JPH112316A - 車両の負圧変速制御装置 - Google Patents

車両の負圧変速制御装置

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JPH112316A
JPH112316A JP9172838A JP17283897A JPH112316A JP H112316 A JPH112316 A JP H112316A JP 9172838 A JP9172838 A JP 9172838A JP 17283897 A JP17283897 A JP 17283897A JP H112316 A JPH112316 A JP H112316A
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JP
Japan
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negative pressure
drive shaft
passage
movable disk
control device
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Application number
JP9172838A
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English (en)
Inventor
Takatoshi Nakano
孝俊 中野
Seiji Nakagaki
誠治 中垣
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Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Pending legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H55/00Elements with teeth or friction surfaces for conveying motion; Worms, pulleys or sheaves for gearing mechanisms
    • F16H55/32Friction members
    • F16H55/52Pulleys or friction discs of adjustable construction
    • F16H55/56Pulleys or friction discs of adjustable construction of which the bearing parts are relatively axially adjustable
    • F16H55/563Pulleys or friction discs of adjustable construction of which the bearing parts are relatively axially adjustable actuated by centrifugal masses
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H61/00Control functions within control units of change-speed- or reversing-gearings for conveying rotary motion ; Control of exclusively fluid gearing, friction gearing, gearings with endless flexible members or other particular types of gearing
    • F16H61/21Providing engine brake control
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H9/00Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members
    • F16H9/02Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion
    • F16H9/04Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes
    • F16H9/12Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes engaging a pulley built-up out of relatively axially-adjustable parts in which the belt engages the opposite flanges of the pulley directly without interposed belt-supporting members
    • F16H9/16Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes engaging a pulley built-up out of relatively axially-adjustable parts in which the belt engages the opposite flanges of the pulley directly without interposed belt-supporting members using two pulleys, both built-up out of adjustable conical parts
    • F16H9/18Gearings for conveying rotary motion with variable gear ratio, or for reversing rotary motion, by endless flexible members without members having orbital motion using belts, V-belts, or ropes engaging a pulley built-up out of relatively axially-adjustable parts in which the belt engages the opposite flanges of the pulley directly without interposed belt-supporting members using two pulleys, both built-up out of adjustable conical parts only one flange of each pulley being adjustable

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両を減速させる際に、変速装置の減速比を
大きくさせて効果的なエンジンブレーキが得られるよう
にする場合に、構成が簡単で、上記した大きい減速比を
得る上での負圧の制御がし易い車両の負圧変速制御装置
の提供をする。 【解決手段】 変速装置22において、バックアップ板
61を基準とし、可動円板59とは反対側で駆動軸49
に固定される仕切板72を設ける。上記可動円板59と
仕切板72の各外縁部を互いに接合させてこれらで囲ま
れる空間を負圧導入室73とする。上記可動円板59の
摺動で上記負圧導入室73を拡縮自在とさせる。上記負
圧導入室73をスロットル弁よりも下流側の吸気通路に
連通させる負圧導入通路80を設けると共に、上記負圧
導入室73を大気側に連通させる大気導入通路81を設
ける。上記両通路をそれぞれ開閉させる開閉弁82,8
3を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンの動力を
車輪側に伝達するVベルト巻掛式変速装置を備え、この
変速装置における減速比が、上記エンジンの吸気負圧で
制御されるようにした車両の負圧変速制御装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】車両には、従来、次のように構成された
ものがある。
【0003】即ち、車体に搭載されたエンジンの吸気部
にその外部の空気を導入可能とさせる吸気通路が設けら
れ、また、この吸気通路を開閉させるスロットル弁が設
けられている。
【0004】上記エンジンからの動力を入力した後、変
速して車輪側に出力するVベルト巻掛式変速装置が設け
られ、この変速装置がその外殻を構成する変速ケース
と、この変速ケースに支承されて一端部が上記エンジン
に連動連結される駆動軸と、上記変速ケースに支承され
て上記車輪側を連動連結させる従動軸と、上記駆動軸と
共に回転する駆動プーリと、上記従動軸と共に回転する
従動プーリと、これら両プーリに巻き掛けられるVベル
トとが備えられている。
【0005】上記変速装置では、上記駆動プーリと従動
プーリに対するVベルトのそれぞれの係合径は、上記エ
ンジンに連動する駆動軸と駆動プーリの回転速度に伴っ
て、可変とされている。
【0006】つまり、上記駆動プーリと共に回転する重
りが設けられ、その回転に伴って増減する重りの遠心力
の利用により、上記駆動プーリの回転が速くなる(もし
くは、遅くなる)ほど、上記変速装置の減速比が自動的
に小さく(もしくは、大きく)なることとされ、これに
より、車両が円滑に走行させられることとされている。
【0007】一方、エンジンの駆動に伴う車両の走行中
に、これを減速させようとして、前記スロットル弁を閉
弁動作させると、エンジンの負の駆動力(ポンピング損
失など)が作用して、車両が制動させられ、つまり、エ
ンジンブレーキが作用することとなる。このエンジンブ
レーキは、長い坂を下るときや、コーナリング時に適用
され、これによれば、別途に設けられているブレーキ装
置の負担を軽減させることができる。
【0008】ところで、上記したエンジンブレーキは、
変速装置の減速比が大きい場合に効果的なものである
が、上記変速装置を備えた車両の高速走行中に、上記ス
ロットル弁を急に閉弁動作させた場合では、前記した重
りの遠心力は急減することはないことから、上記変速装
置の減速比は、ある期間、小さいままに保たれ、よっ
て、上記したように、高速走行中にスロットル弁を急に
閉弁動作させた直後では、効果的なエンジンブレーキが
得られないという不都合がある。
【0009】そこで、従来、上記変速装置に、ダイアフ
ラムで仕切られた二つの負圧導入室を設けて、これらに
それぞれ上記スロットル弁よりも下流の吸気通路を連通
させ、上記重りの遠心力の利用と、上記各負圧導入室の
いずれかに供給された負圧の利用とにより、所望の減速
比を得るようにしたものが提案されており、前記したよ
うに、スロットル弁を急に閉弁動作させたときには、上
記したいずれかの負圧導入室を負圧とさせることによ
り、上記重りの遠心力に抗し、上記減速比を大きくさ
せ、もって、効果的なエンジンブレーキが得られること
とされている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の技
術では、減速比の制御のために、二つの負圧導入室を設
けてあり、このため、負圧変速制御装置の構成が複雑に
なると共に、負圧の制御も複雑になるという問題があ
る。
【0011】本発明は、上記のような事情に注目してな
されたもので、車両を減速させる際に、変速装置の減速
比を大きくさせて効果的なエンジンブレーキが得られる
ようにする場合に、構成が簡単で、上記した大きい減速
比を得る上での負圧の制御がし易い車両の負圧変速制御
装置の提供を課題とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の車両の負圧変速制御装置は、次の如くであ
る。
【0013】請求項1の発明は、エンジン21の吸気部
にその外部の空気37を導入可能とさせる吸気通路36
を連通させると共に、この吸気通路36を開閉させるス
ロットル弁40を設け、上記エンジン21からの動力を
入力した後、変速して車輪3,4側に出力するVベルト
巻掛式変速装置22を設け、この変速装置22がその外
殻を構成する変速ケース45と、この変速ケース45に
支承されて一端部が上記エンジン21に連動連結される
駆動軸49と、上記変速ケース45に支承されて上記車
輪3,4側を連動連結させる従動軸51と、上記駆動軸
49と共に回転する駆動プーリ54と、上記従動軸51
と共に回転する従動プーリ55と、これら両プーリ5
4,55に巻き掛けられるVベルト56とを備え、上記
駆動プーリ54が上記駆動軸49に固定される固定円板
58と、この固定円板58に対面して上記駆動軸49に
軸方向にのみ摺動自在に支持される可動円板59と、こ
の可動円板59の背面側で上記駆動軸49に固定される
バックアップ板61と、上記可動円板59とバックアッ
プ板61との間に介設される重り62とを備え、上記駆
動プーリ54の回転に伴い上記重り62に生じる遠心力
によりこの重り62が上記バックアップ板61で支えら
れながら上記可動円板59を上記固定円板58側に押動
するようにした車両において、
【0014】上記バックアップ板61を基準とし、上記
可動円板59とは反対側で上記駆動軸49に固定される
仕切板72を設け、上記可動円板59と仕切板72の各
外縁部を互いに接合させてこれらで囲まれる空間を負圧
導入室73とし、上記可動円板59の摺動で上記負圧導
入室73が拡縮自在となるようにし、上記負圧導入室7
3を上記スロットル弁40よりも下流側の上記吸気通路
36に連通させる負圧導入通路80を設けると共に、上
記負圧導入室73を大気側に連通させる大気導入通路8
1を設け、上記両通路80,81をそれぞれ開閉させる
開閉弁82,83を設けたものである。
【0015】請求項2の発明は、請求項1の発明に加え
て、上記負圧導入通路80に、上記負圧導入室73から
上記吸気通路36に向う空気37の流動のみを許容する
チェック弁89を設けたものである。
【0016】請求項3の発明は、請求項1、もしくは2
の発明に加えて、上記駆動軸49に形成されて一端部が
上記負圧導入室73に開口し他端部が上記エンジン21
に連結されたのとは反対側の駆動軸49の他端部49b
から外部に向って開口する連通路96を設け、この連通
路96を上記負圧導入通路80と上記大気導入通路81
の少なくとも各一部に兼用させたものである。
【0017】請求項4の発明は、請求項3の発明に加え
て、上記連通路96の一端部を上記負圧導入室73のう
ち、上記バックアップ板61と上記仕切板72との間の
空間に開口させたものである。
【0018】請求項5の発明は、請求項1から4のうち
いずれか1つの発明に加えて、上記バックアップ板61
に貫通孔99を形成したものである。
【0019】請求項6の発明は、請求項3から5のうち
いずれか1つの発明に加えて、上記変速ケース45の内
面に凹所91を形成し、この凹所91に上記連通路96
の他端部を連通させ、一端部が上記凹所91に連通し他
端部が上記変速ケース45の外部に連通する他の連通路
97を設け、上記他の連通路97を上記負圧導入通路8
0と上記大気導入通路81の少なくとも各一部に兼用さ
せたものである。
【0020】請求項7の発明は、請求項6の発明に加え
て、上記他の連通路97を上記変速ケース45に形成し
たものである。
【0021】請求項8の発明は、請求項1から7のうち
いずれか1つの発明に加えて、上記開閉弁82により上
記負圧導入通路80を開とさせるとき、この開に先立っ
て上記開閉弁83により上記大気導入通路81を閉とさ
せるようにしたものである。
【0022】請求項9の発明は、請求項1から8のうち
いずれか1つの発明に加えて、上記駆動軸49に対する
上記可動円板59の摺動部にシール100を介設したも
のである。
【0023】請求項10の発明は、請求項1から9のう
ちいずれか1つの発明に加えて、上記仕切板72をダイ
アフラム78で構成し、上記駆動軸49とほぼ同じ軸心
29上に設けられて上記ダイアフラム78を上記バック
アップ板61側から覆う環状のカバー体101を設け、
このカバー体101の外縁部を上記可動円板59の外縁
部に支持させたものである。
【0024】請求項11の発明は、請求項10の発明に
加えて、上記可動円板59の外縁部と上記カバー体10
1の外縁部との間にシール102を介設したものであ
る。のである。
【0025】請求項12の発明は、請求項1から11の
うちいずれか1つの発明に加えて、上記バックアップ板
61に係止部105を形成する一方、上記仕切板72に
被係止部106を形成し、上記駆動軸49の軸方向で、
上記係止部105と被係止部106とを係脱自在に係止
させ、この係止により、上記駆動軸49の軸心29回り
で、上記バックアップ板61に対する上記仕切板72の
回転が阻止されるようにしたものである。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
により説明する。
【0027】(第1の実施の形態)
【0028】図1〜3において、符号1は鞍乗型車両
で、矢印Frはその前方を示している。
【0029】上記車両1の車体2の前部には、左右一対
の前車輪3,3が懸架され、上記車体2の後部には、左
右一対の後車輪4,4が懸架され、これら各車輪3,4
によって、上記車体2が走行面5上に支持されている。
【0030】上記車体2の前後方向の中途部に鞍乗型の
シート6が支持されている。このシート6に着座したラ
イダーがその足を載せるフートステップ7が上記シート
6の各外側下方に設けられている。上記シート6に着座
したライダーが操作可能とされるハンドル8が上記車体
2の前部に操向自在に支承され、上記ハンドル8に上記
前車輪3,3が連動連結されている。上記シート6とハ
ンドル8の間で上記車体2に燃料タンク9が支持されて
いる。
【0031】上記左右の前車輪3,3は前差動装置14
で互いに連結されている。また、上記左右の後車輪4,
4は後差動装置15で互いに連結されている。
【0032】上記車体2に、車両1の走行用駆動装置1
7が搭載されている。この駆動装置17に上記両前車輪
3,3が、上記前差動装置14と前プロペラ軸18とを
介し連動連結されている。また、上記駆動装置17に上
記両後車輪4,4が、上記後差動装置15と不図示の後
プロペラ軸とを介し連動連結されている。即ち、上記車
両1は前、後車輪3,4による4輪駆動車とされてい
る。
【0033】上記駆動装置17は、車両走行駆動用の内
燃機関である4サイクル単気筒エンジン21と、このエ
ンジン21からの動力を入力した後、変速して出力する
変速装置22と、上記変速装置22の出力を上記各車輪
3,4側の各差動装置14,15に伝達させる歯車噛合
式の動力伝達装置24とを備えている。なお、上記エン
ジン21は2サイクルや多気筒であってもよい。
【0034】上記エンジン21は、車体2に支持された
クランクケース28と、車幅方向にほぼ水平に延びる軸
心29回りに回転自在となるよう上記クランクケース2
8内でこのクランクケース28に支承されるクランク軸
30と、上記クランクケース28から前上方に向って突
出するシリンダ31と、このシリンダ31の突出端部に
取り付けられる点火プラグ32とを備え、上記エンジン
21はいわゆる横置き式とされている。
【0035】上記エンジン21のシリンダ31の吸気部
に吸気管33の一端部が連結され、この吸気管33の他
端部が上記シリンダ31の後方に延出させられている。
上記吸気管33の中途部に気化器34が取り付けられ、
上記吸気管33の他端部にはエアクリーナ35が取り付
けられている。
【0036】上記吸気管33、気化器34、およびエア
クリーナ35の各内部通路は互いに連通し、これが吸気
通路36とされている。この吸気通路36は、上記シリ
ンダ31の後方の外部を上記シリンダ31の吸気部に連
通させており、つまり、上記シリンダ31の外部の空気
37が上記吸気通路36を通して上記シリンダ31の吸
気部に導入可能とされている。
【0037】上記気化器34はその吸気通路36内に上
記燃料タンク9からの燃料を供給可能とする気化器本体
39と、上記吸気通路36を開閉自在とするスロットル
弁40とを備えている。一方、上記エアクリーナ35は
その外殻を構成するエアクリーナケース41と、このエ
アクリーナケース41内の吸気通路36に設けられるエ
レメント42とを備えている。
【0038】また、上記エンジン21のシリンダ31の
排気部には排気管43の一端部が連結され、この排気管
43の他端部は上記シリンダ31の後方に延出させられ
ている。
【0039】上記エンジン21の駆動時には、外部の空
気37がエアクリーナ35、気化器34、吸気管33の
吸気通路36を通ってエンジン21内に吸入される。こ
のとき、上記気化器34で上記空気37に前記燃料タン
ク9からの燃料が混入されて混合気が生成される。この
混合気は、上記エンジン21内で、前記点火プラグ32
の点火によって燃焼させられて、この燃焼による熱エネ
ルギーが動力に変換され、この動力が上記クランク軸3
0から上記変速装置22に向って出力される。上記燃焼
により生じた燃焼ガスは、上記排気管43を通し排気4
4として、上記車体2の後方に排出させられる。
【0040】前記変速装置22は、Vベルト巻掛式であ
って、その外殻を構成する変速ケース45を有してい
る。この変速ケース45は上記クランクケース28の車
幅方向の一側端に一体成形された変速ケース本体46
と、この変速ケース本体46の外側端開口を開閉自在に
閉じる変速ケースカバー47とで構成されている。
【0041】また、上記変速装置22は、上記クランク
軸30と同じ軸心29上でこのクランク軸30に並設さ
れて上記軸心29回りに回転自在となるよう上記変速ケ
ース45に支承される駆動軸49と、この駆動軸49と
平行に並設されてその軸心50回りに回転自在となるよ
う上記変速ケース45に支承される従動軸51と、上記
駆動軸49に従動軸51を連動連結させるVベルト巻掛
手段53とを備えている。上記クランク軸30に上記駆
動軸49の一端部49aが連動連結されるようこれらが
互いに一体成形され、上記従動軸51に前記車輪3,4
側である動力伝達装置24が連動連結されている。上記
駆動軸49、従動軸51、およびVベルト巻掛手段53
は上記変速ケース45内に収納されている。
【0042】上記Vベルト巻掛手段53は、上記駆動軸
49に支持されてこれと共に回転する駆動プーリ54
と、上記従動軸51に支持されてこれと共に回転する従
動プーリ55と、これら駆動プーリ54と従動プーリ5
5とに巻き掛けられるVベルト56とで構成されてい
る。上記駆動プーリ54と従動プーリ55に対するVベ
ルト56のそれぞれの係合径は可変とされており、上記
駆動軸49と共に駆動プーリ54の回転が速くなる(も
しくは、遅くなる)ほど、上記変速装置22の減速比が
小さく(もしくは、大きく)なって、増速(もしくは、
減速)に向うこととされている。
【0043】上記Vベルト巻掛手段53につき、より詳
しく説明すると、上記駆動プーリ54は、上記駆動軸4
9にスプライン嵌合により固定された固定円板58と、
上記駆動軸49のクランク軸30上で、上記固定円板5
8に並設された可動円板59とを有し、この可動円板5
9は上記駆動軸49にキー結合により軸方向にのみ摺動
自在に支持されている。これら固定円板58と可動円板
59の各表面が互いに対面してこれら表面の間に上記V
ベルト56が係合するV字状の駆動係合溝60が形成さ
れている。
【0044】上記可動円板59の背面側で、上記駆動軸
49にバックアップ板61がスプライン嵌合により固定
され、これら可動円板59とバックアップ板61との間
に球状の重り62が潤滑用のグリースと共に挿入され、
この重り62は上記駆動軸49の周方向への移動が規制
されて、ほぼ径方向にのみ移動自在とされている。
【0045】上記駆動軸49の回転が速くなると、これ
に伴い回転する重り62の遠心力が大きくなる。する
と、この重り62は上記駆動軸49の軸方向で、固定円
板58から離れる方向に移動しないように上記バックア
ップ板61で支えられながら、上記駆動軸49の径方向
外方に移動し、この移動に伴い上記重り62が上記固定
円板58側に可動円板59を押動し、これにより、上記
駆動係合溝60の幅寸法が狭められて、駆動プーリ54
に対するVベルト56の係合径が増大することとされて
いる。
【0046】上記従動プーリ55は、上記従動軸51に
固定された固定円板64と、上記従動軸51の軸心50
上で、上記固定円板64に並設された可動円板65とを
有し、この可動円板65は上記従動軸51に軸方向にの
み摺動自在に支持されている。これら固定円板64と可
動円板65の各表面が互いに対面してこれら表面の間に
上記Vベルト56が係合するV字状の従動係合溝66が
形成されている。
【0047】上記可動円板65を固定円板64に向って
弾性的に付勢するばね67(符号は図示していない)が
設けられている。このばね67の付勢により、上記従動
係合溝66の幅寸法が狭められて、従動プーリ55に対
するVベルト56の係合径が増大することとされてい
る。
【0048】そして、上記駆動軸49と駆動プーリ54
とが低速のときには、上記変速装置22のばね67の付
勢力が上記重り62の遠心力に打ち勝って、上記駆動プ
ーリ54での係合径が小さくされる一方、従動プーリ5
5での係合径が大きくされて、変速装置22の減速比が
自動的に大きくされる(図1中実線、図2、3中一点鎖
線)。
【0049】一方、上記駆動軸49と駆動プーリ54が
高速になると、上記変速装置22のばね67の付勢力に
上記重り62の遠心力が打ち勝って、上記駆動プーリ5
4での係合径が大きくされる一方、従動プーリ55での
係合径が小さくされて、変速装置22の減速比が自動的
に小さくされ増速状態となる(図1〜3中二点鎖線)。
【0050】上記したように、駆動軸49と駆動プーリ
54の速度に伴い減速比を自動的に制御するという変速
装置22の作用を、以下「自動変速作用」という。そし
て、この変速装置22の「自動変速作用」により、車両
1に円滑な走行が得られることとなっている。
【0051】上記構成において、エンジン21の吸気負
圧を利用して、上記変速装置22を更に所望の減速比に
させる負圧変速制御装置71が設けられている。以下、
上記負圧変速制御装置71につき、説明する。
【0052】図1において、上記駆動軸49の軸方向に
おいて、上記バックアップ板61を基準とし、上記可動
円板59とは反対側で上記駆動軸49に固定される円板
状の仕切板72が設けられている。上記可動円板59と
仕切板72の各外縁部は互いに接合されてこれらで囲ま
れる空間が密閉された負圧導入室73とされ、この負圧
導入室73には上記バックアップ板61が内有されてい
る。なお、上記変速ケース45内で、上記負圧導入室7
3以外の空間は、大気と連通して、常に大気圧に保たれ
ている。
【0053】上記負圧導入室73は、上記バックアップ
板61により第1室74と第2室75とに仕切られてい
る。上記第1室74は上記バックアップ板61と可動円
板59との間に挟まれた空間であり、上記第2室75は
上記バックアップ板61と仕切板72との間に挟まれた
空間であり、これら第1室74と第2室75は、上記バ
ックアップ板61の径方向外方の隙間によって、互いに
連通させられている。また、上記仕切板72は、前記バ
ックアップ板61と共に締結具76により上記駆動軸4
9に締結されて固定されている。
【0054】上記仕切板72は、上記駆動軸49に固定
される剛性のある金属板製の円板形状の固定板77と、
この固定板77の外縁部と上記可動円板59の外縁部と
の間の円環形状の空間を塞ぐように、これ59,77に
架設される円環形状のダイアフラム78とを有し、この
ダイアフラム78は弾性可撓性を有している。上記可動
円板59が摺動するとき、上記ダイアフラム78が撓む
ことにより、上記可動円板59に円滑な摺動が許容さ
れ、この可動円板59の摺動で、上記負圧導入室73の
容積が拡縮自在とされている。
【0055】図1、3において、上記負圧導入室73の
第2室75を、前記スロットル弁40よりも下流側の前
記吸気通路36に連通させる負圧導入通路80が設けら
れている。また、上記負圧導入室73の第2室75を大
気側に連通させる大気導入通路81が設けられ、より詳
しくは、上記第2室75は、上記大気導入通路81と上
記スロットル弁40よりも上流側であるエアクリーナ3
5のエアクリーナケース41とを通し大気側に連通させ
られている。
【0056】上記エンジン21の外部において、上記負
圧導入通路80を開閉させる電磁弁式の第1の開閉弁8
2と、上記大気導入通路81を開閉させる電磁弁式の第
2の開閉弁83とが設けられている。また、上記スロッ
トル弁40の開度を検出するスロットル開度センサー8
4が設けられ、前記点火プラグ32、上記開閉弁82,
83、およびスロットル開度センサー84は電子的なエ
ンジン制御装置86にそれぞれ電気的に接続されてい
る。なお、上記第1、第2開閉弁82,83は一体的な
流量制御弁で構成してもよい。
【0057】上記構成において、エンジン21の駆動に
伴う車両1の通常の走行中では、エンジン制御装置86
の制御により、第1の開閉弁82が閉じられて負圧導入
通路80が閉とされる一方、第2の開閉弁83が開かれ
て大気導入通路81が開とされ、この大気導入通路81
を通し、負圧導入室73が大気圧に保たれる。
【0058】このため、前記した変速装置22の「自動
変速作用」により、車両1に円滑な走行が得られる。
【0059】そして、上記したエンジン21の駆動に伴
う車両1の走行中で、これがある程度高速状態にあると
きには、各図中二点鎖線で示すように、変速装置22の
「自動変速作用」により、この変速装置22による減速
比は小さくされている。
【0060】上記した車両1の高速走行中に、これを減
速させようとして、ライダーが上記スロットル弁40を
ほぼ全閉にまで急速に閉弁動作させると、これを上記ス
ロットル開度センサー84が検出し、この検出信号によ
る上記エンジン制御装置86の制御により、上記第1の
開閉弁82が開かれて負圧導入通路80が開とされる一
方、第2の開閉弁83が閉じられて大気導入通路81が
閉とされ、上記第1の開閉弁82を通し、負圧導入室7
3に前記吸気通路36の負圧が導入される。すると、こ
の負圧により、上記変速装置22の重り62の遠心力に
抗し、上記負圧導入室73の容積が縮小するよう可動円
板59が摺動させられ、つまり、この可動円板59は上
記固定円板58から離されることとなり、図1中実線、
図2、3中一点鎖線で示すように、変速装置22による
減速比が大きくされる。
【0061】そして、前記したスロットル弁40の閉弁
動作により生じるエンジンブレーキは、上記した大きい
減速比のもとに作用することから、効果的なエンジンブ
レーキが得られることとなる。
【0062】しかも、上記したような効果的なエンジン
ブレーキは、変速装置22に単一の負圧導入室73を設
けることにより達成されるのであり、よって、負圧変速
制御装置71の構成が簡単であると共に、その分、負圧
の制御がし易くなるという効果が生じる。
【0063】図3において、上記負圧導入通路80にお
ける上記第1の開閉弁82よりも下流側の部分に、上記
負圧導入室73から上記吸気通路36に向う空気の流動
のみを許容するチェック弁89が設けられている。
【0064】このため、上記第1の開閉弁82の開によ
り、上記負圧導入通路80を通して一旦負圧導入室73
に導入された負圧は、上記吸気通路36の圧力変動によ
り逆流して低減させられるということは防止される。
【0065】よって、負圧変速制御装置71により、変
速装置22の減速比は確実に大きくされることから、効
果的なエンジンブレーキがより確実に得られることとな
る。
【0066】図1において、上記駆動軸49の軸心29
上で、上記変速ケース45の変速ケースカバー47の内
面に断面円形の凹所91が形成されている。この凹所9
1内に上記エンジン21のクランク軸30に連結された
のとは反対側の上記駆動軸49の他端部49bが嵌入さ
れ、この他端部49bが軸受92により上記凹所91の
内面に支承されている。また、上記凹所91の開口縁部
と上記駆動軸49の他端部49bとの間をシールして、
上記凹所91内を密閉空間にさせるシール93が設けら
れている。
【0067】前記仕切板72の固定板77のボス部77
aの端面には径方向に延びる切欠溝94が形成されてい
る。また、一端部が上記切欠溝94を通し上記負圧導入
室73のうち、第2室75に開口し他端部が上記駆動軸
49の他端部49bの外部である上記凹所91内に向っ
て開口する連通路96が上記駆動軸49に形成されてい
る。
【0068】また、一端部が上記凹所91に連通し他端
部が上記変速ケース45の外部に連通する他の連通路9
7が設けられ、この他の連通路97は上記変速ケース4
5の変速ケースカバー47に形成されている。
【0069】上記凹所91、切欠溝94、連通路96、
および他の連通路97は、上記負圧導入通路80と大気
導入通路81の少なくとも各一部に兼用されている。こ
のため、上記負圧導入通路80と大気導入通路81とが
互いに兼用されることとなり、その分、上記負圧変速制
御装置71の構成が簡単になる。
【0070】上記バックアップ板61の径方向内側部に
は、上記第1室74と第2室75を互いに連通させる貫
通孔99が形成されている。このため、上記負圧導入通
路80を通して、まず、上記負圧導入室73の第2室7
5が負圧にされるとき、この負圧は上記貫通孔99を通
して上記第1室74にも直ちに伝えられる。
【0071】よって、上記負圧導入室73は、より迅速
に全体的に負圧にされることから、上記スロットル弁4
0の閉弁動作に対し、応答よく、上記負圧導入室73内
が全体的に負圧にされて、上記可動円板59が上記重り
62の遠心力に抗して摺動し、上記変速装置22の減速
比が迅速に大きくされる(以下、これを単に良好な「応
答性」という)、もって、効果的なエンジンブレーキが
得られる。
【0072】図3において、前記したように、車両1の
高速走行中にこれを減速させようとして、スロットル弁
40を閉弁動作させたとき、エンジン制御装置86の制
御により、上記第1の開閉弁82が開かれて負圧導入通
路80が開とされる一方、第2の開閉弁83が閉じられ
て大気導入通路81が閉とされるが、この際、上記第1
の開閉弁82により、負圧導入通路80が開とされるの
に先立って、上記第2の開閉弁83により大気導入通路
81が閉とされるようになっている。
【0073】このため、上記したように、スロットル弁
40を閉弁動作させたとき、まず、上記大気導入通路8
1の閉によって上記負圧導入室73が密閉状態とされ、
この状態から、上記負圧導入通路80を通して上記負圧
導入室73に負圧が導入されることとなる。
【0074】よって、上記大気導入通路81を通して上
記負圧導入室73に流入する空気を、上記負圧導入通路
80が吸気通路36側に吸入する、ということは未然に
防止され、このため、良好な「応答性」が確保される。
【0075】図1において、上記駆動軸49に対する上
記可動円板59の摺動部には、これら両者49,59間
に上記駆動軸49の軸方向で一対のシール100,10
0が介設され、また、これら両シール100,100間
に潤滑用のグリースが充填されている。
【0076】このため、上記負圧導入室73を負圧にし
たとき、上記摺動部を通して上記負圧導入室73内に外
部の空気が流入することは、上記シール100とグリー
スとによって防止される。また、上記可動円板59の摺
動は上記グリースにより円滑になされることとなる。
【0077】よって、上記スロットル弁40の閉弁動作
に対し、更に良好な「応答性」が確保される。
【0078】図1において、上記駆動軸49とほぼ同じ
軸心29上に設けられて上記ダイアフラム78を上記バ
ックアップ板61側から覆う円環板状の板金製カバー体
101が設けられている。このカバー体101は上記駆
動軸49の軸方向で上記ダイアフラム78の移動軌跡の
近傍に位置させられ、上記カバー体101の外縁部は上
記可動円板59の外縁部に支持させられている。
【0079】このため、前記したように、可動円板59
とバックアップ板61との間に重り62と共に介設され
た潤滑用のグリースが、上記ダイアフラム78に付着し
て、このダイアフラム78の機能を損なわせるというこ
とは上記カバー体101により防止され、上記可動円板
59に円滑で迅速な摺動が確保される。
【0080】よって、上記スロットル弁40の閉弁動作
により、より良好な「応答性」が確保される。
【0081】上記可動円板59の外縁部とカバー体10
1の外縁部との間にはOリングであるシール102が介
設されている。この場合、上記カバー体101の外縁部
は、弾性体であってシール機能を兼ねる前記ダイアフラ
ム78の外縁部と、上記シール102とでそれぞれ弾性
的に圧接状に挟み付けられている。
【0082】このため、上記可動円板59、仕切板72
のダイアフラム78、およびカバー体101の各外縁部
同士の接合部は十分にシールされ、よって、この接合部
を通して、外部から負圧導入室73内に空気が流入する
ということは確実に防止される。
【0083】よって、この点でも、上記良好な「応答
性」が確保される。
【0084】図1において、上記バックアップ板61の
基部側には突起である係止部105が形成され、一方、
前記仕切板72の固定板77のボス部77aには、周方
向等間隔に被係止部106が複数形成され、これら被係
止部106は前記切欠溝94と互いに兼用されている。
【0085】上記駆動軸49の軸方向で、上記係止部1
05と被係止部106とが係脱自在に係止させられてお
り、この係止により、上記駆動軸49の軸心29回り
で、上記バックアップ板61に対する上記仕切板72の
自由な回転が阻止されている。
【0086】このため、上記変速装置22の組み立ての
際、上記係止部105と被係止部106とを係止させれ
ば、可動円板59やバックアップ板61に対する仕切板
72の位置決めが容易、かつ、正確にできる。また、上
記仕切板72を駆動軸49に前記締結具76により締結
させるとき、この締結具76に上記仕切板72が共回り
することが防止されて、この作業が円滑にできる。
【0087】また、上記した位置決めや共回りの防止の
ために、負圧導入通路80や大気導入通路81の一部を
構成している切欠溝94が利用されたため、その分、上
記負圧変速制御装置71の構成が簡単になる。
【0088】図1において、前記凹所91内の空間は、
軸受92により二つの室に仕切られているが、これら二
室は上記凹所91の内面に形成された連通溝108で互
いに連通させられている。このため、軸受92の軸方向
における各面が等圧となって、潤滑用のグリースがいず
れか一方の室から他方の室に吸引されて漏出する、とい
うことは防止される。
【0089】(第2の実施の形態)
【0090】図4は、第2の実施の形態を示している。
【0091】これによれば、上記変速装置22のVベル
ト巻掛手段53における駆動プーリ54と従動プーリ5
5とは、前記第1の実施の形態に比べて、上記駆動軸4
9の軸方向で互いに逆に配設されている。
【0092】他の構成や作用は、前記第1の実施の形態
と同様であるため、図面に共通の符号を付して、その説
明を省略する。
【0093】
【発明の効果】本発明による効果は、次の如くである。
【0094】請求項1の発明は、エンジンの吸気部にそ
の外部の空気を導入可能とさせる吸気通路を連通させる
と共に、この吸気通路を開閉させるスロットル弁を設
け、上記エンジンからの動力を入力した後、変速して車
輪側に出力するVベルト巻掛式変速装置を設け、この変
速装置がその外殻を構成する変速ケースと、この変速ケ
ースに支承されて一端部が上記エンジンに連動連結され
る駆動軸と、上記変速ケースに支承されて上記車輪側を
連動連結させる従動軸と、上記駆動軸と共に回転する駆
動プーリと、上記従動軸と共に回転する従動プーリと、
これら両プーリに巻き掛けられるVベルトとを備え、上
記駆動プーリが上記駆動軸に固定される固定円板と、こ
の固定円板に対面して上記駆動軸に軸方向にのみ摺動自
在に支持される可動円板と、この可動円板の背面側で上
記駆動軸に固定されるバックアップ板と、上記可動円板
とバックアップ板との間に介設される重りとを備え、上
記駆動プーリの回転に伴い上記重りに生じる遠心力によ
りこの重りが上記バックアップ板で支えられながら上記
可動円板を上記固定円板側に押動するようにした車両に
おいて、
【0095】上記バックアップ板を基準とし、上記可動
円板とは反対側で上記駆動軸に固定される仕切板を設
け、上記可動円板と仕切板の各外縁部を互いに接合させ
てこれらで囲まれる空間を負圧導入室とし、上記可動円
板の摺動で上記負圧導入室が拡縮自在となるようにし、
上記負圧導入室を上記スロットル弁よりも下流側の上記
吸気通路に連通させる負圧導入通路を設けると共に、上
記負圧導入室を大気側に連通させる大気導入通路を設
け、上記両通路をそれぞれ開閉させる開閉弁を設けてあ
る。
【0096】このため、エンジンの駆動に伴う車両の通
常の走行中に、上記開閉弁により負圧導入通路を閉とさ
せる一方、大気導入通路を開とさせれば、この大気導入
通路を通し、負圧導入室が大気圧に保たれる。
【0097】このため、変速装置の前記「自動変速作
用」により、車両に円滑な走行が得られる。
【0098】そして、上記したエンジンの駆動に伴う車
両の走行中で、これがある程度高速状態にあるときに
は、変速装置の「自動変速作用」により、この変速装置
による減速比は小さくされる。
【0099】ところで、上記した車両の高速走行中に、
これを減速させようとして、ライダーが上記スロットル
弁をほぼ全閉にまで急速に閉弁動作させたとき、上記開
閉弁により負圧導入通路を開とさせる一方、大気導入通
路を閉とさせれば、上記負圧導入室に前記吸気通路の負
圧が導入され、この負圧により、上記変速装置の重りの
遠心力に抗し、上記負圧導入室の容積が縮小するよう可
動円板が摺動させられ、つまり、この可動円板は上記固
定円板から離されることとなり、変速装置による減速比
が大きくされる。
【0100】そして、前記したスロットル弁の閉弁動作
により生じるエンジンブレーキは、上記した大きい減速
比のもとに作用することから、効果的なエンジンブレー
キが得られることとなる。
【0101】そして、上記したような効果的なエンジン
ブレーキは、変速装置に単一の負圧導入室を設けること
により達成されるのであり、よって、負圧変速制御装置
の構成が簡単であると共に、その分、負圧の制御がし易
くなるという効果が生じる。
【0102】請求項2の発明は、上記負圧導入通路に、
上記負圧導入室から上記吸気通路に向う空気の流動のみ
を許容するチェック弁を設けてある。
【0103】このため、上記負圧導入通路を通して一旦
負圧導入室に導入された負圧は、上記吸気通路の圧力変
動により逆流して低減させられるということは防止され
る。
【0104】よって、負圧変速制御装置により、変速装
置の減速比は確実に大きくされることから、効果的なエ
ンジンブレーキがより確実に得られることとなる。
【0105】請求項3の発明は、上記駆動軸に形成され
て一端部が上記負圧導入室に開口し他端部が上記エンジ
ンに連結されたのとは反対側の駆動軸の他端部から外部
に向って開口する連通路を設け、この連通路を上記負圧
導入通路と上記大気導入通路の少なくとも各一部に兼用
させてある。
【0106】このため、上記負圧導入通路と大気導入通
路とが互いに兼用されることとなり、その分、上記負圧
変速制御装置の構成が簡単になる。
【0107】請求項4の発明は、上記連通路の一端部を
上記負圧導入室のうち、上記バックアップ板と上記仕切
板との間の空間に開口させてあり、次の効果がある。
【0108】即ち、仮に、上記連通路の一端部を上記負
圧導入室のうちバックアップ板と仕切板との間に挟まれ
た空間に開口させると、上記連通路の一端部から駆動軸
の他端部に至る連通路の長さが長くなるが、上記構成に
よれば、上記連通路の長さがより短くなる。
【0109】よって、上記連通路を伝わる負圧の圧力損
失が小さく抑えられて、良好な「応答性」が確保され、
効果的なエンジンブレーキが得られる。
【0110】請求項5の発明は、上記バックアップ板に
貫通孔を形成してある。
【0111】このため、上記負圧導入通路を通して、ま
ず、上記負圧導入室のうち、上記負圧導入通路が開口す
るバックアップ板と負圧変速制御装置との間に挟まれた
空間が負圧にされるとき、この負圧は上記貫通孔を通し
て上記バックアップ板と可動円板との間に挟まれた空間
にも直ちに伝えられる。
【0112】よって、上記負圧導入室は、より迅速に全
体的に負圧にされることから、上記スロットル弁の閉弁
動作に対し、応答よく、上記負圧導入室内が全体的に負
圧にされて、上記可動円板が上記重りの遠心力に抗して
摺動し、上記変速装置の減速比が迅速に大きくされ、つ
まり、良好な「応答性」が得られて、効果的なエンジン
ブレーキが得られる。
【0113】請求項6の発明は、上記変速ケースの内面
に凹所を形成し、この凹所に上記連通路の他端部を連通
させ、一端部が上記凹所に連通し他端部が上記変速ケー
スの外部に連通する他の連通路を設け、上記他の連通路
を上記負圧導入通路と上記大気導入通路の少なくとも各
一部に兼用させてある。
【0114】このため、上記負圧導入通路と大気導入通
路とが互いに兼用されることとなり、その分、上記負圧
変速制御装置の構成が簡単になる。
【0115】請求項7の発明は、上記他の連通路を上記
変速ケースに形成してある。
【0116】このため、上記他の連通路を設けようとし
て別途の負圧管を設けることに比べて、部品点数の増加
が抑制され、よって、負圧変速制御装置の構成が簡単に
なる。
【0117】請求項8の発明は、上記開閉弁により上記
負圧導入通路を開とさせるとき、この開に先立って上記
開閉弁により上記大気導入通路を閉とさせるようにして
ある。
【0118】このため、上記したように、スロットル弁
を閉弁動作させたとき、まず、上記大気導入通路の閉に
よって上記負圧導入室が密閉状態とされ、この状態か
ら、上記負圧導入通路を通して上記負圧導入室に負圧が
導入されることとなる。
【0119】よって、上記大気導入通路を通して上記負
圧導入室に流入する空気を、上記負圧導入通路が吸気通
路側に吸入する、ということは未然に防止され、このた
め、良好な「応答性」が確保される。
【0120】請求項9の発明は、上記駆動軸に対する上
記可動円板の摺動部にシールを介設してある。
【0121】このため、上記負圧導入室を負圧にしたと
き、上記摺動部を通して上記負圧導入室内に外部の空気
が流入することは、上記シールによって防止される。
【0122】よって、上記スロットル弁の閉弁動作に対
し、更に良好な「応答性」が確保される。
【0123】請求項10の発明は、上記仕切板をダイア
フラムで構成し、上記駆動軸とほぼ同じ軸心上に設けら
れて上記ダイアフラムを上記バックアップ板側から覆う
環状のカバー体を設け、このカバー体の外縁部を上記可
動円板の外縁部に支持させてある。
【0124】このため、可動円板とバックアップ板との
間に重りと共に介設された潤滑用のグリースが、上記ダ
イアフラムに付着して、このダイアフラムの機能を損な
わせるということは上記カバー体により防止され、上記
可動円板に円滑で迅速な摺動が確保される。
【0125】よって、上記スロットル弁の閉弁動作によ
り、より良好な「応答性」が確保される。
【0126】請求項11の発明は、上記可動円板の外縁
部と上記カバー体の外縁部との間にシールを介設してあ
る。
【0127】このため、上記可動円板とカバー体の各外
縁部同士の接合部は十分にシールされ、よって、この接
合部を通して、外部から負圧導入室内に空気が流入する
ということは確実に防止される。
【0128】よって、この点でも、上記良好な「応答
性」が確保される。
【0129】請求項12の発明は、上記バックアップ板
に係止部を形成する一方、上記仕切板に被係止部を形成
し、上記駆動軸の軸方向で、上記係止部と被係止部とを
係脱自在に係止させ、この係止により、上記駆動軸の軸
心回りで、上記バックアップ板に対する上記仕切板の回
転が阻止されるようにしてある。
【0130】このため、上記変速装置の組み立ての際、
上記係止部と被係止部とを係止させれば、可動円板やバ
ックアップ板に対する仕切板の位置決めが容易、かつ、
正確にできる。また、上記仕切板を駆動軸に締結させる
とき、この締結に上記仕切板が共回りすることが防止さ
れて、この作業が円滑にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態で、変速装置の平面断面図で
ある。
【図2】第1の実施の形態で、車両の全体側面線図であ
る。
【図3】第1の実施の形態で、駆動装置の全体線図であ
る。
【図4】第2の実施の形態で、図1に相当する図であ
る。
【符号の説明】
1 車両 2 車体 3 車輪 4 車輪 5 走行面 17 駆動装置 21 エンジン 22 変速装置 28 クランクケース 29 軸心 30 クランク軸 31 シリンダ 36 吸気通路 37 空気 40 スロットル弁 45 変速ケース 49 駆動軸 49a 一端部 49b 他端部 50 軸心 51 従動軸 53 Vベルト巻掛手段 54 駆動プーリ 55 従動プーリ 56 Vベルト 58 固定円板 59 可動円板 61 バックアップ板 62 重り 64 固定円板 65 可動円板 67 ばね 71 負圧変速制御装置 72 仕切板 73 負圧導入室 77 固定板 78 ダイアフラム 80 負圧導入通路 81 大気導入通路 82 開閉弁 83 開閉弁 86 エンジン制御装置 89 チェック弁 91 凹所 96 連通路 97 他の連通路 99 貫通孔 100 シール 101 カバー体 102 シール 105 係止部 106 被係止部

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの吸気部にその外部の空気を導
    入可能とさせる吸気通路を連通させると共に、この吸気
    通路を開閉させるスロットル弁を設け、上記エンジンか
    らの動力を入力した後、変速して車輪側に出力するVベ
    ルト巻掛式変速装置を設け、この変速装置がその外殻を
    構成する変速ケースと、この変速ケースに支承されて一
    端部が上記エンジンに連動連結される駆動軸と、上記変
    速ケースに支承されて上記車輪側を連動連結させる従動
    軸と、上記駆動軸と共に回転する駆動プーリと、上記従
    動軸と共に回転する従動プーリと、これら両プーリに巻
    き掛けられるVベルトとを備え、上記駆動プーリが上記
    駆動軸に固定される固定円板と、この固定円板に対面し
    て上記駆動軸に軸方向にのみ摺動自在に支持される可動
    円板と、この可動円板の背面側で上記駆動軸に固定され
    るバックアップ板と、上記可動円板とバックアップ板と
    の間に介設される重りとを備え、上記駆動プーリの回転
    に伴い上記重りに生じる遠心力によりこの重りが上記バ
    ックアップ板で支えられながら上記可動円板を上記固定
    円板側に押動するようにした車両において、 上記バックアップ板を基準とし、上記可動円板とは反対
    側で上記駆動軸に固定される仕切板を設け、上記可動円
    板と仕切板の各外縁部を互いに接合させてこれらで囲ま
    れる空間を負圧導入室とし、上記可動円板の摺動で上記
    負圧導入室が拡縮自在となるようにし、上記負圧導入室
    を上記スロットル弁よりも下流側の上記吸気通路に連通
    させる負圧導入通路を設けると共に、上記負圧導入室を
    大気側に連通させる大気導入通路を設け、上記両通路を
    それぞれ開閉させる開閉弁を設けた車両の負圧変速制御
    装置。
  2. 【請求項2】 上記負圧導入通路に、上記負圧導入室か
    ら上記吸気通路に向う空気の流動のみを許容するチェッ
    ク弁を設けた請求項1に記載の車両の負圧変速制御装
    置。
  3. 【請求項3】 上記駆動軸に形成されて一端部が上記負
    圧導入室に開口し他端部が上記エンジンに連結されたの
    とは反対側の駆動軸の他端部から外部に向って開口する
    連通路を設け、この連通路を上記負圧導入通路と上記大
    気導入通路の少なくとも各一部に兼用させた請求項1、
    もしくは2に記載の車両の負圧変速制御装置。
  4. 【請求項4】 上記連通路の一端部を上記負圧導入室の
    うち、上記バックアップ板と上記仕切板との間の空間に
    開口させた請求項3に記載の車両の負圧変速制御装置。
  5. 【請求項5】 上記バックアップ板に貫通孔を形成した
    請求項1から4のうちいずれか1つに記載の車両の負圧
    変速制御装置。
  6. 【請求項6】 上記変速ケースの内面に凹所を形成し、
    この凹所に上記連通路の他端部を連通させ、一端部が上
    記凹所に連通し他端部が上記変速ケースの外部に連通す
    る他の連通路を設け、上記他の連通路を上記負圧導入通
    路と上記大気導入通路の少なくとも各一部に兼用させた
    請求項3から5のうちいずれか1つに記載の車両の負圧
    変速制御装置。
  7. 【請求項7】 上記他の連通路を上記変速ケースに形成
    した請求項6に記載の車両の負圧変速制御装置。
  8. 【請求項8】 上記開閉弁により上記負圧導入通路を開
    とさせるとき、この開に先立って上記開閉弁により上記
    大気導入通路を閉とさせるようにした請求項1から7の
    うちいずれか1つに記載の車両の負圧変速制御装置。
  9. 【請求項9】 上記駆動軸に対する上記可動円板の摺動
    部にシールを介設した請求項1から8のうちいずれか1
    つに記載の車両の負圧変速制御装置。
  10. 【請求項10】 上記仕切板をダイアフラムで構成し、
    上記駆動軸とほぼ同じ軸心上に設けられて上記ダイアフ
    ラムを上記バックアップ板側から覆う環状のカバー体を
    設け、このカバー体の外縁部を上記可動円板の外縁部に
    支持させた請求項1から9のうちいずれか1つに記載の
    車両の負圧変速制御装置。
  11. 【請求項11】 上記可動円板の外縁部と上記カバー体
    の外縁部との間にシールを介設した請求項10に記載の
    車両の負圧変速制御装置。
  12. 【請求項12】 上記バックアップ板に係止部を形成す
    る一方、上記仕切板に被係止部を形成し、上記駆動軸の
    軸方向で、上記係止部と被係止部とを係脱自在に係止さ
    せ、この係止により、上記駆動軸の軸心回りで、上記バ
    ックアップ板に対する上記仕切板の回転が阻止されるよ
    うにした請求項1から11のうちいずれか1つに記載の
    車両の負圧変速制御装置。
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