JPH0220217B2 - - Google Patents
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- JPH0220217B2 JPH0220217B2 JP60278690A JP27869085A JPH0220217B2 JP H0220217 B2 JPH0220217 B2 JP H0220217B2 JP 60278690 A JP60278690 A JP 60278690A JP 27869085 A JP27869085 A JP 27869085A JP H0220217 B2 JPH0220217 B2 JP H0220217B2
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Landscapes
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は生うにの凍結手段に関し、特に解凍に
際し身くずれの起り難い高品質凍結生うにの製造
方法に係るものである。 〔従来技術〕 既知のように、所謂生うに(生うにの生殖巣)
は極めて保存性が低く、かつその採取量と期間が
制限されていることから、当該生うにの長期保存
が可能とならない限り、これを通年の安定価格
で、しかも潤沢に供給することは、実際上至難な
状況にある。 しかも近年生うにの需要が増大しつつあること
もあつて、上記の生うに長期保存法に関する研究
が活発であるが、その最大の問題点は解凍に際し
て、その身の崩壊、崩れによる所謂「かゆ状化」
を、如何にして阻止しようかということにある。 ところで、これまで研究されて来たこの種製造
方法としては、以下の如きものが知られている。 従来例の1 この方法は、凍結点降下剤を生うに添加するこ
とで、例えば−4.5℃付近で貯蔵(特開昭55−
54852号)しようとするものである。 従来例の2 これは、脱酸素剤と共に非通気性状態下にあつ
て、−8〜−15℃で貯蔵(特開昭57−18963号)す
るものである。 ところで、上記従来例の1と2の何れも、生う
にを凍結して保存するものではなく、従来の単な
る冷蔵手段に工夫を加え、これによりその保存期
間を十日乃至十数日に延長可能としただけである
から、店先などでの保存を少しく楽にすることに
はなるものゝ、生うにの流通体系を変えて、通年
の安価安定供給を可能とする程の長期保存は実現
し得べくもないから、本来の保存方法とは言い難
いこととなる。 従来例の3 これは、酸化防止剤を加えた食塩水に、生うに
を浸漬した後、PHを4〜5.5に調整することで味
覚変化を防止し、さらにスポンジなどで吸湿した
後凍結するものである。 従来例の4 これはアイスグレーズをかけた凍結生うにであ
るが、その解凍は自然解凍だけによることなく、
凍結乾燥装置でアイスグレーズを昇華させ、さら
に表面水分を5〜20%程度蒸発させて表面乾燥を
行つた後に、自然解凍しなければならない。 ここで、上記従来の3と4は、何れも生うにに
対して各種の前処理を施した上で凍結するもので
あり、本格的な長期保存を指しているのである
が、従来例の3にあつては、酸化防止剤といつた
薬剤を用いるだけでなく、前処理に可成りの手数
がかかることになり、しかも本願発明者のテスト
によれば、解凍時における身くずれ防止効果が充
分に認め得なかつた。 このことは、生うにが品種によつて、また同一
品種であつても、その個々により性状に大きなば
らつきをもち、従つて特定の条件を充足する生う
にに対してのみ有効であると推定され、従つて普
遍性、再現性の点で問題があると思われる。 さらに前提従来例の4によるときは、解凍時に
凍結乾燥装置といつた特殊設備を要すると共に、
これらを用いての一連の解凍処理に長時間をかけ
ねばならず、従つて末端店頭では設備の点でも、
非実用的なものとなつてしまい、また身くずれ阻
止の点からも満足すべき結果は得難く、これまた
特定試料にのみ効果的で普遍性、再現性に乏しい
難点がある。 従来例の5 これは、アルコール、食塩水等に生うにを浸漬
して、その表面脱水処理を施して後、凍結するも
のである。 同法は比較的古くから試みられて来た手段であ
るが、これによるときは、実用化が期待できるほ
どの顕著な効果があがらない。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は上記従来法の不満足な効果と普遍性、
再現性に乏しい点に鑑み、かかる従来法の如く生
うにの表層部に脱水処理を施した後凍結すること
で、当該表層部の凍結障害を起り難くしようとす
る着想に終始することなく、生うにの極表層部に
おける蛋白質を熱凝固させてしまう新規な手段を
導入することによつて、生うに内部を、当該熱凝
固した極表層部により保護して、解凍時の身くず
れを阻止し、これによつて品種や個体差による非
再現性、非普遍性を解消し、薬品類使用による各
種の問題にも解決を与え、特殊装置も不要とし、
さらにその製造工程の簡易化と迅速化とを実現し
ようとするのが、その目的である。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、上記の目的を解決するため、原料生
うにを短時間加熱処理により、当該生うにの内部
が未加熱で極表層部のみに蛋白質熱凝固保護層を
形成した後、これを急速冷却処理により冷却し、
当該冷却処理により水分をもつたときは水切り処
理を行つた後、冷凍するようにしたことを特徴と
する凍結生うにの製造方法を提供しようとするも
のである。 〔作用〕 原料生うには、短時間加熱処理による瞬間もし
くは極短時間の加熱によつて、当該生うにの極表
層部だけに蛋白質凝固という物理的変化が生じ、
しかも、この際直ちに急冷されるから、これにて
当該加熱による熱が、それ以上内部に伝播して熱
凝固が進んで行くことを阻止してしまうので、当
該熱凝固層を上記加熱処理における加熱条件だけ
で所望程度に調整決定でき、従つて、どのような
生うにに対しても普遍性と再現性をもつた加工処
理が可能となる。 かくして適度な生うに極表層部が、凍結による
影響を受けることのない保護層としての作用を果
すこととなり、この結果解凍時に未加熱である生
うに内部が崩壊したり、身くずれしても、これが
外部にまで流れ出てしまうことが、なくなるので
ある。 〔実施例〕 本発明を図面参照の上、その実施例によつて詳
記すると、先ず用意される原料生うにとしては、
一般的である明ばん液浸漬処理剤のものでもよい
が、好ましくは全く無処理の生うにを原料とする
のが好ましい。 上記原料生うには、先ず短時間加熱処理するの
であるが、これには、当該生うにを多数の小孔が
穿設された金属製浅底容器に、重なうことのない
ように並べ、これをセイロに入れ80℃以上の蒸気
に短時間曝すか、同じく80℃以上の熱湯に上記容
器のまま浸漬するのである。 ここで具体的には約95℃の蒸気であれば、50秒
位曝し、同温度の熱湯であれば1秒間程度浸漬す
るのがよい。 ここで上記の如く蒸気または熱湯の温度如何に
よつて、当然加熱の処理時間が変ることとなるの
であるが、蒸気の場合80℃であると90〜100秒位
が望ましく、100℃では30〜40秒程度がよく、そ
の中間帯である90℃では60〜70秒が好ましいの
で、温度と時間との関係は略反比例的な関係とな
る。 また熱湯の場合にも、80℃では約5秒、100℃
で約1秒が適当な加熱時間で、この場合も反比例
的関係により、90℃で約3秒とすれば適切な加熱
処理条件となる。 さらに、ここで今80℃未満の温度条件とした場
合、全く実用に供し得なくなるのではないが、こ
のような低温の蒸気または熱湯により処理する
と、生うにの表面から内部にかけての温度勾配が
緩徐となる結果、当該加熱処理工程で得られる蛋
白質熱凝固層形成の制御が困難となり、極表層部
が確かな凝固層となる頃には、実際上生うにの内
部まで凝固または半凝固が進んでしまい、所謂煮
うにとなり、生うにとは程遠い製品となつてしま
うのであり、この傾向は条件温度の低下に伴つて
強くなつていくこととなる。 そして、このようなことは当然のことながら、
80℃以上の高温にしても、加熱処理時間が長きに
過ぎれば、同じく煮うにとなつてしまうことにな
る。 さらに前記のように、蒸気利用に際し金属製浅
底容器を使用することなく、原料生うにを既知の
如き木折り入りの状態でしか入手できない消費地
であれば、当然木折り容器のまま前記の具体的手
段により蒸気または熱湯にて加熱処理してもよ
い。 しかし、このような場合には個々の生うにが、
部分的であるにせよ重なり合つており、しかも木
折り容器であるから熱を通し難しため、上記重積
箇所や木折り容器と接している部分の蛋白質熱凝
固が不充分となり、この結果保護層の形成が全体
の表層部上位側に偏することとなり、従つて本発
明の効果は、前記実施例の如き場合に比して減退
することとなるが、少なくとも上側部分での身く
ずれはなく、直視されない裏側だけが、やや身く
ずれし易くなるといつた状態であるから、生うに
の商品価値として重要なポイントとなる外観の良
否からすると、さほどの見劣りがなく、充分実用
に耐えるものが得られる。 次に本発明では、上記の如き短時間加熱処理工
程に次いで、これを急速冷却処理することにな
る。 すなわち加熱処理後、直ちに前記セイロより取
り出して約5℃の水氷に約2分間浸漬するのであ
る。 上記経時後、これを水氷より引き上げ、充分に
水切りした後、木折り容器に並べ移した上で、こ
れを最終工程としての冷凍処理として機械冷凍を
行う。 以上の工程は第1図の工程説明図によつて明示
されており、当該工程によつて第2図に示す如
く、原料生うにの極表層部のみに蛋白質熱凝固保
護層1が形成され、内部2はこのとき未加熱状態
に保持されるのである。 すなわち、このような加熱後の急速冷却が実施
されないとすれば、熱が内部2まで及んでしま
い、この結果蛋白質熱凝固保護層2が、不必要と
いうよりは、不都合に厚化してしまい、解凍時生
うにとしての食感を大巾に削減してしまう上、当
該保護層の形成状態に、ばらつきが生じてしま
い、これにより再現性のない非実用的な方法とな
つてしまうことになる。 さて当該急冷手段として上記実施例では水氷を
用いるようにしたが、同手段によれば確かに熱容
量も大きく急冷手段として良好な策ではあるが、
これだけに限られるものではなく、冷凍機によつ
て冷却した冷水を用いて、これに浸漬したり散水
してもよく、さらには液体窒素、液体空気などの
極低温液化ガスを噴当することにより、冷却目的
を達することもできる。 さて、このの場合上記の冷却に際し、冷水等を
使用すれば、当然水分を帯びることとなるが、こ
のような場合には充分な水切り処理を施してか
ら、冷凍する必要があるが、前記の如く極低温液
化ガスの噴霧を冷却手段としたときは、その必要
がなくなる。 また、ここで前記短時間加熱処理工程におい
て、前実施例ではセイロでの蒸煮につき説示し、
その後も夫々各別の単独処理手段による場合を例
示したのであるが、これらを連続的に処理してい
こうとすれば、トンネル式の蒸気加熱装置を用
い、これに前記した急冷処理を行うための冷凍機
付冷水シヤワーを連結、さらにこれ等にコンベア
を組込むことで、厚料生うにを移送していくよう
にすればよく、このようなものを用いれば、加熱
温度、加熱時間等を常に一定となるよう制御し易
くなり、大量処理にも適することとなる。 本発明による製品につき、その品質判定を行う
ため、次の如きテストを行つた。 (a) 先ず蒸気加熱による本発明(イ)の方法は前掲の
如く以下の条件により行つた。 加熱温度 95℃(セイロ) 加熱時間 50sec 急冷温度 5℃(水氷) 急冷時間 2min 凍結手段 水切り後の機械冷凍 (b) 次に熱湯加熱による本発明(ロ)の方法も前掲の
通り以下の条件により行つた。 加熱温度 95℃ 加熱時間 1sec 急冷温度 急冷時間 凍結手段本発明(イ)に同じ (c) 上記本発明による製品と比較するため行なわ
れた従来技術(イ)の方法は、前処理を行うことな
く原料生うにを直ちに機械冷凍(非処理凍結)
したものである。 (d) 従来技術(ロ)の方法は、これまた前処理なしで
液体窒素により急速冷凍(非処理凍結)を行つ
たものである。 (e) 従来技術(ハ)の方法は、前記従来例の5により
説示した表面脱水処理法によるが、当該脱水手
段として、原料生うにを真空凍結乾燥器により
低温乾燥したものを、機械冷凍したものであ
る。 (f) 従来技術(ニ)の方法は、同上表面脱水の手段
が、エチルアルコールによる処理によるもので
ある。 (g) 従来技術(ホ)の方法は、これまた表面脱水処理
法であるが、ここでは3.5%の食塩水を使用し
て脱水している。 以上の(a)〜(g)製品を用意し、これらをすべて室
温による機械解凍でもどし、これらについての品
質判定を次のような着眼点に基づき行つた。 すなわち判定要素としては、下記第1表に示す
通り製品の外観、触感、食感、臭いの四要素にす
ると共に、これら各判定要素の評価点は、その素
点を10点満点(新鮮未凍結生うにと全く同等であ
る場合)とするが、これまでの凍結等による生う
に保存方法の研究にあつて、身くずれ阻止すなわ
ち外観保持が最大課題となつて来ていることに鑑
み、評価点のウエイト(係数)を、同上第1表の
通り外観要素を最大(×6)とし、この要素の良
し悪しが総合点(100点満点)に最も強く反映す
るようにした。
際し身くずれの起り難い高品質凍結生うにの製造
方法に係るものである。 〔従来技術〕 既知のように、所謂生うに(生うにの生殖巣)
は極めて保存性が低く、かつその採取量と期間が
制限されていることから、当該生うにの長期保存
が可能とならない限り、これを通年の安定価格
で、しかも潤沢に供給することは、実際上至難な
状況にある。 しかも近年生うにの需要が増大しつつあること
もあつて、上記の生うに長期保存法に関する研究
が活発であるが、その最大の問題点は解凍に際し
て、その身の崩壊、崩れによる所謂「かゆ状化」
を、如何にして阻止しようかということにある。 ところで、これまで研究されて来たこの種製造
方法としては、以下の如きものが知られている。 従来例の1 この方法は、凍結点降下剤を生うに添加するこ
とで、例えば−4.5℃付近で貯蔵(特開昭55−
54852号)しようとするものである。 従来例の2 これは、脱酸素剤と共に非通気性状態下にあつ
て、−8〜−15℃で貯蔵(特開昭57−18963号)す
るものである。 ところで、上記従来例の1と2の何れも、生う
にを凍結して保存するものではなく、従来の単な
る冷蔵手段に工夫を加え、これによりその保存期
間を十日乃至十数日に延長可能としただけである
から、店先などでの保存を少しく楽にすることに
はなるものゝ、生うにの流通体系を変えて、通年
の安価安定供給を可能とする程の長期保存は実現
し得べくもないから、本来の保存方法とは言い難
いこととなる。 従来例の3 これは、酸化防止剤を加えた食塩水に、生うに
を浸漬した後、PHを4〜5.5に調整することで味
覚変化を防止し、さらにスポンジなどで吸湿した
後凍結するものである。 従来例の4 これはアイスグレーズをかけた凍結生うにであ
るが、その解凍は自然解凍だけによることなく、
凍結乾燥装置でアイスグレーズを昇華させ、さら
に表面水分を5〜20%程度蒸発させて表面乾燥を
行つた後に、自然解凍しなければならない。 ここで、上記従来の3と4は、何れも生うにに
対して各種の前処理を施した上で凍結するもので
あり、本格的な長期保存を指しているのである
が、従来例の3にあつては、酸化防止剤といつた
薬剤を用いるだけでなく、前処理に可成りの手数
がかかることになり、しかも本願発明者のテスト
によれば、解凍時における身くずれ防止効果が充
分に認め得なかつた。 このことは、生うにが品種によつて、また同一
品種であつても、その個々により性状に大きなば
らつきをもち、従つて特定の条件を充足する生う
にに対してのみ有効であると推定され、従つて普
遍性、再現性の点で問題があると思われる。 さらに前提従来例の4によるときは、解凍時に
凍結乾燥装置といつた特殊設備を要すると共に、
これらを用いての一連の解凍処理に長時間をかけ
ねばならず、従つて末端店頭では設備の点でも、
非実用的なものとなつてしまい、また身くずれ阻
止の点からも満足すべき結果は得難く、これまた
特定試料にのみ効果的で普遍性、再現性に乏しい
難点がある。 従来例の5 これは、アルコール、食塩水等に生うにを浸漬
して、その表面脱水処理を施して後、凍結するも
のである。 同法は比較的古くから試みられて来た手段であ
るが、これによるときは、実用化が期待できるほ
どの顕著な効果があがらない。 〔発明が解決しようとする問題点〕 本発明は上記従来法の不満足な効果と普遍性、
再現性に乏しい点に鑑み、かかる従来法の如く生
うにの表層部に脱水処理を施した後凍結すること
で、当該表層部の凍結障害を起り難くしようとす
る着想に終始することなく、生うにの極表層部に
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導入することによつて、生うに内部を、当該熱凝
固した極表層部により保護して、解凍時の身くず
れを阻止し、これによつて品種や個体差による非
再現性、非普遍性を解消し、薬品類使用による各
種の問題にも解決を与え、特殊装置も不要とし、
さらにその製造工程の簡易化と迅速化とを実現し
ようとするのが、その目的である。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、上記の目的を解決するため、原料生
うにを短時間加熱処理により、当該生うにの内部
が未加熱で極表層部のみに蛋白質熱凝固保護層を
形成した後、これを急速冷却処理により冷却し、
当該冷却処理により水分をもつたときは水切り処
理を行つた後、冷凍するようにしたことを特徴と
する凍結生うにの製造方法を提供しようとするも
のである。 〔作用〕 原料生うには、短時間加熱処理による瞬間もし
くは極短時間の加熱によつて、当該生うにの極表
層部だけに蛋白質凝固という物理的変化が生じ、
しかも、この際直ちに急冷されるから、これにて
当該加熱による熱が、それ以上内部に伝播して熱
凝固が進んで行くことを阻止してしまうので、当
該熱凝固層を上記加熱処理における加熱条件だけ
で所望程度に調整決定でき、従つて、どのような
生うにに対しても普遍性と再現性をもつた加工処
理が可能となる。 かくして適度な生うに極表層部が、凍結による
影響を受けることのない保護層としての作用を果
すこととなり、この結果解凍時に未加熱である生
うに内部が崩壊したり、身くずれしても、これが
外部にまで流れ出てしまうことが、なくなるので
ある。 〔実施例〕 本発明を図面参照の上、その実施例によつて詳
記すると、先ず用意される原料生うにとしては、
一般的である明ばん液浸漬処理剤のものでもよい
が、好ましくは全く無処理の生うにを原料とする
のが好ましい。 上記原料生うには、先ず短時間加熱処理するの
であるが、これには、当該生うにを多数の小孔が
穿設された金属製浅底容器に、重なうことのない
ように並べ、これをセイロに入れ80℃以上の蒸気
に短時間曝すか、同じく80℃以上の熱湯に上記容
器のまま浸漬するのである。 ここで具体的には約95℃の蒸気であれば、50秒
位曝し、同温度の熱湯であれば1秒間程度浸漬す
るのがよい。 ここで上記の如く蒸気または熱湯の温度如何に
よつて、当然加熱の処理時間が変ることとなるの
であるが、蒸気の場合80℃であると90〜100秒位
が望ましく、100℃では30〜40秒程度がよく、そ
の中間帯である90℃では60〜70秒が好ましいの
で、温度と時間との関係は略反比例的な関係とな
る。 また熱湯の場合にも、80℃では約5秒、100℃
で約1秒が適当な加熱時間で、この場合も反比例
的関係により、90℃で約3秒とすれば適切な加熱
処理条件となる。 さらに、ここで今80℃未満の温度条件とした場
合、全く実用に供し得なくなるのではないが、こ
のような低温の蒸気または熱湯により処理する
と、生うにの表面から内部にかけての温度勾配が
緩徐となる結果、当該加熱処理工程で得られる蛋
白質熱凝固層形成の制御が困難となり、極表層部
が確かな凝固層となる頃には、実際上生うにの内
部まで凝固または半凝固が進んでしまい、所謂煮
うにとなり、生うにとは程遠い製品となつてしま
うのであり、この傾向は条件温度の低下に伴つて
強くなつていくこととなる。 そして、このようなことは当然のことながら、
80℃以上の高温にしても、加熱処理時間が長きに
過ぎれば、同じく煮うにとなつてしまうことにな
る。 さらに前記のように、蒸気利用に際し金属製浅
底容器を使用することなく、原料生うにを既知の
如き木折り入りの状態でしか入手できない消費地
であれば、当然木折り容器のまま前記の具体的手
段により蒸気または熱湯にて加熱処理してもよ
い。 しかし、このような場合には個々の生うにが、
部分的であるにせよ重なり合つており、しかも木
折り容器であるから熱を通し難しため、上記重積
箇所や木折り容器と接している部分の蛋白質熱凝
固が不充分となり、この結果保護層の形成が全体
の表層部上位側に偏することとなり、従つて本発
明の効果は、前記実施例の如き場合に比して減退
することとなるが、少なくとも上側部分での身く
ずれはなく、直視されない裏側だけが、やや身く
ずれし易くなるといつた状態であるから、生うに
の商品価値として重要なポイントとなる外観の良
否からすると、さほどの見劣りがなく、充分実用
に耐えるものが得られる。 次に本発明では、上記の如き短時間加熱処理工
程に次いで、これを急速冷却処理することにな
る。 すなわち加熱処理後、直ちに前記セイロより取
り出して約5℃の水氷に約2分間浸漬するのであ
る。 上記経時後、これを水氷より引き上げ、充分に
水切りした後、木折り容器に並べ移した上で、こ
れを最終工程としての冷凍処理として機械冷凍を
行う。 以上の工程は第1図の工程説明図によつて明示
されており、当該工程によつて第2図に示す如
く、原料生うにの極表層部のみに蛋白質熱凝固保
護層1が形成され、内部2はこのとき未加熱状態
に保持されるのである。 すなわち、このような加熱後の急速冷却が実施
されないとすれば、熱が内部2まで及んでしま
い、この結果蛋白質熱凝固保護層2が、不必要と
いうよりは、不都合に厚化してしまい、解凍時生
うにとしての食感を大巾に削減してしまう上、当
該保護層の形成状態に、ばらつきが生じてしま
い、これにより再現性のない非実用的な方法とな
つてしまうことになる。 さて当該急冷手段として上記実施例では水氷を
用いるようにしたが、同手段によれば確かに熱容
量も大きく急冷手段として良好な策ではあるが、
これだけに限られるものではなく、冷凍機によつ
て冷却した冷水を用いて、これに浸漬したり散水
してもよく、さらには液体窒素、液体空気などの
極低温液化ガスを噴当することにより、冷却目的
を達することもできる。 さて、このの場合上記の冷却に際し、冷水等を
使用すれば、当然水分を帯びることとなるが、こ
のような場合には充分な水切り処理を施してか
ら、冷凍する必要があるが、前記の如く極低温液
化ガスの噴霧を冷却手段としたときは、その必要
がなくなる。 また、ここで前記短時間加熱処理工程におい
て、前実施例ではセイロでの蒸煮につき説示し、
その後も夫々各別の単独処理手段による場合を例
示したのであるが、これらを連続的に処理してい
こうとすれば、トンネル式の蒸気加熱装置を用
い、これに前記した急冷処理を行うための冷凍機
付冷水シヤワーを連結、さらにこれ等にコンベア
を組込むことで、厚料生うにを移送していくよう
にすればよく、このようなものを用いれば、加熱
温度、加熱時間等を常に一定となるよう制御し易
くなり、大量処理にも適することとなる。 本発明による製品につき、その品質判定を行う
ため、次の如きテストを行つた。 (a) 先ず蒸気加熱による本発明(イ)の方法は前掲の
如く以下の条件により行つた。 加熱温度 95℃(セイロ) 加熱時間 50sec 急冷温度 5℃(水氷) 急冷時間 2min 凍結手段 水切り後の機械冷凍 (b) 次に熱湯加熱による本発明(ロ)の方法も前掲の
通り以下の条件により行つた。 加熱温度 95℃ 加熱時間 1sec 急冷温度 急冷時間 凍結手段本発明(イ)に同じ (c) 上記本発明による製品と比較するため行なわ
れた従来技術(イ)の方法は、前処理を行うことな
く原料生うにを直ちに機械冷凍(非処理凍結)
したものである。 (d) 従来技術(ロ)の方法は、これまた前処理なしで
液体窒素により急速冷凍(非処理凍結)を行つ
たものである。 (e) 従来技術(ハ)の方法は、前記従来例の5により
説示した表面脱水処理法によるが、当該脱水手
段として、原料生うにを真空凍結乾燥器により
低温乾燥したものを、機械冷凍したものであ
る。 (f) 従来技術(ニ)の方法は、同上表面脱水の手段
が、エチルアルコールによる処理によるもので
ある。 (g) 従来技術(ホ)の方法は、これまた表面脱水処理
法であるが、ここでは3.5%の食塩水を使用し
て脱水している。 以上の(a)〜(g)製品を用意し、これらをすべて室
温による機械解凍でもどし、これらについての品
質判定を次のような着眼点に基づき行つた。 すなわち判定要素としては、下記第1表に示す
通り製品の外観、触感、食感、臭いの四要素にす
ると共に、これら各判定要素の評価点は、その素
点を10点満点(新鮮未凍結生うにと全く同等であ
る場合)とするが、これまでの凍結等による生う
に保存方法の研究にあつて、身くずれ阻止すなわ
ち外観保持が最大課題となつて来ていることに鑑
み、評価点のウエイト(係数)を、同上第1表の
通り外観要素を最大(×6)とし、この要素の良
し悪しが総合点(100点満点)に最も強く反映す
るようにした。
【表】
前記各製品の第1表によるパネルテスト結果
は、下記第2表の通りであつた。
は、下記第2表の通りであつた。
本発明は以上のようにして実施できるものであ
るから、極表層部の蛋白質熱凝固保護層を冷凍処
理以前に形成してしまうことから、解凍時にこの
保護層が身くずれを確実に防止することとなり、
これまで不可能に近かつた実用的外観の保持を実
現し得るに至つたのであつて、また当該保護層の
形成により、製造工程にあつても、また解凍後の
取扱い上からも非常に扱い易くなり、作業または
操作が容易かつ能率的となる。 また上記保護層の形成には、短時間の加熱とそ
の直後の冷却が行われるため、極めて僅かな表層
部だけが処理されることとなり、この結果当該保
護層は食感にも影響を与えることなく、しかもド
リツプ量が少ないので特に生うにの甘みが抜け
ず、従つて凍結しない生うにと同等の味覚を味う
ことができる。 しかも上記加熱と冷却により原料生うにを物理
的に変化させるので、生うにの品種とか個別の性
状に左右されることなく普遍性を有し、正確な制
御も容易で再現性が高いものとなる。 さらに従来法の如くアルコール、酸、食塩等の
化学品を全く添加しないから、食品処理法として
理想的であり、当然ながら異味、異臭がなくて人
体への影響を懸念することもなく、解凍は自然解
凍でよいから、消費先での設備投資も不要で、連
続的な処理装置にもなじみ易いので量産も可能で
あり、前記の通り木折り容器に入れたままの処理
も可能であるため、この点からも能率的な生産を
期待することができる。
るから、極表層部の蛋白質熱凝固保護層を冷凍処
理以前に形成してしまうことから、解凍時にこの
保護層が身くずれを確実に防止することとなり、
これまで不可能に近かつた実用的外観の保持を実
現し得るに至つたのであつて、また当該保護層の
形成により、製造工程にあつても、また解凍後の
取扱い上からも非常に扱い易くなり、作業または
操作が容易かつ能率的となる。 また上記保護層の形成には、短時間の加熱とそ
の直後の冷却が行われるため、極めて僅かな表層
部だけが処理されることとなり、この結果当該保
護層は食感にも影響を与えることなく、しかもド
リツプ量が少ないので特に生うにの甘みが抜け
ず、従つて凍結しない生うにと同等の味覚を味う
ことができる。 しかも上記加熱と冷却により原料生うにを物理
的に変化させるので、生うにの品種とか個別の性
状に左右されることなく普遍性を有し、正確な制
御も容易で再現性が高いものとなる。 さらに従来法の如くアルコール、酸、食塩等の
化学品を全く添加しないから、食品処理法として
理想的であり、当然ながら異味、異臭がなくて人
体への影響を懸念することもなく、解凍は自然解
凍でよいから、消費先での設備投資も不要で、連
続的な処理装置にもなじみ易いので量産も可能で
あり、前記の通り木折り容器に入れたままの処理
も可能であるため、この点からも能率的な生産を
期待することができる。
第1図は本発明に係る凍結生うにの製造工程説
明図、第2図は本発明による蛋白質熱凝固保護層
形成の生うにを示す縦断正面説明図である。 1……蛋白質熱凝固保護層、2……生うにの内
部。
明図、第2図は本発明による蛋白質熱凝固保護層
形成の生うにを示す縦断正面説明図である。 1……蛋白質熱凝固保護層、2……生うにの内
部。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 原料生うにを短時間加熱処理により、当該生
うにの内部が未加熱で、極表層部のみに蛋白質熱
凝固保護層を形成した後、これを急速冷却処理に
より冷却し、当該冷却処理により水分をもつたと
きは水切り処理を行つた後、冷凍するようにした
ことを特徴とする凍結生うにの製造方法。 2 原料生うにの短時間加熱処理が、蒸煮もしく
は熱湯への浸漬により行われるようにし、かつ当
該温度条件が80℃以上である特許請求の範囲第1
項記載の凍結生うにの製造方法。 3 原料生うにの短時間加熱処理が、蒸煮による
ときは80℃以上で30秒乃至100秒間、熱湯浸漬で
は80℃で1秒乃至5秒間である特許請求の範囲第
1項記載の凍結生うにの製造方法。 4 急速冷却処理手段が、水氷や冷凍機冷却水へ
の浸漬または撒水、液体窒素、液体空気等の極低
温液化ガスの噴当である特許請求の範囲第1項記
載の凍結生うにの製造方法。 5 冷凍手段が所謂緩慢冷凍である機械冷凍また
は急速冷凍である液体窒素等の極低温液化ガスに
よる冷凍である特許請求の範囲第1項記載の凍結
生うにの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60278690A JPS62138133A (ja) | 1985-12-11 | 1985-12-11 | 凍結生うにの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP60278690A JPS62138133A (ja) | 1985-12-11 | 1985-12-11 | 凍結生うにの製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62138133A JPS62138133A (ja) | 1987-06-20 |
| JPH0220217B2 true JPH0220217B2 (ja) | 1990-05-08 |
Family
ID=17600817
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP60278690A Granted JPS62138133A (ja) | 1985-12-11 | 1985-12-11 | 凍結生うにの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62138133A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS63214164A (ja) * | 1987-03-03 | 1988-09-06 | Daiee Shokuhin Kogyo Kk | 冷凍ウニの製造方法 |
| JPH05236870A (ja) * | 1992-03-02 | 1993-09-17 | Shintoukiyou Internatl Kk | 鱈の白子を処理する方法 |
| JP2007159442A (ja) * | 2005-12-12 | 2007-06-28 | Azuma Shoten:Kk | 新規なウニ加工食品及びその製造方法 |
| JP5410862B2 (ja) * | 2009-06-08 | 2014-02-05 | 智春 平川 | 乾燥ウニの製造方法 |
-
1985
- 1985-12-11 JP JP60278690A patent/JPS62138133A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62138133A (ja) | 1987-06-20 |
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