JPH11217634A - 錫含有廃棄物からの金属錫の回収方法 - Google Patents

錫含有廃棄物からの金属錫の回収方法

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JPH11217634A
JPH11217634A JP1725198A JP1725198A JPH11217634A JP H11217634 A JPH11217634 A JP H11217634A JP 1725198 A JP1725198 A JP 1725198A JP 1725198 A JP1725198 A JP 1725198A JP H11217634 A JPH11217634 A JP H11217634A
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JP
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tin
solution
metal
acid
leaching
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JP1725198A
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English (en)
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Hiromi Mochida
裕美 持田
Hiroshi Nibuta
浩志 丹生田
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Mitsubishi Materials Corp
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Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 錫含有廃棄物から経済的にかつ容易に高純度
の金属錫を回収する。 【解決手段】 錫含有廃棄物を酸で浸出溶解し、この溶
解液に金属錫を添加して液中の不純物元素を置換析出さ
せて除去し、次いで該溶解液を電解して金属錫を採取す
る。好ましくは、電解採取した金属錫をさらに電解精製
して高純度の金属錫を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属錫の回収方法
に関し、更に詳しくは、錫含有廃棄物から金属錫を湿式
処理法によって回収する方法に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】粗錫の製錬工程において生じる
錫滓にはかなりの量の錫が含まれており、また各種金属
の製錬工程や金属加工において生じる錫スクラップ等に
ついてもその有効な回収再利用が求められている。従
来、錫滓から金属錫を取り出す方法としては主に乾式法
が実施されている。従来の乾式法による金属錫回収法の
フローチャートを図2に示す。乾式回収法は、図2に示
すように、錫滓あるいは硫化錫などの鉱石を溶鉱炉で酸
化焙焼し、焙焼で塩素などの揮発性成分を揮発させ、そ
の他の不純物を酸化物のスラグとして取り除き、次いで
炭素と共に転炉に入れ、還元溶融することにより粗錫を
得る方法である。粗錫は、珪弗酸と硫酸との混酸を用い
て浸出溶解し、この錫イオンを含む浸出溶解液を電解液
として電解精製することにより、高純度の金属錫を回収
する。
【0003】このような焙焼工程や還元溶融を行う乾式
法に代えて、湿式法による回収方法も提案されている。
例えば、特表平6−500822号公報には、図3のフ
ローチャートに示すように、錫滓を酸浸出して得た溶解
液を特定の有機溶媒系抽出剤によって抽出処理すること
により錫イオンを他の金属イオンから分離回収する方法
が記載されている。具体的には、錫滓を酸浸出し、この
浸出溶解液に有機溶媒を接触させて錫イオンを抽出する
ことにより他の不純物金属イオンから分離し、さらに該
溶解液を酸性の水相に接触させて錫イオンを逆抽出す
る。逆抽出後の有機溶媒は再び抽出工程に循環して錫イ
オンの抽出に再利用する。一方、逆抽出液には錫より卑
な金属を添加し、セメンテーションにより錫イオンを直
接に置換析出させて回収するか、或いは、逆抽出液を電
解液として金属錫を電解採取し、必要に応じて更に電解
精製することにより電気錫を得る。
【0004】
【発明の解決課題】しかし、上記乾式法においては、酸
化焙焼と還元溶融を行うために多くの設備と人手を要す
ると云う問題点がある。上記湿式法は乾式法よりは処理
設備等が簡単であり、工程上は有利であるが、抽出剤と
して用いる有機溶媒にコストが嵩む欠点がある。特に、
錫を他の金属イオンから選択的に抽出する溶媒は特殊で
あるため高価な場合が多い。また、含有される不純物金
属の種類によっては数種類の抽出溶媒を組み合わせて使
用する必要があり、工程が複雑化するなど実用上の難点
がある。
【0005】本発明は、このような従来の金属錫回収方
法の課題を解決したものであり、錫含有廃棄物から経済
的でかつ簡便に高純度の金属錫を得ることができる金属
錫の回収方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題の解決手段】すなわち、本発明は以下の構成から
なる金属錫の回収方法に関する。 (1)錫含有廃棄物を酸で浸出溶解し、この錫の溶解液
に金属錫を添加し液中の不純物元素を置換析出させて除
去し、次いで該溶解液を電解して金属錫を採取すること
を特徴とする錫含有廃棄物からの金属錫の回収方法。
【0007】本発明の金属錫回収方法は以下の態様を含
む。 (2)上記溶解液から電解採取した金属錫を電解精製す
ることにより高純度の金属錫を回収する上記(1)に記載
の回収方法。 (3)電解採取後の電解後液を浸出工程に循環して再利
用する上記(1)または(2)に記載の回収方法。 (4)電解採取後の電解後液の一部に金属亜鉛を添加し
金属錫を置換析出させて回収する上記(1)〜(3)のいずれ
かに記載の回収方法。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明を具
体的に説明する。図1は本発明の実施の形態を示すフロ
ーチャートであり、図中、1は錫滓などの錫含有廃棄
物、2は酸浸出工程、3は置換析出(セメンテーション)
工程、4は電解採取工程、5は電解精製工程、6は電解
後液の循環工程である。図1に示すように、本発明の金
属錫回収方法は、錫含有廃棄物1を酸で浸出溶解し(酸
浸出工程2)、この錫の溶解液に金属錫を添加し液中の
不純物元素を置換析出させて除去し(置換析出工程3)、
次いで該溶解液を電解して金属錫を採取する(電解採取
工程4)ことを特徴とし、好ましくは、採取した金属錫
を更に電解精製して(電解精製工程5)、高純度の金属錫
を回収する方法である。
【0009】(A)酸浸出工程 錫含有廃棄物を直接に酸で浸出溶解して錫イオンを含む
浸出液とする(酸浸出工程2)。この浸出液の酸は塩
酸、硫酸、硝酸などの無機酸を混合した混酸が好まし
い。例えば、硫酸と塩酸の混酸であって、0.5〜2.5
モル/l濃度の硫酸と2〜5モル/l濃度の塩酸を塩酸/硫酸の
重量比で1/3の混合したもの等が好適である。なお硫
酸単独では浸出困難であり、また塩酸単独でも浸出でき
るがコスト高になる。上記硫塩酸により殆どの錫含有廃
棄物を浸出溶解することができる。また、フッ酸と塩酸
もしくはフッ酸と硫酸の混酸でも浸出可能であるが、硝
酸系ではメタ錫酸が生成し溶解しないので不適当であ
る。
【0010】錫含有廃棄物としては錫滓および各種錫ス
クラップを用いることができる。混酸に対する錫含有廃
棄物の投入量は、混酸100mlに対して錫滓5g(固液
比:50g/l)前後、具体的には、固液比50〜300g/l
が適当である。また、浸出時間は、上記投入量の範囲で
6時間前後、具体的には4〜7時間が適当である。固液
比が高すぎる場合や浸出時間が短すぎる場合には原料の
錫含有廃棄物の一部が未溶解で残るので好ましくない。
なお、場合により、錫含有廃棄物を焙焼処理した後に酸
浸出しても良い。
【0011】(B)置換析出工程 一般に、錫滓には錫の他に、鉄、銅、鉛、砒素などの不
純物金属が含まれており、酸浸出した溶解液には錫イオ
ンと共にこれら不純物金属イオンが含まれている。上記
金属イオンのうち、鉛、鉄(III)、銅は錫よりもイオン
化傾向が小さいことから、上記溶解液に金属錫を投入し
て、これら鉛、鉄(III)、銅などの錫より貴な金属を置
換析出させ、析出した沈殿物を固液分離して浸出溶解液
から除去する(置換析出工程3)。
【0012】添加する金属錫は溶解しやすいように粉状
ないし粒状が好ましい。純度は通常の金属錫の水準であ
れば良い。なお、後述する電解後液から回収した金属錫
を用いることができる。金属錫の投入量は溶解液に対し
て5〜15g/l程度が適当である。この置換析出の際
に、浸出液に窒素ガスなどの不活性ガスを吹き込み、溶
解液を攪拌すると共に液中を非酸化性に保つとよい。こ
れにより、不純物金属の置換析出が促進される。
【0013】(C)電解採取工程 上記置換析出工程を経た錫溶解液を電解液として用い、
電解により金属錫を採取する(電解採取工程4)。液中
の錫イオンは電解によって陰極に析出し、金属錫として
回収される。電解はpH1以下、電流密度100〜25
0A/m2、溶電圧3.0〜4.0Vで行う。Snの電着は、
液中Snイオン濃度が0.5g/l程度になった時点で止め
る。これより液中Snイオン濃度を下げると卑な不純物
が電着するので好ましくない。
【0014】(D)循環工程 電解採取後の後液は、液中の錫イオンは0.5g/l程度で
あり、また上記不純物金属が置換析出により除去されて
おり、酸濃度が高いままであるので、これを浸出液とし
て酸浸出工程に循環し、再利用する(循環工程6)。但
し、Snより卑な不純物イオンが蓄積していないか、特
にZn、Feが2g/l以下であるかを分析によって確認
し、許容範囲内であれば浸出工程に再度使用する。
【0015】電解後液は繰り返し循環使用されるが、繰
り返しを重ねるにつれて液中の不純物イオン量が増すの
で、電解後液はその都度不純物を分析し、その蓄積量に
応じて抜き出し量を調節する。これに金属亜鉛を投入し
て液中に残留している錫イオンを置換析出させて回収す
る。金属亜鉛の添加量は液中の残留錫イオン量による
が、概ね、電解後液に対して0.5〜1.0g/l程度であ
れば良い。回収した金属錫は錫溶解液の置換析出(セメ
ンテーション)工程3で利用することができる。あるい
は次の電解精製工程で用いてもよい。錫を回収した電解
後液は、必要に応じて溶存する他の金属を更に回収した
後に、廃棄する。
【0016】(E)電解精製工程 電解採取後、採取した金属錫を更に電解精製することに
より高純度の電気錫を得ることができる(電解精製工程
5)。この際には、電解中にSn2+イオンの加水分解を
防ぐために珪フッ化水素酸を加える。さらに、珪フッ酸
−硫酸浴が珪フッ酸の分解も少なく、陽極での溶出も良
いので好ましい。電解条件は、電流密度60A/m2、電流
電圧0.25V、温度30℃にて電解液に珪フッ酸35g
/l−硫酸40g/lの混酸を用いるのが好ましい。具体的
には、例えば、珪フッ酸−硫酸の混酸(H2SiF6:3〜8
%、H2SO4:2〜10%、両酸合計:10〜13%、錫濃度:3%
前後など)を電解液とし、陽極に上記電解採取で得た粗
錫、陰極に電気錫の種板を用いて電解する。陽極の粗錫
中に含まれる不純物の銅やアンチモンなどは陽極スライ
ムとなり分離回収される。また、鉛は硫化鉛となり沈殿
する。この電解精製によって陰極上に純度99.99〜
99.999%の高純度電気錫が得られる。なお、アル
カリ性電解液を用いてもSnは精製できるが、電解液中
にSnイオンが大量に滞留するため、本発明では酸性浴
を使用している。
【0017】
【実施例】以下に本発明の実施例を示す。 〔実施例〕表1に示す錫品位を有する各種の錫滓を用
い、一方、1リットル中にH2SO4を300g、HClを3
0g含む混酸液を調製して浸出液として用い、この浸出
液1000mlに、表1に示す各種の錫滓100gを投入
し、6時間かけて溶解し、錫イオンを浸出させた。各浸
出溶解液における錫滓の浸出率を表1に示した。また、
浸出溶解液中の各金属イオン濃度を表2に示した。
【0018】次いで、上記浸出溶解液の一部を用い、窒
素ガスを吹き込み(吹込量:30cc/min)ながら、上記浸
出溶解液300mlに4.0gの金属錫粉末を添加して液
中の不純物金属を置換析出させ、この沈殿を固液分離し
て除去した。置換析出後の浸出溶解液に含まれる各金属
イオン濃度を表2に示した。引き続き、上記置換析出工
程を経た浸出溶解液を電解し、陰極に金属錫を析出させ
た。この電解採取は、陽極にTi板を使用し、陰極にS
n板を使用し、電圧3.4V、電流120A/m2、電解時間
6時間である。この電解により13.3gの金属錫(純度
99.9%)を回収した。電解採取後の液中の錫イオンお
よびその他の不純物イオンの濃度を表2に示した。
【0019】上記電解採取により回収した金属錫13.
3gを陽極として用い、陰極に純度99.99%の電気
錫を種板として用い、珪フッ酸−硫酸の混酸(H2SiF6:3
3.5g/l、H2SO4:40.5g/l、両酸合計:70〜80g/l、錫濃度:
約30g/l)を電解液として、電解精製を行った。電解条
件は、電圧0.26V、電流60A/m2、電解時間3hrであ
る。この電解精製により、純度99.99%以上の電気
錫を13.1g得た。なお、電解精製後の電解液中の金属
イオン濃度を表2に示した。
【0020】
【表1】
【0021】
【表2】
【0022】
【発明の効果】本発明は、以上のように、溶媒抽出処理
を行わず、錫含有廃棄物を酸浸出し、この浸出溶解液を
直接に電解して錫を採取するので、溶媒に要するコスト
がかからない。また、常温の液体を取り扱うため、現行
の乾式製練法や提案されている湿式製練法に比べて簡便
に高純度の金属錫を得ることができる。また、一部連続
操業が可能であり、操業に必要な人員が少なくて済む。
従って、本発明の回収方法は従来の方法に比較して経済
性に優れ、かつ容易に高純度の金属錫を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の錫回収方法の概念を示すフローチャー
ト。
【図2】従来の乾式法による錫回収法のフローチャー
ト。
【図3】従来の湿式法による錫回収法のフローチャー
ト。
【符号の説明】
1−錫含有廃棄物、2−酸浸出工程、3−置換析出工
程、4−電解採取工程、5−電解精製工程、6−循環再
利用工程

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 錫含有廃棄物を酸で浸出溶解し、この錫
    の溶解液に金属錫を添加し液中の不純物元素を置換析出
    させて除去し、次いで該溶解液を電解して金属錫を採取
    することを特徴とする錫含有廃棄物からの金属錫の回収
    方法。
  2. 【請求項2】 上記溶解液から電解採取した金属錫を電
    解精製することにより高純度の金属錫を回収する請求項
    1に記載の回収方法。
  3. 【請求項3】 電解採取後の電解後液を浸出工程に循環
    して再利用する請求項1または2に記載の回収方法。
  4. 【請求項4】 電解採取後の電解後液の一部に金属亜鉛
    を添加し金属錫を置換析出させて回収する請求項1〜3
    のいずれかに記載の回収方法。
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