JPH11228491A - 2−フルオロシクロプロパンカルボン酸のシス/トランス異性体混合物の分離方法 - Google Patents
2−フルオロシクロプロパンカルボン酸のシス/トランス異性体混合物の分離方法Info
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- JPH11228491A JPH11228491A JP10039234A JP3923498A JPH11228491A JP H11228491 A JPH11228491 A JP H11228491A JP 10039234 A JP10039234 A JP 10039234A JP 3923498 A JP3923498 A JP 3923498A JP H11228491 A JPH11228491 A JP H11228491A
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Abstract
る2−フルオロシクロプロパンカルボン酸のシス/トラ
ンス異性体混合物の分離方法を提供する。 【解決手段】2−フルオロシクロプロパンカルボン酸の
シス/トランス異性体混合物をエステル化して該カルボ
ン酸のエステルのシス/トランス異性体混合物を得、こ
れを蒸留分離してシス−またはトランス−2−フルオロ
シクロプロパンカルボン酸エステルを得、これを加水分
解してシス−またはトランス−2−フルオロシクロプロ
パンカルボン酸を得る。
Description
ロプロパンカルボン酸のシス/トランス異性体混合物の
分離方法に関する。
は、有用な医薬、農薬等の中間体として知られている
(特開平2−78644号、2−231475号、6−
65140号公報)。
ン酸は、例えば、2−ハロ−2−フルオロシクロプロパ
ンカルボン酸をエタノール中、ラネーニッケル触媒の存
在下、水素加圧下で脱ハロゲン化することによって得る
ことができる(J.Fluorine Chemist
ry、49、127(1990))。
ロプロパンカルボン酸は、通常シス/トランス異性体の
混合物であるが、医薬、農薬等の用途には、通常どちら
か一方の異性体が必要とされるため、シス/トランス異
性体の混合物から目的とするどちらか一方の異性体を分
離する必要がある。
シクロプロパンカルボン酸のシス/トランス異性体混合
物からシス又はトランス異性体のいずれか一方を分離す
ることについての提案は、特になされていない。
ルオロシクロプロパンカルボン酸のシス/トランス異性
体混合物から、これら異性体を分離する方法を開発すべ
く鋭意研究を重ねた。
カルボン酸のシス/トランス異性体の沸点が異なること
から、分離の方法として、蒸留操作を利用することを着
想した。
と、2−フルオロシクロプロパンカルボン酸は熱的に不
安定であり、沸点が高いために減圧下でも蒸留温度を高
くせざるを得ず、蒸留時に分解して、有毒な弗化水素が
発生するという問題があることが判明した。弗化水素は
工業的に汎用材質であるステンレス鋼やグラスライニン
グに対して強い腐食性を有しているため、弗化水素が発
生する操作には、ステンレス製あるいはグラスライニン
グ製の設備は使用できず、例えば、ハステロイC22等
の耐腐食性のより強い高級材質製の設備が必要となる。
そのため、2−フルオロシクロプロパンカルボン酸を蒸
留するには、工業的に汎用な材質よりも耐腐食性が強く
高級な材質による蒸留設備が必要である。
ボン酸の融点は、シス体で74℃、トランス体で54℃
と常温よりも高いため、取り扱いが困難であり、例え
ば、蒸留の際、蒸留装置の留出配管等をその融点以上に
保温し、該カルボン酸の固化による配管の閉塞等を防ぐ
必要もあることが明らかとなった。
カルボン酸のシス/トランス異性体の混合物を蒸留によ
って分離する方法は、該カルボン酸が熱的に不安定であ
り、分解して有毒な弗化水素を発生するため、ハステロ
イC22等の耐腐食性が強く高級材質製の蒸留装置が必
要であること、分離される異性体も常温で固体であり、
蒸留操作における取り扱いが困難であること等の問題が
あって工業的に有利とは言えないことが明らかとなっ
た。
が少なく、工業的に汎用な材質の装置を用いることがで
きる工業的に有利な2−フルオロシクロプロパンカルボ
ン酸のシス/トランス異性体混合物からシス異性体また
はトランス異性体を分離する方法を提供することにあ
る。
本発明者らが鋭意検討した結果、2−フルオロシクロプ
ロパンカルボン酸をエステル化して得た2−フルオロシ
クロプロパンカルボン酸エステルが、シス体とトランス
体では蒸留によって分離可能な程度に沸点に差があるこ
と、2−フルオロシクロプロパンカルボン酸に比し、沸
点が低くて温和な条件下で蒸留できること、熱的に比較
的安定であって蒸留の際に弗化水素の発生が著しく少な
いこと、さらには該エステルが常温で液体であって、取
り扱いも容易であることを見出し、本発明を完成するに
至った。
ンカルボン酸のシス/トランス異性体混合物をエステル
化して2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エステル
のシス/トランス異性体混合物を得る工程、(ii)該エス
テルのシス/トランス異性体混合物を蒸留してシス−ま
たはトランス−2−フルオロシクロプロパンカルボン酸
エステルを得る工程、及び(iii)次いで、得られたシス
−またはトランス−2−フルオロシクロプロパンカルボ
ン酸エステルを加水分解して、シス−またはトランス−
2−フルオロシクロプロパンカルボン酸を得る工程を包
含することを特徴とする2−フルオロシクロプロパンカ
ルボン酸のシス/トランス異性体混合物の分離方法を提
供するものである。
シクロプロパンカルボン酸のシス/トランス異性体混合
物は公知の方法に従って容易に製造される。例えば、
J.Fluorine Chemistry、49、1
27(1990)に記載の方法に従い、ブタジエン類と
ジハロフルオロメタンとを反応させて2−ハロ−2−フ
ルオロ−1−ビニルシクロプロパン類を製造し、これを
過マンガン酸カリウム等で酸化し、さらに脱ハロゲン化
することにより製造される。
シクロプロパンカルボン酸の異性体に関しては、そのシ
クロプロパン環上で、フッ素原子とカルボキシル基とが
シス配置にあるものがシス異性体であり、フッ素原子と
カルボキシル基とがトランス配置にあるものがトランス
異性体である。
ン酸エステル(または2−フルオロシクロプロパンカル
ボン酸ハロゲン化物)の異性体についても同様であっ
て、そのシクロプロパン環上におけるフッ素原子とエス
テル基(または酸ハロゲン化物基)とがシス配置である
かトランス配置であるかに応じて、それぞれ、シス異性
体またはトランス異性体と呼ぶ。
ロシクロプロパンカルボン酸のシス/トランス異性体混
合物をエステル化して2−フルオロシクロプロパンカル
ボン酸エステルのシス/トランス異性体混合物を得る工
程(エステル化工程)、(ii)該エステルのシス/トラン
ス異性体混合物を蒸留してシス−またはトランス−2−
フルオロシクロプロパンカルボン酸エステルを得る工程
(蒸留分離工程)、(iii)蒸留により得たシス−または
トランス−2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エス
テルを加水分解してシス−またはトランス−2−フルオ
ロシクロプロパンカルボン酸を得る工程(加水分解工
程)からなる。
ン酸のシス/トランス異性体混合物をエステル化して、
2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エステルのシス
/トランス異性体混合物を得る工程である。
シス/トランス異性体混合物をエステル化する方法は、
カルボン酸をエステル化する通常の方法が用いられ、例
えば、(a)2−フルオロシクロプロパンカルボン酸の
シス/トランス異性体混合物とアルコール類とを酸触媒
の存在下に直接反応させる方法、(b)2−フルオロシ
クロプロパンカルボン酸のシス/トランス異性体混合物
を酸ハロゲン化して2−フルオロシクロプロパンカルボ
ン酸ハロゲン化物のシス/トランス異性体混合物を得、
該混合物をエステル化する方法が挙げられる。
ン酸のシス/トランス異性体混合物とアルコール類とを
酸触媒の存在下に直接反応させる場合の反応温度は、通
常0℃以上100℃以下、好ましくは0℃以上70℃以
下である。この反応は、反応温度、反応形態、触媒量等
にもよるが、通常、1〜24時間程度で完了する。
ノール等の炭素数1〜5の低級アルコールが挙げられ
る。また、ベンジルアルコール等のフェニル置換低級ア
ルコールをはじめとするアラルキルアルコール等も使用
できる。これらのうちでも、好ましくは、メタノール、
エタノールが用いられる。
クロプロパンカルボン酸に対して、通常1〜10モル
倍、好ましくは1〜5モル倍である。
トルエンスルホン酸等の有機酸が用いられる。その使用
量は2−フルオロシクロプロパンカルボン酸に対して、
通常0.01〜0.5モル倍である。
く、有機溶媒として、ベンゼン、トルエン等の芳香族炭
化水素、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ジク
ロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素、メ
チルt−ブチルエーテル等のエーテル類等が挙げられ、
その使用量は2−フルオロシクロプロパンカルボン酸に
対して、通常0.5〜10重量倍、好ましくは1〜5重
量倍である。
ル類をそのまま溶媒を兼ねて使用することもでき、この
場合には、必要に応じて上記の使用量よりも過剰量のア
ルコール類が用いられる。
てくるので、その水を留去しながら反応を実施すること
が好ましい。
ン酸のシス/トランス異性体混合物を酸ハロゲン化し
て、2−フルオロシクロプロパンカルボン酸ハロゲン化
物のシス/トランス異性体混合物を得、該混合物をエス
テル化する場合の酸ハロゲン化は、カルボン酸からカル
ボン酸ハロゲン化物を得る通常の方法が用いられ、例え
ば、塩化チオニルによる酸ハロゲン化が挙げられ、該酸
ハロゲン化は慣用されている条件下に行えばよい。
ルボン酸ハロゲン化物のシス/トランス異性体混合物の
エステル化は、カルボン酸ハロゲン化物をエステル化す
る通常の方法が用いられる。
ンカルボン酸をエステル化して得られる2−フルオロシ
クロプロパンカルボン酸エステルとしては、2−フルオ
ロシクロプロパンカルボン酸の炭素数1〜5の低級アル
キルエステル、フェニル置換低級アルキルエステル等の
アラルキルエステルであり、これらのうちで好ましいも
のとしては、例えば、2−フルオロシクロプロパンカル
ボン酸メチル、2−フルオロシクロプロパンカルボン酸
エチルが挙げられる。
エステル化して得られた2−フルオロシクロプロパンカ
ルボン酸エステルのシス/トランス異性体混合物は、そ
のまま次工程の蒸留をおこなってもよいが、未反応の2
−フルオロシクロプロパンカルボン酸及び酸触媒を除去
するために、次のような処理をおこなった後に蒸留する
ことが好ましい。
ステルのシス/トランス異性体混合物を含む反応マス
に、水及び水と混和しない有機溶媒を加えて抽出処理
し、生成した2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エ
ステルを含む油層を得る。エステル化反応を水と混和し
ない有機溶媒の存在下で実施した場合は、通常水を加え
るだけでよい。該油層はそのまま次工程の蒸留をおこな
ってもよいが、該油層をさらに水もしくは塩基の水溶液
で洗浄処理して得られる油層について次工程の蒸留をお
こなうことが好ましい。
して用いた2−フルオロシクロプロパンカルボン酸に対
して、通常0.5〜10重量倍、好ましくは1〜5重量
倍である。有機溶媒としては、ベンゼン、トルエン等の
芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水
素、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化
水素、メチルt−ブチルエーテル等のエーテル類等が挙
げられ、その使用量は、2−フルオロシクロプロパンカ
ルボン酸に対して、通常0.5〜10重量倍、好ましく
は1〜5重量倍である。
溶媒中で実施した場合は、該アルコール類を留去した後
の残存液について、前記の抽出処理をおこなうことが好
ましい。
る場合の水の使用量は、該油層に対して、通常0.5〜
5重量倍である。
の塩基としては、例えば、炭酸カリウムが挙げられ、そ
の使用量はエステル化反応に使用した酸触媒に対して、
通常1〜10モル倍であり、水溶液中の塩基濃度は、通
常1重量%〜20重量%である。
いは該油層を洗浄処理した後に得られる油層から有機溶
媒を留去して2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エ
ステルのシス/トランス異性体混合物を取り出して次工
程に用いることもできる。
た2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エステルのシ
ス/トランス異性体混合物を蒸留してシス−またはトラ
ンス−2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エステル
を得る工程である。
沸点は、20Torrの減圧下において、トランス体で
94℃、シス体で120℃であり、一方、例えば2−フ
ルオロシクロプロパンカルボン酸エチルの沸点は、20
Torrの減圧下でトランス体で45℃、シス体で65
℃であることから、沸点差の大きさからすると前者の分
離の方が一見容易に思われる。しかし、実際には、2−
フルオロシクロプロパンカルボン酸の場合に比べて、2
−フルオロシクロプロパンカルボン酸エステルでは、蒸
留温度を低くすることが可能であり、恐らくはこのこと
と該エステルの熱安定性が相俟って、分解による弗化水
素の発生を抑えることができるものと思われる。
も減圧下でもおこなうことができるが、2−フルオロシ
クロプロパンカルボン酸エステルの分解を抑える観点か
らは、蒸留温度は好ましくは150℃以下、より好まし
くは100℃以下である。そのため、通常は、減圧下で
蒸留をおこなうことが好ましい。減圧下で蒸留を行なう
場合、その圧力は、特に限定されないが、該エステルの
分解を抑制する観点からは、例えば、5〜50Torr
程度、特に10〜30Torr程度の圧力を採用するの
が好ましい。
ば、単蒸留や多段の蒸留塔を用いる蒸留が挙げられる。
の理論段数は、分離する2−フルオロシクロプロパンカ
ルボン酸エステルのシス体とトランス体の沸点差により
任意に選ばれ、理論段数が多いほどシス体とトランス体
の分離がよくなるが、通常3〜10段程度の理論段数の
蒸留塔が用いられる。蒸留塔は、通常用いられる方式で
あればよく、例えば棚段方式、充填物方式等が挙げられ
る。
ロプロパンカルボン酸エステルのシス/トランス異性体
混合物から、実質的にシス−2−フルオロシクロプロパ
ンカルボン酸エステルのみからなる留分、及び/又は、
実質的にトランス−2−フルオロシクロプロパンカルボ
ン酸エステルのみからなる留分を容易に得ることができ
る。
ステルのシス/トランス異性体混合物自体、常温で液体
であり、取り扱い性が良く、また、蒸留分離されたシス
−またはトランス−2−フルオロシクロプロパンカルボ
ン酸エステルも、常温で液体であるから、蒸留で得られ
れる留分を凝縮させても固化しないので、常温で固体で
ある2−フルオロシクロプロパンカルボン酸に比べて、
取り扱い性が容易である。
生じる残渣又は目的異性体留分以外の他の留分は、上記
蒸留操作の蒸留原料としてリサイクル使用することがで
きる。また、該残渣又は該他の留分は、通常、目的異性
体とは異なる他方の異性体がリッチな状態となっている
ので、必要であれば、これを常法に従い、蒸留等により
精製することにより、他方の異性体を得ることもでき
る。
シス−またはトランス−2−フルオロシクロプロパンカ
ルボン酸エステルを加水分解してシス−またはトランス
−2−フルオロシクロプロパンカルボン酸を得る工程で
ある。
ロパンカルボン酸エステルは、上記の蒸留で得たシス
体、トランス体のうち目的とするどちらか一方でよい
が、必要に応じてシス体、トランス体両方をそれぞれに
加水分解してもよい。
分解する通常の方法により実施され、例えば、水の存在
下で、シス−またはトランス−2−フルオロシクロプロ
パンカルボン酸エステルと塩基とを反応させることによ
り行われるが、反応をより円滑に進ませるためにアルコ
ール類の共存下で反応を実施することが好ましい。
−フルオロシクロプロパンカルボン酸エステルと塩基と
を反応させる場合の水の使用量は、2−フルオロシクロ
プロパンカルボン酸エステルに対して、通常0.1〜2
重量倍、好ましくは0.3〜1.5重量倍である。
カリ金属水酸化物が挙げられ、そのままあるいは水溶液
として用いられる。その使用量は、2−フルオロシクロ
プロパンカルボン酸エステルに対して、通常1〜3モル
倍、好ましくは1〜2モル倍である。
であればよく、通常0℃〜70℃、好ましくは0℃〜5
0℃、より好ましくは0℃〜20℃である。加水分解反
応に要する時間は、塩基の量、反応温度等にもよるが、
通常、1〜24時間程度である。
施する場合のアルコール類としては、水と混和するもの
が好ましく、例えば、メタノール、エタノール、2−プ
ロパノールが挙げられる。その使用量は、2−フルオロ
シクロプロパンカルボン酸エステルに対して、通常0.
1〜2重量倍、好ましくは0.5〜1重量倍である。
2−フルオロシクロプロパンカルボン酸が容易に得られ
る。
ロプロパンカルボン酸を単離するには、加水分解反応後
の反応マスに塩酸等の鉱酸を加え、そのpHが2以下と
なるよう酸性化処理し、さらに有機溶媒を加えて抽出処
理し、得られた油層から有機溶媒を留去して取り出すこ
とができる。加水分解反応をアルコール類の共存下で実
施した場合にはアルコール類を留去した後の残存液につ
いて前記の酸性化処理及び抽出処理を実施すればよい。
この場合、加水分解反応後の反応マスを塩酸等の鉱酸で
中和した後にアルコール類を留去してもよい。
ゼン、トルエン等の芳香族炭化水素、ヘキサン、ヘプタ
ン等の脂肪族炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム
等のハロゲン化炭化水素、ジエチルエーテル、メチルt
−ブチルエーテル等のエーテル類等が挙げられ、その使
用量は加水分解工程に供した2−フルオロシクロプロパ
ンカルボン酸エステルに対して、通常1〜20重量倍、
好ましくは2〜15重量倍である。
が、本発明は実施例に限定されるものではない。
ンス比は、ガスクロマトグラフィー分析のピーク面積比
である。
ルボン酸エチルの合成(エステル化工程) 水分離管、冷却コンデンサー及び温度計を取り付け、磁
気回転子を入れたナスフラスコに、2−フルオロシクロ
プロパンカルボン酸10g(シス/トランス比=1/
1)、無水エタノール8.9g、p−トルエンスルホン
酸1水和物0.5g、クロロホルム40gを仕込んだ。
撹拌しながら、内温を70℃に加熱し、生成する水を留
去しながら同温度で20時間保温し、反応させた。
水40gを加え、撹拌、静置後、油層を分液した。油層
に7重量%の炭酸カリウム水溶液40gを加え、撹拌、
静置後、油層を分液した。得られた油層から溶媒を留去
して、2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エチル1
2g(シス/トランス比=1/1)を取得した。収率9
5%。
パンカルボン酸エチルの取得(蒸留分離工程) 実施例1で得た2−フルオロシクロプロパンカルボン酸
エチル12g(シス/トランス比=1/1)の精留を、
理論段数が5段相当の精留塔を用いて還流比を5として
おこなった。この時の操作圧は20Torrであり、内
温は最高88℃であった。初留を留去した後、沸点61
〜63℃の留分を精留塔の塔頂より抜き出し、10℃に
冷却して凝縮させ、目的とするシス−2−フルオロシク
ロプロパンカルボン酸エチル(シス/トランス比=9
9.2/0.8)4.4gを得た。取得率74%(シス
体ベース)。
パンカルボン酸エチルの加水分解(加水分解工程) 冷却コンデンサー、温度計、滴下ロートを取り付け、磁
気回転子を入れたナスフラスコに、エタノール4.4
g、水酸化ナトリウム2.1g、水5.7gを仕込み、
シス−2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エチル
(シス/トランス比=99.2/0.8)4.4gを滴
下ロートに仕込んだ。内温を5℃に保ちながら、1時間
かけてシス−2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エ
チルを滴下し、さらに内温を5℃に保ち4時間熟成させ
た後、エタノールを留去した。
した後、メチルt−ブチルエーテル20gで3回抽出処
理した。得られた油層からメチルt−ブチルエーテルを
留去して、目的のシス−2−フルオロシクロプロパンカ
ルボン酸(シス/トランス比=99.2/0.8)3.
4gを得た。収率98%。
と考えられる容器の中に、試験液と被検材質の試験片
(テストピース)を入れて、蒸留操作がおこなわれる温
度条件下で一定期間保温し、試験片の表面状態、重量変
化を調べ、腐食性を評価した。本評価において、JIS
腐食試験方法JIS G 0576を参考にした。
の耐腐食性試験) 2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エチル(シス/
トランス比=1/1)400mlを試験液とした。試験
液を容積1リットルのハステロイC276製の容器に入
れ、表面を研磨加工したテストピース(材質;SUS3
16L(ステンレス鋼);表面積約20cm2)を試験
液液相部および気相部にセットし、内温110℃で1週
間保温した。
べたところ、腐食は全く見られず、該材質製の蒸留装置
が使用可能と判断された。
ルボン酸を蒸留する際のステンレス鋼材の耐腐食性試
験) 2−フルオロシクロプロパンカルボン酸(シス/トラン
ス比=1/1)400mlを試験液とした。試験液を容
積1リットルの四弗化エチレン樹脂製の容器に入れ、表
面を研磨加工したテストピース(材質;SUS316L
(ステンレス鋼);表面積約20cm2)を試験液液相
部および気相部にセットし、内温150℃で1週間保温
した。
べたところ、液相部、気相部いずれのテストピースも孔
食を伴う激しい腐食がみられ、該材質製の蒸留装置を用
いて2−フルオロシクロプロパンカルボン酸を蒸留分離
することは不可能と判断された。
を抑制し、工業的に汎用な材質製の装置を用いて2−フ
ルオロシクロプロパンカルボン酸のシス/トランス異性
体混合物を工業的に有利に分離することができる。
Claims (3)
- 【請求項1】(i)2−フルオロシクロプロパンカルボン
酸のシス/トランス異性体混合物をエステル化して2−
フルオロシクロプロパンカルボン酸エステルのシス/ト
ランス異性体混合物を得る工程、(ii)該エステルのシス
/トランス異性体混合物を蒸留してシス−またはトラン
ス−2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エステルを
得る工程、及び(iii)得られたシス−またはトランス−
2−フルオロシクロプロパンカルボン酸エステルを加水
分解して、シス−またはトランス−2−フルオロシクロ
プロパンカルボン酸を得る工程を包含することを特徴と
する2−フルオロシクロプロパンカルボン酸のシス/ト
ランス異性体混合物の分離方法。 - 【請求項2】上記工程(i)で得られた2−フルオロシク
ロプロパンカルボン酸エステルのシス/トランス異性体
混合物から、未反応の2−フルオロシクロプロパンカル
ボン酸及びエステル化反応の触媒を除去する工程を、上
記工程(ii)の前に行うことを特徴とする請求項1に記載
の分離方法。 - 【請求項3】上記工程(ii)において、蒸留を、蒸留温度
150℃以下の条件下に行うことを特徴とする請求項1
又は請求項2に記載の分離方法。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP03923498A JP4182300B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 2−フルオロシクロプロパンカルボン酸のシス/トランス異性体混合物の分離方法 |
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|---|---|---|---|
| JP03923498A JP4182300B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 2−フルオロシクロプロパンカルボン酸のシス/トランス異性体混合物の分離方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11228491A true JPH11228491A (ja) | 1999-08-24 |
| JP4182300B2 JP4182300B2 (ja) | 2008-11-19 |
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|---|---|---|---|
| JP03923498A Expired - Lifetime JP4182300B2 (ja) | 1998-02-20 | 1998-02-20 | 2−フルオロシクロプロパンカルボン酸のシス/トランス異性体混合物の分離方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP4182300B2 (ja) |
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