121689 A JP H1121689A JP 19523697 A JP19523697 A JP 19523697A JP 19523697 A JP19523697 A JP 19523697A JP H1121689 A JPH1121689 A JP H1121689A
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- exchange membrane
- cathode
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 長期間安定して電解精製することを可能とし
た、電解による粗銀から高純度銀を製造する方法の提
供。 【解決手段】 陽極と陰極を有する電解槽において両極
の間に陽イオン交換膜よりなる隔膜を配置して電解を行
う。また電解槽の陽極液(陰極液)を取り出して電気透
析により多価陽イオンを減少せしめた後、陽極室(陰極
室)へ戻し電解することにより、より長期間、安定的に
高純度銀を製造することを可能とした。
た、電解による粗銀から高純度銀を製造する方法の提
供。 【解決手段】 陽極と陰極を有する電解槽において両極
の間に陽イオン交換膜よりなる隔膜を配置して電解を行
う。また電解槽の陽極液(陰極液)を取り出して電気透
析により多価陽イオンを減少せしめた後、陽極室(陰極
室)へ戻し電解することにより、より長期間、安定的に
高純度銀を製造することを可能とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、粗銀から高純度銀
を電解製造する方法に関する。詳しくは、粗銀が電解液
に溶解する際に同時に溶出する不純物の陰極側への移動
と、さらに好ましくは、その陽極側における蓄積による
電解液の汚染の進行をも、比較的簡便な手段で安定的に
阻止(抑制)することにより、長期間安定して高純度銀
を製造することのできる技術を提供するものである。ま
た、この発明は粗銀の精製に限られるものでなく、不純
物金属を溶存する銀溶液から高純度銀を製造することの
できる技術をも合わせて提供するものである。
を電解製造する方法に関する。詳しくは、粗銀が電解液
に溶解する際に同時に溶出する不純物の陰極側への移動
と、さらに好ましくは、その陽極側における蓄積による
電解液の汚染の進行をも、比較的簡便な手段で安定的に
阻止(抑制)することにより、長期間安定して高純度銀
を製造することのできる技術を提供するものである。ま
た、この発明は粗銀の精製に限られるものでなく、不純
物金属を溶存する銀溶液から高純度銀を製造することの
できる技術をも合わせて提供するものである。
【0002】
【従来の技術】粗銀から高純度銀を製造する方法は、粗
銀よりなる陽極と銀析出用の陰極とを設けた電解槽に銀
イオンを含有する電解液を供給して電解を行い、該陰極
に銀を析出させる、電解法がよく知られている。ところ
が、上記原料として使用する粗銀には、銀以外の金属が
混在しているため、これが電解液に溶解し次第にその濃
度が高くなり、その結果陰極に析出する銀中に共析する
不純物の濃度が増大し、取得した銀の純度を低下させる
という問題を有する。すなわち、電解を継続していくと
電解液中に、銅、ニッケルなどの多価金属イオンが蓄積
し、ついには陰極に銀と共に析出してしまい、精製銀の
純度を低下させてしまう。
銀よりなる陽極と銀析出用の陰極とを設けた電解槽に銀
イオンを含有する電解液を供給して電解を行い、該陰極
に銀を析出させる、電解法がよく知られている。ところ
が、上記原料として使用する粗銀には、銀以外の金属が
混在しているため、これが電解液に溶解し次第にその濃
度が高くなり、その結果陰極に析出する銀中に共析する
不純物の濃度が増大し、取得した銀の純度を低下させる
という問題を有する。すなわち、電解を継続していくと
電解液中に、銅、ニッケルなどの多価金属イオンが蓄積
し、ついには陰極に銀と共に析出してしまい、精製銀の
純度を低下させてしまう。
【0003】それを回避するために、上記電解法におい
て、陽極と陰極の間にセロハンの隔膜を設け、電解液中
に存在するコロイド状金属を除去する方法(特開昭48
−94620号)が提案されているが、この方法はあく
まで電解液中に存在するコロイドを除去するというもの
であって、そこで共存する多価金属イオンが陰極に析出
しないように隔離するというものではないし、この方法
ではそれを達成することは難しい。
て、陽極と陰極の間にセロハンの隔膜を設け、電解液中
に存在するコロイド状金属を除去する方法(特開昭48
−94620号)が提案されているが、この方法はあく
まで電解液中に存在するコロイドを除去するというもの
であって、そこで共存する多価金属イオンが陰極に析出
しないように隔離するというものではないし、この方法
ではそれを達成することは難しい。
【0004】また、パラジウムを含有する粗銀から銀を
電解により精製する方法において、電流密度に対するパ
ラジウム濃度を特定の範囲に調整することにより、陰極
への銀の析出を選択的に行う方法(特開昭54−402
28号)も知られている。この方法では、隔膜を使用し
ないでパラジウムの混入量を低く抑えることが可能では
あるものの、電流密度に対してパラジウム濃度を特定の
範囲内に維持する必要があるため、短時間でパラジウム
濃度が増加する。その結果、パラジウム濃度の調整が効
かなくなった電解液は廃棄して新しい液に更新すること
が必要となり、廃液中に含まれている銀の損失を招く。
電解により精製する方法において、電流密度に対するパ
ラジウム濃度を特定の範囲に調整することにより、陰極
への銀の析出を選択的に行う方法(特開昭54−402
28号)も知られている。この方法では、隔膜を使用し
ないでパラジウムの混入量を低く抑えることが可能では
あるものの、電流密度に対してパラジウム濃度を特定の
範囲内に維持する必要があるため、短時間でパラジウム
濃度が増加する。その結果、パラジウム濃度の調整が効
かなくなった電解液は廃棄して新しい液に更新すること
が必要となり、廃液中に含まれている銀の損失を招く。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、粗銀が電解液に溶解する際に同時に溶出する不
純物金属の陰極側への移動と、好ましくは、その蓄積に
よる電解液の汚染の進行を、比較的簡便な手段で安定的
に阻止(抑制)することにより、長期間電解を継続して
も、電解液の不純物金属イオンによる劣化の進行を回避
し、安定して高純度銀を得ることのできる方法を提供す
ることにある。また、本発明は粗銀の精製に限られるも
のでなく、不純物金属を溶存する銀溶液から高純度銀を
製造することのできる技術を提供することをも合わせて
目的とするものである。
目的は、粗銀が電解液に溶解する際に同時に溶出する不
純物金属の陰極側への移動と、好ましくは、その蓄積に
よる電解液の汚染の進行を、比較的簡便な手段で安定的
に阻止(抑制)することにより、長期間電解を継続して
も、電解液の不純物金属イオンによる劣化の進行を回避
し、安定して高純度銀を得ることのできる方法を提供す
ることにある。また、本発明は粗銀の精製に限られるも
のでなく、不純物金属を溶存する銀溶液から高純度銀を
製造することのできる技術を提供することをも合わせて
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の銀
の精製方法の問題を解決し、長期間にわたって電解液を
更新することなく高純度銀の電解精製を継続し得る方法
を開発すべく鋭意研究を重ねた。その結果、陽極に粗銀
を、陰極に銀を析出すべき金属をそれぞれ使用して構成
された電解槽で電解する場合のように、不純物金属イオ
ンを含有する銀の電解液を電解する際に、陽イオン交換
膜よりなる隔膜によって各電極を区画することにより、
かかる目的が達成し得ることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
の精製方法の問題を解決し、長期間にわたって電解液を
更新することなく高純度銀の電解精製を継続し得る方法
を開発すべく鋭意研究を重ねた。その結果、陽極に粗銀
を、陰極に銀を析出すべき金属をそれぞれ使用して構成
された電解槽で電解する場合のように、不純物金属イオ
ンを含有する銀の電解液を電解する際に、陽イオン交換
膜よりなる隔膜によって各電極を区画することにより、
かかる目的が達成し得ることを見い出し、本発明を完成
するに至った。
【0007】またそれに加えて、電解液(特に陽極室の
電解液)の一部を連続的あるいは断続的に取り出し、陽
イオン交換膜と陰イオン交換膜の組み合わせからなる電
気透析槽の脱塩室に供給して電気透析し、精製後の濃縮
液を電解槽中へ循環することにより、より効果的な運転
ができることを見い出したものである。さらに、本発明
では、粗銀の溶解による電解液への銀イオンの供給に代
え、不純物金属を溶存する銀溶液を陽極室に供給して使
用することで、該液から高純度銀を製造することもでき
る。
電解液)の一部を連続的あるいは断続的に取り出し、陽
イオン交換膜と陰イオン交換膜の組み合わせからなる電
気透析槽の脱塩室に供給して電気透析し、精製後の濃縮
液を電解槽中へ循環することにより、より効果的な運転
ができることを見い出したものである。さらに、本発明
では、粗銀の溶解による電解液への銀イオンの供給に代
え、不純物金属を溶存する銀溶液を陽極室に供給して使
用することで、該液から高純度銀を製造することもでき
る。
【0008】すなわち、本発明は、銀イオンを含有する
電解液中に、陽極と銀析出用の陰極とを設けて電解を行
い、該陰極に銀を析出させる高純度銀の製造方法におい
て、上記陽極と陰極との間に陽イオン交換膜を設けて、
電解槽を2室に区画した状態で電解を行うことにより、
粗銀が電解液に溶解する際に同時に溶出する等の理由で
もたらされる不純物の陰極側の室への移動を阻止するこ
とにより長期間安定して高純度銀を製造することを特徴
とするものである。
電解液中に、陽極と銀析出用の陰極とを設けて電解を行
い、該陰極に銀を析出させる高純度銀の製造方法におい
て、上記陽極と陰極との間に陽イオン交換膜を設けて、
電解槽を2室に区画した状態で電解を行うことにより、
粗銀が電解液に溶解する際に同時に溶出する等の理由で
もたらされる不純物の陰極側の室への移動を阻止するこ
とにより長期間安定して高純度銀を製造することを特徴
とするものである。
【0009】また、このようにしても、電解槽内、特に
陽極室内の電解液には、次第に不純物が蓄積し、汚染が
進行することになるので、より好ましくは電解液の少な
くとも一部を連続的あるいは断続的に取り出し、それを
陽イオン交換膜と陰イオン交換膜の組み合わせからなる
電気透析槽の脱塩室に供給して電気透析し、銀を選択的
に濃縮室に透過させて、この室より精製され、多価陽
(金属)イオン濃度が減少した銀イオンを含有する電解
液を得るという比較的簡便な手法で電解液を精製し、こ
の精製した電解液を電解槽に循環する精製循環手段を設
けたことである。その結果この手段を付設することによ
り、陽極室及び陰極室内の電解液の汚染の進行が阻止で
き、より長期間安定して高純度銀を製造できることもこ
の発明の特徴でもある。
陽極室内の電解液には、次第に不純物が蓄積し、汚染が
進行することになるので、より好ましくは電解液の少な
くとも一部を連続的あるいは断続的に取り出し、それを
陽イオン交換膜と陰イオン交換膜の組み合わせからなる
電気透析槽の脱塩室に供給して電気透析し、銀を選択的
に濃縮室に透過させて、この室より精製され、多価陽
(金属)イオン濃度が減少した銀イオンを含有する電解
液を得るという比較的簡便な手法で電解液を精製し、こ
の精製した電解液を電解槽に循環する精製循環手段を設
けたことである。その結果この手段を付設することによ
り、陽極室及び陰極室内の電解液の汚染の進行が阻止で
き、より長期間安定して高純度銀を製造できることもこ
の発明の特徴でもある。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明における電解液としては、
銀を溶解することが可能な溶液であれば特に制限はされ
ないが、通常硝酸銀と硝酸を含有する溶液が使用され
る。硝酸銀イオン濃度は0.5〜2.0モル/L、硝酸
濃度は0.1〜2.0モル/Lである。また該電解液と
しては、純粋な溶液である必要はなく、銀を含有する各
種の不純物溶液も使用可能であり、それから高純度銀を
回収する際にもこの技術は使用できる。
銀を溶解することが可能な溶液であれば特に制限はされ
ないが、通常硝酸銀と硝酸を含有する溶液が使用され
る。硝酸銀イオン濃度は0.5〜2.0モル/L、硝酸
濃度は0.1〜2.0モル/Lである。また該電解液と
しては、純粋な溶液である必要はなく、銀を含有する各
種の不純物溶液も使用可能であり、それから高純度銀を
回収する際にもこの技術は使用できる。
【0011】そして、陽極としては、銅や鉛の電解精練
の陽極泥などから得た既知の粗銀が特に制限なく使用で
きる。また電解液に不純物含有銀溶液を採用して、これ
によって電解により減少する銀が補給できる場合には、
陽極に粗銀を使用する必要はなく、不溶性陽極も使用で
きる。一方、陰極としては、高純度銀の他、鉄、ニッケ
ル、白金、チタン/白金、カーボン、ステンレス鋼など
が使用されるが、陰極に高純度銀以外のものを使用する
場合は、析出した銀の取り外しが容易な電極の材質を選
択することがが好ましい。例えば、かかる観点からする
とステンレススチールが好適である。
の陽極泥などから得た既知の粗銀が特に制限なく使用で
きる。また電解液に不純物含有銀溶液を採用して、これ
によって電解により減少する銀が補給できる場合には、
陽極に粗銀を使用する必要はなく、不溶性陽極も使用で
きる。一方、陰極としては、高純度銀の他、鉄、ニッケ
ル、白金、チタン/白金、カーボン、ステンレス鋼など
が使用されるが、陰極に高純度銀以外のものを使用する
場合は、析出した銀の取り外しが容易な電極の材質を選
択することがが好ましい。例えば、かかる観点からする
とステンレススチールが好適である。
【0012】更に、上記陰極の構造も既知の構造が特に
制限なく採用される。一般的な構造としては、メッシュ
状、格子状、板状等が挙げられる。それらのうちでは、
精製銀の取り外し易さから、板状のものが好適に使用さ
れる。本発明において、高純度銀の製造は、上記粗銀よ
りなる陽極と任意の陰極とを備え、陽イオン交換膜で陽
極室と陰極室とに区画された電解槽のそれぞれの室に電
解液を供給して、電極間に通電することによって実施さ
れる。
制限なく採用される。一般的な構造としては、メッシュ
状、格子状、板状等が挙げられる。それらのうちでは、
精製銀の取り外し易さから、板状のものが好適に使用さ
れる。本発明において、高純度銀の製造は、上記粗銀よ
りなる陽極と任意の陰極とを備え、陽イオン交換膜で陽
極室と陰極室とに区画された電解槽のそれぞれの室に電
解液を供給して、電極間に通電することによって実施さ
れる。
【0013】図1に、本発明において使用される電解槽
の代表的な態様の概略図を示す。この図において、1は
陽イオン交換膜、2は陽極、3は陰極、4は陽極室、5
は陰極室である。上記電解槽の構造は、既知のものが特
に制限されること無く採用される。また、電解条件も既
知の条件が特に制限なく採用される。例えば、電流密度
は通常10〜60mA/cm2 が採用される。また、電
解液の温度は通常10〜50℃に調節される。
の代表的な態様の概略図を示す。この図において、1は
陽イオン交換膜、2は陽極、3は陰極、4は陽極室、5
は陰極室である。上記電解槽の構造は、既知のものが特
に制限されること無く採用される。また、電解条件も既
知の条件が特に制限なく採用される。例えば、電流密度
は通常10〜60mA/cm2 が採用される。また、電
解液の温度は通常10〜50℃に調節される。
【0014】上記電解槽で使用する陽イオン交換膜は特
に制限されず、既知の陽イオン交換膜を用いることがで
きる。陽イオン交換膜の陽イオン交換基としては、スル
ホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、硫酸エステル
基、リン酸エステル基等やこれらのイオン交換基の複数
種類を併用させたものが挙げられる。この陽イオン交換
膜は、重合型、縮合型、均一型、不均一型の別なく、ま
た補強心材の有無や、炭化水素系のもの、ふっ素系のも
の、材料・製法に由来する陽イオン交換膜の種類、型式
などの別なく如何なるものであっても良い。さらに、2
N−食塩水溶液を50mA/cm2 の電流密度で電気透
析し、電流効率が70%以上の実質的に陽イオン交換膜
として機能するものであれば、一般に両性イオン交換膜
と称されるものであっても本発明の陽イオン交換膜とし
て使用できる。
に制限されず、既知の陽イオン交換膜を用いることがで
きる。陽イオン交換膜の陽イオン交換基としては、スル
ホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、硫酸エステル
基、リン酸エステル基等やこれらのイオン交換基の複数
種類を併用させたものが挙げられる。この陽イオン交換
膜は、重合型、縮合型、均一型、不均一型の別なく、ま
た補強心材の有無や、炭化水素系のもの、ふっ素系のも
の、材料・製法に由来する陽イオン交換膜の種類、型式
などの別なく如何なるものであっても良い。さらに、2
N−食塩水溶液を50mA/cm2 の電流密度で電気透
析し、電流効率が70%以上の実質的に陽イオン交換膜
として機能するものであれば、一般に両性イオン交換膜
と称されるものであっても本発明の陽イオン交換膜とし
て使用できる。
【0015】上記陽イオン交換膜としては、少なくとも
一方の膜表層部に陽イオン性の物質が存在する陽イオン
交換膜を使用することが、多価陽イオンの透過を阻止す
るため特に好ましい。かかる構造のイオン交換膜として
は、既知のものが何等制限されることなく使用される。
具体的には、特公昭60−43857号公報、特公昭6
2−5179号公報、特開昭62−205135号公報
などに記載のものがある。
一方の膜表層部に陽イオン性の物質が存在する陽イオン
交換膜を使用することが、多価陽イオンの透過を阻止す
るため特に好ましい。かかる構造のイオン交換膜として
は、既知のものが何等制限されることなく使用される。
具体的には、特公昭60−43857号公報、特公昭6
2−5179号公報、特開昭62−205135号公報
などに記載のものがある。
【0016】この陽イオン交換膜の膜表層部に存在させ
る陽イオン性物質についても、既知のものが何等制限さ
れること無く使用できる。例えば、1級アミノ基、2級
アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム基、さらに
これらの陽イオン性物質が複数混在したものである。こ
うした陽イオン性の物質の存在量は、特に制限されるも
のではないが、不純物を含有し、それが溶出してくる粗
銀の電解液の精製においては、0.0001〜1.0m
eq/gであるのが好ましく、より好ましくは0.00
05〜0.9meq/gの範囲が良い。また、選択透過
係数P(Mg/Na)は0.01〜1.0のものを使用
するのが好ましい。
る陽イオン性物質についても、既知のものが何等制限さ
れること無く使用できる。例えば、1級アミノ基、2級
アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム基、さらに
これらの陽イオン性物質が複数混在したものである。こ
うした陽イオン性の物質の存在量は、特に制限されるも
のではないが、不純物を含有し、それが溶出してくる粗
銀の電解液の精製においては、0.0001〜1.0m
eq/gであるのが好ましく、より好ましくは0.00
05〜0.9meq/gの範囲が良い。また、選択透過
係数P(Mg/Na)は0.01〜1.0のものを使用
するのが好ましい。
【0017】少なくとも一方の膜表層部に陽イオン性物
質が存在する陽イオン交換膜として好適に使用されるも
のを例示すれば、例えば以下の製法により得られるもの
が挙げられる。即ち、布基材とスチレン/ジビニルベン
ゼン重合体からなる高分子膜状物をクロルスルホン酸/
硫酸混合溶液へ浸漬してベンゼン環にスルホニルクロラ
イド基を導入し、ついでこの膜状物の表面でスルホニル
クロライドとポリエチレンイミン等の多価のアミノ基を
有するポリアミンとを結合させ、さらに膜の内部のスル
ホニルクロライド基を水酸化ナトリウム溶液で加水分解
させて得たものである。
質が存在する陽イオン交換膜として好適に使用されるも
のを例示すれば、例えば以下の製法により得られるもの
が挙げられる。即ち、布基材とスチレン/ジビニルベン
ゼン重合体からなる高分子膜状物をクロルスルホン酸/
硫酸混合溶液へ浸漬してベンゼン環にスルホニルクロラ
イド基を導入し、ついでこの膜状物の表面でスルホニル
クロライドとポリエチレンイミン等の多価のアミノ基を
有するポリアミンとを結合させ、さらに膜の内部のスル
ホニルクロライド基を水酸化ナトリウム溶液で加水分解
させて得たものである。
【0018】また、他のものとして、3価の3級アミン
であるペンタメチルイミノビスプロピルアミンを3倍量
のクロルメチルスチレンと反応させて第4級アンモニウ
ム塩基とビニルベンジル基とを3個有する化合物を得、
ついでこの化合物の水溶液中に陽イオン交換膜を浸漬し
陽イオン交換膜の表面部分に該化合物を吸着させ、さら
に膜表面のビニル基を重合させて得たものが挙げられ
る。
であるペンタメチルイミノビスプロピルアミンを3倍量
のクロルメチルスチレンと反応させて第4級アンモニウ
ム塩基とビニルベンジル基とを3個有する化合物を得、
ついでこの化合物の水溶液中に陽イオン交換膜を浸漬し
陽イオン交換膜の表面部分に該化合物を吸着させ、さら
に膜表面のビニル基を重合させて得たものが挙げられ
る。
【0019】この陽イオン交換膜の電解槽における取り
付け位置は、槽内で陽極と陰極とが別個の室に存在し、
かつ両室内に別個の電解液が収容しうる位置で、電解槽
を区画するところが適宜採用される。以上のとおりでは
あるものの、該陽イオン交換膜が陰極にあまり近付き過
ぎると、電解中に陰極表面に析出した針状の銀により陽
イオン交換膜を破損する恐れがあるため、陰極と陽イオ
ン交換膜との距離は、1cm以上、好ましくは3cm以
上の間隔となるように取り付けることが好ましい。
付け位置は、槽内で陽極と陰極とが別個の室に存在し、
かつ両室内に別個の電解液が収容しうる位置で、電解槽
を区画するところが適宜採用される。以上のとおりでは
あるものの、該陽イオン交換膜が陰極にあまり近付き過
ぎると、電解中に陰極表面に析出した針状の銀により陽
イオン交換膜を破損する恐れがあるため、陰極と陽イオ
ン交換膜との距離は、1cm以上、好ましくは3cm以
上の間隔となるように取り付けることが好ましい。
【0020】本発明における電解槽の運転条件は、既知
の条件が一般に採用される。たとえば、電流密度は、電
解液中のイオン濃度、温度によるが、通常10〜60m
A/cm2 の範囲が好適である。また、電解槽中の電解
液温度は通常10〜50℃に維持することが好ましい。
さらにスターラー等の既知の撹拌手段により陽極液を攪
拌することは、これによって陽イオン交換膜界面の多価
陽イオンの濃度分極を小さくすることができ好ましい。
の条件が一般に採用される。たとえば、電流密度は、電
解液中のイオン濃度、温度によるが、通常10〜60m
A/cm2 の範囲が好適である。また、電解槽中の電解
液温度は通常10〜50℃に維持することが好ましい。
さらにスターラー等の既知の撹拌手段により陽極液を攪
拌することは、これによって陽イオン交換膜界面の多価
陽イオンの濃度分極を小さくすることができ好ましい。
【0021】本発明では、電解を継続するに連れて陽極
室の電解液中に存在する多価陽イオンが徐々に増大す
る。かかる多価陽イオンの濃度の上昇により本発明の効
果が著しく失われることはなく、長期間にわたって安定
して高純度銀を得ることが可能ではある。しかし、該多
価陽イオン濃度の増加は、電流効率を徐々に低下させる
とともに、あまり高くなると多価陽イオンが陽イオン交
換膜を透過する割合が増大する。従って、陽極室の多価
イオン濃度は20000ppm以下、好ましくは100
00ppm以下となるように調整しながら電解するのが
よい。上記調整方法は特に制限されない。例えば、陽極
室の電解液を一部または全部抜き出し、新たな電解液を
供給する方法が挙げられる。ところが、かかる方法によ
れば、廃棄する電解液中に存在する銀の損失が大きい。
室の電解液中に存在する多価陽イオンが徐々に増大す
る。かかる多価陽イオンの濃度の上昇により本発明の効
果が著しく失われることはなく、長期間にわたって安定
して高純度銀を得ることが可能ではある。しかし、該多
価陽イオン濃度の増加は、電流効率を徐々に低下させる
とともに、あまり高くなると多価陽イオンが陽イオン交
換膜を透過する割合が増大する。従って、陽極室の多価
イオン濃度は20000ppm以下、好ましくは100
00ppm以下となるように調整しながら電解するのが
よい。上記調整方法は特に制限されない。例えば、陽極
室の電解液を一部または全部抜き出し、新たな電解液を
供給する方法が挙げられる。ところが、かかる方法によ
れば、廃棄する電解液中に存在する銀の損失が大きい。
【0022】銀の損失を防止できる好適な方法として
は、陽極室の電解液の少なくとも一部を連続的あるいは
間欠的に取り出し、該電解液を電気透析槽の脱塩室に供
給して電気透析を行い、濃縮室より多価陽イオン濃度が
減少した銀イオンを含有する電解液を得た後、該電解液
を前記陽極室に循環することによって前記陽極室中の電
解液の多価イオン濃度を一定の範囲に調整する態様が好
適である。その際の電解槽より電解液の少なくとも一部
を取り出す方法は、電解槽から配管により移液すること
によって行われる。通常、移液は液受けタンクを設け、
これに必要に応じてポンプを設けて移液する。移液の仕
方は連続でも間欠でもよい。
は、陽極室の電解液の少なくとも一部を連続的あるいは
間欠的に取り出し、該電解液を電気透析槽の脱塩室に供
給して電気透析を行い、濃縮室より多価陽イオン濃度が
減少した銀イオンを含有する電解液を得た後、該電解液
を前記陽極室に循環することによって前記陽極室中の電
解液の多価イオン濃度を一定の範囲に調整する態様が好
適である。その際の電解槽より電解液の少なくとも一部
を取り出す方法は、電解槽から配管により移液すること
によって行われる。通常、移液は液受けタンクを設け、
これに必要に応じてポンプを設けて移液する。移液の仕
方は連続でも間欠でもよい。
【0023】上記電気透析で使用する陽イオン交換膜は
特に制限されず、既知の陽イオン交換膜を用いることが
できる。陽イオン交換膜の陽イオン交換基としては、ス
ルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、硫酸エステ
ル基、リン酸エステル基等やこれらのイオン交換基の複
数種類を併用させたものが挙げられる。そして、この陽
イオン交換膜は、重合型、縮合型、均一型、不均一型の
別なく使用できる。
特に制限されず、既知の陽イオン交換膜を用いることが
できる。陽イオン交換膜の陽イオン交換基としては、ス
ルホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、硫酸エステ
ル基、リン酸エステル基等やこれらのイオン交換基の複
数種類を併用させたものが挙げられる。そして、この陽
イオン交換膜は、重合型、縮合型、均一型、不均一型の
別なく使用できる。
【0024】また補強心材の有無や、炭化水素系のも
の、ふっ素系のもの、材料・製法に由来する陽イオン交
換膜の種類、型式などの別なく如何なるものであっても
良い。さらに、2N−食塩水溶液を50mA/cm2 の
電流密度で電気透析し、電流効率が70%以上の実質的
に陽イオン交換膜として機能するものであれば、一般に
両性イオン交換膜と称されるものであっても本発明の陽
イオン交換膜として使用できる。
の、ふっ素系のもの、材料・製法に由来する陽イオン交
換膜の種類、型式などの別なく如何なるものであっても
良い。さらに、2N−食塩水溶液を50mA/cm2 の
電流密度で電気透析し、電流効率が70%以上の実質的
に陽イオン交換膜として機能するものであれば、一般に
両性イオン交換膜と称されるものであっても本発明の陽
イオン交換膜として使用できる。
【0025】上記陽イオン交換膜としては、少なくとも
一方の膜表層部に陽イオン性の物質が存在する陽イオン
交換膜を使用することが、多価陽イオンの透過を阻止す
るため特に好ましい。かかる構造のイオン交換膜として
は、既知のものが何等制限されることなく使用される。
具体的には、特公昭60−43857号公報、特公昭6
2−5179号公報、特開昭62−205135号公報
などに記載のものがある。
一方の膜表層部に陽イオン性の物質が存在する陽イオン
交換膜を使用することが、多価陽イオンの透過を阻止す
るため特に好ましい。かかる構造のイオン交換膜として
は、既知のものが何等制限されることなく使用される。
具体的には、特公昭60−43857号公報、特公昭6
2−5179号公報、特開昭62−205135号公報
などに記載のものがある。
【0026】この陽イオン交換膜の膜表層部に存在させ
る陽イオン性物質についても、既知のものが何等制限さ
れること無く使用できる。例えば、1級アミノ基、2級
アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム基、更にこ
れらの陽イオン性物質が複数混在したものである。こう
した陽イオン性物質の存在量は、特に制限されるもので
はないが、不純物を含有し、それが溶出してくる粗銀の
電解液の精製においては、0.0001〜1.0meq
/gであるのが好ましく、より好ましくは0.0005
〜0.9meq/gの範囲が良い。また選択透過係数P
(Mg/Na)は0.01〜1.0のものを使用するの
が好ましい。
る陽イオン性物質についても、既知のものが何等制限さ
れること無く使用できる。例えば、1級アミノ基、2級
アミノ基、3級アミノ基、4級アンモニウム基、更にこ
れらの陽イオン性物質が複数混在したものである。こう
した陽イオン性物質の存在量は、特に制限されるもので
はないが、不純物を含有し、それが溶出してくる粗銀の
電解液の精製においては、0.0001〜1.0meq
/gであるのが好ましく、より好ましくは0.0005
〜0.9meq/gの範囲が良い。また選択透過係数P
(Mg/Na)は0.01〜1.0のものを使用するの
が好ましい。
【0027】少なくとも一方の膜表層部に陽イオン性物
質が存在する陽イオン交換膜として好適に使用されるも
のを例示すれば、例えば以下の製法により得られるもの
が挙げられる。即ち、布基材とスチレン/ジビニルベン
ゼン重合体からなる高分子膜状物をクロルスルホン酸/
硫酸混合溶液へ浸漬してベンゼン環にスルホニルクロラ
イド基を導入し、ついでこの膜状物の表面でスルホニル
クロライドとポリエチレンイミン等の多価のアミノ基を
有するポリアミンとを結合させ、さらに膜の内部のスル
ホニルクロライド基を水酸化ナトリウム溶液で加水分解
させて得たものである。
質が存在する陽イオン交換膜として好適に使用されるも
のを例示すれば、例えば以下の製法により得られるもの
が挙げられる。即ち、布基材とスチレン/ジビニルベン
ゼン重合体からなる高分子膜状物をクロルスルホン酸/
硫酸混合溶液へ浸漬してベンゼン環にスルホニルクロラ
イド基を導入し、ついでこの膜状物の表面でスルホニル
クロライドとポリエチレンイミン等の多価のアミノ基を
有するポリアミンとを結合させ、さらに膜の内部のスル
ホニルクロライド基を水酸化ナトリウム溶液で加水分解
させて得たものである。
【0028】また、他のものとして、3価の3級アミン
であるペンタメチルイミノビスプロピルアミンを3倍量
のクロルメチルスチレンと反応させて第4級アンモニウ
ム塩基とビニルベンジル基とを3個有する化合物を得、
ついで、この化合物の水溶液中に陽イオン交換膜を浸漬
し陽イオン交換膜の表面部分に該化合物を吸着させ、さ
らに、膜表面のビニル基を重合させて得たものが挙げら
れる。
であるペンタメチルイミノビスプロピルアミンを3倍量
のクロルメチルスチレンと反応させて第4級アンモニウ
ム塩基とビニルベンジル基とを3個有する化合物を得、
ついで、この化合物の水溶液中に陽イオン交換膜を浸漬
し陽イオン交換膜の表面部分に該化合物を吸着させ、さ
らに、膜表面のビニル基を重合させて得たものが挙げら
れる。
【0029】そして、陰イオン交換膜も、陽イオン交換
膜同様既知のものが何等制限されること無く使用でき
る。例えば、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ
基、4級アンモニウム基、さらにこれらのイオン交換基
が複数混在した陰イオン交換膜を使用できる。そして、
この陰イオン交換膜は、重合型、縮合型、均一型、不均
一型の別なく使用できる。
膜同様既知のものが何等制限されること無く使用でき
る。例えば、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ
基、4級アンモニウム基、さらにこれらのイオン交換基
が複数混在した陰イオン交換膜を使用できる。そして、
この陰イオン交換膜は、重合型、縮合型、均一型、不均
一型の別なく使用できる。
【0030】その上、補強心材の有無や、炭化水素系の
もの、ふっ素系のもの、材料・製法に由来する陰イオン
交換膜の種類、型式などの別なく如何なるものであって
も良い。さらに、2N−食塩溶液を50mA/cm2 の
電流密度で電気透析し、電流効率が70%以上の実質的
に陰イオン交換膜として機能するものであれば、一般に
両性イオン交換膜と称されるものであっても本発明の陰
イオン交換膜として使用できる。
もの、ふっ素系のもの、材料・製法に由来する陰イオン
交換膜の種類、型式などの別なく如何なるものであって
も良い。さらに、2N−食塩溶液を50mA/cm2 の
電流密度で電気透析し、電流効率が70%以上の実質的
に陰イオン交換膜として機能するものであれば、一般に
両性イオン交換膜と称されるものであっても本発明の陰
イオン交換膜として使用できる。
【0031】上記電気透析において、表層部に陽イオン
性の物質を存在させた陽イオン交換膜を使用すると、こ
の膜は選択透過性が一段と優れていることから多価陽イ
オン濃度が更に減少された銀イオンを含有する電解液を
濃縮室から安定的に得ることができる。多価陽イオン濃
度が減少された銀イオンを含有する電解液を元の電解
槽、例えば陽極室に循環する方法は、通常はポンプで移
液することによって行われるものであり、その際の移液
は、連続でも、間欠でもよい。
性の物質を存在させた陽イオン交換膜を使用すると、こ
の膜は選択透過性が一段と優れていることから多価陽イ
オン濃度が更に減少された銀イオンを含有する電解液を
濃縮室から安定的に得ることができる。多価陽イオン濃
度が減少された銀イオンを含有する電解液を元の電解
槽、例えば陽極室に循環する方法は、通常はポンプで移
液することによって行われるものであり、その際の移液
は、連続でも、間欠でもよい。
【0032】本発明において、電気透析槽は、上記した
陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを、陽極と陰極の間
に交互に配置する既知の構造が何等制限なく使用でき
る。最も好適な構造は、各室を形成するための切欠部を
中央に形成して構成される額縁状の室枠を介して陰イオ
ン交換膜と陽イオン交換膜とを交互に配列し、両端より
締め付ける、いわゆるフィルタープレス型の構造であ
る。各室枠には液供給口および液排出口が設けられ、各
液供給口、液排出口は必要に応じて枝管を経由して主管
に接続される。また、室枠内には、室枠の厚みを均一に
維持すると共に、供給された液の流れを均一にするため
の配流作用を有するスペーサーを設けるのが一般的であ
る。
陽イオン交換膜と陰イオン交換膜とを、陽極と陰極の間
に交互に配置する既知の構造が何等制限なく使用でき
る。最も好適な構造は、各室を形成するための切欠部を
中央に形成して構成される額縁状の室枠を介して陰イオ
ン交換膜と陽イオン交換膜とを交互に配列し、両端より
締め付ける、いわゆるフィルタープレス型の構造であ
る。各室枠には液供給口および液排出口が設けられ、各
液供給口、液排出口は必要に応じて枝管を経由して主管
に接続される。また、室枠内には、室枠の厚みを均一に
維持すると共に、供給された液の流れを均一にするため
の配流作用を有するスペーサーを設けるのが一般的であ
る。
【0033】図2に、本発明で用いられる電気透析槽の
代表的態様の模式図を示す。即ち、図2は陽極11と陰
極12との間に陰イオン交換膜15(A)と陽イオン交
換膜16(C)とを交互に配置した電気透析槽である。
この電気透析槽では、陽極側から陽極室13、脱塩室1
7、濃縮室18、脱塩室17、濃縮室18、陰極室14
に分かれている。
代表的態様の模式図を示す。即ち、図2は陽極11と陰
極12との間に陰イオン交換膜15(A)と陽イオン交
換膜16(C)とを交互に配置した電気透析槽である。
この電気透析槽では、陽極側から陽極室13、脱塩室1
7、濃縮室18、脱塩室17、濃縮室18、陰極室14
に分かれている。
【0034】この図における陽極11としては、白金、
黒鉛、ニッケル等が、また陰極12としては、白金、
鉄、ステンレス鋼、ニッケル等が好適に用いられる。陽
極液および陰極液には、既知のものを用いることが可能
であり、一般には陰・陽極液として硝酸、硫酸、硝酸ナ
トリウム、硫酸ナトリウム及び苛性ソーダの水溶液が用
いられるが、好ましくは硝酸及び硝酸ナトリウムの水溶
液が特によい。
黒鉛、ニッケル等が、また陰極12としては、白金、
鉄、ステンレス鋼、ニッケル等が好適に用いられる。陽
極液および陰極液には、既知のものを用いることが可能
であり、一般には陰・陽極液として硝酸、硫酸、硝酸ナ
トリウム、硫酸ナトリウム及び苛性ソーダの水溶液が用
いられるが、好ましくは硝酸及び硝酸ナトリウムの水溶
液が特によい。
【0035】図3に本発明の電解槽と電気透析槽を組み
合わせた代表的な態様の模式図を示す。ここにおいて
は、電解槽は電気透析槽に連結する脱塩液タンクと連結
しており、また電気透析槽は、脱塩室、濃縮室のそれぞ
れの室に供給する液の外部タンク(脱塩液タンク19、
濃縮液タンク20)に連結して、それぞれの室と外部タ
ンクとの間で液を循環させながら電気透析を行う方法が
好適に採用される。こうした構造の電気透析槽において
汚染された電解液を精製する方法について、電解液とし
て硝酸銀を使用した場合を例にして以下に説明する。
合わせた代表的な態様の模式図を示す。ここにおいて
は、電解槽は電気透析槽に連結する脱塩液タンクと連結
しており、また電気透析槽は、脱塩室、濃縮室のそれぞ
れの室に供給する液の外部タンク(脱塩液タンク19、
濃縮液タンク20)に連結して、それぞれの室と外部タ
ンクとの間で液を循環させながら電気透析を行う方法が
好適に採用される。こうした構造の電気透析槽において
汚染された電解液を精製する方法について、電解液とし
て硝酸銀を使用した場合を例にして以下に説明する。
【0036】まず電解槽の陽極室より抜き出された電解
液が脱塩液タンク19を経て脱塩室17に導かれる。次
いで、該脱塩室において主に硝酸イオンと銀イオンが陰
イオン交換膜及び陽イオン交換膜をそれぞれ通過して濃
縮室18へと移動する。この際不純物金属イオンは、陽
イオン交換膜が選択透過性であることからこの膜を通過
することができず、脱塩室には不純物金属イオンが残存
し、その結果濃縮室では高純度の硝酸銀の溶液を得るこ
とができる。得られた高純度の硝酸銀溶液は、該室を出
た後ライン21を経て陽極室に送られると同時に一部は
液戻しライン22により濃縮液タンク20に循環され
る。
液が脱塩液タンク19を経て脱塩室17に導かれる。次
いで、該脱塩室において主に硝酸イオンと銀イオンが陰
イオン交換膜及び陽イオン交換膜をそれぞれ通過して濃
縮室18へと移動する。この際不純物金属イオンは、陽
イオン交換膜が選択透過性であることからこの膜を通過
することができず、脱塩室には不純物金属イオンが残存
し、その結果濃縮室では高純度の硝酸銀の溶液を得るこ
とができる。得られた高純度の硝酸銀溶液は、該室を出
た後ライン21を経て陽極室に送られると同時に一部は
液戻しライン22により濃縮液タンク20に循環され
る。
【0037】他方不純物金属イオン、すなわち多価陽イ
オンの比率の増大した脱塩処理液は脱塩液タンクに回収
された後、一部は別に設置した回収タンクに回収され
る。なお電解槽から電気透析槽への電解液の供給は、一
定時間電解を行うごとに断続的に電気透析槽へ供給して
も良いし、電解液の一部を連続的に電気透析槽へ供給し
て電解と電気透析とが並行して行われるようにしても良
い。また、この際電気透析に供される電解液は、電気透
析槽のイオン交換膜の目詰まりを防ぐ意味から、あらか
じめ限外ろ過、マイクロろ過または遠心分離により不溶
性懸濁物を除き、清澄な状態としておくのが好ましい。
オンの比率の増大した脱塩処理液は脱塩液タンクに回収
された後、一部は別に設置した回収タンクに回収され
る。なお電解槽から電気透析槽への電解液の供給は、一
定時間電解を行うごとに断続的に電気透析槽へ供給して
も良いし、電解液の一部を連続的に電気透析槽へ供給し
て電解と電気透析とが並行して行われるようにしても良
い。また、この際電気透析に供される電解液は、電気透
析槽のイオン交換膜の目詰まりを防ぐ意味から、あらか
じめ限外ろ過、マイクロろ過または遠心分離により不溶
性懸濁物を除き、清澄な状態としておくのが好ましい。
【0038】本発明における電気透析槽の運転条件は、
特に制限されるものではなく、既知の電気透析の運転条
件で実施することができる。一般には電圧が0.1ボル
トから5ボルト/セル、また、電流密度は、特に制限を
受けないが、一般には10〜300mA/cm2、好ま
しくは20〜200mA/cm2である。温度は、通常
5〜70℃、好ましくは10〜50℃の範囲である。硝
酸銀を完全に濃縮側に移行させようとすると電流が流れ
難くなったり、多価陽イオンが濃縮室へ移行するように
なる。そのためバッチで電気透析を行う場合、硝酸銀の
90%が移行したとき好ましくは80%が移行したとき
電気透析を終了するのがよい。
特に制限されるものではなく、既知の電気透析の運転条
件で実施することができる。一般には電圧が0.1ボル
トから5ボルト/セル、また、電流密度は、特に制限を
受けないが、一般には10〜300mA/cm2、好ま
しくは20〜200mA/cm2である。温度は、通常
5〜70℃、好ましくは10〜50℃の範囲である。硝
酸銀を完全に濃縮側に移行させようとすると電流が流れ
難くなったり、多価陽イオンが濃縮室へ移行するように
なる。そのためバッチで電気透析を行う場合、硝酸銀の
90%が移行したとき好ましくは80%が移行したとき
電気透析を終了するのがよい。
【0039】以上においては、電解槽の陽極室の電解液
から多価陽イオンを除去する手順について述べてきた
が、陰極液から多価陽イオンを除去する方法も採用する
ことができる。すなわち、長時間電解を続けていると陰
極室液中の多価陽イオンが微量ではあるが増大する。該
増大した多価陽イオンは、ついには陰極に銀と共に微量
析出する場合があり、銀の純度が低下する。上記陰極液
への電気透析の適用は、このような状態になった場合に
行う。それは前記した陽極室液から多価陽イオンを除去
する手順に準じて行うことができる。
から多価陽イオンを除去する手順について述べてきた
が、陰極液から多価陽イオンを除去する方法も採用する
ことができる。すなわち、長時間電解を続けていると陰
極室液中の多価陽イオンが微量ではあるが増大する。該
増大した多価陽イオンは、ついには陰極に銀と共に微量
析出する場合があり、銀の純度が低下する。上記陰極液
への電気透析の適用は、このような状態になった場合に
行う。それは前記した陽極室液から多価陽イオンを除去
する手順に準じて行うことができる。
【0040】電解による高純度銀の製造方法において、
その操業を終了(停止)する場合には、電解槽より電解
液を抜き出して廃棄するのが一般的であるが、この発明
においては、電解液中に存在する銀イオンを可能な限り
回収するために電解槽の粗銀よりなる陽極を不溶性陽極
に交換して、さらに電解を継続し該電解槽に存在する電
解液中の銀のほとんどを陰極に析出せしめて回収した
後、電解を終了することによって、前記廃棄される電解
液中の銀を低減する方法が好適に実施される。
その操業を終了(停止)する場合には、電解槽より電解
液を抜き出して廃棄するのが一般的であるが、この発明
においては、電解液中に存在する銀イオンを可能な限り
回収するために電解槽の粗銀よりなる陽極を不溶性陽極
に交換して、さらに電解を継続し該電解槽に存在する電
解液中の銀のほとんどを陰極に析出せしめて回収した
後、電解を終了することによって、前記廃棄される電解
液中の銀を低減する方法が好適に実施される。
【0041】前記した不溶性陽極としては、既知のもの
が特に制限無く使用される。たとえば、チタン、ジルコ
ニウム、ニオブ、金、白金族金属、鉛、ステンレス、ハ
ステロイ及びチタン、ジルコニウム、ニオブ、金、白金
族金属、鉛を主成分とした合金、並びにチタン、ジルコ
ニウム、ニオブ、金、白金族金属、鉛を主成分とした合
金に白金族金属、白金族金属を主成分とした合金又は白
金族金属を主成分とした酸化物を被覆した不溶性陽極が
挙げられる。
が特に制限無く使用される。たとえば、チタン、ジルコ
ニウム、ニオブ、金、白金族金属、鉛、ステンレス、ハ
ステロイ及びチタン、ジルコニウム、ニオブ、金、白金
族金属、鉛を主成分とした合金、並びにチタン、ジルコ
ニウム、ニオブ、金、白金族金属、鉛を主成分とした合
金に白金族金属、白金族金属を主成分とした合金又は白
金族金属を主成分とした酸化物を被覆した不溶性陽極が
挙げられる。
【0042】
【発明の効果】本発明では、陽極室及び陰極室内の電解
液中への不純物金属イオンの蓄積を回避して、電解質の
汚染の進行を阻止するものであり、それにより電解槽内
の電解室の汚染を長期間回避でき、その結果ごく低品位
の粗銀から従来の電解精製法で得られる銀よりもさらに
高純度の銀を長期間にわたって安定して得ることができ
る。また電解液に含まれる銀以外の有価物回収について
も有効である。
液中への不純物金属イオンの蓄積を回避して、電解質の
汚染の進行を阻止するものであり、それにより電解槽内
の電解室の汚染を長期間回避でき、その結果ごく低品位
の粗銀から従来の電解精製法で得られる銀よりもさらに
高純度の銀を長期間にわたって安定して得ることができ
る。また電解液に含まれる銀以外の有価物回収について
も有効である。
【0043】
【実施例】本発明を更に具体的に説明するため及び本発
明の優れた効果を示すために、下記に実施例及び比較例
を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。 (実施例1)電解槽は、図1に示すように1対の陰陽極
間に有効膜面積10cm×10cmの市販の陽イオン交
換膜(株式会社トクヤマ製、商品名:ネオセプタCM
X)を設置し、陽極に粗銀板を陰極にステンレス(SU
S304)板を設置して電解槽とした。電極間距離は1
0cm、陰極と陽イオン交換膜の距離は5cmとした。
明の優れた効果を示すために、下記に実施例及び比較例
を掲げて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定さ
れるものではない。 (実施例1)電解槽は、図1に示すように1対の陰陽極
間に有効膜面積10cm×10cmの市販の陽イオン交
換膜(株式会社トクヤマ製、商品名:ネオセプタCM
X)を設置し、陽極に粗銀板を陰極にステンレス(SU
S304)板を設置して電解槽とした。電極間距離は1
0cm、陰極と陽イオン交換膜の距離は5cmとした。
【0044】陽極室及び陰極室には、純度99.999
%の硝酸銀から調製した濃度1molの硝酸銀溶液50
0mlをそれぞれ仕込んだ。電流5アンペアで1時間電
解したとき、陰極に銀20gが針状に析出した。電解終
了後の陽極液及び陰極液のパラジウム濃度はそれぞれ5
00ppm、100ppm、ビスマス濃度はそれぞれ9
7ppm、3ppm、銅濃度はそれぞれ880ppm、
20ppm、鉛濃度はそれぞれ790ppm、10pp
mであった。また、析出した銀の純度は99.990%
であった。
%の硝酸銀から調製した濃度1molの硝酸銀溶液50
0mlをそれぞれ仕込んだ。電流5アンペアで1時間電
解したとき、陰極に銀20gが針状に析出した。電解終
了後の陽極液及び陰極液のパラジウム濃度はそれぞれ5
00ppm、100ppm、ビスマス濃度はそれぞれ9
7ppm、3ppm、銅濃度はそれぞれ880ppm、
20ppm、鉛濃度はそれぞれ790ppm、10pp
mであった。また、析出した銀の純度は99.990%
であった。
【0045】(実施例2)実施例1の陽イオン交換膜C
MXの代わりに、表層部に陽イオン性物質を存在させた
以下に具体的に示す陽イオン交換膜を使用した。それ以
外は実施例1と同じ条件で操作を行った。3価の3級ア
ミンであるペンタメチルイミノビスプロピルアミン2
0.1g(0.1mol)とクロルメチルスチレン46
g(0.3mol)をメタノール200ml中にて48
時間反応させ、第4級アンモニウム塩基とビニルベンジ
ル基を各3個有する化合物を得た。
MXの代わりに、表層部に陽イオン性物質を存在させた
以下に具体的に示す陽イオン交換膜を使用した。それ以
外は実施例1と同じ条件で操作を行った。3価の3級ア
ミンであるペンタメチルイミノビスプロピルアミン2
0.1g(0.1mol)とクロルメチルスチレン46
g(0.3mol)をメタノール200ml中にて48
時間反応させ、第4級アンモニウム塩基とビニルベンジ
ル基を各3個有する化合物を得た。
【0046】この化合物の1000ppmを含む水溶液
中に(株)トクヤマ製陽イオン交換膜ネオセプタCM−
1を30℃で2時間浸漬し、ついで、窒素雰囲気下、重
合開始剤として過硫酸カリウムおよび亜硫酸ナトリウム
をそれぞれ1000ppmになるように加え10時間激
しく攪拌した。このようにして陽イオン性物質を表層部
に有する陽イオン交換膜を得た。
中に(株)トクヤマ製陽イオン交換膜ネオセプタCM−
1を30℃で2時間浸漬し、ついで、窒素雰囲気下、重
合開始剤として過硫酸カリウムおよび亜硫酸ナトリウム
をそれぞれ1000ppmになるように加え10時間激
しく攪拌した。このようにして陽イオン性物質を表層部
に有する陽イオン交換膜を得た。
【0047】なお、この陽イオン交換膜は、イオン交換
容量が2.20meq/gであり、膜表面の陽イオン性
物質の存在量は0.04meq/g、また選択透過係数
P(Mg/Na)は0.1であった。電流5アンペア
で、1時間電解したとき、陰極に銀20gが針状に析出
した。電解終了後における陽極液及び陰極液中のパラジ
ウム濃度はそれぞれ580ppm及び20ppm、ビス
マス濃度はそれぞれ99ppm及び1ppm、銅濃度は
それぞれ895ppm及び5ppm、鉛濃度はそれぞれ
797ppm及び3ppmであった。また析出銀の純度
は99.995%であった。
容量が2.20meq/gであり、膜表面の陽イオン性
物質の存在量は0.04meq/g、また選択透過係数
P(Mg/Na)は0.1であった。電流5アンペア
で、1時間電解したとき、陰極に銀20gが針状に析出
した。電解終了後における陽極液及び陰極液中のパラジ
ウム濃度はそれぞれ580ppm及び20ppm、ビス
マス濃度はそれぞれ99ppm及び1ppm、銅濃度は
それぞれ895ppm及び5ppm、鉛濃度はそれぞれ
797ppm及び3ppmであった。また析出銀の純度
は99.995%であった。
【0048】(比較例1)陽イオン交換膜によって電解
槽を陰陽両極室に区画しなかった以外は、実施例1と同
一の条件で操作を行った。電流5アンペアで1時間電解
したときに陰極に銀20gが針状に析出した。電解が終
了した後の電解液中のパラジウム濃度は250ppm、
ビスマス濃度は45ppm、銅濃度は445ppm、鉛
濃度は397ppmであった。また、析出銀の純度は9
9.900%であった。
槽を陰陽両極室に区画しなかった以外は、実施例1と同
一の条件で操作を行った。電流5アンペアで1時間電解
したときに陰極に銀20gが針状に析出した。電解が終
了した後の電解液中のパラジウム濃度は250ppm、
ビスマス濃度は45ppm、銅濃度は445ppm、鉛
濃度は397ppmであった。また、析出銀の純度は9
9.900%であった。
【0049】(実施例3)電気透析槽として、図2に示
すように、(株)トクヤマ製 フィルタープレス型電気
透析槽TS2型を使用した。有効膜面積は200cm2
/枚である。この電気透析槽は、1対の陰陽極間に陰イ
オン交換膜AMX((株)トクヤマ製)と上記で得られ
た陽イオン交換膜を交互に配列して脱塩室と濃縮室とを
構成した。電解は、図3に示すように、電解槽3と電気
透析槽とを組み合わせた装置を使用して行った。
すように、(株)トクヤマ製 フィルタープレス型電気
透析槽TS2型を使用した。有効膜面積は200cm2
/枚である。この電気透析槽は、1対の陰陽極間に陰イ
オン交換膜AMX((株)トクヤマ製)と上記で得られ
た陽イオン交換膜を交互に配列して脱塩室と濃縮室とを
構成した。電解は、図3に示すように、電解槽3と電気
透析槽とを組み合わせた装置を使用して行った。
【0050】すなわち、上記電解槽3内の電解液の一部
を連続的に抜き出して脱塩液タンク19を経てポンプに
より脱塩室17に供給した。脱塩室より排出される液は
脱塩液タンクに戻し、一部を回収タンクに排出した。そ
して、電気透析槽の濃縮室18には、スタートアップ時
に0.1molの硝酸銀溶液を濃縮液タンク20を経て
ポンプにより連続的に供給し、その後は補給分の水を供
給しながら電気透析を行い、ライン21より、パラジウ
ム濃度が50ppm以下に調整された銀イオンを含有す
る電解液を電解槽3に連続的に戻した。
を連続的に抜き出して脱塩液タンク19を経てポンプに
より脱塩室17に供給した。脱塩室より排出される液は
脱塩液タンクに戻し、一部を回収タンクに排出した。そ
して、電気透析槽の濃縮室18には、スタートアップ時
に0.1molの硝酸銀溶液を濃縮液タンク20を経て
ポンプにより連続的に供給し、その後は補給分の水を供
給しながら電気透析を行い、ライン21より、パラジウ
ム濃度が50ppm以下に調整された銀イオンを含有す
る電解液を電解槽3に連続的に戻した。
【0051】また、ライン21の電解液は、液戻しライ
ン22により、その一部を濃縮液タンク20に戻し、該
電解液の銀イオン濃度の調整を行った。電解は、前記実
施例1と同様電流5アンペアで行い、かかる電解を陽極
に粗銀を補給しながら、10時間連続して実施した。そ
の結果、得られた析出銀の純度は99.999%であ
り、本発明によれば、長期間の銀の析出においても、安
定して高純度の銀が得られたことが判る。
ン22により、その一部を濃縮液タンク20に戻し、該
電解液の銀イオン濃度の調整を行った。電解は、前記実
施例1と同様電流5アンペアで行い、かかる電解を陽極
に粗銀を補給しながら、10時間連続して実施した。そ
の結果、得られた析出銀の純度は99.999%であ
り、本発明によれば、長期間の銀の析出においても、安
定して高純度の銀が得られたことが判る。
【0052】(実施例4)実施例2の電解を実施した
後、陽極を粗銀板から白金板に交換して、さらに陽極室
における銀イオン濃度が5g/1になるまで電解した。
この時陰極に析出した銀の純度は99.990%であっ
た。
後、陽極を粗銀板から白金板に交換して、さらに陽極室
における銀イオン濃度が5g/1になるまで電解した。
この時陰極に析出した銀の純度は99.990%であっ
た。
【0053】(実施例5)実施例2における陽極液を硝
酸銀溶液から粗銀を硝酸に溶解した多価陽イオンを含む
銀の硝酸溶液に入れ換え、陽極を粗銀板から白金板に交
換したほかは実施例2と同一の操作を行った。電流5ア
ンペアで1時間電解したとき、陰極に銀20gが針状に
析出した。電解終了後の陽極液及び陰極液中のパラジウ
ム濃度は、それぞれ1000ppm、20ppmであっ
た。また析出銀の純度は、99.995%であった。
酸銀溶液から粗銀を硝酸に溶解した多価陽イオンを含む
銀の硝酸溶液に入れ換え、陽極を粗銀板から白金板に交
換したほかは実施例2と同一の操作を行った。電流5ア
ンペアで1時間電解したとき、陰極に銀20gが針状に
析出した。電解終了後の陽極液及び陰極液中のパラジウ
ム濃度は、それぞれ1000ppm、20ppmであっ
た。また析出銀の純度は、99.995%であった。
【図1】本発明で使用する陽イオン交換膜を有する電解
槽の模式図である。
槽の模式図である。
【図2】本発明で使用する電気透析槽の代表的態様の模
式図を示す。
式図を示す。
【図3】本発明の電解槽と電気透析槽を組み合わせた代
表的な態様の模式図を示す。
表的な態様の模式図を示す。
1 陽イオン交換膜(C) 2 陽極 3 陰極 4 陽極室 5 陰極室 11 陽極 12 陰極 13 陽極室 14 陰極室 15 陰イオン交換膜(A) 16 陽イオン交換膜(C) 17 脱塩室 18 濃縮室 19 脱塩液タンク 20 濃縮液タンク 21 濃縮液の電解槽戻しライン 22 濃縮液の濃縮液タンク戻しライン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 花田 文夫 山口県徳山市御影町1番1号 株式会社ト クヤマ内 (72)発明者 片山 信太郎 山口県徳山市御影町1番1号 株式会社ト クヤマ内
Claims (7)
- 【請求項1】 銀イオンを含有する電解液中に、陽極と
銀析出用の陰極とを設けて電解を行い、該陰極に銀を析
出させる高純度銀の製造方法において、上記陽極と陰極
との間に陽イオン交換膜を設けて、電解槽を2室に区画
した状態で電解を行うことを特徴とする高純度銀の製造
方法。 - 【請求項2】 陽極を粗銀又は不溶性陽極とする請求項
1記載の高純度銀の製造方法。 - 【請求項3】 上記陽極(または陰極)の存在する区画
室の電解液の少なくとも一部を取り出し、陽極と陰極と
の間に陰イオン交換膜と陽イオン交換膜とを少なくとも
一対設けて濃縮室と脱塩室とを構成した電気透析装置の
脱塩室に供給して電気透析し、濃縮室より多価金属イオ
ンの減少された銀イオンを含有する電解液を得た後、該
電解液を陽極(または陰極)の存在する区画室に循環す
る、請求項1又は2記載の高純度銀の製造方法。 - 【請求項4】 陽イオン交換膜が表層部に陽イオン性の
物質を存在させた陽イオン交換膜である請求項1、2又
は3記載の高純度銀の製造方法。 - 【請求項5】 陽イオン性の物質の存在量を0.000
5〜0.9meq/gとした請求項4記載の高純度銀の
製造方法 - 【請求項6】 陽極を粗銀として電解を実施した後、陽
極を不溶性陽極に交換して更に電解を継続し、該電解槽
に存在する電解液中の銀を陰極に析出せしめて回収した
後、電解を終了することを特徴とする請求項1ないし5
のいずれか1に記載の高純度銀の製造方法。 - 【請求項7】 不溶性陽極が、チタン、ジルコニウム、
ニオブ、金、白金族金属、鉛、ステンレス、ハステロイ
及びチタン、ジルコニウム、ニオブ、金、白金族金属、
鉛を主成分とした合金、並びにチタン、ジルコニウム、
ニオブ、金、白金族金属、鉛を主成分とした合金に白金
族金属、白金族金属を主成分とした合金又は白金族金属
を主成分とした酸化物を被覆した不溶性陽極であること
を特徴とする請求項2又は6記載の高純度銀の製造方法
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19523697A JPH1121689A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | 高純度銀の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19523697A JPH1121689A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | 高純度銀の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1121689A true JPH1121689A (ja) | 1999-01-26 |
Family
ID=16337756
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19523697A Pending JPH1121689A (ja) | 1997-07-07 | 1997-07-07 | 高純度銀の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1121689A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015054982A (ja) * | 2013-09-11 | 2015-03-23 | アサヒプリテック株式会社 | Agの電解精製装置、および該装置を用いたAgの電解精製方法 |
| CN104451771A (zh) * | 2014-11-14 | 2015-03-25 | 烟台正材环保科技有限公司 | 一种除去金银冶炼工业含氰贫液中杂质的方法和装置 |
| CN105297074A (zh) * | 2015-12-02 | 2016-02-03 | 国药集团化学试剂有限公司 | 一种高纯银的制备方法 |
| JP2017155343A (ja) * | 2017-06-15 | 2017-09-07 | アサヒプリテック株式会社 | Agの電解精製装置 |
-
1997
- 1997-07-07 JP JP19523697A patent/JPH1121689A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015054982A (ja) * | 2013-09-11 | 2015-03-23 | アサヒプリテック株式会社 | Agの電解精製装置、および該装置を用いたAgの電解精製方法 |
| CN104451771A (zh) * | 2014-11-14 | 2015-03-25 | 烟台正材环保科技有限公司 | 一种除去金银冶炼工业含氰贫液中杂质的方法和装置 |
| CN105297074A (zh) * | 2015-12-02 | 2016-02-03 | 国药集团化学试剂有限公司 | 一种高纯银的制备方法 |
| JP2017155343A (ja) * | 2017-06-15 | 2017-09-07 | アサヒプリテック株式会社 | Agの電解精製装置 |
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