JPH11225714A - バジルソース及びその製法 - Google Patents

バジルソース及びその製法

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JPH11225714A
JPH11225714A JP10035542A JP3554298A JPH11225714A JP H11225714 A JPH11225714 A JP H11225714A JP 10035542 A JP10035542 A JP 10035542A JP 3554298 A JP3554298 A JP 3554298A JP H11225714 A JPH11225714 A JP H11225714A
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康次 望月
Hikoichirou Kunika
彦一郎 国香
Akiko Niizeki
章子 新関
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パスタや生野菜によくからませてバジル
風味を均一に付与することができ、しかもバジルペース
トが生鮮状態のほぼ緑色に維持されているバジルソース
及びその製法を提供する。 【解決手段】 ほぼ緑色を呈し、流動性を有するバジル
ペーストとバジルの油溶成分を溶解させた食用油を分離
した状態でパウチに詰められていることを特徴とし、ま
たその製法は、水分活性0.75〜0.90に調整した
バジルペーストに食用油と増粘剤を加えて一時乳化さ
せ、得られた乳化物をパウチに詰めた後75〜85℃で
加熱殺菌することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、バジルソース及び
その製法に関する。
【0002】
【従来の技術】バジルはシソ科に属するインド原産の一
年草であり、最近ではハーブ類の一つとして、その葉の
部分はパスタの味付け等に盛んに使用されている。とこ
ろで、バジルの葉は収穫直後は独自の好ましい香りと緑
色を呈しており食品としては最適のものであるが、収穫
後日時の経過にしたがってその香りが消失すると同時に
退色し、食品としての適性を失ってしまう。
【0003】そこで、従来より収穫したバジルの葉を細
断してバジルミンチとし、このミンチに食用油や調味料
を混合してバジルペーストとし、これをびん詰めにした
製品が市販されている。しかしながら、上記従来品はバ
ジル特有の香りは保持されているものの、いわゆる食用
油をねり込んだペーストタイプであり、このペーストが
固めに仕上げられているため粘度が高いものであった。
またびん詰め品に仕上げるに当たって低温殺菌ができる
ように食酢等の酸味料を加えてペーストのpHを低く調
整してあるので、バジルペーストが茶色に退色している
ものであった。したがってこの従来品はパスタや生野菜
にからませにくく、また色調もよくないという傾向にあ
った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような状況下、本
発明はパスタや生野菜によくからませてバジル風味を均
一に付与することができ、しかもバジルペーストが生鮮
状態のほぼ緑色に維持されているバジルソース及びその
製法を提供することを目的とする。
【0005】上記バジルソースは、本発明者等が特定の
製法を開発することにより、はじめて提供することが可
能となったものである。本発明のバジルソースは、ほぼ
緑色を呈し、流動性を有するバジルペーストとバジルの
油溶成分を溶解させた食用油を分離した状態でパウチに
詰められていることを特徴とし、またその製法は、水分
活性0.75〜0.90に調整したバジルペーストに食
用油と増粘剤を加えて一時乳化させ、得られた乳化物を
パウチに詰めた後75〜85℃で加熱殺菌することを特
徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下本発明を詳述する。尚、本発
明において「%」は「重量%」を「部」は「重量部」を
意味する 本発明においてバジルペーストとは、細断したバジルの
葉(バジルミンチ)に糖、食塩、化学調味料及び清水等
の好みの水性原料を加えペースト状に仕上げたものをい
う。また、食用油とは、オリーブ油、大豆油、ナタネ
油、ヒマワリ油、ラード、精製魚油等の動植物油脂をい
うが、このうちオリーブ油はバジルの風味を引き立てる
作用があるので特に好ましい。また、パウチとはアル
ミ、合成樹脂或いはアルミと合成樹脂のラミネートから
なる袋をいう。
【0007】本発明のバジルソースは、ほぼ緑色を呈
し、流動性を有するバジルペーストとバジルの油溶成分
を溶解させた食用油を分離した状態でパウチに詰められ
ているものである。
【0008】パウチ詰されたバジルソースの構成成分で
あるバジルペーストをほぼ緑色を呈し、流動性を有する
ようにするには、バジルが加熱によって退色するのを防
止するため、製品をpHを低下させることなく低温殺菌
で仕上げ、かつ、バジルペーストの粘度を上昇させる原
料を用いないことが必須であるが、これは、後に述べる
本発明の製法によりはじめて可能となったものである。
【0009】ここでバジルペーストがほぼ緑色とは、ペ
ーストが緑色、濃緑色、ややくすんだ緑色などをいい、
退色して茶色になったものは含まない。またバジルペー
ストが流動性を有するとは、ペーストの粘度がほぼ30
00cP以下のものをいう。
【0010】また、パウチ詰めされたバジルソースの他
の一つの構成成分である食用油脂にバジルの油溶成分を
溶解させるには、バジルソースと食用油脂を一時乳化さ
せ、この乳化物を加熱して分離させるという本発明の製
法により、低コストでの製品化がはじめて可能となった
ものである。ここでバジルの油溶成分とは、例えばメチ
ルカビコールのような物質をいう。
【0011】本発明のバジルソースにおいて、バジルペ
ーストと食用油の配合比率は特に制限はないが、バジル
ペースト10部に対して食用油5〜40部の割合にする
と調味料としてふさわしいソースに仕上げることができ
る。
【0012】本発明のバジルソースを使用するに当たっ
ては、パウチを開封し、これをそのまま(バジルペース
トと食用油を分離させたまま)パスタや生野菜にふりか
けてかきまぜるだけで、パスタや生野菜によくからませ
て、均一に、バジル風味を付与することができる。なぜ
なら、バジルペーストは流動性を有するのでパスタや生
野菜にからませやすく、一方食用油脂も液状でありしか
もバジルの油溶成分を溶解しているので、パスタや生野
菜に容易にからみ、パスタ風味が均一に分散するからで
ある。
【0013】次に本発明のバジルソースの製法を説明す
る。その実施に当たっては、まず水分活性0.75〜
0.90に調整したバジルペーストを作成する。ここで
ペーストの水分活性を0.75〜0.90とするのは、
水分活性0.75未満のペーストは実施化が不可能であ
り、また0.90を越えた場合、後の試験例でも示すよ
うに低温での殺菌ができなくなるからである。このバジ
ルペーストはみじん切りしたバジルの葉(バジルミン
チ)に糖や食塩を添加・混合して上記水分活性に仕上げ
れば容易に得ることができる。尚、市販の冷凍バジルペ
ースト(加糖・加塩タイプ)を解凍し、これに糖や食塩
を添加、混合する方法でも同様のペーストを得ることが
できる。バジルペーストに流動性を付与するには、コー
ンスターチ、馬鈴薯でん粉等の、でん粉類を用いないこ
とが肝要である。
【0014】次に、上記バジルペーストに食用油と増粘
剤を加えて乳化させる。食用油は全原料に対して30〜
80%とするのが食味上望ましく、増粘剤は全原料に対
して0.01〜0.05%用いるのが一時乳化力を発揮
させる上で望ましい。尚、増粘剤としてはキサンタンガ
ム、グアーガム、ローストビーンガム等があり、乳化さ
せるに当たっては増粘剤は予め食用油に添加しておき、
この食用油をバジルペーストに加えるようにすればよ
い。
【0015】最後に、上記乳化物をパウチ詰めした後7
5〜85℃で加熱殺菌すれば、ほぼ緑色を呈し、流動性
を有するバジルペーストとバジルの油溶成分を溶解させ
た食用油を分離した状態でパウチに詰められている本発
明のバジルソースを得ることができる。85℃を越える
加熱温度では後の試験例にも示すようにバジルペースト
が退色して茶色のものとなってしまい一方、75℃未満
の加熱温度ではバジルペーストと食用油の分離が不完全
となってしまい目的の製品を得ることができない。
【0016】次に、本発明の実施例と試験例を説明す
る。
【実施例】実施例1 次の原料を用意した。 みじん切りしたバジルの葉(バジルミンチ)15部 オリゴ糖 20部 オリーブ油 50部 食塩 6部 キサンタンガム 0.02部 清水 残量 合計 100部
【0017】まず、バジルミンチ、オリゴ糖、食塩、清
水を混合してバジルペースト(水分活性25℃:07
8)とし、次に、このペーストを攪拌しながら、キサン
タンガムを添加したオリーブ油を注加して一時乳化をさ
せた。得られた乳化物をアルミと合成樹脂のラミネート
からなる小袋パウチに15gずつ充填・密封した後83
℃の湯中で15分間加熱殺菌した後冷却し、これを製品
とした。
【0018】実施例2 次の原料を用意した。 市販のバジルペースト冷凍品 (水分活性0.80、食塩含量10%) 50部 大豆サラダ油 49.6部 キサンタンガム 0.02部食塩 0.38部 合計 100部
【0019】まず、バジルペーストの冷凍品を解凍し、
これに食塩を添加・混合し、次にこのペーストを攪拌し
ながら、キサンタンガムを添加した大豆サラダ油を注加
して一時乳化させた。得られた乳化物をアルミと合成樹
脂からなるパウチに40gずつ充填・密封した後82℃
の湯中で30分間加熱殺菌した後冷却し、これを製品と
した。
【0020】
【試験例】試験例1(従来品との比較) 下記の三つのサンプルを用意した。 テスト品1 実施例1のバジルソースを20℃で3ヶ月
間保管したもの テスト品2 実施例2のバジルソースを20℃で3ヶ月
間保管したもの 対照品 市販のバジルペースト 尚、市販のバジルペーストとしては、まずバジルの葉を
みじん切りにしたバジルミンチ30部に、オリーブ油2
5部、大豆油25部、コーンスターチ3部、調味料他1
7部を添加・混合し、次に得られたペーストを140c
c容ガラスビンに135gずつ充填・密封した後95℃
の湯中で90分間殺菌し、最後にこれを20℃で3ヶ月
間保管したものを用いた。各サンプルを開封し、バジル
ペーストの色調及びバジルペーストと食用油の分離状態
を観察すると共に、バジルペーストの粘度を測定した
後、茹でたスパゲッティ一皿分にサンプル10gを各別
に添加し、スパゲッティへのからませやすさをみたとこ
ろ、表1の結果が得られた。
【0021】
【表1】
【0022】表1より、本発明のバジルソースはバジル
ペーストと食用油が完全に分離した状態でパウチに詰め
られており、その構成成分であるバジルペーストは緑色
をしている。またバジルペーストの粘度が低いこともあ
り、分離している食用油が液状であることと相まってバ
ジルソースをパスタ等の食品にからませやすいことが理
解できる。
【0023】試験例2(加熱温度と分離の関係) オリゴ糖、食塩及び清水の配合割合をかえ、バジルミン
チの配合割合は実施例1と同じとする水分活性がそれぞ
れ0.78、0.85、0.90、0.91の5種類の
バジルペーストを実施例1と同じ方法で作成した。次に
各バジルペーストを攪拌しながらそれぞれ各別にキサン
タンガムを添加したオリーブ油(キサンタンガム、オリ
ーブ油とも配合割合は実施例1と同じ)を注加して一時
乳化をさせた。得られた各乳化物をそれぞれアルミと合
成樹脂のラミネートからなる小袋パウチに12gずつ充
填・密封した後、70℃、74℃、75℃、80℃、8
5℃、86℃の6つの異なった湯温で加熱殺菌した後冷
却し、バジルペーストの水分活性と小袋パウチの加熱殺
菌温度の異なる24種のサンプルを得た。
【0024】得られた各サンプルを開封し、袋内にあっ
たバジルソースのバジルペーストと食用油の分離状態を
観察したところ、表2の結果が得られた。
【表2】
【0025】表2より、パウチに詰めた水分活性0.9
0未満の一時乳化物を75℃以上で加熱すれば、バジル
ペーストと食用油が分離したバジルソースが得られるこ
とが理解できる。
【0026】試験例3(加熱温度と色調及び日持ちとの
関係) オリゴ糖、食塩及び清水の配合割合をかえ、バジルミン
チの配合割合は実施例1と同じとする水分活性がそれぞ
れ0.78、0.85、0.90、0.91の5種類の
バジルペーストを実施例1と同じ方法で作成した。次に
各バジルペーストを攪拌しながらそれぞれ各別にキサン
タンガムを添加したオリーブ油(キサンタンガム、オリ
ーブ油とも配合割合は実施例1と同じ)を注加して一時
乳化をさせた。得られた各乳化物をそれぞれアルミと合
成樹脂のラミネートからなる小袋パウチに12gずつ充
填・密封した後、60℃、65℃、70℃、75℃、7
9℃、80℃、83℃、85℃、86℃の9つの異なっ
た湯温で加熱殺菌した後冷却し、バジルペーストの水分
活性と小袋パウチの加熱殺菌温度の異なる36種のサン
プルを得た。得られた36種のサンプルを20℃に3ヶ
月間保管した後開封し、バジルソースのバジルペースト
の色調及び日持ちを観察したところ表3の結果が得られ
た。
【表3】
【0027】表3より、バジルペーストの水分活性を
0.90以下とし、袋内の一時乳化物を65〜85℃で
加熱すればバジルペーストがほぼ緑色をしており、しか
も日持ちのするバジルソースが提供できることが理解で
きる。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように、本発明のバジルソー
スは、ほぼ緑色を呈し、流動性を有するバジルペースト
とバジルの油溶成分を溶解させた食用油を分離した状態
でパウチに詰められているので、これを開封すれば食欲
をそそる色調のバジルソースを取り出すことができ、ま
たこのソースはパスタ、生野菜、魚介類等によくからま
せることができ、その結果、パスタ等を均一にバジル風
味を付与することができる。また、本発明のバジルソー
スの製法によれば、上記バジルソースを確実にかつ低コ
ストで製することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ほぼ緑色を呈し、流動性を有するバジル
    ペーストとバジルの油溶成分を溶解させた食用油を分離
    した状態でパウチに詰められていることを特徴とするバ
    ジルソース。
  2. 【請求項2】 水分活性0.75〜0.90に調整した
    バジルペーストに食用油と増粘剤を加えて一時乳化さ
    せ、得られた乳化物をパウチに詰めた後75〜85℃で
    加熱殺菌することを特徴とするバジルソースの製法。
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