JPH11240706A - グラファイトシートの作製方法及びグラファイトシート積層体 - Google Patents

グラファイトシートの作製方法及びグラファイトシート積層体

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JPH11240706A
JPH11240706A JP10357500A JP35750098A JPH11240706A JP H11240706 A JPH11240706 A JP H11240706A JP 10357500 A JP10357500 A JP 10357500A JP 35750098 A JP35750098 A JP 35750098A JP H11240706 A JPH11240706 A JP H11240706A
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graphite sheet
graphite
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芳正 大木
Soji Tsuchiya
宗次 土屋
Akira Taomoto
昭 田尾本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 グラファイトシートの特性である電気伝導性
と高い熱伝導性を基本にしながら、それを損なうことな
く複数枚重ねることを可能とするグラファイトシートの
製造方法及びグラファイト積層体を提供することを目的
とする。 【解決手段】 本発明は、インジウムなどの柔らかい金
属2を間に挟んだ複数枚のグラファイトフィルムを圧延
処理し、その金属2が両側のグラファイトシート1表面
の微細な凹凸に入り込むことによりグラファイトシート
1同士が接合されるようにしたグラファイトシートの製
造方法及びこのような製造方法によるグラファイト積層
体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グラファイトシー
トの作製方法及びグラファイトシート積層体に関し、特
に可撓性のあるラファイトシートであって熱伝導・放熱
特性のよい導電材料を提供するグラファイトシートの作
製方法及びグラファイトシート積層体であって、発熱の
多い高出力電子素子の熱放散などへの応用が可能なもの
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、グラファイトシートは、その耐熱
性や耐薬品性、高電気伝導性などのために工業材料とし
て重要な地位を占め熱伝導材、耐熱シ−ル、電極などに
広く使用されている。
【0003】このシートとしては、人工的に作製される
もので、新・炭素工業(昭和55年10月発行、石川敏
功、(株)近代編集社)の118頁などに記載されたも
のが知られている。
【0004】具体的には、いわゆるエキスパンド法と呼
ばれるものには、鱗片状天然グラファイトを、硫酸と硝
酸の混合液などで処理した後、1000℃近い高温に急
熱し、層間(C軸方向)に沿って大きく膨張させ、見掛
けの厚さが出発試料黒鉛の数十倍から数百倍に膨張した
後、これを粘結剤と共に圧縮成型してグラファイトシー
トとするものである。
【0005】このようにして作製されたシートは、圧縮
復元性があり、応力緩和に優れ、また可撓性、熱伝導性
に優れた特徴を持っている。
【0006】しかし、粉末を成型してフィルム状にした
ものであるから、限られた特性であり、それぞれの特性
において改善が望まれていた。
【0007】また、このグラファイトシートの製造方法
においては、層間を押し広げるために硫酸や硝酸を使用
しているため、水などによる洗淨を行うが、完全にすべ
てを取り除くことはできない。
【0008】従って、フィルムなどに成形加工後、残留
していた酸類が、ガスケット材などとして長時間使用し
た場合、徐々に浸出してきて金属類を腐食するなどの現
象が生じる。
【0009】また、更に、粘結剤などを使用してフィル
ム加工しているために、鱗片状グラファイト間の接触性
が悪くなり、フィルムとしてはグラファイト特有の熱伝
導や電気伝導特性が十分に発揮されにくく、結合度も弱
いがため鱗片状に剥離が起こりやすい傾向にある。
【0010】また、更に、可撓性においても折り曲げに
弱く、折り曲げて利用するというのは不可能であった
し、熱伝導性においても、通常銅より数倍も劣るものが
多い。
【0011】これに対して、ポリイミドフィルムを熱処
理、圧延処理及びしごき処理によって柔軟性のあるシー
ト状グラファイトを直接的に得る方法が提案された。
【0012】このグラファイトシートの物性特性として
は、単結晶グラファイトと同様なものを持ち、鱗片状の
剥離や、残留酸などの問題が無く、高品質で折り曲げに
強く、柔軟性に富む優れた材料となる。
【0013】また、更に、大きな面積のものを容易に作
製することができるとともに、極めて高い熱伝導率を持
ち、柔軟性に富んでいるため、熱伝達用の材料として放
熱や均熱を必要とするところに用いられてきている。
【0014】このように、ポリイミドフィルムを熱処
理、圧延処理及びしごき処理によって得られる柔軟性の
あるグラファイトシートは、導電性や熱伝導性に優れた
性質を持っているが、その厚さは、原料の厚さと炭化過
程における熱分解反応の進み易さから1mm以下、特に
圧延処理した後の柔軟性のあるものは、多く0.1mm
ないしはそれ以下となる。
【0015】そこで、大量の熱を発生する部分を冷却す
るため、あるいは大量の熱を移動させるために用いるに
は、このグラファイトシートを用いても十分でない場合
があり、複数枚のグラファイトシートを重ねて使う必要
がある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、グラファイト
シート自体は、一般に表面の反応性が非常に小さいた
め、互いに大変滑りやすいく、グラファイトシート同士
を重ねて用いると作業性が全くあがらない。
【0017】また、単にグラファイトシートを重ねただ
けでは、シートの面に垂直な方向、すなわちグラファイ
トシート間の熱伝導は極めて悪いままであり、大量の熱
を伝えることはできない。
【0018】一方、グラファイトは導電性を持っている
とはいうものの、金属と比較すると必ずしも十分大きな
導電度ではなく、この点からいえば、金属で電気を、グ
ラファイトで熱を伝えるようにすることができれば大変
都合がよいが、グラファイト自体の表面が非常に安定で
あるため、通常用いられる半田等によって接着すること
はできない。
【0019】つまり、グラファイトシートを広く熱伝導
体として応用していくには、グラファイトシート同士又
はグラファイトシートと金属とを接着一体化する方法が
必要不可欠である。
【0020】例えば、グラファイトシートの表面に、グ
ラファイトとなじみのよい金属、ニッケルなどの薄膜を
蒸着法などで形成することにより、半田で接着してもよ
いが、蒸着が必要であるが故に、生産性が悪いだけでな
く、多数枚を重ねる作業自体も容易ではない。
【0021】本発明は、上記課題を解決するもので、グ
ラファイトシートの特性である電気伝導性と高い熱伝導
性を基本にしながら、それを損なうことなく複数枚重ね
ることを可能とするグラファイトシートの製造方法及び
グラファイト積層体を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、インジウムなどの柔らかい金属を間に挟
んだ複数枚のグラファイトフィルムを圧延処理し、その
金属が両側のグラファイトシート表面の微細な凹凸に入
り込むことによりグラファイトシート同士が接合される
ようにしたグラファイトシートの製造方法及びこのよう
な製造方法によるグラファイト積層体である。
【0023】このような構成により、グラファイトシー
トの特性である電気伝導性と高い熱伝導性を基本にしな
がら、それを損なうことなく複数枚重ねることを可能と
するグラファイトシートの製造方法及びグラファイト積
層体を提供する。
【0024】
【発明の実施の形態】請求項1記載の本発明は、膜厚3
00μm以下のグラファイト化可能なフィルムを不活性
ガス中で室温から昇温して1000℃から1600℃の
温度範囲までで焼成する予備処理工程と、前記予備処理
工程後室温から昇温して温度2500℃以上の温度まで
で焼成しグラファイトシートを得る本処理工程と、前記
本処理工程で得られたグラファイトシートを圧延処理す
る圧延処理工程とを有し、前記圧延処理工程では、前記
グラファイトシートを前記グラファイトシート間に金属
材料を配して複数枚積層し圧延処理するグラファイトシ
ートの作製方法である。
【0025】このような構成により、炭素原子だけから
なる発泡性のグラファイトシートを形成後、さらに均一
で柔軟性を有するグラファイトシートとする際に、グラ
ファイトシートの表面の凹凸に金属材料を入り込ませ、
いわゆるアンカー効果のようにして、グラファイトシー
ト同志が接着されるものであり、グラファイトシートの
特性である電気伝導性と高い熱伝導性を基本にしなが
ら、それを損なうことなく接着一体化されたグラファイ
トシート積層体を提供する。
【0026】なお、このようなグラファイトシートは、
原料高分子フィルムとして、ポリフェニレンオキサジア
ゾール、ポリベンゾチアゾール、ポリベンゾビスチアゾ
ール、ポリベンゾオキサゾール、ポリベンゾビスオキサ
ゾール、ポリチアゾール、芳香族ポリアミド、芳香族ポ
リイミドから選択され、そのままあるいは円筒状グラフ
ァイト質炭素に巻き付けるなどして、不活性ガス中ある
いは真空中で、摂氏1800度以上の温度、特に請求項
1に記載しているような温度プロセスで加熱炭化してな
るグラファイトシートである。
【0027】そして、グラファイト化後に、プレスやロ
ーラーなどで圧延することにより柔軟性を持たせたもの
を、原則として、ここではグラファイトシートという。
【0028】ここで、請求項2記載のように、金属材料
が、インジウム、錫、鉛及び亜鉛のいずれか、または前
記金属材料を主たる成分とする合金であることが好適で
ある。
【0029】かかる、柔らかい金属材料であると、確実
にグラファイトシートの表面の凹凸に入り込ませること
ができる。
【0030】そして、請求項3記載のように、金属材料
が、厚さが10μmから200μmである箔状である
か、請求項4記載のように、金属材料が、厚さが10μ
mから200μmであるリボン状であるか、請求項5記
載のように、金属材料が、太さが10μmから300μ
mである細線状または太さが10μmから300μmで
ある細線からなるメッシュ状であるか、請求項6記載の
ように、金属材料が、直径が10μmから500μmで
ある粉末状であることが好ましい。
【0031】というのは、金属材料が、これより小さい
とグラファイト表面の凹凸の入り込んでしまい接着効果
がなくなってしまうし、ここに示したより大きくなると
圧延の際にグラファイトシート自体を壊してしまうため
である。
【0032】更に、特に、強く圧延されるときには、細
線又は細線からなるメッシュ状、あるいは粉末状である
ことが好ましい。
【0033】以上において、請求項7記載のように、圧
延処理行程で圧延処理するときの温度が、金属材料の融
点よりも−50度以上であって+30℃以下の範囲内に
あることが好ましい。
【0034】つまり、炭化されたフィルムをプレス又は
ローラーで圧延するときのローラーの温度が、炭化され
たフィルムの間に設置する金属材料の融点より50度以
上低くなく、30℃高い温度をこえない範囲であるよう
に設定することにより、金属材料が柔らかくなった状態
でグラファイトシート表面の微小な凹凸の凹みに入り、
そのまま固化させることができる。
【0035】そして、温度がこれより低いと金属材料が
硬くてグラファイトを壊してしまうし、温度がこれより
高いと、金属材料は完全に溶け切った状態になって圧延
に際してグラファイトシートの間から押し出されてしま
うか、あるいは押し出されないまでも、ローラーを通っ
た後しばらくは溶けた状態にあるので、それ自身の表面
張力で小さな凹みから再び出てきてしまい、アンカー効
果を持たなくなってしまう。
【0036】更に、請求項8記載のように、圧延処理工
程では、複数のグラファイトシートの間に金属薄板をも
配して、金属材料を用いて圧延処理を行う構成をも採り
得る。
【0037】このような構成により、グラファイトシー
トと金属薄板とが順次積層され、金属材料で接着一体化
されたグラファイトシート積層体を提供する。
【0038】ここで、請求項9記載のように、圧延処理
工程では、金属薄板を配する前に、グラファイトシート
を圧延処理し、前記圧延処理されたグラファイトシート
と金属薄板との間に請求項2から6のいずれかに記載の
金属材料を配して圧延処理を行うことが、金属薄板を含
めてより確実に接着一体化する観点から好ましい。
【0039】また、請求項10記載のように、金属薄板
が、金属材料よりも硬い金属材料を含むものであって
も、接着一体化は可能である。
【0040】具体的には、請求項11記載のように、金
属薄板の金属材料が、アルミニウム、銅及び亜鉛のいず
れか、または前記金属材料を主たる成分とする合金であ
ってもよい。
【0041】特に、銅薄板の場合には、間に挟む金属材
料として半田(鉛と錫を主成分とした合金)を用いるこ
とが確実に接着させることから好適である。
【0042】または、請求項12記載のように、金属薄
板の金属材料が、ステンレスであってもよい。
【0043】特に、ステンレスを用いた場合には、シー
トの表面が光沢を持った面となるようにすることができ
る。
【0044】このように硬質の金属薄板をも積層する場
合には、請求項13記載のように、圧延処理行程で圧延
処理するときの温度が、金属材料の融点よりも−30度
以上であって+70℃以下の範囲内にあることが必要
で、金属薄板を用いない場合に比較して高温側に温度を
設定する必要がある。
【0045】以上において、請求項14記載のように、
圧延処理工程では、プレスによりグラファイトフィルム
に圧延作用及びしごき作用を与え、プレスの圧力が5k
g/cm2以上であって70kg/cm2以下の範囲内
にあることが、接着一体化の確実性より好ましい。
【0046】または、請求項15記載のように、圧延処
理工程では、ローラによりグラファイトフィルムに圧延
作用及びしごき作用を与え、ローラーの圧延部の力が1
kg/cm以上であって7kg/cm以下の範囲内にあ
ることが、同様に接着一体化の確実性より好ましい。
【0047】以上において、請求項16記載のように、
圧延処理工程で積層したグラファイトシートを得た後
に、更に前記積層したグラファイトシートを複数組積層
し請求項2から6のいずれかに記載の金属材料を前記グ
ラファイトシートの複数組間に配して圧延処理すること
も可能であり、一枚ずつ積層して圧延するのに比べて効
率よくグラファイトシートの圧延を行える。
【0048】一方、物に係る本発明は、請求項17記載
のように、膜厚1mm以下の柔軟性を有する複数のグラ
ファイトシートが、請求項2から6のいずれかに記載の
金属材料を用いて接着一体化されたグラファイトシート
積層体であり、金属材料が、グラファイトシートの表面
の凹凸に入り込み接着一体化されている。
【0049】または、請求項18記載のように、膜厚1
mm以下の柔軟性を有するグラファイトシートと金属の
薄板とが、請求項2から6のいずれかに記載の金属材料
を用いて接着一体化されたグラファイト金属積層体であ
り、金属材料が、グラファイトシートの表面の凹凸に入
り込み、金属薄板とも結合して、接着一体化されてい
る。
【0050】以下、本発明の各実施の形態に即し、より
具体的に説明をする。 (実施の形態1)本実施の形態では、まず、出発高分子
フィルムとしては、東レ・デュポン社製のポリイミドフ
ィルム(商品名カプトン)の厚さ50μmのものを用い
た。
【0051】次に、熱処理による発泡性を出すために、
予備焼成を窒素中で昇温速度5℃/minで昇温し、最
高処理温度を1200℃として行った。
【0052】そして、本焼成をArガス雰囲気下で昇温
速度20℃/minで行い、最高処理温度は2800℃
とした。
【0053】この状態のフィルムは発泡状態ではある
が、柔軟性はなく、固くてもろいものであった。
【0054】次に、この炭化されグラファイト化された
フィルムを2枚準備し、そのうちの一枚の上に厚さ50
μmの金属インジウムの箔を置き、更に、その上にもう
一枚の炭化されたグラファイトシートを設置した。
【0055】そして、これをローラーの温度を150℃
に設定した圧延ローラーにより、ローラー軸方向での1
cmあたり1kgで圧延した。
【0056】図1は、このようにして得た2枚のグラフ
ァイトシートを一体化したものの断面構造模式図であ
る。
【0057】図1において、1はグラファイトシート、
2は金属インジウムである。このようにして得たグラフ
ァイトシートを構成している炭素原子同士の結合面は、
平均的には、シートの面にほぼ平行になっている。
【0058】しかし、詳細に見ると、小さい方では電子
顕微鏡レベルの微小なものから最大で10μm程度まで
の凹凸がある。
【0059】金属インジウムは、この凹凸に入り込んで
固化しており、上下両方のグラファイトシートが金属イ
ンジウムにより接合され一体化されている。
【0060】このようにして接合されているグラファイ
トシートは、柔軟性においては、グラファイトシートを
2枚重ねただけのものより硬くはなるが、繰り返して曲
げることが可能であり、剥離や亀裂が生じることはなか
った。
【0061】更に、特に、重ねた方向の熱伝導性は、単
にグラファイトシートを高分子の耐熱性接着剤によって
張り付けたものに比べて、1.5から5倍と優れた結果
を呈しており、グラファイトシートを熱伝達物質として
用いる場合に、大変重要な特性であるといえる。
【0062】なお、用いるインジウム箔の厚さは、各種
実験した結果、薄すぎると接着ができず、厚すぎるとグ
ラファイトを壊してしまう傾向にあるため、10μmか
ら200μm程度が好ましいことが分かった。
【0063】また、圧延の時のローラーの温度は、あま
り低いとインジウムが軟化せず、グラファイトシートの
間で塊を作ろうとし、むしろシートを壊してしまうし、
一方で、あまりローラーの温度が高いと、インジウムが
十分融解し粘度が小さくなり、圧延の際にグラファイト
シートの間から押し出されてしまい接着しなくなるた
め、うまく接着するためには、インジウム箔の場合13
0℃から160℃がローラー温度の適当な範囲であっ
た。
【0064】但し、この温度は、ローラーの大きさや回
転速度、重ねるグラファイトシートの枚数などにより、
10℃程度の幅を持っていたが、総じていえば、インジ
ウムの融点よりも−50度以上であって+30℃以下の
範囲内にあることが適当な温度範囲といえる。
【0065】なお、出発高分子フィルムとしては、30
0μm以下の厚さの入手可能な前述した種々のものを用
いたところ同様の結果を得た。
【0066】また、ローラによる圧延ではなく、プレス
によるものでも同様の結果を得た。ここで、ローラによ
る圧延の場合には、ローラーの圧延部の力が1kg/c
m以上であって7kg/cm以下の範囲内にあることが
適当といえる。
【0067】一方、プレスによる圧延の場合には、プレ
スの圧力が5kg/cm2以上であって70kg/cm
2以下の範囲内にあることが適当といえる。
【0068】また、以上のような箔状ではなく、箔を適
宜分割したリボン状のものとしてもよいことはもちろん
である。
【0069】もちろん、層は2層に限定されるものでは
なく多層とすることも可能である。 (実施の形態2)本実施の形態では、グラファイト化さ
れたフィルムの間に設置するインジウムを箔ではなく直
径が50μmの細線を用いたこと以外は、実施の形態1
と同様にグラファイトシート積層体を作製したところ、
細線の設置されている部分でグラファイトシートが局所
的に接着されていた。
【0070】この接着がなされるローラーの温度は、箔
の場合に比べて低い方には20℃位広い範囲で可能であ
った。
【0071】そして、インジウム細線として各種のもの
を準備・試験してみたところ、直径400μmと5μm
のものではうまくいかなかったことから、太い方の制限
としては直径300μm程度、細い方の制限としては、
箔の場合から推定すると直径10μm程度と考えられ
る。
【0072】(実施の形態3)本実施の形態では、グラ
ファイト化されたフィルムの間に設置するインジウム
を、箔ではなくインジウムの微粒子、具体的には典型的
な平均径が45μmという粉末を用いたこと以外は、実
施の形態1と同様にグラファイトシート積層体を作製し
たところ、グラファイトシートがインジウム粉末により
接着されていた。
【0073】この接着がなされるローラーの温度は、箔
の場合と同様の範囲で可能であった。
【0074】そして、インジウム粒子として各種のもの
を準備・試験してみたところ、平均直径600μmと5
μmのものではうまくいかなかったことから、大きい方
の制限としては直径500μm程度、小さい方の制限と
しては、直径10μm程度と考えられる。
【0075】(実施の形態4)本実施の形態では、グラ
ファイトシートの間に挟む金属として各種のものを試み
たが、接着可能なものはインジウムの他に錫、鉛などの
柔らかい金属に限られた。
【0076】一方、亜鉛などは柔らかいとはいってもグ
ラファイトの微細な凹凸に入るにはかなり温度を高くし
なければならず、実際的ではないし、積層して一体化し
たグラファイトシートは硬く、本来の柔軟性が殆ど失わ
れてしまい、目的であった柔らかい熱伝導体を得るとい
う目的にそわず実用的でなかった。
【0077】(実施の形態5)本実施の形態では、グラ
ファイトシートとアルミ箔の間に厚さ50μmのインジ
ウム箔を挟み、150℃に設定したローラーを用いて1
kg/cmの線圧力によって圧延したところ、グラファ
イトシートとアルミ箔は接着された。
【0078】但し、実施の形態1に比較すると、ローラ
で圧延処理するときの温度が、金属材料の融点よりも−
30度以上であって+70℃以下の範囲内にあることが
必要であった。
【0079】また、間に挟む金属として鉛−錫合金を用
い、200℃に設定したローラーを用いて3kg/cm
の線圧力で圧延したところ、グラファイトシートと銅の
板と接着させることもできた。
【0080】(実施の形態6)本実施の形態では、予備
焼成を窒素中で昇温速度5℃/minで昇温し、最高処
理温度を1600℃として行った以外は、実施の形態1
と同様にして、グラファイトシートの作製を行った。
【0081】本焼成後の状態のシートは発泡状態ではあ
るが、柔軟性はなく、固くてもろいものであった。
【0082】このようにして作製したグラファイトシー
トを、実施の形態1から3の方法と同様にして、グラフ
ァイトシート積層体を作製したところ、グラファイトシ
ートが接着されていた。
【0083】実施の形態4と同様にして、グラファイト
シートの間に挟む金属として各種のものを試みたが、接
着可能なものはインジウムの他に錫、鉛などの柔らかい
金属に限られた。
【0084】実施の形態5と同様にして、グラファイト
シートとアルミ箔の間に厚さ50μmのインジウム箔を
挟み、150℃に設定したローラーを用いて1kg/c
mの線圧力によって圧延したところ、グラファイトシー
トとアルミ箔は接着された。
【0085】また、間に挟む金属として鉛−錫合金を用
い、200℃に設定したローラーを用いて3kg/cm
の線圧力で圧延したところ、グラファイトシートと銅の
板と接着させることもできた。
【0086】また、予備焼成の最高処理温度を1400
℃として、上記と同様な実験を行った時も、上記と同様
な結果が得られた。
【0087】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、高分子を
熱処理して得られるグラファイトシートを複数枚積層
し、その間に柔らかい金属を介在させて圧延し、接着一
体化することにより、柔軟性を実質損なうことなく大量
の熱を伝達させることができるような多層グラファイト
シートが得られる。
【0088】また、アルミニウム箔などの金属薄板とグ
ラファイトシートとを接着し、高導電性と高熱伝導性を
兼ね備えた材料を作製でき、高い熱伝導性をもった構造
体を幅広く応用できるという有利な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のグラファイトシート積
層体の断面模式図
【符号の説明】
1 グラファイトシート 2 インジウム箔

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 膜厚300μm以下のグラファイト化可
    能なフィルムを不活性ガス中で室温から昇温して100
    0℃から1600℃の温度範囲までで焼成する予備処理
    工程と、前記予備処理工程後室温から昇温して温度25
    00℃以上の温度まで焼成しグラファイトシートを得る
    本処理工程と、前記本処理工程で得られたグラファイト
    シートを圧延処理する圧延処理工程とを有し、前記圧延
    処理工程では、前記グラファイトシートを前記グラファ
    イトシート間に金属材料を配して複数枚積層し圧延処理
    するグラファイトシートの作製方法。
  2. 【請求項2】 金属材料が、インジウム、錫、鉛及び亜
    鉛のいずれか、または前記金属材料を主たる成分とする
    合金である請求項1記載のグラファイトシートの作製方
    法。
  3. 【請求項3】 金属材料が、厚さが10μmから200
    μmである箔状である請求項1または2記載のグラファ
    イトシートの作製方法。
  4. 【請求項4】 金属材料が、厚さが10μmから200
    μmであるリボン状である請求項1または2記載のグラ
    ファイトシートの作製方法。
  5. 【請求項5】 金属材料が、太さが10μmから300
    μmである細線状または太さが10μmから300μm
    である細線からなるメッシュ状である請求項1または2
    記載のグラファイトシートの作製方法。
  6. 【請求項6】 金属材料が、直径が10μmから500
    μmである粉末状である請求項1または2記載のグラフ
    ァイトシートの作製方法。
  7. 【請求項7】 圧延処理行程で圧延処理するときの温度
    が、金属材料の融点よりも−50度以上であって+30
    ℃以下の範囲内にある請求項1から6のいずれかに記載
    のグラファイトシートの作製方法。
  8. 【請求項8】 圧延処理工程では、複数のグラファイト
    シートの間に金属薄板をも配して、金属材料を用いて圧
    延処理を行う請求項1から7のいずれかに記載のグラフ
    ァイトシートの作製方法。
  9. 【請求項9】 圧延処理工程では、金属薄板を配する前
    に、グラファイトシートを圧延処理し、前記圧延処理さ
    れたグラファイトシートと金属薄板との間に請求項2か
    ら6のいずれかに記載の金属材料を配して圧延処理を行
    う請求項8記載のグラファイトシートの作製方法。
  10. 【請求項10】 金属薄板が、金属材料よりも硬い金属
    材料を含む請求項8または9記載のグラファイトシート
    の作製方法。
  11. 【請求項11】 金属薄板の金属材料が、アルミニウ
    ム、銅及び亜鉛のいずれか、または前記金属材料を主た
    る成分とする合金である請求項10記載のグラファイト
    シートの作製方法。
  12. 【請求項12】 金属薄板の金属材料が、ステンレスで
    ある請求項10記載のグラファイトシートの作製方法。
  13. 【請求項13】 圧延処理行程で圧延処理するときの温
    度が、金属材料の融点よりも−30度以上であって+7
    0℃以下の範囲内にある請求項8から12のいずれかに
    記載のグラファイトシートの作製方法。
  14. 【請求項14】 圧延処理工程では、プレスによりグラ
    ファイトフィルムに圧延作用及びしごき作用を与え、プ
    レスの圧力が5kg/cm2以上であって70kg/c
    m2以下の範囲内にある請求項1から13のいずれかに
    記載のグラファ イトシートの作製方法。
  15. 【請求項15】 圧延処理工程では、ローラによりグラ
    ファイトフィルムに圧延作用及びしごき作用を与え、ロ
    ーラーの圧延部の力が1kg/cm以上であって7kg
    /cm以下の範囲内にある請求項1から13のいずれか
    に記載のグラファイトシートの作製方法。
  16. 【請求項16】 圧延処理工程で積層したグラファイト
    シートを得た後に、更に前記積層したグラファイトシー
    トを複数組積層し請求項2から6のいずれかに記載の金
    属材料を前記グラファイトシートの複数組間に配して圧
    延処理する請求項1から15のいずれかに記載のグラフ
    ァイトシートの作製方法。
  17. 【請求項17】 膜厚1mm以下の柔軟性を有する複数
    のグラファイトシートが、請求項2から6のいずれかに
    記載の金属材料を用いて接着一体化されたグラファイト
    シート積層体。
  18. 【請求項18】 膜厚1mm以下の柔軟性を有するグラ
    ファイトシートと金属の薄板とが、請求項2から6のい
    ずれかに記載の金属材料を用いて接着一体化されたグラ
    ファイト金属積層体。
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