JPH11223631A - 前立腺特異抗原−α1−アンチキモトリプシン複合体の改善された測定方法 - Google Patents

前立腺特異抗原−α1−アンチキモトリプシン複合体の改善された測定方法

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JPH11223631A
JPH11223631A JP10327191A JP32719198A JPH11223631A JP H11223631 A JPH11223631 A JP H11223631A JP 10327191 A JP10327191 A JP 10327191A JP 32719198 A JP32719198 A JP 32719198A JP H11223631 A JPH11223631 A JP H11223631A
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キーントッシュ−アンゲル ローズマリー
Ellen Dr Moessner
モスナー エレン
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ニルソン オーレ
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 被検サンプル中のPSA−ACT複合体の検
出において、その検出の特異性を増大させ、かつ他の物
質による検出の干渉を回避すること。 【解決手段】 被検サンプル中のPSA−ACT複合体
のイムノアッセイのための方法であって、該サンプル
を、該複合体またはその成分に特異的に結合する少なく
とも1つの抗体または特異的に結合するその断片と接触
させ、該抗体またはその断片は固相に結合しているかま
たは固相に結合可能であり、但し少なくとも該サンプル
と該固相とを接触させる際にアルカリ性塩化物を含む試
験溶液を用いる前記方法;他の通常の緩衝物質以外にア
ルカリ性塩化物を含有する緩衝液系;PSA特異的抗体
とACT特異的抗体とを含んでなり、但しこれら抗体の
一方が固相に結合可能であるかまたは固相に結合してお
り、他方が標識を有して該標識によって検出反応が起こ
り、前記緩衝液系が緩衝液として存在する検出用キッ
ト。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、前立腺特異抗原−
α1-アンチキモトリプシン複合体の免疫学的測定方
法、かかる試験のための緩衝液系、および患者の血清中
の前立腺特異抗原−α1-アンチキモトリプシン複合体
を検出するための試験キットに関する。
【0002】
【従来の技術】前立腺特異抗原(以下、PSAと呼ぶ)
は前立腺上皮細胞によって形成されるものであり、中性
セリンプロテアーゼの酵素活性を有する。PSAは精液
の一成分であり、ヒト血液循環にも少量入り込む。酵素
的に活性なPSAは、種々のセリンプロテアーゼ・イン
ヒビターにより共有結合で結合する複合体を形成するこ
とによって血清中で不活性化される。大部分の免疫学的
に検出可能なPSAは、血清中でα1-アンチキモトリ
プシンと結合している(60〜95%)。
【0003】α1-アンチキモトリプシン(以下、AC
Tと呼ぶ)は、炎症の制御において重要な役割を担う糖
タンパク質である。ACTは、ヒト血清中にPSAより
も10,000倍高い濃度で存在している。複合化PSA−A
CTは、遊離のPSA以外の、もう1つの免疫学的に検
出可能な血清中のPSA全体の主たる形態として存在す
る。主に悪性の前立腺腫瘍を有している患者では、良性
の前立腺過形成を有している患者と比較して、増大した
レベルの複合化PSAが存在していることが判明した
(特開昭62-46263号)。
【0004】したがって、PSA−ACTの検出は、特
に悪性の前立腺癌腫のスクリーニングおよび検出、並び
に治療的尺度のモニタリングに役立つ。これに関連し
て、PSA−ACTの存在量は、閾値を超えて、前立腺
癌腫の存在もしくは悪性度および大きさと非常に強い相
関性を示す。
【0005】したがって、PSA−ACT複合体は既
に、特異的な抗体を用いるサンドイッチアッセイにより
検出されている。ここでは、まず第1に、固相に結合さ
せた抗体(2つの複合体成分の一方に特異的なもの)お
よび標識した抗体(2つの複合体成分の他方に特異的な
もの)を用い、最後にこの二次抗体の標識によって検出
が行われる[例えば、WO 92/01936、特開昭62-46263
号、Petterssonら, Clin. Chem. 41/10 (1995), 1480-1
488、 Leinonenら, Clin. Chem. 39/10 (1993), 2098-2
103]。
【0006】残念なことに、現在では、この試験を著し
く干渉し得る物質が血清中に存在することが判明してい
る。この物質は主にカテプシンGであり、PSAと同様
に、セリンプロテアーゼであり、この物質もまた、イン
ヒビターであるACTと結合し、それにより不活性化さ
れる。しかしながら、カテプシンGは、非常に粘着性
で、例えば免疫学的試験において固相に結合する、とい
うもう1つの望ましくない特性を有する。そのため、カ
テプシンG(これは特に炎症が存在すると大量に形成さ
れる)の存在下では、現行の試験では、固相とカテプシ
ン-G−ACTと標識化抗ACT抗体との複合体が形成
され、これがPSA−ACT複合体の存在を疑似するた
めに、偽の増大した値が測定されてしまう(例えば、Le
inonen, 1993, 前掲を参照されたい。この文献では、1
よりも大きなPSA−ACT/PSA総量が測定され、
女性の血清中では誤った陽性の値さえ見られる、という
試験が報告されている。)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、PSA−ACT複合体の検出の特異性を増大させる
こと、および特にカテプシンGによる干渉を回避するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、被検サン
プル中のPSA−ACT複合体を免疫学的に測定するた
めの方法によって達成される。この方法では、サンプル
を該複合体またはそれらの成分と特異的に結合する抗
体、または特異的に結合するそれらの断片と接触させ
る。この抗体は、固相と結合しているものであるかまた
は固相に結合可能なものである。この方法は、少なくと
もサンプルと固相とを接触させる際に、0.5〜2.5mol/l
のアルカリ性塩化物を含む試験溶液が用いられることを
特徴とする。
【0009】PSA−ACT複合体の存在について調べ
るサンプルは、悪性の前立腺腫瘍が存在すると増大した
PSA−ACT複合体濃度が見られる体液である。本発
明によれば、驚くべきことに、用いる試験用緩衝液中に
比較的高い塩含有量が存在すると、非特異的な結合が実
質的に防止され、用いる抗体の免疫反応が干渉を受けな
いことが判明した。本発明による方法を利用すれば、P
SA総量から遊離のPSAを差し引いた計算値と実際に
測定した値との非常に高い相関性を付与する値が得ら
れ、このことは、本発明による新しい方法の質の高さを
立証するものである。
【0010】本発明では、1.5〜2.0mol/lのアルカリ性
塩化物を含有する緩衝液が用いられることが好ましい。
アルカリ性塩化物としては、塩化ナトリウムまたは塩化
カリウムが特に好ましく用いられる。さらに、アルカリ
性酒石酸塩を実験用緩衝液に添加することがさらに有利
である。本発明によれば、0.01〜0.05mol/lのアルカリ
性酒石酸塩を用いることが好ましい。特に好ましい酒石
酸塩は酒石酸ナトリウムである。これは、特に緩衝液中
0.02〜0.03mol/lの量で用いられる。
【0011】誤った陽性の結果をさらに低減するための
別の方法は、さらに改変熱BSA(thermo-BSA)[熱ウシ
血清アルブミン](例えば、WO 95/17668)を好ましく
は0.2〜0.5g/lの量で含有する緩衝液を用いることであ
る。イムノアッセイのための好適な固相は当業者には公
知である。最も一般的な固相は本明細書中に単に例とし
て記載したものであり、例えば、プラスチックチュー
ブ、ポリスチレンビーズ、ラテックス粒子、マイクロタ
イタープレート、ガラスビーズ等が挙げられる。
【0012】このような固相に抗体を結合させる手段も
また当業者には公知である。本明細書では、例として、
ビオチン/(ストレプト)アビジン、ハプテン/抗体、
レクチン/炭水化物の結合対について言及する。それら
の各々の場合、一方のパートナーは固相と結合し、他方
のパートナーは抗体と結合して存在する。しかしなが
ら、これらの結合対は、単なる例示にすぎないと理解す
べきであり、本発明では他の結合対も同様に用いること
ができ、例えば、固相への捕獲抗体(capture antibody)
の直接的な(例えば吸着的な)結合が挙げられる。
【0013】複合体を抗体を介して固相に結合させた
後、その結合した複合体は当業者には公知の任意の様式
で検出することができる。好ましい実施態様では、
(a)(1)PSAまたは(2)ACTに特異的な抗体を固相
に結合させる工程と、(b)該固相に被検サンプルを添
加する工程、および(c)工程(a)において(1)であ
る場合にはACTに特異的な標識化抗体を、そして工程
(a)において(2)である場合にはPSAに特異的な標
識化抗体を添加し、この抗体標識により検出することに
よって、PSA−ACT複合体の存在を検出する工程が
適切な順番で行われるイムノアッセイが用いられるが、
本発明によれば、少なくとも上記工程(b)において、
試験溶液のアルカリ性塩化物含有量が0.5〜2.5mol/lと
なるように調整するのに役立つような緩衝液が用いられ
る。
【0014】したがって、本発明による好ましい方法
は、原則として従来用いられているようなサンドイッチ
イムノアッセイを含んでなる。本発明においては、公知
の固相、捕獲抗体を固相に結合させるための系および検
出用抗体標識による検出を含むサンドイッチイムノアッ
セイのためのあらゆる適切な試験フォーマットが使用可
能である。但し、少なくとも、被検サンプルを固相、固
相に結合した抗体または固相に結合する抗体と接触させ
る際に、上記記載の塩含有量が存在することを条件とす
る。また、本発明の好ましい方法では、工程(a)およ
び(b)を行う順番も重要ではない。
【0015】また、工程(c)において検出抗体と結合
させる標識の選択も本発明においては重要ではない。本
発明の方法では、一般にサンドイッチイムノアッセイに
適切とされるあらゆる標識も使用できる。これに関して
は、直接標識または間接標識が使用可能であり、間接標
識とは、次にハプテンのようなさらに別の物質により検
出されるものであり、この物質がさらに別の抗体(例え
ば、DIG-抗-DIG)により検出されると理解される。
【0016】直接標識の例としては、酵素標識、電気化
学発光できる標識(例えば、Ruキレート)、金標識およ
び発蛍光団が挙げられる。本発明のさらに好ましい実施
態様では、本発明の方法の工程(a)および(b)は同
時に、つまり、必要な塩成分と任意で酒石酸塩および/
または熱BSAとを含有する緩衝液中で実施される。こ
の操作により、本発明による検出が簡易化されスピード
アップする。
【0017】本発明では、特異性および結合能が上記緩
衝液中の塩濃度により損なわれない抗体が用いられるこ
とは明らかである。検討対象の抗体がこの条件を満足し
ているか否かについては、簡単な実験によって容易に確
認される。さらに、本発明の方法においてモノクローナ
ル抗体を用いることは有利である。最後に、複合化PS
A−ACTの形態のPSAまたはACTに特異的に結合
する抗体もまた、本発明において使用できる。このよう
な抗体は「PSAまたはACTに特異的な抗体」という
本発明の用語に包含されて、例えばドイツ特許出願第19
6 41 560.8号に記載されている(ここで、この文献を参
照されたい)。当業者には明らかなように、この場合に
も、サンドイッチアッセイを行うことができるのは、使
用する両方の抗体がPSA−ACT複合体の異なるエピ
トープを認識するか、もしくは1つの複合体結合性抗体
のみを認識し、該複合体の2つの部分の一方に特異的な
1つの抗体が用いられる場合だけである。上記の全ての
抗体の場合においては、イムノアッセイに適する断片
[Fab、Fab′、F(ab)2′]並びにキメラ抗
体を用いることもさらに可能である。
【0018】この試験フォーマットに関する全ての詳細
は単に説明のためであり、限定的な記載ではないと理解
すべきである。既に上記で述べたように、本発明の濃度
のアルカリ性塩化物が少なくとも工程(b)で、しかし
場合によっては本アッセイの他の工程においても用いら
れるという条件の元に、あらゆるイムノアッセイ(特
に、サンドイッチアッセイ)が本発明に適する。
【0019】しかしながら、本発明によれば、例えば複
合体PSA−ACTにのみ特異的である抗体を捕獲抗体
として用い、標識したPSA−ACT複合体を競合アッ
セイの系列(lines)の並びに加える、という試験を行う
こともまた可能である。しかしながら、サンプル中に含
まれる物質が固相に非特異的に結合するためにPSA−
ACT複合体について誤った陽性の結果が出てしまう他
の好適な試験フォーマットも全て、本発明の塩および/
または他の物質の試験溶液への添加によりプラスの影響
を受け得るものであり、したがって、本発明の範囲に包
含される適切な方法である。
【0020】本発明の別の主題は、他の通常用いられる
緩衝物質に加えて0.5〜2.5mol/l、特に1.5〜2.0mol/lの
アルカリ性塩化物を含有する、PSA−ACT試験のた
めの緩衝液系である。本発明による緩衝液系では、該緩
衝液系がアルカリ性塩化物として塩化ナトリウムおよび
/または塩化カリウムを含有することが好ましく、これ
ら2つの物質が特に好ましいことが判っている。さら
に、本発明による緩衝液系は、アルカリ性酒石酸塩を特
に0.01〜0.05mol/l、好ましくは0.02〜0.03 mol/lで含
有することが好ましい。本発明により特に好ましいアル
カリ性酒石酸塩は、酒石酸ナトリウムである。本発明の
緩衝液系はさらに、改変熱BSAを特に0.2〜0.5g/lの
量で含有することが有利である。
【0021】本発明の緩衝液系は、PSA−ACT試験
の実施に使用でき、好ましくはサンドイッチイムノアッ
セイとして設計され(但し、それらに限定されるもので
はない)、血液、血清または他の体液に含まれる他の物
質の干渉をほとんど受けることはない。この緩衝液系の
塩の含有量並びに改変熱BSAの存在によって、非特異
的に結合する物質(例えば、「粘着性」カテプシンG)
が抗体と非特異的に架橋したり、または標識抗体または
別の検出物質を固相に非特異的に結合させるのが防止さ
れる。
【0022】したがって、本発明のさらにもう1つの主
題は、被検サンプル中のPSA−ACT複合体の特定の
免疫学的測定を行うための本発明による緩衝液系の使用
である。被検サンプルは、悪性前立腺腫瘍が存在すると
増大した濃度のPSA−ACT複合体を含む体液であ
り、特に全血、血漿または血清、好ましくは血清が検査
される。
【0023】本発明のさらにもう1つの主題は、患者の
血清中のPSA−ACT複合体を検出するための試験キ
ットである。本発明の好ましい試験キットは、サンドイ
ッチアッセイとしてPSA−ACTを検出するのに適切
な物質、すなわち(a)PSAに特異的な抗体、および
(b)ACTに特異的な抗体を含んでなり、但し、これ
らの抗体のうちの一方は固相に結合できるかまたは結合
しているものであり、他方の抗体は標識を有しており、
この標識により検出反応が行われる。本発明の試験キッ
トはさらに、緩衝液として、アルカリ性塩化物(特に、
塩化ナトリウムまたは塩化カリウム)と、所望によりア
ルカリ性酒石酸塩(好ましくは、酒石酸ナトリウム)
と、所望により改変熱BSAとを含有する本発明の緩衝
液系を含んでなる。緩衝液系中のこれらの物質の存在量
および好ましい使用量は、上記の記載において既に述べ
てある。
【0024】本発明の試験キットはまた、上記2つの抗
体の一方(捕獲抗体)が、例えば本発明の方法について
既に上記したような結合対によって結合しているかまた
は結合可能である固相を含むことが好ましい。
【0025】固相の種類は限定されるものではなく、サ
ンドイッチアッセイに適する全ての固相が該試験キット
に存在させ得る。本発明の方法について既に上記したよ
うな説明および例はまた、使用する抗体および抗体標識
(検出抗体)にも適用される。
【0026】本発明による方法、緩衝液系、並びに試験
キットは、非常に信頼性が高くかつ干渉を受けないPS
A−ACT複合体の免疫学的検出を可能にする。したが
って、本発明のサンドイッチ試験では、測定したPSA
−ACT複合体と遊離PSA(既知の方法で測定したも
の)との合計がPSA総量に相当することが判明した。
また、女性において、カテプシンG、ACTおよび複合
体ACT−カテプシンGの量を大きく増大させる炎症が
存在している場合でさえも、本発明の方法を用いること
により、ほぼゼロという正確なPSA−ACT値が測定
される。塩の使用量は試験を干渉しないので、本発明に
よる緩衝液系は、プラスの効果のみを有する。
【0027】
【実施例】以下の実施例により、本発明をさらに明確に
説明する。
【0028】[実施例1] カテプシンGによる試験干
渉に対する塩化ナトリウムの効果 PSA−ACT試験における干渉の低減は以下のように
して調べた。すなわち、ストレプトアビジンを塗被した
ポリスチレンチューブ(BoehringerMannheim GmbH、注
文番号No.1 144 553)を固相として用意した。抗-PS
Aモノクローナル抗体クローンM10をビオチン化Fa
b断片として1.5(g/mlの濃度で、増大する量のNaCl
と共に、Enzymun-test(登録商標)PSA(Boehringer
Mannheim GmbH、注文番号No.1 555 332)のインキュベ
ーション緩衝液に添加した(=緩衝液1)。さらに0.02
5〜0.2mol/lの酒石酸ナトリウムを2mol/lのNaClを
含有する別の溶液に添加した(緩衝液=2)。試験は、
ES300自動アナライザー(Boehringer Mannheim GmbH)
にて、サンプル、コンジュゲートおよび基質反応のそれ
ぞれについて各々700(lの容量で45分、30分および30分
のインキュベーション時間で行い、個々のインキュベー
ション工程の間に洗浄を強度8で行った[Enzymun-test
(登録商標)洗浄溶液, Boehringer Mannheim GmbH, 注
文番号No.1 059 475]。
【0029】Scripps Co.(カタログ番号No.P 0624.CH.
516664)から購入したPSA−ACTの標準物質を0、
0.61、2.44、13.6および54.67ng/mlの濃度で用いた。I
gGと西洋ワサビペルオキシダーゼとをコンジュゲート
させた後、抗-ACTクローン53をモノクローナル検
出抗体として用意した。呈色反応は、通常の方法で、1.
9mmol/lのABTS(登録商標)(2,2'-アジノ-ジ-[3-
エチル-ベンズチアゾリンスルホン酸(6)]二アンモニウ
ム塩)および3.2mmol/lの過ホウ酸ナトリウムを含む100
mol/lのリン酸/クエン酸緩衝液(pH 4.4)を用いて行
った。
【0030】健康な男性または女性供血者のプール血清
に0.5〜5mgのカテプシンG/lを添加し、種々の緩衝液系
の影響を調べた。2mol/lのNaClを添加することに
より試験の干渉は大きく低減し(緩衝液1)、さらに少
量の酒石酸ナトリウムを添加することにより該干渉はさ
らに低減する(緩衝液2)ことが判明した(表1参
照)。
【0031】
【表1】
【0032】[実施例2] PSA−ACT試験におけ
る干渉の低減に対する他のアルカリ性塩の影響 NaClの代わりに、他のアルカリ性塩をEnzymun Test
(登録商標)PSAのインキュベーション緩衝液に添加
し、増大する量のカテプシンGの存在下でPSA−AC
T測定に対する効果を調べた。それ以外の試験操作は実
施例1と同じにした。結果を表2にまとめる。
【0033】この実験から、KClがNaClとほぼ同
程度に試験の干渉を低減することが示される。KIおよ
びKSCNは、試験そのものを干渉するという理由から
適切ではなかった(表2のPSA標準の下段を参照)。
LiClは、干渉を適度に低減するものではなかった。
【0034】
【表2】
【0035】[実施例3] PSA−ACT試験におけ
る干渉の改変熱BSAの添加による低減 異なる濃度の熱BSAを含有する2種のインキュベーシ
ョン緩衝液、例えば、改変熱BSA(WO95/17668に記
載)をそれぞれ0.05g/lおよび0.35g/lの濃度で含有し、
残りの組成は同じであるEnzymun-Test(登録商標)NSE
(Boehringer Mannheim GmbH、注文番号No.1660438)お
よびPSA(Boehringer Mannheim GmbH、注文番号No.
1555332)のインキュベーション緩衝液(ボトル1)を
比較したところ、この成分(つまり、熱BSA)が試験
の干渉を低減させるのに相当寄与していること明らかと
なる(表3参照)。
【0036】他の試験成分および操作は実施例1と同じ
とする。
【0037】
【表3】
【0038】[実施例4] 種々の群の患者/被験者に
おけるPSA−ACTの血清レベル 種々の群の被験者または実施例1に記載の試験バージョ
ンの患者群の血清中のPSA−ACTレベルを、2mol/
lのNaClおよび0.025mol/lの酒石酸ナトリウムが添
加してあるインキュベーション緩衝液を用いて測定し
た。結果を表4に示す。
【0039】
【表4】
【0040】[実施例5] PSA−ACTの計算値/
実測値の比較 サンプル中のPSAの総含有量が本質的に2種の成分、
すなわち遊離PSAおよびPSA−ACTからなると仮
定すれば、[PSA総量−遊離PSA]の差を計算し、
この結果を同じサンプルで測定したPSA−ACTと比
較して、PSA−ACTの結果を妥当性を調べるための
試験とすることができる。
【0041】したがって、さらに、PSA総量および遊
離のPSAを、対応するEnzymun-Test(登録商標)を用
いて実施例4で用いたサンプル(女性対照を除く)で測
定し、これらの2つのパラメーターの差とPSA−AC
Tとの相関性を計算した。結果を表5にまとめる。
【0042】
【表5】
【0043】全てのサンプルにおいて、PSA−ACT
の計算値と実測値との相関はほぼ1であった。このこと
は、本発明の新規な測定方法を用いて得られたPSA−
ACTについての結果が妥当であることを示している。
【0044】
【発明の効果】本発明による方法、緩衝液系、並びに試
験キットを用いると、非常に信頼性が高くかつ干渉を受
けないPSA−ACT複合体の免疫学的検出が可能にな
る。また、本発明の緩衝液系における塩の使用量は試験
を干渉しないので、本発明による緩衝液系は、プラスの
効果のみを有する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 オーレ ニルソン スウェーデン国 エス イー−417 63 グーテボルグ,ソルホールストルガット 31

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検サンプル中の前立腺特異抗原−α1
    -アンチキモトリプシン複合体の免疫学的測定のための
    異種イムノアッセイを行うための方法であって、該サン
    プルを、該複合体もしくはその成分に特異的に結合する
    少なくとも1つの抗体または特異的に結合するその断片
    と接触させ、該抗体または該その断片は固相に結合して
    いるかまたは固相に結合可能であり、但し、少なくとも
    該サンプルと該固相とを接触させる際に、0.5〜2.5mol/
    lのアルカリ性塩化物を含有する試験溶液を用いること
    を特徴とする前記方法。
  2. 【請求項2】 前記緩衝液中にさらにアルカリ性酒石酸
    塩が、実験混合液中に0.01〜0.05mol/lのアルカリ性酒
    石酸塩が存在するような量で添加されていることを特徴
    とする、請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 さらに改変熱BSAを好ましくは0.2〜
    0.5g/lの量で含有する緩衝液を用いることを特徴とす
    る、請求項1または2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 (a)(1)前立腺特異抗原または(2)α1
    -アンチキモトリプシンに特異的な抗体を固相に結合さ
    せる工程、 (b)被検サンプルを該固相に添加する工程、および (c)工程(a)において(1)である場合にはα1-アン
    チキモトリプシンに特異的な標識化抗体を、そして工程
    (a)において(2)である場合には前立腺特異抗原に特
    異的な標識化抗体を添加してこの抗体標識により検出す
    ることにより、前立腺特異抗原−α1-アンチキモトリ
    プシン複合体の存在を検出する工程とを行い、但し、少
    なくとも工程(b)において、該試験溶液のアルカリ性
    塩化物の濃度が0.5〜2.5mol/lとなるように調整される
    ような緩衝液が存在することを特徴とする、請求項1〜
    3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】 体液中の前立腺特異抗原−α1-アンチ
    キモトリプシン複合体を測定するための異種免疫学的検
    出法のための緩衝液系であって、他の通常の緩衝物質に
    加えて0.5〜2.5mol/l、好ましくは1.5〜2.0mol/lのアル
    カリ性塩化物を含有することを特徴とする前記緩衝液
    系。
  6. 【請求項6】 さらに、0.01〜0.05mol/l、好ましくは
    0.02〜0.03mol/lのアルカリ性酒石酸塩を含有すること
    を特徴とする、請求項5に記載の緩衝液系。
  7. 【請求項7】 さらに、改変熱BSA(modified thermo
    -BSA)を含有することを特徴とする、請求項5または6
    に記載の緩衝液系。
  8. 【請求項8】 被検サンプル中の前立腺特異抗原−α1
    -アンチキモトリプシン複合体についての異種免疫学的
    測定方法における請求項5〜7のいずれか1項に記載の
    緩衝液系の使用。
  9. 【請求項9】 患者の血清中の前立腺特異抗原−α1-
    アンチキモトリプシン複合体を検出するためのキットで
    あって、 (a)前立腺特異抗原-特異的抗体、および (b)α1-アンチキモトリプシン-特異的抗体 を含んでなり、但し、該抗体(a)または(b)の一方
    が固相に結合可能であるかまたは固相に結合しており、
    該抗体(a)または(b)の他方が標識を有して該標識
    によって検出反応が起こり、請求項5〜7のいずれか1
    項に記載の少なくとも1つの緩衝液系が緩衝液として存
    在することを特徴とする前記キット。
JP10327191A 1997-11-17 1998-11-17 前立腺特異抗原−α1−アンチキモトリプシン複合体の改善された測定方法 Pending JPH11223631A (ja)

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