JPH11229088A - 捻回値の優れた高張力線材あるいは鋼線およびその製造方法 - Google Patents

捻回値の優れた高張力線材あるいは鋼線およびその製造方法

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JPH11229088A
JPH11229088A JP3458098A JP3458098A JPH11229088A JP H11229088 A JPH11229088 A JP H11229088A JP 3458098 A JP3458098 A JP 3458098A JP 3458098 A JP3458098 A JP 3458098A JP H11229088 A JPH11229088 A JP H11229088A
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steel
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Tsugunori Nishida
世紀 西田
Atsuhiko Yoshie
淳彦 吉江
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】捻回値の優れた高張力鋼線を提供する。 【解決手段】C:0.9〜1.2%、Si:0.2〜
1.5%、Mn:0.3〜1.0%、P:0.02%以
下、S:0.02%以下残部鉄および不可避的不純物の
Alが0.002%以上であることに加えO量が30p
pm以下となることを特徴とする線材および伸線加工し
て得られる鋼線、さらに溶融亜鉛めっきされた鋼線。上
記鋼成分に加えCr:0.1〜0.5%、Ni:0.1
〜0.5%、Cu:0.1〜0.5%のいずれか1種以
上が含まれる線材ならびに鋼線。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はAl送電線などの補
強用ACSR線、エレベータ用ケーブル、ロープワイヤ
などに使用される高強度の鋼線、亜鉛メッキ鋼線ならび
にこの製造に用いられる線材に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に0.8%以上の高炭素鋼は、パテ
ンティング処理を行ってその鋼組織をパーライトとし、
さらに、伸線加工を用いて強化して用いられている。こ
のような鋼線の一部は耐食性を具備させるために溶融亜
鉛めっき処理が施されている。
【0003】例えば、ACSR(alminum conductor st
eel reinforced)線などに用いられる高強度亜鉛めっき
鋼線は、通常、熱間圧延した後に調整冷却した直径5.
5〜8.0mmの線材あるいは熱間圧延後冷却された線
材を再度パテンティング処理で強度を調整し、伸線加工
により1.8〜2.5mmφに伸線加工し、溶融亜鉛め
っきを施し、さらに撚り合わせて使用されている。
【0004】この様な高強度亜鉛めっき鋼線は、補強用
として使われたり、重量物を保持するために使用される
ので、経済性を向上させるためにより高強度の材料が必
要となる。このため、従来から要望に応じた高品質の鋼
材が開発されている。
【0005】例えば特公平3−73625には重量%で
C:0.7〜1.0%、Si:2.0%以下、Mn:
2.0%以下、Cr:0.5〜1.5%以下、Al:
0.1%以下、Mo:0.3%以下、B:0.003%
以下で伸線加工における総減面率を真歪みで2以上とす
る捻回特性の優れた亜鉛メッキ鋼線と製造方法が開示さ
れている。
【0006】しかし、Moを添加する方法による高強度
化の場合、溶融亜鉛めっきの処理時間を80s以上とる
必要があるなどのめっき処理性の問題点があった。そこ
で、より高強度で延性の優れた高強度亜鉛めっき鋼線の
開発が望まれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、パテンティ
ング処理後、伸線加工により強化された高張力鋼線にお
いてデラミネーションの発生しにくい優れた捻回値を有
する鋼線の得られる線材を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】まず、鋼組成の限定理由
について説明する。成分は全て重量%である。一般に、
鋼線の強度を上げると鋼線の延性が低下する。特にワイ
ヤの場合延性の指標となるのが捻回値である。高炭素鋼
を伸線加工して強度を高めて使用する場合、1mm以上
の線径で使用されるワイヤの場合に、Al量を低下し酸
素量を低下するほど鋼線の捻回値が向上することが明ら
かとなった(図1)。
【0009】また、この捻回特性の向上は溶融亜鉛メッ
キを行っても同じように維持される。そこで、本発明に
おいては不可避的不純物であるAlを0.002%以下
に調整する。また酸素量も低いほど捻回値が向上する。
そこで酸素量を30ppm以下に調整する。
【0010】Cは強化に有効な元素であり高強度の鋼線
を得るためCは0.9%以上とすることが必要である
が、高すぎると延性が低下し伸線性が劣化するのでその
上限は1.2%とする。
【0011】Siは鋼の脱酸のために必要な元素であ
り、従ってその含有量があまりに少ないとき、脱酸効果
が不十分になるので0.2%以上添加する。また、Si
は熱処理後に形成されるパーライト中のフェライト相に
固溶しパテンティング後の強度を上げるが、反面、熱処
理性を阻害するので1.5%以下とする。
【0012】Mnは鋼の焼き入れ性を確保するために
0.2%以上のMnを添加することが望ましい。しか
し、多量のMnの添加は偏析を引き起こしパテンティン
グの際にベイナイト、マルテンサイトという過冷組織が
発生しその後の伸線性を害するため1.0%以下とす
る。
【0013】本発明のような過共析鋼の場合、パテンテ
ィング後の組織においてセメンタイトのネットワークが
発生しやすくセメンタイトの厚みのあるものが析出しや
すい。この鋼において高強度高延性を実現するために
は、パーライトを微細にし、かつ先に述べたようなセメ
ンタイトネットワークや厚いセメンタイトを無くす必要
がある。
【0014】Crはこのようなセメンタイトの異常部の
出現を抑制しさらに、パーライトを微細にする効果を持
っている。しかし、多量の添加は熱処理後のフェライト
中の転移密度を上昇させるため、引き抜き加工後の極細
線の延性を著しく害することになる。従って、Crの添
加量はその効果が期待できる0.1%以上とし、フェラ
イト中の転移密度を増加させ延性を害することの無い
0.5%以下とする。
【0015】NiもCrと同じ効果があるため、必要に
よりその効果を発揮する0.1%以上添加する。Niも
添加量が多くなり過ぎるとフェライト相の延性を低下さ
せるので上限を0.5%とする。
【0016】Cuは線材の腐食疲労特性を向上させる元
素であるので、必要によりその効果を発揮する0.1%
以上添加することが望ましい。Cuも添加量が多くなり
過ぎるとフェライト相の延性を低下させるので上限を
0.5%とする。
【0017】従来の極細鋼線と同様に、延性を確保する
ためSの含有量を0.02%以下とし、PもSと同様に
線材の延性を害するのでその含有量を0.02%以下と
するのが望ましい。
【0018】次に鋼線の特徴について説明する。以下、
製造方法の限定理由について述べる。熱間圧延によって
製造される線材の線径は、伸線過程における減面率を一
定以上確保するためには、少なくとも5mmφ以上にす
る必要がある。しかし、7mmφを越えると減面率が大
きくなりすぎ、デラミネーションが発生するので7mm
φ以下とする。
【0019】その後の熱間圧延後のパテンティング処理
において550℃より低い温度ではベイナイト組織が出
て延性が確保できない。また、600℃より高い温度で
パテンティングを行うと2200MPa以上の強度の鋼
線を得ることができない。
【0020】ワイヤの線径は1.5mmより小さいと加
工量が大きすぎ脆化するので線径1.5mm以上とす
る。また、線径が2.5mmを越えた場合にはワイヤの
強度を十分高くする事が出来ないので2.5mm以下と
する。Al量やO量の影響を受けるのは強度の高くなる
引張強さが2200MPa以上の場合である。
【0021】また、このような方法を用いても2600
MPa以下でなければ十分な延性が得られない。このた
め伸線後の鋼線の引張強さを2200MPa以上260
0MPa以下とする。
【0022】このような製造されたワイヤに400℃以
上500℃以下の温度範囲で溶融亜鉛めっきを行う。こ
の時に引張強さの低下が一般的におよそ50MPaから
200MPaあるので溶融亜鉛めっきをされたワイヤの
強度を2100MPa以上2400MPa以下とする。
【0023】
【発明の実施の形態】以下に実施例に基づいて本発明の
効果を記す。まず、実施例としてこれらの線材の製造方
法について説明する。供試鋼として表1に示す番号1か
ら17番の鋼組成の122mm角のビレットを熱間圧延
によって5〜7mmφに圧延し、本発明法1〜10と比
較法16〜17は直接溶融塩ソルトバスに浸漬する調整
冷却を行ないパーライト組織の線材とした。
【0024】一方、本発明法11〜15は調整冷却とし
てステルモア冷却を行い、その後に鉛パテンティング処
理を行ないパーライト組織の線材とした。各々の場合の
調整冷却温度あるいは鉛パテンティング温度と線材の機
械的性質を表2に示す。
【0025】これらの線材を用いて伸線加工を行ない、
直径1.5〜2.5mmφのワイヤとした。得られた鋼
線の機械的性質を表3に示す。さらに、これらの伸線ワ
イヤに溶融亜鉛めっきを行った時の機械的性質の変化を
表4に示す。表3、4で示した捻回値は線径の100倍
の長さで試験を行い、その結果を示した。表4で示した
引張試験値は、めっきままのワイヤで試験を行い、その
値を記した。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】
【0030】本発明法1〜15は、本発明に従って製造
された伸線ワイヤおよび亜鉛めっき鋼線であるため、伸
線ままの鋼線ならびに溶融亜鉛めっき後の鋼線において
引張強さが高く優れた捻回値を示す。
【0031】比較法16は、O量は本発明の範囲内にあ
るがAl量が0.02%と多い場合である。このため、
本発明の範囲の引張強さを有する鋼線は、伸線ままの鋼
線ならびに溶融亜鉛めっき後の鋼線において捻回値が低
い値となる。
【0032】比較法17は、Al量は本発明の範囲内に
あるが、酸素量が32ppmと多い場合である。このた
め、本発明の範囲の引張強さを有する鋼線は、伸線まま
の鋼線ならびに溶融亜鉛めっき後の鋼線において捻回値
が低い値となる。
【0033】
【発明の効果】本発明を用いることで、高強度亜鉛めっ
き鋼線は高強度とデラミネーションの発生がない優れた
延性のワイヤを容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は引張強さをほぼ一定とした時の捻回値の変化
を示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で C :0.9%以上1.2%以下 Si:0.2%以上1.5%以下 Mn:0.2%以上1.0%以下 P :0.02%以下 S :0.02%以下 残部鉄および不可避的不純物からなり、特に不可避的不
    純物となるAlが0.002%以下である事に加えO量
    が30ppm以下である線材。
  2. 【請求項2】 重量%で C :0.9%以上1.2%以下 Si:0.2%以上1.5%以下 Mn:0.2%以上1.0%以下 P :0.02%以下 S :0.02%以下 残部鉄および不可避的不純物からなり、特に不可避的不
    純物となるAlが0.002%以下である事に加えO量
    が30ppm以下である線材を伸線加工して得られる線径
    1.5〜2.5mmで引張強さが2200MPa以上2
    600MPa以下の鋼線。
  3. 【請求項3】 請求項1の線材において、鋼成分が更に Cr:0.1%以上0.5%以下 Ni:0.1%以上0.5%以下 Cu:0.1%以上0.5%以下 のいずれか1種以上を含むことを特徴とする線材。
  4. 【請求項4】 請求項2の鋼線において、線材成分が更
    に Cr:0.1%以上0.5%以下 Ni:0.1%以上0.5%以下 Cu:0.1%以上0.5%以下 のいずれか1種以上を含むことを特徴とする線材を伸線
    加工して得られる線径1.5〜2.5mmで引張強さが
    2200MPa以上2600MPa以下の鋼線。
  5. 【請求項5】 請求項2あるいは4に記載の高張力鋼線
    に溶融亜鉛めっきを施した、引張強さが2100MPa
    以上2400MPa以下である事を特徴とする捻回値の
    優れた高張力鋼線。
  6. 【請求項6】 請求項1あるいは3の鋼成分の熱間圧延
    によって製造された5.0〜7.0mmの線材を550
    〜600℃の温度でパテンティング処理を行い伸線加工
    を施し、線径1.5mm以上2.5mm以下に伸線加工
    を行い、引張強さ2200MPa以上2600MPa以
    下の鋼線とすることを特徴としさらに溶融亜鉛めっきを
    行ない引張強さを2100MPa以上2400MPa以
    下の鋼線とする事を特徴とする捻回値の優れた高張力鋼
    線の製造方法。
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