JPH11228693A - ポリイミド樹脂溶液とその製造方法 - Google Patents

ポリイミド樹脂溶液とその製造方法

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JPH11228693A
JPH11228693A JP3275898A JP3275898A JPH11228693A JP H11228693 A JPH11228693 A JP H11228693A JP 3275898 A JP3275898 A JP 3275898A JP 3275898 A JP3275898 A JP 3275898A JP H11228693 A JPH11228693 A JP H11228693A
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JP
Japan
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polyimide resin
resin solution
polyamic acid
polyimide
solution
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Application number
JP3275898A
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English (en)
Inventor
Shigeru Tanaka
田中  滋
Hiroyuki Furuya
浩行 古谷
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリイミド樹脂が、極性有機溶媒に10%以
上溶解していることを特徴とするポリイミド樹脂溶液を
提供することを目的とする。 【解決手段】 一般式(1)化1 【化1】(ただし、式中、R1 及びR2 は、2価の有機
基を示す。)で表される繰り返し単位を有し、フィルム
成形性を有し、かつガラス転移温度が、200℃以下と
吸水率が1%以下と併せ有するポリイミド樹脂が、極性
有機溶媒に10%以上溶解していることポリイミド樹脂
溶液とその製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリイミド樹脂溶
液に関する。詳しくは、ポリイミド樹脂が極性有機溶媒
に10%以上溶解しているポリイミド樹脂溶液とその製
造方法に関する。更に詳しくは、ポリイミドフィルム、
耐熱性絶縁膜等を形成する際に好適に用いることのでき
る、フィルム成形性を有し、ガラス転移温度が200℃
以下、吸水率1.0%以下でのポリイミド樹脂が10%
以上溶解しているポリイミド樹脂極性有機溶媒溶液に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来よりポリイミド樹脂は、耐熱性、絶
縁性、低誘電特性に優れ、更に機械的特性、耐放射線
性、耐低温特性に優れる有機高分子材料として知られて
おり、主に電気・電子産業や航空・宇宙産業において、
耐熱被覆材料または絶縁性膜材料等として用いられてい
る。特に電子・電気産業においては、電気絶縁性フィル
ム、パッシベーション膜、コート用材料、レジスト用材
料、液晶配向膜材料さらにはプリント基板用材料や成形
材料として利用され、今後ますます利用分野が拡大する
ものと期待されている。
【0003】近年、電気・電子産業において電子機器の
高機能化、高性能化、小型化が進んでおり、それらに伴
って電子機器を構成する電子部品に対し薄型化、小型
化、軽量化が求められている。そのため電子部品に用い
られるポリイミド材料に対しても、薄膜化、小面積化が
強く求められるようになってきた。今まで、電子部品材
料としてポリイミドを使用する場合、ポリイミド樹脂か
らなるフィルムを打ち抜き加工、スリット加工、エッチ
ング加工、更にフィルムの積層加工等により所望の形状
に加工していたが、更なる薄膜化、小面積化の要求に対
応するため、ポリイミド系樹脂を含んだ溶液を、金属基
材やフィルム基材等に塗布または付着させて乾燥及び硬
化させて、所望のポリイミド膜を得る方法が用いられる
ようになってきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、一般に
ポリイミド樹脂は、有機溶剤に難溶または不溶である。
溶解性を示した場合であっても、1〜5重量%程度であ
るため、高濃度のポリイミド系の樹脂溶液を得ることが
困難であった。溶解性が5重量%以下であると、ポリイ
ミド系樹脂を含んだ溶液を金属基材やフィルム基材など
に塗布又は付着させて、乾燥硬化させポリイミド膜を形
成させる際、コーティング膜又は接着層としての機能を
果たすために充分な厚みを得るため、塗布と乾燥を複数
回繰り返し行なわなければならないという、加工性の問
題があった。
【0005】そのためポリイミド系樹脂溶液としてポリ
イミドの前駆体であるポリアミック酸の溶液が使われて
いる。この場合、ポリアミック酸溶液を金属等の基材に
塗布あるいは付着させた後、加熱することによって乾燥
及びイミド化させてポリイミド膜を形成させるが、イミ
ド化に際し高温で長時間の加熱が必要であったり、また
イミド化の際に発生する水が金属を腐蝕させる等の加工
性や信頼性の点で問題があった。
【0006】また、ポリイミド樹脂は吸水率が高く、半
導体装置を製造する際の封止工程時に、ポリイミド樹脂
が吸湿することによりパッケージクラックが発生すると
いう問題があった。
【0007】その他、ポリイミド樹脂を、基材と半導体
チップ等を貼り付ける材料すなわち半導体用接着剤等と
して用いる場合、熱融着性を有することも望まれてい
る。
【0008】さらに、半導体用接着剤として用いる場
合、ポリイミド樹脂は良好なフィルム成形性を有してい
なければならない。フィルム成形性に劣るとポリイミド
樹脂溶液を乾燥させてポリイミド膜を形成させる際に、
膜自体にクラックを生じたり、ポリイミド膜を介して基
材と半導体チップ等を張り付ける際に、ポリイミド膜、
即ち接着剤層にクラックを生じるという接着加工性、接
着信頼性に劣ることになる。
【0009】そこで、本発明者らはかかる実情に鑑み、
上記従来の問題点を解決し、耐熱性、絶縁性に優れ、更
に貼り付け加工が可能となるほど充分に低いガラス転移
温度や低吸水性を有するポリイミド樹脂の極性有機溶媒
溶液を提供することを目的に、鋭意検討を重ねた結果、
本発明に至ったのである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明にかかるポリイミ
ド樹脂溶液の要旨とするところは、極性有機溶媒に10
%以上ポリイミド樹脂が溶解していることにある。
【0011】本発明にかかるポリイミド樹脂溶液の他の
要旨とするところは、前記ポリイミド樹脂が、一般式
(1)化4
【0012】
【化4】
【0013】(ただし、式中、R1 は化5
【0014】
【化5】
【0015】で表される有機基から選択される少なくと
も1種及びR2 は2価の有機基を示す。)で表される繰
り返し単位を含有してなる、ガラス転移温度が、200
℃以下と吸水率が1.0%以下と合わせ有し、極性有機
溶媒に10%以上溶解することにある。
【0016】また、前記一般式(1)において、R2
化6
【0017】
【化6】
【0018】(ただし、式中、nは、1〜10を示
す。)で表される少なくとも1種であることにある。
【0019】ポリイミド樹脂溶液の製造方法の要旨とす
るところは、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載す
るポリイミド樹脂溶液の製造方法において、前記ポリイ
ミド樹脂が、テトラカルボン酸二無水物類と芳香族ジア
ミン類とを極性有機溶媒中で反応させて得られるポリア
ミック酸を、溶液中で脱水閉環せしめることにある。
【0020】また、前記ポリイミド樹脂の前駆体である
ポリアミック酸の重量平均分子量が5万〜25万に調整
することにある。
【0021】さらに、前記ポリアミック酸溶液に無水酢
酸を含む少なくとも1種のカルボン酸無水物類と、β−
ピコリンを含む少なくとも1種のアミン類とを混合させ
た後に、脱水閉環せしめることにある。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明にかかるポリイミド
樹脂溶液の実施の形態の1例について説明する。
【0023】本発明にかかるポリイミド樹脂溶液は、一
般式(A)
【0024】
【化7】
【0025】(式中、R1 は一般式(1)におけるR1
と同じ2価の有機基を示す。)で表されるエステル基を
含むテトラカルボン酸二無水物及び、一般式(B)化8
【0026】
【化8】
【0027】(式中、R2 は一般式(1)におけるR2
と同じ2価の有機基を示す。)で表される芳香族ジアミ
ンを原料として得ることができる。
【0028】特には、一般式(A)中の、R1 が、化9
【0029】
【化9】
【0030】で表されるテトラカルボン酸二無水物が好
ましい。
【0031】一般式(A)で表されるテトラカルボン酸
二無水物の最も代表的な例としては、2,2 ' - ビス(4-
ヒドロキシフェニル) プロパンジベンゾエート- 3,3 '
4,4 ' - エチレングリコールベンゾエートテトラカルボ
ン酸二無水物( 以下、ESDAと略す。)、3,3 ' 4,4
' - エチレングリコールベンゾエートテトラカルボン酸
二無水物( 以下、TMEGと略す。)、1,4-ヒドロキノ
ンジベンゾエート-3,3 ' 4,4 '- テトラカルボン酸二無
水物 (以下、TMHQと略す。)等があげられ、1種ま
たは2種以上混合して用いることもできる。またその他
のテトラカルボン酸二無水物の、1種または2種以上混
合して用いることができる。その他のテトラカルボン酸
二無水物としては、4,4 ' −オキシジフタル酸二無水物
( 以下、ODPAと略す。)、3,3',4,4'-ビフェニルテ
トラカルボン酸二無水物( 以下、BPDAと略す。)等
が挙げられる。
【0032】ここで、一般式(A)化10
【0033】
【化10】
【0034】で表されるテトラカルボン酸二無水物は、
トリメリット酸無水物モノクロライドと2価フェノール
を室温以下で反応させる方法、あるいは、トリメリット
酸無水物と2価フェノールのジメチルエステルを200
〜300℃の高温で反応させる方法によって合成され得
る。
【0035】なお、上記の原料となる二価フェノールと
しては、ハイドロキノン、エチレングリコール、レゾル
シノール、2-2 −ビス−(4-ヒドロキシフェニル)プロ
パン等が挙げられる。
【0036】次に、一般式(B)化11
【0037】
【化11】
【0038】で表される芳香族ジアミンとしては、4,4
' −ジアミノジフェニルエーテル(以下、ODAとい
う。)、2,2-ビス(4-(4-アミノフェノキシ)フェニ
ル)プロパン(以下、BAPPという。)、2,2-ビス(
4-アミノフェノキシ)エタン、1,2-ビス(4- アミノフェ
ノキシ)ジエチルエーテル、1,2-ビス( 2-(4-(4-アミノ
フェノキシ)エトキシ) エタン等が挙げられ、ガラス転
移温度、低吸水性等特性のバランスのよいポリイミドを
与える芳香族ジアミンとして、1,2-ビス(4- アミノフェ
ノキシエトキシ) エタンが、好ましく用いられ得る。
【0039】上記原料を用いて製造される、一般式
(1)で表されるポリイミド樹脂は、極性有機溶媒、例
えば、N,N −ジメチルホルムアミド(以下、DMFとい
う。)、N,N −ジメチルアセトアミド(以下、DMAc
という。)、N−メチル−2−ピロリドン(以下、NM
Pと略す。)等のアミド系極性有機溶媒に、約10〜1
5%溶解することができる。
【0040】また、本発明にかかるポリイミド樹脂溶液
に用いられるポリイミド樹脂は、特には、一般式(2)
化12
【0041】
【化12】
【0042】で表される構造を含有することが好まし
い。このポリイミド樹脂は、一般式(A)化13
【0043】
【化13】
【0044】(式中、R1 は、一般式(1)におけるR
1 と同じ有機基を示す。)で表されるテトラカルボン酸
二無水物と、一般式(C)化14
【0045】
【化14】
【0046】(式中、nは1〜10を示す。)で表され
る芳香族ジアミンを原料とし、重合反応により得ること
ができる。
【0047】一般式(C)で表される芳香族ジアミン
は、式中nの1〜10のいずれかに該当する1種または
2種以上を混合して用いることができる。また、その他
のジアミン類も1種、または2種以上混合して用い得
る。その他のジアミンとしては、ODA、4,4 ' −ジア
ミノベンズアニリド、BAPP、2,2-ビス〔4-(3-アミ
ノフェノキシ)フェニル〕プロパン(以下、BAPPM
と略す。)、1,3-ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼ
ン(以下、APBと略す。)が挙げられる。
【0048】上記一般式(2)で表されるポリイミド樹
脂は、前記極性有機溶媒に、約10〜20%程度溶解す
ることが可能である。従来のポリイミド樹脂において
は、このような極性有機溶媒への溶解は困難であり、本
発明は、ポリイミド樹脂が有機極性溶媒に10%以上溶
解しているポリイミド樹脂溶液を提供するものである。
【0049】次に、本発明にかかるポリイミド樹脂溶液
の製造方法について、具体的に説明する。
【0050】本発明に用いられるポリイミド樹脂を得る
ための重合方法としては、極性溶媒中で、ポリアミッ
ク酸を合成、単離した後、イミド化してポリイミド樹脂
を得る二段合成法や、極性溶媒中で、ポリアミック酸
の合成及びイミド化まで完結させて、一般式(1)で表
されるポリイミド重合体を得る一段合成法を利用するこ
とができる。
【0051】上記の方法で、製造されるポリアミック酸
溶液は、平均分子量が5万〜25万に調整されることが
好ましく、さらには10万〜20万であることが好まし
い。重量平均分子量が5万よりも小さいと、得られるポ
リイミド樹脂のフィルム成形性が劣ることになる。逆に
25万よりも大きいと、得られるポリイミド樹脂が極性
有機溶媒に溶解しにくくなり、即ち可溶性に劣ることに
なる。
【0052】まず、一段合成法について説明する。上記
一般式(A)で表される酸二無水物と上記一般式
(B)、または、一般式(C)で表される芳香族ジアミ
ンを使用し、極性溶媒中で、0〜100℃で数十分から
数時間反応させ、上記一般式(A)で表されるテトラカ
ルボン酸二無水物と上記一般式(B)で表される芳香族
ジアミンからは、一般式(D)化15
【0053】
【化15】
【0054】で表されるポリアミック酸、特には、一般
式(A)で表されるテトラカルボン酸二無水物と上記一
般式(C)で表される芳香族ジアミンから、一般式
(E)化16
【0055】
【化16】
【0056】で表されるポリアミック酸を合成後、イミ
ド化を行う。
【0057】前記重量平均分子量を有するポリアミック
酸は、酸二無水物とジアミンの配合割合を、好ましく
は、テトラカルボン酸二無水物1当量に対して、芳香族
ジアミンを0.8〜1.2当量、好ましくは0.95〜
1.05当量使用することにより得られる。上記酸二無
水物およびジアミンを、例えば、N,N-ジメチルアセトア
ミド、N,N-ジメチルホルムアミド、N-メチル-2- ピロリ
ドン等の極性溶媒中で、反応させることによりポリアミ
ック酸を得ることができる。反応時間は、ポリアミック
酸の成分等により変動するが、0〜100℃の温度で数
十分から数時間反応させ得る。
【0058】上記方法により、得られたポリアミック酸
をイミド化して、目的とする本発明に用いうるポリイミ
ド樹脂を得ることができる。
【0059】イミド化には、(1)50〜200℃で数
十分から数時間、加熱により反応させてイミド化を行な
う方法と、(2)50〜180℃で、無水酢酸等のカル
ボン酸無水物類を2〜5当量、β−ピコリンなどのアミ
ン類を1〜2当量加えてイミド化を促進する方法があ
る。
【0060】上記方法のうち、フィルム成形性に優れる
ポリイミド樹脂を得る方法としては、(2)の方法が好
ましい。一般的に(1)の方法においては、(2)の方
法よりも高温、長時間処理するため、(2)の方法に比
較して、イミド化反応の副反応であるポリアミック酸の
分解反応の方がより進行し、比較的低分子量成分が多い
フィルム成形性に劣るポリイミド樹脂が生成するからで
ある。
【0061】ポリアミック酸を溶液中で、脱水閉環しポ
リイミド樹脂を得る際、ポリアミック溶液に無水酢酸を
含む少なくとも1種のカルボン酸無水物類とβ−ピコリ
ンを含む少なくとも1種のアミン類を混合させた後に脱
水閉環せしめることが好ましい。
【0062】次に、二段合成法について、説明する。前
記重量平均分子量を有するポリアミック酸は、テトラカ
ルボン酸二無水物1当量に対してジアミンを0.8〜
1.2当量、好ましくは、0.95〜1.05当量使用
し、N,N −ジメチルホルムアミド、N,N −ジメチルアセ
トアミド、N - メチル-2- ピロリドン等の極性溶媒中
で、0〜100℃、好ましくは0〜60℃の範囲で反応
させることによって、ポリアミック酸を製造した後、ポ
リアミック酸を反応溶液から単離させる。単離されたポ
リアミック酸を従来用いられている脱水環化法により、
本発明にかかる一般式(1)または一般式(2)で表さ
れる本発明に用いられるポリイミド樹脂溶液を製造する
ことができる。
【0063】高分子量のポリイミド重合体を得るには、
テトラカルボン酸二無水物とジアミンを上記範囲内で配
合するのが好ましく、この範囲を外れると低分子量のも
のしか得られない傾向にある。
【0064】脱水環化法としては、(1)重合体を単離
した後、150〜350℃の加熱により環化する方法、
(2)単離後、ポリアミック酸を有機溶媒に溶解した溶
液状態において、80〜400℃、好ましくは、100
〜250℃で加熱することで環化する方法、(3)単離
後、ポリアミック酸を有機溶媒に溶解した溶液状態で脱
水閉環しポリイミド樹脂を得る際、ポリアミック酸溶液
にカルボン酸無水物等の化学的脱水剤等により環化する
方法がある。
【0065】上記(2)の方法においては、ベンゼン、
トルエン、キシレンのような水と共沸する溶媒を併用す
るのが好ましい。
【0066】また、上記(3)の方法においては、ポリ
アミック酸溶液に、たとえば、無水酢酸、無水プロピオ
ン酸、無水安息香酸、無水フタル酸等のカルボン酸無水
物類と、環化反応を促進する物質として、アミン類を混
合させた後に脱水閉環せしめることが好ましい。
【0067】アミン類としては、トリエチルアミン、ト
リプロピルアミン、キノリン、イソキノリン、ピリジ
ン、β−ピコリンなどが挙げられるが、β−ピコリンを
主成分とすることが好ましい。また、これらカルボン酸
二無水物とアミン類は、1種または2種以上を併用して
もよい。
【0068】この場合、無水酢酸を含む少なくとも1種
のカルボン酸無水物類と、β−ピコリンを含む少なくと
も1種のアミン類とを混合させた後に脱水閉環せしめる
ことが好ましい。
【0069】無水酢酸は、上記のカルボン酸無水物類の
中で、比較的沸点が低く、ポリイミド樹脂を溶液から単
離してポリイミド樹脂を粉体として得る際に、乾燥が容
易で好ましい。また、β−ピコリンは、他のアミン類に
比較してイミド化をより促進させ、かつ比較的沸点が低
いなどポリイミド樹脂を製造する際にバランスの良いア
ミン類であるからである。
【0070】上述した方法により製造したポリアミック
酸より本発明に用いるポリイミド樹脂を得る方法として
は、例えば、上記のようにして得られた反応液を、低級
アルコール、水等の上記極性溶媒と相溶性であり、かつ
樹脂に対して、貧溶媒である溶液を大過剰に注いで沈殿
物を得て濾過、乾燥し、粉砕して粉体の状態で得る方法
がある。
【0071】本発明に用いるポリイミド樹脂の形態は、
保存安定性の観点より、粉体状であることが好ましい。
溶液の状態では、長時間保存すると、吸湿により樹脂が
析出したり、分解する場合があるためである。
【0072】さらに、この粉体を、例えば、N,N −ジメ
チルホルムアミド、N,N −ジメチルアセトアミド、N -
メチル-2- ピロリドン等の極性溶媒に上記粉体を溶解さ
せることによってポリイミドの樹脂溶液を得ることがで
きる。
【0073】このようにして調整した本発明にかかるポ
リイミド樹脂溶液は、少なくとも、従来のポリイミド樹
脂の約2倍以上の可溶性を示し、極性有機溶媒に10〜
20%まで溶解することが可能である。従って、ポリイ
ミド樹脂が極性有機溶媒に10〜20%まで溶解する本
発明にかかるポリイミド樹脂溶液は、フィルム成形に充
分な粘度を有し、自己支持性を有するフィルムを得るこ
とができる。また、接着剤等として用いる場合は、塗布
する場合に1回の塗布で充分な厚みを得ることができ、
工程削減することができるという接着加工性、またクラ
ックが生じない等の接着信頼性に優れた膜を形成し得
る。
【0074】以上述べたように、本発明にかかるポリイ
ミド樹脂溶液は、従来に比較して、顕著な極性有機溶媒
への可溶性を示す。さらに、耐熱性、絶縁性に優れ、更
に貼り付け加工が可能となるほど充分に低いガラス転移
温度や低吸水性、及びフィルム成形性を合わせ有する。
従来、ポリアミック酸をフィルム成形後イミド化すると
いう複雑な工程を経ていたのに対し、本発明にかかるポ
リイミド樹脂溶液により、イミド化に関する加工性の問
題なく、ポリイミド樹脂を製造し、使用に際して有機溶
媒に溶解しフィルム・金属積層体等種々の成形品に加工
しうる。
【0075】以上、本発明にかかるポリイミド樹脂溶液
について、製造方法も含め説明したが、本発明は、これ
らの実施の形態のみに限定されるものではなく、その趣
旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づき種々な
る改良、修正、変形を加えた態様で実施しうるものであ
る。
【0076】
【実施例】次に、本発明の実施例をより具体的に説明す
るが、本発明はこれらの実施例のみによって、限定され
るものではない。なお、実施例においては、ガラス転移
温度は、TMAにより測定し、吸水率は、ASTM−5
70に従って20℃の純水中に浸した後の重量変化を測
定した。
【0077】
【実施例1】氷浴中において、攪拌機を備えた500m
l三口セパラブルフラスコに、2,2-ビス(( 4- アミノフ
ェノキシ)フェニル)プロパン( 以下、BAPPと略
す。)18.7g(45.6mmol)とN,N-ジメチル
ホルムアミド( 以下、DMFと略す。239.6gを入
れ、窒素雰囲気で攪拌し充分溶解した。次に、2,2-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)プロパンジベンゾエート-3,
3',4,4'- テトラカルボン酸二無水物(以下、ESDA
と略す。)25.7g(44.6mmol)を投入し、
10gのDMFでセパラブルフラスコの壁面を洗浄し
た。約1時間攪拌しながら放置した後、あらかじめ0.
6gのESDAを5.4gのDMFに溶かした溶液を、
フラスコ中のワニス粘度に投入を終了し、ポリアミック
酸を得た。
【0078】ここで、得られたポリアミック酸溶液のイ
ミド化状態でのガラス転移温度と吸水率を測定するため
に、フィルムを作成した。フィルム製膜は、以下のよう
にして行う。ポリアミック酸ワニス100gに、無水酢
酸10g、イソキノリン10g、DMF10gを入れ、
充分攪拌した後、PETフィルム上に、0.3mm間隔
のコーターで塗布し、80℃のオーブンで10分間加熱
し、PETフィルムから剥がした後、端部を固定して1
00℃から250℃へ連続的に昇温し、昇温後5分間加
熱してイミド化させ、30μm厚のポリイミドフィルム
を得た。
【0079】ポリアミック酸の溶液状態で、イミド化を
行うため、室温でポリアミド酸溶液中に無水酢酸10
g、ピリジン10g、DMF100gを入れ、数十分か
ら数時間攪拌し、イミド化を行った。
【0080】得られたポリイミド樹脂溶液を200g取
り分け、2リットルのメタノール中に滴下し、濾別して
ポリイミド樹脂を得た。さらに、真空オーブン100℃
で、1日間真空乾燥し、粉体を得た。
【0081】得られたポリイミド樹脂の粉体は、N,N −
ジメチルホルムアミド(以下、DMFという。)、N−
メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略す。)、m
−クレゾールの各極性有機溶媒に、10重量%、15重
量%、20重量%の各濃度に調整して溶解させた。更に
得られたポリイミド樹脂について、吸水率(%)とガラ
ス転移温度(℃)を測定した。
【0082】本発明に用いるポリイミド樹脂の固形分濃
度は10%のNMP溶液を3000×300mmの大き
さのガラス板の上に、アプリケーターで0.3mmの厚
みに塗布後、熱風オーブンを用い100℃、150℃で
5分乾燥させた後、ガラス基板から剥がし、得られた半
乾燥状態のポリイミドフィルムの両端部を固定し更に2
00℃、250℃で5分間乾燥させ、30μmのポリイ
ミドフィルムを得た。このようにして作成したポリイミ
ドフィルムの吸水率を測定した。
【0083】またガラス転移温度(℃)は、上記方法で
得られたフィルムをDMS(セイコー電子社製、DMS
200)の引っ張りモードで測定した。吸水率とガラ
ス転移温度の測定結果を表1に示す。
【0084】
【表1】
【0085】(実施例2〜10)表1の原料を使用し
て、実施例1と同様にポリイミド樹脂と該溶液から作成
したフィルムを得て、各種極性有機溶媒への溶解性と吸
水率の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0086】(比較例1〜5)表2の原料を使用して、
実施例1と同様にポリイミド樹脂の粉体を得た。その評
価結果を表2に示す。
【0087】
【表2】
【0088】実施例1〜10により、本発明にかかるポ
リイミド樹脂溶液は、いずれも10%以上NMPやDM
Fの極性有機溶媒への溶液であり、更に200℃以下の
ガラス転移温度及び1.0%以下の吸水率という、優れ
た特性を有するポリイミド成形品を、著しく加工性良好
に製造しうる。
【0089】これに対し、比較例1〜5で示すように、
他の構造のポリイミド樹脂による極性有機溶媒溶液は、
10%以上のものは不可能であり、フィルムを成形性良
く製造することができない。
【0090】
【発明の効果】以上のように、本発明にかかるポリイミ
ド樹脂溶液は、従来に比較して、顕著な溶解度を示す。
さらに、本発明にかかるポリイミド樹脂溶液を用いる
と、耐熱性、絶縁性に優れ、更に貼り付け加工が可能と
なるほど充分に低いガラス転移温度や低吸水性、を有す
るフィルム等の成形品を製造することができ、またフィ
ルム成形性の良好である。従って、従来、ポリアミック
酸をフィルム成形後イミド化するという複雑な連続工程
を経ていたのに対し、本発明にかかるポリイミド樹脂溶
液を用いると、イミド化に関する加工性の問題なくポリ
イミド樹脂を製造し、適宜使用に際して、溶媒に溶解す
ることによってフィルム・金属積層体等種々の成形品に
加工し得るという大幅な加工性の向上に加え、低吸水
率、低ガラス転移温度等の優れた特性をも有し、高機能
化、高性能化、小型化された電子機器等に最適に用い得
る。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイミド樹脂が、極性有機溶媒に10
    %以上溶解していることを特徴とするポリイミド樹脂溶
    液。
  2. 【請求項2】 一般式(1)化1 【化1】 (ただし、式中、R1 は化2 【化2】 で表される有機基から選択される少なくとも1種及びR
    2 は2価の有機基を示す。)で表される繰り返し単位を
    有し、フィルム成形性を有し、かつガラス転移温度が、
    200℃以下と吸水率が1%以下と併せ有するポリイミ
    ド樹脂が、極性有機溶媒に10%以上溶解していること
    を特徴とするポリイミド樹脂溶液。
  3. 【請求項3】 前記一般式(1)において、R2 が化3 【化3】 (ただし、式中、nは、1〜10を示す。)で表される
    少なくとも1種であることを特徴とする請求項2に記載
    するポリイミド樹脂溶液。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    するポリイミド樹脂溶液の製造方法において、前記ポリ
    イミド樹脂が、テトラカルボン酸二無水物類と芳香族ジ
    アミン類とを極性有機溶媒中で反応させて得られるポリ
    アミック酸を、溶液中で脱水閉環せしめることを特徴と
    するポリイミド樹脂溶液の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記ポリイミド樹脂の前駆体であるポリ
    アミック酸の重量平均分子量が5万〜25万に調整する
    ことを特徴とする請求項4に記載するポリイミド樹脂溶
    液の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記ポリイミド樹脂が、前記ポリアミッ
    ク酸溶液に無水酢酸を含む少なくとも1種のカルボン酸
    無水物類と、β−ピコリンを含む少なくとも1種のアミ
    ン類とを混合させた後に、脱水閉環せしめることを特徴
    とする請求項4又は請求項5に記載するポリイミド樹脂
    溶液の製造方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000061658A1 (fr) * 1999-04-09 2000-10-19 Kaneka Corporation Resine polyimide, composition de resine a resistance amelioree a l'humidite la comprenant, solution adhesive, colle en film adhesif en couches et leurs procedes de production
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KR101334350B1 (ko) * 2011-06-28 2013-11-29 한국화학연구원 거대고리형 이미드 올리고머의 개선된 제조방법

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