JPH1122774A - 電気粘性流体利用緩衝器電源装置 - Google Patents

電気粘性流体利用緩衝器電源装置

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JPH1122774A
JPH1122774A JP19643997A JP19643997A JPH1122774A JP H1122774 A JPH1122774 A JP H1122774A JP 19643997 A JP19643997 A JP 19643997A JP 19643997 A JP19643997 A JP 19643997A JP H1122774 A JPH1122774 A JP H1122774A
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JP
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voltage
electrorheological fluid
damping force
power supply
shock absorber
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JP19643997A
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Yasumaru Kubo
康丸 久保
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の電気粘性流体利用緩衝器電源装置で
は、緩衝器の減衰力特性を最小のものにする場合には、
電気粘性流体にゼロ電圧を印加し、それより大の減衰力
特性にする場合には、正電圧を印加していた。正電圧印
加により電気粘性流体の分散粒子は電極に付着するわけ
であるが、その後、ゼロ電圧を印加しても一部は付着し
たままとなり、印加電圧と減衰力特性の関係が不安定に
なっていた。 【解決手段】 本発明の電気粘性流体利用緩衝器電源装
置では、DC/DCコンバータ41による低負電圧と、
コントローラ31からの正電圧要求信号により最終的に
整流回路37の出力として得られる正電圧とを発生す
る。最小の減衰力特性にする場合には、接点切換器38
により低負電圧を選択して緩衝器1に印加し、減衰力特
性をそれ以上の所望のものにする場合には、正電圧を選
択して印加する。最小の減衰力特性を得る場合に、ゼロ
電圧ではなく逆極性の電圧を印加して得るようにしたの
で、電気粘性流体の分散粒子の電極への付着が防止され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気粘性流体を利
用した緩衝器に作動電源を供給する電気粘性流体利用緩
衝器電源装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
(電気粘性流体を利用した緩衝器)自動車に利用される
緩衝器には、作動流体として電気粘性流体を利用したも
のがある。電気粘性流体は、それに印加される電界が変
えられると見かけ上の粘度が変化する流体である。印加
電界を増大させると、電気粘性流体中の分散粒子間のつ
ながりが強固となり、降伏応力が増大する。そのため、
見かけ上、電気粘性流体の粘度が増加したようになる
(電気粘性流体に関する文献としては、特開平5−1792
70号公報がある。)。
【0003】緩衝器は、他から受けた衝撃力を減衰させ
る減衰力を発生するための装置であるから、種々の機器
において、衝撃を緩和したい箇所に用いられる。自動車
のサスペンションに利用される緩衝器は、乗り心地を良
くするため、衝撃の激しい路面を走行する時には大なる
減衰力を発生し、衝撃の少ない路面を走行する時には小
さな減衰力を発生するようにされているのが望ましい。
即ち、走行する路面の状況等に応じて減衰力が調節でき
るものが望ましい。作動流体として電気粘性流体を用い
た緩衝器では、路面状況等に応じて印加電界を変えるこ
とにより、減衰力を調節することが出来るので、自動車
のサスペンションには好適な緩衝器である。
【0004】図5は、電気粘性流体利用の緩衝器を示す
図である。まず、構成について説明する。図5におい
て、1は緩衝器、2はピストンロッド、3はシール材、
4Aは上部ハウジング、4Bは中部ハウジング、4Cは
下部ハウジング、4C−1は取付部、5Aは上部ホルダ
ー部、5Bは下部ホルダー部、6は電極円筒、7は連通
孔、8は電極端子部、9はシリンダ、10は電極端子
部、10−1は接触子、11はシリンダ上室、12は制
御用間隙、13はピストン、14は連通路、15はチェ
ックバルブ、16はシリンダ下室、17はリザーバ、1
7−1は気体室、18はシール材、19は連通孔、20
はチェックバルブ、21は連通路である。
【0005】ハウジングは導電性の材料で作られ、上部
ハウジング4Aと中部ハウジング4Bと下部ハウジング
4Cとで構成され、シリンダ9の下部は下部ハウジング
4Cに支持され、上部は上部ハウジング4Aに支持され
ている。シリンダ9の外側には、制御用間隙12を隔て
て電極円筒6が配設されている。電極円筒6は、絶縁材
で出来ている上部ホルダー部5A,下部ホルダー部5B
により、シリンダ9に支持されている。電極円筒6の外
周面と各ハウジングとの間の隙間は、作動流体である電
気粘性流体を蓄えておくリザーバ17として利用され
る。リザーバ17の下部には電気粘性流体が溜まってい
るが、その液面より上は空気等の気体が溜まっている。
そこを気体室17−1と呼ぶことにする。
【0006】シリンダ9内には、ピストンロッド2に連
結されたピストン13が挿入されている。ピストン13
の側面にはシール材18が配設されており、ピストン1
3より上側の室であるシリンダ上室11と、下側の室で
あるシリンダ下室16とを液密に分けている。ピストン
13の部分のうち、シリンダ下室16を臨む部分には、
チェックバルブ15が設けられ、ピストン13内には、
該チェックバルブ15からシリンダ上室11に通ずる連
通路14が設けられている。チェックバルブ15は、シ
リンダ下室16から連通路14への方向(矢印Cの方
向)のみ通流させるバルブである。
【0007】下部ハウジング4Cの部分のうち、シリン
ダ下室16を臨む部分にはチェックバルブ20が設けら
れ、下部ハウジング4C内には、該チェックバルブ20
からリザーバ17に通ずる連通路21が設けられてい
る。チェックバルブ20は、連通路21からシリンダ下
室16への方向(矢印Dの方向)のみ通流させるバルブ
である。また、シリンダ9の上部側壁には、シリンダ上
室11から制御用間隙12へ通ずる連通孔7が設けら
れ、電極円筒6の下部側壁には、制御用間隙12からリ
ザーバ17へ通ずる連通孔19が設けられている。
【0008】作動流体としての電気粘性流体は、シリン
ダ下室16,連通路14,シリンダ上室11,制御用間
隙12,連通路21に満たされると共に、リザーバ17
の一部に満たされる。電源からの電線(図示せず)は、
電極端子部8と電極端子部10とに接続される。どちら
の端子部を正極あるいは負極としても構わないが、一般
的には電極端子部10が正極,電極端子部8が負極とさ
れる。電極端子部10は、ハウジングに開けられた穴に
絶縁材を介して取り付けられ、その接触子10−1にて
電極円筒6に導電的に接触している。電極端子部8は、
ハウジングを通じてシリンダ9に導電接続されている。
従って、電極端子部8と電極端子部10に電圧が印加さ
れると、電極円筒6とシリンダ9との間、つまり制御用
間隙12の厚み方向に電圧が印加されることになる。制
御用間隙12を挟んで印加される電圧が大であればある
ほど、その間にある電気粘性流体の見かけ上の粘度は大
にされる。
【0009】従って、電極端子部8と電極端子部10と
の間に大きな電圧が印加出来れば出来るほど、緩衝器で
発生し得る減衰力の可変幅は大となる。しかし、この電
圧は、リザーバ17を形成する両側壁(電極円筒6とハ
ウジング4A,4B,4C)間にも等しく印加される。
【0010】次に動作を説明する。 (1)ピストン13が下降する場合(圧縮時)の動作 ピストン13が下降しようとすると、シリンダ下室16
側からチェックバルブ15に加わる圧力が増加するの
で、シリンダ下室16の電気粘性流体は、チェックバル
ブ15と連通路14を通って、シリンダ上室11に流れ
る。一方、チェックバルブ20もシリンダ下室16側か
ら圧力を受けるが、チェックバルブ20は、シリンダ下
室16から連通路21の方向への流れは阻止するから、
電気粘性流体は連通路21へは流れ込まない。
【0011】下降して来るピストンロッド2の体積増加
分だけ電気粘性流体は押しのけられ、連通孔7を通って
制御用間隙12に入り、そこを通流して連通孔19より
リザーバ17へ流れ込む。その場合、制御用間隙12に
印加されている電界が大であれば、電気粘性流体の見か
け上の粘度も大となり、制御用間隙12をなかなか通流
しない。これは、ピストン13の下降に対して大きな抵
抗力となって作用する。つまり、大きな減衰力となって
作用する。逆に印加電界が小であれば、見かけ上の粘度
は小となり、電気粘性流体は制御用間隙12を容易に通
流することが出来、減衰力は小となる。
【0012】(2)ピストン13が上昇する場合(伸長
時)の動作 ピストン13が上昇しようとすると、シリンダ上室11
の体積が小とされるから、その中の電気粘性流体は、連
通孔7を通って制御用間隙12に入り、そこを通流して
連通孔19よりリザーバ17に流れこむ。チェックバル
ブ15の部分では、電気粘性流体が連通路14からシリ
ンダ下室16に向かって流れ出ようとするが、この方向
はチェックバルブ15の阻止方向なので流れ出ることは
ない。
【0013】一方、シリンダ下室16の体積は増加され
るから、チェックバルブ20には矢印Dの方向に圧力が
かかる。チェックバルブ20はこの方向には流し得るか
ら、体積の増加分を埋めるべく、リザーバ17の電気粘
性流体は、連通路21およびチェックバルブ20を通っ
てシリンダ下室16に流れこむ。この場合も、ピストン
13を動かす力に対する減衰力は、制御用間隙12に印
加する電界を変えることによって調節することが出来
る。
【0014】図8は、電気粘性流体を利用した緩衝器の
減衰力特性を示す図である。横軸はピストン速度であ
り、正方向をピストン伸び側,負方向をピストン縮み側
としている。縦軸は発生される減衰力であり、曲線a1
は、制御用間隙12に電界をかけない場合(印加電圧ゼ
ロの場合)の特性を表し、曲線a2 は、許容される最大
の電界を印加した場合の特性を表している。これらの曲
線間の縦軸方向の長さ(図中の矢印Kで表す長さ)は、
減衰力の可変範囲を示している。印加電界を変えること
により、この範囲で減衰力を任意に変えることが出来
る。
【0015】(従来の電気粘性流体利用緩衝器電源装
置)図6は、従来の電気粘性流体利用緩衝器電源装置を
示す図である。符号は図5のものに対応し、31はコン
トローラ、32はバッテリ、33はレギュレータ、34
は内部指令電圧変換回路、35はDC/ACインバー
タ、36はトランス、37は整流回路である。
【0016】レギュレータ33は、バッテリ32から入
力される電圧を一定にする。コントローラ31は、CP
Uやメモリ等を内蔵してコンピュータ的に構成され、図
示しない車両情報に基づき、減衰力特性を変化させる制
御を行うコントローラである。車両情報とは、車両の操
作や走行状況等に関する情報であり、例えば、車速セン
サ,操舵角センサ等の各種センサからの情報や、ブレー
キスイッチ等の各種スイッチ情報である。
【0017】コントローラ31は、上記車両情報を参酌
し、どの程度の減衰力特性とするのが適切かを判断し、
内部指令電圧変換回路34に発する電圧要求信号を作
る。内部指令電圧変換回路34は、コントローラ31か
らの電圧要求信号に比例した直流電圧を生成する。
【0018】DC/ACインバータ35は、内部指令電
圧変換回路34からの直流電圧を交流電圧に変換し、ト
ランス36はその交流電圧を所定の変圧比で変圧し、整
流回路37は変圧した交流電圧を直流電圧に変換する。
その直流電圧が緩衝器1へと印加される。既に述べたよ
うに、印加される電圧が大きい程、減衰力大の特性に変
えられる(図8参照)。減衰力特性を最小のものにした
い場合には、電圧要求信号としては、内部指令電圧変換
回路34で生成される電圧をゼロとするような信号とさ
れる。
【0019】図7は、このような従来の電源装置での緩
衝器印加電圧の変化を示す図である。横軸は時間、縦軸
は印加電圧である。変化を示す曲線の内、横軸より上に
ある部分(曲線pの部分)は、印加されている正電圧の
変化を表しており、横軸上の部分(曲線mの部分)は、
印加電圧ゼロを表している。
【0020】なお、電気粘性流体利用の緩衝器に関する
文献としては、特開平4−95628号公報,特開平4
−258541号公報,特開平5−164175号公
報,特開平6−101737号公報,特開平6−109
83号公報,特開平6−17401号公報,特開平6−
241264号公報,特開平6−241265号公報等
がある。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
(問題点)しかしながら、前記した従来の電気粘性流体
利用緩衝器電源装置では、これによって電源を供給して
いるうちに、緩衝器の減衰力特性が、予定していたもの
とは異なったものとなってしまうという問題点があっ
た。
【0022】(問題点の説明)電気粘性流体に電界が印
加されると、流体中に分散している分散粒子が電極間に
つながり、降伏応力が発生し、それにより見かけ上の粘
度が大となり、印加電界を解除すると(即ち、印加電圧
ゼロにすると)、分散粒子は再び分散し、見かけ上の粘
度が小となると、一般に考えられている。しかし実際に
は、高電界を印加した後に印加電圧ゼロ(無電界)とし
ても、全ての分散粒子が分散するわけではなく、一部の
分散粒子は電極面に付着したままで分散しないという現
象がある。そして、付着する分散粒子の量は必ずしも一
定ではなく、付着層の厚みは不定である。
【0023】このような分散粒子の電極付着により、減
衰力特性の変更に関係している電極間間隙が実質的に狭
められてしまう。しかも、狭められる長さは不定であ
る。その結果、印加電圧と減衰力特性の関係は、不安定
なものとなってしまう。例えば、無電界時であっても減
衰力が以前より増加したものとなったり、或る減衰力特
性を得る予定で電圧を印加したのに、予定していた特性
が得られなくなったりする。
【0024】分散粒子の付着は、電界を常に一方向にか
けていることに起因しているので、無電界時以外の時に
かける電界を正電界ばかりにしていたのを、正電界と負
電界とを交互にかけるようにすれば、上記のような問題
点は解消する。しかし、そのようにすれば、正負2種類
の高電圧を発生する電源装置が必要となり、コストがア
ップするほか、正高電圧から負高電圧への切り換え、あ
るいはその逆の切り換え時にどうしても生じる応答遅れ
の問題が、新たに生じて来てしまう。本発明は、電気粘
性流体利用緩衝器電源装置を僅かに改良するだけで、以
上のような問題点を解決することを課題とするものであ
る。
【0025】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明では、電気粘性流体利用緩衝器の減衰力特性
を変えるために電気粘性流体に印加する電圧を供給する
電気粘性流体利用緩衝器電源装置において、減衰力特性
を最小のものにするために印加する第1の極性の直流電
圧を発生する第1電圧発生手段と、減衰力特性をそれよ
り大の所望の大きさのものにする場合に印加する前記第
1の極性とは逆の第2の極性の直流電圧を発生する第2
電圧発生手段と、前記第1電圧発生手段の出力電圧と前
記第2電圧発生手段の出力電圧を切り換えて出力する接
点切換器とを具えることとした。
【0026】なお、第2電圧発生手段としては、電圧の
大きさが連続的に変えられる電圧発生手段を採用するこ
とも出来るし、一定直流電圧をオンオフして電圧を発生
する手段を採用することも出来る。
【0027】(解決する動作の概要)本発明の電気粘性
流体利用緩衝器電源装置では、第1の極性の第1電圧
と、それとは逆極性の第2電圧とが発生できるようにさ
れている。第1電圧は、ゼロ電圧ではなく、正または負
の極性にされている。最小の減衰力特性にする場合に
は、接点切換器により第1電圧を選択して緩衝器に印加
する。減衰力特性をそれ以上の所望のものにする場合に
は、その所望の減衰力特性に応じた第2電圧を生成し、
接点切換器でそれを選択して緩衝器に印加する。最小の
減衰力特性を得る場合に、ゼロ電圧ではなく、それ以外
の減衰力特性を得る場合に印加する電圧とは逆極性の電
圧を印加して得るようにしたので、電気粘性流体の分散
粒子の電極への付着が防止され、印加電圧と減衰力特性
との関係が不安定になることがなくなる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。 (第1の実施形態…連続可変電圧印加形式)図1は、本
発明の電気粘性流体利用緩衝器電源装置の第1の実施形
態を示す図である。符号は図6のものに対応し、38は
接点切換器、39はリレーコイル、40は切換接点、4
1はDC/DCコンバータである。図6と同じ符号のも
のは、同様の構成を有し、同様の動作をするので、それ
らについての説明は省略する。
【0029】接点切換器38は、コントローラ31から
の接点切換信号により付勢されるリレーコイル39によ
り、接点AまたはBに切り換えられる。DC/DCコン
バータ41は、レギュレータ33からの一定直流電圧
を、所定の低負電圧に変換する。なお、ここで言う負電
圧とは、整流回路37から得られる電圧(第1電圧)と
は逆極性の電圧(第2電圧)という意味である。以後、
説明の便宜上、整流回路37の出力電圧は「正電圧」、
DC/DCコンバータ41の出力電圧は「負電圧」とす
る。
【0030】接点Aには整流回路37からの正電圧が伝
えられ、接点BにはDC/DCコンバータ41からの低
負電圧が伝えられる。従って、切換接点40の切り換え
により、正電圧または低負電圧が、緩衝器1の電極端子
部10に選択的に印加される。整流回路37,DC/D
Cコンバータ41のアース電位(グランド電位)の出力
線は、緩衝器1の電極端子部8に接続されている。
【0031】図6の従来装置と相違する点は、整流回路
37からの正電圧の他に、それとは逆極性の低負電圧を
DC/DCコンバータ41より発生させ、接点切換器3
8でアース電位に切り換える代わりに、低負電圧に切り
換えるようにした点である。図2は、第1の実施形態で
の緩衝器印加電圧の変化を示す図である。横軸,縦軸等
は、図7と同様である。曲線pは、整流回路37からの
正電圧が選択されて印加されていることを表している。
曲線mは、DC/DCコンバータ41からの低負電圧が
選択されて印加されていることを表している。図7と対
比すれば明らかなように、アース電位に切り換える代わ
りに、低負電圧に切り換えている。
【0032】そのようにする理由は、電気粘性流体の分
散粒子が電極面から剥がれ易くするためである。低電圧
ではあるが逆電圧を印加すると(逆電界印加)、従来の
ように無電界とするよりは、分散粒子の電極面への付着
力を弱めたり、あるいは離脱させたりすることが出来る
からである。付着力が弱められれば、電気粘性流体が電
極面に沿って流れて行く際、その流動力により電極面か
ら剥がされ易くなる。しかしながら、低負電圧が印加さ
れれば、その電界に応じた分散粒子の結合が生じ、減衰
力が最小であって欲しい場合であるにもかかわらず、増
加してしまうということが懸念される。しかしその増加
は、次に説明するように、低負電圧の大きさを適切に設
定することにより、実際問題としては殆ど問題とならな
いほどに小さくすることが出来る。
【0033】即ち、電気粘性流体には、その分散粒子の
結合により生ずる降伏応力は、印加された電界の2乗に
比例するという性質がある。y=x2 の2次曲線では、
xが1より小さい0に近い値であれば、yの値はxより
はるかに小さいという事実から容易に類推されるよう
に、逆電界を印加する際、その大きさを小さく設定し
て、降伏応力の大きさを無電界の時と殆ど同程度の大き
さとなるようにすることが出来る。
【0034】具体的な例を挙げる。例えば、電源を供給
しようとしている電気粘性流体利用緩衝器で、最大減衰
力を発生する時(ハード状態時)に印加すべき正電界
が、5KV/mm(これは、図5の制御用間隙12の厚
みが1mmだと仮定した場合、電極端子部10に5KV
の正電圧を印加して発生される電界)であるとする。こ
のような電気粘性流体利用緩衝器にあっては、最小減衰
力を発生する時(ソフト状態時)には、ー0.5KV/
mmの逆電界を印加するようにする。絶対値が0.5K
V/mm程度の電界であれば、その時の降伏応力は、5
KV/mmの電界時の降伏応力に比べて、殆ど無視でき
る程度に小さい。つまり、実際問題としては無電界時の
降伏応力と同程度の値打ちしかない。即ち、低い逆電圧
を印加することにより、減衰力特性を無電界時と同程度
にしながら、分散粒子の電極への付着を防止することが
出来る。
【0035】(第2の実施形態…オンオフ電圧印加形
式)第1の実施形態は、減衰力特性を変えるために印加
する正電圧の大きさは、コントローラ31から内部指令
電圧変換回路34への指令により、連続的に可変される
電圧であった(図2の曲線pの変化参照)。しかしなが
ら、減衰力特性を変えるための印加正電圧は、一定電圧
をオン,オフして変えることも出来る。第2の実施形態
は、オンオフ形式を採用したものである。
【0036】図3は本発明の第2の実施形態を示す図で
あり、符号は図1のものに対応し、42は分圧器であ
る。レギュレータ33からの定電圧を、DC/ACイン
バータ35,トランス36および整流回路37により、
所定の直流電圧に変換し、それを分圧器42で分圧して
正電圧と負電圧を得る。負電圧は、第1の実施形態と同
様、無電界とする代わりに弱い逆電界を印加するために
使う低負電圧である。コントローラ31からの接点切換
信号により切換接点40が切り換えられ、緩衝器1の電
極端子部10に、正電圧または低負電圧が印加される。
緩衝器1の電極端子部8は、アース電位とされている。
【0037】図4は、第2の実施形態での緩衝器印加電
圧の変化を示す図である。第1の実施形態の図2と相違
する点は、正電圧の大きさは一定とされ、オンの期間が
変えられているという点である。
【0038】なお、第1,第2の実施形態では、最小よ
り大きい減衰力特性を得る場合に電極端子部10に印加
する電圧を「正電圧」として説明したが、これを「負電
圧」としてもよい。その場合には、最小の減衰力特性を
得るために印加する電圧は、「低正電圧」とすることに
なる。また、図1,図3では、接点切換器38はリレー
コイルを用いて構成したものを示したが、サイリスタ等
の非接触型スイッチ素子を用いて構成したものとしても
よい。
【0039】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の電気粘性流体
利用緩衝器電源装置によれば、次のような効果を奏す
る。 電気粘性流体利用の緩衝器において、最小の減衰力
特性を得る場合に、ゼロ電圧ではなく、それ以外の減衰
力特性を得る場合に印加する電圧とは逆極性の電圧を印
加して得るようにしたので、電気粘性流体の分散粒子の
電極への付着が防止され、印加電圧と減衰力特性との関
係が不安定になることがなくなる。 正の高電圧と共に負の高電圧を発生させる電源装置
とはしていないので、電源装置のコストが大となること
がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を示す図
【図2】 第1の実施形態での緩衝器印加電圧の変化を
示す図
【図3】 本発明の第2の実施形態を示す図
【図4】 第2の実施形態での緩衝器印加電圧の変化を
示す図
【図5】 電気粘性流体利用の緩衝器を示す図
【図6】 従来の電気粘性流体利用緩衝器電源装置を示
す図
【図7】 従来電源装置での緩衝器印加電圧の変化を示
す図
【図8】 電気粘性流体利用の緩衝器の減衰力特性を示
す図
【符号の説明】 1…緩衝器、2…ピストンロッド、3…シール材、4A
…上部ハウジング、4B…中部ハウジング、4C…下部
ハウジング、4C−1…取付部、5A…上部ホルダー
部、5B…下部ホルダー部、6…電極円筒、7…連通
孔、8…電極端子部、9…シリンダ、10…電極端子
部、11…シリンダ上室、12…制御用間隙、13…ピ
ストン、14…連通路、15…チェックバルブ、16…
シリンダ下室、17…リザーバ、18…シール材、19
…連通孔、20…チェックバルブ、21…連通路、31
…コントローラ、32…バッテリ、33…レギュレー
タ、34…内部指令電圧変換回路、35…DC/ACイ
ンバータ、36…トランス、37…整流回路、38…接
点切換器、39…リレーコイル、40…切換接点、41
…DC/DCコンバータ、42…分圧器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気粘性流体利用緩衝器の減衰力特性を
    変えるために電気粘性流体に印加する電圧を供給する電
    気粘性流体利用緩衝器電源装置において、減衰力特性を
    最小のものにするために印加する第1の極性の直流電圧
    を発生する第1電圧発生手段と、減衰力特性をそれより
    大の所望の大きさのものにする場合に印加する前記第1
    の極性とは逆の第2の極性の直流電圧を発生する第2電
    圧発生手段と、前記第1電圧発生手段の出力電圧と前記
    第2電圧発生手段の出力電圧を切り換えて出力する接点
    切換器とを具えたことを特徴とする電気粘性流体利用緩
    衝器電源装置。
  2. 【請求項2】 第2電圧発生手段として、電圧の大きさ
    が連続的に変えられる電圧発生手段を採用したことを特
    徴とする請求項1記載の電気粘性流体利用緩衝器電源装
    置。
  3. 【請求項3】 第2電圧発生手段として、一定直流電圧
    をオンオフして電圧を発生する手段を採用したことを特
    徴とする請求項1記載の電気粘性流体利用緩衝器電源装
    置。
JP19643997A 1997-07-07 1997-07-07 電気粘性流体利用緩衝器電源装置 Pending JPH1122774A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019004611A (ja) * 2017-06-15 2019-01-10 マクセル株式会社 無線給電および振動抑制装置

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