JPH11218448A - 温度センサおよびその製造方法 - Google Patents

温度センサおよびその製造方法

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JPH11218448A
JPH11218448A JP10022886A JP2288698A JPH11218448A JP H11218448 A JPH11218448 A JP H11218448A JP 10022886 A JP10022886 A JP 10022886A JP 2288698 A JP2288698 A JP 2288698A JP H11218448 A JPH11218448 A JP H11218448A
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JP
Japan
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substrate
cylindrical body
inorganic filler
temperature sensor
rear end
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JP10022886A
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English (en)
Inventor
Masato Shoji
理人 東海林
Takashi Tamai
孝 玉井
Katsunori Matsubara
克憲 松原
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 セラミックス基板上に温度検出素子を形成し
た温度センサにおいて、センサ内部で熱膨張に起因した
断線が多発し、歩留まりが非常に悪いという課題があっ
た。 【解決手段】 金属製の筒体1と、この筒体1内に収納
されたセラミックス製の長尺状基板2と、この基板2表
面の先端側から後端側に設けられた少なくとも二本の導
電パターン4と、これらの導電パターン4の先端側間に
接続された温度検出素子3とを備え、前記基板2の先端
側を無機充填材5で筒体1の先端部に固定するととも
に、この基板2の後端側は前記筒体1の後端側に弾性体
によって支持した構成とするものであり、筒体1と基板
2の隙間の一部分だけを無機充填材5で固定するため、
筒体1と基板2の熱膨張係数差による応力が基板2全体
に加わらず、断線が発生しない。従って、歩留まりの良
好な温度センサを提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は温度センサおよびそ
の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】温度検出素子によって高温を検出する温
度センサにおいては、その構成として温度検出素子にリ
ード線を直接ハンダ付けすることができなかった。すな
わち、検出温度が高温であるが故に、ハンダ付け部が溶
融して温度検出素子とリード線の接続が外れてしまうの
であった。
【0003】そこで、セラミックス基板上に二本の導電
パターンを形成し、この導電パターンの先端側間に温度
検出素子を接続した構成の温度センサが提案されてい
る。つまり、この構成においては基板の後端部まで導電
パターンを形成し、温度検出素子より十分低温な基板の
後端部側でリード線を接続するのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような温度センサ
を多数個作製したところ、センサ内部で断線が発生し、
その歩留まりは良品がわずか30%以下しか得られない
ことが明らかになった。この原因を検討した結果、この
温度センサは、基板先端の温度検出素子部分を金属製キ
ャップで保護するとともに、基板全体を金属製の筒体内
に収納させ、この筒体の両先端部内に無機充填材を充填
することによって、基板の両端を固定しているが、温度
センサが高温になると、筒体と基板の熱膨張係数差によ
り、基板に応力が加わって損傷し、断線に至ったものと
考えられる。従って、従来の構成では断線が多発し、歩
留まりが非常に悪いという課題があった。
【0005】本発明は上記従来の課題を解決するもの
で、歩留まりが良好な温度センサを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、基板の先端側を無機充填材で筒体の先端
部に固定するとともに、この基板の後端側は筒体の後端
側に弾性体によって支持した構成を有するものであり、
この構成とすれば基板の後端側が弾性体によって支持さ
れているので、筒体と基板の熱膨張係数の差による伸縮
が生じようとしても基板に応力が加わりにくく、この結
果として基板が損傷せず、断線のない歩留まりが良好な
温度センサを構成することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、金属製の筒体と、この筒体内に収納されたセラミッ
クス製の長尺状基板と、この基板表面の先端側から後端
側に設けられた少なくとも二本の導電パターンと、これ
らの導電パターンの先端側間に接続された温度検出素子
とを備え、前記基板の先端側を無機充填材で筒体の先端
部に固定するとともに、この基板の後端側は前記筒体の
後端側に弾性体によって支持したものであり、筒体と基
板の隙間の一部分だけを無機充填材で固定するため、熱
膨張係数差による応力が基板全体に加わらず、断線が発
生しない。従って、歩留まりの良好な温度センサが実現
できるという作用を有する。
【0008】請求項2に記載の発明は、筒体がその先端
側と後端側に開口を有する構成とし、この先端側を無機
充填材で覆うとともに、この無機充填材内に基板の先端
部が位置するものであり、高温下で振動を受けても温度
検出素子が筒体内で動くことがないため、高温振動下で
の断線が防止できるという作用を有する。
【0009】請求項3に記載の発明は、少なくとも二本
の導電パターンの後端部に接続される端子の先端部を基
板の後端部に固定し、この端子の後端部にリード線を接
続する構成とするとともに、前記端子の先端部と後端部
の間には伸縮吸収部を形成したものであり、筒体と基板
の熱膨張係数差による伸縮を伸縮吸収部で吸収するた
め、基板に応力が加わらず断線が防止できるという作用
を有する。
【0010】請求項4に記載の発明は、端子の後端部を
保持体中に突入させるとともに、伸縮吸収部はこの端子
の中部を湾曲させることにより形成したものであり、最
も単純な形状で効果的な伸縮吸収部を形成できるという
作用を有する。
【0011】請求項5に記載の発明は、端子が表面をニ
ッケルメッキしたステンレス鋼からなるものであり、ニ
ッケルメッキすることで導電パターンとハンダ付けによ
り容易に接続できるとともに、材質をステンレス鋼とす
ることで、リード線の引っ張りに対し十分な強度を有
し、かつ、端子の防錆効果を持つという作用を有する。
【0012】請求項6に記載の発明は、端子の先端部
が、断面がU字、または、コの字形状であり、その内部
に基板を挿入して固定したものであり、単純な形状で基
板を容易かつ確実に固定できるという作用を有する。
【0013】請求項7に記載の発明は、端子の先端部の
一部に切り欠きを設けたものであり、切り欠き部でハン
ダ付けを行うことで端子と導電パターンが確実に接続で
きるという作用を有する。
【0014】請求項8に記載の発明は、弾性体がシリコ
ンまたはポリイミドからなるものであり、いずれも高耐
熱性樹脂であることから、高信頼性の温度センサを構成
できるという作用を有する。
【0015】請求項9に記載の発明は、筒体の温度検出
素子に対応する部分に開口部を形成したものであり、基
板を筒体に無機充填材で固定する際、開口部を通して基
板を保持しながら固定できるとともに、温度検出素子に
直接温度が伝わるため高速応答性の温度センサを構成で
きるという作用を有する。
【0016】請求項10に記載の発明は、開口部の大き
さが温度検出素子の面積より大きいものであり、開口部
を通して基板を保持しながら筒体に固定する際、基板固
定治具の大きさを温度検出素子の断面積より大きくでき
るため、無機充填材が温度検出素子に付着するのを防止
できるとともに、温度検出素子に直接温度が伝わるため
高速応答性の温度センサを構成できるという作用を有す
る。
【0017】請求項11に記載の発明は、温度検出素子
が白金、または、サーミスタとした構成であり、高温ま
で高精度に測定できるという作用を有する。
【0018】請求項12に記載の発明は、金属製の筒体
と、この筒体内に収納されたセラミックス製の長尺状基
板と、この基板表面の先端側から後端側に設けられた少
なくとも二本の導電パターンと、これらの導電パターン
の先端側間に接続された温度検出素子とを備え、前記基
板の先端側を無機充填材で筒体の先端部に固定するとと
もに、この基板の後端側は前記筒体の後端側に弾性体に
よって支持された温度センサにおいて、筒体の温度検出
素子に対応する部分に形成した開口部を通して、前記開
口部の面積より小さく、かつ、前記温度検出素子の面積
より大きい断面積を有する基板固定治具を基板の表裏を
挟持するごとく突入し、筒体先端から開口部先端までの
距離に略等しい深さの窪みを有する無機充填材硬化治具
の、前記窪み内に無機充填材を充填するとともに、この
窪み内に前記筒体先端を浸漬し、この筒体先端部内に無
機充填材を浸入させて温度センサを製造するものであ
り、基板固定治具が温度検出素子を保護した状態で無機
充填材を筒体先端部内に浸入させられるので、温度検出
素子に無機充填材が付着することなく、規定量だけ容易
に無機充填材を充填できるという作用を有する。
【0019】請求項13に記載の発明は、筒体先端部を
無機充填材硬化治具の窪み内に浸漬した状態で、この筒
体先端部内の無機充填材を硬化して温度センサを製造す
るものであり、硬化する際に筒体と基板が動くことがな
く、基板を筒体の略中心に固定することができるという
作用を有する。
【0020】請求項14に記載の発明は、基板固定治
具、および、無機充填材硬化治具がテフロン製、また
は、表面をテフロンでコーティングした金属製とするも
のであり、いずれの治具にも無機充填材が固着せず、無
機充填材硬化後に容易に治具を取り外せるという作用を
有する。
【0021】請求項15に記載の発明は、金属製の筒体
と、この筒体内に収納されたセラミックス製の長尺状基
板と、この基板表面の先端側から後端側に設けられた少
なくとも二本の導電パターンと、これらの導電パターン
の先端側間に接続された温度検出素子とを備え、前記基
板の先端側を無機充填材で筒体の先端部に固定するとと
もに、この基板の後端側は前記筒体の後端側に弾性体に
よって支持された温度センサにおいて、筒体の温度検出
素子に対応する部分に形成した開口部を通して、前記開
口部の面積より小さく、かつ、前記温度検出素子の面積
より大きい断面積を有する基板固定治具を突入して基板
の表裏を挟持し、筒体の後端側から、筒体と基板がなす
隙間より小さい断面積を有し、かつ、筒体の後端から開
口部の後端までの距離より短い長さの無機充填材硬化治
具を、筒体と基板表裏の隙間に挿入し、前記開口部から
無機充填材を注入し、硬化して温度センサを製造するも
のであり、基板固定治具が温度検出素子を保護した状態
で無機充填材を筒体の開口部後端部分内に注入、硬化で
きるので、温度検出素子に無機充填材が付着することな
く容易に無機充填材を充填できるという作用を有する。
【0022】請求項16に記載の発明は、無機充填材を
ディスペンサーにより定量注入して温度センサを製造す
るものであり、無機充填材を規定量だけ容易に注入でき
るという作用を有する。
【0023】請求項17に記載の発明は、基板固定治
具、および、無機充填材硬化治具がテフロン製、また
は、表面をテフロンでコーティングした金属製とするも
のであり、いずれの治具にも無機充填材が固着せず、無
機充填材硬化後に容易に治具を取り外せるという作用を
有する。
【0024】以下、本発明の実施の形態について、図1
から図7を用いて説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明の第1の実施形態に
よる温度センサの概略断面図を、図2は温度検出部分の
断面図をそれぞれ示す。
【0025】1は外径3mm、厚さ0.4mmの耐熱ステン
レス鋼からなり、先端側と後端側に開口を有する筒体
で、その内部には厚さ0.5mm、幅2mm、長さ70mmの
アルミナセラミックス製の長尺状基板2が収納されてい
る。基板2の先端側には膜状の温度検出素子3がCVD
法により成膜されている。ここで、温度検出素子3はA
l,Cr,Feの複合酸化物からなるサーミスタを用
い、長さ2mm、幅1.5mmとした。温度検出素子3の表
面には、その抵抗値を電気的に検出するための二本の導
電パターン4が接続されている。ここで、導電パターン
4は白金ペーストを基板先端側から後端側にわたって印
刷、焼成することにより形成し、幅およびパターン間隔
をそれぞれ0.5mmとした。
【0026】基板2の先端側は筒体1の先端部内部を無
機充填材5で覆うことにより固定されている。無機充填
材5はアルミナが主成分で、シリカ、および、Li2
を含んだペースト状のものを用い、その内部に基板2の
先端部が位置するよう配した。
【0027】基板2の後端側は筒体1の後端側にシリコ
ンからなる弾性体6を固着することにより支持した。
【0028】導電パターン4の後端部には、断面がU字
形状の先端部を有し、表面をニッケルメッキした厚さ
0.3mmのステンレス製端子7が、U字形状の内部に基
板2を挿入することにより固定される。挿入の様子を図
3に示す。なお、本実施形態では端子7の断面がU字形
状としたが、これはコの字形状でもよく、いずれか作製
しやすい形状を選択すればよい。端子7は後端部がガラ
ス繊維強化樹脂製の保持体8中に固定される。端子7と
保持体8は射出成形により一体成形した。また、端子7
はその中部に湾曲した形状で幅0.3mmの伸縮吸収部9
を形成してある。
【0029】端子7の後端にはリード線10が溶接によ
り接続してある。溶接したのはリード線の引っ張り強度
を十分に得るためである。
【0030】端子7の先端部は一部分にコの字形状の切
り欠き11を設けてある。この部分に高融点ハンダ12
をハンダ付けすることにより導電パターン4との電気的
接続を得ている。接続部分の拡大図を図4に示す。な
お、切り欠き11を設けることにより、ハンダ12が確
実に導電パターンに付着し、かつ、端子7の表面をニッ
ケルメッキすることによりステンレスに確実にハンダが
付着するため、端子7と導電パターン4との高信頼接続
が実現できる。
【0031】筒体1の温度検出素子3に対応する部分に
は長さ5mm、幅1.7mm、すなわち、温度検出素子の面
積(2×1.5mm)より大きい開口部13が対称位置と
なるように4個所形成してある。
【0032】17は筒体1の外周に設けた温度センサ取
り付け用ナットである。次に温度検出部分の製造方法に
ついて説明する。
【0033】図5は温度検出素子3および導電パターン
4を設けた基板2と、開口部13を設けた筒体1の分解
図である。まず、図5の矢印方向に基板2を筒体1内に
挿入する。次に、開口部13を通してテフロン製基板固
定治具14を基板2の表裏を挟持するごとく突入する。
この時の様子を図6に示す。ここで、基板固定治具14
の断面積は長さ3mm、幅1.6mm、すなわち、開口部1
3の面積(5×1.7mm)より小さく、温度検出素子3
の面積(2×1.5mm)より大きいものとした。
【0034】次に、図7のごとくテフロン製無機充填材
硬化治具15の窪み16内に無機充填材5を満たす。窪
み16の深さは筒体1の先端から開口部13の先端まで
の距離(図7のLp)にほぼ等しくしてある。また直径
は筒体1の直径よりやや大きくしてある。この窪み16
の中に基板2を基板固定治具14で固定した状態で筒体
1の先端を浸漬する。これによって筒体1の先端部内に
無機充填材5が窪み16の直径と深さによって決まる規
定量だけ浸入する。
【0035】この状態で、無機充填材5を150℃の恒
温槽中で硬化させる。その後、基板固定治具14および
無機充填材硬化治具15を取り外す。この時、両治具1
4,15はテフロンでできているため、無機充填材が付
着せず、容易に取り外すことができる。なお、基板固定
治具14および無機充填材硬化治具15は表面をテフロ
ンでコーティングした金属製のものでも全く同様の効果
を有する。
【0036】以上の製造方法により、温度検出素子3に
無機充填材5が付着せず、基板2の先端部のみを筒体1
のほぼ中心に固定することができた。
【0037】温度の検出は、温度検出素子3の温度によ
る抵抗値の変化として電気的に行った。
【0038】このような構成の温度センサを10個試作
し、歩留まりを評価した。その結果、全数断線せず、従
来構成に比べ著しく歩留まりが改善された。これは、基
板2を筒体1の先端のみで固定し、後端を弾性体6で支
持し、さらに端子7に伸縮吸収部9を設けたことで、温
度変化に伴う筒体1と基板2の熱膨張係数差に起因する
基板2の伸縮が弾性体6を通して伸縮吸収部9で吸収さ
れ、基板2に応力が加わらなくなったためである。な
お、出力特性については従来例と同様に良好な抵抗温度
特性が得られることを確認した。信頼性についても、高
温振動下での耐久試験の結果、断線は発生せず、極めて
良好であることが明らかになった。
【0039】また、センサ応答性についても評価した結
果、従来例比約40%の高速化を実現した。これは、従
来例の構成では温度検出素子を金属製キャップ内に収納
して保護していたが、本構成では温度検出素子3を筒体
1内部に配するとともに、筒体1の先端に開口部13を
設けたことにより、従来キャップを介して伝達していた
温度変化が直接温度検出素子3に伝わるためである。
【0040】なお、本実施形態では弾性体6をシリコン
で形成したが、これはポリイミドでもよい。ポリイミド
の場合はシリコンよりも耐熱温度が高いため、さらなる
高温用途の温度センサを構成する場合に有効である。
【0041】さらに、温度検出素子3はサーミスタを用
いたが、これは白金でもよい。この場合、温度による抵
抗変化率はサーミスタより小さくなるが、導電パターン
4と同時に成膜できるため、工程が少なくなるという長
所があり、用途に応じて適切な温度検出素子を選択すれ
ばよい。また、白金を用いた場合、抵抗変化率が小さい
ゆえに高精度な抵抗測定が要求されるため、導電パター
ン4を4線にし、4線式抵抗測定方法を用いれば、導電
パターン4自体の温度による抵抗変化をキャンセルでき
るので、温度検出素子3のみの抵抗変化を得ることがで
きる。
【0042】以上のことから、歩留まりが良好な温度セ
ンサを実現することができた。 (第2の実施の形態)本発明の第2の実施形態による温
度センサは、図8のごとく、第1の実施の形態と同一構
造部分が多いため、同一部分には同一番号を付して、説
明を簡略化する。すなわち、本実施形態の特長は、基板
2の最先端を無機充填材5で固定するのではなく、開口
部13の後端で基板2を筒体1に固定したことである。
以下、実際にこのようにして作製した温度センサについ
て述べる。
【0043】図8は温度検出部分の断面図を示す。無機
充填材5は、開口部13の後端から約2mmにわたって充
填され、この部分で基板2を筒体1に固定した。
【0044】温度検出部分は以下のようにして製造し
た。まず、図5に示すように基板2を筒体1に挿入す
る。次に、開口部13を通してテフロン製基板固定治具
14を基板の表裏を挟持するごとく突入する。この時の
様子を図9に示す。ここで、基板固定治具14の断面積
は実施の形態1と同様とした。
【0045】次に、図9に示す形状の無機充填材硬化治
具15Aを筒体1の後端から筒体1と基板2の表裏の隙
間に挿入する。ここで、無機充填材硬化治具15Aの長
さは筒体1の後端から開口部13の後端までの長さより
2mm短くしてある。さらに、無機充填材硬化治具15A
の土台部分18は基板2の断面積よりわずかに大きく、
基板2の後端飛び出し部分の長さ(図9のLk)と略等
しい深さの孔19を設けてある。この孔19に基板2の
後端飛び出し部分が挿入される。なお、無機充填材硬化
治具15Aは細長い上に小さく複雑な形状をしているの
で、ステンレス鋼を切削加工して形成し、その表面にテ
フロンの膜をコーティングすることによって作製した。
【0046】無機充填材硬化治具15Aを筒体1と基板
2の表裏の隙間に挿入した状態を図10に示す。なお、
図10はわかりやすくするために筒体1の一部を切開し
た図である。
【0047】次に、開口部13の隙間に、図10に示す
ようにディスペンサー20の先端を基板両側から突入
し、無機充填材5を、筒体1と基板2と無機充填材硬化
治具15Aが形成する空間に規定量注入する。
【0048】この状態で、無機充填材5を150℃の恒
温槽中で硬化させる。その後、基板固定治具14および
無機充填材硬化治具15Aを取り外す。この時、両治具
はテフロン、または、表面をテフロンでコーティングし
たステンレス鋼でできているため、無機充填材が付着せ
ず、容易に取り外すことができる。
【0049】以上の製造方法により、基板2を筒体1に
固定できた。なお、上記製造方法では、基板固定治具1
4で基板2を固定した後、無機充填材硬化治具15Aを
筒体1に挿入しているが、この手順は逆にしても全く同
様に基板2を固定できる。
【0050】このようにして作製した温度センサは、第
1の実施の形態と同様、良好な歩留まり、出力特性、お
よび、信頼性を示し、高速応答性も実現できることを確
認した。
【0051】なお、弾性体6を腐食するガス等の温度を
計測した場合、第1の実施の形態では開口部13からガ
スが流入し、直接弾性体6に触れ、腐食させてしまう
が、本実施形態のように無機充填材5を開口部13の後
端に配すれば、ガスがセンサ内部に流入するのを無機充
填材5が防ぐため、腐食性ガスでも温度計測が可能とな
る。
【0052】以上の構成により、歩留まりが良好な温度
センサを実現することができた。
【0053】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、金属製の筒体と、この筒体内に収納されたセ
ラミックス製の長尺状基板と、この基板表面の先端側か
ら後端側に設けられた少なくとも二本の導電パターン
と、これらの導電パターンの先端側間に接続された温度
検出素子とを備え、前記基板の先端側を無機充填材で筒
体の先端部に固定するとともに、この基板の後端側は前
記筒体の後端側に弾性体によって支持した構成とするも
のであり、筒体と基板の隙間の一部分だけを無機充填材
で固定するため、筒体と基板の熱膨張係数差による応力
が基板全体に加わらず、断線が発生しない。従って、歩
留まりの良好な温度センサを提供することができるとい
う有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による温度センサの概
略断面図
【図2】本発明の第1の実施形態による温度センサの温
度検出部分の断面図
【図3】本発明の第1の実施形態による温度センサの基
板の端子への挿入時の斜視図
【図4】本発明の第1の実施形態による温度センサの導
電パターンと端子の接続部分の拡大断面図
【図5】本発明の第1の実施形態による温度センサの温
度検出部分の分解正面図
【図6】本発明の第1の実施形態による温度センサの製
造方法における基板固定治具による基板固定方法を示す
斜視図
【図7】本発明の第1の実施形態による温度センサの製
造方法における筒体先端への無機充填材充填方法を示す
斜視図
【図8】本発明の第2の実施の形態による温度センサの
温度検出部分の断面図
【図9】本発明の第2の実施の形態による温度センサの
製造方法における無機充填材硬化治具による基板固定方
法を示す斜視図
【図10】本発明の第2の実施の形態による温度センサ
の製造方法における筒体への無機充填材充填方法を示す
斜視図
【符号の説明】
1 筒体 2 基板 3 温度検出素子 4 導電パターン 5 無機充填材 6 弾性体 7 端子 8 保持体 9 伸縮吸収部 10 リード線 11 切り欠き 12 ハンダ 13 開口部 14 基板固定治具 15,15A 無機充填材硬化治具 16 窪み 17 ナット 18 土台部分 19 孔 20 ディスペンサー

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属製の筒体と、この筒体内に収納され
    たセラミックス製の長尺状基板と、この基板表面の先端
    側から後端側に設けられた少なくとも二本の導電パター
    ンと、これらの導電パターンの先端側間に接続された温
    度検出素子とを備え、前記基板の先端側を無機充填材で
    筒体の先端部に固定するとともに、この基板の後端側は
    前記筒体の後端側に弾性体によって支持した温度セン
    サ。
  2. 【請求項2】 筒体はその先端側と後端側に開口を有す
    る構成とし、この先端側を無機充填材で覆うとともに、
    この無機充填材内に基板の先端部が位置する請求項1に
    記載の温度センサ。
  3. 【請求項3】 少なくとも二本の導電パターンの後端部
    に接続される端子の先端部を基板の後端部に固定し、こ
    の端子の後端部にリード線を接続する構成とするととも
    に、前記端子の先端部と後端部の間には伸縮吸収部を形
    成した請求項1または2に記載の温度センサ。
  4. 【請求項4】 端子の後端部を保持体中に突入させると
    ともに、伸縮吸収部はこの端子の中部を湾曲させること
    により形成した請求項3に記載の温度センサ。
  5. 【請求項5】 端子は表面をニッケルメッキしたステン
    レス鋼からなる請求項3または4に記載の温度センサ。
  6. 【請求項6】 端子の先端部は、断面がU字、または、
    コの字形状であり、その内部に基板の後端部を挿入して
    固定した請求項3に記載の温度センサ。
  7. 【請求項7】 端子の先端部の一部に切り欠きを設けた
    請求項3から6のいずれか一つに記載の温度センサ。
  8. 【請求項8】 弾性体がシリコンまたはポリイミドから
    なる請求項1に記載の温度センサ。
  9. 【請求項9】 筒体の温度検出素子に対応する部分に開
    口部を形成した請求項1から8のいずれか一つに記載の
    温度センサ。
  10. 【請求項10】 開口部の大きさが温度検出素子の面積
    より大きい請求項9に記載の温度センサ。
  11. 【請求項11】 温度検出素子が白金、または、サーミ
    スタである請求項1から10のいずれか一つに記載の温
    度センサ。
  12. 【請求項12】 金属製の筒体と、この筒体内に収納さ
    れたセラミックス製の長尺状基板と、この基板表面の先
    端側から後端側に設けられた少なくとも二本の導電パタ
    ーンと、これらの導電パターンの先端側間に接続された
    温度検出素子とを備え、前記基板の先端側を無機充填材
    で筒体の先端部に固定するとともに、この基板の後端側
    は前記筒体の後端側に弾性体によって支持された温度セ
    ンサにおいて、筒体の温度検出素子に対応する部分に形
    成した開口部を通して、前記開口部の面積より小さく、
    かつ、前記温度検出素子の面積より大きい断面積を有す
    る基板固定治具を基板の表裏を挟持するごとく突入し、
    筒体先端から開口部先端までの距離に略等しい深さの窪
    みを有する無機充填材硬化治具の、前記窪み内に無機充
    填材を充填するとともに、この窪み内に前記筒体先端を
    浸漬し、この筒体先端部内に無機充填材を浸入させた温
    度センサの製造方法。
  13. 【請求項13】 筒体先端部を無機充填材硬化治具の窪
    み内に浸漬した状態で、この筒体先端部内の無機充填材
    を硬化した請求項12に記載の温度センサの製造方法。
  14. 【請求項14】 基板固定治具、および、無機充填材硬
    化治具がテフロン製、または、表面をテフロンでコーテ
    ィングした金属製である請求項12または13に記載の
    温度センサの製造方法。
  15. 【請求項15】 金属製の筒体と、この筒体内に収納さ
    れたセラミックス製の長尺状基板と、この基板表面の先
    端側から後端側に設けられた少なくとも二本の導電パタ
    ーンと、これらの導電パターンの先端側間に接続された
    温度検出素子とを備え、前記基板の先端側を無機充填材
    で筒体の先端部に固定するとともに、この基板の後端側
    は前記筒体の後端側に弾性体によって支持された温度セ
    ンサにおいて、筒体の温度検出素子に対応する部分に形
    成した開口部を通して、前記開口部の面積より小さく、
    かつ、前記温度検出素子の面積より大きい断面積を有す
    る基板固定治具を突入して基板の表裏を挟持し、筒体の
    後端側から、筒体と基板がなす隙間より小さい断面積を
    有し、かつ、筒体の後端から開口部の後端までの距離よ
    り短い長さの無機充填材硬化治具を、筒体と基板表裏の
    隙間に挿入し、前記開口部から無機充填材を注入し、硬
    化する温度センサの製造方法。
  16. 【請求項16】 無機充填材をディスペンサーにより定
    量注入した請求項15に記載の温度センサの製造方法。
  17. 【請求項17】 基板固定治具、および、無機充填材硬
    化治具がテフロン製、または、表面をテフロンでコーテ
    ィングした金属製である請求項15または16に記載の
    温度センサの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010117206A (ja) * 2008-11-12 2010-05-27 Saginomiya Seisakusho Inc 温度測定センサーおよび温度測定センサーの製造方法
KR101113532B1 (ko) 2006-07-21 2012-02-29 보그와르너 베루 시스템스 게엠바흐 내연기관의 배기가스 시스템에 사용되는 저항 온도계용온도 센서
KR101321169B1 (ko) * 2006-12-21 2013-10-23 제너럴 일렉트릭 캄파니 온도 센서
CN104142189A (zh) * 2014-08-22 2014-11-12 国家电网公司 一种应用于电力设备的光纤光栅温度传感器

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