JPH11239470A - ゲル状食品の凍結乾燥方法 - Google Patents

ゲル状食品の凍結乾燥方法

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JPH11239470A
JPH11239470A JP10045254A JP4525498A JPH11239470A JP H11239470 A JPH11239470 A JP H11239470A JP 10045254 A JP10045254 A JP 10045254A JP 4525498 A JP4525498 A JP 4525498A JP H11239470 A JPH11239470 A JP H11239470A
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JP
Japan
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gel food
gel
frozen
food
tofu
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Application number
JP10045254A
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English (en)
Inventor
Koichi Miyazaki
浩一 宮崎
Yoshiyuki Yoshinaga
芳行 吉永
Shigehiko Otonari
重彦 乙成
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 凍結、解凍したとしてもひび割れや型崩れが
生じにくく、しかも、特有の食味、食感などを再び発現
させることができるゲル状食品の凍結乾燥方法を提供す
ることにある。 【解決手段】 断熱材からなる断熱板2の上に、組織強
度増加添加材を含有するゲル状食品1を載置し、そのゲ
ル状食品1の上に熱伝導性の高い素材からなる伝熱板3
を載せて凍結用積層体Lを形成し、その凍結用積層体を
冷却用気体雰囲気中に収容し、前記ゲル状食品1を凍結
させ、その後、凍結したゲル状食品を真空乾燥させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゲル状食品を凍結
乾燥する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】組織強度の低い通常の豆腐を凍結し、乾
燥した後、加水して復元を試みる場合には、凍結時に
は、含有水分の体積増大により部分的な膨れ、凍結割れ
等を生じやすく、また、乾燥豆腐の加水復元時には、凍
結時の膨れ、割れ等による組織の損傷により、割れを生
じてバラバラになったりするので、乾燥豆腐を食品とし
て利用することは実用上できない。そのため、従来は豆
腐に予め、デンプン、デンプンの分解生成物であるデキ
ストリン、植物系ガム等を添加して、「生豆腐」の組織
強度を高めておき、真空下(約1Torr以下) で昇華
作用により凍結乾燥を行う種々の方法が提案されてい
る。例えば、豆乳に粘調剤であるデキストリンを5%程
度の高濃度で添加したあと、凍結乾燥する方法がある。
一方、従来のこの種のゲル状食品の凍結方法としては、
不凍液を、前記ゲル状食品を凍結可能な温度にするとと
もに、熱伝導率の高い素材からなる容器上にゲル状食品
を載置して、その容器の下方に前記不凍液を接触させ
て、その不凍液から冷熱を供給し、前記ゲル状食品を凍
結することが行われていた。また、従来、この種のゲル
状食品の凍結後の乾燥方法としては、凍結させたゲル状
食品をそのまま乾燥させることが行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の高濃度の粘調剤を配合すると、その特有の味、臭い
等が豆腐に残り、豆腐本来の食味等が損なわれ、さらに
は食感も変化して、商品としての価値も失われてしまう
という問題が生じることがあった。また、一般にゲル状
食品は、その自重によって、水分が前記ゲル状食品外に
しみ出し易く、そのしみ出した水分が前記ゲル状食品の
下部にたまりやすいという性質が有るにも係わらず、上
述した凍結方法によれば、前記ゲル状食品は、前記容器
に接触する下方から冷却固化するため、下部にたまった
水分が最初に固化し、前記容器に凍結固着してしまい、
そのゲル状食品は、下部において水平方向への膨張が拘
束された状態になる。その後、徐々に上方へ凍結されて
ゆくと、後から凍結される上部は水平方向への膨張は規
制を受けないから、水分の凍結に伴って水平方向に膨張
しつつ冷凍固化されることになる。そのため、前記ゲル
状食品は、歪みを生じた状態(凍結の際に膨張による応
力が偏った状態)で凍結されてしまい、前記ゲル状食品
は、解凍される場合などにひびわれたり、全体的に形が
崩れたりするという問題が生じることがあった。さら
に、凍結したゲル状食品をそのまま乾燥させたのでは、
乾燥に多大な時間を要するという問題が生じることがあ
った。
【0004】従って、本発明の目的は、上記欠点に鑑
み、凍結、解凍したとしてもひび割れや型崩れが生じに
くく、しかも、特有の食味、食感などを再び発現させる
ことができるゲル状食品の凍結乾燥方法を提供すること
にある。さらに、乾燥に要する時間が短時間ですむゲル
状食品の凍結乾燥方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
の本発明の特徴手段は、断熱材からなる断熱板の上に、
組織強度増加添加剤を加えたゲル状食品を載置し、その
ゲル状食品の上に熱伝導性の高い素材からなる伝熱板を
載せて凍結用積層体を形成し、その凍結用積層体を冷却
用気体雰囲気中に収容し、前記ゲル状食品を凍結させ、
その後、真空乾燥させることにあり、凍結したゲル状食
品の断熱板接触面を真空雰囲気中に露出させ、真空乾燥
させるものであればさらに好適である。ゲル状食品は水
分含有率80%以上のものを用いると好適であり、たと
えば、前記ゲル状食品が、豆腐、茶碗蒸し、ゼリー、寒
天、プリン、トコロテン、こんにゃく、ババロアからな
る群から選ばれるものであれば好都合である。また、前
記組織強度増加添加剤がデンプン、ゼラチン、トレハロ
ースからなる群から選ばれるものであれば好適であり、
例えば、前記ゲル状食品が豆腐の場合は、前記組織強度
増加添加剤の添加割合が豆乳100重量部に対し0.2
〜1.0重量部であれば好都合である。また、前記断熱
板の熱伝導率(λ)が0.5(W/m・K)以下であれ
ば、さらに好適であり、たとえば、アクリル樹脂、ポリ
アセタール、硬質ポリウレタン、硬質ポリスチレンから
なる群から選ばれるものであれば好都合である。また、
前記伝熱板の熱伝導率(λ)が10(W/m・K)以上
であれば、さらに好適であり、前記伝熱板が、銅、アル
ミニウム、ステンレス鋼からなる群から選ばれるものか
ら形成してあれば好都合である。上記手段による作用効
果は以下の通りである。
【0006】[作用]前記ゲル状食品が豆腐の場合を例
にとるならば、まず定法に従って原材料である豆乳を調
整するに際し、組織強度増加添加剤を配合する。組織強
度増加添加剤としては、例えば、デンプン、ゼラチン、
トレハロースを用いることができ、これらは単独でも用
いることができ、2種以上を組み合わせても良い。ま
た、その配合割合は、豆乳100重量部に対し総量0.
2〜1.0重量部が好ましい。組織強度増加添加剤の添
加量が少な過ぎる場合には、組織補強という所定の効果
が達成されないのに対し、多過ぎる場合には、豆腐本来
の風味、香り、食感等が損なわれるからである。また、
他の茶碗蒸し、ゼリー、寒天、プリン、トコロテン、こ
んにゃく、ババロア等のゲル状食品の場合であっても、
同様に、原材料の調整に際し、組織強度増加添加剤を添
加して、そのゲル状食品を製造すれば、組織強度増加添
加剤を含有するゲル状食品が得られる。また、組織強度
増加添加剤を含有するゲル状食品は他の方法で形成した
ものであっても良い。
【0007】断熱材からなる断熱板の上に前記組織強度
増加添加剤を加えたゲル状食品を載置し、そのゲル状食
品の上に熱伝導性の高い素材からなる伝熱板を載せて凍
結用積層体を形成してあるから、前記凍結用積層体は、
前記ゲル状食品を、上側の伝熱板および下側の断熱板と
の間に挟んだ構成となる。
【0008】その凍結用積層体を冷却用気体雰囲気中に
収容し、前記ゲル状食品を凍結するから、前記断熱板上
に水分がしみだして、前記ゲル状食品の下部にたまった
としても、前記断熱板が冷熱の伝導を抑制するので、伝
熱板に接する上方側から凍結されてゆくこととなり、冷
凍の初期段階では、前記ゲル状食品は前記断熱板や、前
記伝熱板に固着しにくい。そのため、前記ゲル状食品が
凍結により膨張したとしても、そのゲル状食品は全体と
してその膨張を許容しやすく、前記ゲル状食品内部には
歪みが生じにくく、凍結、解凍作業時に、その歪みによ
って、前記ゲル状食品にひびが入ったり、型崩れするな
どの不都合が生じにくい。
【0009】また、前記ゲル状食品の上には伝熱板を載
せてあるので、冷却用気体雰囲気中に前記凍結用積層体
を収容すれば、前記冷却用気体によって前記ゲル状食品
が冷却されるとともに、前記伝熱板が冷却され、その伝
熱板から冷熱が供給されるので、前記ゲル状食品が側面
から内部に向けて凍結されるよりもはやく、上面から下
面に向けて凍結が進行する。そのため、単純にゲル状食
品を、断熱板上に載置した状態で、冷却用気体雰囲気中
に収容する場合と比べると、前記ゲル状食品内の厚み方
向への歪み応力は、前記ゲル状食品下側の広い部分に分
散される。従って、単純にゲル状食品を、断熱板上に載
置した状態で、冷却用気体雰囲気中に収容すれば、歪み
応力が狭い部分に集中して、ゲル状食品の凍結品の一部
が突出変形するが、本発明の方法によればそのような事
態は起きにくい。
【0010】次いで、上記の様にして凍結された豆腐を
真空下(例えば、圧力1Torr以下程度で)乾燥する
(例えば、含水率が5%或いはそれ以下となるまで)。
真空乾燥時の条件は、特に限定されず、通常食品を凍結
した後、真空下に乾燥するに際し採用されている条件を
そのまま採用することができる。かくして得られた乾燥
豆腐は、常温水乃至加熱した水に浸漬することにより、
ほぼ凍結前の当初の形状に加水復元することができた。
また、組織強度増加添加材を含有した生豆腐の上部に断
熱板、下部に伝熱板を載置して凍結させ、真空乾燥させ
る凍結乾燥方法を使用しているため、組織強度増加添加
剤の配合割合を、従来技術と比較して非常に低濃度に押
さえることができた。加水復元された豆腐の食味、食感
などは、極めて生豆腐本来の食味、食感などに近いもの
を発現させることができた。
【0011】なお、本発明の発明者は鋭意研究を進めた
結果、凍結したゲル状食品の断熱板接触面を乾燥空間に
露出させ真空乾燥させた場合は、乾燥に要する時間が短
時間ですむことを見いだした。これは以下の作用による
ものである。即ち、水分の凍結はゲル状食品中を伝熱板
方面から断熱板方面へ向かうため、未凍結の水分は凍結
して膨張する水分に押されてゲル状食品中を伝熱板方面
から断熱板方面へ移動する。この移動する水分量は、凍
結した水分の増加に伴う体積膨張量の増加により、凍結
の進行とともに増加するので、ゲル状食品中に伝熱板方
面から断熱板方面へ直径が徐々に大きくなる孔を形成さ
れているものと考えられている。ここで水分は孔の小さ
な側よりは、孔の大きい方から抜けやすいため、孔の直
径が大きい方の部分を乾燥空間に露出させた状態で乾燥
させれば、水分は容易に抜けて乾燥に要する時間が短時
間ですむからである。
【0012】かくして、従来と比較して短時間の乾燥時
間で乾燥豆腐を得ることができ、この乾燥豆腐も、常温
水乃至加熱した水に浸漬することにより、ほぼ凍結前の
当初の形状に加水復元することができた。加水復元され
た豆腐の食味、食感などは、極めて生豆腐本来の食味、
食感などに近いものを発現させることができた。
【0013】
【発明の効果】従って、凍結、解凍したとしてもひび割
れや型崩れが生じにくく、しかも、特有の食味、食感な
どを再び発現させることができるゲル状食品の凍結乾燥
方法を得ることができた。さらに、凍結したゲル状食品
の断熱板接触面を乾燥空間に露出させ真空乾燥させた場
合は、乾燥に要する時間が短時間ですむ凍結乾燥方法を
得ることができた。
【0014】また、凍結試験の結果、従来と比較して短
時間で凍結する事ができるようになったので、冷凍時に
変性しやすいゲル状食品(例えば豆腐の場合、冷却速度
が低いほどたんぱく質が変性しやすい)であっても変性
させることなく凍結させやすくなった。
【0015】また、本発明により得られる乾燥豆腐は、
軽量で、無水状態に近いので、取り扱いが容易である。
【0016】尚、上述における、水分がゲル状食品内部
からしみだすという現象は、水分含有率80%以上のゲ
ル状食品の場合によく起きる現象なので、このようなゲ
ル状食品に適用すると利用価値が高く、たとえば、前記
ゲル状食品が、豆腐、茶碗蒸し、ゼリー、寒天、プリ
ン、トコロテン、こんにゃく、ババロア等が挙げられ
る。
【0017】また、前記断熱板の熱伝導率(λ)が0.
5(W/m・K)以下であれば、例えゲル状食品内部か
ら水分がしみ出して下部にたまったとしても前記水分は
凍結しにくく、前記ゲル状食品が断熱板に固着しにく
く、そのなかでもたとえば、アクリル樹脂、ポリアセタ
ール、硬質ポリウレタン、硬質ポリスチレンからなる群
から選ばれるものであれば安価でかつ取扱も容易であ
る。
【0018】また、前記伝熱板の熱伝導率(λ)が10
(W/m・K)以上であれば、前記冷熱の伝導度が高い
ので、前記ゲル状食品が、側面から内部に向けて凍結さ
れるよりもはやく、上面から下面に向けて凍結が進行し
やすく、凍結品が凍結による膨張変形により、突出変形
しにくい。尚、このような材料としては、銅、アルミニ
ウム、ステンレス鋼等が好適である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に本発明のゲル状食品の凍結
乾燥方法を用いて豆腐1を凍結乾燥する例を図面に基づ
いて説明する。
【0020】定法に従い、温度80〜90℃に保持した
豆乳100重量部に凝固剤0.35重量部、及び組織強
度増加添加剤の一例としてのデンプン1.0重量部を加
え、攪拌下に混合したのち、容器(内部寸法30mm×
30mm×15mm)に豆乳を流し込み、凝固させ、次
いで容器本体を水に浸漬して、水晒しを行う。その後、
固まった豆腐を容器から外し、実験に使用した。
【0021】図1に示すように、アクリル製の断熱板2
の上にゲル状食品の一例として豆腐1を載置し、そのゲ
ル状食品の上にステンレス鋼(SUS304)製の伝熱
板3を載せて凍結用積層体Lを形成し、その凍結用積層
体Lを冷凍機Fに収容し、その冷凍機Fに冷却用気体
(以下単に、冷媒と称する)を流通して前記豆腐1を凍
結する。
【0022】前記冷凍機Fは、図2に示すように、その
冷凍庫4に冷媒を導入する冷媒導入口5と、冷媒を排出
する冷媒排出口6とを備えた冷凍庫4を設け、その冷凍
庫4内の温度を検知するとともに、前記冷媒の導入排出
量を調整して前記冷凍庫4内の温度を調整自在に制御す
る制御装置7を備えてなる。
【0023】前記断熱板2の形状は、145(縦)×1
45(横)×10(厚さ)(単位mm、以下同じ)であ
り、前記豆腐1は、30(縦)×30(横)×15(厚
さ)であり、一つの断熱板2あたり、豆腐1を4個載置
してある。前記豆腐1の上に載せる伝熱板3は、98
(縦)×98(横)×1(厚さ)であり、前記4個の豆
腐1の上に架け渡して載置して、全体として凍結用積層
体Lを構成してある。
【0024】この凍結用積層体Lを前記冷凍機F内に収
容し、前記冷凍庫4の内部を−100℃に設定して凍結
したところ、約9分で凍結は完了し、豆腐1の凍結品
は、変性することなく、ひび割れもなく、突出変形も少
ないものとなった。尚、このとき、前記豆腐1の凍結品
は、前記断熱体、伝熱体のいずれとも固着していなかっ
た。
【0025】次に、この凍結した豆腐を、食品トレイ用
に使用されているステンレス製鋼トレイの上に置き、真
空乾燥装置内に収容し、水の昇華作用により凍結乾燥を
実施した。乾燥空間を1Torr以下に保持し、豆腐表
面温度が40℃を超えないように赤外線温度計で管理し
つつ加熱乾燥を15時間行った。ここで、凍結した豆腐
を、食品トレイ用に使用されているステンレス製鋼トレ
イの上に、伝熱板接触面を下方に断熱板接触面を上方に
向くように置いて、真空乾燥装置内に収容し、凍結乾燥
を実施した場合は、加熱乾燥が15時間よりも短縮でき
た。
【0026】乾燥した豆腐を装置から取り出し、95℃
の熱水で加水復元を実施した。豆腐は割れなどの損傷を
起こさず、当初の寸法に復元することができた。組織強
度増加添加剤の配合割合は、従来技術では豆乳100重
量部に対し事実上総量1.5〜3重量部必要であったの
だが、本願発明では豆乳100重量部に対し総量0.2
〜1重量部と非常に低濃度なものを使用しているから、
加水復元された豆腐の食味、食感などは、極めて生豆腐
本来の食味、食感などに近いものを発現させることがで
きる。なお、豆乳100重量部に対しデンプン重量部が
1より大きいの場合はデンプンの味を感じる。また、豆
乳100重量部に対しデンプン重量部が0.2より小さ
い場合は加水復元時に割れを起こし乾燥豆腐として使用
できない。
【0027】尚、組織強度増加添加剤として、デンプン
のかわりに、ゼラチンやトレハロースを用いて、同様の
条件で実験を行った場合でも、復元された豆腐の風味及
び食感は当初のものに近く極めて良好であった。
【実施例】以下に具体的な実施例を述べる。
【0028】〔実施例1〕 (1) 先の実施の形態において、豆乳100重量部に
対するデンプン重量部を0.1,0.2,0.3,0.
5,1,1.5,2,3と様々に変化させて、同様の凍
結条件及び乾燥条件の下で実験を行った。デンプン重量
部が0.2〜3の場合は、加水復元時に割れを起こさな
かった。また、パネラー10名による食味の結果、デン
プンの重量部が1.5の場合はデンプンの味を感じ豆腐
として不適当と判明した。従って、豆乳100重量部に
対するデンプン重量部は0.2〜1の場合が適当である
と判明した。
【0029】尚、組織強度増加添加剤として、デンプン
のかわりに、ゼラチンやトレハロースを用いて、同様の
条件で実験を行った場合でも、同様に、豆乳100重量
部に対する添加剤の重量部は0.2〜1の場合が適当で
あると判明した。
【0030】(2) また、組織強度強化添加剤を加え
ない生豆腐を用い、他は全て先の実施の形態と同じ条件
にて、豆腐を凍結させ、次に真空乾燥させた。そして、
同様に加水復元を行ったところ、豆腐は微細状に細かく
割れ、全く食品として利用価値がないものとなった。
【0031】〔比較例1〕組織強度強化添加剤を加えな
い寸法30mm×30mm×15mmの生豆腐を用い、
単に、食品トレイ用に使用されているステンレス製鋼ト
レイの上に載せ、マイナス100℃の温度にて凍結を実
施した。凍結が完了するのに約13分時間がかかった。
豆腐は全て上部に突出変形し、さらに割れを生じてい
た。この凍結した豆腐を、先の実施例と同じ条件で真空
乾燥させ、次に95℃の熱水にて加水復元を行ったとこ
ろ、豆腐は大きな割れを発生した状態で復元し、全く食
品として利用価値がないものとなった。
【0032】〔比較例2〕寸法30mm×30mm×1
5mmの上面開放型の断熱容器に、豆乳100重量部に
対するデンプン重量部1の豆腐を入れ、−100℃に設
定して凍結させた。凍結が完了するのに約15分時間が
かかった。次に、この凍結した豆腐を、先の実施例と同
じ条件で真空乾燥させ、次に95℃の熱水にて加水復元
を行ったところ、食味評価にて、味が落ちる結果となっ
た。この原因は、凍結時間がより長くかかるため若干タ
ンパク質が変成したためと考えられる。
【0033】〔比較例3〕豆乳100重量部に対するデ
ンプン重量部1の豆腐を用い、先の実験例において凍結
条件における雰囲気温度を−20℃、−40℃、−60
℃、−80℃に変化させて凍結を行った。次に、この凍
結した豆腐を、先の実施例と同じ条件で真空乾燥させ、
次に95℃の熱水にて加水復元を行った。その結果、−
40℃より低温でないと、食味評価にて味が落ちる結果
となった。この原因も、凍結時間がより長くかかるため
若干タンパク質が変成したためと考えられる。
【0034】〔実施例2〕 (1) 先の実施の形態にかえ、様々な大きさの断熱板
2、伝熱板3を用いて前記豆腐1の凍結を行い、凍結品
の突出変形量(図4中d)を調べた。具体的には、断熱
板2、伝熱板3の面積と、前記豆腐1の断面積との比に
対する前記凍結品の突出変形量を調べた。
【0035】その結果、図3に示すようになった。尚、
図中αは、伝熱板3の面積を、豆腐1の横断面積で除し
た値、βは断熱板2の面積を、豆腐1の横断面積で除し
た値を示すものとし(たとえば先の実施例においてはα
=2.7,β=5.8である。)、各数値が突出変形量
(mm)である。
【0036】前記試験中、断熱板2および伝熱板3は、
先の実施例に用いた断熱板2および伝熱板3と同材質で
同じ厚さのものを面積だけを変化させたものを用い、一
つの豆腐1に対して、一つの断熱板2および一つの伝熱
板3を用い、α、βを各設定値で試験した。例えば、α
=β=2を得るには、42.4×42.4の断熱板2の
上に先の豆腐を載置して、42.4×42.4の伝熱板
3を上にのせればよいし、α=3,β=7を得るには5
2×52の伝熱板3と79.4×79.4の断熱板2を
用いればよい。
【0037】その結果、α、βの少なくともいずれか一
方が5より大きければ、前記突出変形量が少なく、ほぼ
前記突出変形量が1mm以下になり、凍結品としての商
品価値の高いものとなることがわかった。
【0038】(2) また、上記試験において、α=
3.0、β=6.0の場合について、前記豆腐1の凍結
度合いの経時変化を調べた。
【0039】その結果、図4に示すように、前記豆腐1
は外周部の特に上面側から下面側に向けて順次凍結され
てゆき(図4(イ)〜(ロ)参照)、9分経過後には凍
結が完了した。最終的に凍結される部分については(例
えば図4(ハ)〜(ニ)参照)、浅く広い形状になるこ
とがわかった。従って、前記突出変形量が小さく抑えら
れるのは、前記伝熱板3により前記豆腐1に効率よく、
大量に冷熱が供給されるため、前記豆腐1が外周部の側
面から凍結されるよりも速く、上面側から下面側に向け
て順次凍結されてゆき、膨張して突出変形する部分が広
くなることにより、全体としての膨張量が一か所に集中
しにくいためと考えられる。 〔別実施例〕以下に別実施例を説明する。先の実施例で
は、ゲル状食品として豆腐1を用いたが、他のものでも
よく、水分含有率80%以上のゲル状食品に適用する
と、特に、他の方法では解消しにくい凍結品が突出変形
してしまうような問題点を解消できるので好適であり、
例えば、豆腐、茶碗蒸し、ゼリー、寒天、プリン、トコ
ロテン、こんにゃく、ババロア等があげられ、これらを
総称してゲル状食品1という。尚、前記ゲル状食品が豆
腐のように、凍結時に変性してしまうような成分である
場合にも、本発明の方法は有利である。
【0040】また、前記断熱板2の熱伝導率(λ)が
0.5(W/m・K)以下であれば、冷凍庫4内の冷媒
の冷熱が前記ゲル状食品の下部に直接伝達されることが
なく、たとえ、前記ゲル状食品1の下部にそのゲル状食
品1からしみだした水分が溜まったとしても、前記ゲル
状食品1の下面全体が前記断熱板2に固着してひび割れ
や型崩れの原因になるようなおそれが少なく、例えば、
アクリル樹脂、ポリアセタール、硬質ポリウレタン、硬
質ポリスチレン等が挙げられる。
【0041】また、前記伝熱板3の熱伝導率(λ)が1
0(W/m・K)以上であれば、冷凍庫4内の冷媒の冷
熱が、効率よく前記ゲル状食品に伝達され、そのゲル状
食品は外周部の側面側から凍結されるよりも素早く、上
面側から下面側に向けて順次凍結されてゆき、最終的に
凍結される部分については、浅く広い形状になるので、
前記突出変形を防止する上で有利であり、例えば、銅、
アルミニウム、ステンレス鋼等が挙げられる。
【0042】さらに、前記冷却機についても、先の実施
例に示した以外の公知の冷却機を用いることができ、先
の構成では冷凍庫4の内部空間が前記冷凍用積層体Lを
収容自在な冷媒雰囲気であり、冷媒雰囲気とは前記冷凍
用積層体Lを収容できるどの様な構成であってもよい。
【0043】また、冷媒として用いる気体も、ゲル状食
品1に悪影響を与えないかぎりにおいてどの様なものを
用いてもよいし、その冷媒を冷却する手段も公知の様々
な技術を用いることができる。
【0044】各冷凍用積層体Lについても、一つの断熱
板2に4つのゲル状食品1を載置して冷媒雰囲気内に収
容する構成に限らず、一つの断熱板2に1つのゲル状食
品1を対応させて載置する構成であってもよいし、さら
に4つ以上のゲル状食品1を対応させる構成であっても
よい。また、伝熱板3についても同様のことが言える。
尚、図3に示すように、前記、断熱板2、伝熱板3の大
きさは、ゲル状食品1の大きさに比して十分大きいこと
が望ましい。また、一つの断熱板2および一つの伝熱板
3に、数個のゲル状食品を対応させることで、ゲル状食
品1の配置に自由度が増し、かつ、前記伝熱板3を十分
大きくしたとしても、前記ゲル状食品1の製造工程に、
不可抗力がかかったとしてもその力が分散され、前記ゲ
ル状食品1に損傷を与えにくくなる。
【0045】尚、特許請求の範囲の項に、図面との対照
を便利にするために符号を記すが、該記入により本発明
は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】凍結用積層体の概略図
【図2】冷凍機の縦断側面図
【図3】実施例2の(1)の試験結果
【図4】実施例2の(2)の試験結果
【符号の説明】
1 ゲル状食品 2 断熱板 3 伝熱板 L 凍結用積層体

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 断熱材からなる断熱板(2)の上に、組
    織強度増加添加材を含有するゲル状食品(1)を載置
    し、そのゲル状食品(1)の上に熱伝導性の高い素材か
    らなる伝熱板(3)を載せて凍結用積層体(L)を形成
    し、その凍結用積層体を冷却用気体雰囲気中に収容し、
    前記ゲル状食品(1)を凍結させ、その後、凍結したゲ
    ル状食品を真空乾燥させるゲル状食品の凍結乾燥方法。
  2. 【請求項2】 断熱材からなる断熱板(2)の上に、組
    織強度増加添加材を加えたゲル状食品(1)を載置し、
    そのゲル状食品(1)の上に熱伝導性の高い素材からな
    る伝熱板(3)を載せて凍結用積層体(L)を形成し、
    その凍結用積層体を冷却用気体雰囲気中に収容し、前記
    ゲル状食品(1)を凍結させ、その後凍結したゲル状食
    品の断熱板接触面を乾燥空間に露出させ、真空乾燥させ
    るゲル状食品の凍結乾燥方法。
  3. 【請求項3】 前記ゲル状食品(1)は、水分含有率8
    0%以上である請求項1〜2に記載のゲル状食品の凍結
    乾燥方法。
  4. 【請求項4】 前記ゲル状食品(1)が、豆腐、茶碗蒸
    し、ゼリー、寒天、プリン、トコロテン、こんにゃく、
    ババロアからなる群から選ばれるものである請求項3に
    記載のゲル状食品の凍結乾燥方法。
  5. 【請求項5】 前記断熱板(2)の熱伝導率(λ)が
    0.5(W/m・K)以下である請求項1〜4のいずれ
    かに記載のゲル状食品の凍結乾燥方法。
  6. 【請求項6】 前記伝熱板(3)の熱伝導率(λ)が1
    0(W/m・K)以上である請求項1〜5のいずれかに
    記載のゲル状食品の凍結乾燥方法。
  7. 【請求項7】 前記組織強度増加添加材がデンプン、ゼ
    ラチン、トレハロースからなる群から選ばれるものから
    形成してある請求項1〜6のいずれかに記載のゲル状食
    品の凍結乾燥方法。
  8. 【請求項8】 前記ゲル状食品が豆腐であり、前記組織
    強度増加添加材の添加割合が豆乳100重量部に対し
    0.2〜1.0重量部である請求項7記載のゲル状食品
    の凍結乾燥方法。
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