JPH11216964A - レーザ直描型平版印刷版材料 - Google Patents

レーザ直描型平版印刷版材料

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JPH11216964A
JPH11216964A JP10023292A JP2329298A JPH11216964A JP H11216964 A JPH11216964 A JP H11216964A JP 10023292 A JP10023292 A JP 10023292A JP 2329298 A JP2329298 A JP 2329298A JP H11216964 A JPH11216964 A JP H11216964A
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JP
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group
printing plate
lithographic printing
binder
acid
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JP10023292A
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English (en)
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Katsushi Kitatani
克司 北谷
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 赤外線レーザを用いて記録することにより、
コンピュータ等のデジタルデータから直接製版可能であ
り、高感度であり、保存安定性に優れ、かつ印刷適性に
優れるレーザ直描型平版印刷版材料を提供すること。 【解決手段】 アルカリ可溶性バインダーと、該バイン
ダーのアルカリ可溶性を実質的に低下させる物質と、前
記バインダーのアルカリ可溶性を実質的に低下させない
赤外線吸収染料と、を含むことを特徴とするレーザ直描
型平版印刷版材料である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平版印刷用版材とし
て使用できる画像記録材料に関するものであり、特にコ
ンピュータ等のデジタル信号から赤外線レーザを用い直
接製版できる、いわゆるダイレクト製版可能なポジ型の
平版印刷版材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年におけるレーザの発展は目ざまし
く、特に波長760nmから1200nmの赤外線を放
射する固体レーザ及び半導体レーザは、高出力かつ小型
のものが容易に入手できる様になっている。コンピュー
タ等のデジタルデータから直接製版する際の記録光源と
して、これらのレーザは非常に有用であり、830nm
付近に発光する半導体レーザ、及び、1064nmに発
光するYAGレーザを用いた、レーザ製版機が上市され
ている。しかし、実用上有用な多くの感光性記録材料
は、感光波長が760nm以下の可視光域であるため、
これらの赤外線レーザでは画像記録できない。このた
め、赤外線レーザで記録可能な材料が望まれている。
【0003】このような赤外線レーザにて記録可能な記
録材料としては、特開昭56−69193号に開示され
ている、レゾール型フェノール樹脂、カーボンブラック
を含む感熱記録材料、特開平7−20629号に記載さ
れている、オニウム塩、レゾール樹脂、ノボラック樹
脂、及び赤外線吸収剤より成る記録材料がある。また、
特開平7−271029号には、ハロアルキル置換され
たs−トリアジン、レゾール樹脂、ノボラック樹脂、及
び赤外線吸収剤より成る記録材料が記載されている。し
かし、これらの記録材料は、感度、保存安定性、印刷適
性の観点より十分なものではなく、更なる改良が望まれ
ていた。
【0004】平版印刷版材料において、赤外線吸収染料
は、レーザに対する感度を上げる為、ある程度多量の添
加量を必要とする。一方、該赤外線吸収染料を添加し過
ぎると、却って感度を低下させたり、印刷汚れを引き起
こしてしまう場合があり、最適な添加量に調整する必要
があるが、目標とする高感度が得られる最適な添加量領
域を見出すことができない場合もあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、赤外線を放射する固体レーザ及び半導体レーザを用
いて記録することにより、コンピュータ等のデジタルデ
ータから直接製版可能であり、高感度であり、保存安定
性に優れ、かつ印刷適性に優れるレーザ直描型平版印刷
版材料を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的は、鋭意研究の
結果、以下の本発明により達成された。即ち本発明は、 (1)アルカリ可溶性バインダーと、該バインダーのア
ルカリ可溶性を実質的に低下させる物質と、前記バイン
ダーのアルカリ可溶性を実質的に低下させない赤外線吸
収染料と、を含むことを特徴とするレーザ直描型平版印
刷版材料である。 (2)前記バインダーのアルカリ可溶性を実質的に低下
させない赤外線吸収染料が、対イオンの存在位置が同一
分子内に限られる塩構造を有することを特徴とする
(1)に記載のレーザ直描型平版印刷版材料である。 (3)更に前記バインダーのアルカリ可溶性を実質的に
低下させる赤外線吸収染料を含むことを特徴とする
(1)又は(2)に記載のレーザ直描型平版印刷版材料
である。
【0007】本発明者らは、鋭意研究の結果、赤外線吸
収染料の添加量過剰に伴う感度の低下は、赤外線吸収染
料自身が、バインダーのアルカリ可溶性を実質的に低下
させる作用を有する場合に起こることを突き止め、本発
明を完成するに至ったものである。即ち、バインダーの
アルカリ可溶性を実質的に低下させない赤外線吸収染料
を用いることにより、赤外線吸収染料の添加可能な量の
範囲を広げ、高感度なレーザ直描型平版印刷版材料を得
ることができる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明で用いられるバインダーのアルカリ可溶性
を実質的に低下させない赤外線吸収染料について説明す
る。
【0009】〔バインダーのアルカリ可溶性を実質的に
低下させない赤外線吸収染料〕本発明で用いられるバイ
ンダーのアルカリ可溶性を実質的に低下させない赤外線
吸収染料とは、それを用いてレーザ直描型平版印刷版材
料(以下、単に「平版印刷版材料」という場合があ
る。)を作製した時に、同時に用いられるアルカリ可溶
性バインダーの有するアルカリ可溶性を低下させること
のない、あるいは、僅かに低下させたとしても、平版印
刷版材料に要求されるバインダーとして十分なアルカリ
可溶性を保持し得る赤外線吸収染料をいう。
【0010】赤外線吸収染料の、アルカリ可溶性バイン
ダーのアルカリ可溶性を実質的に低下させる性質の有無
は、特定のアルカリ可溶性バインダーを代表させて測定
することで、判断することができる。従って、本発明に
おいては、以下の判断指標により当該性質の有無を判断
することとする。
【0011】「赤外線吸収染料の、アルカリ可溶性バイ
ンダーのアルカリ可溶性を実質的に低下させる性質の有
無の判断指標」以下に示す組成の試験塗布液を調製す
る。
【0012】 (試験塗布液の組成) ・アルカリ可溶性バインダー(クレゾールとホルムアルデヒ ドから得られるノボラック樹脂(メタ:パラ比=6:4、 重量平均分子量1,800) 2.00g ・測定対象となる赤外線吸収染料 0.20g ・メチルエチルケトン 20 g ・メチルアルコール 7 g
【0013】上記試験塗布液をポリエステルフィルムへ
塗布し、乾燥して試験フィルムXを得る。さらに、上記
試験塗布液から赤外線吸収染料を除いた対照塗布液を調
製し、同様に、ポリエステルフィルムへ塗布し、乾燥し
て対照フィルムBを得る。この試験フィルムXについ
て、それぞれUV光(400nm)の吸収量を測定した
(X1)。さらに、試験フィルムXおよび対照フィルム
Bを下記組成の現像液Aに30秒間浸漬する。
【0014】 (現像液Aの組成) ・[SiO2 ]/[K2 O]モル比0.98で、SiO2 が2.0重量%の珪酸ナトリウム水溶液 99.8重量% ・ジエチレントリアミンペンタ(メチレンホスホン酸) 5Na塩 0.2重量%
【0015】現像液Aに浸漬後の試験フィルムXおよび
対照フィルムBを水洗し、乾燥した後、それぞれUV光
(400nm)の吸収量を測定する(X2およびB
2)。この時、対照フィルムBには赤外線吸収剤が含ま
れないので、アルカリ可溶性バインダー本来のアルカリ
可溶性により、アルカリ性を示す現像液Aで表面の試験
塗布液の膜がほぼ全て除去される。これに対し、赤外線
吸収剤を含む試験フィルムXは、赤外線吸収剤の影響を
受けて、表面の試験塗布液の膜が一部残存する場合があ
る。この試験塗布液の残存率(%)は、即ちアルカリ可
溶性バインダーの残存率(%)であり、これはUV光の
吸収量の変化量で見ることができ、以下の式で表すこと
ができる。
【0016】
【数1】
【0017】本発明において、こうして得られた残存率
(%)の値が5%を超えるものをアルカリ可溶性が実質
的に低下したとみなす。従って、本発明にいう「バイン
ダーのアルカリ可溶性を実質的に低下させない赤外線吸
収染料」とは、上記判断指標の試験によって得られる残
存率の値が、5%以下のものをいう。
【0018】バインダーのアルカリ可溶性を実質的に低
下させない赤外線吸収染料としては、該染料の対イオン
の存在位置が同一分子内に限られる塩構造(以下、「分
子内塩型」という)が好ましい。バインダーのアルカリ
可溶性を実質的に低下させない赤外線吸収染料として
は、ヘスペリジンスクアリリウム色素、スクアリリウム
色素、クロコニウム色素、中性のメロシアニン色素、分
子内塩型のシアニン色素、フタロシアニン色素等が挙げ
られ、これらの中でも好ましくはヘスペリジンスクアリ
リウム色素であり、特に下記一般式(1)の化合物が好
ましい。一般式(1)
【0019】
【化1】
【0020】上記一般式(1)中、R1 、R2 、R3
4 、R5 、R6 、R7 、R8 、R 9 、R10、R11およ
びR12は、それぞれ水素原子、アルキル基、シクロアル
キル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、ア
ルキニル基またはアシル基を表し、R1 とR2 、R3
4 、R5 とR6 、R7 とR8 、R9 とR10、R11とR
12、R2 とR3 、R6 とR7 、および、R10とR11から
選ばれる組み合わせのうち1つ以上が、それぞれ互いに
結合し5員環あるいは6員環を形成してもよい。nは0
もしくは1〜6の整数を表す。X1 、X2 およびX3
各々水素原子または1価の基を表し、mは1〜3の整数
を表す。
【0021】詳しくは、一般式(1)においてR1 から
12で表されるアルキル基としては、炭素数1〜20、
より好ましくは1〜12のアルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、プロピル、ブチル、ヘキシル、ウンデシ
ル)である。また、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、
Br)、アルコキシカルボニル(例えば、メトキシカル
ボニル、エトキシカルボニル)、ヒドロキシ、アルコキ
シ(例えば、メトキシ、エトキシ、フェノキシ、イソブ
トキシ)、カルボキシル、スルホまたはアシルオキシ
(例えば、アセチルオキシ、ブチリルオキシ、ヘキシリ
ルオキシ、ベンゾイルオキシ)等で置換されていてもよ
い。R1 からR12で表されるシクロアルキル基として
は、シクロペンチル、シクロへキシル等を挙げることが
でき、上記アルキル基で述べた置換基で置換されていて
もよい。
【0022】R1 からR12で表されるアリール基として
は、炭素数6〜12のものが好ましく、例えばフェニル
基またはナフチル基等が挙げられる。アリール基は、置
換されていてもよい。置換基としては、炭素数1〜8の
アルキル基(例えば、メチル、エチル、ブチル)、炭素
数1〜6のアルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキ
シ)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ、p−ク
ロロフェノキシ)、ハロゲン原子(例えば、F、Cl、
Br)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカ
ルボニル、エトキシカルボニル)、シアノ基、ニトロ
基、スルホ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、アミノ
基、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ、プロピ
オニルアミノ等)およびアシルオキシ基(例えば、アセ
チルオキシ、ブチリルオキシ等)が含まれる。
【0023】R1 からR12で表されるアラルキル基とし
ては、炭素数7〜12のアラルキル基が好ましく(例え
ば、ベンジル、フェニルエチル)、置換基(例えば、メ
チル、メトキシ、クロル原子)を有していてもよい。R
1 からR12で表されるアルケニル基としては、2−ペン
テニル、2−ブテニル、1−プロペニルおよび2−プロ
ペニル等を挙げることができる。R1 からR12で表され
るアルキニル基としては、エチニルおよび2−プロピニ
ル等を挙げることができる。R1 からR12で表されるア
シル基としては、アセチル、プロピオニルおよびベンゾ
イル等を挙げることができ、環を形成していてもよい。
一般式(1)においてX1 、X2 およびX3 で表される
1価の基としては、上記アリール基で述べた置換基が挙
げられる。
【0024】一般式(1)において、nは0あるいは1
〜6の整数を表し、各化合物は単独であっても混合物で
あっても構わない。混合物の場合には、nが0と1の混
合物、nが1と2の混合物、nが2と3の混合物、nが
3と4の混合物、nが0、1および2の混合物、nが
1、2および3の混合物、nが0、1、2および3の混
合物、nが0、1、2、3および4の混合物等あらゆる
組み合わせであってもよい。
【0025】本発明において、好適に用いられる上記一
般式(1)で表されるヘスペリジンスクアリリウム色素
(ジヒドロペリミジンスクアリリウム化合物)の具体例
を以下に示す。
【0026】
【化2】
【0027】
【化3】
【0028】
【化4】
【0029】
【化5】
【0030】
【化6】
【0031】以下に、前記「赤外線吸収染料のアルカリ
可溶性バインダーのアルカリ可溶性を実質的に低下させ
る性質の有無の判断指標」の試験によって得られる具体
的な残存率(%)の値の一例を示す。
【0032】
【表1】
【0033】本発明において、好適に用いられる上記一
般式(1)表されるジヒドロペリミジンスクアリリウム
化合物の合成は、以下の反応式に従って合成することが
できる。また、反応式中のnは、スクアリン酸の仕込量
で調整することができる。
【0034】
【化7】
【0035】本発明において、好適に用いられる上記一
般式(1)で表されるジヒドロペリミジンスクアリリウ
ム化合物は、具体的には以下のようにして合成すること
ができる。
【0036】(化合物1の合成)1,8−ジアミノナフ
タレン39.6g、ジペンチルカルボニルオキシメチル
ケトン71.5gおよびp−トルエンスルホン酸ソーダ
1水和物30mgをスチームバスで3時間加熱攪拌し、
メチルアルコール150mlを加え析出した結晶を濾過
し、2,2−ジペンチルカルボニルオキシメチル−2,
3−ジヒドロペリミジン(a)を97.3g得た。上記
で得た(a)2.13g、スクアリン酸0.57g、n
−ブチルアルコール10mlおよびトルエン10mlの
混合物を、生成する水を除去しながら外温130℃で5
時間加熱した。メチルアルコール20mlを加え、析出
した結晶を濾別した。その後、シリカゲルとクロロホル
ムを用いてカラムクロマトグラフィーで化合物1を分取
した(収量:0.5g、λmax :948.2nm(アセ
トン)、ε:2.19×105 )。
【0037】(化合物2の合成)上記(化合物1の合
成)で得られた(a)17.5g、スクアリン酸2.1
g、n−ブチルアルコール100mlおよびトルエン1
00mlの混合物を、生成する水を除去しながら外温1
30℃で3時間加熱攪拌した。放冷後、メチルアルコー
ル50mlを加え結晶を濾別し、シリカゲルとクロロホ
ルムを用いてカラムクロマトグラフィーで化合物(c)
を得た。上記で得た化合物(c)3.2g、スクアリン
酸0.178g、n−ブチルアルコール30mlおよび
トルエン30mlを外温140℃で加熱した。アセトン
30mlを加え、析出した結晶を濾別した後、メチレン
クロライド−アセトンで再結晶を行い、化合物2を8.
9g得た(収量:0.55g、λmax :1070.5n
m(CH2 Cl2 )、ε:1.69×105 )。
【0038】(化合物9の合成)2−メチル−2−ウン
デシル−2,3−ジヒドロペリミジン84.5g、スク
アリン酸22.3g、n−ブチルアルコール500ml
およびトルエン500mlを外温140℃で4時間加熱
攪拌した。析出した結晶を濾別し、アセトンで洗い、化
合物9を50g得た。 λmax :810nm(1.0)、991.6nm(1.
25)、1120.4nm(1.36)、1200nm
(0.9)、溶媒=CH2 Cl2 。なお、上記カッコ内
の数値はεであり、n=0の吸光度を1とした場合の相
対値で示してある。
【0039】また、本発明において、好適に用いられる
上記一般式(2)で表されるジヒドロペリミジンスクア
リリウム化合物は、具体的には以下のようにして合成す
ることができる。
【0040】(化合物26の合成)前記化合物1の合成
において得られた2,2−ジペンチルカルボニルオキシ
メチル−2,3−ジヒドロペリミジン(a)17.5
g、スクアリン酸2.1g、n−ブチルアルコール10
0mlおよびトルエン100mlの混合物を、生成する
水を除去しながら外温130℃で3時間加熱攪拌した。
放冷後、メチルアルコール50mlを加え、析出した結
晶を濾別した。その後、シリカゲルとクロロホルムを用
いてカラムクロマトグラフィーで化合物26を得た(収
量:10.9g、λmax :796nm(CH2
2 )、ε:1.2×105 )。
【0041】
【化8】
【0042】上記合成例で挙げた以外のジヒドロペリミ
ジンスクアリリウム化合物についても同様な方法で合成
することができる。合成したジヒドロペリミジンスクア
リリウム化合物のλmax を表2に示す。
【0043】
【表2】
【0044】〔アルカリ可溶性を実質的に低下させる赤
外線吸収染料〕本発明においては、アルカリ可溶性を実
質的に低下させる赤外線吸収染料を、前記アルカリ可溶
性を実質的に低下させない赤外線吸収染料と共に用いて
もよい。アルカリ可溶性を実質的に低下させるか否かの
指標は、「アルカリ可溶性を実質的に低下させない赤外
線吸収染料」の場合と同様である。即ち、前述の判断指
標の試験において、残存率が(%)の値が5%を超える
ものを本発明におけるアルカリ可溶性を実質的に低下さ
せる赤外線吸収染料という。アルカリ可溶性を実質的に
低下させる赤外線吸収染料としては、シアニン染料、ア
ミニウム染料やジインモニウム染料等が挙げられる。シ
アニン染料としては、例えば下記一般式(2)に示すよ
うなものが挙げられる。
【0045】
【化9】
【0046】前記一般式(2)中、R1 〜R4 は、それ
ぞれ独立に水素原子、置換基を有しても良い炭素数1〜
12のアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、シク
ロアルキル基、アリール基を表し、R1 とR2 、R3
4 はそれぞれ結合して環構造を形成していてもよい。
ここで、R1 〜R4 としては、具体的には、水素原子、
メチル基、エチル基、フェニル基、ドデシル基、ナフチ
ル基、ビニル基、アリル基、シクロヘキシル基等が挙げ
られる。また、これらの基が置換基を有する場合、その
置換基としては、ハロゲン原子、カルボニル基、ニトロ
基、ニトリル基、スルホニル基、カルボキシル基、カル
ボン酸エステル、スルホン酸エステル等が挙げられる。
5 〜R10は、それぞれ独立に置換基を有しても良い炭
素数1〜12のアルキル基を表し、ここで、R5 〜R10
としては、具体的には、メチル基、エチル基、フェニル
基、ドデシル基、ナフチル基、ビニル基、アリル基、シ
クロヘキシル基等が挙げられる。また、これらの基が置
換基を有する場合、その置換基としては、ハロゲン原
子、カルボニル基、ニトロ基、ニトリル基、スルホニル
基、カルボキシル基、カルボン酸エステル、スルホン酸
エステル等が挙げられる。
【0047】R11〜R13は、それぞれ独立に水素原子、
ハロゲン原子、置換基を有しても良い炭素数1〜8のア
ルキル基を表し、ここで、R12は、R11又はR13と結合
して環構造を形成していてもよく、m>2の場合は、複
数のR12同士が結合して環構造を形成していてもよい。
11〜R13としては、具体的には、塩素原子、シクロヘ
キシル基、R12同士が結合してなるシクロペンチル環、
シクロヘキシル環等が挙げられる。また、これらの基が
置換基を有する場合、その置換基としては、ハロゲン原
子、カルボニル基、ニトロ基、ニトリル基、スルホニル
基、カルボキシル基、カルボン酸エステル、スルホン酸
エステル等が挙げられる。また、mは1〜8の整数を表
し、好ましくは1〜3である。R14〜R15は、それぞれ
独立に水素原子、ハロゲン原子、置換基を有しても良い
炭素数1〜8のアルキル基を表し、R14はR15と結合し
て環構造を形成していてもよく、m>2の場合は、複数
のR14同士が結合して環構造を形成していてもよい。R
14〜R15しては、具体的には、塩素原子、シクロヘキシ
ル基、R14同士が結合してなるシクロペンチル環、シク
ロヘキシル環等が挙げられる。また、これらの基が置換
基を有する場合、その置換基としては、ハロゲン原子、
カルボニル基、ニトロ基、ニトリル基、スルホニル基、
カルボキシル基、カルボン酸エステル、スルホン酸エス
テル等が挙げられる。また、mは1〜8の整数を表し、
好ましくは1〜3である。
【0048】前記一般式(2)において、X- で示され
るアニオンの具体例としては、過塩素酸、四フッ化ホウ
酸、六フッ化リン酸、トリイソプロピルナフタレンスル
ホン酸、5−ニトロ−o−トルエンスルホン酸、5−ス
ルホサリチル酸、2,5−ジメチルベンゼンスルホン
酸、2,4,6−トリメチルベンゼンスルホン酸、2−
ニトロベンゼンスルホン酸、3−クロロベンゼンスルホ
ン酸、3−ブロモベンゼンスルホン酸、2−フルオロカ
プリルナフタレンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホ
ン酸、1−ナフトール−5−スルホン酸、2−メトキシ
−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイル−ベンゼンスルホン
酸、及びパラトルエンスルホン酸等を挙げることができ
る。これらの中でも特に六フッ化リン酸、トリイソプロ
ピルナフタレンスルホン酸や2,5−ジメチルベンゼン
スルホン酸のごときアルキル芳香族スルホン酸が好適で
ある。
【0049】前記一般式(2)で表される化合物の具体
例を以下に示すが、本発明はこの具体例に制限されるも
のではない。
【0050】
【化10】
【0051】アルカリ可溶性を実質的に低下させる赤外
線吸収染料に用いることができるアミニウム染料および
ジインモニウム染料としては、下記一般式(3)および
(4)で表される染料(化合物)が挙げられる。
【0052】
【化11】
【0053】上記式中、Aは、
【0054】
【化12】
【0055】(kは、1または2を表す。)を表し、B
は、
【0056】
【化13】
【0057】(kは、1または2を表す。)を表し、芳
香族環は低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン
原子または水酸基によって置換されていてもよい。R21
〜R28は、それぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、置
換もしくは未置換のアルキル基、置換もしくは未置換の
アルケニル基、置換もしくは未置換のアラルキル基、置
換もしくは未置換のアルキニル基であり、R21とR22
23とR24、R25とR26或いはR27とR28の組み合わせ
でNとともに置換もしくは未置換の5員環、置換もしく
は未置換の6員環、置換もしくは未置換の7員環を形成
してもよい。X-は、一般式(29で示したものと同じ
く、陰イオンを表す。
【0058】上記一般式(3)または(4)で表される
化合物は、公知の化合物であり、例えば米国特許第35
75871号や米国特許第3557012号等に記載さ
れている。
【0059】その他、アルカリ可溶性を実質的に低下さ
せる赤外線吸収染料に用いることができる市販品として
は、エポライトIV−62B、エポライト III−178、
エポライト III−130(以上、エポリン社製)、IR
G−022、IRG−002、IRG−003(以上、
日本化薬社製)等が挙げられる。
【0060】〔アルカリ可溶性バインダー〕本発明で使
用されるアルカリ可溶性バインダーとしては、ノボラッ
ク樹脂、ポリヒドロキシスチレン、アクリル樹脂等を挙
げることができる。本発明で使用されるノボラック樹脂
は、フェノール類とアルデヒド類を、酸性条件下で縮合
させて得られる樹脂である。好ましいノボラック樹脂と
しては、例えば、フェノールとホルムアルデヒドから得
られるノボラック樹脂、m−クレゾールとホルムアルデ
ヒドから得られるノボラック樹脂、p−クレゾールとホ
ルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂、o−クレ
ゾールとホルムアルデヒドから得られるノボラック樹
脂、オクチルフェノールとホルムアルデヒドから得られ
るノボラック樹脂、m−/p−混合クレゾールとホルム
アルデヒドから得られるノボラック樹脂、フェノール/
クレゾール(o−、m−、p−又はm−/p−、m−/
o−、o−/p−混合のいずれでもよい)の混合物とホ
ルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂等が挙げら
れる。これらのノボラック樹脂は、重量平均分子量が8
00〜200,000で、数平均分子量が400〜6
0,000のものが好ましい。
【0061】本発明において使用されるノボラック樹脂
以外のアルカリ可溶性バインダーとしては、例えばポリ
ヒドロキシスチレン類、ヒドロキシスチレン−N−置換
マレイミド共重合体、ヒドロキシスチレン−無水マレイ
ン酸共重合体、アルカリ可溶性基を有するアクリル系ポ
リマー、アルカリ可溶性基を有するウレタン型ポリマー
等が挙げられる。ここでアルカリ可溶性基としてはカル
ボキシル基、フェノール性水酸基、スルホン酸基、ホス
ホン酸基、イミド基等が挙げられる。
【0062】また、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ポ
リ−m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン
−N−置換マレイミド共重合体、p−ヒドロキシスチレ
ン−無水マレイン酸共重合体等のヒドロキシスチレン系
ポリマーを用いる場合には重量平均分子量が2,000
〜500,000、さらに、4,000〜300,00
0のものが好ましい。
【0063】アルカリ可溶性基を有するアクリル系ポリ
マーの例としては、メタクリル酸−ベンジルメタクリレ
ート共重合体、ポリ(ヒドロキシフェニルメタクリルア
ミド)、ポリ(ヒドロキシフェニルカルボニルオキシエ
チルアクリレート)、ポリ(2、4−ジヒドロキシフェ
ニルカルボニルオキシエチルアクリレート)や、特願平
8−211731明細書に記載のポリマー等が挙げられ
る。これらのアクリル系ポリマーは重量平均分子量が
2,000〜500,000、好ましくは4,000〜
300,000のものが好ましい。
【0064】アルカリ可溶性基を有するウレタン型ポリ
マーの例としては、ジフェニルメタンジイソシアネート
とヘキサメチレンジイソシアネート、テトラエチレング
リコール、2、2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオ
ン酸を反応させて得られる樹脂等が挙げられる。これら
のアルカリ可溶性ポリマーのうち、ヒドロキシスチレン
系ポリマーおよびアルカリ可溶性基を有するアクリル系
共重合体は現像性の点で好ましい。
【0065】本発明において、これらのアルカリ可溶性
バインダーは全平版印刷版材料固形分中、10〜90重
量%、好ましくは20〜85重量%、特に好ましくは3
0〜80重量%の添加量で用いられる。アルカリ可溶性
の高分子化合物の添加量が10重量%未満であると記録
層の耐久性が悪化し、また、90重量%を越えると感
度、耐久性の両面で好ましくない。また、これらのアル
カリ可溶性バインダーは、1種類のみで使用しても良い
し、あるいは2種類以上を組み合わせて使用しても良
い。
【0066】〔バインダーのアルカリ可溶性を実質的に
低下させる物質〕本発明において、以上の赤外線吸収剤
が赤外線を吸収して発生する熱により、アルカリ可溶性
バインダーのアルカリ可溶性を実質的に低下させる物質
の作用が消失し、ポジ画像が形成される。この物質の当
該機能により初めて本発明の平版印刷版材料に画像形成
が可能となる。この物質におけるアルカリ可溶性を実質
的に低下させるか否かの指標は、前述の赤外線吸収剤の
場合と同様の判断指標が用いられる。
【0067】バインダーのアルカリ可溶性を実質的に低
下させる物質の具体例としては、例えば、S.I.Schlesin
ger, Photogr. Sci. Eng., 18,387(1974) 、T.S.Bal et
al., Polymer, 21,423(1980) 等に記載のジアゾニウム
塩、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056 号、特開平
3-140,140 号等に記載のアンモニウム塩、D.C.Neckeret
al., Macromolecules, 17,2468(1984)、C.S.Wen et a
l., Teh, Proc. Conf.Rad. Curing ASIA, p478, Tokyo,
Oct(1988) 、米国特許第4,069,055 号、同4,069,056
号等に記載のホスホニウム塩、J.V.Crivello et al., M
acromolecules,10(6),1307(1977) 、Chem. & Eng. New
s, Nov. 28, p31(1988) 、欧州特許第104,143 号、米国
特許第339,049 号、同第410,201 号、特開平2-150,848
号、特開平2-296,514 号等に記載のヨードニウム塩、J.
V.Crivello et al., Polymer J.17, 73(1985)、J.V.Cri
vello et al., J.Org. Chem., 43,3055(1978)、W.R.Wat
tet al., J.Polymer Sci., Polymer Chem. Ed., 22, 17
89(1984)、J.V.Crivelloet al., Polymer Bull., 14,27
9(1985)、J.V.Crivello et al., Macromolecules, 14
(5), 1141(1981)、J.V.Crivello et al., J.Polymer Sc
i., Polymer Chem.Ed., 17,2877(1979) 、欧州特許第37
0,693 号、米国特許第3,902,114 号、欧州特許第233,56
7 号、同297,443 号、同297,442 号、米国特許第4,933,
377 号、同410,201 号、同339,049 号、同4,760,013
号、同4,734,444 号、同2,833,827 号、独国特許第2,90
4,626 号、同3,604,580 号、同3,604,581 号等に記載の
スルホニウム塩、J.V.Crivello et al., Macromolecule
s, 10(6), 1307(1977)、J.V.Crivello et al., J.Polym
er Sci., Polymer Chem. Ed., 17,1047(1979) 等に記載
のセレノニウム塩、C.S.Wen et al., Teh, Proc. Conf.
Rad. Curing ASIA, p478, Tokyo, Oct(1988) 等に記載
のアルソニウム塩等のオニウム塩、
【0068】米国特許第3,905,815 号、特公昭46-4605
号、特開昭48-36281号、特開昭55-32070号、特開昭60-2
39736 号、特開昭61-169835 号、特開昭61-169837 号、
特開昭62-58241号、特開昭62-212401 号、特開昭63-702
43号、特開昭63-298339 号等に記載の有機ハロゲン化合
物、K.Meier et al., J.Rad. Curing, 13(4),26(198
6)、T.P.Gill et al., Inorg. Chem., 19,3007(1980)、
D.Astruc, Acc. Chem. Res., 19(12), 377(1896)、特開
平2-161445号等に記載の有機金属/有機ハロゲン化物、
S.Hayase et al., J.Polymer Sci., 25,753(1987) 、E.
Reichman et al., J.Polymer Sci., Poliymer Chem. E
d., 23,1(1985) 、Q.Q.Zhu et al., J.Photochem., 36,
85, 39, 317(1987) 、B.Amit et al., Tetrahedron Le
tt., (24)2205(1973)、D.H.R.Barton et al., J.Chem.
Soc., 3571(1965) 、P.M.Collins et al., J.Chem. So
c., Perkin I,1695(1975) 、M. Rudinstein et al., Te
trahedron Lett.,(17), 1445(1975)、J.W.Walker et a
l., J. Am. Chem. Soc., 110,7170(1988)、S.C.Busman
et al., J. Imaging Technol., 11(4), (1985) 、H.M.H
oulihan et al., Macromolecules, 21,2001(1988)、P.
M.Collins et al., J.Chem.Soc., Chem. Commun., 532
(1972)、S.Hayase et al., Macromolecules, 18,1799(1
985), E.Reichmanis et al., J.Electrochem. Soc., So
lid State Sci. Technol., 130(6) 、F.M.Houlihan et
al., Macromolecules, 21,2001(1988)、欧州特許第029
0,750号、同046,083 号、同156,535 号、同271,851
号、同0,388,343 号、米国特許第3,901,710 号、同4,18
1,531 号、特開昭60-198538 号、特開昭53-133022 号等
に記載の0-ニトロベンジル型保護基を有する光酸発生
剤、TUNOOKA etal., Polymer Preprints Japan, 35
(8)、G.Berner et al., J.Rad. Curing, 13(4) 、W.J.M
ijs et al., Coating Technol., 55(697), 45(1983), A
kzo、H.Adachi et al., Polymer Preprints, Japan, 37
(3)、欧州特許第0199,672号、同84515 号、同199,672
号、同044,115 号、同0101,122号、米国特許第4,618,55
4 号、同4,371,605 号、同4,431,774 号、特開昭64-181
43号、特開平2-245756号、特開平3-140109号等に記載の
イミノスルホネート等に代表される光分解してスルホン
酸を発生する化合物、特開昭61-166544 号等に記載のジ
スルホン化合物を挙げることができる。
【0069】また、これらの酸発生剤等の物質をポリマ
ーの主鎖又は側鎖に導入した化合物、例えば、M.E.Wood
house et al., J. Am. Chem. Soc., 104, 5586(1982)、
S.P.Pappas et al., J.Imaging Sci., 30(5), 218(198
6) 、S. Kondo et al., Makromol. Chem. Rapid Commu
n., 9,625(1988) 、Y.Yamada et al., Makromol, Chem.
152, 153,163(1972) 、J.V.Crivello et al., J.Polyme
r Sci., Polymer Chem.Ed., 17,3845(1979) 、米国特許
第3,849,137 号、独国特許第3914407 、特開昭63-26653
号、特開昭55-164824 号、特開昭62-69263号、特開昭63
-14603号、特開昭63-163452 号、特開昭62-153853 号、
特開昭63-146029 号等に記載の化合物を用いることがで
きる。さらに、V.N.R.Pillai, Synthesis, (1),1(198
0)、A. Abad et al., Tetrahedron Lett., (47)4555(19
71) 、D.H.R.Barton et al., J.Chem. Soc., (C), 329
(1970) 、米国特許第3,779,778 号、欧州特許第126,712
号等に記載の光により酸を発生する化合物も使用する
ことができる。
【0070】上記の化合物の中で、特に有効に用いられ
る化合物を以下に示す。 (1)トリハロメチル基が置換した下記一般式(PAG
1)で表されるオキサゾール誘導体又は一般式(PAG
2)で表されるs−トリアジン誘導体。
【0071】
【化14】
【0072】式中、R1 は置換若しくは無置換のアリー
ル基又はアルケニル基、R2 は置換若しくは置換のアリ
ール基、アルケニル基又はアルキル基、又は−CY3
示す。Yは塩素原子又は臭素原子を示す。具体的には以
下の化合物を挙げることができるがこれらに限定される
ものではない。
【0073】
【化15】
【0074】
【化16】
【0075】(2)下記の一般式(PAG3)で表され
るヨードニウム塩、又は一般式(PAG4)で表される
スルホニウム塩。
【0076】
【化17】
【0077】式中、Ar1 及びAr2 は各々独立に置換
又は無置換のアリール基を示す。好ましい置換基として
は、アルキル基、ハロアルキル基、シクロアルキル基、
アリール基、アルコキシ基、ニトロ基、カルボキシ基、
アルコキシカルボニル基、ヒドロキシ基、メルカプト基
及びハロゲン原子が挙げられる。R3 、R4 及びR5
各々独立に、置換若しくは無置換のアルキル基又はアリ
ール基を示す。好ましくは炭素数6〜14のアリール
基、炭素数1〜8のアルキル基及びそれらの置換誘導体
である。好ましい置換基としては、アリール基に対して
は炭素数1〜8のアルコキシ基、炭素数1〜8のアルキ
ル基、ニトロ基、カルボキシル基、ヒドロキシ基および
ハロゲン原子であり、アルキル基に対しては炭素数1〜
8のアルコキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボ
ニル基である。
【0078】Z- は対アニオンを示し、例えば、B
4 、AsF6 - 、PF6 - 、SbF6 - 、Si
6 2- 、ClO4 - 、CF3 SO3 - 等のパーフルオロ
アルカンスルホン酸アニオン、ペンタフルオロベンゼン
スルホン酸アニオン、ナフタレン−1−スルホン酸アニ
オン等の縮合多核芳香族スルホン酸アニオン、アントラ
キノンスルホン酸アニオン、9,10−ジメトキシアン
トラセン−2−スルホン酸アニオン、スルホン酸基含有
染料等を挙げることができるがこれらに限定されるもの
ではない。また、R3 、R4 及びR5 のうちの2つ並び
にAr1 及びAr2 はそれぞれの単結合又は置換基を介
して結合してもよい。
【0079】具体例としては以下に示す化合物が挙げら
れるが、これらに限定されるものではない。
【0080】
【化18】
【0081】
【化19】
【0082】一般式(PAG3)又は(PAG4)で示
される上記オニウム塩は公知であり、例えば、J.W.Knap
czyk et al., J. Am. Chem. Soc., 91,145(1969)、A.L.
Maycok et al., J.Org. Chem., 35,2532,(1970) 、E.Go
ethas et al., Bull. Soc. Chem. Belg., 73,546,(196
4) 、H.M.Leicester 、J. Ame. Chem. Soc., 51,3587(1
929) 、J.V.Crivello et al., J.Polym. Chem. Ed., 1
8,2677(1980)、米国特許第2,807,648 号及び同4,247,47
3 号、特開昭53-101,331号等に記載の方法により合成す
ることができる。 (3)下記一般式(PAG5)で表されるジスルホン誘
導体又は一般式(PAG6)で表されるイミノスルホネ
ート誘導体。
【0083】
【化20】
【0084】式中、Ar3 及びAr4 は各々独立に置換
又は無置換のアリール基を示す。R 6 は置換若しくは無
置換のアルキル基又はアリール基を示す。Aは置換若し
くは無置換のアルキレン基、アルケニレン基又はアリー
レン基を示す。具体例としては以下に示す化合物が挙げ
られるが、これらに限定されるものではない。
【0085】
【化21】
【0086】
【化22】
【0087】これらの化合物の添加量は、平版印刷版材
料の全固形分を基準として通常0.001〜40重量%
の範囲で用いられ、好ましくは0.01〜20重量%、
さらに好ましくは0.1〜5重量%の範囲で使用され
る。
【0088】〔その他の成分〕本発明の平版印刷版材料
には、必要に応じて上記以外に種々の化合物を添加して
も良い。例えば、可視光域に大きな吸収を持つ染料を画
像の着色剤として使用することができる。具体的にはオ
イルイエロー#101、オイルイエロー#103、オイ
ルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブルー
BOS、オイルブルー#603、オイルブラックBY、
オイルブラックBS、オイルブラックT−505(以上
オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピュアブル
ー、クリスタルバイオレット(CI42555)、メチ
ルバイオレット(CI42535)、エチルバイオレッ
ト、ローダミンB(CI145170B)、マラカイト
グリーン(CI42000)、メチレンブルー(CI5
2015)など、あるいは特開昭62−293247号
公報に記載されている染料を挙げることができる。これ
らの染料は、画像形成後、画像部と非画像部の区別がつ
きやすいので、添加する方が好ましい。尚、添加量は、
平版印刷版材料全固形分に対し、0.01〜10重量%
の割合である。
【0089】また、本発明にかかる平版印刷版材料中に
は、現像条件に対する処理の安定性を広げるため、特開
昭62−251740号公報や特開平3−208514
号公報に記載されているような非イオン界面活性剤、特
開昭59−121044号公報、特開平4−13149
号公報に記載されているような両性界面活性剤を添加す
ることができる。非イオン界面活性剤の具体例として
は、ソルビタントリステアレート、ソルビタンモノパル
ミテート、ソルビタントリオレート、ステアリン酸モノ
グリセリド、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテ
ル等が挙げられる。両面活性剤の具体例としては、アル
キルジ(アミノエチル)グリシン、アルキルポリアミノ
エチルグリシン塩酸塩、2−アルキル−N−カルボキシ
エチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ンやN−テトラデシル−N,N−ベタイン型(例えば、
商品名アモーゲンK、第一工業(株)製)等が挙げられ
る。上記非イオン界面活性剤および両性界面活性剤の平
版印刷版材料中に占める割合は、0.05〜15重量%
が好ましく、より好ましくは0.1〜5重量%である。
【0090】更に本発明にかかる平版印刷版材料中には
必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するために可塑剤が
加えられる。例えば、ブチルフタリル、ポリエチレング
リコール、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フ
タル酸ジブチル、フタル酸ジへキシル、フタル酸ジオク
チル、リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸
トリオクチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、ア
クリル酸またはメタアクリル酸のオリゴマーおよびポリ
マー等が用いられる。
【0091】これら以外にも、エポキシ化合物、ビニル
エーテル類、さらには特願平7−18120号に記載の
ヒドロキシメチル基を持つフェノール化合物、アルコキ
シメチル基を有するフェノール化合物等を添加しても良
い。
【0092】本発明にかかる平版印刷版材料は、通常上
記各成分を溶媒に溶かして、適当な支持体上に塗布する
ことにより製造することができる。ここで使用する溶媒
としては、エチレンジクロライド、シクロヘキサノン、
メチルエチルケトン、メタノール、エタノール、プロパ
ノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、1−
メトキシ−2−プロパノール、2−メトキシエチルアセ
テート、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、ジメ
トキシエタン、乳酸メチル、乳酸エチル、N,N−ジメ
チルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、テ
トラメチルウレア、N−メチルピロリドン、ジメチルス
ルホキシド、スルホラン、γ−ブチルラクトン、トルエ
ン、水等をあげることができるがこれに限定されるもの
ではない。これらの溶媒は単独あるいは混合して使用さ
れる。溶媒中の上記成分(添加剤を含む全固形分)の濃
度は、好ましくは1〜50重量%である。また塗布、乾
燥後に得られる支持体上の塗布量(固形分)は、用途に
よって異なるが、平版印刷用版材についていえば一般的
に0.5〜5.0g/m2 が好ましい。塗布する方法と
しては、種々の方法を用いることができるが、例えば、
バーコーター塗布、回転塗布、スプレー塗布、カーテン
塗布、ディップ塗布、エアーナイフ塗布、ブレード塗
布、ロール塗布等を挙げることができる。塗布量が少な
くなるにつれて、見かけの感度は大になるが、画像記録
膜の皮膜特性は低下する。
【0093】本発明における平版印刷版材料中には、塗
布性を良化するための界面活性剤、例えば特開昭62−
170950号公報に記載されているようなフッ素系界
面活性剤を添加することができる。好ましい添加量は、
全平版印刷版材料固形分中0.01〜1重量%さらに好
ましくは0.05〜0.5重量%である。
【0094】本発明に使用される支持体としては、寸度
的に安定な板状物であり、例えば、紙、プラスチック
(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミ
ニウム、亜鉛、銅等)、プラスチックフィルム(例え
ば、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン
酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、
硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネ
ート、ポリビニルアセタール等)、上記のごとき金属が
ラミネートもしくは蒸着された、紙もしくはプラスチッ
クフィルム等が含まれる。
【0095】本発明の支持体としては、ポリエステルフ
ィルム又はアルミニウム板が好ましく、その中でも寸法
安定性がよく、比較的安価であるアルミニウム板は特に
好ましい。好適なアルミニウム板は、純アルミニウム板
およびアルミニウムを主成分とし、微量の異元素を含む
合金板であり、更にアルミニウムがラミネートもしくは
蒸着されたプラスチックフィルムでもよい。アルミニウ
ム合金に含まれる異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、
銅、マグネシウム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケ
ル、チタンなどがある。合金中の異元素の含有量は高々
10重量%以下である。本発明において特に好適なアル
ミニウムは、純アルミニウムであるが、完全に純粋なア
ルミニウムは精錬技術上製造が困難であるので、僅かに
異元素を含有するものでもよい。このように本発明に適
用されるアルミニウム板は、その組成が特定されるもの
ではなく、従来より公知公用の素材のアルミニウム板を
適宜に利用することができる。本発明で用いられるアル
ミニウム板の厚みはおよそ0.1mm〜0.6mm程
度、好ましくは0.15mm〜0.4mm、特に好まし
くは0.2mm〜0.8mmである。
【0096】アルミニウム板を粗面化するに先立ち、所
望により、表面の圧延油を除去するための例えば界面活
性剤、有機溶剤またはアルカリ性水溶液などによる脱脂
処理が行われる。アルミニウム板の表面の粗面化処理
は、種々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗
面化する方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法
および化学的に表面を選択溶解させる方法により行われ
る。機械的方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨
法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用
いることができる。また、電気化学的な粗面化法として
は塩酸または硝酸電解液中で交流または直流により行う
方法がある。また、特開昭54−63902号に開示さ
れているように両者を組み合わせた方法も利用すること
ができる。この様に粗面化されたアルミニウム板は、必
要に応じてアルカリエッチング処理および中和処理され
た後、所望により表面の保水性や耐摩耗性を高めるため
に陽極酸化処理が施される。アルミニウム板の陽極酸化
処理に用いられる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形
成する種々の電解質の使用が可能で、一般的には硫酸、
リン酸、蓚酸、クロム酸あるいはそれらの混酸が用いら
れる。それらの電解質の濃度は電解質の種類によって適
宜決められる。
【0097】陽極酸化の処理条件は用いる電解質により
種々変わるので一概に特定し得ないが一般的には電解質
の濃度が1〜80重量%溶液、液温は5〜70℃、電流
密度5〜60A/dm2 、電圧1〜100V、電解時間
10秒〜5分の範囲であれば適当である。陽極酸化皮膜
の量は1.0g/m2 より少ないと耐刷性が不十分であ
ったり、平版印刷版の非画像部に傷が付き易くなって、
印刷時に傷の部分にインキが付着するいわゆる「傷汚
れ」が生じ易くなる。陽極酸化処理を施された後、アル
ミニウム表面は必要により親水化処理が施される。本発
明に使用される親水化処理としては、米国特許第2,7
14,066号、同第3,181,461号、第3,2
80,734号および第3,902,734号に開示さ
れているようなアルカリ金属シリケート(例えばケイ酸
ナトリウム水溶液)法がある。この方法においては、支
持体がケイ酸ナトリウム水溶液で浸漬処理されるかまた
は電解処理される。他に特公昭36−22063号公報
に開示されているフッ化ジルコン酸カリウムおよび米国
特許第3,276,868号、同第4,158,461
号、同第4,689,272号に開示されているような
ポリビニルホスホン酸で処理する方法などが用いられ
る。
【0098】本発明にかかる平版印刷版材料は、必要に
応じて支持体上に下塗層を設けることができる。下塗層
成分としては種々の有機化合物が用いられ、例えば、カ
ルボキシメチルセルロース、デキストリン、アラビアガ
ム、2−アミノエチルホスホン酸などのアミノ基を有す
るホスホン酸類、置換基を有してもよいフェニルホスホ
ン酸、ナフチルホスホン酸、アルキルホスホン酸、グリ
セロホスホン酸、メチレンジホスホン酸およびエチレン
ジホスホン酸などの有機ホスホン酸、置換基を有しても
よいフェニルリン酸、ナフチルリン酸、アルキルリン酸
およびグリセロリン酸などの有機リン酸、置換基を有し
てもよいフェニルホスフィン酸、ナフチルホスフィン
酸、アルキルホスフィン酸およびグリセロホスフィン酸
などの有機ホスフィン酸、グリシンやβ−アラニンなど
のアミノ酸類、およびトリエタノールアミンの塩酸塩な
どのヒドロキシ基を有するアミンの塩酸塩等から選ばれ
るが、2種以上混合して用いてもよい。有機下塗層の被
覆量は、2〜200mg/m2 が適当である。
【0099】以上のようにして、本発明にかかる平版印
刷版材料を用いた平版印刷用版材を作製することができ
る。この平版印刷用版材は、波長760nmから120
0nmの赤外線を放射する固体レーザ及び半導体レーザ
により画像露光される。本発明においては、レーザ照射
後すぐに現像処理を行っても良いが、必要に応じてレー
ザ照射工程と現像工程の間に加熱処理を行うこともでき
る。加熱処理の条件は、80℃〜150℃の範囲内で1
0秒〜5分間行うことが好ましい。この加熱処理によ
り、レーザ照射時、記録に必要なレーザエネルギーを減
少させることができる場合がある。
【0100】必要に応じて加熱処理を行った後、本発明
にかかる平版印刷版材料はアルカリ性水溶液にて現像さ
れる。本発明にかかる平版印刷版材料の現像液および補
充液としては従来より知られているアルカリ水溶液が使
用できる。例えば、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウ
ム、第3リン酸ナトリウム、第3リン酸カリウム、第3
リン酸アンモニウム、第2リン酸ナトリウム、第2リン
酸カリウム、第2リン酸アンモニウム、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリ
ウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素アンモニウム、ほう
酸ナトリウム、ほう酸カリウム、ほう酸アンモニウム、
水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、水酸化カリウ
ムおよび水酸化リチウムなどの無機アルカリ塩が挙げら
れる。また、モノメチルアミン、ジメチルアミン、トリ
メチルアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、ト
リエチルアミン、モノイソプロピルアミン、ジイソプロ
ピルアミン、トリイソプロピルアミン、n−ブチルアミ
ン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリ
エタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイ
ソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジア
ミン、ピリジンなどの有機アルカリ剤も用いられる。こ
れらのアルカリ剤は単独もしくは2種以上を組み合わせ
て用いられる。
【0101】これらのアルカリ剤の中で特に好ましい現
像液は、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム等のケイ酸
塩水溶液である。その理由はケイ酸塩の成分である酸化
珪素SiO2 とアルカリ金属酸化物M2 Oの比率と濃度
によって現像性の調節が可能となるためであり、例え
ば、特開昭54−62004号公報、特公昭57−74
27号に記載されているようなアルカリ金属ケイ酸塩が
有効に用いられる。
【0102】更に自動現像機を用いて現像する場合に
は、現像液よりもアルカリ強度の高い水溶液(補充液)
を現像液に加えることによって、長時間現像タンク中の
現像液を交換する事なく、多量の平版印刷用版材を処理
できることが知られている。本発明においてもこの補充
方式が好ましく適用される。現像液および補充液には現
像性の促進や抑制、現像カスの分散および印刷版画像部
の親インキ性を高める目的で必要に応じて種々の界面活
性剤や有機溶剤を添加できる。好ましい界面活性剤とし
ては、アニオン系、カチオン系、ノニオン系および両性
界面活性剤があげられる。更に現像液および補充液には
必要に応じて、ハイドロキノン、レゾルシン、亜硫酸、
亜硫酸水素酸などの無機酸のナトリウム塩、カリウム塩
等の還元剤、更に有機カルボン酸、消泡剤、硬水軟化剤
を加えることもできる。上記現像液および補充液を用い
て現像処理された印刷版は水洗水、界面活性剤等を含有
するリンス液、アラビアガムや澱粉誘導体を含む不感脂
化液で後処理される。本発明にかかる平版印刷版材料を
印刷用版材として使用する場合の後処理としては、これ
らの処理を種々組み合わせて用いることができる。
【0103】近年、製版・印刷業界では製版作業の合理
化および標準化のため、印刷用版材用の自動現像機が広
く用いられている。この自動現像機は、一般に現像部と
後処理部からなり、印刷用版材を搬送する装置と各処理
液槽およびスプレー装置からなり、露光済みの印刷版を
水平に搬送しながら、ポンプで汲み上げた各処理液をス
プレーノズルから吹き付けて現像処理するものである。
また、最近は処理液が満たされた処理液槽中に液中ガイ
ドロールなどによって印刷用版材を浸漬搬送させて処理
する方法も知られている。このような自動処理において
は、各処理液に処理量や稼働時間等に応じて補充液を補
充しながら処理することができる。また、実質的に未使
用の処理液で処理するいわゆる使い捨て処理方式も適用
できる。
【0104】以上のようにして得られた平版印刷版は所
望により不感脂化ガムを塗布したのち、印刷工程に供す
ることができるが、より一層の高耐刷力の平版印刷版と
したい場合にはバーニング処理が施される。平版印刷版
をバーニング処理する場合には、バーニング処理面を、
特公昭61−2518号、同55−28062号、特開
昭62−31859号、同61−159655号の各公
報に記載されているような整面液で処理することが好ま
しい。その方法としては、該整面液を浸み込ませたスポ
ンジや脱脂綿にて、平版印刷版上に塗布するか、整面液
を満たしたバット中に印刷版を浸漬して塗布する方法
や、自動コーターによる塗布などが適用される。また、
塗布した後でスキージ、あるいは、スキージローラー
で、その塗布量を均一にすることは、より好ましい結果
を与える。整面液の塗布量は一般に0.03〜0.8g
/m2 (乾燥重量)が適当である。
【0105】整面液が塗布された平版印刷版は必要であ
れば乾燥された後、バーニングプロセッサー(たとえば
富士写真フイルム(株)より販売されているバーニング
プロセッサー:BP−1300)などで高温に加熱され
る。この場合の加熱温度及び時間は、画像を形成してい
る成分の種類にもよるが、180〜300℃の範囲で1
〜20分の範囲が好ましい。バーニング処理された平版
印刷版は、必要に応じて適宜、水洗、ガム引きなどの従
来より行われている処理を施こすことができるが水溶性
高分子化合物等を含有する整面液が使用された場合には
ガム引きなどのいわゆる不感脂化処理を省略することが
できる。この様な処理によって得られた平版印刷版はオ
フセット印刷機等にかけられ、多数枚の印刷に用いられ
る。
【0106】
【実施例】以下、実施例により、本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。実施例1 厚さ0.30mmのアルミニウム板(材質1050)を
トリクロロエチレン洗浄して脱脂した後、ナイロンブラ
シと400メッシュのパミストン−水懸濁液を用いてそ
の表面を砂目立てし、よく水で洗浄した。この板を45
℃の25%水酸化ナトリウム水溶液に9秒間浸漬してエ
ッチングを行い水洗後、更に2%HNO 3 により20秒
間浸漬して水洗した。この時の砂目立て表面のエッチン
グ量は約3g/m2 であった。次にこの板を7%H2
4 を電解液として電流密度15A/dm2 で3g/m
2 の直流陽極酸化皮膜を設けた後、水洗乾燥した。次に
このアルミニウム板に下記下塗り液を塗布し、80℃、
30秒乾燥した。乾燥後の被覆量は10mg/m2 であ
った。
【0107】(下塗り液) ・β−アラニン 0.1 g ・フェニルホスホン酸 0.05g ・メタノール 40 g ・純水 60 g 更にこのアルミニウム板に下記感光液を塗布し、ポジ型
平版印刷版を作製した。
【0108】 (感光液) ・赤外線吸収染料(前記化合物1) 0.10g ・ナフトキノン−1,2−ジアジド−スルホニルクロリドとピ ロガロール−アセトン樹脂とのエステル化物(米国特許 第3,635,709号明細書実施例1に記載されてい るもの) 0.90g ・クレゾールとホルムアルデヒドから得られるノボラック樹脂 (メタ:パラ比=6:4、重量平均分子量1800) 2.00g ・p−オクチルフェノール−ホルムアルデヒドノボラック 0.02g ・ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホニルクロリド 0.01g ・テトラヒドロ無水フタル酸 0.05g ・4−(p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミ ノフェニル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s −トリアジン 0.02g ・4−(p−N−(p−ヒドロキシベンゾイル)アミノフェニ ル)−2,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリア ジン 0.02g ・ビクトリアピュアブルーBOHの対イオンを1−ナフタレン −スルホン酸にした染料 0.03g ・メガファックF−177(大日本インキ化学工業(株)製、 フッ素系界面活性剤) 0.06g ・メチルエチルケトン 20 g ・メチルアルコール 7 g
【0109】得られたポジ型平版印刷用版材を、版面出
力2Wに調節したYAGレーザで露光した後、富士写真
フイルム(株)製現像液、DP−4(1:8)、リンス
液FR−3(1:7)を仕込んだ自動現像機を通して処
理した。感度は、90mJ/cm2 であった。次いで富
士写真フイルム(株)製ガムGU−7(1:1)で版面
を処理し、ハイデルKOR−D機で印刷した。非画像部
に汚れのない良好な印刷物が70,000枚得られた。
【0110】次に、前記ポジ型平版印刷用版材を温度4
5℃、相対湿度75%の耐久環境下で3日間放置し、上
記同様、露光、処理および印刷を行ったが、かかる耐久
環境下に放置しない場合と同様に、非画像部に汚れのな
い、良好な印刷物が得られた。
【0111】比較例1 赤外線吸収染料として、IRG−022(日本化薬社製
ジインモニウム染料)0.20gを用いるほかは、実施
例1と同様の操作をして、ポジ型平版印刷版を作製し
た。実施例1と同様のレーザ露光、現像処理を行ったと
ころ、300mJ/cm2の感度を示し、非画像部に残
色が生じた。この版を実施例1と同様の条件で印刷した
ところ、非画像部に印刷汚れを生じた。
【0112】実施例2 赤外線吸収染料として、前記化合物1を0.10gとI
RG−022(日本化薬社製ジインモニウム染料)0.
10gとの混合物を用いるほかは、実施例1と同様の操
作をして、ポジ型平版印刷版を作製した。実施例1と同
様のレーザ露光、現像処理を行ったところ、100mJ
/cm2の感度を示した。この版は、印刷時の耐久性に
優れており、実施例1と同様の条件で印刷を行ったとこ
ろ、非画像部に汚れのない良好な印刷物が80,000
枚得られた。
【0113】次に、前記ポジ型平版印刷用版材を温度4
5℃、相対湿度75%の耐久環境下で3日間放置し、上
記同様、露光、処理および印刷を行ったが、かかる耐久
環境下に放置しない場合と同様に、非画像部に汚れのな
い、良好な印刷物が得られた。
【0114】実施例3 赤外線吸収染料として、前記化合物26を用いるほか
は、実施例1と同様の操作をして、ポジ型平版印刷版を
作製した。得られたポジ型平版印刷用版材を、ヒートモ
ードレーザとしての半導体レーザ(波長825nm、ビ
ーム径:1/e2 =6μm)を用い、線速度8m/se
cで版面出力110mWに調節し、露光した。露光後1
10℃で1分間加熱処理した後、富士写真フイルム
(株)製現像液、DP−4(1:8)、リンス液FR−
3(1:7)を仕込んだ自動現像機を通して処理した。
感度は、100mJ/cm2 であった。次いで富士写真
フイルム(株)製ガムGU−7(1:1)で版面を処理
し、ハイデルKOR−D機で印刷した。非画像部に汚れ
のない良好な印刷物が65,000枚得られた。
【0115】次に、前記ポジ型平版印刷用版材を温度4
5℃、相対湿度75%の耐久環境下で3日間放置し、上
記同様、露光、処理および印刷を行ったが、かかる耐久
環境下に放置しない場合と同様に、非画像部に汚れのな
い、良好な印刷物が得られた。
【0116】実施例4 厚さ0.24mmのアルミニウム板をナイロンブラシと
400メッシュのパミストン−水濁液を用いその表面を
砂目立てした後、よく水で洗浄して基板[I]を用意し
た。基板[I]を10%水酸化ナトリウムに70℃で2
0秒間浸漬してエッチングした後流水で水洗後、20%
HNO3 で中和洗浄、水洗し、12.7Vの条件下で正
弦波の交番波形電流を用いて0.7%硝酸水溶液中で4
00クーロン/dm2 の電気量で電解粗面化処理を行
い、水洗して基板[II]を用意した。
【0117】この基板[II]を10%水酸化ナトリウム
水溶液中で表面の溶解量が0.9g/m2 になるように
処理した。水洗後、20%硝酸溶液中で中和、洗浄して
デスマットを行った後、18%硝酸水溶液中で、酸化皮
膜量が3g/m2 になるように陽極酸化処理した。次に
下記感光液を調製し、上記の陽極酸化されたアルミニウ
ム板上に塗布し、100℃で2分間乾燥してポジ型平版
印刷版を作製した。この時の塗布量は乾燥重量で2.3
g/m2 であった。
【0118】 (感光液の組成) ・2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンとナフトキノ ン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロリドとのエ ステル化物(エステル化率:90mol%) 0.45 g ・N−(p−アミノスルフォニルフェニル)メタクリルアミ ドとメタクリル酸メチルの共重合体(ヨーロッパ特許第 330,239(A2 )号明細書の実施例1に記載され ているもの) 1.70 g ・ナフタレン−2−スルホン酸 0.007g ・クレゾール(メタ体60%、オルト体40%)−ホルムア ルデヒド樹脂(重量平均分子量;4,000) 0.70 g ・2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロ ロメチル)−s−トリアジン 0.02 g ・ナフトキノン−1,2−ジアジド−スルホニルクロリド 0.01 g ・ビクトリアピュアブル−BOH(保土谷化学(株)製の染 料) 0.015g ・赤外線吸収染料(前記化合物1) 0.2 g ・メガファックF−177(大日本インキ化学工業(株)製 フッ素系界面活性剤) 0.004g ・ジメチルホルムアミド 4 g ・1−メトキシ−2−プロパノール 9 g ・メチルエチルケトン 7 g
【0119】得られたポジ型平版印刷版を版面出力2W
に調整したYAGレーザで露光し、DP−4(商品名:
富士写真フイルム(株)製)の8倍希釈水溶液で25℃
において60秒間浸漬現像した。感度は、90mJ/c
2 であった。
【0120】得られた平版印刷版の耐刷力は、UVイン
キ使用時45,000枚、油性インキ使用時90,00
0枚と優れたものであった。またこの平版印刷版はUV
インキ用洗浄液耐性に優れたものであった。
【0121】次に、前記ポジ型平版印刷用版材を温度4
5℃、相対湿度75%の耐久環境下で3日間放置し、上
記同様、露光、処理および印刷を行ったが、かかる耐久
環境下に放置しない場合と同様に、非画像部に汚れのな
い、良好な印刷物が得られた。
【0122】
【発明の効果】本発明では、上記特定の赤外線吸収染料
を用いることにより、コンピュータ等のディジタルデー
タから直接製版可能であり、高感度で、保存安定性に優
れ、印刷適性に優れ、かつ印刷汚れの出ないレーザ直描
型平版印刷版材料を提供することができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリ可溶性バインダーと、該バイン
    ダーのアルカリ可溶性を実質的に低下させる物質と、前
    記バインダーのアルカリ可溶性を実質的に低下させない
    赤外線吸収染料と、を含むことを特徴とするレーザ直描
    型平版印刷版材料。
  2. 【請求項2】 前記バインダーのアルカリ可溶性を実質
    的に低下させない赤外線吸収染料が、対イオンの存在位
    置が同一分子内に限られる塩構造を有することを特徴と
    する請求項1に記載のレーザ直描型平版印刷版材料。
  3. 【請求項3】 更に前記バインダーのアルカリ可溶性を
    実質的に低下させる赤外線吸収染料を含むことを特徴と
    する請求項1又は2に記載のレーザ直描型平版印刷版材
    料。
JP10023292A 1998-02-04 1998-02-04 レーザ直描型平版印刷版材料 Pending JPH11216964A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000171975A (ja) * 1998-12-02 2000-06-23 Mitsubishi Chemicals Corp ポジ型感光性組成物及びポジ型感光性平版印刷版
WO2007091683A1 (ja) * 2006-02-10 2007-08-16 Kyowa Hakko Chemical Co., Ltd. ビススクアリリウム化合物
CN117795017A (zh) * 2021-08-17 2024-03-29 富士胶片株式会社 化合物或其互变异构体、组合物、层叠体、光学膜、图像形成材料及化合物或其互变异构体的制造方法

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