JPH11218546A - 前後加速度センサの検出状態判定装置 - Google Patents

前後加速度センサの検出状態判定装置

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JPH11218546A
JPH11218546A JP3427298A JP3427298A JPH11218546A JP H11218546 A JPH11218546 A JP H11218546A JP 3427298 A JP3427298 A JP 3427298A JP 3427298 A JP3427298 A JP 3427298A JP H11218546 A JPH11218546 A JP H11218546A
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彰高 西尾
Hirahisa Kato
平久 加藤
Masaki Sakano
正樹 阪野
Yasuhiro Abe
泰浩 阿部
Koichi Kondo
功一 近藤
Hiroyuki Matsubayashi
博之 松林
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両が坂路上にあって傾斜していても、前後
加速度センサの検出状態を的確に判定し迅速に異常検出
する。 【解決手段】 車両の前後方向の減速度(加速度を含
む)を検出する前後加速度センサGSと、車両の各車輪
WLの車輪速度を検出する車輪速度センサWSを有し、
推定車体減速度演算手段EDにおいて車輪速度センサW
Sの検出車輪速度に基づき推定車体減速度を演算する。
この推定車体減速度の変化率と前後加速度センサGSが
検出した検出減速度の変化率の偏差を、変化率偏差演算
手段DFにて演算する。そして、検出状態判定手段DT
において、変化率偏差演算手段DFの演算結果である変
化率の偏差が所定範囲内の値であるときに前後加速度セ
ンサGSの検出状態が正常と判定し、そうでなければ異
常と判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前後加速度センサ
の検出状態判定装置に関し、特に、車両の前後方向の減
速度を検出する前後加速度センサに対し、その検出状態
を判定し得る前後加速度センサの検出状態判定装置に係
る。
【0002】
【従来の技術】近時の車両には、その前後方向の減速度
を検出する前後加速度センサが装着されており、その検
出信号はアンチスキッド制御を初め、種々の制御に供さ
れている。例えば特開平7−196029号公報には、
前後加速度センサのゲイン大異常とゲイン小異常の両方
を検出することを目的とし、推定車体加速度に対する前
後加速度センサの出力から計算した車体加速度の比率を
計算し、この比率が所定の範囲内にあるときは第1積算
値を減算する一方、所定の範囲外にあるときは第1積算
値を加算し、この第1積算値が所定値以上であれば、所
定のフェールセーフ処理を行うようにした前後加速度セ
ンサ異常検出装置が提案されている。
【0003】また、特開平8−184610号公報に
は、坂道やスプリット路面を走行している場合でも正確
に加速度センサの故障を検出することを目的とし、(a)
車体加速度A>第1の所定加速度a、(b) 加速度センサ
の出力に対応する較正加速度G<第2の所定加速度b、
(c) 車輪速度のうち最高速度と最低速度との差が所定の
速度差ΔVより小であること、(d) アンチスキッド制御
が行われていないこと、(e) 自動車が走行中であるこ
と、という条件が同時に所定時間継続したときに異常が
発生したと判断する加速度センサの異常検出方法が提案
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前掲の特開平7−19
6029号公報に記載の前後加速度センサ異常検出装置
においては、車両が坂路を走行中にブレーキ作動が行わ
れた場合、傾斜によって前後加速度センサの出力が変動
するため前記比率が所定の範囲外となって、前後加速度
センサ自体は正常であるにも拘らず異常と誤検知される
おそれがある。
【0005】これに対し、特開平8−184610号公
報に記載の方法においては、車両が坂道を走行している
場合でも正確に加速度センサの故障を検出することが企
図されているが、車体加速度A及び較正加速度Gに対
し、夫々第1の所定加速度a及び第2の所定加速度bに
よって一律に制限が付与され、しかも坂道でも正確に異
常検出するため、これらの所定加速度は大きな値に設定
されることになる。また同公報では、更に、加速度セン
サの出力値Gと車体加速度Aとの差が第2の所定加速度
b’と比較することも開示されているが、これは単なる
加速度差と所定値との比較であり、しかも坂道でも正確
に異常検出するため第2の所定加速度b’も大きな値に
設定されることになるので、即座に加速度センサの異常
を検出することはできない。
【0006】そこで、本発明は、車両が坂路上にあって
傾斜していても、前後加速度センサの検出状態を的確に
判定し迅速に異常検出し得る前後加速度センサの検出状
態判定装置を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を達成するた
め、本発明の前後加速度センサの検出状態判定装置は、
請求項1に記載のように、車両の前後方向の減速度を検
出する前後加速度センサと、前記車両の各車輪の車輪速
度を検出する車輪速度センサと、該車輪速度センサの検
出車輪速度に基づき前記車両の推定車体減速度を演算す
る推定車体減速度演算手段と、該推定車体減速度演算手
段が演算した推定車体減速度の変化率と前記前後加速度
センサが検出した検出減速度の変化率の偏差を演算する
変化率偏差演算手段と、該変化率偏差演算手段が演算し
た変化率の偏差が所定範囲内の値であるときに前記前後
加速度センサの検出状態が正常と判定する検出状態判定
手段とを備えることとしたものである。
【0008】前記前後加速度センサの検出状態判定装置
において、前記変化率偏差演算手段は、請求項2に記載
のように、前記前後加速度センサが検出した検出減速度
の変化率を演算する検出減速度変化率演算手段と、前記
推定車体減速度演算手段が演算した推定車体減速度の変
化率を演算する推定車体減速度変化率演算手段とを備
え、該推定車体減速度変化率演算手段の演算結果と前記
検出減速度変化率演算手段の演算結果の差を演算し、該
差が所定範囲内の値であるときに前記検出状態判定手段
が、前記前後加速度センサの検出状態が正常と判定する
ように構成することができる。
【0009】更に、請求項3に記載のように、前記検出
減速度変化率演算手段は、前記車両の制動開始時に前記
前後加速度センサが検出した検出減速度と、前記前後加
速度センサが検出した検出減速度の最大値との差を検出
減速度の変化率として出力し、前記推定車体減速度変化
率演算手段は、前記車両の制動開始時に前記推定車体減
速度演算手段が演算した推定車体減速度と、前記前後加
速度センサが検出した検出減速度が最大である時に前記
推定車体減速度演算手段が演算した推定車体減速度との
差を推定車体減速度の変化率として出力するように構成
することもできる。尚、前後加速度センサが検出した検
出減速度の最大値については、検出減速度の微分値を演
算し、該微分値が0であるときの検出減速度を最大値と
して設定すればよい。
【0010】あるいは、前記変化率偏差演算手段は、請
求項4に記載のように、前記車両の制動開始時に前記推
定車体減速度演算手段が演算した推定車体減速度と前記
車両の制動開始時に前記前後加速度センサが検出した検
出減速度の偏差と、前記前後加速度センサが検出した検
出減速度が最大である時に前記推定車体減速度演算手段
が演算した推定車体減速度と前記前後加速度センサが検
出した最大検出減速度の偏差との差を演算し、該差が所
定範囲内の値であるときに前記検出状態判定手段が、前
記前後加速度センサの検出状態が正常と判定するように
構成することもできる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面を
参照して説明する。図1は本発明の一実施形態を示すブ
ロック図で、車両の前後方向の減速度(加速度を含む)
を検出する前後加速度センサGSと、車両の各車輪WL
の車輪速度を検出する車輪速度センサWSが装着されて
いる。車輪速度センサWSの検出車輪速度に基づき推定
車体減速度演算手段EDにて推定車体減速度が演算さ
れ、この推定車体減速度の変化率と前後加速度センサG
Sが検出した検出減速度の変化率の偏差が、変化率偏差
演算手段DFにて演算される。そして、検出状態判定手
段DTにおいて、変化率偏差演算手段DFの演算結果で
ある変化率の偏差が所定範囲内の値であるときに前後加
速度センサGSの検出状態が正常と判定され、そうでな
ければ異常と判定される。
【0012】尚、上記の変化率偏差演算手段DFは、例
えば図1に破線で示したように、前後加速度センサGS
が検出した検出減速度の変化率を演算する検出減速度変
化率演算手段DRと、推定車体減速度演算手段EDが演
算した推定車体減速度の変化率を演算する推定車体減速
度変化率演算手段ERとを備え、推定車体減速度変化率
演算手段ERの演算結果と検出減速度変化率演算手段D
Rの演算結果の差を演算し、この差が所定範囲内の値で
あるときに検出状態判定手段DTにて、前後加速度セン
サGSの検出状態が正常と判定するように構成すること
ができるが、後述のように構成することもできる。
【0013】図2は、前後加速度センサGSの一態様で
あるリニア前後加速度センサ1、並びに上記の推定車体
減速度演算手段ED、変化率偏差演算手段DF、検出状
態判定手段DT等(これらは、電子制御装置10内に構
成)を備えたアンチスキッド制御装置を示すもので、液
圧発生手段としてはマスタシリンダ2a及びブースタ2
bを備え、これらがブレーキペダル3によって駆動され
る。各車輪FR,FL,RR,RLにはホイールシリン
ダ51乃至54が装着されている。尚、図1では車輪を
代表してWLで表しているが、図2においては車輪FR
は運転席からみて前方右側の車輪を示し、以下車輪FL
は前方左側、車輪RRは後方右側、車輪RLは後方左側
の車輪を示している。液圧配管については、図2に明ら
かなように所謂ダイアゴナル配管が構成されているが、
所謂前後配管としてもよい。
【0014】そして、マスタシリンダ2aとホイールシ
リンダ51乃至54との間に、アンチスキッド制御(A
BS)用のアクチュエータ30が介装されている。この
アクチュエータ30は二点鎖線の枠内に示したように構
成されており、マスタシリンダ2aの一方の出力ポート
とホイールシリンダ51,54の各々を接続する液圧路
に夫々常開の電磁弁31,37が介装され、これらとマ
スタシリンダ2aとの間に液圧ポンプ21の吐出側が接
続されている。同様に、マスタシリンダ2aの他方の出
力ポートとホイールシリンダ52,53の各々を接続す
る液圧路に夫々常開の電磁弁33,35が介装され、こ
れらとマスタシリンダ2aとの間に液圧ポンプ22の吐
出側が接続されている。液圧ポンプ21,22は電動モ
ータ20によって駆動され、その作動時に上記の各液圧
路に所定の圧力に昇圧されたブレーキ液が供給される。
【0015】ホイールシリンダ51,54は更に常閉の
電磁弁32,38に接続されており、これらの下流側は
リザーバ23に接続されると共に、液圧ポンプ21の吸
入側に接続されている。ホイールシリンダ52,53は
同じく常閉の電磁弁34,36に接続され、これらの下
流側はリザーバ24に接続されると共に、液圧ポンプ2
2の吸入側に接続されている。リザーバ23,24は夫
々ピストンとスプリングを備えており、電磁弁32,3
4,36,38を介して排出される各ホイールシリンダ
のブレーキ液を収容する。
【0016】電磁弁31乃至38は2ポート2位置電磁
切替弁であり、夫々ソレノイドコイル非通電時には図2
に示す第1位置にあって、各ホイールシリンダ51乃至
54はマスタシリンダ2aに連通している。ソレノイド
コイル通電時には第2位置となり、各ホイールシリンダ
51乃至54はマスタシリンダ2aとは遮断され、リザ
ーバ23あるいは24と連通する。尚、図2においては
PVはプロポーショニングバルブ、DPはダンパ、CV
はチェックバルブ、ORはオリフィス、FTはフィルタ
を示し、図2中同一記号のものは同一の部品を示す。チ
ェックバルブCVはホイールシリンダ51乃至54及び
リザーバ23,24側からマスタシリンダ2a側への還
流を許容し、逆方向の流れを遮断するものである。
【0017】而して、これらの電磁弁31乃至38のソ
レノイドコイルに対する通電、非通電を制御することに
よりホイールシリンダ51乃至54内のブレーキ液圧を
増圧、減圧又は保持することができる。即ち、電磁弁3
1乃至38のソレノイドコイル非通電時にはホイールシ
リンダ51乃至54にマスタシリンダ2a及び液圧ポン
プ21あるいは22からブレーキ液圧が供給されて増圧
し、通電時にはホイールシリンダ51乃至54がリザー
バ23あるいは24側に連通し減圧する。また、電磁弁
31,33,35,37のソレノイドコイルに通電しそ
の他の電磁弁のソレノイドコイルを非通電とすれば、ホ
イールシリンダ51乃至54内のブレーキ液圧が保持さ
れる。従って、上記ソレノイドコイルに対する通電、非
通電の時間間隔を調整することにより後述するようにパ
ルス増圧(ステップ増圧)を行ない、緩やかに増圧する
ように制御することができ、またパルス減圧によって緩
やかに減圧するように制御することができる。
【0018】上記電磁弁31乃至38は電子制御装置1
0に接続され、各々のソレノイドコイルに対する通電、
非通電が制御される。電動モータ20も電子制御装置1
0に接続され、これにより駆動制御される。また、車輪
FR,RL,RR,FLには車輪速度センサ41乃至4
4(図1では代表してWSで表している)が配設され、
これらが電子制御装置10に接続されており、各車輪の
回転速度、即ち車輪速度信号が電子制御装置10に入力
されるように構成されている。更に、車両にはリニア前
後加速度センサ1(以下、リニアGセンサ1という)が
搭載されており、その出力信号が電子制御装置10に入
力されるように構成されている。電子制御装置10に
は、更に、ブレーキペダル3が踏み込まれたときオンと
なるブレーキスイッチ4等が接続されている。
【0019】リニアGセンサ1は、図2に模式的に示し
たように、車両の加減速に伴う前後方向の錘の移動を電
気信号に変換し、車両の加速度(減速度を含む)に対し
リニアに比例する信号を出力するものであり、既に市販
されているので詳細な説明は省略する。尚、電子制御装
置10は、一般的なマイクロコンピュータで構成されて
おり、図示は省略するが、バスを介して相互に接続され
たプロセシングユニット(CPU)、メモリ(ROM、
RAM)、タイマ、入出力インターフェース等から成
る。この電子制御装置10内に、リニアGセンサ1の検
出状態を判定する検出状態判定手段DTを初め、図1に
示す推定車体減速度演算手段ED、変化率偏差演算手段
DF等が構成されている。
【0020】上記のように構成された本実施形態におい
ては、電子制御装置10によりアンチスキッド制御のた
めの一連の処理が行なわれアクチュエータ30の作動が
制御されるが、以下図3のフローチャートに基づいて説
明する。イグニッションスイッチ(図示せず)が閉成さ
れると、先ず図3のステップ101にて初期化が行なわ
れ、各種の演算値がクリアされる。ステップ102は車
輪速度センサ41乃至44からの出力信号に基づき各車
輪の車輪速度(代表してVwで表す)が演算され、ステ
ップ103にて車輪速度Vwが微分されて車輪加速度D
Vwが求められる。
【0021】続いて、ステップ104において各車輪の
車輪速度Vwに基づき推定車体速度Vsoが演算される。
この推定車体速度Vsoは、例えばMED(αDNt,V
w,αUPt)によって求めることができる。ここで、M
EDは中間値を求める関数を表し、αUPは車両の加速度
(減速度を含む)αの上限側(車輪速度Vwより大とす
る側)の値で、αDNは車両の加速度(減速度を含む)α
の下限側(車輪速度Vwより小とする側の値であり、t
は時間である。更に、ステップ105において推定車体
速度Vsoが微分され、推定車体減速度DVsoが演算され
る。尚、DVsoは推定車体加速度として扱われることが
多いが、加速度と減速度は符号を異にするのみであり、
ここでは、リニアGセンサ1の検出減速度との比較の便
宜上、DVsoを推定車体減速度として表す。
【0022】次に、ステップ106に進み、アンチスキ
ッド制御に供する各車輪の実スリップ率(代表してSa
で表す)が演算される(Sa=(Vso−Vw)/Vs
o)。続いてステップ107に進み、各車輪毎に目標ス
リップ率が設定される。次に、ステップ108にてリニ
アGセンサ1の出力たる検出減速度Gxが読み込まれ
る。そして、ステップ109においてリニアGセンサ1
の検出状態の判定が行なわれるが、これについては後述
する。
【0023】而して、ステップ110に進み、リニアG
センサ1の検出状態の判定結果に応じて正常と判定され
ておればステップ111に進み、アンチスキッド制御の
ためのブレーキ液圧制御が行なわれ、ステップ102に
戻る。ステップ111では、前述のように電磁弁31乃
至38の各々のソレノイドコイルに対する通電、非通電
が制御され、ホイールシリンダ51乃至54内のブレー
キ液圧(ホイールシリンダ液圧)が増圧、減圧又は保持
される。一方、リニアGセンサ1の検出状態の判定結果
が正常ではなく、リニアGセンサ1が異常と判定される
と、ステップ110からステップ112に進み所定の警
報(例えば、警告ランプの点灯)が行われた後、終了す
る。
【0024】図4は、図3のステップ109で行なわれ
るリニアGセンサ1の検出状態判定処理の一例を示すも
ので、先ずステップ201において、前回の処理ルーチ
ンでブレーキペダル3が操作されてブレーキスイッチ4
がオンとなっていたか否かが判定され、オフ状態のまま
であればステップ202に進み、更に今回の処理ルーチ
ンでブレーキスイッチ4がオンとなったか否かが判定さ
れる。今回もブレーキスイッチ4がオフ状態のままであ
ればそのまま図3のフローチャートに戻るが、今回初め
てオンとなったのであれば、ステップ203に進み、そ
のときの推定車体減速度DVsobとリニアGセンサ1の
検出減速度Gxbの偏差Db(=DVsob−Gxb)が
演算される。
【0025】一方、前回の処理ルーチンでブレーキスイ
ッチ4がオンとなっていたときには、ステップ201か
らステップ204に進み、リニアGセンサ1の最大減速
度Gxmが検出される。具体的には、リニアGセンサ1
の検出減速度Gxの微分値が0になったときの減速度G
xの値が最大減速度Gxmとして設定され、メモリに格
納される。そして、ステップ205,206において、
最大減速度Gxmが前回の処理ルーチンで検出されたも
のか、今回の処理ルーチンで検出されたものか、何れで
あるかが判定され、前回であればそのまま図3のフロー
チャートに戻る。最大減速度Gxmが今回検出された場
合にはステップ207に進み、そのときの推定車体減速
度DVsomとリニアGセンサ1の検出減速度Gxmの偏
差Dm(=DVsom−Gxm)が演算される。
【0026】続いて、ステップ208に進み、最大減速
度Gxmが検出された時の推定車体減速度DVsomとリ
ニアGセンサ1の検出減速度Gxmの偏差Dmと、ブレ
ーキスイッチ4がオンとなった時の推定車体減速度DV
sobとリニアGセンサ1の検出減速度Gxbの偏差Db
との差Df(=Dm−Db)が演算される。このように
演算された差Dfは、次のように表すことができる。 即ち、Df=Dm−Db=(DVsom−Gxm)−(D
Vsob−Gxb)=(DVsom−DVsob)−(Gxm
−Gxb)
【0027】つまり、上記の差Dfは、ブレーキスイッ
チ4がオンとなった時と最大減速度Gxmが検出された
時における、推定車体減速度DVsoの変化率(DVsom
−DVsob)と検出減速度Gxの変化率(Gxm−Gx
b)との差、即ち推定車体減速度DVsoの勾配と検出減
速度Gxの勾配との差、を表していることになる。尚、
この間の状況を図5に示す。
【0028】そして、ステップ209において、上記の
差Dfが所定範囲(例えば、所定値D1から所定値D2
の値)であるか否かが判定される。換言すれば、ブレー
キスイッチ4がオンとなった時(図5のto)と最大減
速度Gxmが検出された時(図5のtm)における推定
車体減速度DVsoの変化率(DVsom−DVsob)と検
出減速度Gxの変化率(Gxm−Gxb)との間に、所
定範囲を超える差が生じているか否かが判定される。
【0029】この結果、上記の差Dfが所定範囲内の値
(所定値D1から所定値D2の値)であれば、ステップ
209からステップ210に進み、リニアGセンサ1は
正常と判定されるが、差Dfが所定範囲を超えていると
きには、ステップ211に進みリニアGセンサ1が異常
と判定される。このように、推定車体減速度の変化率と
検出減速度の変化率の偏差を演算し、この変化率の偏差
を所定範囲内の基準と比較することとしているので、車
両が坂路走行中で傾斜状態にあっても、リニアGセンサ
1の検出状態を精度良く的確に判定することができる。
【0030】
【発明の効果】本発明は上述のように構成されているの
で以下の効果を奏する。即ち、本発明の前後加速度セン
サの検出状態判定装置においては、推定車体減速度演算
手段が演算した推定車体減速度の変化率と前後加速度セ
ンサが検出した検出減速度の変化率の偏差を演算し、こ
の変化率の偏差が所定範囲内の値であるときに前後加速
度センサの検出状態が正常と判定するように構成されて
いるので、仮に車両が坂路上にあって傾斜していても、
前後加速度センサの検出状態を的確に判定し、迅速に異
常を検出することができる。
【0031】特に、変化率偏差演算手段を、請求項4に
記載のように、車両の制動開始時に推定車体減速度演算
手段が演算した推定車体減速度と車両の制動開始時に前
後加速度センサが検出した検出減速度の偏差と、前後加
速度センサが検出した検出減速度が最大である時に推定
車体減速度演算手段が演算した推定車体減速度と前後加
速度センサが検出した最大検出減速度の偏差との差を演
算し、この差が所定範囲内の値であるときに前後加速度
センサの検出状態が正常と判定するように構成すれば、
演算処理を迅速に行うことができるので、一層迅速に前
後加速度センサの異常を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る前後加速度センサの
検出状態判定装置の構成を示すブロック図である。
【図2】一実施形態に係る前後加速度センサの検出状態
判定装置を含むアンチスキッド制御装置の全体構成を示
すブロック図である。
【図3】アンチスキッド制御のための処理を示すフロー
チャートである。
【図4】本発明の一実施形態における前後加速度センサ
の検出状態判定の処理を示すフローチャートである。
【図5】本発明の一実施形態における前後加速度センサ
による検出減速度及び推定車体減速度の変化の一例を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 リニア前後加速度センサ 2a マスタシリンダ, 2b ブースタ 3 ブレーキペダル 10 電子制御装置 20 電動モータ 21,22 液圧ポンプ 23,24 リザーバ 30 アクチュエータ 31〜36 電磁弁 WS,41〜44 車輪速度センサ 51〜54 ホイールシリンダ WL,FR,FL,RR,RL 車輪
フロントページの続き (72)発明者 阪野 正樹 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 阿部 泰浩 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 近藤 功一 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)発明者 松林 博之 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の前後方向の減速度を検出する前後
    加速度センサと、前記車両の各車輪の車輪速度を検出す
    る車輪速度センサと、該車輪速度センサの検出車輪速度
    に基づき前記車両の推定車体減速度を演算する推定車体
    減速度演算手段と、該推定車体減速度演算手段が演算し
    た推定車体減速度の変化率と前記前後加速度センサが検
    出した検出減速度の変化率の偏差を演算する変化率偏差
    演算手段と、該変化率偏差演算手段が演算した変化率の
    偏差が所定範囲内の値であるときに前記前後加速度セン
    サの検出状態が正常と判定する検出状態判定手段とを備
    えたことを特徴とする前後加速度センサの検出状態判定
    装置。
  2. 【請求項2】 前記変化率偏差演算手段が、前記前後加
    速度センサが検出した検出減速度の変化率を演算する検
    出減速度変化率演算手段と、前記推定車体減速度演算手
    段が演算した推定車体減速度の変化率を演算する推定車
    体減速度変化率演算手段とを備え、該推定車体減速度変
    化率演算手段の演算結果と前記検出減速度変化率演算手
    段の演算結果の差を演算し、該差が所定範囲内の値であ
    るときに前記検出状態判定手段が、前記前後加速度セン
    サの検出状態が正常と判定することを特徴とする請求項
    1記載の前後加速度センサの検出状態判定装置。
  3. 【請求項3】 前記検出減速度変化率演算手段が、前記
    車両の制動開始時に前記前後加速度センサが検出した検
    出減速度と、前記前後加速度センサが検出した検出減速
    度の最大値との差を検出減速度の変化率として出力し、
    前記推定車体減速度変化率演算手段が、前記車両の制動
    開始時に前記推定車体減速度演算手段が演算した推定車
    体減速度と、前記前後加速度センサが検出した検出減速
    度が最大である時に前記推定車体減速度演算手段が演算
    した推定車体減速度との差を推定車体減速度の変化率と
    して出力することを特徴とする請求項2記載の前後加速
    度センサの検出状態判定装置。
  4. 【請求項4】 前記変化率偏差演算手段が、前記車両の
    制動開始時に前記推定車体減速度演算手段が演算した推
    定車体減速度と前記車両の制動開始時に前記前後加速度
    センサが検出した検出減速度の偏差と、前記前後加速度
    センサが検出した検出減速度が最大である時に前記推定
    車体減速度演算手段が演算した推定車体減速度と前記前
    後加速度センサが検出した最大検出減速度の偏差との差
    を演算し、該差が所定範囲内の値であるときに前記検出
    状態判定手段が、前記前後加速度センサの検出状態が正
    常と判定することを特徴とする請求項1記載の前後加速
    度センサの検出状態判定装置。
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JP2021154980A (ja) * 2020-03-30 2021-10-07 株式会社アドヴィックス 車両の減速度演算装置
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