JPH1122777A - 流体封入式防振装置 - Google Patents

流体封入式防振装置

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Publication number
JPH1122777A
JPH1122777A JP17974097A JP17974097A JPH1122777A JP H1122777 A JPH1122777 A JP H1122777A JP 17974097 A JP17974097 A JP 17974097A JP 17974097 A JP17974097 A JP 17974097A JP H1122777 A JPH1122777 A JP H1122777A
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JP
Japan
Prior art keywords
fluid
mounting member
vibration damping
valve body
coil
Prior art date
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Application number
JP17974097A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Hori
浩晃 堀
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Tokai Rubber Industries Ltd
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Publication date
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Publication of JPH1122777A publication Critical patent/JPH1122777A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体室を相互に連通する流体通路を開閉する
弁体と、該弁体を駆動する駆動手段を備えた流体封入式
防振装置において、その構造の簡略化とコンパクト化を
達成すること。 【解決手段】 一軸回りの回動によって流体流路76を
開閉せしめる弁体80において、その一部を利用してロ
ータ86を構成すると共に、ロータ86の回りにコイル
96を配設することにより、電気式のモータからなる駆
動手段98を構成せしめた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、流体流路を通じて流動する非圧
縮性流体の流動作用を利用して防振効果を得るようにし
た流体封入式防振装置に係り、特に、流体流路を開閉す
ることにより防振特性を切り換える弁体を備えた流体封
入式防振装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】防振連結される部材間に介装される防振連
結体や防振支持体等の防振装置の一種として、従来か
ら、実開平5−40638号公報や特開平9−2144
1号公報,特開昭62−88833号公報,特開平6−
264958号公報等に記載されているように、第一の
取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結する
一方、それら第一の取付部材と第二の取付部材の間への
振動入力によって相対的な圧力差が生ぜしめられる、非
圧縮性流体が封入された複数の流体室を形成し、それら
の流体室を流体通路によって相互に連通することによ
り、流体通路を通じて流動せしめられる流体の共振作用
等の流動作用に基づいて防振効果を得るようにした流体
封入式防振装置において、一軸回りの回転により流体通
路を開閉する弁体と、該弁体に回転駆動力を及ぼす駆動
手段を設け、弁体の回転操作により防振特性を切り換え
るようにしたものが、知られている。このような流体封
入式防振装置は、外部からの制御信号により、状況に応
じた防振特性の切換えが可能であることから、例えば、
自動車用エンジンマウントに適用して、車両の停車時と
走行時で弁体を切換操作することにより、停車時に要求
されるアイドル振動等の中周波振動に対する防振効果
と、走行時に要求されるシェイク等の低周波振動やこも
り音等の高周波振動に対する防振効果との、両立等も容
易に達成可能となるのである。
【0003】ところが、切換用弁体を備えた従来の流体
封入式防振装置においては、一般に、外部空間に対して
シールされた流体収容領域内に配設された弁体を、流体
収容領域外に配設したモータ等の駆動手段によって作動
させる構造とされているために、駆動手段が外方に突出
した形状となり易く、防振装置の大型化が避けられ難い
という問題があった。
【0004】また、駆動手段による駆動力を弁体に伝達
するための伝動機構が、流体収容領域の内外に跨がって
配設されているために、流体密性を確保するためのシー
ル構造が複雑となり易く、それが部品点数の増加やコス
トアップ等の原因ともなっていた。
【0005】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、流体通路を開閉する弁体と、該弁体を駆動
する駆動手段を備えた流体封入式防振装置を、コンパク
トで且つ簡単な構造をもって実現することにある。
【0006】
【解決手段】そして、このような課題を解決するため
に、請求項1に記載の発明の特徴とするところは、第一
の取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体で連結す
る一方、それら第一の取付部材と第二の取付部材の間へ
の振動入力によって相対的な圧力差が生ぜしめられる、
非圧縮性流体が封入された複数の流体室を形成し、それ
らの流体室を相互に連通する流体通路を形成すると共
に、一軸回りの回転によって該流体通路を開閉する弁体
と、該弁体に回転駆動力を及ぼす駆動手段を設けてなる
流体封入式防振装置において、前記弁体の一部によって
ロータを構成すると共に、該ロータの周りに、通電によ
り該ロータに回転力を及ぼし得るコイルを配設すること
によって、前記駆動手段を構成したことにある。
【0007】このような請求項1に記載の発明に従う構
造とされた流体封入式防振装置においては、弁体の一部
をロータとして利用することにより、弁体自体によって
ロータが構成されており、その周りに配されたコイルと
で、電気式のモータからなる駆動機構が構成されている
ことから、弁体を開閉作動させる駆動手段が、少ない部
品点数と極めて簡単でコンパクトな構造をもって形成さ
れることとなるのであり、それによって、流体封入式防
振装置の構造の簡略化とコンパクト化が、何れも、有利
に達成され得るのである。
【0008】また、弁体の一部を利用して駆動手段がコ
ンパクトに構成されることから、弁体と駆動手段をマウ
ント内に収納配置することが可能となり、コンパクト化
が一層有利に達成されると共に、駆動手段も流体収容領
域内に配設することによって、高度な流体密性が容易に
実現可能となる。
【0009】なお、弁体の具体的形状は、流体通路の形
態等に応じて一軸周りの回転によって流体通路を開閉し
得るように設計されるものであり、限定されるものでな
く、例えば、流体通路を連通させるための通孔や切欠き
が軸直角方向に形成されたロッド形状の弁体等が、好適
に採用され得る。
【0010】また、弁体のロータとコイルによって形成
される駆動手段は、コイルへの通電によって流体通路を
開閉する回転力を弁体に及ぼし得る電気式のモータであ
れば良く、その具体的構造は特に限定されるものでな
く、例えば、弁体を開位置と閉位置にそれぞれ位置決め
するストッパ機構を設けて、ロータとコイルによってD
Cモータ等を構成することも可能であるが、特に好適に
は、請求項2に記載されているように、ロータとコイル
によって、ステッピングモータが構成される。このよう
な請求項2に記載の構成に従えば、弁体の開閉作動を高
い位置決め精度をもって安定して行うことが出来ると共
に、弁体の開度を調節して流体通路の断面積を変更する
ことによって、防振性能を多段階に調節することも可能
であるステッピングモータが、簡単な構造をもって容易
に且つコンパクトに実現され得ることとなる。
【0011】さらに、弁体におけるロータは、コイルへ
の通電によって磁力や電磁力に基づく回転力を受け得る
ものであれば良く、例えば、鉄等の強磁性材を少なくと
もロータ部分に配設することにより、コイルへの通電に
よって回転力を受けるロータを構成すること等も可能で
あるが、特に好適には、請求項3に記載されているよう
に、弁体の一部が、磁化された磁石部とされて、該磁石
部によって前記ロータが構成される。このような請求項
3に記載の構成に従えば、小型のロータひいては弁体に
よって、大きな回転駆動力を有利に得ることが可能とな
る。なお、磁石部における着磁形態は、コイルの構造や
形状等に応じて、弁体を開閉作動し得るように設定され
るものであって限定されるものでないが、例えば、弁体
から回転軸上に延び出す磁石部を形成し、該磁石部の周
方向において磁極を部分的に或いは交互に着磁せしめら
れることとなる。また、そのような磁石部を採用する場
合には、外周部分に配設されるコイルを、周方向に配設
された実質的に複数のコイル部で構成することにより、
ステピング・モータが、有利に構成され得る。
【0012】なお、弁体の一部を磁石部とする場合、少
なくとも磁石部を形成する部位が着磁可能であれば、弁
体の材質は特に限定されるものでなく、例えばフェライ
ト等の金属材料等で弁体を形成することも可能である
が、特に好適には、請求項4に記載されているように、
かかる弁体が、合成樹脂製とされて、磁石部が、プラス
チック磁石によって形成される。このような請求項4に
記載の構成に従えば、弁体の製作が容易で、低コストで
あり、軽量化が有利に図られ得ると共に、弁体の開閉作
動時における摺動抵抗も小さく抑えられる。
【0013】また、弁体やコイルの配設位置等も、防振
装置の具体的な構造等に応じて適宜に設定されるもので
あって、特に限定されるものでないが、好適には、請求
項5に記載されているように、それら弁体とコイルが、
何れも、流体通路を形成する通路形成部材の内部に組み
込まれて配設される。このような請求項5に記載の構成
に従えば、通路形成部材を弁体の支持部材として利用す
ることも出来、流体通路を開閉する弁体とその駆動手段
の配設スペースが効率的に確保され得るのである。
【0014】更にまた、そこにおいて、通路形成部材の
材質は特に限定されるものでないが、好適には、請求項
6に記載されているように、通路形成部材が合成樹脂製
とされて、該通路形成部材の内部にコイルが一体的にイ
ンサートされる。このような請求項6に記載の構成に従
えば、特別な部材を用いることなくコイルのシール性が
有利に確保されることとなり、駆動手段の流体収容領域
内への配設が、より簡単な構造をもって実現され得ると
共に、部品点数の減少やコイルの組付作業性の向上等も
有利に達成され得る。
【0015】さらに、本発明は、実開平5−40638
号公報や特開平9−21441号公報,特開昭62−8
8833号公報,特開平6−264958号公報等に開
示された、流体通路を開閉する弁体を備えた従来から公
知の各種の構造の流体封入式防振装置に対して適用可能
であり、例えば、請求項7に記載の構成が有利に採用さ
れ得る。即ち、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至
6の何れかに記載の流体封入式防振装置において、前記
第二の取付部材が略円筒形状を有しており、前記第一の
取付部材が、該第二の取付部材の開口方向に所定距離を
隔てて配設されていると共に、該第一の取付部材を該第
二の取付部材に対して弾性的に連結する前記本体ゴム弾
性体によって、該第二の取付部材の開口部が流体密に閉
塞されている一方、該第二の取付部材の内部に仕切部材
が収容固定されており、該仕切部材を軸方向に挟んだ両
側において、壁部の一部が前記本体ゴム弾性体で構成さ
れた受圧室と、壁部の一部が可撓性膜で構成された平衡
室が形成されていると共に、かかる仕切部材の内部に前
記弁体と前記コイルが組み込まれて配設されていること
を、特徴とする。このような請求項7に記載の発明に従
う構造とされた流体封入式防振装置においては、仕切部
材の内部において、弁体とその駆動手段の配設スペース
が効率的に確保され得る。また、仕切部材の内部に流体
通路を形成することも可能であり、それによって、構造
の更なる簡略化が達成され得る。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明を更に具体的に明ら
かにするために、本発明の実施形態について、図面を参
照しつつ、詳細に説明する。
【0017】先ず、図1〜3には、本発明の一実施形態
としての自動車用エンジンマウント10が、示されてい
る。このエンジンマウント10は、第一の取付部材とし
ての第一の取付金具12と、第二の取付部材としての第
二の取付金具14が、本体ゴム弾性体16によって弾性
的に連結された構造を有しており、第一の取付金具12
がパワーユニットに、第二の取付金具14がボデー側
に、それぞれ取り付けられることによって、パワーユニ
ットをボデーに対して防振支持せしめるようになってい
る。なお、そのような装着状態下では、第一の取付金具
12と第二の取付金具14の間にパワーユニット荷重が
及ぼされて本体ゴム弾性体16が圧縮変形することによ
り、第一の取付金具12と第二の取付金具14が互いに
接近する方向(マウント軸方向である図1中の上下方
向)に所定量だけ変位して位置せしめられると共に、防
振すべき主たる振動が、第一の取付金具12と第二の取
付金具14の接近/離隔方向(マウント軸方向)に入力
されるようになっている。なお、以下の説明において、
上方及び下方とは、原則として、図1中の上下方向をい
うものとする。
【0018】より詳細には、第一の取付金具12は、略
円盤形状を有しており、その中央部分には、円形ロッド
形状の保持金具18が、軸方向下方に突出して固着され
ている。そして、この保持金具18の下端部に対して、
略ハット形状をもって軸直角方向に広がる傘金具20が
ボルト固定されている。また、保持金具18の上端部に
は、第一の取付金具12を貫通して上方に突出する第一
の取付ボルト22が一体形成されており、この第一の取
付ボルト22によって、第一の取付金具12が、図示し
ないパワーユニットに対して固定的に取り付けられるよ
うになっている。
【0019】また、第二の取付金具14は、それぞれ大
径の略円筒形状を有する上筒金具24と中筒金具26、
更に有底円筒形状を有する下底金具28が、互いに軸方
向に重ね合わされて同一軸上に連結された構造とされて
おり、全体として有底の略円筒形状を有している。そこ
において、上筒金具24は、軸方向上端部において、上
方に向かって拡径するテーパ部30を有していると共
に、軸方向下端部において、径方向外方に広がるフラン
ジ部32を有している。また、下底金具28は、開口周
縁部において、径方向外方に広がるフランジ部34を有
していると共に、底壁部には、中央部分を貫通して下方
に突出する第二の取付ボルト36が固設されており、こ
の第二の取付ボルト36によって、第二の取付金具14
が、図示しないボデーに対して固定的に取り付けられる
ようになっている。更にまた、中筒金具26は、軸方向
両端部にかしめ固定部38,38を有しており、これら
のかしめ固定部38,38によって、上筒金具24と下
底金具28が相互に固定的に連結されることにより、全
体として深底の有底円筒形状を有する第二の取付金具1
4が形成されている。
【0020】そして、第二の取付金具14の開口方向に
所定距離を隔てて、第一の取付金具12が配設されてお
り、第一の取付金具12に固着された保持金具18が、
第二の取付金具14の開口部から軸方向に挿入されてい
る。また、このように軸方向に対向配置された第一の取
付金具12と第二の取付金具14の対向面間に本体ゴム
弾性体16が介装されている。この本体ゴム弾性体16
は、全体として略円錐台形状を有しており、小径側端面
に第一の取付金具12の下面が、大径側端部外周面に第
二の取付金具14(上筒金具24)のテーパ部30が、
それぞれ加硫接着されている。また、保持金具18は、
本体ゴム弾性体16の中心軸上を貫通して大径側端面に
突出しており、保持金具18で支持された傘金具20
が、上筒金具24内で軸直角方向に広がって位置せしめ
られている。
【0021】さらに、第二の取付金具14の内部には、
全体として円形ブロック形状を有する仕切部材40と、
薄肉円板形状を有するゴム弾性膜からなる可撓性膜とし
てのダイヤフラム42とが、互いに軸方向に重ね合わさ
れて収容されている。これら仕切部材40とダイヤフラ
ム42は、各外周縁部が、上筒金具24と下底金具28
の両フランジ部32,34間で軸方向に挟まれ、中筒金
具26の上下かしめ固定部38,38で軸方向に挟持さ
れることによって、第二の取付金具14の軸方向中間部
分に位置して軸直角方向に広がる状態で、第二の取付金
具14に対して固定的に組み付けられている。なお、ダ
イヤフラム42の外周縁部には、リング金具44が加硫
接着されており、第二の取付金具14による挟圧保持力
が有利に及ぼされるようになっている。
【0022】これにより、第二の取付金具14の内部に
おいて、本体ゴム弾性体16とダイヤフラム42との間
が外部空間に対して密閉されて所定の非圧縮性流体が封
入されている。また、かかる流体封入領域が、軸方向中
間部分において、仕切部材40により二分されており、
以て、仕切部材40の上方には、壁部の一部が本体ゴム
弾性体16で構成されて振動入力時に内圧変化が生ぜし
められる受圧室54が形成されている一方、仕切部材4
0の下方には、壁部の一部がダイヤフラム42で構成さ
れて容積変化が容易に許容される平衡室56が形成され
ている。なお、封入流体としては、流体の共振作用等に
基づく防振効果が有効に発揮されるように、水やアルキ
レングリコール,ポリアルキレングリコール,シリコー
ン油等の低粘性流体,特に0.1Pa・s以下の粘度を
有するものが、好適に採用される。要するに、本実施形
態では、これら受圧室54と平衡室56によって、二つ
の流体室が構成されている。
【0023】また、上筒金具24の内部には、略円筒形
状を有し、軸方向上端部において径方向内方に突出する
ストッパ部58が一体形成されたストッパ金具60が、
内周面に沿って内挿されており、受圧室54の内部に収
容配置されている。なお、ストッパ部58は、緩衝ゴム
層62によって覆われている。このストッパ金具60
は、軸方向下端部が径方向外方に屈曲されて、ダイヤフ
ラム42と共に、第二の取付金具14によって固定的に
挟持されており、ストッパ部58が、第一の取付金具1
2によって支持された傘金具20の外周縁部に対して、
軸方向上方に対向位置せしめられている。これにより、
傘金具20のストッパ部58への当接にて、第一の取付
金具12と第二の取付金具14が相対的に離隔するリバ
ウンド方向における本体ゴム弾性体16の変形量が制限
されるようになっているのである。
【0024】なお、車両への装着状態下では、パワーユ
ニット荷重が及ぼされることにより、図1に示された状
態から、第一の取付金具12と第二の取付金具14が相
対的に接近方向に変位して、傘金具20がストッパ部5
8から軸方向下方に所定量だけ離隔位置せしめられるこ
とにより、車両の停車時や通常走行時には、傘金具20
とストッパ部58の干渉が回避されるようになってい
る。また、そのような装着状態下においては、傘金具2
0の外周面とストッパ金具60の筒部内周面との間に、
環状の狭窄流路が形成されることとなり、振動入力時
に、受圧室54内で傘金具20が変位せしめられて狭窄
流路を通じての流体流動が生ぜしめられることにより、
かかる流体の共振作用等の流動作用に基づいて、例えば
こもり音等の高周波振動に対する防振効果が発揮される
ようになっている。
【0025】更にまた、仕切部材40は、樹脂や金属等
の硬質材料(本実施形態では、合成樹脂)によって形成
された厚肉円板形状の本体ブロック64を備えている。
この本体ブロック64には、上面に開口して中心軸周り
に周方向に一周弱の長さで円弧状に延びる周溝66が形
成されており、本体ブロック64の上面に円板68が重
ね合わされて周溝66が覆蓋されることにより、円弧形
状をもって延びる第一の流体流路70が形成されてい
る。この第一の流体流路70は、一方の端部が円板68
に形成された通孔72を通じて受圧室54に連通されて
いると共に、他方の端部が本体ブロック64に貫設され
た通孔74を通じて平衡室56に連通されており、以
て、振動入力時に、受圧室54と平衡室56の間で、そ
れら両室間の圧力差に基づいて、第一の流体流路70を
通じての流体流動が生ぜしめられるようになっている。
特に、本実施形態では、第一の流体流路70の流路長さ
や断面積が、受圧室54や平衡室56の壁ばね剛性等も
考慮して適当に設定されることにより、第一の流体流路
70を流動せしめられる流体の共振作用に基づいて、シ
ェイク等の低周波振動に対して有効な減衰効果が発揮さ
れるように、チューニングされている。
【0026】また、仕切部材40の中央部分には、本体
ブロック64および円板68を貫通して、略矩形状断面
をもって軸方向に直線的に延びる第二の流体流路76が
形成されており、振動入力時には、受圧室54と平衡室
56の内圧差に基づいて、それら両室54,56間での
流体流動が、第二の流体流路76を通じて生ぜしめられ
るようになっている。そして、特に、本実施形態では、
第二の流体流路76の流路長さや断面積が、受圧室54
や平衡室56の壁ばね剛性等も考慮して適当に設定され
ることにより、第二の流体流路76を流動せしめられる
流体の共振作用に基づいて、アイドル振動等の中周波振
動に対して有効な減衰効果が発揮されるように、チュー
ニングされている。
【0027】ここにおいて、仕切部材40の本体ブロッ
ク64には、軸方向中央部分において中心軸を通る径方
向に延び、一方の端部が外周面に開口せしめられた円形
断面のバルブ装着孔78が形成されており、このバルブ
装着孔78が、第二の流体流路76に対して、該第二の
流体流路76の幅よりも大きな内径寸法をもって直交せ
しめられている。そして、かかるバルブ装着孔78に
は、全体として略円形ロッド形状を有する弁体としての
回転バルブ80が内挿され、嵌合装着されていると共
に、バルブ装着孔78の開口部には、円形ブロック形状
の栓体82が嵌め込まれ、必要に応じて溶着固定される
ことにより、バルブ装着孔78の開口部が流体密に閉塞
されている。
【0028】また、回転バルブ80は、バルブ装着孔7
8の形状に対応して、大径部84と小径部86からなる
段付きの円形ロッド形状を有しており、軸方向両端部に
は、中心軸上に突出する一対の支持ピン88,90が立
設されている。そして、これらの支持ピン88,90
が、バルブ装着孔78の底部と栓体82の内面とにそれ
ぞれ形成されたバルブ支持穴92,94に挿入されて支
持されることにより、回転バルブ80が、その中心軸回
りに回転可能に配設されている。また、回転バルブ80
の装着状態下、大径部84は、第二の流体流路76を遮
断する位置に配設されているが、この大径部84には、
軸直角方向に貫通して延びる連通孔95が、第二の流体
流路76と略同じ断面形状をもって形成されており、図
4に示されている如く、回転バルブ80の回転によっ
て、連通孔95の開口部が第二の流体流路76に一致せ
しめられた際、連通孔95によって第二の流体流路76
が連通されるようになっている。
【0029】要するに、回転バルブ80を中心軸回りに
回動させることにより、第二の流体流路76を、図1〜
3に示された遮断状態と、図4に示された連通状態と
に、選択的に切り換えることが出来ようになっているの
である。そして、第二の流体流路76を遮断せしめた状
態下では、振動入力時における受圧室54と平衡室56
の間での流体流動が、専ら第一の流体流路70を通じて
生ぜしめられることから、第一の流体流路70を流動せ
しめられる流体の流動作用に基づいて、低周波振動に対
する防振効果が有効に発揮されるのであり、一方、第二
の流体流路76を連通せしめた状態下では、第一の流体
流路70よりも第二の流体流路76の方が流路断面積:
Aと流路長さ:Lの比:A/Lの値が大きくされて流通
抵抗が小さくされていることから、振動入力時における
受圧室54と平衡室56の間での流体流動が、実質的に
第二の流体流路76を通じて生ぜしめられることとな
り、以て、第二の流体流路76を流動せしめられる流体
の流動作用に基づいて、中周波振動に対する防振効果が
有効に発揮されるのである。
【0030】さらに、回転バルブ80は、少なくとも小
径部86の部位が着磁可能な材質とされており、小径部
86によって磁石部が構成されている。なお、小径部8
6を含む回転バルブ80の材質は、所定の剛性と耐久性
を有し、バルブ装着孔78内での回転バルブ80のスム
ーズな回転が実現され得るものであれば、特に限定され
るものでなく、金属等を採用することも可能であるが、
好適には、合成樹脂が採用され、小径部86がプラスチ
ック磁石によって構成される。プラスチック磁石として
は、公知のものが採用可能であって、合成樹脂材に磁性
体を分散させること等によって形成される。また、合成
樹脂材料としては、封入流体に対する耐久性に優れると
共に、膨潤性が少なく、成形が容易な材料が好ましく、
例えばPPS(ポリフェニレンサルファイド)等が好適
に採用される。
【0031】また一方、本体ブロック64には、回転バ
ルブ80の小径部86が内挿配置されるバルブ装着孔7
8の先端部(底部側)の周囲を取り囲むようにして、コ
イル96が、バルブ装着孔78と略同軸上に位置せしめ
られており、本体ブロック64内に埋設状態で組み込ま
れている。特に、本実施形態においては、合成樹脂製の
本体ブロック64が採用されていることから、例えば、
コイル96を成形型の成形キャビティにセットした状態
下で樹脂材料を充填し、本体ブロック64を成形するこ
とによって、コイル96が、本体ブロック64内に一体
的にインサート成形されている。
【0032】そして、回転バルブ80における着磁され
た小径部86と、その周囲に配設されたコイル96とに
よって、回転バルブ80に対して回転駆動力を及ぼす電
磁式のアクチュエータとしての電動モータ98が、構成
されている。なお、図中、100は、電動モータ98に
給電するためのリード線である。
【0033】ここにおいて、電動モータ98は、小径部
86における磁極形態と、コイル96の巻線構造とを適
当に設定することにより、コイル96への通電状態の制
御に基づき、回転バルブ80の回転位置を切り換えて位
置決めし得るようにされている。具体的には、例えば、
小径部86の周方向に適当な間隔で磁極を設定してロー
タを形成すると共に、実質的に分割されたそれぞれ通電
制御可能な複数のコイル部を周方向に配設することによ
り、PM型ステッピング・モータが構成される。
【0034】従って、上述の如き構造とされたエンジン
マウント10においては、車両の走行状態等に応じて、
コイル96への通電を制御することにより、回転バルブ
80の回転位置が切り換えられて、第二の流体流路76
が開状態と閉状態とに切り換え制御されることとなり、
以て、第一の流体流路70による低周波振動に対して防
振効果と、第二の流体流路76による中周波振動に対し
て有効な防振効果とが、選択的に発揮されることとなる
のである。
【0035】そこにおいて、回転バルブ80に回転駆動
力を及ぼす電動モータ98のロータが、回転バルブ80
の一部を利用して形成された磁石部(小径部)86によ
って構成されていることから、特別なロータ部材が不要
となり、部品点数および組立工程数の減少が図られて、
構造の簡略化とマウントのコンパクト化および低コスト
化が有利に達成されるのである。
【0036】また、電動モータ98を構成するロータ
が、回転バルブ80の一部を利用して形成された磁石部
(小径部)86によって構成されていることに加えて、
電動モータ98を構成するコイル96が、仕切部材40
の内部に組み込まれていることから、回転バルブ80の
駆動手段が極めてコンパクトにまとめられてマウント1
0の内部に一体的に組み込まれているのであり、それに
よってマウント10の更なるコンパクト化が実現され得
るのである。
【0037】加えて、本実施形態では、コイル96が、
仕切部材40の成形時にインサート成形されていること
から、部品点数が減少されて組立てが容易となるのであ
り、マウント10自体の構造の簡略化も有利に達成され
得るのである。
【0038】また、本実施形態では、回転バルブ80が
合成樹脂製とされており、磁石部(小径部)86がプラ
スチック磁石で形成されていることから、ロータを一体
的に備えた回転バルブ80を、任意の形状をもって、容
易に形成することが出来ると共に、欠け等の不良発生の
防止や、軽量化、弁体切換作動の円滑化等の各種の効果
が有効に達成され得るといった利点がある。
【0039】以上、本発明の一実施形態について詳述し
てきたが、これは文字通りの例示であって、本発明は、
かかる実施形態にのみ限定して解釈されるものではな
い。
【0040】例えば、回転バルブ80の少なくとも小径
部86を鉄等の強磁性材で形成して着磁されていないロ
ータを採用することにより、VR型(可変レラクタンス
型)のステッピング・モータを構成すること等も、可能
である。
【0041】また、図5に示されているように、仕切部
材40に対して、第二の流体流路76に直交する方向に
延びる第三の流体流路110を形成し、それら第二の流
体流路76と第三の流体流路110の交差部位に回転バ
ルブ80を配設することによって、回転バルブ80の回
転作動に基づき、第二の流体流路76と第三の流体流路
110を選択的且つ連動的に開閉させて、第二の流体流
路76と第三の流体流路110が択一的に連通されるよ
うにすることも可能である。なお、図5においては、そ
の理解を容易とするために、前記実施形態に係るエンジ
ンマウント10と同様な構造とされた部材および部位に
対して、それぞれ、図中に、前記実施形態と同一の符号
を付しておく。
【0042】更にまた、回転バルブ80の回転角度を小
さく制御して、回転バルブ80の連通孔95の第二の流
体流路76に対する接続部位における開口面積を調節す
ることによって、該第二の流体流路76を流動せしめら
れる流体の流動作用によって発揮される防振効果を変更
設定することも可能である。
【0043】また、前記実施形態では、二つの流体流路
を備えたエンジンマウントの具体例を示したが、一つ或
いは三つ以上の流体流路を備えたエンジンマウントに
も、本発明は、同様に適用され得る。
【0044】更にまた、流体流路によって相互に連通さ
れる流体室は、相対的な内圧差が生ぜしめられるもので
あれば良く、例えば、相互に正負が逆となる内圧変動が
生ぜしめられる一対の受圧室を備えた流体封入式防振装
置等にも、本発明は、同様に適用され得る。
【0045】加えて、前記実施形態では、本発明を、自
動車用エンジンマウントに適用したものの具体例を示し
たが、本発明は、その他、自動車用ボデーマウントやデ
フマウント,サスペンションブッシュ等、或いは自動車
以外に用いられる各種の防振装置に対して、何れも適用
可能である。
【0046】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもない。
【0047】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、本発明
に従う構造とされた流体封入式防振装置においては、弁
体を作動させる駆動手段が、弁体の一部を利用して形成
されたロータと、その外周上に配設されたコイルによっ
て構成されていることから、特別なロータ部材が不要と
なり、部品点数および組立工程数の減少が図られて、構
造の簡略化と防振装置のコンパクト化が有利に達成され
るのであり、また、外部に別体の駆動手段を装着する必
要がなく、駆動手段を装置内部に一体的に組み込むこと
も容易となって、一層のコンパクト化が容易に実現可能
とされるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態としての自動車用エンジン
マウントを示す縦断面図である。
【図2】図1におけるII−II断面に相当する横断説明図
である。
【図3】図2における III−III 断面図である。
【図4】図1に示されたエンジンマウントにおける回転
バルブ80の別の作動状態を示す、図3に対応する断面
図である。
【図5】本発明の別の実施形態としてのエンジンマウン
トの要部を示す、図4に対応する断面図である。
【符号の説明】
10 エンジンマウント 12 第一の取付金具 14 第二の取付金具 16 本体ゴム弾性体 40 仕切部材 42 ダイヤフラム 54 受圧室 56 平衡室 70 第一の流体流路 76 第二の流体流路 80 回転バルブ 84 大径部 86 小径部 96 コイル 98 電動モータ 110 第三の流体流路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一の取付部材と第二の取付部材を本体
    ゴム弾性体で連結する一方、それら第一の取付部材と第
    二の取付部材の間への振動入力によって相対的な圧力差
    が生ぜしめられる、非圧縮性流体が封入された複数の流
    体室を形成し、それらの流体室を相互に連通する流体通
    路を形成すると共に、一軸回りの回転によって該流体通
    路を開閉する弁体と、該弁体に回転駆動力を及ぼす駆動
    手段を設けてなる流体封入式防振装置において、 前記弁体の一部によってロータを構成すると共に、該ロ
    ータの周りに、通電により該ロータに回転力を及ぼし得
    るコイルを配設することによって、前記駆動手段を構成
    したことを特徴とする流体封入式防振装置。
  2. 【請求項2】 前記ロータと前記コイルによって、ステ
    ッピングモータが構成されている請求項1に記載の流体
    封入式防振装置。
  3. 【請求項3】 前記弁体の一部が、磁化された磁石部と
    されて、該磁石部によって前記ロータが構成されている
    請求項1又は2に記載の流体封入式防振装置。
  4. 【請求項4】 前記弁体が、合成樹脂製であり、前記磁
    石部が、プラスチック磁石によって形成されている請求
    項3に記載の流体封入式防振装置。
  5. 【請求項5】 前記弁体と前記コイルが、何れも、前記
    流体通路を形成する通路形成部材の内部に組み込まれて
    配設されている請求項1乃至4の何れかに記載の流体封
    入式防振装置。
  6. 【請求項6】 前記通路形成部材が合成樹脂製であり、
    該通路形成部材の内部に前記コイルが一体的にインサー
    トされている請求項5に記載の流体封入式防振装置。
  7. 【請求項7】 前記第二の取付部材が略円筒形状を有し
    ており、前記第一の取付部材が、該第二の取付部材の開
    口方向に所定距離を隔てて配設されていると共に、該第
    一の取付部材を該第二の取付部材に対して弾性的に連結
    する前記本体ゴム弾性体によって、該第二の取付部材の
    開口部が流体密に閉塞されている一方、該第二の取付部
    材の内部に仕切部材が収容固定されており、該仕切部材
    を軸方向に挟んだ両側において、壁部の一部が前記本体
    ゴム弾性体で構成された受圧室と、壁部の一部が可撓性
    膜で構成された平衡室が形成されていると共に、かかる
    仕切部材の内部に前記弁体と前記コイルが組み込まれて
    配設されている請求項1乃至6の何れかに記載の流体封
    入式防振装置。
JP17974097A 1997-07-04 1997-07-04 流体封入式防振装置 Pending JPH1122777A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20010050263A (ko) * 1999-08-31 2001-06-15 다나카 유타카 액체 밀봉형 진동 제어 장치
JP2009162361A (ja) * 2008-01-10 2009-07-23 Tokai Rubber Ind Ltd 流体封入式防振装置

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KR20010050263A (ko) * 1999-08-31 2001-06-15 다나카 유타카 액체 밀봉형 진동 제어 장치
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