JPH1122879A - スリップオンタイプの耐震性管継手およびその接合方法 - Google Patents

スリップオンタイプの耐震性管継手およびその接合方法

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JPH1122879A
JPH1122879A JP19054297A JP19054297A JPH1122879A JP H1122879 A JPH1122879 A JP H1122879A JP 19054297 A JP19054297 A JP 19054297A JP 19054297 A JP19054297 A JP 19054297A JP H1122879 A JPH1122879 A JP H1122879A
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哲二 下保
Yoshiki Okamoto
芳樹 岡本
Ichiro Shiomi
一郎 塩見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 無締結形で継合するスリップオンタイプの鋳
鉄管用管継手の耐震性を高める。 【解決手段】 受口1の外端11近くに凹溝12と外端
11から差込み長さの概略2分の一の位置に受口突起1
3とを設け、該凹溝へ嵌合するロックリング4は挿口の
外周面と咬止する係止爪41を両側面に具え、挿口2の
外周面上へは挿口突起21を周設する。通常の水圧時に
は係止爪が挿口の外周面に喰い込んで、抜け出し力、押
込み力の何れの方向に対しても拘束力を発揮して受口、
挿口の位置を不動に保つ。地震など非定常的な負荷が作
用すると、挿口外周面とロックリングの係止が外れ受口
と挿口の位置関係が変動し、挿口突起と受口突起、また
はロックリングが衝き当ってこれ以上の移動を阻止して
管路の機能を維持する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水道、ガスならびに
下水道に用いる流体輸送用配管において、地震や水圧に
よる離脱や入り込みを防止する耐震管継手に係る。
【0002】
【従来の技術】スリップオンタイプによる継合は狭隘な
竪坑内へ作業員が入って不自然な姿勢で各部材を組合わ
せ締結作業を行なう手順から開放され、特に専用の装置
を準備すれば地上からの操作で管同士を継合していける
から、作業性の向上と安全作業の確保、省力化などの点
で高く評価される管路形成の方式である。
【0003】しかし、敷設した後に地震などの直撃のた
めに激しい縦揺れ、横揺れに遭遇しても、相互の管継手
から離脱が生じて管路の機能を失わないように予防する
ことは最低限の要請である。その他、地盤の不同沈下や
重車両の通過に伴う一時的、または恒常的な動荷重、静
荷重によって地下に敷設された管路には常に縦・横方向
の外力が不均等に掛かり、かつ、異形管部においては水
圧による不平均力が作用するため、これらの応力に対応
できる構成を採らなければ、如何に敷設施工時に利点が
あったとしても到底信頼できる工法とは言い難い。
【0004】スリップオンタイプに使用する管継手につ
いてはこの課題を重視して離脱の防止と伸縮性に重点を
おいた種々の対案を提起している。たとえば、図4に示
す従来技術は実開平4−133090号に係り、受口1
01の開口端近くにロックリング溝102を周設してロ
ックリング103を嵌入し、さらに挿口104には挿口
リング105を固着し、受口内周面と挿口外周面間の中
空部にゴム輪106を介装して継合部の水密を維持する
構成としている。地震などの揺動が襲来して管同士の継
合を引抜く方向の応力が掛かって受口、挿口の相対的な
位置関係に変動が生じたたときでも、受口のロックリン
グ103と挿口の挿口リング105とが係合してそれ以
上の移動を阻止するから、管同士の離脱が防止され管の
機能を失うことがないと謳っている。
【0005】図5の従来技術は実開平4−133091
号に係り、図(A)では通常の接合状態の各部材の位置
関係を示し、受口201に開口側突条202と深部に奥
側突条203をそれぞれ周設して奥側突条203の内側
にゴム輪204を嵌合する。一方、挿口205には凹溝
206を周設し、この凹溝内にロックリング207を嵌
め込んでいる。挿口の先端から受口の最深部までの距離
が図示のように入込み代L1と設定して管同士の位置決
めを行なっている。図(B)は管路が地震などの揺動を
受け継合している管軸方向へ引抜く応力が係ったときの
態様を示したもので、両管は水平方向に相対的に横滑離
脱防止、挿口の先端が移動して受口の最深部にまで達す
ると共に、受口の奥側突条203の開口側側面が挿口の
凹溝206に嵌入したロックリング207の先端側側面
と当接し、これ以上の移動を阻止するストッパーの役割
を果たすから、管同士が離脱して管路が中断する懸念が
なくなる効果が得られる。
【0006】図6はパイプインパイプ工法の概要を示す
断面図であり、老朽化した既設管T1を取り替えるに当
り、従来のように管路全体を掘り起こして既設管T1を
取り出すと交通渋滞や通行の妨げとなって工事も煩瑣を
極め、きわめて非能率な作業となるので、最近ではコス
ト削減と工期短縮、および開削工法が不可能な幹線道路
や交差点などの管の更新を目的として、パイプインパイ
プ工法が注目され次第に多用される傾向にある。図のよ
うに既設管路の中間に発進坑301および到達坑302
の竪坑を地面から掘り下げ発進坑に露呈した既設管の一
部を取り除き、先端に先導ソリ303を装着した新管T
2を油圧ジャッキ304によって地中に埋設したままの
既設管の管内へ水平に押込んで推進し、次々と新管T2
を継ぎ足して旧管路の中に新管路を形成する非開削管路
敷設工法である。
【0007】この場合の管継手として、図7で示すよう
に挿口の外周面に比較的長い範囲に亘って挿口溝401
を設け、受口内面のロックリング溝402にロックリン
グ403を嵌合し、セットボルト404によってロック
リングを挿口溝の溝底に押し付けるように構成したPII
形ダクタイル鋳鉄管(JIS G 5526)が規定さ
れている。この構成によって前記の発進坑から水平の押
圧力が掛かっても、ロックリング403とロックリング
溝端部端部405が掛かり合うことにより押圧力が伝え
られ、既設管内部を新管が押し進められ、工法が円滑に
進行するとされている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ここに例示した従来技
術は何れも管継手部に引抜く方向の外力が掛かったと
き、管軸方向に移動を許容する一定の範囲を設けて対応
するが、限度まで横滑りが進むと相互の凸部が当接して
ストッパの作用を果たし、限度以上の移動を妨げるか
ら、管の離脱防止の作用が働くことに疑問の余地がな
い。しかしながら、近年の大震災において水道水や家庭
用ガス、下水道の管路が甚大な被害を蒙り被災者に多大
の労苦を強いた状態を仔細に調べてみると、管路の破壊
は単純な管継手からの引抜き離脱だけには留まらず、さ
らに複雑な諸条件の合成された結果であると認識する必
要性が改めて問われるようになった。
【0009】たとえば図4の従来技術の場合であれば、
図8(A)のように挿口リング105が受口内部まで入
り込み過ぎると、ゴム輪106と接触して軟質のゴム材
を痛めて止水性を損う可能性が憂慮される。また、地震
などで挿口104が受口内を移動し、図8(B)のよう
に先端が受口の最深部に接触するまで押し込まれると、
相互に擦過し合って防食塗装を傷つけたり剥離して防食
性を失い、通水を汚す赤水発生の原因となる虞れも起こ
り得る。
【0010】図5に示した従来技術の場合には、挿口外
周面に凹溝206を周設しているから管体の肉厚が局部
的に薄くなり、管継手に引抜く外力や曲げモーメントが
作用した場合には、強度が不足して挿口の肉薄部分に応
力が集中し破断する懸念が否定できない。もし、凹溝部
の肉厚を厚くするなら、管体全体の肉厚は必要以上に厚
くなり不経済な条件となる。さらに受口内へ挿口を挿入
する継合時点の状態を考えると、受口の開口側突条20
2と奥側突条203との間の段差内面に自由に収められ
ている締り勝手のロックリング207が、挿口先端の傾
斜面で拡径され挿口外周面を擦過しつつロックリング用
の凹溝206に出会ってここへ嵌まり込む手順を経るか
ら、少なくとも挿口先端からゴム輪までの接水部分の外
周面に傷が入って防食塗装を痛めたり剥離する危険性が
ないわけではない。
【0011】耐震性を具えた管継手の要件としては、非
定常的な外力が加わったときでも受口、挿口の相対的な
位置の変動による屈曲性と伸縮性によって対応できるこ
と、および如何なる引き抜き力が負荷しても相互の離脱
が阻止されて管路の機能が維持されることの2点が両立
しなければならないが、この伸縮性が災いして掘削溝内
にスリップオンタイプの耐震性管継手を接合し管路を形
成したとき、管を埋め戻して管同士の位置関係を固定し
ない限り、水圧テストができない点が課題となる。仮に
埋め戻し前に水圧テストをすれば継手の伸縮作用が働い
て管路が蛇行したり、軸線が狂ったりする可能性がある
し、埋め戻し後に水圧テストを行なって、もし漏水を発
見した場合には再び管を掘り起こして修正するなど煩瑣
な作業を強いられる。
【0012】パイプインパイプ工法において耐震性管継
手として規格化された前記のPII形継手では、挿口に長
い溝を形成するため地震などによる抜け出し力に充分に
耐えられるように管厚を厚くする必要があり、重量の増
加を招き経済的に不利な条件となる。また既設管にPII
形ダクタイル鋳鉄管を圧入するときには、図7において
ロックリング403が挿口溝の溝端面405に係止した
状態となり、地震が発生すれば押し込み余裕量がないた
め、大地震が発生すれば地盤の動きに順応できなくなる
可能性がある。またこのとき急激な抜け出し力や押込み
力が作用して衝撃を伴ってロックリングが挿口溝と端面
で係止するため、この部分に衝撃力が集中する可能性も
あり、一般的にパイプインパイプ工法用のPII形ダクタ
イル鋳鉄管は、通常の耐震性管継手として定義されるS
形、SII形管継手のほぼ1/2程度の離脱防止力しか具
えていないことが経験的および実験的に知られている。
【0013】本発明は以上の課題を解決するために敷設
工法自体としては高い生産性を評価されているスリップ
オンタイプ用の耐震性管継手が、通常の管路用の耐震性
管継手、たとえばS形、SII形管継手に比べてほぼ半分
の離脱防止力しか認めなれなかったのを、ほぼ前記S形
などに遜色のない離脱防止機能を具えた耐震管路を形成
し、かつ管路敷設時の高施工性を誇るパイプインパイプ
工法も含めて、とくに交通量の激しい都会地などの管路
の耐震化に有効な管継手とその接合方法の提供を目的と
する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明に係るスリップオ
ンタイプの耐震性管継手は、受口1と、該受口1内へ挿
入する挿口2と、両者の中空部へ介装する弾性のゴム輪
3よりなり、無締結で相互に継合して管路を形成する管
継手であって、受口1の外端11近くにロックリング4
を嵌合する凹溝12と、受口内の深部に受口突起13と
を設け、挿口2の外周面と咬止して通常の水圧時に両管
の位置関係を拘束する尖鋭な係止爪41を両側面に具え
たロックリング4を受口を貫通する複数のセットボルト
5で抑え込んで固定し、挿口2の外周面上へ非定常的な
外力に対しては係止爪の拘束力を超えて受口、挿口の相
対的な位置関係を変動し、前記ロックリング4または受
口突起13と衝き当って離脱を防止する挿口突起21を
周設したことを構成上の特徴とする。
【0015】図1(A)(B)(C)は本発明の基本的
作用を示す縦断正面図であり、図1(A)はスリップオ
ンタイプの耐震性管継手を掘削した管路溝内で接合した
標準状態の位置関係を示す。すなわち受口1内へ挿口2
を挿入し、ロックリング4の係止爪41で挿口の外周面
に咬止して両管の位置を固定したとき、挿口の先端22
と受口の最深部の内端16までの入り込み代L1 と、挿
口突起の外側面23と対向するロックリング4の内側面
43までの抜け出し代L2 とがほぼ等しくバランスを保
った状態となっている。この状態は通常の水圧が管継手
に負荷されても、係止爪が挿口の外周面に喰い込んでお
り、ロックリングの両側面にそれぞれ係止爪が突出して
いるから、抜け出し力、押込み力の何れの方向に対して
も拘束力を発揮して受口、挿口の位置が不動に保たれる
源動力となる。
【0016】図1(B)は地震など非定常的な大きな外
力が負荷して大きな押込み力が働いた場合、過度の押圧
力(図の右方向)のために挿口外周面に噛み込んでいた
ロックリングの係止爪41が座屈して、挿口外周面とロ
ックリングとの咬止が外れ係止爪が外力に引き摺られて
受口と挿口の位置関係が変動し、受口突起13と挿口突
起21とが衝き当ってこれ以上の移動を阻止した状態を
示す。図1(C)は逆に大きな引き抜き力が作用した場
合を示し、挿口突起21とロックリングの内側面43と
が衝き当りそれ以上の引き抜きを阻止する状態を示した
ものである。
【0017】また、パイプインパイプ工法に対して本発
明のスリップオンタイプの耐震性管継手を適用すると
き、ロックリング4の係止爪41の挿口外周面との拘束
力を、新管T2の管端を押圧する推進力より大きく設定
すれば、図1(A)の状態のままで後管が先管を押圧し
て既設管T1内を進行して行くから、従来技術のPII形
管継手では不可能であった引き抜き代と入り込み代とを
同時に確保すると共に、過大な引き抜き力、押し込み力
が作用したとしても離脱や押し込まれることはない。
【0018】
【発明の実施の形態】さらに図1によってより詳しく本
発明の実施の形態を説明すると、既述のように図1
(A)が接合した標準の位置関係、図1(B)が地震、
地盤沈下などの原因で押込み力が作用して管同士の相対
的な位置が変動した場合、図1(C)が逆に引き抜き力
が作用して管同士の位置が変動した場合をそれぞれ現わ
す。図(A)の標準状態の形態から説明すれば、受口1
の外端11のすぐ近くに凹溝12が周設されているか
ら、外端から容易にロックリング4が嵌入される。受口
1の端面より内側、挿し口が入りこむ長さの概略2分の
1の位置には受口突起13が周設されている。その内部
にシール材として弾性のゴム輪3が嵌入され、受口の内
周面から突出した小突起14と係合して拘束されてい
る。一方、挿口2には挿口突起21が周設され、接合後
の位置は受口のロックリング4と受口突起13との間に
突出した状態となり、図1(A)のように抜け出し代L
2と入込み代L1とがほぼ均衡を保つことが最も望ましい
形態である。図1(B)では管継手を押し縮める方向に
大きな外力が作用して挿口突起21と受口突起13の側
面同士が衝き当り、ここで相互の管の離脱が防止される
状態となるのであるが、この位置になっても受口内端1
6と挿口先端22との間には余裕L0があって相互に衝
き当って変形や防食塗装を傷付ける事態を誘発するよう
な状態とはならないように設定しておくことが望まし
い。
【0019】図2(A)(B)(C)は本発明の実施形
態のうち、ロックリング4を例示したもので、(A)は
全体の側面図、(B)は断面図、(C)は該断面図の部
分的拡大図である。ロックリングはダクタイル鋳鉄より
も硬い素材の金属製で一つ割部44を具えた開き勝手に
付勢された環状体からなり、また受口の凹溝12へ嵌合
しやすいように切り欠き45を左右に具え、凹溝12内
へ嵌め込むと溝底に張り付くように緊着する。図2
(C)のようにロックリングの内側面43、外側面46
には鋭く尖った係止爪41が下方へ突出し、この係止爪
が挿口外周面に噛み込んで通常の水圧に対抗する。
【0020】通常の耐震性管継手、たとえばS形やSII
形継手の場合最高の離脱防止力Fは、 F≧0.3×D で表わされるが、本発明のスリップオンタイプの耐震性
管継手についても同様の水準を保つことを要件として設
計し、実験を重ねた結果、図1に示す構成に到達したの
である。すなわちロックリングの係止爪41にはパイプ
インパイプ工法における必要推力F1(呼び径300m
m、推進長さ100mで約4Ton)や、管路供用時の
内水圧による抜け出し力F2(呼び径300mmで約5
Ton)が加わるからこれらの力以下で継手部が伸縮し
たり、係止爪が座屈しないことが要件となる。同時に地
震などの大きな外力F3が発生したときは、継手部が移
動して変位を吸収しなければならない。たとえば呼び径
300mmの管において90Ton程度の圧縮、または
引張りの軸力が加わることを想定し、そのレベルまでは
管体を拘束できるように設計する。係止爪による継手部
の拘束力をF0とすれば、F1またはF2の大きい方の力
<F0<F3の関係が成立するように設定し、呼び径30
0mmで90Tonの軸力は伸縮形の耐震性管継手の最
高ランクに位置付けられる基準として前記の0.3×D
で示される。係止爪による拘束力を上回る軸力が作用し
たとき、受口と挿口とは相対移動して抜け出した場合は
挿口突起がロックリングと接触し、入込んだ場合は挿口
突起が受口突起と接触するが、何れの場合も0.3×D
Ton以上の軸力に耐え得るように設計すべきことはい
うまでもない。
【0021】図3(A)(B)(C)は本発明の耐震性
管継手の接合手順を示した工程別の縦断正面図である。
図3(A)ではあらかじめゴム輪3、ロックリング4、
セットボルト5を受口1に預け入れた状態であり、受口
1に挿口2を矢印方向に挿入している。図3(B)では
規定の胴隙間隔L1(入り込み代)まで挿口を挿入しL2
とほぼ等しい距離に調整する。図3(C)ではセットボ
ルト5を締めつけてロックリングの係止爪を挿口外周面
に噛み込ませ接合を完了する。
【0022】
【発明の効果】本発明に係るスリップオンタイプの耐震
性管継手は、管同士を締結しないで簡便に接合して管路
を形成できるにも拘らず、管内水圧による軸力の掛かる
定常的な使用状態においては、ロックリング内面の係止
爪が挿口外周面に咬止して充分に対抗し、管が離脱する
虞れが全くなく管同士の相対的な位置関係も不動に保た
れる。このことはスリップオンタイプ工法において管接
合後、給水前の水圧テストを行なうために埋め戻しして
管同士の位置関係を固定してからという条件がなくな
り、敷設後で管が露呈したままで試験水圧を掛けて継手
部の機能を確認することができ、施工上に及ぼす効果は
きわめて大きい。
【0023】また、押輪を使用する締結方式の耐震性管
継手として定評のあるS形やSII形の継手に拮抗するだ
けの離脱防止力F0を具えているから、無締結方式の最
高の利点である管路敷設時の高生産性を維持しながら、
時代の要求でもある耐震構造の地下管路を構成すること
が可能となり、二つの要請に同時に応えられる理想的な
管継手として広く社会に貢献する資質を具えている。
【0024】非開削工法もまた、時代の要求する大きな
技術的な流れであるが、その代表例とされるパイプイン
パイプ工法に対しても、従来技術の規定によるPII形耐
震性管継手に比べると、挿口外周面の肉厚を減小させる
長い挿口溝の形成が不要であるから、管強度の低下やそ
れを補うための増肉の必要がない。また、パイプインパ
イプ工法のために既設管内へ新管を挿入するとき、係止
爪が確実に挿口外周面に咬止して両者の位置関係を固定
したままで全体として前進していくから、抜け出し代お
よび入り込み代がそれぞれ確保された状態で挿入が完了
し、受口内へ挿口が押込まれる懸念がなくなり、地盤の
動きに十分に対応できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の定常状態(A)、押込み力
の負荷した状態(B)、および引き抜き力の負荷した状
態(C)をそれぞれ縦断正面図で示す。
【図2】本発明ロックリング実施形態の正面図(A)、
縦断図(B)、断面要部の拡大図(C)である。
【図3】本発明の接合手順を(A)(B)(C)によっ
て工程別に示す縦断正面図である。
【図4】従来技術の耐震性管継手を示す縦断正面図であ
る。
【図5】(A)(B)によって別の従来技術の耐震性管
継手の異なる状態を示す縦断正面図である。
【図6】パイプインパイプ工法の原理を示す縦断正面図
である。
【図7】パイプインパイプ工法で使用する従来技術の耐
震性管継手を示す縦断正面図である。
【図8】図5の従来技術における2つの課題を(A)
(B)の縦断正面図で示す。
【符号の説明】
1 受口 2 挿口 3 ゴム輪 4 ロックリング 5 セットボルト 11 外端 12 凹溝 13 受口突起 14 小突起 15 ボルト孔 16 内端 21 挿口突条 22 先端 23 外側面 41 係止爪 42 頂面 43 内側面 44 一つ割部 45 切欠き 46 外側面 L1 入り込み代 L2 抜け出し代 T1 既設管 T2 新管

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受口1と、該受口1内へ挿入する挿口2
    と、両者の中空部へ介装する弾性のゴム輪3よりなり、
    無締結で相互に継合して管路を形成するスリップオンタ
    イプの管継手において、受口1の外端11近くにロック
    リング4を嵌合する凹溝12と、受口の端面より内側、
    挿し口が入りこむ長さの概略2分の1の位置に受口突起
    13とを設け、挿口2の外周面と咬止して通常の水圧時
    に両管の位置関係を拘束する尖鋭な係止爪41を両側面
    に具えたロックリング4を受口を貫通する複数のセット
    ボルト5で抑え込んで固定し、挿口2の外周面上へ非定
    常的な外力に対しては両管の相対的な位置関係を変動し
    て前記ロックリング4または受口突起13と衝き当って
    離脱を防止する挿口突起21を周設したことを特徴とす
    るスリップオンタイプの耐震性管継手。
  2. 【請求項2】 管路敷設用の掘削溝へスリップオンタイ
    プの耐震性管継手を使用して管を接合する方法におい
    て、受口1内へ挿入する挿口2の位置を、挿口の先端2
    2と受口の最深部の内端16までの入り込み代L1と、
    挿口突起の外側面23と対向するロックリング4の内側
    面43までの抜け出し代L2とがほぼ等しくなるまで挿
    入することを特徴とするスリップオンタイプの耐震性管
    継手を使用した管の接合方法。
  3. 【請求項3】 既設の管路の一部に発進抗と到達抗を掘
    削して露呈した管の一部を取り外し、該既設管T1の内
    径よりも小径の外径よりなる受口1Aを具えた新管T2
    を前記発進坑から水平に押圧して既設管内へ挿通するパ
    イプインパイプ工法において、新管T2の管端を押圧す
    る推進力よりロックリング4の係止爪41の挿口外周面
    との拘束力を大きく設定することにより、入り込み代お
    よび抜け出し代を同時に保持したまま、新管T2を挿入
    可能とすることを特徴とするスリップオンタイプの耐震
    性管継手を使用した管の接合方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001159183A (ja) * 1999-12-02 2001-06-12 Kubota Corp 既設管更正工法用耐震継手
KR100696402B1 (ko) 2005-10-14 2007-03-19 한국주철관공업주식회사 내진형 관 연결구
KR100704248B1 (ko) 2005-10-14 2007-04-06 한국주철관공업주식회사 내진형 관 연결구
CN101788089A (zh) * 2010-03-17 2010-07-28 沈阳建筑大学 地下球墨铸铁管柔性接口

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