JPH11224834A - 分極性電極、その製造方法、及びその分極性電極を用いた電気二重層コンデンサ - Google Patents

分極性電極、その製造方法、及びその分極性電極を用いた電気二重層コンデンサ

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JPH11224834A
JPH11224834A JP10039680A JP3968098A JPH11224834A JP H11224834 A JPH11224834 A JP H11224834A JP 10039680 A JP10039680 A JP 10039680A JP 3968098 A JP3968098 A JP 3968098A JP H11224834 A JPH11224834 A JP H11224834A
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polarizable electrode
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 拡散抵抗、接触抵抗を小さし、製造コストを
下げる。 【解決手段】 粒子炭層2を集電体3に形成し、粒子炭
層2の単一粒子のそれぞれを集電体3にくい込ませるこ
とにより、拡散抵抗、接触抵抗を小さくすることができ
る。粒子炭層2を形成する手段はプレスするだけであ
り、その製造方法のコストが極端に低くなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気二重層コンデ
ンサで使用される分極性電極に関し、瞬時に電力を供給
するのに適することができる電気二重層コンデンサで使
用される分極性電極、その製造方法、及びそれを使用す
る電気二重層コンデンサに関する。
【0002】
【従来の技術】電気二重層コンデンサは、電気二重層に
電荷を蓄積する大容量のコンデンサである。その構成材
料に重金属などの有害物質を使用していないことから環
境負荷が少なく、また、二次電池のように化学反応を伴
わないことから充放電のサイクル寿命に優れている。
【0003】このため、電気二重層コンデンサは二次電
池の代替デバイスとして、マイコンやメモリなどのバッ
クアップ電源として広く用いられている。
【0004】また、近年、特許第2054380号に示
す活性炭/ポリアセン複合材料が発明されたことや、特
開昭57−60828号公報に示されるようにバインダ
を用いてアルミ箔上に活性炭層を形成できるようになっ
たことで、大容量・低抵抗化が可能になった。
【0005】このため、エンジンとモータとを併用する
ハイブリッド自動車や電気自動車などのエネルギー回
生、太陽光発電や風力発電などの発電変動の緩和、瞬時
停電に対応できるバックアップ電源、モーター起動時の
ラッシュ電流供給などパワーを必要とするさまざまな用
途が顕在化してきた。
【0006】これらの用途では、100V以上の高い電
圧下で数百ワットから数十キロワットの電力を数秒間で
充放電させるために、低抵抗で高電圧の電気二重層コン
デンサが望まれている。
【0007】図3は、従来の電気二重層コンデンサを示
す断面図である。図3を参照して、電気二重層コンデン
サは、基本セル6、その基本セル6の両側にアルミにハ
ンダメッキした端子板7、絶縁ブッシュ8を介したボル
トナットとから構成されている。基本セル6は、正極と
負極の分極性電極9、分極性電極9間の電気的短絡を防
ぎ電解液のみを通すセパレータ4、外部回路と電気的に
接続し電解液を通さない集電体3、両極の集電体3を絶
縁し電解液を封止するガスケット5などから成る。有機
系電解液を使用したものでは、コインセルや捲回構造を
有するものもある。
【0008】電気二重層コンデンサの使用電圧は、分極
性電極や集電体が電気化学反応を起こさず、かつ、電解
液が分解しない電圧範囲に限定されるため、水溶液系電
解液では約1V、有機系電解液では約2.5Vである。
通常は、使用する電圧に応じて基本セル6を直列に接続
して耐圧を上げる必要がある。従って、100V以上の
耐圧を必要とするパワー用途では、数十から数百個の電
気二重層コンデンサを直列に接続しなければならない。
【0009】一般的に、電気二重層コンデンサの分極性
電極9は活性炭からなり、両極とも同じ材料を使用す
る。形態としては、粉末状活性炭または活性炭繊維と電
解液とを混合したペースト状、活性炭粉末を担持した樹
脂繊維または活性炭繊維単体からなる布状、テフロンな
どの有機バインダや特公平7−70448号公報に示す
ような粉末状活性炭を炭素で結合した固形状がしられて
いる。また、バインダ部の材料としては、容量を発現す
る活性炭/ポリアセン複合材料などが知られている。
【0010】また、特開平8−97102号公報に示さ
れるように、粒子の脱落を防ぐために分極性電極の一部
をガラス状カーボンで覆ったものも知られている。集電
体3の材料としては、水溶液系電解液では導電性ゴム、
導電性エラストマー、導電性高分子などが、また、有機
系電解液ではアルミニウムなどの金属が用いられてい
る。
【0011】セパレータ4の材料としては、プラスチッ
ク製の多孔質フィルムや不織布などが用いられている。
【0012】従来、分極性電極9と集電体3との電気的
な接続は、外装ケースなどにより加圧・保持したり、有
機バインダなどによって接着することにより保たれてい
る。たとえば特開平7−161589号公報や特開平9
−270370号公報、特開平8−97102号公報で
は、導電性接着剤を用いて分極性電極と集電体を接着し
ている。また、特開平8−148388号公報では、有
機バインダで分極性電極を集電体に一体成形するもので
ある。
【0013】また、特開平3−73426号公報には、
分極性電極と集電体をつなぐためにカーボンウィスカを
使用する例が示されている。また、特開平3−8701
0号公報には、集電体と焼結分極性電極が良導電性金属
膜を介して接触されられた電気二重層コンデンサが開示
されている。更に、特開平6−196364号公報に
は、集電体上に堆積された活性炭粉末を結着剤と共にプ
レス成型器を用いてプレス成形する技術が示されてい
る。加えて、特開平7−320987号公報には、集電
体と電極材料の間に活性炭素繊維が静電植毛されている
電極構造が開示されている。
【0014】ところで、電気二重層コンデンサの抵抗
は、分極性電極や電解液などの抵抗、構成材料間の接触
抵抗、及び、分極性電極内における電解液の抵抗からな
る。各構成材料の抵抗を下げるためには、比抵抗を低減
し、電極面積を広げて、厚みを薄くすればよい。接触抵
抗は、構成材料間の接触点を増やすことで低減できる。
分極性電極内における電解液の抵抗は、電解液の固有抵
抗とは異なるもので、サブミクロン以上の細孔径を有す
るマクロ孔においてイオンの動きが印加した電圧変化に
追随できないことによって生じる。
【0015】そのようなマクロ孔は、活性炭が有する細
孔だけでなく、これには粒子や繊維間の空隙も含まれ
る。この抵抗は電極反応で物質移動が律速になる場合と
同様に、電気二重層に対するイオンの動きが細孔形状に
よって制限されることから、イオンの拡散抵抗と考える
ことができる。
【0016】イオンの拡散抵抗を小さくするためには、
イオンの動く断面積を広くして分極性電極内での移動距
離を短くすればよい。すなわちマクロ孔の細孔径を大き
くして厚みを薄くすればよい。ただし、マクロ孔が多く
なると体積あたりの静電容量が低下するため、使用する
充放電電流の大きさによって最適化が必要である。
【0017】以上述べたように、分極性電極としては、
体積あたりの静電容量を損なわない範囲でなるべくマク
ロ孔の細孔容積が大きい、みかけの電極面積が大きい、
厚さが薄い、集電体と密に接触している、などの条件を
満たすことが重要である。また、高電圧にするための直
列接続において、低抵抗で接続しやすい積層構造が望ま
れる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来、例えば活性炭の
集電体との接触抵抗を下げるために、外部から圧力を印
加するか、有機バインダや導電性接着剤などを使用する
しかなかった。ペースト状や布状、有機バインダを用い
た固形状などの分極性電極の場合には外部から印加する
圧力を高くしなければならなかった。通常、印加される
圧力は数10kg/cm2にもなるため、広い電極面積で
は圧力を保持するための外装が大きくなり、コンデンサ
の容積や重量あたりのエネルギー密度が低下するという
欠点があった。
【0019】また、炭素で結合した固形状や活性炭/ポ
リアセン複合材料の分極性電極は剛性が高いため、集電
体との接触面に高い平面度が要求される。この結果、精
度の高い成形や研磨にコストがかかるという欠点があっ
た。
【0020】さらに、従来の分極性電極は、マクロ孔が
3次元的に複雑な構造をとっており、マクロ孔の容積を
増やしても分極性電極内での移動距離が長く、拡散抵抗
を低減する大きな効果が得られなかった。
【0021】またさらに、有機バインダ等を使用した分
極性電極ではマクロ孔を塞いだり、活性炭の表面積を低
下させるなどの問題があった。
【0022】本発明は、上記問題を解決するためになさ
れたものである。
【0023】本発明の目的は、拡散抵抗がより低減され
る電気二重層コンデンサの分極性電極を提供することに
ある。
【0024】本発明の他の目的は、接触抵抗がより小さ
くなる分極性電極及びその製造方法を提供することにあ
る。
【0025】本発明の更に他の目的は、拡散抵抗がより
低減し同時に接触抵抗がより小さくなる分極性電極及び
その製造方法を提供することにある。
【0026】本発明の更に他の目的は、製造コストを低
くするように接触面に高い平面度が要求されない分極性
電極及びその製造方法を提供することにある。
【0027】本発明の更に他の目的は、製造コストを低
くするように接触面に高い圧力が要求されない分極性電
極及びその製造方法を提供することにある。
【0028】本発明の更に他の目的は、上記のいずれか
の分極性電極を使用する電気二重層コンデンサを提供す
ることにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】本発明の分極性電極は、
集電体と、前記集電体上に形成される単層粒子層とから
なり、前記単層粒子層を構成する粒子の一部分は前記集
電体に埋め込まれていることを特徴とする。
【0030】前記単層粒子層を構成する粒子は、活性
炭、活性炭とポリアセンとから形成される複合材料、活
性炭と炭素複合材料とから形成される複合材料、又は、
これらのうち2種類以上を混合したものから選択される
ものからなることが好ましい。
【0031】前記粒子は、その形状が実質的に球形状で
あり、その平均粒径が5μm以上であり、且つ、500
μm以下であることが好ましい。
【0032】前記集電体は、導電性ゴム、導電性エラス
トマー、導電性高分子、又はこれらのうち2種類以上の
ものの複合材からなることが好ましい。
【0033】あるいは、前記集電体は、導電性ゴム、導
電性エラストマー、導電性高分子から選択される1種類
又はそれ以上の種類から選択されるものと金属箔との複
合材からなることがこのましい。
【0034】本発明の電気二重層コンデンサは、一対の
分極性電極と、集電体間に電解液を封止するように設け
られたガスケットと、前記分極性電極間に設けられたセ
パレータとを具備し、前記分極性電極は、集電体と、前
記集電体上に形成される単層粒子層とからなり、前記単
層粒子層を構成する粒子の一部分は前記集電体に埋め込
まれていることを特徴とする。
【0035】前記単層粒子層を構成する粒子は、活性
炭、活性炭とポリアセンとから形成される複合材料、活
性炭と炭素複合材料とから形成される複合材料、又は、
これらのうち2種類以上を混合したものから選択される
ものからなることが好ましい。
【0036】前記粒子は、その形状が実質的に球形状で
あり、その平均粒径が5μm以上であり、且つ、500
μm以下であることがこのましい。
【0037】前記集電体は、導電性ゴム、導電性エラス
トマー、導電性高分子、又はこれらのうち2種類以上の
ものの複合材からなることがこのましい。
【0038】前記集電体は、導電性ゴム、導電性エラス
トマー、導電性高分子から選択される1種類又はそれ以
上の種類から選択されるものと金属箔との複合材からな
ることがこのましい。
【0039】本発明の分極性電極の製造方法は、粒子を
粘着フィルムに仮固定すること、前記粒子が仮固定され
た前記粘着フィルムと前記集電体を合わせてプレスする
こととからなる。
【0040】前記粘着フィルムとして、熱を加えること
によりその粘着力が消失する熱剥離シートが用いられて
いることがこのましい。
【0041】前記プレスのために、水温が熱剥離シート
における熱剥離の起きる温度に設定される静水圧プレス
が用いられることがこのましい。
【0042】
【発明の実施の形態】添付図面を参照して、本発明の電
気二重層コンデンサで使用される分極性電極とその製造
法を以下に詳細に説明する。
【0043】本発明の一実施形態による電気二重層コン
デンサで使用される分極性電極を説明する。図1は、本
実施形態による電気二重層コンデンサで使用される分極
性電極の構造を示す。
【0044】図1を参照して、本発明による分極性電極
1は、集電体3と集電体3上に形成された単層粒子層2
からなる。その集電体3にその単層粒子層の各粒子の一
部分が埋め込まれて結合されている。したがって、単層
粒子層の厚みは、単層粒子層を形成する粒子の直径より
も小さい。
【0045】上述のように粒子を集電体3に埋め込むこ
とにより、電気二重層コンデンサの使用中にも集電体と
単層粒子層とを外部からの圧力で粒子を集電体に圧着す
る手段が不要である。また、有機バインダなどの接着剤
を使用しないことやガラス状カーボンで被覆することが
ないので、粒子表面を損なうことがない。さらに、粒子
から単層粒子層が形成されるので、イオンの移動方向に
沿ったマクロ孔を形成でき、イオンの移動距離を短くす
ることができる。
【0046】単層粒子層2とは、厚み方向には単一粒子
で形成されていることをいう。単一粒子の形状は、球状
であることが好ましいが、厳密に球状である必要はな
い。従って、粒子の長径と短径がある範囲内に入ってい
ればよい。また、粒子の直径はある程度揃っていること
がのぞましい。
【0047】以上のように、任意の場所で粒子単層の幅
は、その単一粒子の直径を越えることがない。活性炭層
2は、概ねこのような粒子のみから形成されているが、
単一粒子が2段的に重なっている場所が全くないという
のではない。単一粒子が2段的に重なっている場所がた
まにあることは、生産上の精度に起因しており、本発明
としては好ましくはない。
【0048】集電体3の材料としては、導電性ブチルゴ
ムなどの導電性ゴム、導電性エラストマー、または導電
性高分子、あるいはこれらのうちの2種類以上積層した
複合材、または導電性ゴム、導電性エラストマー、また
は導電性高分子のいずれか一種類と金属箔との複合材を
用いることが望ましい。
【0049】単層粒子層の粒子として、活性炭、活性炭
とポリアセン複合材料、活性炭と炭素の複合材料、又は
これらのうちの2種類以上を混合したものが用いられる
ことが好ましい。活性炭としては、フェノールなどの球
状の熱硬化性樹脂やピッチから作られる球状活性炭や、
活性炭/ポリアセン複合材料または活性炭/炭素複合材
料を合成する際に球状に造粒してもよい。
【0050】その単層粒子層を構成する粒子としては、
平均粒径が5μm以上、500μm以下であり、かつ粒
子形状が球状であることが特に好ましい。このようにし
て、単層粒子層の厚さを薄くすることができる。また、
粒子形状を球形にすることにより、粒子サイズのバラツ
キを減らすことができ、結果的に単層粒子層の厚さのバ
ラツキを減らすことができる。
【0051】粒子の一部を集電体へ埋め込むために、粘
着フィルムに粒子を仮固定して、その粘着フィルムと集
電体を圧着させるように両者をプレスすることにより、
粒子単層の単一粒子を容易に集電体にくい込ませること
ができる。このような分極性電極の製造方法のコスト
は、極めて低廉になる。
【0052】その粘着フィルムとして、熱を加えること
で粘着力が消失する熱剥離シートを用いることが特に好
ましい。そのプレスのためのプレス機械としては、水温
が熱剥離シートにおける熱剥離の起きる温度に設定され
た静水圧プレスが使用されることが特に好ましい。
【0053】粘着シートに活性炭粉末を仮固定すること
とで、単層化が可能であり、集電体への埋め込みに静水
厚プレスを利用することにより、異なる粒径でも均一な
圧力を印加できる。さらに、粘着シートに熱をかけるこ
とで粘着力のなくなる熱剥離シートを使用することと、
静水厚プレスの水温を熱剥離の起きる温度に設定し圧着
と剥離を同時に行うことで、粘着シートの活性炭粉末を
一工程ですべて集電体側へ転写することが可能になる。
【0054】図2は、本発明の一実施形態による電気二
重層コンデンサの構造を示す断面図である。図2を参照
して、電気二重層コンデンサは、基本セル6、その基本
セル6の両側にアルミにハンダメッキした端子板7、絶
縁ブッシュ8を介したボルトナットとから構成されてい
る。基本セル6は、正極と負極の分極性電極1、分極性
電極1間の電気的短絡を防ぎ電解液のみを通すセパレー
タ4、外部回路と電気的に接続し電解液を通さない分極
性電極1の集電体3、両極の集電体3を絶縁し電解液を
封止するガスケット5などから成る。
【0055】分極性電極1とセパレータ4に電解液を染
み込ませてある。セパレータ4は、外寸が68×48m
m、厚さが25μmであり、親水処理がなされたポリプ
ロピレン製の微多孔膜である。ガスケット5は、外寸が
84×64mm、内寸が70×50mm、厚みが50μ
mであり、額縁状に形成されポリプロピレン製である。
これらを図2に示すように配置し、全体を減圧状態にし
て、一対の集電体3とガスケット5とが接触している面
を両面同時に熱融着することにより基本セル6が形成さ
れている。基本セル6の両側よりアルミにハンダメッキ
した端子板7をあて、絶縁ブッシュ8を介してボルトナ
ットで固定することにより、動作電圧が1.0Vの電気
二重層コンデンサを得ることができた。
【0056】[実施例1]単位粒子の材料として、フェ
ノール樹脂を原料とする活性炭(鐘紡株式会社、商品名
ベルファイン)が用いられている。その比表面積は、1
200m2/gである。さまざまな粒径の活性炭粒子を分
級することにより、単層粒子層2の球状粒子の粒径が揃
えられている。平均粒径は200μmであり、150μ
m以下の粒子と250μm以上の粒子は概ね除外されて
いる。
【0057】次に、90℃で粘着力の消失する熱剥離シ
ート(日東電工製、商品名リバアルファ)を68×48
mmに切り取り、その粘着部に球状粒子から形成されて
いる活性炭粉末をまぶし、これを軽く振り粘着シートに
接触していない活性炭を振り落とすことにより、活性炭
粒子からなる単層粒子層2を得ることができる。
【0058】集電体3は、その厚みが50μmになるよ
うに形成されている。集電体3として、導電性ブチルゴ
ム・シートから84×64mmに切り取ったものが用い
られている。集電体3の中央部分で集電体3と球状活性
炭が接触するように活性炭層2が付着した既述の熱剥離
シートを置く。これをビニール袋に入れて中を減圧し、
その開口部を熱融着することにより真空パックを行な
い、静水圧プレスにより30kg/cm2の圧力で加圧す
る。このときの水温は熱剥離シートの粘着力の消失する
90℃である。静水圧プレスの後、それをビニール袋か
ら取り出し、熱剥離シートを取り除くことにより、集電
体3と一体になった分極性電極1を得ることができる。
【0059】本実施例では、分極性電極1の活性炭層2
の側に30wt%の硫酸水溶液を0.1cc滴下し、全
体を減圧にすることにより活性炭層2に電解液を染み込
ませる。セパレータ4にも分極性電極1と同様にして電
解液を染み込ませる。
【0060】[実施例2]比表面積が1500m2/gで
あり平均粒径10μmである活性炭粉末に対し、重量比
が7:3になるように重量平均分子量が10,000以
上である粉末状フェノール系樹脂(鐘紡製、商品名ベル
パールS890)を加えた。活性炭とフェノール系樹脂
との混合粉に対しエタノールを重量比が1:1になるよ
う加えて、球状になるよう造粒を行った。この造粒粉を
900℃で炭化し、粉砕と分級によって粒度を揃えるこ
とにより、平均粒径が200μmであり、150μm以
下ものと250μm以上のものを除いた球状の活性炭/
ポリアセン複合材料を得た。これを実施例1と同様に、
動作電圧1.0Vの電気二重層コンデンサを試作した。
【0061】[実施例3]比表面積が1500m2/gで
あり平均粒径が10μmである活性炭粉末に対し、重量
比が7:3になるように液状レゾールタイプのフェノー
ル樹脂を加え、造粒した。この造粒粉を900℃で炭化
し、粉砕と分級によって粒度を揃えることにより、平均
粒径が200μmであり150μm以下のものと250
μm以上のものを除いた球状の活性炭/炭素複合材料を
得た。これを実施例1と同様にして、動作電圧1.0V
の電気二重層コンデンサを試作した。
【0062】[実施例4]集電体3として、30μm厚
のアルミ箔上に導電性ブチルゴムを20μmの厚さでコ
ーティングしたものを使用し、導電性ブチルゴムがコー
ティングされた面に球状活性炭を埋め込んだ。集電体3
以外はすべて実施例1と同様にし、本発明による分極性
電極1を得た。この分極性電極1を用いて、有機系電解
液を使用した動作電圧2.5Vの電気二重層コンデンサ
を試作した。有機系電解液には、溶媒にプロピレンカー
ボネート、電解質に4級アンモニウム塩を用いた。試作
した雰囲気が水分管理されたドライルームであること
と、使用した電解液が有機系であること以外は実施例1
と同じである。
【0063】[実施例5]比表面積が1200m2/gで
あり、平均粒径が400μmの球状活性炭(鐘紡株式会
社、商品名ベルファイン)を篩いにより分級した。使用
した篩い目の開きは、250μm、300μm、425
μm、500μm、600μm、710μm、850μ
mである。得られた球状活性炭を用いて、実施例1と同
様にして、動作電圧1.0Vの電気二重層コンデンサを
試作した。使用したガスケット5の厚さはすべて500
μmμmであり、集電体3の伸びにより補正した。
【0064】[実施例6]比表面積が1200m2/gで
あり、平均粒径が400μmである球状活性炭(鐘紡株
式会社、商品名ベルファイン)を用いた。この活性炭は
特に粒度を調整していない。この球状活性炭を用いて、
実施例1と同様にして、動作電圧1.0Vの電気二重層
コンデンサを試作した。ただし、ガスケット5には厚さ
20μmのポリプロピレン製フィルムを使用した。
【0065】[実施例7]比表面積が1200m2/gで
あり、平均粒径が15μmである活性炭を気流分級機に
より分級し、平均粒径10μm、7μm、5μm、3μ
mの活性炭粉末を得た。得られた活性炭粉末2を用い
て、実施例1と同様に、動作電圧1.0Vの電気二重層
コンデンサを試作した。
【0066】[比較例]比表面積が1500m2/gであ
り、平均粒径が10μmである活性炭に対し、重量比が
7:3になるように重量平均分子量が10,000以上
である粉末状フェノール系樹脂(鐘紡製、商品名ベルパ
ールS890)を加え、乾式混合した。この混合粉を1
80℃で熱プレスし、900℃の非酸化性雰囲気におい
て焼成することで活性炭/ポリアセン複合材料を得た。
これを68×48mmのものに切断し、厚さが1.0μ
mになるように研磨したものを分極性電極9とした。
【0067】一対の分極性電極9の間に厚さ500μm
のガラス繊維製のセパレータ4を入れ、ガスケット5と
集電体3とをエポキシ接着剤で接着した。その後、ガス
ケット5の側面に設けられた注入孔から30wt%の硫
酸水溶液を注入し、栓を超音波融着することで注入孔を
塞ぎ、基本セル6を得た。
【0068】基本セル6の両側よりアルミにハンダメッ
キした端子板7で抑え、絶縁ブッシュ8を介してボルト
ナットで固定することにより、動作電圧1.0Vの電気
二重層コンデンサを試作した。
【0069】実施例および比較例の電気二重層コンデン
サについて1KHzでの等価直列抵抗(以下ESRと略
す)と静電容量を測定した。RSRは、拡散抵抗を除い
た抵抗であり、1KHz、10mVの交流をコンデンサ
に印加し、電流の大きさと電圧に対する位相差を測定す
ることにより求める。このとき直流バイアスは印加しな
い。静電容量の測定方法は定電流放電法による。
【0070】具体的には、実施例4以外は、コンデンサ
に1.0Vを印加し30分充電する。実施例4には2.
5Vを30分印加する。その後、ただちに定電流Iで放
電し、充電電圧の60%から50%、すなわち実施例4
以外は0.6Vから0.5V、実施例4では1.5Vか
ら1.25Vに変化した時間Δtを測定する。このとき
静電容量は次式で求めることができる。
【0071】C=I×Δt/ΔV
【0072】静電容量の測定において、放電電流を大き
くしたときの静電容量の変化ΔC/Cをみることで、拡
散抵抗の大きさを比較できる。今回、放電電流は100
mAの時の静電容量1と10Aの時の静電容量2を測定
し、変化率ΔC/Cを求めた。
【0073】
【表1】
【0074】表1は測定結果である。比較例は他の実施
例の電極に比べ厚さが約5倍あり、静電容量1も大き
い。実施例1に対し実施例2、実施例3の静電容量1が
大きいのは、活性炭粒子の内部まで静電容量に寄与する
ためであるが、逆に粒子内部における拡散抵抗が現れる
ためΔC/Cも大きい。ただし、比較例よりは大きく改
善されていることがわかる。
【0075】実施例4は有機系電解液を使用しているた
め耐圧は高いが、電気二重層容量は水溶液系に比べ低
い。このため静電容量も約1/2である。また、電解液
の抵抗が大きいためESRは他の実施例に比べ10倍近
い。また、電解液の抵抗が大きいので、ESRは他の実
施例に較べて10倍近い。しかし、ΔC/Cは比較例に
比べて小さく、有機系電解液でも十分効果のあることが
わかる。
【0076】実施例5は活性炭の粒度を変えたものであ
るが、粒径が500μmを越えたものは液漏れが生じ
た。これは、活性炭と集電体との接触点が少なくなって
いるため、静水圧プレス時に集電体の一部に圧力が集中
し破れたためである。
【0077】実施例6でも粒径の大きな活性炭に圧力が
集中したため、集電体が破れ液漏れが起こっている。
【0078】また、実施例5の250μm以下と実施例
6は、ともに粒径のばらつきが大きいため集電体にすべ
て転写せず、熱剥離シートにかなり粒子が残った。
【0079】実施例7では平均粒径が3μmで転写がで
きなかった。これは接触点が多いために、圧力が加わら
ず転写できなかったものと思われる。
【0080】実施例1〜6でわかるように、粒径がある
程度揃っている方がよく、これには球状の活性炭が向い
ていると言える。ただし、完全な球形である必要はな
く、たとえば実施例1のように250μmから150μ
mの範囲に長径と短径が入っていれば問題なく転写でき
ることがわかる。
【0081】以上より、分極性電極を粒子の単層にした
ことで、拡散抵抗が改善され、大電流で放電しても容量
低下の少ないことがわかる。また、分極性電極は活性
炭、活性炭/ポリアセン複合材料、活性炭/炭素複合材
料のいずれでもよく、粒径は500μmから5μmの範
囲が好ましい。
【0082】特に、球状の活性炭を用いた方が粒径を揃
えやすく、粒径が揃えば熱剥離シートから集電体へ転写
を100%近く行うことが可能になる。ただし、完全な
球形である必要はなく、粒子の長径と短径の差が小さけ
れば問題ない。
【0083】集電体は導電性ゴム、導電性エラストマ
ー、導電性高分子のいずれでもよく、これらを2種類以
上積層した複合材や金属箔との複合材でもよい。さらに
電解液は水溶液系、有機系のどちらでも拡散抵抗を低減
でき、ゲル状の固体電解質でも同様の結果を得られるも
のと推測される。
【0084】
【発明の効果】本発明による分極性電極は、拡散抵抗、
接触抵抗の小さな分極性電極であり、大電力の瞬時充電
や供給に優れた特性が得られる。その製造コストは、低
い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による分極性電極の実施の形態
を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明による分極性電極を用いた電気
二重層コンデンサを示す断面図である。
【図3】図3は、従来の電気二重層コンデンサの説明図
である。
【符号の説明】
1:分極性電極 2:活性炭の単層粒子層 3:集電体 4:セパレータ 5:ガスケット 6:基本セル 7:端子板 8:絶縁ブッシュ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】集電体と、 前記集電体上に形成される単層粒子層とからなり、 前記単層粒子層を構成する粒子の一部分は前記集電体に
    埋め込まれていることを特徴とする分極性電極。
  2. 【請求項2】前記単層粒子層を構成する粒子は、活性
    炭、活性炭とポリアセンとから形成される複合材料、活
    性炭と炭素複合材料とから形成される複合材料、又は、
    これらのうち2種類以上を混合したものから選択される
    ものからなることを特徴とする請求項1に記載の分極性
    電極。
  3. 【請求項3】前記粒子は、その形状が実質的に球形状で
    あり、その平均粒径が5μm以上であり、且つ、500
    μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載
    の分極性電極。
  4. 【請求項4】前記集電体は、導電性ゴム、導電性エラス
    トマー、導電性高分子、又はこれらのうち2種類以上の
    ものの複合材からなることを特徴とする請求項1乃至3
    のいずれかに記載の分極性電極。
  5. 【請求項5】前記集電体は、導電性ゴム、導電性エラス
    トマー、導電性高分子から選択される1種類又はそれ以
    上の種類から選択されるものと金属箔との複合材からな
    ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の
    分極性電極。
  6. 【請求項6】一対の分極性電極と、 前記集電体間に電解液を封止するように設けられたガス
    ケットと、 前記分極性電極間に設けられたセパレータとを具備し、 前記分極性電極は、 集電体と、 前記集電体上に形成される単層粒子層とからなり、 前記単層粒子層を構成する粒子の一部分は前記集電体に
    埋め込まれていることを特徴とする電気二重層コンデン
    サ。
  7. 【請求項7】前記単層粒子層を構成する粒子は、活性
    炭、活性炭とポリアセンとから形成される複合材料、活
    性炭と炭素複合材料とから形成される複合材料、又は、
    これらのうち2種類以上を混合したものから選択される
    ものからなることを特徴とする請求項6に記載の電気二
    重層コンデンサ。
  8. 【請求項8】前記粒子は、その形状が実質的に球形状で
    あり、その平均粒径が5μm以上であり、且つ、500
    μm以下であることを特徴とする請求項6又は7に記載
    の電気二重層コンデンサ。
  9. 【請求項9】前記集電体は、導電性ゴム、導電性エラス
    トマー、導電性高分子、又はこれらのうち2種類以上の
    ものの複合材からなることを特徴とする請求項6乃至8
    のいずれかに記載の電気二重層コンデンサ。
  10. 【請求項10】前記集電体は、導電性ゴム、導電性エラ
    ストマー、導電性高分子から選択される1種類又はそれ
    以上の種類から選択されるものと金属箔との複合材から
    なることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載
    の電気二重層コンデンサ。
  11. 【請求項11】粒子を粘着フィルムに仮固定すること、 前記粒子が仮固定された前記粘着フィルムと前記集電体
    を合わせてプレスすることとからなる分極性電極の製造
    方法。
  12. 【請求項12】前記粘着フィルムとして、熱を加えるこ
    とによりその粘着力が消失する熱剥離シートが用いられ
    ていることを特徴とする請求項11に記載の分極性電極
    の製造方法。
  13. 【請求項13】前記プレスのために、水温が熱剥離シー
    トにおける熱剥離の起きる温度に設定される静水圧プレ
    スが用いられることを特徴とする請求項12に記載の分
    極性電極の製造方法。
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