JPH11233918A - 複合材料原板の切断方法及び複合材料原板 - Google Patents

複合材料原板の切断方法及び複合材料原板

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JPH11233918A
JPH11233918A JP3179798A JP3179798A JPH11233918A JP H11233918 A JPH11233918 A JP H11233918A JP 3179798 A JP3179798 A JP 3179798A JP 3179798 A JP3179798 A JP 3179798A JP H11233918 A JPH11233918 A JP H11233918A
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良幸 内野々
Takuya Nakatani
卓也 中谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形品にメッキ回路が施された複合材料原板
から製品を切断して得るに当たり、製品となる部位側に
バリや剥離を生じさせない。 【解決手段】 成形品1にメッキ回路2が施された複合
材料原板3から製品4を切断して得るに当たり、切断に
より不用となる側に切断によるバリや回路剥離を発生さ
せて製品4側に切断によるバリや回路剥離を発生させな
いようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、成形品にメッキ回
路が施された複合材料原板から製品を切断するための複
合材料原板の切断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】立体回路基板のような製品4を得るに当
たっては、まず、ポリフタルアミド(PPA)、液晶ポ
リマー(LCP)、ポリフェニレンオキサイド(PP
S)等により図1(a)のようなスルホール5付きの成
形品1を形成し、次に、この成形品1の全面に銅スパッ
タリング(0.1〜1μm)を行い、次に、レーザで回
路の輪郭部分の電気銅膜を除去し、その後、回路部分に
電気メッキ(20μm)を施し、次に、非回路部分の銅
膜をソフトエッチングし、次に、回路部分に電気ニッケ
ルメッキや電気金メッキを施すことにより、図1(b)
に示すような成形品1にメッキ回路2が施された複合材
料原板3を形成する。次に、上記のようにして製造した
複合材料原板3を図1(b)の線イ、線ロ、線ハ、線ニ
のように切断して図2に示すような製品4である立体回
路基板を得るようになっている。ここで、図1(b)に
おいてはAの部位は切断後必要となる部位(つまり立体
回路基板となる部位)であり、Bで示す部位は切断後不
用となる部位であり、切断により個々に独立した立体回
路基板が得られることになる。そして切断に当たっては
切断ブレード7により図3に示すように内面に金属メッ
キよりなる金属膜6を形成したスルホール5部分を横切
るようにして切断するようになっている。これは、成形
品1の両面にメッキ回路2を形成して複合材料原板3を
形成するに当たり、両面にメッキ回路2を形成し且つ両
面のメッキ回路2を電気的に接続するために内面に金属
メッキよりなる金属膜6を有するスルホール5が必要と
なるが、金属膜5(スルホールメッキ)を内面に有する
スルホール5部分を横切って切断することで、形成され
る立体回路基板に両面の回路部分を電気的に接続するた
めの金属膜5を施したスルホール5の一部のみが略U字
状に残り、これにより形成される立体回路基板の上下の
回路部分を電気的に接続する部分を小さくし、結果的に
立体回路基板の小型化を図るようになっている。
【0003】ところで、上記のように、成形品1にメッ
キ回路2が施された複合材料原板3を切断ブレード7に
より切断する際、上記のように複合材料原板3のスルホ
ール5部分を横切るようにして切断する必要があるが、
スルホール5部分を横切るように切断する場合、通常は
スルホール5の内面のうち切断ブレード7の進行方向の
前方側に位置する内面に設けた金属膜6が切断により図
5(b)のようにバリが発生したり、あるいは図5
(c)のように剥離を生じたりする。そして、複合材料
原板3を切断して得た製品4である立体回路基板の側端
面に形成されたU字状部の内面に存在する金属膜に切断
バリや剥離が生じ、商品価値を著しく低下させるという
問題がある。添付図面においてDはバリを示し、Eは剥
離部を示している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の従来例
の問題点に鑑みて発明したものであって、成形品にメッ
キ回路が施された複合材料原板から製品を切断して得る
に当たり、製品となる部位側にバリや剥離を生じさせな
いか、あるいはバリや剥離を生じさせにくくして、商品
価値を低下させないようにできる複合材料原板の切断方
法及び複合材料原板を提供することを課題とするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の本発明の課題を解
決するために、本発明の複合材料原板の切断方法は、成
形品1にメッキ回路2が施された複合材料原板3から製
品4を切断して得るに当たり、切断により不用となる側
に切断によるバリや回路剥離を発生させて製品4側に切
断によるバリや回路剥離を発生させないようにすること
を特徴とするものである。このような方法を採用するこ
とで、製品4側にバリや回路剥離が生じないようにでき
るものである。
【0006】また、複合材料原板3に孔内面に金属膜6
を有するスルホール5を設け、このスルホール5を横切
るように切断ブレード7により切断するに当たり、スル
ホール5の内面のうち切断ブレードの進行方向の前方側
に位置する前方側内面5aと、切断ブレード7の外周端
面とを非平行とすることが好ましい。このような方法と
することで、切断ブレード7の進行方向に位置するスル
ホール5の内面と切断ブレード7の外周端面とを非平行
とするという簡単な方法で、切断により不用となる部位
にバリや回路剥離を発生させて、製品4側に切断による
バリや回路剥離を発生させないようにできるものであ
る。
【0007】また、スルホール5の内面のうち切断ブレ
ード7の進行方向の前方側に位置するスルホール5の前
方側内面5aを、切断ブレード7の進行方向とのなす角
度が非直角となるように傾斜させることが好ましい。こ
のようにすることで、スルホール5の前方側内面5a
を、切断ブレード7の進行方向とのなす角度が非直角と
なるように傾斜させという簡単な構成で、製品4側に切
断によるバリや回路剥離を発生させないようにできるも
のである。
【0008】また、切断ブレード7の進行方向に対して
切断ブレード7の外周端面を非直角となるように傾斜さ
せることが好ましい。このようにすることで、切断ブレ
ード7の進行方向に対して切断ブレード7の外周端面を
非直角となるように傾斜させるという簡単な構成で、製
品4側に切断によるバリや回路剥離を発生させないよう
にできるものである。
【0009】また、複合材料原板3の切断面における切
断ブレード7の接線方向と水平方向とのなす角度が大き
い部位においては切断をし且つ切断ブレード7の接線方
向と水平方向とのなす角度が小さい部位においては切断
をしないように、複合材料原板3の切断ブレード7の接
線方向と水平方向とのなす角度が小さい部位をあらかじ
め除去して溝部3aとしたものを切断ブレード7で切断
することが好ましい。つまり、複合材料原板3の切断面
における切断ブレード7の接線方向と水平方向とのなす
角度が大きい部位においては、スルホール5の前方側内
面5aの金属膜6を成形品1側に押すようにして切断す
るために金属膜6のバリや剥離が生じないが、切断ブレ
ード7の接線方向と水平方向とのなす角度が小さい部位
においては、スルホール5の前方側内面5aの金属膜6
を成形品1から剥がす方向に押すようにして切断するた
めに金属膜6のバリや剥離が生じやすいものであり、こ
のため、上記のように、複合材料原板3の切断ブレード
7の接線方向と水平方向とのなす角度が小さい部位をあ
らかじめ除去して溝部3aとすることで、切断ブレード
7がバリが生じやすい所においては当たらず、バリや剥
離を発生させないようにできるものである。
【0010】また、本発明の複合材料原板の切断方法
は、成形品1にメッキ回路2が施された複合材料原板3
から製品4を切断して得るに当たり、切断方向にブレー
ド厚みの異なる複数の切断ブレード7を設けて、厚みの
薄い切断ブレード7aで先行切断した後に厚みの薄い切
断ブレード7bにより切断することを特徴とするもので
あってもよい。このような方法を採用することで、厚み
の薄い切断ブレード7aで先行して切断することで、厚
みの薄い切断ブレード7aに見合った小さいバリや回路
隔離が生じるが、この小さいバリや回路剥離を厚みの厚
い切断ブレード7bで切断して除去し、しかも厚みの厚
い切断ブレード7bの厚み方向の一部が厚みの薄い切断
ブレード7aが切断して生じた隙間(つまり厚みの薄い
切断ブレード7aの通過跡の隙間)を通過することで、
厚みの厚い切断ブレード7bによるバリや回路剥離を極
力無くすことができることになる。
【0011】また、隣接する切断ブレード7の回転方向
を反対とすることが好ましい。しかして、複合材料原板
3の切断面における切断ブレード7の接線方向と水平方
向とのなす角度が大きい部位においては、スルホール5
の金属膜6を成形品1側に押すようにして切断するため
に金属膜6のバリや剥離が生じず、切断ブレード7の接
線方向と水平方向とのなす角度が小さい部位において
は、スルホール5の金属膜6を成形品1から剥がす方向
に押すようにして切断するために金属膜6のバリや剥離
が生じるが、上記のように、隣接する切断ブレード7の
回転方向を反対とすることで、厚みの薄い切断ブレード
7aで切断する際に切断ブレード7aと水平方向とのな
す角度が小さい部位(つまり厚みの薄い切断ブレード7
aにおいてバリや剥離が生じる部位)が、後続の厚みの
厚い切断ブレード7bによる切断する際に切断ブレード
7bと水平方向とのなす角度が大きい部位(つまり厚み
の厚い切断ブレード7bにより金属膜6が成形品1側に
押される部位)となって、厚みの薄い切断ブレード7a
により生じたバリや剥離が厚みの厚い切断ブレード7b
による切断によりバリや剥離を成形品1側に押しつける
ようにして切断することになり、これにより厚みの薄い
切断ブレード7aにより生じたバリや剥離を奇麗に切断
除去できることになる。
【0012】また、本発明の複合材料原板の切断方法
は、成形品1にメッキ回路2が施された複合材料原板3
から製品4を切断して得るに当たり、切断方向に複数の
切断ブレード7を設け、複数の切断ブレード7の厚み方
向のセンターをずらすことを特徴とするものであっても
よい。このような方法を採用することで、先行する切断
ブレード7cで切断して発生したばりや回路剥離を後行
する切断ブレード7dにより切断除去し、しかも、後行
する切断ブレード7dの厚み方向の一部が先行する切断
ブレード7cで切断して生じた隙間(つまり先行する切
断ブレード7cの通過跡の隙間)を通過することで、後
行する切断ブレード7dによるバリや回路剥離を極力無
くすことができることになる。
【0013】また、隣接する切断ブレード7の回転方向
を反対とすることが好ましい。このようにすることで、
前述と同様に、先行する切断ブレード7cにより生じた
バリや剥離が後行する切断ブレード7dによる切断によ
りバリや剥離を成形品1側に押しつけるようにして切断
することになって先行する切断ブレード7cにより生じ
たバリや剥離を奇麗に切断除去できることになる。
【0014】また、複合材料原板3に孔内面に金属膜6
を有するスルホール5を設け、このスルホール5を横切
るように切断ブレード7により切断するに当たり、スル
ホール5内に切断後に除去できる材料よりなる充填物1
1を埋めた状態で切断ブレード7で切断することが好ま
しい。このようにすることで、切断ブレード7で充填物
11を埋めたスルホール5を横切るように切断するに当
たり、スルホール5の内面に存在する金属膜6に切断に
よりバリが生じたり、回路剥離が生じたりしないで切断
することができる。そして、切断後には充填物11を除
去するものである。
【0015】また、複合材料原板3に孔内面に金属膜6
を有するスルホール5を設け、このスルホール5を横切
るように切断ブレード7により切断するに当たり、スル
ホール5の内面の少なくとも切断ブレード7で切断され
る部位に金属膜6を形成しない状態で切断することが好
ましい。このようにすることで、切断ブレード7でスル
ホール5を横切るように切断するに当たり、バリや回路
隔離等が生じないものである。
【0016】また、スルホール5の内面に形成されてい
る金属膜6の付着物を化学的に除去して目詰まりがない
状態にした切断ブレード7を用いて切断することが好ま
しい。このようにすることで、切断ブレード7に切断の
際に金属膜6が目詰まりしても、これを除去して目詰ま
りのない状態の切断ブレード7で切断することができる
ことになる。
【0017】また、結合材8により多数の研磨材9を結
合して構成した切断ブレード7の外端部の結合材8を化
学的に除去して研磨材9を露出した後、この切断ブレー
ド7を用いて切断することが好ましい。このようにする
ことで、研磨材9を切断ブレード7の外端部に新たに露
出させた状態で切断することができることになる。ま
た、本発明の複合材料原板3は、スルホール5の内面の
うち切断ブレード7の進行方向の前方側に位置するスル
ホール5の前方側内面5aを、切断ブレード7の進行方
向とのなす角度が非直角となるように傾斜させて成るこ
とを特徴とするものである。このような構成とすること
で、簡単な構成で、切断により不用となる部位にバリや
回路剥離を発生させて、製品4側に切断によるバリや回
路剥離を発生させないようにできるものである。
【0018】また、複合材料原板3が、複合材料原板3
の切断面における切断ブレード7の接線方向と水平方向
とのなす角度が大きい部位においては切断をし且つ切断
ブレード7の接線方向と水平方向とのなす角度が小さい
部位においては切断をしないように、複合材料原板3の
切断ブレード7の接線方向と水平方向とのなす角度が小
さい部位を除去して溝部3aとしてあることを特徴とす
るものであってもよい。このような構成とすることで、
簡単な構成で、切断によるバリや剥離の発生を防止する
ことができる。
【0019】また、複合材料原板3が、スルホール5の
内面の少なくとも切断ブレード7で切断される部位に金
属膜を形成しないことを特徴とするものであってもよ
い。このような構成とすることで、簡単な構成でバリや
回路隔離等が生じないようにできる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明を以下添付図面に示す実施
形態に基づいて説明する。成形品1にメッキ回路2が施
された複合材料原板3は、従来例で述べたのと同様にし
て得たものである。すなわち、ポリフタルアミド(PP
A)、液晶ポリマー(LCP)、ポリフェニレンオキサ
イド(PPS)等により図1(a)のようなスルホール
付きの成形品1を形成し、次に、この成形品1の全面に
銅スパッタリング(0.1〜1μm)を行い、次に、レ
ーザで回路の輪郭部分の電気銅膜を除去し、その後、回
路部分に電気メッキ(20μm)を施し、次に、非回路
部分の銅膜をソフトエッチングし、次に、回路部分に電
気ニッケルメッキや電気金メッキを施すことにより、図
1(b)に示すような成形品1にメッキ回路12が施さ
れた複合材料原板3を形成するものである。
【0021】そして、上記のようにして製造した複合材
料原板3を図1(b)の線イ、線ロ、線ハ、線ニのよう
に切断して図2に示すような立体回路基板のような製品
4(以下立体回路基板4として説明する)を得るように
なっている。ここで、図1(b)においてはAの部位は
切断後必要となる部位(つまり立体回路基板4となる部
位)であり、Bで示す部位は切断後不用となる部位であ
り、切断により個々に独立した立体回路基板4が得られ
ることになる。この立体回路基板4は図3のように金属
膜6(スルホールメッキ)を内面に有するスルホール5
部分を横切って切断して得るものである。ここで、図1
(b)は切断前の状態を示しておりメッキ給電が断線し
ないように導通用メッキ部14により個々のメッキ回路
2がつながっており、スルホール5部分を横切るように
線イ、ロで切断することで、図2に示すように、個々の
メッキ回路2を独立させることができるのである。図3
において16は接着テープであって、載置題17に接着
テープ16により複合材料原板3を接着して載置し、こ
の状態で切断ブレード7により切断することで、得られ
た個々の独立した立体回路基板4が切断直後にばらばら
に分離しないようになっている。
【0022】ここで、円板状の切断ブレード7で成形品
1にメッキ回路2が施された複合材料原板3をスルホー
ル5部分を横切るように切断する場合、通常、図4に示
すように、円板状の切断ブレード7が進行方向の前部が
上から下に向けて回転(つまり、図4において時計回り
に回転)しながら内面に金属膜6を設けたスルホール5
を横切って切断する際、図5(b)乃至図5(e)に示
すようにスルホール5の内面のうち切断ブレード7の進
行方向(切断方向)の前方側に位置するスルホール5の
前方側内面5aの下部にバリや剥離が生じすることにな
る。これは、切断ブレード7により切断する際、複合材
料原板3の切断面における切断ブレード7の接線方向と
水平方向とのなす角度θ1 が大きい部位(M1 の位置が
上記角度が最も大きい)においては、矢印cに示すよう
にスルホール5の前方側内面5aの金属膜6を成形品1
側に押すようにして切断するために金属膜6のバリや剥
離が生じないが、切断ブレード7の接線方向と水平方向
とのなす角度θ2 が小さい部位(M2 の位置が上記角度
が最も小さい)においては、矢印dに示すようにスルホ
ール5の前方側内面5aの金属膜6を成形品1から剥が
す方向に押すようにして切断するために金属膜6のバリ
や剥離が生じやすいものである。このため、切断ブレー
ド7が進行方向の前部が上から下に向けて回転しながら
切断するものにおいては、スルホール5の前方側内面5
aの下部にバリや剥離が発生するのである。同様の理由
で、通常は採用されないが、理論的には切断ブレード7
が切断方向において下から上に向けて回転(つまり、上
記とは逆に反時計回りに回転)しながら切断する場合に
は、スルホール5の後方側内面5bの下部にバリや剥離
が発生する。そして、これらバリや剥離、特にバリは切
断ブレード7の厚みと略等しい幅となっている。
【0023】しかして、本発明は、上記のような成形品
1にメッキ回路2を施された複合材料原板3を切断して
立体回路基板4を得るにあたって、立体回路基板4側に
できるだけバリや回路剥離が生じないようにするための
切断方法に特徴がある。すなわち、本発明においては、
成形品1にメッキ回路2が施された複合材料原板3から
製品4を切断して得るに当たり、切断により不用となる
部位B側に切断によるバリや回路剥離を発生させて切断
後必要となる部位A(つまり立体回路基板4となる部
位)側に切断によるバリや回路剥離を発生させないよう
に切断することに特徴がある。
【0024】切断により不用となる部位B側に切断によ
るバリや回路剥離を発生させて切断後必要となる部位A
(つまり立体回路基板4となる部位)側に切断によるバ
リや回路剥離を発生させないように切断するに当たって
は、例えば、切断ブレード7によりスルホール5を横切
るように切断するに当たって、スルホール5の内面のう
ち切断ブレード7の進行方向の前方側に位置する前方側
内面5aと、切断ブレード7の外周端面とを非平行とす
るものである。
【0025】図5(a)のように円板状の切断ブレード
7の外周端面とスルホールのスルホール5の内面のうち
切断ブレード7の進行方向の前方側に位置する前方側内
面5aとのなす角度が0°(つまり、スルホール5の内
面のうち切断ブレード7の進行方向の前方側に位置する
前方側内面5aと、切断ブレード7の外周端面とが平
行)の場合、図5(b)乃至(e)のように切断後必要
となる部位A側にバリや剥離が生じるか、切断により不
用となる部位B側にバリや剥離が生じるかは、いずれも
50%の確率である。図においてDはバリを示し、Eは
剥離部を示している。そこで、スルホール5の内面のう
ち切断ブレードの進行方向の前方側に位置する前方側内
面5aと、切断ブレード7の外周端面とを非平行とする
ことで、切断ブレード7のが外周端面部の両側のエッジ
のうち、一方のエッジが常に先行してスルホール5の前
方側内面5aに当たって切断を開始し、他方のエッジが
常に後続してスルホール5の前方側内面5aに当たって
切断することになり、この結果、先にエッジが当たった
方には常にバリや剥離が生じることなく、後続するエッ
ジにより切断される側に切断ブレード7の肉厚に略等し
いバリやあるいは剥離が生じることになる。したがっ
て、先行してエッジが当たって切断される側を切断後必
要となる部位A(つまり立体回路基板4となる部位)と
し、後行してエッジが当たって切断される側を切断後不
用となる部位B側となるように切断することで、常に、
切断により不用となる部位B側に切断によるバリや回路
剥離を発生させて切断後必要となる部位A側に切断によ
るバリや回路剥離を発生させないように切断することが
できるのである。
【0026】図6にはスルホール5の前方側内面5a
と、切断ブレード7の外周端面とを非平行として切断す
る一実施形態が示してある。この実施形態においては、
スルホール5の内面のうち切断ブレード7の進行方向の
前方側に位置するスルホール5の前方側内面5aを、切
断ブレード7の進行方向とのなす角度が非直角となるよ
うに傾斜させてある。これにより、切断ブレード7外周
端面部の両側のエッジE 1 、E2 のうち、一方のエッジ
1 が常に先行してスルホール5の前方側内面5aに当
たって切断を開始し、他方のエッジE2 が常に後続して
スルホール5の前方側内面5aに当たって切断するもの
であり、このため、先行するエッジE1 が当たって切断
される側を切断後必要となる部位Aとし、後行するエッ
ジE2 が当たって切断される側を切断後不用となる部位
B側となるように切断するものであり、これにより常
に、切断により不用となる部位B側に切断によるバリや
回路剥離を発生させて切断後必要となる部位A側に切断
によるバリや回路剥離を発生させないように切断するこ
とができることになる。ここで、スルホール5の内面の
うち切断ブレード7の進行方向の前方側に位置するスル
ホール5の前方側内面5aを、切断ブレード7の進行方
向とのなす角度が非直角となるように傾斜させるに当た
っては、図6(a)のように平面視において直線状に傾
斜させてもよく、あるいは図6(c)のように平面視に
おいて弧状に傾斜させてもよい。
【0027】図7にはスルホール5の前方側内面5a
と、切断ブレード7の外周端面とを非平行として切断す
る他の実施形態が示してある。この実施形態において
は、切断ブレード7の進行方向に対して切断ブレード7
の外周端面を非直角となるように傾斜させてある。これ
により、切断ブレード7の外周端面部の両側のエッジE
1、E2 のうち、一方のエッジE1 が常に先行してスル
ホール5の前方側内面5aに当たって切断を開始し、他
方のエッジE2 が常に後続してスルホール5の前方側内
面5aに当たって切断するものであり、このため、先行
するエッジE1 が当たって切断される側を切断後必要と
なる部位Aとし、後行するE2 が当たって切断される側
を切断後不用となる部位B側となるように切断するもの
であり、これにより常に、切断により不用となる部位B
側に切断によるバリや回路剥離を発生させて切断後必要
となる部位A側に切断によるバリや回路剥離を発生させ
ないように切断することができることになる。
【0028】次に、本発明の他の実施形態につき説明す
る。すなわち、上記各実施形態においては、成形品1に
メッキ回路2を施された複合材料原板3を切断ブレード
7により切断して立体回路基板4を得るにあたって、切
断により不用となる部位B側に切断によるバリや回路剥
離を発生させて切断後必要となる部位A(つまり立体回
路基板4となる部位)側に切断によるバリや回路剥離を
発生させないように切断する例につき説明したが、本実
施形態においては、切断ブレード7により切断する際に
できるだけバリや剥離の発生を無くすようにすることに
特徴がある。
【0029】すなわち、図4に示すように、切断ブレー
ド7により切断する際、複合材料原板3の切断面におけ
る切断ブレード7の接線方向と水平方向とのなす角度が
大きい部位(M1 の位置が上記角度が最も大きい)にお
いては、矢印cに示すようにスルホール5の前方側内面
5aの金属膜6を成形品1側に押すようにして切断する
ために金属膜6のバリや剥離が生じない。しかしなが
ら、切断ブレード7の接線方向と水平方向とのなす角度
が小さい部位(M2 の位置が上記角度が最も小さい)に
おいては、矢印dに示すようにスルホール5の前方側内
面5aの金属膜6を成形品1から剥がす方向に押すよう
にして切断するために金属膜6のバリや剥離が生じやす
いものである。このため、本実施形態においては、図8
のように、複合材料原板3の切断ブレード7による切断
位置において、複合材料原板3の切断ブレード7の接線
方向と水平方向とのなす角度が小さい部位をあらかじめ
除去して溝部3aとしてある。このように、切断ブレー
ド7による切断時に金属膜6が剥がれようとする方向に
切断ブレード7により押される部位を極力無くして、図
8(b)のように切断ブレード7により切断する際に切
断ブレード7の下部が溝部3a内を通過して複合材料原
板3に当たらないようにし、これによりバリや剥離を発
生させないようにするものである。
【0030】次に、本発明の更に他の実施形態につき図
9に基づいて説明する。本実施形態においては、成形品
1にメッキ回路2が施された複合材料原板3から製品4
を切断して得るに当たり、切断方向にブレード厚みの異
なる複数の切断ブレード7を設けて、厚みの薄い切断ブ
レード7aで先行切断した後を厚みの厚い切断ブレード
7bにより切断することに特徴がある。すなわち、厚み
がa寸法の厚みの薄い切断ブレード7aにより先行して
切断すると、厚みの薄い切断ブレード7aに見合った小
さいバリや回路隔離が生じる。この場合生じるバリは厚
みの薄い切断ブレード7aの厚みaと略同じ寸法であ
る。次に、厚みがb寸法の厚みの厚い切断ブレード7b
により切断することで、上記厚みの薄い切断ブレード7
aの切断により生じた小さいバリや回路剥離が後続する
厚みの厚い切断ブレード7bにより切断して除去され
る。ここで、厚みの厚い切断ブレード7bの厚み方向の
一部は厚みの薄い切断ブレード7aが切断して生じた隙
間(つまり厚みの薄い切断ブレード7aの通過跡の隙
間)を通過することになり、この結果、後続の切断ブレ
ード7bにより形成されるバリや剥離は(b−a)/2
の幅となり、バリや剥離を小さくできて、許容範囲内に
収めることができるものである。例えば、a=0.2m
m、b=0.4mmとすると、(b−a)/2=0.1
mmとなり、厚みがa=0.2mm寸法の薄い切断ブレ
ード7により切断しただけの場合に比べて、0.1mm
バリの幅を狭くできるものである。
【0031】ここで、隣接する切断ブレード7の回転方
向を反対とすることが好ましい。つまり、先行して切断
する厚みの薄い切断ブレード7aの回転方向と、後続し
て切断する厚みの厚い切断ブレード7bの回転方向とを
反対方向としてある。図10に示す実施形態において
は、先行して切断する厚みの薄い切断ブレード7aの回
転方向を進行方向の前部が上から下に回転する(図10
において時計方向に回転する)ようにし、後続して切断
する厚みの厚い切断ブレード7bの回転方向を進行方向
の前部が下から上に回転する(図10において反計方向
に回転する)ようにしてある。これにより、時計方向に
回転する厚みの薄い切断ブレード7aによる切断で、ス
ルホール5の前方側内面5aの下部にばりや剥離が生じ
るが、この前方側内面5aの下部に生じたばりや剥離部
分を反時計回りに回転する後続の厚みの厚み切断ブレー
ド7bにより切断する際、前方側内面5aの下部に生じ
たばりや剥離部分を厚みの厚い切断ブレード7bにより
成形品1側に押し込むようにして切断するため厚みの薄
い切断ブレード7aにより生じたバリを奇麗に除去し、
剥離部分を押圧して奇麗に密接できることになる。この
場合、新たに、後行する厚みの厚み切断ブレード7bに
よりスルホール5の後方側内面5b部分にバリや剥離が
生じるが、このばりや剥離は前述のように(b−a)/
2の幅となり、バリや剥離を小さくできて、許容範囲内
に収めることができるものである。
【0032】次に、本発明の更に他の実施形態につき図
11に基づいて説明する。本実施形態においては、成形
品1にメッキ回路2が施された複合材料原板3から製品
4を切断して得るに当たり、切断方向に切断ブレード7
を複数個設け、この切断方向に複数個設けた切断ブレー
ド7の厚み方向のセンターをずらして切断することに特
徴がある。すなわち、先行する切断ブレード7cで切断
し、続いて後行する切断ブレード7dにより切断するの
であるが、この場合、切断方向に複数個設けた切断ブレ
ード7の厚み方向のセンターをずらしてある(図11に
おいてL1 は先行する切断ブレード7cの厚み方向のセ
ンターであり、L2 は後行する切断ぶれード7dの厚み
方向のセンターである)ので、先行する切断ブレード7
cの切断により発生したばりや回路剥離が後行する切断
ブレード7dにより切断除去されることになる。ここ
で、後行する切断ブレード7dの厚み方向の一部が先行
する切断ブレード7cで切断して生じた隙間(つまり先
行する切断ブレード7cの通過跡の隙間)を通過するこ
とで、後行する切断ブレード7dによるバリや回路剥離
の幅が小さくなって、許容範囲に収めることができるも
のである。本実施形態においては、複数の切断ブレード
7として同じ厚みのものを使用することが可能となるも
のである。
【0033】また、本実施形態においても、前述の実施
形態と同様に、隣接する切断ブレード7の回転方向を反
対とすることが好ましい。つまり、図12に示すよう
に、先行する切断ブレード7cの回転方向と、後続する
切断ブレード7dの回転方向とを反対方向とするもので
あり、これにより前述と同じ理由で、先行する切断ブレ
ード7cにより生じたバリを奇麗に除去し、剥離部分を
押圧して奇麗に密接できることになる。この点の詳細な
説明は前述と同じであるので説明は省略する。
【0034】次に、本発明の更に他の実施形態につき図
13に基づいて説明する。本実施形態においては、複合
材料原板3に設けたスルホール5を横切るように切断ブ
レード7により切断するに当たり、スルホール5内に切
断後に除去できる材料よりなる充填物11を埋めた状態
で切断ブレード7で切断することに特徴がある。すなわ
ち、スルホール5内に充填物11を埋めた状態で切断ブ
レード7により切断することで、スルホール5の内面の
金属膜6部分が切断時にバリの発生や剥離なく切断でき
るものである。ここで、スルホール5内に充填する充填
物11は切断後容易に除去できるような材料を選択して
充填してある。例えば、パラフィンやワックス等を充填
物をしてスルホール5内に充填する。このパラフィンや
ワックス等は取り扱いが簡単で、融点、粘度が低いの
で、スルホール5内に完全に充填することが可能であ
り、また、切断後に湯洗い等により容易に除去すること
ができるものである。
【0035】次に、本発明の更に他の実施形態につき図
14に基づいて説明する。本実施形態においては、複合
材料原板3に設けたスルホール5を横切るように切断ブ
レード7により切断するに当たり、スルホール5の内面
の少なくとも切断ブレード7で切断される部位に金属膜
6を形成しない状態で切断するようにしたことに特徴が
ある。すなわちスルホール5の内面に金属メッキよりな
る金属膜6を設けるに当たって、図14のようにスルホ
ール5の内面の切断ブレード7で切断される部位に金属
膜6を形成しないものであり、このようにスルホール5
の内面に金属膜がない部位23を設けて、この金属膜が
ない部位23部分で切断ブレード7で切断することで、
切断ブレード7でスルホール5を横切るように切断する
に当たり、バリや回路隔離等が生じないものである。
【0036】なお、上記実施形態においてはスルホール
5の内面の少なくとも切断ブレード7で切断される部位
に金属膜6を形成しない状態で切断する例を示したが、
複合材料原板3に設けたスルホール5を横切るように切
断ブレード7により切断するに当たり、スルホール5の
内面の切断ブレード7で切断される部位の金属膜6をス
ルホール5内面の他の部位の金属膜6よりも薄く形成し
てもよい。このものにおいては、厚みの薄い金属膜6部
分を切断ブレード7により切断するため、バリは剥離を
小さくできるものである。
【0037】ところで、上記いずれも切断方法において
も、脆性を有せず、延性を有するメッキ材料、特に銅は
切削性が非常に悪く、切断ブレード7の外周端部におい
て目詰まりが生じ易くなり、それに伴いバリの発生や回
路剥離が発生しやすくなる。つまり、一般的に切断ブレ
ード7はダイヤモンドのような研磨材9をニッケルのよ
うな結合材8により結合して構成してあり、切断ブレー
ド7の外周端面においては研磨材9が露出し、この研磨
材9の露出した部分で複合材料原板3を切断するのであ
るが、上記のように銅のようなメッキ材料は切削性が悪
いので、図15(a)のように切断ブレード7の外周端
面において研磨材9間にメッキ材料のような目詰まり材
24が目詰まりするものである。そこで、スルホール5
の内面に形成されている金属膜6の付着物を化学的に除
去して目詰まりがない状態にした切断ブレード7を用い
て前述のようにして複合材料原板3を切断することで、
奇麗な切断ができることになる。切断ブレード7に目詰
まりしたメッキ材料のような目詰まり材24を目詰まり
材溶解液25で化学処理(エッチング)して除去するに
当たっては、例えば、図15(a)のように目詰まりし
たメッキ材料が銅の場合、図15(b)のように目詰ま
り材溶解液25である過硫酸アンモニウム(濃度50g
/リットル)中に0.5分〜1分間浸漬することで図1
5(c)のように完全に除去することができる。
【0038】また、他の実施形態としては、切断ブレー
ド7の外端部の結合材8を化学的に除去して研磨材9を
露出した後、この切断ブレード7を用いて切断するよう
にしてもよい。すなわち、前述のように切断ブレード7
は結合材8により多数の研磨材9を結合して構成してあ
るが、図16(a)のように切断ブレード7の外周端部
に露出する研磨材9間にメッキ材料のような目詰まり材
24が目詰まりした場合、図16(b)に示すように結
合材を溶解除去するための結合材溶解液26(結合材8
がニッケルの場合には硝酸)に浸漬することで、切断ブ
レード7の外周端部の結合材8を溶解して図16(c)
に示すように新たな研磨材9を切断ブレード7の外端部
に露出させることができる。このように、新たな研磨材
9を切断ブレード7の外端部に露出させた状態で前述の
各実施形態のように複合材料原板3を切断することで奇
麗に切断することができるものである。
【0039】
【発明の効果】本発明の請求項1記載の発明にあって
は、上述のように、成形品にメッキ回路が施された複合
材料原板から製品を切断して得るに当たり、切断により
不用となる側に切断によるバリや回路剥離を発生させて
製品側に切断によるバリや回路剥離を発生させないよう
にするので、製品側にバリや回路剥離が生じないように
切断することができて、商品価値が低下しない高品質の
製品を切断して得ることができるものである。また、請
求項2記載の発明にあっては、上記請求項1記載の発明
の効果に加えて、複合材料原板に孔内面に金属膜を有す
るスルホールを設け、このスルホールを横切るように切
断ブレードにより切断するに当たり、スルホールの内面
のうち切断ブレードの進行方向の前方側に位置する前方
側内面と、切断ブレードの外周端面とを非平行とするの
で、切断ブレードの進行方向に位置するスルホールの内
面と切断ブレードの外周端面とを非平行とするという簡
単な方法で、切断により不用となる部位にバリや回路剥
離を発生させて、製品側に切断によるバリや回路剥離を
発生させないようにすることができるものである。
【0040】また、請求項3記載の発明にあっては、上
記請求項2記載の発明の効果に加えて、スルホールの内
面のうち切断ブレードの進行方向の前方側に位置するス
ルホールの前方側内面を、切断ブレードの進行方向との
なす角度が非直角となるように傾斜させるので、スルホ
ールの前方側内面を、切断ブレードの進行方向とのなす
角度が非直角となるように傾斜させという簡単は構成
で、製品側に切断によるバリや回路剥離を確実に発生さ
せないようにできるものであって、切断ブレードとして
特別なものを用意する必要がないものである。
【0041】また、請求項4記載の発明にあっては、上
記請求項2記載の発明の効果に加えて、切断ブレードの
進行方向に対して切断ブレードの外周端面を非直角とな
るように傾斜させるので、切断ブレードの進行方向に対
して切断ブレードの外周端面を非直角となるように傾斜
させるという簡単な構成で、製品側に切断によるバリや
回路剥離を確実に発生させないようにできるものであ
る。
【0042】また、請求項5記載の発明にあっては、上
記請求項1記載の発明の効果に加えて、複合材料原板の
切断面における切断ブレードの接線方向と水平方向との
なす角度が大きい部位においては切断をし且つ切断ブレ
ードの接線方向と水平方向とのなす角度が小さい部位に
おいては切断をしないように、複合材料原板の切断ブレ
ードの接線方向と水平方向とのなす角度が小さい部位を
あらかじめ除去して溝部としたものを切断ブレードで切
断するので、切断ブレードがバリが生じやすい所におい
ては当たらず、バリや剥離を発生させないように切断す
ることができるものである。
【0043】また、請求項6記載の発明にあっては、上
述のように、成形品にメッキ回路が施された複合材料原
板から製品を切断して得るに当たり、切断方向にブレー
ド厚みの異なる複数の切断ブレードを設けて、厚みの薄
い切断ブレードで先行切断した後を厚みの薄い切断ブレ
ードにより切断するので、厚みの薄い切断ブレードで先
行して切断する際に生じる厚みの薄い切断ブレードに見
合った小さいバリや回路隔離を厚みの厚い切断ブレード
で切断して除去し、しかも厚みの厚い切断ブレードの厚
み方向の一部が厚みの薄い切断ブレードが切断して生じ
た隙間(つまり厚みの薄い切断ブレードの通過跡の隙
間)を通過することで、厚みの厚い切断ブレードによる
バリや回路剥離の幅を小さくすることができ、この結
果、商品価値が低下しない高品質の製品を切断して得る
ことができるものである。
【0044】また、請求項7記載の発明にあっては、上
記請求項6記載の発明の効果に加えて、隣接する切断ブ
レードの回転方向を反対とするので、厚みの薄い切断ブ
レードにより生じたバリや剥離をよりいっそう奇麗に切
断除去できるものである。また、請求項8記載の発明に
あっては、上述のように、成形品にメッキ回路が施され
た複合材料原板から製品を切断して得るに当たり、切断
方向に複数の切断ブレードを設け、複数の切断ブレード
の厚み方向のセンターをずらすので、先行する切断ブレ
ードで切断して発生したばりや回路剥離を後行する切断
ブレードにより切断除去し、しかも、後行する切断ブレ
ードの厚み方向の一部が先行する切断ブレードで切断し
て生じた隙間(つまり先行する切断ブレードの通過跡の
隙間)を通過することで、後行する切断ブレードによる
バリや回路剥離の幅を小さくすることができ、この結
果、商品価値が低下しない高品質の製品を切断して得る
ことができるものである。
【0045】また、請求項9記載の発明にあっては、上
記請求項8記載の発明の効果に加えて、隣接する切断ブ
レードの回転方向を反対とするので、先行する切断ブレ
ードにより生じたバリや剥離をよりいっそう奇麗に切断
除去できるものである。また、請求項10記載の発明に
あっては、上述のように、複合材料原板に孔内面に金属
膜を有するスルホールを設け、このスルホールを横切る
ように切断ブレードにより切断するに当たり、スルホー
ル内に切断後に除去できる材料よりなる充填物を埋めた
状態で切断ブレードで切断するので、切断ブレードで充
填物を埋めたスルホールを横切るように切断するに当た
り、スルホールの内面に存在する金属膜に切断によりバ
リが生じたり、回路剥離が生じたりしないで切断するこ
とができ、この結果、商品価値が低下しない高品質の製
品を切断して得ることができるものであり、また、充填
物は切断後に簡単に除去できるものである。
【0046】また、請求項11記載の発明にあっては、
上述のように、複合材料原板に孔内面に金属膜を有する
スルホールを設け、このスルホールを横切るように切断
ブレードにより切断するに当たり、スルホールの内面の
少なくとも切断ブレードで切断される部位に金属膜を形
成しない状態で切断するので、切断ブレードでスルホー
ルを横切るように切断するに当たり、バリや回路隔離等
が生じないように切断することができ、この結果、商品
価値が低下しない高品質の製品を切断して得ることがで
きるものであり、また、充填物は切断後に簡単に除去で
きるものである。
【0047】また、請求項12記載の発明にあっては、
上記請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の発明の
効果に加えて、スルホールの内面に形成されている金属
膜の付着物を化学的に除去して目詰まりがない状態にし
た切断ブレードを用いて請求項1乃至請求項11のいず
れかの方法で切断するので、切断ブレードに切断の際に
金属膜が目詰まりしても、これを除去して目詰まりのな
い状態の切断ブレードで切断することができて、バリや
剥離の発生を抑制しながら正確に切断することができる
ものである。
【0048】また、請求項13記載の発明にあっては、
上記請求項1乃至請求項11のいずれかに記載の発明の
効果に加えて、結合材により多数の研磨材を結合して構
成した切断ブレードの、外周端部の結合材を化学的に除
去して研磨材を露出した後、この切断ブレードを用いて
請求項1乃至請求項11のいずれかの方法で切断するの
で、研磨材を切断ブレードの外端部に新たに露出させた
状態で切断することができて、バリや剥離の発生を抑制
しながら正確に切断することができるものである。
【0049】また、請求項14記載の発明にあっては、
上述のように、スルホールの内面のうち切断ブレードの
進行方向の前方側に位置するスルホールの前方側内面
を、切断ブレードの進行方向とのなす角度が非直角とな
るように傾斜させてあるので、簡単な構成で、切断によ
り不用となる部位にバリや回路剥離を発生させて、製品
側に切断によるバリや回路剥離を発生させないようにで
きるものである。
【0050】また、請求項15記載の発明にあっては、
上述のように、複合材料原板の切断面における切断ブレ
ードの接線方向と水平方向とのなす角度が大きい部位に
おいては切断をし且つ切断ブレードの接線方向と水平方
向とのなす角度が小さい部位においては切断をしないよ
うに、複合材料原板の切断ブレードの接線方向と水平方
向とのなす角度が小さい部位を除去して溝部としてある
ので、簡単な構成で、切断によるバリや剥離の発生を防
止することができるものである。
【0051】また、請求項16記載の発明にあっては、
上述のように、スルホールの内面の少なくとも切断ブレ
ードで切断される部位に金属膜を形成しないので、簡単
な構成でバリや回路隔離等が生じないようにできるもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に使用する複合材料原板を製造
するための成形品の斜視図であり、(b)は成形品を用
いて製造した複合材料原板の斜視図である。
【図2】図1(b)の線イ、線ロ、線ハ、線ニで切断し
て得た製品の斜視図である。
【図3】(a)は複合材料原板を切断ブレードで切断し
ている状態を示す側面断面図であり、(b)は正面断面
図である。
【図4】複合材料原板のスルホール部分においてバリや
剥離が発生する理由を説明するための説明図である。
【図5】(a)はスルホール部分を横切って切断してい
る状態を示す平面断面図であり、(b)はバリの発生を
示す平面図であり、(c)は断面図であり、(d)は剥
離の発生を示す平面図であり、(e)は断面図である。
【図6】本発明の一実施形態を示し、(a)は切断ブレ
ードで切断している状態の平面図であり、(b)は同上
のバリの発生を示す平面図であり、(c)は他の例の切
断ブレードで切断している状態の平面図である。
【図7】本発明の他の実施形態を示し、(a)は切断ブ
レードで切断している状態の平面図であり、(b)は同
上のバリの発生を示す平面図である。
【図8】本発明の更に他の実施形態を示し、(a)は切
断ブレードで切断している状態の側面断面図であり、
(b)は正面断面図であり、(c)は溝部を示す破断斜
視図である。
【図9】本発明の更に他の実施形態を示し、(a)は切
断ブレードで切断している状態の平面図であり、(b)
は断面図である。
【図10】図9の実施形態において隣接する切断ブレー
ドの回転方向を逆にした例を示し、(a)は切断ブレー
ドで切断している状態の平面図であり、(b)は断面図
である。
【図11】本発明の更に他の実施形態を示し、(a)は
切断ブレードで切断している状態の平面図であり、
(b)は断面図である。
【図12】図11の実施形態において隣接する切断ブレ
ードの回転方向を逆にした例を示し、(a)は切断ブレ
ードで切断している状態の平面図であり、(b)は断面
図である。
【図13】本発明の更に他の実施形態を示し、(a)は
切断ブレードで切断している状態の平面図であり、
(b)は断面図である。
【図14】本発明の更に他の実施形態を示し、(a)は
切断ブレードで切断している状態の平面図であり、
(b)はスルホールに金属膜を設けない部分を示す斜視
図である。
【図15】(a)(b)(c)は同上の切断ブレードの
目詰まりを除去する例を示す説明図である。
【図16】(a)(b)(c)は同上の切断ブレードの
目詰まりを除去する例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 成形品 2 メッキ回路 3 複合材料原板 3a 溝部 4 製品 5 スルホール 5a 前方側内面 6 金属膜 7 切断ブレード 7a 厚みの薄い切断ブレード 7b 厚みの厚い切断ブレード 7c 先行する切断ブレード 7d 後行する切断ブレード 8 結合材 9 研磨材

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 成形品にメッキ回路が施された複合材料
    原板から製品を切断して得るに当たり、切断により不用
    となる側に切断によるバリや回路剥離を発生させて製品
    側に切断によるバリや回路剥離を発生させないようにす
    ることを特徴とする複合材料原板の切断方法。
  2. 【請求項2】 複合材料原板に孔内面に金属膜を有する
    スルホールを設け、このスルホールを横切るように切断
    ブレードにより切断するに当たり、スルホールの内面の
    うち切断ブレードの進行方向の前方側に位置する前方側
    内面と、切断ブレードの外周端面とを非平行とすること
    を特徴とする請求項1記載の複合材料原板の切断方法。
  3. 【請求項3】 スルホールの内面のうち切断ブレードの
    進行方向の前方側に位置するスルホールの前方側内面
    を、切断ブレードの進行方向とのなす角度が非直角とな
    るように傾斜させることを特徴とする請求項2記載の複
    合材料原板の切断方法。
  4. 【請求項4】 切断ブレードの進行方向に対して切断ブ
    レードの外周端面を非直角となるように傾斜させること
    を特徴とする請求項2記載の複合材料原板の切断方法。
  5. 【請求項5】 複合材料原板の切断面における切断ブレ
    ードの接線方向と水平方向とのなす角度が大きい部位に
    おいては切断をし且つ切断ブレードの接線方向と水平方
    向とのなす角度が小さい部位においては切断をしないよ
    うに、複合材料原板の切断ブレードの接線方向と水平方
    向とのなす角度が小さい部位をあらかじめ除去して溝部
    としたものを切断ブレードで切断することを特徴とする
    請求項1記載の複合材料原板の切断方法。
  6. 【請求項6】 成形品にメッキ回路が施された複合材料
    原板から製品を切断して得るに当たり、切断方向にブレ
    ード厚みの異なる複数の切断ブレードを設けて、厚みの
    薄い切断ブレードで先行切断した後に厚みの薄い切断ブ
    レードにより切断することを特徴とする複合材料原板の
    切断方法。
  7. 【請求項7】 隣接する切断ブレードの回転方向を反対
    とすることを特徴とする請求項6記載の複合材料原板の
    切断方法。
  8. 【請求項8】 成形品にメッキ回路が施された複合材料
    原板から製品を切断して得るに当たり、切断方向に複数
    の切断ブレードを設け、複数の切断ブレードの厚み方向
    のセンターをずらすことを特徴とする複合材料原板の切
    断方法。
  9. 【請求項9】 隣接する切断ブレードの回転方向を反対
    とすることを特徴とする請求項8記載の複合材料原板の
    切断方法。
  10. 【請求項10】 複合材料原板に孔内面に金属膜を有す
    るスルホールを設け、このスルホールを横切るように切
    断ブレードにより切断するに当たり、スルホール内に切
    断後に除去できる材料よりなる充填物を埋めた状態で切
    断ブレードで切断することを特徴とする複合材料原板の
    切断方法。
  11. 【請求項11】 複合材料原板に孔内面に金属膜を有す
    るスルホールを設け、このスルホールを横切るように切
    断ブレードにより切断するに当たり、スルホールの内面
    の少なくとも切断ブレードで切断される部位に金属膜を
    形成しない状態で切断することを特徴とする複合材料原
    板の切断方法。
  12. 【請求項12】 スルホールの内面に形成されている金
    属膜の付着物を化学的に除去して目詰まりがない状態に
    した切断ブレードを用いて請求項1乃至請求項11のい
    ずれかの方法で切断することを特徴とする複合材料原板
    の切断方法。
  13. 【請求項13】 結合材により多数の研磨材を結合して
    構成した切断ブレードの、外周端部の結合材を化学的に
    除去して研磨材を露出した後、この切断ブレードを用い
    て請求項1乃至請求項11のいずれかの方法で切断する
    ことを特徴とする複合材料原板の切断方法。
  14. 【請求項14】 スルホールの内面のうち切断ブレード
    の進行方向の前方側に位置するスルホールの前方側内面
    を、切断ブレードの進行方向とのなす角度が非直角とな
    るように傾斜させて成ることを特徴とする複合材料原
    板。
  15. 【請求項15】 複合材料原板の切断面における切断ブ
    レードの接線方向と水平方向とのなす角度が大きい部位
    においては切断をし且つ切断ブレードの接線方向と水平
    方向とのなす角度が小さい部位においては切断をしない
    ように、複合材料原板の切断ブレードの接線方向と水平
    方向とのなす角度が小さい部位を除去して溝部としてあ
    ることを特徴とする複合材料原板。
  16. 【請求項16】 スルホールの内面の少なくとも切断ブ
    レードで切断される部位に金属膜を形成しないことを特
    徴とする複合材料原板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20020085635A (ko) * 2001-05-09 2002-11-16 주식회사 심텍 캐슬형 인쇄회로기판의 외곽 라우팅 방법

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