JPH11240939A - 光硬化性液状樹脂組成物 - Google Patents

光硬化性液状樹脂組成物

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JPH11240939A
JPH11240939A JP10058862A JP5886298A JPH11240939A JP H11240939 A JPH11240939 A JP H11240939A JP 10058862 A JP10058862 A JP 10058862A JP 5886298 A JP5886298 A JP 5886298A JP H11240939 A JPH11240939 A JP H11240939A
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哲也 山村
Akira Takeuchi
章 竹内
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毅 渡邉
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孝志 宇加地
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Abstract

(57)【要約】 【課題】透明性、耐熱性に優れ、機械的特性、特に耐衝
撃性、耐折り曲げ性等の靱性に優れ、寸法精度が高く、
かつ機械的特性や形状の経時的変化が少ない立体形状物
を造形できる、低粘度で硬化性に優れた光硬化性液状樹
脂組成物を提供する。 【解決手段】(A)ビス(3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル)アジペートのような脂肪族環状エーテル化
合物、(B)ペンタエリスリトールトリアクリレート、
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等のアクリ
ロイル基含有化合物、(C)1分子中に3個以上の水酸
基を有するポリエーテルポリオール、(D)ブタジエン
系ゴムのコア構造とメチルメタアクリレート系樹脂のシ
ェル構造とを有する特定粒径の粒子、(E)カチオン性
光重合開始剤、(F)ラジカル性光重合開始剤を含有し
てなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学的立体造形用
として好適な光硬化性液状樹脂組成物に関し、特に光硬
化性に優れ、かつ硬化後の立体形状物が耐衝撃性、耐折
り曲げ性および透明性に優れた光学的立体造形用光硬化
性液状樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、光硬化性の液状物質(液状樹脂組
成物)に選択的に光照射して硬化樹脂層を形成する工程
を繰り返すことにより、当該硬化樹脂層が一体的に積層
されてなる立体形状物を形成する光学的立体造形法が提
案されている〔新UV・EB硬化技術と応用展開、第7
章 214ページ〜244ページ、(株)シーエムシー
発行、1997年参照〕。
【0003】この光学的立体造形法の代表的な例を説明
すると、容器内に収容された光硬化性の液状物質(光硬
化性樹脂組成物)の液面に、紫外線レーザなどの光を選
択的に照射することにより、所定のパターンを有する硬
化樹脂層を形成する。次いで、この硬化樹脂層の上に、
一層分の光硬化性樹脂組成物を供給し、その液面に選択
的に光を照射することにより、先行して形成された硬化
樹脂層上にこれと連続するよう新しい硬化樹脂層を一体
的に積層形成する。そして、光が照射されるパターンを
変化させながらあるいは変化させずに上記の工程を所定
回数繰り返すことにより、複数の硬化樹脂層が一体的に
積層されてなる立体形状物が形成される。この光学的立
体造形法は、目的とする立体形状物の形状が複雑なもの
であっても、容易にしかも短時間で得ることができるた
めに注目されている。
【0004】従来、光学的立体造形法に使用される光硬
化性液状樹脂組成物として、下記に示すごとく種々の組
成物が提案されてきた。 〔イ〕ウレタン(メタ)アクリレート、オリゴエステル
(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレー
ト、チオールおよびエン化合物、感光性ポリイミドなど
のラジカル重合性有機化合物を含有する樹脂組成物(例
えば特開平1−204915号公報、特開平2−208
305号公報、特開平3−160013号公報参照)。 〔ロ〕エポキシ化合物、環状エーテル化合物、環状ラク
トン化合物、環状アセタール化合物、環状チオエーテル
化合物、スピロオルソエステル化合物、ビニルエーテル
化合物などのカチオン重合性有機化合物を含有する樹脂
組成物(例えば特開平1−213304号公報参照)。 〔ハ〕ラジカル重合性有機化合物とカチオン重合性有機
化合物とを含有する樹脂組成物(例えば特開平2−28
261号公報、特開平2−75618号公報、特開平6
−228413号公報参照)。
【0005】しかし、このような立体造形法に使用され
る光硬化性液状樹脂組成物には、効率的な光造形を行な
う観点から、粘度が低くて直ちに平滑な液面を形成する
ことができるとともに、光照射によって迅速に硬化する
ものであることが要求される。また、当該光硬化性液状
樹脂組成物には、立体形状物を構成する硬化物を膨潤さ
せるものでないこと、光硬化時の硬化収縮に起因する反
り、引け、張出部の持ち上がりなどの変形量が小さいこ
とが要求される。さらに、光学的立体造形法により得ら
れる立体形状物は、デザインを検討するためのモデル、
機械部品の試作品などとして用いられるが、特に機械部
品の試作品として用いる立体形状物には、設計図に忠実
な微細加工が高い精度で施されていることや高い透明性
が要求されるとともに、使用条件に耐え得る十分な耐熱
性や機械的強度、特に実使用に供される場合には、衝撃
強度や折り曲げ特性に優れていることなどが要求され
る。またさらには、こうした機械的特性が経時的に変化
せず安定していることが肝要である。
【0006】しかしながら、従来公知の液状樹脂組成物
は上記の要求に応え得るものではなく、上記〔イ〕〜
〔ハ〕で提案された樹脂組成物を光学的立体造形に適用
した場合の迅速な硬化速度および低い樹脂粘度;当該樹
脂組成物を光造形して得られる立体形状物の光学的透明
性;高い成形精度およびその経時的安定性;弾性率およ
び破断伸びという基本的な機械特性;耐衝撃性、耐折り
曲げ性等の実用的機械特性;さらにはこれらの機械的特
性の経時的安定性といったすべての特性において良好な
バランスをとることがはなはだしく困難であった。
【0007】成形精度の向上を目的として、樹脂組成物
に実質的に屈折率の異なる中空粒子やコアシェルポリマ
ー粒子を配合し、光の屈折、散乱を利用して光の当該樹
脂組成物中への浸透深さを制御する方法が提案されてい
る(特開平3−103415号公報、特開平3−114
733号公報参照)が、実質的に樹脂組成物と異なる屈
折率の粒子を配合することにより、成形精度の向上は期
待できるものの、得られる光造形立体形状物は透明性に
劣り、また立体形状の経時的安定性や実用的な機械特性
の点でもさらなる改善が必要であった。さらに機械的強
度、特に強靱性を付与することを目的として、比重差が
特定の範囲内にある微小粒子を含有することを特徴とす
る樹脂組成物(特開平2−145616号公報参照)が
提案されているが、靱性の改善には効果が認められるも
のの、光形状物を機能部品として実使用に供した場合
に、特に繰り返しの折り曲げ変形に弱いという欠点は克
服されておらず、また当該樹脂組成物から得られる立体
形状物の透明性や成形精度といった点でも改善の余地が
あった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上のよう
な事情に基いてなされたものである。本発明の第1の目
的は、新規な光硬化性液状樹脂組成物を提供することに
ある。本発明の第2の目的は、機械的強度および寸法精
度などが高く、機械部品の試作品などとしても好適な立
体形状物を造形することができる光学的立体造形用光硬
化性液状樹脂組成物を提供することにある。本発明の第
3の目的は、得られた立体形状物の形状の経時的変形が
小さい立体形状物を造形することができる光学的立体造
形用光硬化性液状樹脂組成物を提供することにある。本
発明の第4の目的は、機械的特性の経時的変化の小さい
立体形状物を造形することができる光学的立体造形用光
硬化性液状樹脂組成物を提供することにある。本発明の
第5の目的は、透明性に優れた立体形状物を造形するこ
とができる光学的立体造形用光硬化性液状樹脂組成物を
提供することにある。本発明の第6の目的は、機械的特
性、特に耐衝撃性をはじめとする靱性に優れた光学的立
体造形用光硬化性液状樹脂組成物を提供することにあ
る。本発明の第7の目的は耐折り曲げ性に優れた光学的
立体造形用光硬化性液状樹脂組成物を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の光硬化性液状樹
脂組成物は、 (A)下記一般式(1):
【0010】
【化3】 で表される脂肪族環状エーテル化合物、 (B)下記一般式(2)、(3)および(4):
【0011】
【化4】
【0012】で表されるアクリロイル基含有化合物から
選ばれる少なくとも1種の化合物、(C)1分子中に3
個以上の水酸基を有するポリエーテルポリオール化合
物、(D)ブタジエン系重合体または共重合体を主成分
とするコア構造とメチルメタアクリレート系重合体また
は共重合体を主成分とするシェル構造とを有する平均粒
子径10nm〜700nmの粒子、(E)カチオン性光
重合開始剤、および(F)ラジカル性光重合開始剤、を
含有することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】(A)一般式(1)で表される脂
肪族環状エーテル化合物 本発明の光硬化性樹脂組成物を構成する(A)前記一般
式(1)で表される脂肪族環状エーテル化合物〔以下、
「(A)成分」ともいう。〕は、カチオン性光重合開始
剤の存在下で光照射することにより重合反応や架橋反応
を起こすカチオン重合性有機化合物である。一般式
(1)において、R1の有機化合物残基としては、シク
ロヘキシルカルボン酸メチル残基のようなカルボン酸メ
チル残基、アジピン酸ジメチル残基、カルボン酸残基な
どが例示できる。
【0014】このような脂肪族環状エーテル化合物(カ
チオン重合性有機化合物)としては、例えば3,4−エ
ポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシ
クロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキ
シシクロヘキシル−5,5−スピロ−3,4−エポキ
シ)シクロヘキサン−メタ−ジオキサン、ビス(3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、ビス
(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチ
ル)アジペート、3,4−エポキシ−6−メチルシクロ
ヘキシル−3',4'−エポキシ−6'−メチルシクロヘ
キサンカルボキシレート、メチレンビス(3,4−エポ
キシシクロヘキサン)、エチレングリコールのジ(3,
4−エポキシシクロヘキシルメチル)エーテル、エチレ
ンビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレ
ート)、ε−カプロラクトン変性3,4−エポキシシク
ロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサ
ンカルボキシレート、トリメチルカプロラクトン変性
3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−
エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、β−メチル
−δ−バレロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキ
シルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカル
ボキシレートなどを例示することができる。
【0015】これらのカチオン重合性有機化合物のう
ち、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,
4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス
(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペー
ト、ε−カプロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘ
キシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカ
ルボキシレート、トリメチルカプロラクトン変性3,4
−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキ
シシクロヘキサンカルボキシレート、β−メチル−δ−
バレロラクトン変性3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシ
レートが好ましく、特に3,4−エポキシシクロヘキシ
ルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボ
キシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメ
チル)アジペートが好ましい。
【0016】(A)成分として好適に使用できるカチオ
ン重合性有機化合物の市販品としては、UVR−610
0、UVR−6105、UVR−6110、UVR−6
128、UVR−6200、UVR−6216(以上、
ユニオンカーバイド社製)、セロキサイド2021、セ
ロキサイド2021P、セロキサイド2081、セロキ
サイド2083、セロキサイド2085、エポリードG
T−300、エポリードGT−301、エポリードGT
−302、エポリードGT−400、エポリード40
1、エポリード403(以上、ダイセル化学工業(株)
製)、KRM−2100、KRM−2110、KRM−
2199(以上、旭電化工業(株)製)などを挙げるこ
とができる。上記のカチオン重合性有機化合物は、1種
単独で、または2種以上組み合わせて(A)成分を構成
することができる。
【0017】本発明の光硬化性樹脂組成物における
(A)成分の含有割合は、通常20〜85重量%であ
り、好ましくは25〜80重量%、更に好ましくは30
〜75重量%である。(A)成分の含有割合が過小であ
る場合には、得られる樹脂組成物による立体形状物の寸
法精度が低下すると共に、当該立体形状物の経時的変形
が生じやすくなる。一方、この含有割合が過大である場
合には、得られる樹脂組成物の光硬化性が低下して造形
効率の低下を招く。
【0018】(B)一般式(2)、(3)および/また
は(4)で表されるアクリロイル基含有化合物 本発明の光硬化性樹脂組成物を構成する前記一般式
(2)、(3)、(4)で表されるアクリロイル基含有
化合物から選ばれる少なくとも1種の化合物〔以下
「(B)成分」ともいう。〕は、多官能性(メタ)アク
リレート化合物で、ラジカル性光重合開始剤の存在下で
光照射することにより重合反応や架橋反応を起こすラジ
カル重合性有機化合物である。一般式(2)〜(4)の
3は独立に水素原子、炭素数1〜10、好ましくは1
〜6のアルキル基、あるいは前記一般式(5)または
(6)で表される基であり、またR4は水素原子、また
は炭素数1以上、好ましくは1〜10のアルキル基であ
る。また、一般式(5)または(6)において、R5
水素原子またはメチル基であり、mは0〜10、好まし
くは0〜6の整数であり、kは1〜10、好ましくは1
〜6の整数である。
【0019】この多官能性(メタ)アクリレート化合物
としては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アク
リレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アク
リレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、エチレンオキサイド(以下「EO」という。)変性
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、プ
ロピレンオキサイド(以下「PO」という。)変性トリ
メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ジトリ
メチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、アル
キル変性ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリ
レート、アルキル変性ジペンタエリスリトールテトラ
(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリ
トールトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレー
ト、、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールペン
タ(メタ)アクリレート、などを例示することができ
る。
【0020】これらの多官能性(メタ)アクリレート化
合物の市販品としては、例えばビスコート295、ビス
コート300、ビスコート360、ビスコートGPT、
ビスコート400(以上、大阪有機化学工業(株)
製)、カヤラッドPET−30、GPO−303、TM
PTA、THE−330、DPHA、DPHA−2H、
DPHA−2C、DPHA−2I、D−310、D−3
30、DPCA−20、DPCA−30、DPCA−6
0、DPCA−120、TPA−320、TPA−33
0(以上、日本化薬(株)製)、アロニックスM−30
5、M−309、M−310、M−320、M−35
0、M−360、M−400、M−408、M−450
(以上、東亞合成(株)製)、ライトアクリレートTM
P−A、TMP−6EO−3A、PE−3A、PE−4
A、DPE−6A(以上、共栄社化学(株)製)、NK
エステルTMPT、A−TMPT、A−TMM−3、
A−TMM−3L、 A−TMMT(以上、新中村化学
工業(株)製)などを挙げることができる。
【0021】かかる(B)成分としては、上記に例示さ
れた多官能(メタ)アクリレート化合物のうち、トリメ
チロールプロパントリ(メタ)アクリレート、EO変性
トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペン
タエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリ
メチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレートが特に
好ましい。上記の単官能モノマーおよび多官能モノマー
は、各々単独で、または2種以上組み合わせるか、ある
いは単官能モノマーの少なくとも1種と多官能モノマー
の少なくとも1種とを組み合わせて(B)成分を構成す
ることができる。
【0022】本発明の光学的立体造形用光硬化性液状樹
脂組成物における(B)成分の含有割合は、通常5〜4
5重量%であり、好ましくは7〜40重量%、更に好ま
しくは10〜35重量%でである。(B)成分の含有割
合が過小である場合には、得られる樹脂組成物の光硬化
性が低下し、十分な機械的強度を有する立体形状物を造
形することができない。一方、この含有割合が過大であ
る場合には、得られる樹脂組成物が光硬化により収縮し
やすいものとなり、また、得られる立体形状物につい
て、耐熱性、耐湿性などが低下する傾向がある。
【0023】(C)1分子中に3個以上の水酸基を有す
るポリエーテルポリオール化合物 本発明の光硬化性液状樹脂組成物を構成する(C)1分
子中に3個以上の水酸基を有するポリエーテルポリオー
ル化合物〔以下「(C)成分」ともいう。〕は、樹脂組
成物の光硬化性、光造形により得られる立体形状物の形
状安定性(経時的変形の抑制性能)および形状安定性
(機械的特性の経時的変化の抑制性能)を発現させるた
めに含有される必須成分である。(C)成分として使用
されるポリエーテルポリオールは、好ましくは1分子中
に3〜6個の水酸基を有するものである。1分子中に有
する水酸基の数が3個未満のポリエーテルポリオール
(ポリエーテルジオール)を使用すると、光硬化性の向
上効果が十分ではなく、また、得られる立体形状物の機
械的特性、特に弾性率が低下する傾向がある。一方、1
分子中に6個を超えるポリエーテルポリオールを含有さ
せる場合には、得られる立体形状物の伸びが低下する傾
向が見られるとともに耐湿性に問題を生じる傾向があ
る。
【0024】かかる(C)成分のポリエーテルポリオー
ルとしては、例えば、トリメチロールプロパン、グリセ
リン、ペンタエリスリトール、ソルビトール、スクロー
ス、クオドロールなどの3価以上の多価アルコールを、
エチレンオキサイド(EO)、プロピレンオキサイド
(PO)、ブチレンオキサイド、テトラヒドロフランな
どの環状エーテル化合物で変性することにより得られる
ポリエーテルポリオールを挙げることができ、具体的に
は、EO変性トリメチロールプロパン、PO変性トリメ
チロールプロパン、テトラヒドロフラン変性トリメチロ
ールプロパン、EO変性グリセリン、PO変性グリセリ
ン、テトラヒドロフラン変性グリセリン、EO変性ペン
タエリスリトール、PO変性ペンタエリスリトール、テ
トラヒドロフラン変性ペンタエリスリトール、EO変性
ソルビトール、PO変性ソルビトール、EO変性スクロ
ース、PO変性スクロース、EO変性スクロース、EO
変性クオドールなどを例示することができ、これらのう
ち、EO変性トリメチロールプロパン、PO変性トリメ
チロールプロパン、PO変性グリセリン、PO変性ソル
ビトールが好ましい。
【0025】(C)成分として使用するポリエーテルポ
リオールの分子量は、100〜2,000であることが
好ましく、更に好ましくは160〜1,000である。
分子量が過小なポリエーテルポリオールを(C)成分と
して使用すると、得られる樹脂組成物によっては、形状
安定性および物性安定性を有する立体形状物を得ること
が困難となる。一方、分子量が過大なポリエーテルポリ
オールを(C)成分として使用すると、得られる樹脂組
成物の粘度が過大となり、光造形により得られる立体形
状物の弾性率が低下する傾向がある。
【0026】(C)成分として使用できるポリエーテル
ポリオールの市販品としては、サンニックスTP−40
0、サンニックスGP−600、サンニックスGP−1
000、サンニックスSP−750、サンニックスGP
−250、サンニックスGP−400、サンニックスG
P−600(以上、三洋化成(株)製)、TMP−3G
lycol、PNT−4 Glycol、EDA−P−
4、EDA−P−8(以上、日本乳化剤(株)製)、G
−300、G−400、G−700、T−400、ED
P−450、SP−600、SC−800(以上、旭電
化工業(株)製)などを挙げることができる。上記のポ
リエーテルポリオールは、1種単独で、または2種以上
組み合わせて(C)成分を構成することができる。
【0027】本発明の光硬化性液状樹脂組成物における
(C)成分の含有割合は、通常5〜35重量%であり、
好ましくは7〜30重量%、特に好ましくは10〜25
重量%である。(C)成分の含有割合が過小である場合
には、得られる樹脂組成物の光硬化性の向上効果を十分
に図ることができず、また、当該樹脂組成物によっては
形状安定性および物性安定性の良好な立体形状物を得る
ことができない。一方、(C)成分の含有割合が過大で
ある場合にも、得られる樹脂組成物の光硬化性が低下
し、光造形により得られる立体形状物の弾性率が低下す
る傾向がある。
【0028】(D)ブタジエン系重合体または共重合体
を主成分とするコア構造とメチルメタアクリレート系重
合体または共重合体を主成分とするシェル構造とを有す
る平均粒子径10nm〜700nmの粒子 本発明の光硬化性液状樹脂組成物を構成する(D)ブタ
ジエン系重合体または共重合体を主成分とするコア構造
とメチルメタアクリレート系重合体または共重合体を主
成分とするシェル構造とを有する平均粒子径10nm〜
700nm〔以下「(D)成分」ともいう。〕の粒子と
しては、例えば、ポリブタジエン、ブタジエン/アクリ
ロニトリル共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、
ブタジエン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ス
チレン/ブタジエンブロック共重合体などのゴム成分を
コア構造用の主成分とし、これにメチルメタアクリレー
トポリマー、メチルメタアクリレート/グリシジルメタ
アクリレート共重合体などのシェル構造用の主成分で被
覆した粒子を挙げることができる。これらの中でも、ポ
リブタジエン、スチレン/ブタジエン共重合体、ブタジ
エン/(メタ)アクリル酸エステル共重合体、スチレン
/ブタジエンブロック共重合体などのエラストマー成分
をメチルメタアクリレート/グリシジルメタアクリレー
ト共重合体で被覆した粒子が特に好ましい。なお、上記
のようなコア/シェル型粒子の、コア半径とシェルの厚
みとの比率は通常1/2〜1000/1、好ましくは1
/1〜200/1である(この比率は、例えばコア半径
350nm、シェルの厚み10nmの場合、35/1と
なる)。
【0029】これら粒子のコア構造となるエラストマー
成分は、通常用いられている方法で作製することがで
き、例えば、乳化重合法が挙げられる。この乳化重合法
としては、例えば単量体成分を全量一括して仕込み重合
する方法、単量体成分の一部を重合した後、残部を連続
的または断続的に添加する方法、単量体成分を重合の始
めから連続的に添加する方法、あるいはシード粒子を用
いる方法などを採用することができる。次に、こうして
作製されたエラストマー成分の表面に、メチルメタアク
リレート重合体または共重合体を通常の塗布法で被覆す
るか、あるいは上記エラストマー成分を幹成分として、
これにメチルメタアクリレートモノマー単独、またはメ
チルメタアクリレートとグリシジルメタアクリレートと
の混合モノマー等のメチルメタアクリレート系モノマー
を枝成分としてグラフト重合することにより、コア/シ
ェル構造を有する粒子を得ることができる。なお、
(D)成分の粒子の特にコア構造用のエラストマー成分
は、部分架橋構造を取っていてもよく、通常用いられて
いる手段によって架橋することができる。この場合使用
される架橋剤としては、ジビニルベンゼン、エチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、ジアリルマレエー
ト、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレ
ート、ジアリルフタレート、トリメチロールプロパント
リアクリレート、メタアクリル酸アリルなどが挙げられ
る。
【0030】こうして得られる(D)成分の粒子の平均
粒子径は10nm〜700nmである。10nm未満で
は得られる立体形状物の耐衝撃性が低下したり、樹脂液
の粘度が上昇し、立体形状物の生産や造形精度に影響を
及ぼし、一方、700nmを超えると、十分に平滑な立
体形状物平面が得られなかったり、造形精度が低下す
る。このような(D)成分粒子の市販品としては、例え
ば、レジナスボンドRKB(レジナス化成(株)製)、
テクノMBS−69、テクノMBS−61(以上、テク
ノポリマー(株)製)等を挙げることができる。これら
(D)成分の粒子は単独で、または2種以上組み合わせ
て使用することができる。
【0031】本発明の光硬化性樹脂組成物における
(D)成分の含有割合は、通常1〜35重量%であり、
好ましくは3〜30重量%、特に好ましくは5〜20重
量%である。(D)成分の含有割合が過小である場合に
は、耐衝撃性が低下し、一方、この含有割合が過大であ
る場合には、得られる立体形状物の造形精度が低下する
傾向がある。
【0032】(E)カチオン性光重合開始剤 本発明の光硬化性樹脂組成物を構成する(E)カチオン
性光重合開始剤〔以下「(E)成分」ともいう。〕は、
光などのエネルギー線を受けることによって、前記
(A)成分のカチオン重合を開始させる物質を放出する
ことができる化合物である。ここで、光などのエネルギ
ー線とは可視光、紫外光、赤外光などを意味する。特に
好ましい(E)成分の化合物として、下記一般式
(7): [R1 a2 b3 c4 dW]+m [MXn+m]-m (7) 〔式中、カチオンはオニウムイオンであり、WはS、S
e、Te、P、As、Sb、Bi、O,I、Br、Cl
または−N≡Nであり、R1、R2、R3およびR4は同一
または異なる有機基であり、a、b、cおよびdは各々
0〜3の整数であって、(a+b+c+d)はWの価数
に等しい。Mはハロゲン化物錯体[MXn+m]の中心原子
を構成する金属またはメタロイドであり、例えばB、
P、As、Sb、Fe、Sn、Bi、Al、Ca、I
n、Ti、Zn、Sc、V、Cr、Mn、Coなどであ
る。Xは、例えばF、Cl、Brなどのハロゲン原子で
あり、mはハロゲン化物錯体イオンの正味の電荷であ
り、nはMの原子価である。〕で表される構造を有する
オニウム塩を挙げることができる。このオニウム塩は、
光を受けることによりルイス酸を放出する化合物であ
る。上記一般式(7)中におけるアニオン[MXn+m]の
具体例としては、テトラフルオロボレート(B
4 -)、ヘキサフルオロホスフェート(PF6 -)、ヘ
キサフルオロアンチモネート(SbF6 -)、ヘキサフ
ルオロアルセネート(AsF6 -)、ヘキサクロロアンチ
モネート(SbCl6 -)などが挙げられる。
【0033】また、一般式[MXn(OH)-]で表される
アニオンを有するオニウム塩を使用することができる。
さらに、過塩素酸イオン(ClO4 -)、トリフルオロ
メタンスルフォン酸イオン(CF3 SO3 -)、フルオ
ロスルフォン酸イオン(FSO3 -)、トルエンスルフ
ォン酸イオン、トリニトロベンゼンスルフォン酸アニオ
ン、トリニトロトルエンスルフォン酸アニオンなどの他
のアニオンを有するオニウム塩を使用することもでき
る。
【0034】このようなオニウム塩のうち、(B)成分
として特に有効なオニウム塩は芳香族オニウム塩であ
る。中でも、特開昭50−151996号公報、特開昭
50−158680号公報などに記載の芳香族ハロニウ
ム塩、特開昭50−151997号公報、特開昭52−
30899号公報、特開昭56−55420号公報、特
開昭55−125105号公報などに記載のVIA族芳
香族オニウム塩、特開昭50−158698号公報など
に記載のVA族芳香族オニウム塩、特開昭56−842
8号公報、特開昭56−149402号公報、特開昭5
7−192429号公報などに記載のオキソスルホキソ
ニウム塩、特開昭49−17040号公報などに記載の
芳香族ジアゾニウム塩、米国特許第4,139,655
号明細書に記載のチオビリリウム塩などが好ましい。ま
た、鉄/アレン錯体、アルミニウム錯体/光分解ケイ素
化合物系開始剤なども挙げることができる。
【0035】(E)成分として好適に使用できる光重合
開始剤の市販品としては、UVI−6950、UVI−
6970、UVI−6974、UVI−6990(以
上、ユニオンカーバイド社製)、アデカオプトマーSP
−150、SP−151、SP−170、SP−171
(以上、旭電化工業(株)製)、Irgacure 2
61(以上、チバスペシャルティケミカルズ(株)
製)、CI−2481、CI−2624、CI−263
9、CI−2064(以上、日本曹達(株)製)、CD
−1010、CD−1011、CD−1012(以上、
サートマー社製)、DTS−102、DTS−103、
NAT−103、NDS−103、TPS−103、M
DS−103、MPI−103、BBI−103(以
上、みどり化学(株)製)、PCI−061T、PCI
−062T、PCI−020T、PCI−022T(以
上、日本化薬(株)製)などを挙げることができる。こ
れらのうち、UVI−6970、UVI−6974、ア
デカオプトマーSP−170、SP−171、CD−1
012、MPI−103は、これらを含有してなる樹脂
組成物に高い光硬化感度を発現させることができること
から特に好ましい。上記のカチオン性光重合開始剤は、
1種単独でまたは2種以上組み合わせて使用することが
できる。
【0036】本発明の光硬化性樹脂組成物における
(E)成分の含有割合は、通常0.1〜10重量%であ
り、好ましくは0.2〜5重量%、更に好ましくは0.
3〜3重量%である。(B)成分の含有割合が過小であ
る場合には、得られる樹脂組成物の光硬化性が低下し、
十分な機械的強度を有する立体形状物を造形することが
できない。一方、この含有割合が過大である場合には、
得られる樹脂組成物を光学的立体造形法に供する場合
に、適当な光透過性を得ることができず硬化深さの制御
が困難となり、得られる立体形状物の造形精度が低下す
る傾向がある。
【0037】(F)ラジカル性光重合開始剤 本発明の光学的立体造形用光硬化性液状樹脂組成物を構
成するラジカル性光重合開始剤〔以下「(F)成分」と
もいう。〕は、光などのエネルギー線を受けることによ
り分解し、発生するラジカルによって(B)成分のラジ
カル重合反応を開始させる化合物である。
【0038】(F)成分のラジカル性光重合開始剤の具
体例としては、例えばアセトフェノン、アセトフェノン
ベンジルケタール、アントラキノン、1−(4−イソプ
ロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパ
ン−1−オン、カルバゾール、キサントン、4−クロロ
ベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、
1,1−ジメトキシデオキシベンゾイン、3,3’−ジ
メチル−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサントン
系化合物、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェ
ニル]−2−モルフォリノ−プロパン−2−オン、2−
ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリ
ノフェニル)−ブタン−1−オン、トリフェニルアミ
ン、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホス
フィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイ
ル)−2,4,4−トリ−メチルペンチルフォスフィン
オキサイド、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキ
シシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、フルオレ
ノン、フルオレン、ベンズアルデヒド、ベンゾインエチ
ルエーテル、ベンゾインプロピルエーテル、ベンゾフェ
ノン、ミヒラーケトン、3−メチルアセトフェノン、
3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカ
ルボニル)ベンゾフェノン(BTTB)、およびBTT
Bとキサンテン、チオキサンテン、クマリン、ケトクマ
リンその他の色素増感剤との組み合わせなどを挙げるこ
とができる。これらのうち、ベンジルジメチルケター
ル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、
2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィ
ンオキサイド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1
−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オンな
どが特に好ましい。上記のラジカル性光重合開始剤は、
1種単独で、または2種以上組み合わせて用いることが
できる。
【0039】本発明の光硬化性液状樹脂組成物における
ラジカル性光重合開始剤の含有割合は、樹脂組成物全体
に対して、通常0.01〜10重量%であり、好ましく
は0.1〜8重量%である。ラジカル性光重合開始剤の
含有割合が過小である場合には、得られる樹脂組成物の
ラジカル重合反応速度(硬化速度)が小さくなって造形
に時間を要したり、解像度が低下したりする傾向があ
る。一方、ラジカル性光重合開始剤の含有割合が過大で
ある場合には、過剰量の重合開始剤が樹脂組成物の硬化
特性をかえって低下させたり、立体形状物の耐湿性や耐
熱性に悪影響を及ぼすことがある。
【0040】任意成分 本発明の光学的立体造形用光硬化性液状樹脂組成物に
は、本発明の効果を阻害しない範囲において、上記の必
須成分〔(A)成分〜(F)成分〕以外の成分を含有さ
せることができる。かかる任意成分としては、(A)成
分として特定した以外のカチオン重合性有機化合物を挙
げることができ、具体的には、水添ビスフェノールAジ
グリシジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリシジ
ルエーテル、水添ビスフェノールSジグリシジルエーテ
ル、ビニルシクロヘキセンオキサイド、4−ビニルエポ
キシシクロヘキサン、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ
オクチル、エポキシヘキサヒドロフタル酸ジ−2−エチ
ルヘキシル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエー
テル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテ
ル、グリセリントリグリシジルエーテル、ネオペンチル
グリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロ
パントリグリシジルエーテル、ポリエチレングリコール
ジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグ
リシジルエーテル類;エチレングリコール、プロピレン
グリコール、グリセリンなどの脂肪族多価アルコールに
1種または2種以上のアルキレンオキサイドを付加する
ことにより得られるポリエーテルポリオールのポリグリ
シジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩基酸のジグリシジル
エステル類;脂肪族高級アルコールのモノグリシジルエ
ーテル類;フェノール、クレゾール、ブチルフェノール
またはこれらにアルキレンオキサイドを付加して得られ
るポリエーテルアルコールのモノグリシジルエーテル
類;高級脂肪酸のグリシジルエステル類;エポキシ化大
豆油;エポキシステアリン酸ブチル;エポキシステアリ
ン酸オクチル;エポキシ化アマニ油;エポキシ化ポリブ
タジエンなどを例示することができる。また、本発明の
(B)成分として特定した以外のエチレン性不飽和モノ
マーとして、1分子中に1個のエチレン性不飽和結合を
有する単官能モノマー、および1分子中に2個以上のエ
チレン性不飽和結合を有する多官能モノマーを挙げるこ
とができる。
【0041】これらのエチレン性不飽和単官能モノマー
としては、例えばアクリルアミド、(メタ)アクリロイ
ルモルホリン、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル
(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)ア
クリルアミド、イソボルニルオキシエチル(メタ)アク
リレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−エ
チルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレン
グリコール(メタ)アクリレート、t−オクチル(メ
タ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミ
ド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエ
チルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メ
タ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アク
リレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)ア
クリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドテトラク
ロロフェニル(メタ)アクリレート、2−テトラクロロ
フェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロ
フルフリル(メタ)アクリレート、テトラブロモフェニ
ル(メタ)アクリレート、2−テトラブロモフェノキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−トリクロロフェノキ
シエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル
(メタ)アクリレート、2−トリブロモフェノキシエチ
ル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリ
ドン、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキ
シエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル
(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)
アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、メチルト
リエチレンジグリコール(メタ)アクリレート、および
下記一般式(8)〜(10)で表される化合物を例示す
ることができる。
【0042】
【化5】
【0043】これらの単官能性モノマーのうち、イソボ
ルニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリ
レート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートが特に
好ましい。これらの単官能性モノマーの市販品として
は、例えばアロニックスM−101、M−102、M−
111、M−113、M−117、M−152、TO−
1210(以上、東亞合成(株)製)、KAYARAD
TC−110S、R−564、R−128H(以上、
日本化薬(株))、ビスコート192、ビスコート22
0、ビスコート2311HP、ビスコート2000、ビ
スコート2100、ビスコート2150、ビスコート8
F、ビスコート17F(以上、大阪有機化学工業(株)
製)などを挙げることができる。
【0044】またエチレン性不飽和多官能性モノマーと
しては、例えばエチレングリコールジ(メタ)アクリレ
ート、ジシクロペンテニルジ(メタ)アクリレート、ト
リエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカン
ジイルジメチレンジ(メタ)アクリレート、トリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートジ(メタ)アク
リレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌ
レートトリ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性
トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ
(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ
(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メ
タ)アクリレート、ビスフェノールAジグリシジルエー
テルの両末端(メタ)アクリル酸付加物、1,4−ブタ
ンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサン
ジオールジ(メタ)アクリレート、ポリエステルジ(メ
タ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、EO変性ビスフェノールAジ(メタ)ア
クリレート、PO変性ビスフェノールAジ(メタ)アク
リレート、EO変性水添ビスフェノールAジ(メタ)ア
クリレート、PO変性水添ビスフェノールAジ(メタ)
アクリレート、EO変性ビスフェノールFジ(メタ)ア
クリレート、フェノールノボラックポリグリシジルエー
テルの(メタ)アクリレートなどを例示することができ
る。
【0045】これらの多官能性モノマーの市販品として
は、例えばSA1002(以上、三菱化学(株)製)、
ビスコート195、ビスコート230、ビスコート26
0、ビスコート215、ビスコート310、ビスコート
214HP、ビスコート295、ビスコート700、ビ
スコート540、ビスコート3000、ビスコート37
00(以上、大阪有機化学工業(株)製)、カヤラッド
R−526、HDDA、NPGDA、TPGDA、MA
NDA、R−551、R−712、R−604、R−6
84、DN−0075、DN−2475、T−142
0、T−2020、T−2040、RP−1040、R
P−2040、R−011、R−300、R−205
(以上、日本化薬(株)製)、アロニックスM−21
0、M−220、M−233、M−240、M−21
5、M−315、M−325、M−6200、M−64
00(以上、東亞合成(株)製)、ライトアクリレート
BP−4EA、BP−4PA、BP−2EA、BP−2
PA、DCP−A(以上、共栄社化学(株)製)、ニュ
ーフロンティアBPE−4、BR−42M、GX−83
45(以上、第一工業製薬(株)製)、ASF−400
(以上、新日鐵化学(株)製)、リポキシSP−150
6、SP−1507、SP−1509、VR−77、S
P−4010、SP−4060(以上、昭和高分子
(株)製)、NKエステルA−BPE−4(以上、新中
村化学工業(株)製)などを挙げることができる。
【0046】また任意成分としてさらに、1分子中に3
個未満の水酸基を有する化合物であるジオール化合物ま
たはモノオール化合物を使用することもでき、その具体
例としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、イソプロピレングリコール、テトラメチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコールなどが挙げられる。
【0047】本発明の光硬化性樹脂組成物には、本発明
の効果を阻害しない範囲において、上記必須成分
〔(A)成分〜(F)成分〕以外の任意成分として、光
増感剤(重合促進剤)、反応性希釈剤などを含有させる
ことができる。光増感剤としては、トリエタノールアミ
ン、メチルジエタノールアミン、トリエチルアミン、ジ
エチルアミンなどのアミン系化合物;チオキサントン、
チオキサントンの誘導体、アントラキノン、アントラキ
ノンの誘導体、アントラセン、アントラセンの誘導体、
ペリレン、ペリレンの誘導体、ベンゾフェノン、ベンゾ
インイソプロピルエーテルなどが、また反応性希釈剤と
しては、ビニルエーテル類、ビニルスルフィド類、ビニ
ルウレタン類、ウレタンアクリレート類、ビニルウレア
類などが挙げられる。
【0048】また本発明の光造形用光硬化性樹脂組成物
には、本発明の目的、効果を損なわない範囲において、
その他の任意成分として各種の添加剤が含有されていて
もよい。かかる添加剤としては、エポキシ樹脂、ポリア
ミド、ポリアミドイミド、ポリウレタン、ポリブタジエ
ン、ポリクロロプレン、ポリエーテル、ポリエステル、
スチレン−ブタジエンブロック共重合体、石油樹脂、キ
シレン樹脂、ケトン樹脂、セルロース樹脂、フッ素系オ
リゴマー、シリコーン系オリゴマー、ポリスルフィド系
オリゴマーなどのポリマーあるいはオリゴマー;フェノ
チアジン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノ
ールなどの重合禁止剤;重合開始助剤;レベリング剤;
濡れ性改良剤;界面活性剤;可塑剤;紫外線吸収剤;シ
ランカップリング剤;無機充填剤;顔料;染料などを挙
げることができる。
【0049】本発明の光硬化性樹脂組成物は、上記
(A)成分〜(F)成分、および必要ならば上記任意成
分を均一に混合することによって製造することができ
る。このようにして得られる光硬化性樹脂組成物の粘度
(25℃)は、50〜2,000cpsであることが好
ましく、更に好ましくは70〜1,500cpsであ
る。
【0050】<光学的立体造形法>以上のようにして得
られる本発明の光硬化性液状樹脂組成物は、光学的立体
造形法における光硬化性液状樹脂物質として好適に使用
される。すなわち、本発明の光硬化性樹脂組成物に対し
て、可視光、紫外光、赤外光等の光を選択的に照射して
硬化に必要なエネルギーを供給する光学的立体造形法に
より、所望の形状の立体形状物を製造することができ
る。光硬化性樹脂組成物に光を選択的に照射する手段と
しては、特に制限されるものではなく、種々の手段を採
用することができる。例えば、レーザ光、あるいはレン
ズ、ミラーなどを用いて得られた収束光等を走査させな
がら組成物に照射する手段、所定のパターンの光透過部
を有するマスクを用い、このマスクを介して非収束光を
組成物に照射する手段、多数の光ファイバーを束ねてな
る導光部材を用い、この導光部材における所定のパター
ンに対応する光ファイバーを介して光を組成物に照射す
る手段等を採用することができる。また、マスクを用い
る手段においては、マスクとして、液晶表示装置と同様
の原理により、所定のパターンに従って、光透過領域と
光不透過領域とよりなるマスク像を電気光学的に形成す
るものを用いることもできる。以上において、目的とす
る立体形状物が微細な部分を有するものまたは高い寸法
精度が要求されるものである場合には、組成物に選択的
に光を照射する手段として、スポット径の小さいレーザ
ー光を走査する手段を採用することが好ましい。なお、
容器内に収容されている樹脂組成物における光の照射面
(例えば収束光の走査平面)は、当該樹脂組成物の液
面、透光性容器の器壁との接触面の何れであってもよ
い。樹脂組成物の液面または器壁との接触面を光の照射
面とする場合には、容器の外部から直接または器壁を介
て光を照射することができる。
【0051】前記の光学的立体造形法においては、通
常、樹脂組成物の特定部分を硬化させた後、光の照射位
置(照射面)を、既硬化部分から未硬化部分に連続的に
または段階的に移動させることにより、硬化部分を積層
させて所望の立体形状とする。ここで、照射位置の移動
は種々の方法によって行うことができ、例えば光源、樹
脂組成物の収容容器、樹脂組成物の既硬化部分の何れか
を移動させたり当該容器に樹脂組成物を追加供給するな
どの方法を挙げることができる。前記の光学的立体造形
法の代表的な一例を説明すると、収容容器内において昇
降自在に設けられた支持ステージを樹脂組成物の液面か
ら微小量降下(沈降)させることにより、当該支持ステ
ージ上に樹脂組成物を供給してその薄層(1)を形成す
る。次いで、この薄層(1)に対して選択的に光を照射
することにより、固体状の硬化樹脂層(1)を形成す
る。次いで、この硬化樹脂層(1)上に光硬化性樹脂組
成物を供給してその薄層(2)を形成し、この薄層
(2)に対して選択的に光照射することにより、前記硬
化樹脂層(1)上にこれと連続して一体的に積層するよ
う新しい硬化樹脂層(2)を形成する。そして、光照射
されるパターンを変化させながら或いは変化させずに、
この工程を所定回数繰り返すことにより、複数の硬化樹
脂層(n)が一体的に積層されてなる立体形状物が造形
される。
【0052】このようにして得られる立体形状物を収容
容器から取り出し、その表面に残存する未反応の樹脂組
成物を除去した後、必要に応じて洗浄する。ここで、洗
浄剤としては、イソプロピルアルコール、エチルアルコ
ールなどのアルコール類に代表されるアルコール系有機
溶剤;アセトン、酢酸エチル、メチルエチルケトンなど
に代表されるケトン系有機溶剤;テルペン類に代表され
る脂肪族系有機溶剤;低粘度の熱硬化性樹脂および光硬
化性樹脂を挙げることができる。なお、表面平滑性の良
好な立体形状物を製造する場合には、前記熱硬化性樹脂
または光硬化性樹脂を使用して洗浄することが好まし
く、この場合には、洗浄に使用した硬化性樹脂の種類に
応じて、熱照射または光照射によるポストキュアーを行
う必要がある。なお、ポストキュアーは、表面の樹脂を
硬化させるだけでなく、立体形状物の内部に残存するこ
とのある未反応の樹脂組成物をも硬化させることができ
るので、有機溶剤により洗浄した場合にもポストキュア
ーを行うことが好ましい。
【0053】このようにして得られる立体形状物は、機
械的強度および寸法精度などが高く、耐熱性にも優れて
いる。また、当該立体形状物は、形状安定性および物性
安定性に優れ、機械部品の試作品などとして用いた場合
に優れた耐衝撃性と耐折り曲げ性を示し、好適に使用す
ることができる。さらに、立体形状物の表面強度および
耐熱性を向上させるためには、洗浄処理を施した後に、
熱硬化性または光硬化性のハードコート材を使用するこ
とが好ましい。かかるハードコート材としては、アクリ
ル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などからなる有
機コート材、あるいは無機ハードコートを使用すること
ができ、これらのハードコート材は、1種単独でまたは
2種以上組み合わせて使用することができる。
【0054】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれら実施例に限定されるものではない。実施例1 表1に示す配合処方に従って、ビス(3,4−エポキシ
シクロヘキシルメチル)アジペート「UVR6199」
(ユニオンカーバイド社製)28重量部と、トリメチロ
ールプロパントリアクリレート「ビスコート295」
(大阪有機化学工業(株)製)25重量部と、PO変性
グリセリン「サンニックスGP−400」(三洋化成工
業(株)製)12重量部と、コアに部分架橋スチレン/
ブタジエン共重合体、シェルにメタクリル酸メチル/グ
リシジルメタクリレート共重合体を有する平均粒子径5
0nmの粒子(レジナス化成(株)製レジナスボンドR
KB)15重量部と、ネオペンチルグリコールジグリシ
ジルエーテル「エポライト1500NP」(共栄社化学
(株)製)20重量部と、トリアリルスルホニウムヘキ
サフルオロアンチモネート「UVI−6974」(ユニ
オンカーバイド社製)2重量部と、1−ヒドロキシシク
ロヘキシルフェニルケトン「イルガキュア 184」
(チバスペシャルティケミカルズ(株)製)2重量部と
を攪拌容器内に仕込み、60℃で1時間攪拌することに
より、透明な液状組成物(本発明の樹脂組成物)を製造
した。得られた液状組成物についてB型粘度計により粘
度(25℃)を測定したところ、750cpsであっ
た。実施例2〜7 表1に示す配合処方に従って、(A)〜(F)成分およ
び任意成分を攪拌混合したこと以外は実施例1と同様に
して透明な液状組成物(本発明の光硬化性樹脂組成物)
を製造した。得られた液状組成物の各々について、B型
粘度計により測定された粘度(25℃)を表1に併せて
示す。比較例1〜4 表1に示す配合処方に従って、各構成成分を攪拌混合し
たこと以外は実施例1と同様にして透明な液状組成物
(比較用の光硬化性樹脂組成物)を製造した。得られた
液状組成物の各々について、B型粘度計により測定され
た粘度(25℃)を表1に併せて示す。
【0055】
【表1】
【0056】(注) 1)「UVR−6110」(ユニオンカーバイド社製) 2)「UVI−6199」(ユニオンカーバイド社製) 3)「ビスコート295」(大阪有機化学工業(株)
製) 4)「ビスコート300」(大阪有機化学工業(株)
製) 5)「DPHA」(日本化薬(株)製) 6)「サンニックスGP−400」(三洋化成(株)
製) 7)レジナス化成(株)製レジナスボンドRKB 8)乳化重合法により製造した粒子 9)「エポライト1500NP」(共栄社化学(株)
製) 10)「エポライト4000」(共栄社化学(株)製) 11)「UVI−6974」(ユニオンカーバイド社
製) 12)「イルガキュア 184」(チバスペシャルティ
ケミカルズ(株)製) 表1に示したように、実施例1〜7に係る組成物は、い
ずれも、光学的立体造形法に用いる樹脂組成物として好
適な粘度を有するものであった。
【0057】<光硬化性樹脂組成物の評価>実施例1〜
7および比較例1〜4により得られた光硬化性樹脂組成
物の各々について、下記の評価方法に従って、Arレー
ザーによる硬化性の評価を行い、結果を表2に示した。
また硬化物における弾性率およびその経時的変化、およ
び硬化物の経時的変形量を下記の方法で測定し、結果を
表2に示した。さらに硬化物のアイゾット衝撃強度およ
び耐折り曲げ性を下記に記載の方法で測定し、結果を表
2に示した。
【0058】〔Arレーザーによる硬化性の評価〕Ar
イオンレーザー(波長351nm,365nm)よりな
る照射用光源を搭載する光造形装置「ソリッドクリエー
ターJSC−2000」(ソニー(株)製)を使用し、
照射面(液面)におけるレーザースポット径を200μ
mとし、レーザーパワーを100mWとし、走査速度を
100mm/秒から1000mm/秒と変化させて、光
硬化性樹脂組成物に対し選択的にレーザー光を照射し
て、樹脂組成物が硬化する最小エネルギー値を測定し
た。最小硬化エネルギーが小さいほど樹脂の硬化性が優
れていると判断できる。上記実施例及び比較例で得られ
た樹脂組成物についてそれぞれ硬化性を測定し、優れて
いる順に優・良・不可の序列を付けて評価した。 〔硬化フィルムの透明性、弾性率および弾性率の経時変
化の測定〕 (1)試験片の作製:アプリケータを用い、ガラス板上
に組成物を塗布することにより、厚みが200μmの塗
布膜を形成し、メタルハライドランプを装備したコンベ
ア硬化装置を用いて、当該塗布膜の表面に紫外線を照射
(照射量0.5J/cm2 )して、半硬化樹脂フィルム
を作製した。次いで、ガラス板から半硬化樹脂フィルム
を剥離し、離型紙に載せ、最初に紫外線を照射した面と
は反対側の面からの紫外線を照射(照射量0.5J/c
2 )して、硬化樹脂フィルムを作製した。このように
して作製された硬化樹脂フィルムを、下記の環境条件下
に静置することにより2種類の試験片、を作製し
た。 試験片:温度23℃,相対湿度50%の恒温恒湿室内
に24時間静置。 試験片:温度23℃,相対湿度50%の恒温恒湿室内
に30日間静置。 (2)測定: <硬化フィルムの透明性>作製した試験片の透明性を
目視で評価した。 <弾性率>温度23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室内
で、試験片(初期値測定用)、試験片(経時的変化
測定用)の各々について、引張速度1mm/min、標
線間距離25mmの条件で弾性率を測定した。
【0059】〔経時的変形量〕 (1)試験片の作製:ソリッドクリエーターJSC−2
000を使用し、照射面(液面)におけるレーザーパワ
ー100mW、各組成物において硬化深さが0.3mm
となる走査速度の条件で、光硬化性樹脂組成物に対し選
択的にレーザ光を照射して硬化樹脂層(厚さ0.20m
m)を形成する工程を繰り返すことにより、図1(1)
に示すような測定用モデル(以下「反りモデル」とい
う。)を造形した。次いで、この反りモデルを光造形装
置から取り出し、外表面に付着している樹脂組成物を拭
き取り、さらに、テルペン系溶剤により余分な樹脂組成
物を洗浄除去した。 (2)測定:図1(2)に示すように、得られた反りモ
デル10における脚部11の下端を水平台20に固定
し、この水平台20から脚部12の下端までの距離〔持
ち上がり量〕を反り量(初期値)として評価し、反り量
の少ない順に優・良・不可とした。さらに、この反りモ
デルを、温度23℃、相対湿度50%の恒温恒湿室内に
30日間静置した後、上記と同様な方法で反り量を評価
した。
【0060】〔衝撃強度の測定〕 (1)試験片の作製:ソリッドクリエーターJSC−2
000を使用し、照射面(液面)におけるレーザーパワ
ー100mW、各組成物において硬化深さが0.3mm
となる走査速度の条件で、光硬化性樹脂組成物に対し選
択的にレーザ光を照射して硬化樹脂層(厚さ0.20m
m)を形成する工程を繰り返すことにより、JIS規格
K7110に準じた試験片を造形した。 (2)測定:このようにして作製した試験片を23℃、
相対湿度50%の恒温恒湿室内に24時間静置したの
ち、JISK7110に記載された方法に従って、アイ
ゾット衝撃強度を測定した。
【0061】〔耐折り曲げ試験〕 (1)試験片の作製:アプリケータを用い、ガラス板上
に組成物を塗布することにより、厚みが200μmの塗
布膜を形成し、メタルハライドランプを装備したコンベ
ア硬化装置を用いて、当該塗布膜の表面に紫外線を照射
(照射量0.5J/cm2 )して、半硬化樹脂フィルム
を作製した。次いで、ガラス板から半硬化樹脂フィルム
を剥離し、離型紙に載せ、最初に紫外線を照射した面と
は反対側の面からの紫外線を照射(照射量0.5J/c
2 )して、硬化樹脂フィルムを作製した。 (2)測定:このようにして作製された硬化樹脂フィル
ムを、温度23℃,相対湿度50%の恒温恒湿室内に2
4時間静置したのち、MIT式屈曲試験器を用いて、1
00g一定荷重をかけながら、折り曲げ回数60回/秒
で、繰り返し折り曲げ試験を行い、試験片が折り曲げ位
置で破断するまでの回数を測定した。折り曲げ位置で破
断する回数が30回以上のものを合格とし、30回未満
のものを不合格とした。
【0062】〔造形精度の評価〕立体形状物の造形性の
評価は、各樹脂液から造形された立体形状物の寸法を測
定し行った。 (1)立体形状物の造形:ソリッドクリエーターJCS
−2000により、下記の造形条件に従って、図2に示
すような、H型の立体形状物を造形した。造形された立
体形状物は、温度23℃,相対湿度50%の恒温恒湿室
内に24時間静置することにより状態調整された。 <造形条件>経時的変形量の試験片作製の場合と同じ条
件(液面におけるレーザー光強度:100mW、走査速
度:各組成物において硬化深さが0.30mmとなる適
正走査速度、形成する硬化樹脂層の厚み:0.2mm)
である。 (2)立体形状物の寸法精度の測定:上記のようにして
得られた立体形状物において、図2のA,B,Cの距離
を、0.01mmまで測定可能なノギスを使用して測定
し、下記式(I)、(II)により距離AとB間、CとB
間の寸法差を求めた。 寸法差AB = (A−B) (I) 寸法差CB = (C−B) (II) 尚、立体形状物の寸法精度の評価は次のとおりである。 ・寸法差AB、CBの絶対値の両方が0.1mm未満の
場合 :寸法精度〔◎〕 ・寸法差AB、CBの絶対値の一方が0.1mm未満、
他方が0.1mm以上0.2mm未満の場合 :寸法精度〔○〕 ・寸法差AB,CBの絶対値の両方が0.1mm以上
0.2mm未満の場合:寸法精度〔△〕 ・寸法差AB,CBの絶対値がいずれかが0.2mm以
上の場合もしくは形状物が得られない場合 :寸法精度〔×〕
【0063】
【表2】
【0064】表2から明らかなように、実施例1〜7の
組成物の硬化物は、いずれも造形精度が高く、弾性率が
大きく、かつその経時安定性に優れていた。さらに、こ
れらの硬化物は、硬化収縮に起因する変形量(反り量)
が小さく形状安定性に優れているものであった。またさ
らに、これらの硬化物は優れた耐衝撃性および耐折り曲
げ性を示している。これに対して、(D)成分を用いな
い比較例1の組成物の硬化物は、耐衝撃性および耐折り
曲げ性に劣ることは明らかである。
【0065】(A)成分を用いず、かつ(B)成分の比
率が通常よりも多い比較例2の組成物は、硬化性に劣
り、立体形状物を得ることができなかった。また、硬化
フィルムの評価において、フィルムは得られるが脆いた
め、弾性率および耐折り曲げ性試験を行うことができな
かった。(A)成分を用いない比較例3の組成物も比較
例2と同様、硬化性に劣り、立体形状物を得ることがで
きなかった。また硬化フィルムの評価において、フィル
ムは得られるが脆いため、弾性率および耐折り曲げ性試
験を行うことができなかった。また、(B)成分を用い
ない比較例4の組成物も、硬化フィルムの評価において
耐折り曲げ性は良好であったが、硬化性に劣り、造形す
ることができなかった。
【0066】
【発明の効果】本発明の光硬化性液状樹脂組成物は、低
粘度で硬化性に優れる上、この組成物からは、透明性、
耐熱性に優れ、機械的強度および寸法精度が高く、しか
も機械的特性の経時的変化や経時的変形量(反り)が少
ない立体形状物を造形することができる。こうして得ら
れる立体形状物は、耐衝撃性、耐折り曲げ性等の靱性に
優れた、機械部品の試作品などの立体形状物として好適
に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例および比較例で製造した光硬化性組成物
の硬化物の経時的変形量の測定用モデルの形状および測
定方法の概略を示す説明図である。
【図2】実施例および比較例で製造した光硬化性組成物
の硬化物の造形(寸法)精度の測定用モデルの概略図で
ある。
【符号の説明】
10 反りモデル 11,12 脚部 20 水平台
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G03F 7/033 G03F 7/033 7/038 503 7/038 503 // B29C 35/08 B29C 35/08 67/00 67/00 (72)発明者 渡邉 毅 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内 (72)発明者 宇加地 孝志 東京都中央区築地二丁目11番24号 ジェイ エスアール株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)下記一般式(1): 【化1】 で表される脂肪族環状エーテル化合物、 (B)下記一般式(2)、(3)および(4): 【化2】 で表されるアクリロイル基含有化合物から選ばれる少な
    くとも1種の化合物、(C)1分子中に3個以上の水酸
    基を有するポリエーテルポリオール化合物、(D)ブタ
    ジエン系重合体または共重合体を主成分とするコア構造
    とメチルメタアクリレート系重合体または共重合体を主
    成分とするシェル構造とを有する平均粒子径10nm〜
    700nmの粒子、(E)カチオン性光重合開始剤、お
    よび(F)ラジカル性光重合開始剤、を含有することを
    特徴とする光硬化性液状樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 組成物全量に対して、(A)成分の含有
    量が20〜85重量%、(B)成分の含有量が5〜45
    重量%、(C)成分の含有量が5〜35重量%、(D)
    成分の含有量が1〜35重量%、であることを特徴とす
    る請求項1に記載の光硬化性液状樹脂組成物。
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