JPH11225598A - 水生植物活着構造、植物保持体及び植物保持体の使用方法 - Google Patents

水生植物活着構造、植物保持体及び植物保持体の使用方法

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JPH11225598A
JPH11225598A JP10030041A JP3004198A JPH11225598A JP H11225598 A JPH11225598 A JP H11225598A JP 10030041 A JP10030041 A JP 10030041A JP 3004198 A JP3004198 A JP 3004198A JP H11225598 A JPH11225598 A JP H11225598A
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Osamu Sato
佐藤  修
Naoyuki Ozaka
尚之 尾坂
Takeshi Karaki
毅 唐木
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SUIKEN CREATE KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水深、流速の状態に係わりなく簡単に水生植
物の活着率を向上させる水生植物活着構造を提供する。 【解決手段】 水中2内に、略真っ直ぐ延びる棒状の多
数の植物枯茎5が束ねられた植物保持体3を保持し、そ
の植物保持体3内に、該植物保持体3から水面上方に延
びるようにして植物苗4bを保持する。これにより、水
深、流速の状態に係わりなく、水中の所定位置に植物苗
4bを保持(固定)できるようにし、しかも、植物保持
体3に流入する水の流速を、多数の植物枯茎5により著
しく減速して、植物苗4bの根部分4aが水中のりん等の
栄養塩類を吸収し易くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水路、河川、湖沼
等の水中に水生植物を活着させ、併せて、水中の有機物
を酸化分解すると共に栄養塩類の除去を行って水質浄化
を実施する水生植物活着構造、その水生植物活着構造に
おいて用いられる植物保持体及びその植物保持体の使用
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】水路、河川、湖沼等における水域景観の
改善、生物生息環境の改善等を行うべく、水生植物の植
栽が着目されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、水生植物を水
底部に直接、植栽する場合においては、水深が深いとき
や水の流れが速いときには、水生植物が浮き上がってし
まい、その水生植物の活着率が低下する傾向にある。こ
のため、水域景観を満足できるまでに改善できないこと
は勿論、水中のりん等の栄養塩類を水生植物により吸収
して水質浄化を行うことが困難な状況にある。この対策
としては、水中内に盛土をして植栽することが考えられ
るが、その対策においては、土止めや客土等の大規模な
工事が必要となり、コストの上昇を招くことになる。
【0004】このような背景の下、鋭意研究した結果、
本発明者は、水生植物の植栽においては、水質が雨水並
に無機的な条件でも水生植物をしっかりと固定しさえす
れば、水中内において、根の発根、生長が見込めること
ができ、しかも、土中の根の生長に比べて、水中内にお
ける根は、たやすく養分の吸収を行え、主根(地下茎)
や細根の生長力が増す傾向にあるという知見を得た。
【0005】本発明は、このような実情に鑑みてなされ
たもので、その第1の技術的課題は、水深、流速の状態
に係わりなく簡単に水生植物の活着率を向上させる水生
植物活着構造を提供することにある。第2の技術的課題
は、前記水生植物活着構造に用いられる植物保持体を提
供することにある。第3の技術的課題は、前記植物保持
体の使用方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記第1の技術的課題を
達成するために請求項1の発明にあっては、水中内に、
略真っ直ぐ延びる棒状の多数の植物材料を束ねた植物保
持体が保持され、前記植物保持体内に、該植物保持体か
ら水面上方に延びるようにして水生植物が保持されてい
る、ことを特徴とする水生植物活着構造とした構成とし
てある。
【0007】請求項1の好ましい態様としては請求項2
〜5の記載の通りとなる。
【0008】上記第2の技術的課題を達成するために請
求項6の発明にあっては、略真っ直ぐ延びる棒状の多数
の植物材料が束ねられている、ことを特徴とする植物保
持体とした構成としてある。
【0009】請求項6の好ましい態様としては請求項
7、8の記載の通りとなる。
【0010】上記第3の技術的課題を達成するために請
求項9の発明にあっては、略真っ直ぐ延びる棒状の多数
の植物材料を束ねた植物保持体内に、該植物保持体から
該植物保持体の延び方向に対して略直交方向に延びるよ
うにして水生植物を保持し、次に、前記植物保持体を水
中内に、前記水生植物が水面上方に延びるようにしつつ
該植物保持体の延び方向が水の流れ方向に略沿うように
保持する、ことを特徴とする植物保持体の使用方法とし
た構成としてある。
【0011】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、水中内に、略
真っ直ぐ延びる棒状の多数の植物材料を束ねた植物保持
体が保持され、その植物保持体内に、該植物保持体から
水面上方に延びるようにして水生植物が保持されている
ことから、浮力、水の流れから受ける抗力等の影響を水
生植物が受けることが著しく低減されることになり、水
深、水の流れの速さに係わらず、水生植物の根部分は水
中の所定位置に固定(保持)されることになる。しか
も、植物保持体を構成する多数の植物材料が水中の浮遊
物質(SS)を捕捉し易くなり、その分解物が栄養塩と
して水生植物に吸収されることになるばかりか、植物保
持体に流入する水の流速は、該植物保持体を構成する多
数の植物材料により著しく減速されて、水生植物の根部
分が水中のりん等の栄養塩類を吸収し易くなり、水生植
物(根部分)の生長が促される。このため、水生植物
は、植物保持体に根付いて生長し続けることになり、水
路、河川、湖沼等において、比較的簡単に水生植物の活
着率を向上させることができることになる。これによ
り、水域景観の改善を的確に図ることができることにな
る。勿論この場合、植物保持体に自然素材としての植物
材料が用いられていることから、この植物保持体の使用
によって自然の景観に違和感を与えることはなく、この
ことも、水域景観の改善に寄与することになる。
【0012】また、上述の如く、浮遊物質の分解物、り
ん等の栄養塩類等を吸収し易くすることに基づき、水生
植物の生長が促進されることになることから、その水生
植物の生長促進に伴い、水中におけるりん等の栄養塩類
の除去を効果的に行うこともできることになり、水生植
物による水質浄化を向上させることができることにな
る。
【0013】さらに、植物保持体が、自然素材としての
多数の植物材料を束ねることにより構成されていること
から、水域に多孔質空間が創出され、水生生物の隠れ場
所、産卵場所を提供できることになり、水生生物の生息
にとって良好な環境を創出できることになる。
【0014】請求項2の発明によれば、水底部に支持手
段が固定され、植物保持体が支持手段に支持されている
ことから、植物保持体を水中内の所定位置に具体的に保
持(固定)できることになり、それに基づき、水生植物
の活着を的確に行うことができることになる。
【0015】請求項3の発明によれば、支持手段は、上
下方向において、植物保持体の位置を調整できるように
設定されていることから、水生植物の生長、水域景観等
にとって最適な水中位置に植物保持体を位置させること
ができることになる。また、水生植物の生長に伴って、
植物保持体の位置を変化させることもできることにな
る。
【0016】請求項4の発明によれば、植物保持体が積
層させた状態で複数設けられ、水生植物が複数の植物保
持体内を通って水面上方に延ばされていることから、そ
の複数の植物保持体により水生植物が支えられて補強さ
れることになり、水生植物が生長途中で倒伏することを
防止できることになる。このため、水生植物の倒伏に基
づき該水生植物が生育不良となることを防止できること
になる。
【0017】請求項5の発明によれば、複数の植物保持
体のうち、少なくとも水生植物の根部分を保持する一の
植物保持体に、該植物保持体の延び方向一端側面におい
て水導入口が開口されていると共に、該一の植物保持体
の延び方向他端側面に、水導入口の面積よりも小さい面
積とされた水導出口が開口され、一の植物保持体は、水
導入口が水の流れ方向に略対向するように配設されてい
ることから、新たな水を導入口から植物保持体内に積極
的に取り込んでりん等の栄養塩類を水生植物に供給でき
ることになる一方、水導出口の面積が水導入口の面積よ
りも小さくされていることに基づき、植物保持体内に導
入された水の流速を低下させることができることになり
(水生植物によるりん等の栄養塩類の吸収を容易にする
こと)、水生植物によるりん等の栄養塩類の吸収を促進
させて、水生植物の活着と水質浄化とを効果的に高める
ことができることになる。また同時に、水導出口の面積
が水導入口の面積よりも小さくされていることは、植物
保持体内部での水の流れ方向を該植物保持体測部側に向
け、その内部の水が該植物保持体内の側部を構成する多
数の植物材料によるバッフル作用、ろ過作用を経て該植
物保持体外に送り出されるようにすることになり、植物
保持体を構成する多数の植物材料により浮遊物質等を効
果的に捕捉して、植物保持体内から外部に送り出される
水の浄化を図ることができると共に、捕捉浮遊物の分解
物を水生植物等の栄養塩類として水中から除去できるこ
とになる。
【0018】請求項6の発明によれば、植物保持体とし
て、略真っ直ぐ延びる棒状の多数の植物材料が束ねられ
ていることから、その束ねられた多数の植物材料により
水生植物(根部分)を保持でき、その束ねられた多数の
植物材料を水中内に保持することにより、前述の請求項
1に係る水生植物活着構造を得ることができることにな
り、該請求項1に係る水生植物活着構造に用いられる植
物保持体を提供できることになる。
【0019】請求項7の発明によれば、多数の植物材料
に、該多数の植物材料の延び方向一端側面において水導
入口が開口され、多数の植物材料の延び方向他端側面
に、水導入口の面積よりも小さい面積とされた水導出口
が開口されていることから、多数の植物材料に水生植物
に保持し、その多数の植物材料を、その水導入口が水の
流れに略対向するように保持すれば、前述の請求項5に
おいて述べたと同様の作用効果を得ることができ、当該
植物保持体を該請求項5に係る水生植物活着構造等にお
いて利用できることになる。
【0020】請求項8の発明によれば、水導入口は、多
数の植物材料の一端側内部に複数の短尺筒体を配設する
と共に該複数の短尺筒体の外周側における多数の植物材
料を紐をもって結束することにより、形成され、水導出
口は、多数の植物材料の他端側内部に該多数の植物材料
の一端側内部における複数の短尺筒体の数よりも少ない
数の短尺筒体を配設すると共に該短尺筒体の外周側にお
ける多数の植物材料を紐をもって結束することにより、
形成されていることから、多数の植物材料の一端側、他
端側において、各短尺筒体の貫通孔を利用して水導入
口、水導出口が形成されると共に、短尺筒体を芯材とし
て利用し、多数の植物材料を強固に結束できることにな
る。
【0021】請求項9の発明によれば、略真っ直ぐ延び
る棒状の多数の植物材料を束ねた植物保持体内に、該植
物保持体から該植物保持体の延び方向に対して略直交方
向に延びるようにして水生植物を保持し、次に、前記植
物保持体を水中内に、前記水生植物が水面上方に延びる
ようにしつつ該植物保持体の延び方向が水の流れ方向に
略沿うように保持することから、当該方法を用いること
により、前述の請求項1に係る水生植物活着構造を形成
して、水生植物の活着率を向上させると共に水質浄化を
向上させることができることになる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面に基づいて説明する。
【0023】図1において、符号1は、実施形態に係る
水生植物活着構造を示す。この水生植物活着構造1は、
水路、河川、湖沼等の水中2内に植物保持体3が保持さ
れ、その植物保持体3内に水生植物4が保持される構成
とされている。
【0024】前記植物保持体3には、本実施形態におい
ては、図1、図2に示すように、2つの植物保持体3
a、3bが用いられ、その一方の植物保持体3aに他方の
植物保持体3bが積層される構成とされている。この両
植物保持体3a、3bは、基本的には、再利用を図る観点
から、略真っ直ぐ延びる棒状の植物枯茎(例えば、ヨ
シ、オギ、アズマネザサ、セイタカアワダチソウ等)5
を多数用いて束ね、その端面形状を略円形、略三角形、
略四角形等、種々の形状に形成する点で共通している。
そのうちの一方の植物保持体3aは、図3〜図5に示す
ように、その延び方向一端側面(図3中、左側面)に複
数の水導入口6が形成され、その延び方向他端側面(図
3中、右側面)に一つの水導出口7が形成されており、
その一つの水導出口7の面積は、複数の水導入口6の面
積の総和よりも小さくなるように設定されている。具体
的には、水導入口6は、多数の植物枯茎5の一端側内部
に複数の短尺筒体(例えば竹を一定幅をもって輪切りし
たもの)8を該植物保持体3の周回り方向に並ぶように
配設すると共に該複数の短尺筒体8の外周側における多
数の植物枯茎5をシュロ縄等の紐9をもって結束するこ
とにより、形成されている。水導出口7は、多数の植物
枯茎5の他端側内部に一つの短尺筒体(例えば竹を一定
幅をもって輪切りしたもの)8を配設すると共に該短尺
筒体8の外周側における多数の植物枯茎5をシュロ縄等
の紐9をもって結束することにより、形成されている。
勿論この場合、紐9による結束は、多数の植物枯茎5の
束ねた状態の保持を兼ねている。他方の植物保持体3b
は、図6に示すように、略真っ直ぐ延びる棒状の多数の
植物枯茎5を、単純に、その延び方向両端部において、
シュロ縄等の紐9をもって結束することにより、形成さ
れている。
【0025】前記2つの植物保持体3a(3b)の水中2
内での保持には、図1に示すように、複数の枝10が用
いられている。各枝10には、前記2つの植物保持体3
a、3bが積層された状態で固定されており、その各枝1
0の先端部は水底部11に打ち込まれている。これによ
り、2つの植物保持体3a(3b)は、水生植物4の生長
等を考慮し、水面から所定深さの水中2内に保持される
ことになっている。この場合、枝10を用いることは、
打ち込み可能性の観点から、水底部11が土のときに適
しているが、水底部11がコンクリート等の場合には、
玉石、煉瓦等の重錘を植物保持体3に抱かせることによ
り、水中2に植物保持体3を保持することになる。
【0026】前記水生植物4には、本実施形態において
は、図7に示すように、地下茎4aを有する植物苗4bが
用いられる。この植物苗4bとしては、マコモ、ヨシ、
ツルヨシ、ショウブ、キショウブ、サンカクイ、カンガ
レイ、ガマ、ヒメガマ、フトイ、ヒルムシロ、エビモ、
クロモ、ホザキノフサモ、オオカナダモ、コカナダモ等
が用いられる。
【0027】前記植物保持体3内に対する水生植物4の
保持は、図1、図2に示すように、植物保持体3aに対
しては、植物苗4bの地下茎(根部分)4aが挿入され
て、それが、該植物保持体3aを構成する植物枯茎5に
より挟持されることになっており(図2においては、植
物苗4bの根部分を示すために、植物保持体3a内部の植
物枯茎5は省略されている)、植物保持体3bに対して
は、植物苗4bの茎部分4cが、該植物保持体3bを構成
する植物枯茎5間を通って上昇し、その茎部分4cは、
植物保持体3bにおける植物枯茎5により支えられて補
強されることになっている。そして、植物苗4bの大部
分は、水面よりも上方に延びることになっている。
【0028】このような水生植物活着構造1は、主とし
て、次のようにして作られる。先ず、前記積層状態の2
つの植物保持体3a、3bに、複数の枝10を取付けると
共に複数の植物苗4bを保持する。予め、植物保持体3
a、3bに複数の枝10を取付けると共に複数の植物苗4
bを保持しておくのは、水中2内で、植物保持体3a、3
bに対する枝10の取付け、植物苗4bを保持する作業を
避け、作業を容易にするためである。
【0029】次に、水路、河川、湖沼等の水底部11に
複数の枝10を打ち込み、2つの植物保持体3を、図1
に示すように、植物苗4bが水面上方に延びるようにし
つつ、水面から所定深さの水中2内に保持して、セット
を終える。このとき、植物保持体3のセットは、水路1
2においては、図8に示すように、乱杭13によって土
砂が堆積し易い箇所(図8中、斜線部分)14が好まし
く、人工池等15においては、図9に示すように、水深
0〜50cm域(図9中、斜線部分)16が好ましい。し
かも、植物保持体3a(3b)の向きは、新たな水の導入
を可能とすべく、その導入口6が水の流れ方向(図1、
図2、図8において矢印で示す)に略対向するようにさ
れることが好ましい。勿論、植物保持体3a(3b)の水
中2での上下方向位置は、水底部11に対する枝10の
打ち込み量により調整される。
【0030】このような水生植物活着構造においては、
水中2に保持される植物保持体3内に、植物苗4bが保
持されることから、浮力、水の流れから受ける抗力等の
影響を水生植物4が受けることが著しく低減され、水
深、水の流れの速さに係わらず、植物苗4bの根部分は
水中2の所定位置に固定(保持)されることになる。し
かも、植物保持体3a(3b)における多数の植物枯茎5
が水中2の浮遊物質(SS)を捕捉することになり、そ
の分解物が栄養塩として植物苗4bに吸収されることに
なるばかりか、植物保持体3a(3b)に流入する水の流
速は、植物保持体3a(3b)における多数の植物枯茎5
により著しく減速されて、水生植物4の根部分が水中2
のりん等の栄養塩類を吸収し易くなり、水生植物4(根
部分)の生長が促される。このような作用により、植物
苗4bは、植物保持体3に根付いて生長し続け、水路、
河川、湖沼等において、比較的簡単に植物苗4bの活着
率を向上させて、水域景観の改善を的確に図ることがで
きることになる。その一方、その水生植物4の生長促進
に伴い、水中2におけるりん等の栄養塩類等の除去を効
果的に行うこともできることになり、植物苗4bによる
水質浄化を向上させることができることになる。
【0031】勿論この場合、植物保持体3が、自然素材
としての多数の植物枯茎5を束ねることにより構成され
ていることから、自然の景観に違和感を与えないばかり
か、水域に多孔質空間を創出して、水生生物の隠れ場
所、産卵場所を提供できることになり、水生生物の生息
にとって良好な環境を創出できることになる。
【0032】
【実施例】平成9年7月〜12月の間、埼玉県内の農業
用水路(幅70cm、深さ30cm)に、水生植物4として
のマコモを、ヨシの枯死体を用いた植物保持体3に保持
し、その本植物保持体3を横断方向2列、流れ方向に1
0列並べ、河川水(0.3〜1.0t/min)を流した。
その場合の水生植物4の活着効果を図10に、水質浄化
効果を図11に示す。図10によれば、水生植物4の活
着効果は、良好であった。図11によれば、栄養塩類の
除去効果があることがわかる。尚、冬期に浄化効果が落
ちるのは、水生植物4が枯死するためである。ヨシの枯
死体を用いて植物保持体3を作ったため、周囲の自然景
観に溶け込み、全く違和感を感じなかった。また、植栽
した水生植物4がマコモであったため、これにより、自
然の趣を醸し出すことに成功した。生物の生息環境とし
ては、本植物保持体3を敷設したことにより、モツゴ、
メダカ、フナ類等の小魚やアメリカザリガニの生息場所
として機能し、生息数が大幅に増えたことが認められ
た。
【0033】以上実施形態について説明したが本発明に
あっては、次のような態様を包含する。 (1)図12に示すように、植物保持体3として、前記
一方の植物保持体3aを単独に用い、その植物保持体3a
に植物苗4bを保持したり、或いは、図13に示すよう
に、植物保持体3として、前記他方の植物保持体3bを
単独に用い、その植物保持体3bに植物苗4bを保持した
りすること。 (2)植物材料として、実施形態においては、再利用を
図る観点から、植物枯茎5が用いられているが、勿論、
通常の生長している植物(茎等)を用いてもよい。 (3)水生植物活着構造1を作るに際し、植物保持体3
水中に保持した後、その植物保持体3に水生植物4を保
持すること。
【0034】尚、本発明の目的は、明記されたものに限
らず、実質的に好ましい或いは利点として記載されたも
のに対応したものを提供することをも含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る水生植物活着構造を示す説明
図。
【図2】実施形態に係る一方の植物保持体内部におい
て、水生植物(植物苗)の地下茎が横走する状態を模式
的に示す図。
【図3】実施形態に係る一方の植物保持体を示す正面
図。
【図4】図3のA-A線拡大断面図。
【図5】図3のB-B線拡大断面図。
【図6】実施形態に係る他方の植物保持体を示す正面
図。
【図7】実施形態において用いられる植物苗を示す拡大
図。
【図8】水路での水生植物活着構造の好ましい設置個所
を示す図。
【図9】人工池での水生植物活着構造の好ましい設置個
所を示す図。
【図10】実施形態に係る水生植物活着構造の活着効果
を説明する図。
【図11】実施形態に係る水生植物活着構造を用いた場
合の水質浄化効果を示す図。
【図12】植物保持体の変形例を示す図。
【図13】植物保持体のさらに別の変形例を示す図。
【符号の説明】
1 水生植物活着構造 2 水中 3 植物保持体 3a 一方の植物保持体 3b 他方の植物保持体 4 水生植物 4b 植物苗 5 植物枯茎 6 水導入口 7 水導出口 8 短尺筒体 9 紐 10 枝 11 水底部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水中内に、略真っ直ぐ延びる棒状の多数
    の植物材料を束ねた植物保持体が保持され、 前記植物保持体内に、該植物保持体から水面上方に延び
    るようにして水生植物が保持されている、ことを特徴と
    する水生植物活着構造。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 水底部に支持手段が固定され、 前記植物保持体が、前記支持手段に支持されている、こ
    とを特徴とする水生植物活着構造。
  3. 【請求項3】 請求項2において、 前記支持手段は、上下方向において、前記植物保持体の
    位置を調整できるように設定されている、ことを特徴と
    する水生植物活着構造。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかにおいて、 前記植物保持体が、積層させた状態で複数設けられ、 前記水生植物が、前記複数の植物保持体内を通って水面
    上方に延ばされている、ことを特徴とする水生植物活着
    構造。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記複数の植物保持体のうち、少なくとも前記水生植物
    の根部分を保持する一の植物保持体に、該植物保持体の
    延び方向一端側面において水導入口が開口されていると
    共に、該一の植物保持体の延び方向他端側面に、前記水
    導入口の面積よりも小さい面積とされた水導出口が開口
    され、 前記一の植物保持体は、前記水導入口が水の流れ方向に
    略対向するように配設されている、ことを特徴とする水
    生植物活着構造。
  6. 【請求項6】 略真っ直ぐ延びる棒状の多数の植物材料
    が束ねられている、ことを特徴とする植物保持体。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記多数の植物材料に、該多数の植物材料の延び方向一
    端側面において水導入口が開口され、 前記多数の植物材料の延び方向他端側面に、前記水導入
    口の面積よりも小さい面積とされた水導出口が開口され
    ている、ことを特徴とする植物保持体。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記水導入口は、前記多数の植物材料の一端側内部に複
    数の短尺筒体を配設すると共に該複数の短尺筒体の外周
    側における多数の植物材料を紐をもって結束することに
    より、形成され、 前記水導出口は、前記多数の植物材料の他端側内部に該
    多数の植物材料の一端側内部における前記複数の短尺筒
    体の数よりも少ない数の短尺筒体を配設すると共に該短
    尺筒体の外周側における多数の植物材料を紐をもって結
    束することにより、形成されている、ことを特徴とする
    植物保持体。
  9. 【請求項9】 略真っ直ぐ延びる棒状の多数の植物材料
    を束ねた植物保持体内に、該植物保持体から該植物保持
    体の延び方向に対して略直交方向に延びるようにして水
    生植物を保持し、 次に、前記植物保持体を水中内に、前記水生植物が水面
    上方に延びるようにしつつ該植物保持体の延び方向が水
    の流れ方向に略沿うように保持する、ことを特徴とする
    植物保持体の使用方法。
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EP1386535A3 (de) * 2002-07-23 2004-05-19 Oekag Wassertechnik (Schweiz) AG Kultivierungs- und Pflanzenträgersystem
CN104255421A (zh) * 2014-08-27 2015-01-07 常州大学 一种水生植物的实验装置
CN119586462A (zh) * 2025-01-09 2025-03-11 复旦大学 海洋光滩的生态型修复装置及其使用方法

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