JPH11224609A - 蛍光体ペーストおよびそれを用いたプラズマディスプレイパネル用基板の製造法 - Google Patents

蛍光体ペーストおよびそれを用いたプラズマディスプレイパネル用基板の製造法

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JPH11224609A
JPH11224609A JP10319213A JP31921398A JPH11224609A JP H11224609 A JPH11224609 A JP H11224609A JP 10319213 A JP10319213 A JP 10319213A JP 31921398 A JP31921398 A JP 31921398A JP H11224609 A JPH11224609 A JP H11224609A
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phosphor paste
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binder resin
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JP10319213A
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Masahiro Matsumoto
正廣 松本
Tomoko Mikami
友子 三上
Yuichiro Iguchi
雄一朗 井口
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Toray Industries Inc
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Gas-Filled Discharge Tubes (AREA)
  • Luminescent Compositions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】セル内に精度よく塗布出来、焼成後にセル内で
適当な形状の蛍光体層となるプラズマディスプレイパネ
ル基板用蛍光体ペーストを提供する。 【解決手段】蛍光体ペーストを、プラズマディスプレイ
パネルガラスの基板上の隔壁間に塗布することにより蛍
光面を形成する蛍光体ペーストであって、赤、緑、青い
ずれか1色に発光する蛍光体粉末30〜60重量%、バ
インダー樹脂5〜20重量%および溶媒で構成され、か
つ蛍光体粉末とバインダー樹脂との重量比が10:1〜
2:1であるものとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プラズマディスプ
レイパネル(以下PDPとする)用蛍光体ペーストに関
するものであり、より詳細には、高精度かつ簡便にPD
P用基板を作製するための蛍光体ペーストおよびそれを
用いたPDP用基板の製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】PDPは、液晶ディスプレイに比べて高
速の表示が可能であり、かつ大型化が容易であることか
ら、OA機器および広報表示装置などの分野に浸透して
いる。また、高品位テレビジョンの分野などの進展が非
常に期待されている。
【0003】このような用途の拡大に伴って、精細で多
数の表示セルを有するカラーPDPが注目されている。
PDPは、前面ガラス基板と背面ガラス基板との間に設
けられた放電空間内で対向するアノードおよびカソード
電極間にプラズマ放電を生じさせ、この放電空間内に封
入されているガスから発生する紫外線を放電空間内に設
けた蛍光体にあてることにより表示を行うものである。
この場合、放電の広がりを一定領域におさえ、表示を規
定のセル内で行わせると同時に、均一な放電空間を確保
するために隔壁(障壁、リブともいう)が設けられてい
る。
【0004】これらの隔壁はストライプ状に形成される
ことが多いが、そのサイズ(線幅、高さ、ピッチ)はP
DPの性能により異なる。PDPを高精細化するため、
つまり一定の画面サイズで画素の数を増やすためには、
1画素の大きさを小さくする必要がある。この場合、隔
壁間のピッチを小さくする必要があるが、ピッチを小さ
くすると放電空間が小さくなり、同時に、蛍光体の塗布
面積が小さくなることから輝度が低下する。具体的に
は、42インチのハイビジョンテレビ(1920×10
35画素)や23インチのOAモニター(XGA:10
24×768画素)を実現しようとすると、画素のサイ
ズを450μmの大きさにする必要があり、各色を仕切
る隔壁はピッチ150μmで形成する必要がある。この
場合、隔壁の線幅が大きいと放電空間を十分に確保でき
ず蛍光体の塗布面積が小さくなることによつて輝度を向
上することが困難になる。このため高精細用の隔壁とし
ては、ストライプ状で、サイズが線幅15〜50μm、
高さ80〜150μm、ピッチ100〜250μmのも
のが好ましく用いられる。
【0005】隔壁は通常背面板に形成され、その隔壁で
形成されたセル間には、さらに、それぞれ赤色(R)、
緑色(G)および青色(B)のカラー表示を行うための
蛍光体層が形成されている。これらの蛍光体層の形成
は、従来から蛍光体ペーストを用いたスクリーン印刷法
で行われている。すなわち、赤色発光蛍光体ペースト、
緑色発光蛍光体ペーストおよび青色発光蛍光体ペースト
を、それぞれスクリーン印刷版を用いて隔壁間(セル)
に塗布し、乾燥する工程を順次繰り返し形成される。
【0006】この蛍光体の塗布技術はプラズマディスプ
レイの品質を左右する要素技術であり、蛍光体ペースト
は高輝度化のためにセルの底部のみでなく、隔壁の側面
にも塗布する工夫をする必要がある。さらに画面のムラ
をなくすには安定した均一塗布が必要である。このため
スクリーン印刷法においては、隔壁との位置精度やペー
ストのレオロジーなどが重要である。
【0007】しかし、スクリーン印刷版はフラットな面
に接するのではなく、隔壁頂部に支えられた状態で蛍光
体ペーストが転写されるので、スクリーン印刷版の裏面
の汚れなどが隔壁頂部に付着する問題が起こるほかに、
メタルメッシュにタワミやネジレなどが発生しやすく位
置精度を保持することが難しい。この傾向は大型になる
ほど厳しくなり、スクリーン印刷法での大型・高精細プ
ラズマディスプレイの作製は非常に難しい状況である。
【0008】そこでスクリーン印刷技術における改善方
法として、特開平6−5205号公報ではサンドブラス
ト技術を併用する方法が、また、特開平5−14437
5号公報では架橋剤を塗布した後にスクリーン印刷する
方法が提案されている。しかしながら、これらはスクリ
ーン印刷法の範囲内のものであり、十分な改善方法では
なかった。
【0009】その他に、高精度のパターン塗布を実現す
る方法としてフォトリソグラフィ技術を用いる方法があ
るが、この場合、赤、緑、青の各色の蛍光体層を形成す
るために、それぞれの色について塗布−露光−現像など
の工程を繰り返すなど、工程が煩雑になるという問題が
ある。
【0010】このため、隔壁で形成されるセル内へ蛍光
体ペーストを塗布する方法として、インクジェットノズ
ルの先端から蛍光体ペーストを噴出し、蛍光体層を形成
する方法も提案されたが、この場合は、蛍光体ペースト
の粘度を0.2ポイズ以下にする必要があり、ペースト
の中の蛍光体粉末量を多くできないため、形成された蛍
光体層の厚みが薄くなるという課題があった。また、イ
ンクジェットノズルの径が小さいため、蛍光体粉末が詰
まるという問題もあった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、上記
した従来技術の欠点を改良し、隔壁の底部および側面に
均一に安定して蛍光体ペーストを塗布することが可能
で、セル内で適当な形状の蛍光体層を形成し、高精細で
高い輝度を有するPDP用基板を製造できる蛍光体ペー
ストを提供することをその目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記した本発明の目的
は、PDPのガラス基板上の隔壁間に塗布することによ
り蛍光面を形成する蛍光体ペーストであって、赤、緑、
青いずれか1色に発光する蛍光体粉末30〜60重量
%、バインダー樹脂5〜20重量%および溶媒で構成さ
れ、かつ蛍光体粉末とバインダー樹脂との重量比が1
0:1〜2:1であることを特徴とする蛍光体ペースト
によって達成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明において、蛍光体ペースト
は、赤、緑、青いずれか1色に発光する蛍光体粉末とバ
インダー樹脂成分を適当な溶媒(有機溶剤等)に分散お
よび溶解したものである。蛍光体ペースト中の蛍光体粉
末の割合が30〜60重量%であり、バインダー樹脂の
割合が5〜20重量%で、残りは溶媒等が占めるもので
ある。このような割合からなる蛍光体ペーストとするこ
とにより、粘度が口金からの吐出に適し、良好な塗布性
を有するものとなる。
【0014】最終的には、蛍光体ペーストに含まれる蛍
光体粉末のみが焼成工程の後に残留し蛍光体層を形成す
るので、蛍光体ペースト中の蛍光体粉末の含有量は30
〜60重量%である必要がある。30重量%未満である
と蛍光体層が薄くなり、輝度が低下する。また、60重
量%を超える場合には、ペースト粘度が高くなり、口金
からの吐出性および塗布性が低下する。好ましくは40
〜60重量%である。
【0015】さらに蛍光体ペーストの塗布性および形成
される蛍光体層の形状と深く関わるものとして、蛍光体
粉末量とバインダー樹脂量の関係が重要であり、本発明
においては、重量比で蛍光体粉末:バインダー樹脂=1
0:1〜2:1であることが必要である。
【0016】すなわち、すでに形成されているストライ
プ状隔壁の側面および底面に共にほぼ均等に蛍光体層を
形成し、輝度が高く優れた画像表示を実現するために、
前記重量比を満足する必要がある。
【0017】蛍光体粉末の量がバインダー樹脂の10倍
を越えると、隔壁側面の蛍光体層厚みが厚くなり、また
2倍より少ない場合底面が厚くなり、目的とする輝度が
達成されない。好ましくは、蛍光体粉末:バインダー樹
脂(重量比)=6:1〜3:1であり、より好ましくは
蛍光体粉末:バインダー樹脂(重量比)=5:1〜4:
1である。
【0018】またバインダー樹脂の含有量は5〜20重
量%である必要がある。5重量%未満である場合、上記
の蛍光体粉末:バインダー樹脂(重量比)を保つと本発
明の蛍光体ペースト中に必要な蛍光体粉末比率を得るこ
とができず、また、20重量%を越えるとペーストの粘
度が高くなりすぎる。
【0019】さらにバインダー樹脂の選択も重要な要件
の1つである。
【0020】蛍光体ペーストは、蛍光体粉末の劣化の少
ない400℃程度の比較的低温で焼成されることが好ま
しく、このような低温で焼成できる成分として、メチル
セルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチ
ルプロピルセルロース、ヒドロキシエチルプロピルセル
ロースなどのセルロース系樹脂が挙げられ、これらをバ
インダー樹脂として用いることができる。特に蛍光体粉
末の分散性の点でメチルセルロース、エチルセルロース
が好ましい。
【0021】また、セルロース系樹脂のうちでもトルエ
ン/エタノール(混合比80/20)混合溶媒を用いて
5重量%溶液としたときの溶液粘度が0.004〜0.
025Pa・sとなるセルロース系樹脂であることが好
ましい。溶液粘度が0.025Pa・sより高くなるも
のであると、蛍光体ペーストの粘度が高くなり、塗布性
の点で好ましくない。一方、溶液粘度が0.004Pa
・sより低くなるものは、蛍光体ペーストとして適当な
粘度を得るために必要なバインダー樹脂の量が多くな
り、本発明において必要な蛍光体粉末:バインダー樹脂
比率を維持しにくい。
【0022】また蛍光体ペーストの粘度は、吐出孔を有
する口金から吐出して隔壁間に蛍光体ペーストを塗布す
る際に適している点で、1〜100Pa・sが好まし
く、より好ましくは10〜50Pa・s、さらに好まし
くは10〜30Pa・sである。例えばバインダー樹脂
として、前記した特定の溶液粘度を有するセルロース系
樹脂を、蛍光体ペースト中に5〜20重量%含有させる
ことにより容易に達成することができる。
【0023】なお上記の粘度は、回転粘度計法等により
測定することができる。このうち、B型粘度計で25℃
において測定した場合では、ずり速度1.2〜24s-1
程度の範囲で測定される値とする。
【0024】蛍光体ペーストのもう1つの重要成分は溶
媒であるが、バインダー樹脂をよく溶解すると共に、蛍
光体粉末を十分に分散させ、塗布性が優れていることか
らテルピネオール(ターピネオール)を用いることが好
ましい。市販のテルピネオールは3つの異性体の混合物
であり、沸点217〜219℃の液体である。
【0025】しかしながらバインダー樹脂がこのテルピ
ネオールへの溶解性が良好であるために、逆に、溶媒と
してテルピネオールを用いた場合、蛍光体ペーストの粘
度が高くなる傾向がある。このため溶媒を、テルピネオ
ールに加えアルコール類を含む混合溶媒とすることが、
塗布性や蛍光体層の膜厚などを必要とする程度に保つた
めに十分な量のバインダー樹脂を溶解すると共に、蛍光
体ペーストの粘度を口金からの吐出に適当な程度に保持
する点で好ましい。
【0026】アルコール類としては、テルピネオールに
可溶であれば特に限定されないが、中でも芳香族系アル
コール類は、沸点がテルピネオールと同程度の200〜
250℃付近であり、ペースト粘度を低下させる点で好
ましい。
【0027】芳香族系アルコールとしては、例えば、2
−フェノキシエタノール、ベンジルアルコール、γ−フ
ェニルアリルアルコール、ジメチルベンジルカルビノー
ル、β−フェニルエチルアルコール等を用いることがで
きる。芳香族系アルコールは、それ自身ではセルロース
系樹脂を完全に溶解できず、蛍光体粉末の分散性も比較
的低いが、共存するテルピネオールが十分に機能を発揮
するので問題とはならない。特に、バインダー樹脂の溶
解性の点からベンジルアルコールが好ましく用いられ
る。
【0028】本発明の蛍光体ペーストは、さらに必要に
応じ、アニオン性や非イオン性界面活性剤等の有機化合
物分散剤や、高級脂肪族系アルコール、可塑剤(例え
ば、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、ポリ
エチレングリコール、グリセリン等)等を含有してもよ
い。
【0029】また本発明の蛍光体ペーストに用いられる
赤、緑、青いずれかに発光する蛍光体粉末は特に限定さ
れないが、例えば、赤色発光の蛍光体としては、Y
23:Eu,YVO4:Eu,Gd23:Eu,(Y,
Gd)BO3:Eu,YBO3:Euなどが挙げられる。
緑色発光の蛍光体では、Zn2SiO4:Mn,BaAl
1219:Mn,BaMgAl1626:Eu,Mnなどが
挙げられる。青色発光の蛍光体では、CaWO4:P
b,Y2SiO5:Ce,BaMgAl1017:Euなど
が挙げられる。
【0030】使用される蛍光体粉末の粒子径は、作製し
ようとする蛍光体層パターンの線幅、隔壁間隔および厚
みを考慮して選ばれるが、レーザー回折散乱法(例えば
マイクロトラックHRA粒度分布計を用いた湿式測定)
で測定される累積平均粒子径が0.5〜15μm、より
好ましくは0.5〜6μm、かつ比表面積が0.1〜5
2/cc、より好ましくは0.5〜4m2/ccである
ことが好ましい。
【0031】累積平均粒子径が0.5μm未満または比
表面積が5m2 /ccを越えると粉末が細かくなりすぎ
るため、蛍光体粉末の凝集が生じやすくなり、吐出孔の
詰まりなどが生じやすい。また、累積平均粒子径が15
μmを越えたり、比表面積が0.1m2/cc未満であ
ると、目標の厚み(例えば20μm)の蛍光体層を均一
で滑らかに形成しにくい。
【0032】さらに、蛍光体粉末の最大粒子径が40μ
m以下、さらには20μm以下であることが、内径50
〜200μmの口金孔からの吐出際に詰まり等のトラブ
ルを少なくすることができる点で好ましい。
【0033】また、蛍光体粉末の粒子径条件が前記範囲
にあると高精度なパターン形状が得られ、蛍光体の発光
効率がよく、高寿命になるの点からも好ましい。
【0034】本発明においては、蛍光体ペーストが粘度
1〜100Pa・sであり、含有される蛍光体粉末の平
均粒子径が0.5〜15μmで比表面積が0.1〜5m
2/ccで最大粒子径が40μm以下で、バインダー樹
脂が、セルロース系樹脂である(より好ましくはトルエ
ン:エタノール(混合比80:20)混合溶液中に濃度
5重量%に溶解した時の粘度が0.004〜0.025
Pa・sのセルロース系樹脂である)ものが特に好まし
い。
【0035】本発明の蛍光体ペーストは、攪拌機を用い
てバインダー樹脂を溶媒中に加熱溶解(80℃程度)し
て作製したバインダー溶液に対し、蛍光体粉末を例えば
3本ロール、ボールミル等の分散機を用いて混練するこ
とで、製造することができる。
【0036】次に本発明の蛍光体ペーストを用いたPD
P用基板の好ましい製造法について説明する。
【0037】PDP用基板は、例えば、赤、緑、青いず
れか1色に発光する蛍光体粉末30〜60重量%、バイ
ンダー樹脂5〜20重量%および溶媒で構成され、かつ
蛍光体粉末とバインダー樹脂との重量比が10:1〜
2:1である蛍光体ペーストを、吐出孔を有する口金か
ら吐出させ、ガラス基板上の隔壁間にストライプ状に塗
布した後、焼成することにより蛍光面を形成する方法に
より製造することができる。
【0038】この時蛍光体ペーストを塗布した後、焼成
前に乾燥し、焼成を400〜450℃程度の比較的低温
で行うことが好ましい。
【0039】この方法によれば、隔壁の側面および底部
に同等の厚さで十分な輝度を得ることのできる蛍光体層
が形成され、良好なPDP用基板を容易に製造できる。
【0040】この時の蛍光体ペーストの塗布方法につい
て、図を用い詳しく説明する。
【0041】図1は蛍光体ペーストを塗布する、隔壁が
形成されたガラス基板を示すものである。ガラス基板2
には、ピッチ100〜430μm、線幅15〜60μ
m、高さ80〜150μm程度の形状を有するストライ
プ状の隔壁3が形成されており、電極1を有している。
隔壁はその断面がほぼ矩形状になるように形成されてお
り、蛍光体ペーストはこれらの隔壁に仕切られたセル内
に塗布され、赤、緑、青のストライプ状の蛍光体層が形
成される。
【0042】すなわち図2に示すように、赤色蛍光体層
4、緑色蛍光体層5、青色蛍光体層6を各色毎に繰り返
し形成し、赤、緑、青3本のストライプで1つの画素ラ
インを形成することによりカラーディスプレイ用基板と
なる。
【0043】前記したように蛍光体ペーストの塗布技術
は、PDPの品質を左右する重要技術であり、これまで
はスクリーン印刷法が用いられてきた。上記のように隔
壁ピッチが100〜430μmであると、3色に塗り分
ける場合の蛍光体ペーストの塗布ピッチは300〜12
90μmとなり、隔壁線幅を50μmとするならばペー
ストが塗布される隔壁間部分の幅は50〜380μmと
なる。このようなパターンが形成されたスクリーン印刷
版から隔壁間に押し出された蛍光体ペーストは、隔壁の
側面に転写された後、蛍光体ペーストの自重で隔壁側面
を降下し、ペーストの自重と表面張力で均一化して、隔
壁の側面とその底部に蛍光体ペーストの塗布層を形成す
ると考えられる。
【0044】したがって、蛍光体ペーストの粘度が低い
と底部にペーストが集中し、隔壁側面厚みが薄くなるた
め、輝度のロス・高視野角での輝度低下を引き起こすこ
とになり、また、粘度が高い場合には、輝度確保には有
効であるものの、塗布条件の設定を慎重に行う必要があ
る。
【0045】さらにこのようなスクリーン印刷法での塗
布の場合において、スクリーン版材裏面へのペーストの
回り込みや位置合わせ精度の問題から、隔壁頂部が各色
ペーストで汚染されることがある。このような不要ペー
ストを如何に除去するかが、ガラス基板の歩留まり向上
の点から非常に重要な問題である。
【0046】この点から、高精細なガラス基板を製造す
るために蛍光体ペーストの塗布法として、吐出孔を有す
る口金から吐出して塗布する方法が好ましいといえる。
具体的には、図4に示すように、1個もしくは複数個の
吐出孔7(吐出部分の形状は平板、ノズルまたはニード
ル等で孔形状は円形、楕円形またはスリット等)を有す
る口金から、赤緑青のいずれかの蛍光体ペースト8を吐
出して塗布する工程を各色について繰り返す方法であ
り、乾燥・焼成工程を経て蛍光体層が形成される。この
時、各色を塗布する毎に、乾燥を行うことが好ましい。
【0047】また、このような塗布方式においては、赤
緑青の3色を同時に吐出する吐出孔をもつ口金から各色
蛍光体ペーストを吐出して塗布する方法も可能である。
なお図4中9は、実施例中の吐出孔部(ニードル)先端
と隔壁上部の距離を説明するためのものである。
【0048】口金から蛍光体ペーストを吐出する方法と
しては、一定範囲の圧力で連続的にペーストを加圧し
て、その圧力でペーストを吐出することが好ましい。こ
れにより、ペーストの吐出量を一定に保つことができ、
安定した塗布厚みを得ることができる。
【0049】蛍光体ペーストを吐出孔から吐出して隔壁
間に塗布した後、乾燥、焼成などの加熱工程において、
有機成分や有機溶剤などが蒸発もしくは分解除去され、
基板上に、蛍光体粉末のみで構成される目的とする蛍光
体層が形成される(図3)。
【0050】以下、本発明を実施例を用いて具体的に説
明するが、これらに限定されるものではない。なお、濃
度(%)は特に断らない限り重量%である。
【0051】
【実施例】実施例1 蛍光体粉末40%、エチルセルロース(バインダ樹脂)
10%、ベンジルアルコール40%およびテルピネオー
ル10%を溶解・混合して蛍光体ペーストを作製した。
このペースト中の蛍光体粉末:バインダー樹脂の比率は
4:1であり、ペーストの粘度は赤14、緑18、青1
5Pa・sであった。
【0052】蛍光体粉末は、赤色発光には(Y,Gd)
BO3:Eu、緑色発光にはZn2SiO4:Mn、青色
発光にはBaMgAl1017:Euを用い3種の蛍光体
ペーストを作成した。これらの各色蛍光体粉末の累積平
均粒子径、最大粒子径および比表面積はそれぞれ次の通
りであった。
【0053】 R蛍光体:2.7μm、13μm、3.1m2/cc G蛍光体:3.6μm、20μm、2.5m2/cc B蛍光体:3.7μm、12μm、2.3m2/cc これらの各色蛍光体ペーストをピッチ220μm、高さ
120μm、幅30μmの隔壁961本が形成されたガ
ラス基板上に赤、緑、青の各ペーストをストライプ状に
塗布した。
【0054】塗布は、孔径150μmの吐出孔を有する
長さ3mmのニードルを5本、ピッチ660μmで先端
に圧入した口金(L/D=20)により行った。口金
は、赤色、青色、緑色の蛍光体ペーストのそれぞれに2
基ずつ使用した。2基の口金は、隔壁方向と垂直方向に
105.6mm間隔に2基並べてセットし、同期させ
て、同時に同速度で同方向に走行させた。ニードルの先
端と隔壁の上端の距離は、80μmにセットした。そし
て、ディスペンサーにより吐出圧を250kPaに調節
し、口金を隔壁と平行に10mm/sの一定速度で走行
させながら蛍光体ペーストを一定量吐出して隔壁間に塗
布した。まず、赤色蛍光体ペーストを所定の隔壁間に1
0本ずつ塗布した。このとき、10本塗布が終了した位
置において隔壁方向と垂直方向に2基の口金を3300
μm移動させた。次は逆方向に口金を同様に走行させな
がら10本の隔壁間に塗布した。これを繰り返して、赤
色蛍光体の所定位置の320本を塗布した。塗布終了
後、塗布面を上にして80℃で40分乾燥した。次に、
赤色蛍光体を塗布した隣の隔壁間に青色蛍光体ペースト
を同様に320本塗布して乾燥した。さらに次に、青色
蛍光体を塗布した隣の隔壁間に緑色蛍光体ペーストを同
様に320本塗布して乾燥した。そして、得られたガラ
ス基板を400℃で30分焼成を行った。
【0055】焼成後の蛍光体層の側面厚み、底部厚みを
電子顕微鏡により観察したところ、各色蛍光体が側面に
20±3μm、底部も同じく20±3μmの厚みでスト
ライプ状に形成されたPDP用基板が得られた。
【0056】比較例1 蛍光体ペーストの組成を、蛍光体粉末24%、エチルセ
ルロース(バインダ樹脂)2%、テルピネオール74%
とし、吐出圧を400kPaとした以外は実施例1と同
様にペーストを作製・塗布し、隔壁の形成を行った。こ
のペースト中の蛍光体粉末:バインダー樹脂の比率は1
2:1であり、ペーストの粘度は赤25、緑30、青2
6Pa・sだった。なお蛍光体粉末は実施例1と同じも
のを使用した。
【0057】焼成後の蛍光体層の側面厚み、底部厚みを
電子顕微鏡により観察したところ、各色蛍光体が側面に
15±3μm、底部も同じく6±3μmの厚みでストラ
イプ状に形成された。底部厚に対し側面厚が大きく、全
体的に薄いものしか得られなかった。
【0058】
【発明の効果】本発明の蛍光体ペーストは、PDP用の
ガラス基板上の隔壁間に塗布することにより蛍光面を形
成する蛍光体ペーストであって、赤、緑、青いずれか1
色に発光する蛍光体粉末30〜60重量%、バインダー
樹脂5〜20重量%および溶媒で構成され、かつ蛍光体
粉末とバインダー樹脂との重量比が10:1〜2:1で
あるものであるため、隔壁の側面および底部に同等の厚
さで塗布することができ、高精細で高い輝度を有するP
DP用基板を得ることができる。特に、吐出孔を有する
口金から吐出して隔壁間に蛍光体ペーストを塗布する方
法に適用することにより、セル内に精度よく蛍光体ペー
ストを塗布出来、一層優れたPDP用基板を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するために用いられる隔壁を形成
したガラス基板の一例を示す模式図である。
【図2】本発明の蛍光体ペーストを塗布した後のPDP
用基板の一例を示す模式図である。
【図3】焼成後のPDP用基板の一例を示す模式図であ
る。
【図4】本発明の蛍光体ペーストの塗布方法の一例を模
式的に示す図である。
【符号の説明】
1:電極 2:ガラス基板 3:隔壁 4:赤色蛍光体層 5:緑色蛍光体層 6:青色蛍光体層 7:吐出孔 8:蛍光体ペースト 9:吐出孔部先端と隔壁上部の距離

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】プラズマディスプレイパネルのガラス基板
    上の隔壁間に塗布することにより蛍光面を形成する蛍光
    体ペーストであって、赤、緑、青いずれか1色に発光す
    る蛍光体粉末30〜60重量%、バインダー樹脂5〜2
    0重量%および溶媒で構成され、かつ蛍光体粉末とバイ
    ンダー樹脂との重量比が10:1〜2:1であることを
    特徴とする蛍光体ペースト。
  2. 【請求項2】粘度が1〜100Pa・sであることを特
    徴とする請求項1記載の蛍光体ペースト。
  3. 【請求項3】蛍光体粉末が、累積平均粒子径0.5〜1
    5μm、比表面積0.1〜5m2/ccであることを特
    徴とする請求項1または2記載の蛍光体ペースト。
  4. 【請求項4】蛍光体粉末の最大粒子径が40μm以下で
    あることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の
    蛍光体ペースト。
  5. 【請求項5】バインダー樹脂が、セルロース系樹脂であ
    ることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の蛍
    光体ペースト。
  6. 【請求項6】溶媒が、アルコール類を含む混合溶媒であ
    ることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の蛍
    光体ペースト。
  7. 【請求項7】溶媒が、テルピネオールおよび芳香族系ア
    ルコールを含む混合溶媒であることを特徴とする請求項
    1〜6いずれか1項記載の蛍光体ペースト。
  8. 【請求項8】赤、緑、青いずれか1色に発光する蛍光体
    粉末30〜60重量%、バインダー樹脂5〜20重量%
    および溶媒で構成され、かつ蛍光体粉末とバインダー樹
    脂との重量比が10:1〜2:1である蛍光体ペースト
    を、吐出孔を有する口金から吐出させ、ガラス基板上の
    隔壁間にストライプ状に塗布した後、焼成することによ
    り蛍光面を形成することを特徴とするプラズマディスプ
    レイパネル用基板の製造法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20020025488A (ko) * 2000-09-29 2002-04-04 최 병호 형광체 페이스트
JP2009167241A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 Toray Ind Inc 蛍光体ペースト及びそれを用いたプラズマディスプレイパネルの製造方法。
JP2016004823A (ja) * 2014-06-13 2016-01-12 豊田合成株式会社 発光装置の製造方法

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