JPH11228549A - トリス(ジブロモプロピル)イソシアヌレートの製造方法 - Google Patents

トリス(ジブロモプロピル)イソシアヌレートの製造方法

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JPH11228549A
JPH11228549A JP3579498A JP3579498A JPH11228549A JP H11228549 A JPH11228549 A JP H11228549A JP 3579498 A JP3579498 A JP 3579498A JP 3579498 A JP3579498 A JP 3579498A JP H11228549 A JPH11228549 A JP H11228549A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トリス(ジブロモプロピル)イソシアヌレー
トの工業的製造方法を提供する。 【解決手段】 (1)反応釜に、良溶媒と貧溶媒そして
原料のトリアリルイソシアヌレートを仕込み、そこに臭
素を滴下し、トリス(ジブロモプロピル)イソシアヌレ
ートを合成する。続いて、良溶媒を蒸留により留去し、
収率良くトリス(ジブロモプロピル)イソシアヌレート
を製造する。 (2)反応釜に、良溶媒と貧溶媒そして原料のトリアリ
ルイソシアヌレートを仕込み、そこに臭素を滴下し、ト
リス(ジブロモプロピル)イソシアヌレートを合成す
る。続いて、留去分の貧溶媒を加え、良溶媒を蒸留によ
り留去し、収率良くトリス(ジブロモプロピル)イソシ
アヌレートを製造する。 (3)反応釜に、良溶媒と貧溶媒そして原料のトリアリ
ルイソシアヌレートを仕込み、そこに臭素を滴下し、ト
リス(ジブロモプロピル)イソシアヌレートを合成す
る。続いて、留去分の貧溶媒を加えながら、良溶媒を蒸
留により留去し、収率良くトリス(ジブロモプロピル)
イソシアヌレートを製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は合成樹脂用の難燃剤
として良好なトリス(ジブロモプロピル)イソシアヌレ
ート(以下TAIC−6Bと略す)の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来よりTAIC−6Bの製造方法とし
ては、トリアリルイソシアヌレート(以下TAICと略
す)を良溶媒中、臭素と反応させることにより得られる
反応液を貧溶媒中に添加して晶析させる方法や、TAI
Cを良溶媒と貧溶媒の混合溶媒中、臭素と反応させるこ
とにより結晶を生成させる方法が知られている。例え
ば、特開昭56−53668号公報では、脂肪族ハロゲ
ン化炭化水素中でTAICと臭素を反応させ、臭素滴下
終了後、炭素数5以上の飽和炭化水素を加え反応生成物
を結晶化させた後濾過して生成物を得ている。また、同
公報には、脂肪族ハロゲン化炭化水素と炭素数5以上の
飽和炭化水素との混合溶媒中で、TAICと臭素の反応
を行い、得られた反応液を濾過して結晶を得る方法が示
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開昭
56−53668号公報に記載の方法は、工業的製法と
しては満足できるものではなかった。すなわち、良溶媒
中でTAICと臭素を反応させ得られた反応液に炭素数
5以上の飽和炭化水素を加えて晶析する場合には、晶析
の初期にスケーリング等が発生するという問題があっ
た。また、脂肪族ハロゲン化炭化水素と炭素数5以上の
飽和炭化水素との混合溶媒中で、TAICと臭素の反応
を行い、得られた反応液を濾過して結晶を得る方法で
は、TAIC−6Bの収率が低いという問題があり、工
業的製法としては十分ではなかった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、操作性の
簡略化ができ、かつ収率が良好なTAIC−6Bの製法
について鋭意検討した結果、良溶媒と貧溶媒との混合溶
媒中でTAICの臭素化を行い得られた反応液に貧溶媒
を加え加熱し、良溶媒を留去して反応生成物を晶析させ
ることにより、高い収率でTAIC−6Bが得られるこ
とを見出し本発明を完成させるに至った。
【0005】すなわち本発明は、(1)良溶媒と貧溶媒
との混合溶媒中でTAICと臭素を反応させ得られた反
応液に貧溶媒を加え、この反応液を加熱して良溶媒を留
去することにより、反応生成物を高回収率で晶析させる
ことを特徴とするTAIC−6Bの製造方法、及び
(2)良溶媒と貧溶媒との混合溶媒中でTAICと臭素
を反応させ得られた反応液を、該反応液中に貧溶媒を加
えながら加熱して良溶媒を留去することにより、反応生
成物を高回収率で晶析させることを特徴とするTAIC
−6Bの製造方法である。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。
【0007】本発明の方法で使用される良溶媒として
は、TAICを溶解でき、かつ臭素に対し不活性である
か又は極めて低い反応性を有するものであれば特に限定
するものではないが、一般的にはハロゲン化炭化水素系
溶剤が使用される。具体的には、例えば、1,1,1−
トリクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム、
1,1,2−トリクロエタン、エチレンジクロライド、
臭化メチレン、ブロモホルム等が挙げられる。有機溶剤
の使用量としては、特に限定するものではないが、反応
液粘度、経済性等により反応に具するTAICに対して
重量比で2〜50倍量用いるのが望ましい。
【0008】本発明の方法において貧溶媒としては、T
AIC−6Bが溶解せず、かつ臭素に対し不活性である
か又は極めて低い反応性を有するものであれば特に限定
するものではないが、使用される良溶媒の沸点以上の沸
点を有するものが好ましい。例えば、メタノール、エタ
ノール、n−プロパノール、イソプロパノール等のアル
コール類、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂
肪族炭化水素類、水等が挙げられ、これらを単独又は混
合して使用しても差し支えない。なお本発明の方法にお
いて、TAICと臭素との反応時に使用される貧溶媒と
しては水は好ましくない。
【0009】本発明において、良溶媒と貧溶媒の組み合
わせとしては、用いる良溶媒の沸点以上の沸点を有する
貧溶媒が好ましく、良溶媒の蒸留分離を簡便に行うた
め、貧溶媒の沸点が用いる良溶媒の沸点より10℃以上
高いことが更に好ましい。例えば、塩化メチレン(b.
p.39.8℃)−メタノール(b.p.64.5
℃)、塩化メチレン−イソプロパノール(b.p.8
2.4℃)、塩化メチレン−ジイソプロピルエーテル
(b.p.68.5℃)、塩化メチレン−ヘプタン
(b.p.98.4℃)、クロロホルム(b.p.6
1.2℃)−ヘプタン、塩化メチレン−メタノール−
水、塩化メチレン−イソプロパノール−水、塩化メチレ
ン−ジイソプロピルエーテル−水、塩化メチレン−ヘプ
タン−水、クロロホルム−ヘプタン−水等の組み合わせ
が好適なものとして挙げられる。これらのうち、結晶の
分散状態が良好な塩化メチレン−ヘプタン−水の組み合
わせが特に好ましい。
【0010】貧溶媒の使用量は、臭素化反応工程では、
反応生成物が全量晶析しないようにすることが肝要であ
り、良溶媒に対し通常0.2〜0.8重量比である。
【0011】臭素化反応が終了後、添加する貧溶媒の量
は、アルコール類及び脂肪族炭化水素類からなる群から
選ばれる1種又は2種以上と水を併用する場合、先の良
溶媒量に対し各々通常0.2〜0.8重量比及び0.1
〜0.8重量比であり、水のみを加える場合、先の良溶
媒に対し通常0.5〜1.5重量比である。
【0012】貧溶媒の量としては、特に限定するもので
はないが、最終的にはTAIC−6Bに対して2〜10
倍量となる量が好ましい。
【0013】本発明の方法において臭素化試剤として使
用する臭素の使用量は、反応に具するTAICに対して
通常3〜5倍モル比を使用するが、好ましくは3〜3.
5倍モル比である。
【0014】本発明の方法では触媒を必要としないが、
触媒を用いても良い。使用されるルイス酸触媒として
は、特に限定するものではないが有機溶媒に可溶なもの
が好まれる。例えば、目的により三塩化アンチモン、五
塩化アンチモン、三臭化アンチモン等のハロゲン化アン
チモン類、三塩化チタン、四塩化チタン等のハロゲン化
チタン類、三塩化硼素、三臭素硼素等のハロゲン化硼素
類及び三弗化硼素ジエチルエーテル錯体等のハロゲン化
硼素錯体等を用いても良い。これらは、単独又は混合し
て使用しても差支えない。
【0015】臭素の滴下温度は、触媒及び目的とする臭
素化数により異なるが、通常−30〜50℃の範囲であ
り、好ましくは−5〜40℃の範囲である。また、臭素
の滴下時間は、触媒の種類及び添加量、TAICの濃
度、そして滴下時の反応温度により調整するが、通常1
〜12時間程度で滴下する。滴下後、直ちに後処理を行
っても良いが所定の温度で1〜12時間熟成を行っても
良い。
【0016】反応終了後、余剰の臭素をそのままの状態
で次工程へ移行しても良いが、必要により、例えば、ヒ
ドラジン、亜硫酸水素ナトリウム等の還元剤を添加する
ことにより還元してもよい。
【0017】反応終了後、余剰の臭素をそのまま又は還
元した後、貧溶媒を滴下後加熱により良溶媒を留去する
か、又は貧溶媒を滴下しながら良溶媒を留去する。貧溶
媒の滴下時間は、通常30分以上の時間であれば問題な
く、好ましくは、結晶の分散状態等を考慮すると約1〜
3時間の範囲が好ましい。
【0018】良溶媒の蒸留は、通常常圧下で行われる
が、減圧下でも実施できる。良溶媒の留去又は途中にお
いて、スラリー濃度調整のため貧溶媒を添加しても良
い。良溶媒の蒸留後、結晶の析出量を増加させるため、
更に水を添加してもよい。この時の水量としては、特に
限定するものではないが、反応に使用する良溶媒に対
し、0.2〜2重量比が良い。
【0019】得られたTAIC−6Bのスラリー溶液を
濾過、乾燥することによりTAIC−6Bを製品として
得る事ができる。分離する方法は特に限定するものでは
ないが、例えば、遠心分離、吸引濾過等が挙げられる。
また、乾燥方法としては、常圧乾燥、減圧乾燥、スプレ
ードライ等が挙げられる。
【0020】
【発明の効果】本発明により高純度のTAIC−6Bを
高収率で得ることができる。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものでは
ない。
【0022】実施例1 攪拌機、温度計及びジムロート冷却器を備えた1Lの丸
底4つ口丸底フラスコにTAIC60g、ジクロロメタ
ン394g、ヘプタン202gを仕込み、水浴上で30
℃とした後、これに臭素119gを4時間かけて滴下
し、さらに同温度で1時間熟成を行った。
【0023】反応終了後、反応液に水60gを添加し、
次に20重量%ヒドラジン水溶液を5g添加し、余剰の
臭素を還元した。
【0024】余剰臭素を還元後、ヘプタン202gを滴
下ロートに仕込み、温度30℃で1時間かけて滴下し
た。
【0025】滴下後、常圧攪拌下、バス温度を55℃に
し、塩化メチレンを留去した。
【0026】内温が70℃まで加熱しながら約30分間
蒸留留去を続けた。蒸留留去後、内温を30℃まで冷却
した。TAIC−6Bは、白色結晶となってヘプタン/
水中で均一分散していた。
【0027】その後、TAIC−6Bのスラリー溶液を
吸引濾過し、水洗を行った後、乾燥することにより目的
とするTAIC−6B白色の粉体163gを得た。
【0028】実施例2 実施例1と同じ反応装置を用い、原料の貧溶媒をイソプ
ロパノールに変更した以外、実施例1と同じ操作を行い
TAIC−6B白色の粉体162gを得た。
【0029】実施例3 実施例1と同じ反応装置及び原料を用い、塩化メチレン
蒸留留去後、内温を30℃まで冷却し、更に水200g
を30分かけて滴下した以外、実施例1と同じ操作を行
いTAIC−6B白色の粉体168gを得た。
【0030】実施例4 実施例1と同じ反応装置及び原料を用い、ヘプタン20
2gを滴下しながら塩化メチレンを蒸留留去し、内温を
30℃まで冷却後、更に水200gを30分かけて滴下
した以外、実施例1と同じ操作を行いTAIC−6B白
色の粉体168gを得た。
【0031】比較例1 実施例1と同じ反応装置を用い、反応器にTAIC60
g、ジクロロメタン394gを仕込み、水浴上で30℃
とした後、これに臭素119gを4時間かけて滴下し、
さらに同温度で1時間熟成を行った。
【0032】反応終了後、20重量%ヒドラジン水溶液
を5g添加し、余剰の臭素を還元後、ヘプタン202g
を滴下ロートに仕込み、温度30℃で1時間かけて滴下
するとスケーリングが発生し、TAIC−6Bは粘調物
となり取り上げる事ができなかった。
【0033】比較例2 実施例1と同じ反応装置を用い、反応器にTAIC60
g、ジクロロメタン394g、ヘプタン202gを仕込
み、水浴上で30℃とした後、これに臭素119gを4
時間かけて滴下し、さらに同温度で1時間熟成を行っ
た。
【0034】反応終了後、20重量%ヒドラジン水溶液
を5g添加し、余剰の臭素を還元した。ここで濾過を行
いTAIC−6B白色の粉体140gを得た。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 良溶媒と貧溶媒との混合溶媒中でトリア
    リルイソシアヌレートと臭素を反応させ得られた反応液
    に貧溶媒を加え、この反応液を加熱して良溶媒を留去す
    ることにより、反応生成物を高回収率で晶析させること
    を特徴とするトリス(ジブロモプロピル)イソシアヌレ
    ートの製造方法。
  2. 【請求項2】 良溶媒と貧溶媒との混合溶媒中でトリア
    リルイソシアヌレートと臭素を反応させ得られた反応液
    を、該反応液中に貧溶媒を加えながら加熱して良溶媒を
    留去することにより、反応生成物を高回収率で晶析させ
    ることを特徴とするトリス(ジブロモプロピル)イソシ
    アヌレートの製造方法。
  3. 【請求項3】 良溶媒として、ハロゲン化炭化水素系溶
    剤を使用することを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 貧溶媒として、アルコール類、脂肪族炭
    化水素類及び水からなる群より選ばれる1種又は2種以
    上を使用することを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    いずれかに記載の製造方法。
  5. 【請求項5】 貧溶媒の沸点が、使用される良溶媒の沸
    点以上であることを特徴とする請求項3又は請求項4に
    記載の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1634875A1 (de) * 2004-08-14 2006-03-15 Degussa GmbH Verfahren zur Herstellung von festem Tris-(2,3-dibrompropyl)-isocyanurat
CN102617496A (zh) * 2012-02-15 2012-08-01 中国石油大学(华东) 三(2,3-二溴丙基)异氰脲酸酯合成方法
CN118930493A (zh) * 2024-10-14 2024-11-12 山东东信阻燃科技有限公司 一种tbc阻燃剂的制备方法

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