JPH11240978A - 多孔質材料、それを用いた吸遮音材および制振材 - Google Patents

多孔質材料、それを用いた吸遮音材および制振材

Info

Publication number
JPH11240978A
JPH11240978A JP10193378A JP19337898A JPH11240978A JP H11240978 A JPH11240978 A JP H11240978A JP 10193378 A JP10193378 A JP 10193378A JP 19337898 A JP19337898 A JP 19337898A JP H11240978 A JPH11240978 A JP H11240978A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
porous material
vibration
energy
porous
vibration damping
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10193378A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Imagawa
容 今川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP10193378A priority Critical patent/JPH11240978A/ja
Publication of JPH11240978A publication Critical patent/JPH11240978A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)
  • Soundproofing, Sound Blocking, And Sound Damping (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 高周波領域だけでなく低周波領域においても
十分な吸遮音効果および制振効果が得られる多孔質材
料、それを用いた吸遮音材および制振材を提供すること
にある。 【解決手段】 厚みが50%になるまで圧縮荷重する
のに必要な単位面積当たりのエネルギーQA が1×10
6 erg〜4×107 erg、圧縮荷重されていない
状態から厚みが50%になるまで圧縮荷重された状態を
経て更に圧縮荷重されていない状態に戻るまでに材料内
部で消費される単位面積当たりのエネルギーQL と前記
QA との比率(QL /QA )が20%〜45%、通気
度が1cc/cm2 sec〜60cc/cm2 secと
なるように多孔質材料を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は多孔質材料、それを
用いた吸遮音材および制振材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車、家電、産業用機械等から
の騒音、振動は環境問題、健康問題として重要視されて
きており、広範な分野において防音、防振に多くの注意
が払われてきている。そこで、騒音、振動を低減する機
能を持った材料、技術が開発されて、実用に供されてい
る。一般的に、空気伝搬音は騒音と呼ばれており、騒音
に対応する素材としては吸音材や遮音材が挙げられる。
また、固体伝搬音は振動と呼ばれており、振動に対応す
る素材としては制振材、振動絶縁材が挙げられる。
【0003】吸音材は騒音の音響エネルギーの一部を熱
エネルギーへと変換し、音響エネルギーを減衰させる材
料である。吸音材としては、天然繊維、合成繊維、ロッ
クウール、ガラスウール等の繊維を絡めて形成した繊維
集合体や、連続気泡を有する発泡ポリウレタン樹脂など
の材料が挙げられる。これらは、小さな孔や隙間を無数
に持ち、かつ適当な通気性を持った多孔質材料である。
このような材料に音波が入射すると、材料の孔や隙間内
の空気が振動される。この孔や隙間は小さいため、音波
は粘性抵抗を受け、よって音響エネルギーの一部は熱エ
ネルギーへと変換され、散逸される。
【0004】遮音材は、音波が材料内部を透過する際の
内部摩擦によりエネルギーを減衰させる材料であり、変
形抵抗のうえからも質量の大きいものほど効果的であ
る。従って、鉛、鉛複合材およびコンクリートが通常用
いられている。
【0005】制振材は主として高分子材料の動的粘弾性
挙動を利用して、振動エネルギーを熱エネルギーとして
散逸させるものである。振動絶縁材は振動エネルギーを
弾性体の変形で吸収するものであり、例えばゴム、バネ
等が通常用いられている。
【0006】騒音、振動を低減する方法のなかで最も効
果のある方法は、音源や振動源を絶つことであるが、完
全にこれらを絶つのは不可能である。そのため、上記し
た材料を音源や振動源に取り付ける方法、機械構造等を
構成する部材の剛性を高めたり重くする方法、建築物の
壁や間仕切り等に上記した材料を付加する方法が一般的
に用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した方法
によって騒音や振動を低減する効果を高めようとすれ
ば、使用する材料の厚みや重量の増加をもたらし、対象
となる機械等の本来の機能を損ねたり、メンテナンスが
困難になる等の問題が生じてしまう。
【0008】また、一方では地球環境の問題から自動車
や産業用機械といった機械等の軽量化を求める動向が強
まってきている。しかし、軽量化は一般的には騒音や振
動を増加させる場合が多く、騒音や振動の増加なしに軽
量化を図るのは困難である。そのため、重量の増加なし
に、騒音や振動の低減を達成する材料や技術の開発が強
く望まれてきている。
【0009】ところで、一般に上記した材料には、音波
や振動波の周波数が高くなるほど吸遮音効果及び制振効
果が高くなる特性がある。そのため、高周波領域(波長
が短い)の音波や振動波に対しては高い効果が得られる
が、低周波領域(波長が長い)の音波や振動波に対して
は十分な効果が得られないという問題がある。例えば、
前述した吸音材においては、入射する音波が多孔質材料
の孔や隙間内の空気を振動して粘性抵抗を受けるため、
音響エネルギーの一部が熱エネルギーへと変換される。
しかし、入射する音波の波長が長いと振動速度が遅くな
るため、結果、音響エネルギーの熱エネルギーへの変換
率が低くなり、吸音率が悪くなる。
【0010】なお、上記の吸音機構を示すためには、孔
や隙間へ音波が侵入していけることが重要な条件とな
る。従って、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリ
スチレン等の独立気泡を持った軟質の発泡樹脂等のよう
に通気度が低い材料では、音波が侵入するのは困難であ
るため、見かけ上は多孔質であっても、上記の吸音機構
からみると多孔質材料には属さない。即ち、吸音材とし
ては、ある適当範囲の通気度を持った材料を使用する必
要がある。
【0011】このように、従来の材料には制約や条件が
ある。本発明の課題は、上記問題を解決し、高周波領域
だけでなく低周波領域においても十分な吸遮音効果およ
び制振効果が得られる多孔質材料、それを用いた吸遮音
材および制振材を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の発明者は、従来
の材料の欠点を解消すべく、広い周波数領域にわたって
高い吸音、遮音、制振効果を示す材料について検討を加
え、振動減衰の主因は材料の粘性抵抗にあることに着目
し、本発明の多孔質材料を完成するに至った。なお、本
発明の発明者は材料の軽量化の観点から、特に真密度が
1g/cm3 前後の軽量な高分子材料を検討対象として
いる。以下に具体的に説明する。
【0013】一般的に、吸音材、遮音材及び制振材の振
動減衰モデルは、振動速度(周波数)に比例する粘性減
衰と、振動振幅に比例する構造減衰とで考えることがで
きる。ここで振動減衰能は、1サイクルの振動で消失す
る振動エネルギーをΔE、1サイクルの振動エネルギー
をEとするとΔE/Eとして定義される。
【0014】一方、振動系の現象は論理的には、マス−
バネ−ダッシュポット系の運動方程式を用いることで解
析される。この運動方程式から導き出される損失係数η
は、加振周波数をf、バネ定数をK、粘性減衰係数をC
とした場合、下記の数1で表せる。損失係数ηは振動減
衰能を表すものであり、前述のΔE/Eと等価である。
従って、ΔE/Eの値が大きいほど材料としての防音効
果、遮音効果、制振効果が大きいこととなる。
【0015】
【数1】
【0016】数1から明らかなように、損失係数ηは加
振周波数fに依存している。即ち、音波や振動波の周波
数が低いほどエネルギーの減衰率は低いといえる。更
に、バネ定数Kが小さいほど、また、粘性減衰係数Cが
大きいほど損失係数が大きくなることも数1から明らか
である。
【0017】実際の多孔質材料の粘性抵抗力の起源であ
る、粘性減衰係数Cに含まれる要素としては、材料自
身(素材、構造)に由来する内部摩擦力と、通気抵抗
に由来する粘性抵抗力、即ち、通気抵抗力とが考えられ
る。多孔質材料が空気伝搬音のみを対象とする場合にお
いては、粘性減衰に関係する要素はの通気抵抗力のみ
であるが、外部から加振力が加わる場合においては、
の内部摩擦力との通気抵抗力とが混在、共存するもの
と考えられる。
【0018】一般的に多孔質材料を吸遮音材として使用
した場合の環境としては、多少にかかわらず加振力が加
わると考えられることから、の内部摩擦力との通気
抵抗力とが共存しているものと考えられる。従って、粘
性減衰係数Cを大きくするには、の内部摩擦力および
の通気抵抗力をそれぞれ大きくすれば良いことが分か
る。このうち、通気抵抗力は多孔質材料の通気度に左右
されるものであるため、通気抵抗力を大きくするには通
気度を小さく設定すれば良い。
【0019】内部摩擦力については、材料が限定された
場合は分子構造そのものによる内部摩擦力付与は考えら
れず、多孔質組織体としての摩擦力付与を考える必要が
ある。組織体としての内部摩擦力の情報は、材料のスト
レス─ストレイン特性より得ることができる。ストレス
−ストレイン特性とは、厚みが50%になるまで圧縮荷
重するのに必要な単位面積当たりのエネルギーQA 、及
び圧縮荷重されていない状態から厚みが50%になるま
で圧縮荷重された状態を経て更に圧縮荷重されていない
状態に戻るまでに材料内部で消費される単位面積当たり
のエネルギーQL とQA との比率(QL /QA )をい
う。ストレス−ストレイン特性は、ストレス−ストレイ
ン曲線から求められる。
【0020】図1は多孔質材料のストレス−ストレイン
曲線の例を示す図であり、試料となる多孔質材料を一定
の厚みまで圧縮荷重し、その後荷重を徐々に零まで小さ
くして測定されたものである。図1において、曲線Pと
横軸とが囲む面積OABは、多孔質材料の厚みが50%
になるまで圧縮荷重するのに必要なエネルギーを示して
いる。この圧縮荷重するのに必要なエネルギーから上記
試料単位面積当たりのエネルギーQA が求められる。曲
線Rと横軸で囲む面積CABは、圧縮荷重された状態に
ある多孔質材料が再度圧縮荷重されていない状態に戻る
のに要したエネルギーを示している。曲線Pと曲線Rと
で囲まれた部分(図1において斜線を施した部分)は、
多孔質材料が、圧縮荷重されていない状態から圧縮荷重
された状態を経て更に圧縮荷重されていない状態に戻る
までに材料内部で消費したエネルギーを示している。こ
の材料内部で消費したエネルギーから上記試料単位面積
当たりのエネルギーQL が求められる。
【0021】一般に、内部摩擦力による振動減衰とは、
材料に入射した音波や振動波が、通過時に構造変形に伴
う内部摩擦力を受け、音や振動のエネルギーが熱エネル
ギーへ変換される現象をいう。従って、内部摩擦力を大
きくするには、図1においてエネルギーQA を小さく
し、且つ、エネルギーQL とエネルギーQA との比(Q
L /QA )を大きくすれば良い。なお、QL /QA を大
きくすることは振動減衰上望ましいが、多孔質材料の繰
り返し耐久性に問題が生じてくるため、ある一定範囲内
に抑えておく必要がある。
【0022】ところで、従来からの一般的な多孔質材料
においては、ストレス−ストレイン特性と通気度とは二
律相反の関係にある。例えば、内部摩擦力を大きくする
ためQA を小さくし、且つ、QL /QA を大きくする
と、逆に通気度が大きくなり、通気抵抗力が小さくなっ
てしまう。そのため、却って損失係数ηは小さくなり、
多孔質材料に有効な振動減衰能を付与できない場合があ
る。
【0023】そこで、本発明の発明者は鋭意検討を重
ね、多孔質材料に有効な振動減衰能を付与し得るストレ
ス−ストレイン特性および通気度の特定範囲を見出すに
至った。更に、本発明の発明者は、多孔質材料を多層構
造とすれば、ストレス−ストレイン特性および通気度の
特定範囲内への設定が容易にでき、単一層構造の多孔質
材料では得ることができない振動減衰能を得ることがで
きることも見出すに至った。
【0024】即ち、本発明の多孔質材料は、次の特徴を
有するものである。 (1) 厚みが50%になるまで圧縮荷重するのに必要
な単位面積当たりのエネルギーQA が1×106 erg
/cm2 〜4×107 erg/cm2 であり、圧縮荷重
されていない状態から厚みが50%になるまで圧縮荷重
された状態を経て更に圧縮荷重されていない状態に戻る
までに材料内部で消費される単位面積当たりのエネルギ
ーQL と、前記QA との比率(QL /QA )が20%〜
45%であり、通気度が1cc/cm2 sec〜60c
c/cm2 secであることを特徴とする多孔質材料。
【0025】(2) ポリエステル硬綿で構成されてい
る上記(1)記載の多孔質材料。
【0026】(3) ポリエステル硬綿で形成された層
と、発泡ポリウレタンで形成された層とで構成されてい
る上記(1)記載の多孔質材料。
【0027】また、本発明の吸遮音材は次の特徴を有す
るものである。 (4) 上記(1)〜(3)のいずれかに記載の多孔質
材料からなることを特徴とする吸遮音材。
【0028】更に、本発明の制振材は次の特徴を有する
ものである。 (5) 上記(1)〜(3)のいずれかに記載の多孔質
材料からなることを特徴とする制振材。
【0029】
【作用】本発明の多孔質材料では、上記のように圧縮に
必要なエネルギーQA 、材料内部で消費されるエネルギ
ーQL とエネルギーQA との比(QL /QA )および通
気度が好適に設定されている。そのため、多孔質材料の
内部摩擦力と通気抵抗力の双方を振動減衰に作用させる
ことができる。
【0030】従って、低周波から高周波までの広い領域
で吸遮音効果及び制振効果を向上させることができ、低
周波領域においても十分な吸遮音効果及び制振効果を得
ることができる。さらに、本発明の多孔質材料では外部
から加振力が加わる場合において、その効果をより発揮
することができる。
【0031】また、本発明の多孔質材料を多層構造とし
た場合においては、ストレス−ストレイン特性及び通気
度の設定が容易に行え、単一層構造の多孔質材料では得
られない振動減衰能を得ることもできる。
【0032】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体的に説明す
る。本発明の多孔質材料においては、ストレス−ストレ
イン特性は、QA が1×106 erg/cm2 〜4×1
7 erg/cm2 、好ましくは5×106 erg/c
2 〜3.0×107 erg/cm2 、QL とQA との
比率(QL /QA )が20%〜45%、好ましくは22
%〜40%となるように設定する。QA 及びQL /QA
を上記のような範囲内とすることにより、多孔質材料の
低周波領域での振動減衰能力を高めることができる。
【0033】また、通気度は、1cc/cm2 sec〜
60cc/cm2 sec、好ましくは2cc/cm2
ec〜50cc/cm2 secとなるように設定する。
通気度を上記のような範囲内とすることにより、音波や
振動波が多孔質材料を透過する際の粘性抵抗を大きくで
き、更に、これに由来する音響エネルギーから熱エネル
ギーへの変換効率を高めることができる。また、特に中
〜高周波領域での振動減衰能力を向上させることができ
る。
【0034】本発明の多孔質材料は単一層で構成されて
いても、多層で構成されていても良く、特に限定される
ものではない。但し、前述した理由からは多層で構成す
るのが好ましい。また、多孔質材料は、一種であっても
良いし、二種以上であっても良い。従って、例えば多孔
質材料Aと多孔質材料Bとを用いて、A−Bと積層して
も良いし、A−B−Aと積層しても良い。積層の方向は
音波や振動波の入射方向に対して、どのような角度をな
す方向であっても良く、特に限定されるものではない。
【0035】多孔質材料としては、天然繊維、ポリエス
テル繊維といった合成繊維、ロックウール、ガラスウー
ル等から形成された繊維集合体や、連続気泡を有する発
泡ポリウレタン樹脂などの材料が挙げられるが、特に限
定されるものではない。但し、永久歪みの小さいバネの
実現が容易という点から、ポリエステル短繊維をフェル
ト化したポリエステル硬綿、ポリウレタン発泡樹脂が好
適な材料として挙げられる。多孔質材料を多層とする場
合においては、上記のポリエステル硬綿とポリウレタン
発泡樹脂との積層構造とするのが好ましい。この場合、
音波や振動波の入射方向に対する積層順位は任意であ
り、特に定めるものではない。
【0036】ストレス−ストレイン特性は、JIS K
6401−1980に規定されている条件、設備に準
拠して算出、評価する。即ち、ストレス−ストレイン特
性は、多孔質材料を厚みが50%になるまで圧縮荷重
し、その後、多孔質材料に加えている荷重を徐々に小さ
くしていき、この間の荷重及び変位(歪み)を測定する
ことで求めることができる。
【0037】具体的には、任意の厚みHの多孔質材料を
縦225mm×横225mmの矩形に打ち抜き、これを
測定用試料とする。次に、テンシロン(例えば、オリエ
ンテック社製)を用い、測定用試料を試料台にセット
し、直径150mmの円盤状の板材を介して測定用試料
の厚みが50%になるまで(測定用試料の厚みが初期の
厚みHの1/2となるまで)圧縮荷重を行う。厚みが5
0%に達した後、逆に荷重を徐々に零まで小さくする。
この圧縮荷重されていない状態から、圧縮荷重された状
態を経て、更に圧縮荷重されていない状態に戻るまでの
荷重と変位(歪み)を測定することで、図1に示すよう
なストレス−ストレイン曲線が得られる。ストレス−ス
トレイン特性は、得られたストレス−ストレイン曲線か
ら直接数値を読み取ることで算出する。
【0038】通気度は、JIS L1004、L101
8、L1046に準じて測定する。具体的には、厚み1
0mm又は20mm、直径60mmの円盤状の多孔質材
料を試料とし、これを例えば東洋精機製作所(株)製の
通気度測定装置等で測定する。
【0039】多孔質材料のストレス−ストレイン特性及
び通気度の値は、例えば多孔質材料が繊維集合体の場合
においては、繊維径(デニール)、目付、低融点繊維の
配合比、繊維の断面形状、中実・中空・バイコン等とい
った繊維の種類、ヒートセット温度をパラメータとし、
これらのパラメータを適宜設定することにより制御する
ことができる。具体的にはQA を小さくし、且つ、QL
/QA を大きくするのであれば、繊維径及び目付を小さ
くし、低融点繊維の配合比を大きくすれば良い。通気度
を小さくするのであれば、繊維径を小さくし、目付及び
低融点繊維の配合比を大きくすれば良い。また、前述し
たように多孔質材料を多層構造とすることによっても、
ストレス−ストレイン特性及び通気度の値を制御でき
る。
【0040】本発明の多孔質材料は、吸遮音材や制振材
として使用でき、その用途としては、例えば自動車、家
電、OA機器、建築・土木用機械、産業用機械といった
各種機械要素や構造体が挙げられる。
【0041】
【実施例】以下、実施例を示し、さらに詳しく本発明に
ついて説明する。 実施例1 ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと称する)
の0.7d(デニール)×51mm(繊維長)の中空断
面短繊維と、PETの4d×51mmの低融点短繊維と
を重量比70%:30%で混繊し、カードマシーンでス
ライバー化し、その後175℃で熱圧着することで、厚
み20mm、目付850g/m2 の硬綿を得た。これを
試料1とする。次いで、PETの10d×64mmの中
空断面短繊維と、同じくPETの5d×51mmの低融
点短繊維とを重量比で70%、30%で混繊し、同様の
方法で処理し、厚み10mm、目付400g/m2 の硬
綿を得た。これを試料2とする。
【0042】試料1と試料2とを積層し、前述した方法
でこの積層体のストレス−ストレイン曲線を求め、QA
を算出したところ2.7×107 erg/cm2 であっ
た。また、QL /QA は38%であった。次いで、前述
した方法により通気度を測定したところ18.3cc/
cm2 secであった。
【0043】上記で得られた多孔質材料の積層体につい
て、JIS A 1416(実験室における音響透過損
失測定方法)に定める装置により、音響透過損失を測定
する。結果を表1に示す。
【0044】更に、上記で得られた本発明の積層体材料
について音響特性、即ち、制振、吸音性能を測定する。
図2は制振、吸音性能を測定するための測定装置を示す
図である。図2に示す装置は、加振機3、加振枠4、加
振パネル5、加速度ピックアップ(1、2)、FFT(F
ast Fourier Transform)6、振動解析装置(図示せず)
およびデーター処理装置(図示せず)で構成されてい
る。加速度ピックアップ(1、2)は、それぞれ増幅器
(7a、7b)を介してFFT6に接続されている。
【0045】所定の振動モードを加振枠4および加振パ
ネル5から模擬的に発生させ、入力側および出力側の加
速度を加速度ピックアップ(1、2)により検出し、そ
の比率を振動倍率として取り出す。加振機3にはフィル
ター8、増幅器9、ノイズ発生器10が順に接続されて
いる。加速度ピックアップ2(出力側)は、加振パネル
5上の上記で得られた積層体11に固定されている。加
速度ピックアップ1(入力側)は加振枠4に固定されて
いる。
【0046】加振機3を振動させ、加速度ピックアップ
1の信号X1と、加速度ピックアップ2の信号X2とを
測定する。この測定した信号X1と信号X2とから信号
比を求め、上記の積層体11の制振、吸遮音性能を評価
する。具体的には信号X1と信号X2とから振動倍率
〔dB〕を求めて評価を行っている。振動倍率は、下記
の数2から求めている。振動倍率が小さい場合、すなわ
ち、負の絶対値が大きい場合に制振、吸遮音性能が良好
なものとなる。結果を表2に示す。
【0047】
【数2】
【0048】実施例2 厚み20mm、目付1100g/m2 の発泡ポリウレタ
ン樹脂を試料3とする。次に、PETの15d×64m
mの中空断面短繊維と、PETの15d×51mmの低
融点短繊維とを重量比で70%、30%で混繊し、実施
例1と同様の方法で処理し、厚み10mm、目付410
g/m2 の硬綿を得た。これを試料4とする。
【0049】試料3と試料4とを積層し、前述した方法
でこの積層体のストレス−ストレイン曲線を求め、QA
を算出したところ1.1×107 erg/cm2 であっ
た。また、QL /QA は27%であった。次いで、前述
した方法により通気度を測定したところ1.5cc/c
2 secであった。次に、実施例1と同様にして音響
透過損失および制振、吸遮音性能を測定し、結果を表
1、2に示す。
【0050】実施例3 PETの5d×51mmの中空断面短繊維と、5d×5
1mmの低融点短繊維とを重量比70%:30%で混繊
し、実施例1と同様の処理をし、160℃で熱圧着し
て、厚み20mm、目付780g/m2 の硬綿を得た。
これを試料5とする。
【0051】次に、この試料5と実施例2で得られた試
料4とを積層し、前述した方法でこの積層体のストレス
−ストレイン曲線を求め、QA を算出したところ2.5
×107 erg/cm2 であった。また、QL /QA は
35%であった。前述した方法で通気度を測定したとこ
ろ、59cc/cm2 secであった。実施例1と同様
にして音響透過損失および制振、吸遮音性能を測定し、
結果を表1、2に示す。
【0052】実施例4 PETの2d×44mmの中実断面短繊維と、5d×5
1mmの低融点短繊維とを重量比65%:35%で混繊
し、実施例1と同様に処理をし、厚み30mm、目付1
300g/m2 の硬綿を得た。これを試料6とする。
【0053】次に、この試料6について、前述した方法
でこの積層体のストレス−ストレイン曲線を求め、QA
を算出したところ3.9×107 erg/cm2 であっ
た。また、QL /QA は31%であった。前述した方法
で通気度を測定したところ、49cc/cm2 secで
あった。実施例1と同様にして音響透過損失および制
振、吸遮音性能を測定し、結果を表1、2に示す。
【0054】実施例5 PETの15d×64mmの中空断面短繊維と、同じく
PETの4d×51mmの低融点短繊維とを重量比で8
0%、20%で混繊し、実施例1と同様の方法で処理
し、厚み10mm、目付100g/m2 の硬綿を得た。
これを試料7とする。次に、PETの2d×38mmの
中空断面短繊維と、同じくPETの4d×51mmの低
融点短繊維とを重量比で70%、30%で混繊し、実施
例1と同様の方法で処理し、厚み10mm、目付555
g/m2 の硬綿を得た。これを試料8とする。次いで、
PETの2d×38mmの中空断面短繊維と、同じくP
ETの4d×51mmの低融点短繊維とを重量比で70
%、30%で混繊し、実施例1と同様の方法で処理し、
厚み10mm、目付860g/m2 の硬綿を得た。これ
を試料9とする。
【0055】このようにして得た、試料7、8、9を積
層して多層構造とし、前述した方法でこの積層体のスト
レス−ストレイン曲線を求め、QA を算出したところ、
5×106 erg/cm2 であった。また、QL /QA
は36%であった。次いで、前述した方法でこの積層体
の通気度を測定したところ、30cc/cm2 secで
あった。次に、実施例1と同様にして制振、吸遮音性能
を測定し、結果を表2に示す。
【0056】比較例1 PETの20d×44mmの中空断面短繊維と、10d
×51mmの低融点短繊維と、4d×51mmの低融点
PET短繊維とを、重量比50%:20%:30%で混
繊し、実施例1と同様の処理を行い、厚み30mm,目
付1400g/m2 の硬綿を得た。
【0057】この多孔質材料について、前述した方法で
ストレス−ストレイン曲線を求め、QA を算出したとこ
ろ4.3×107 erg/cm2 であった。また、QL
/QA は42%であった。また、前述した方法でこの多
孔質材料の通気度を測定したところ、78cc/cm2
secであった。次に、実施例1と同様にして音響透過
損失および制振、吸遮音性能を測定し、結果を表1、2
に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】〔評価〕表1より、実施例1〜4に示した
本発明の多孔質材料は、比較例に示した従来の材料に比
べて、低周波領域における振動減衰能が大きく、優れた
制振性および吸遮音効果を示している。また、表2よ
り、実施例1〜5に示した本発明の多孔質材料では、比
較例に示した従来の材料に比べて、低周波領域において
振動倍率が小さくなっており、優れた制振、吸遮音効果
を示している。このことから本発明の多孔質材料におい
ては、低周波領域における振動減衰能が高められている
と考えられる。
【0061】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明の
多孔質材料は、低周波領域から高周波領域までの広い帯
域において、従来の吸遮音材や制振材に比べて高い吸遮
音効果及び制振効果を有している。また、低周波領域に
おいて十分な吸遮音効果及び制振効果を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は多孔質材料のストレス−ストレイン曲線
の例を示す図である。
【図2】制振、吸遮音性能を測定するための測定装置を
示す図である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚みが50%になるまで圧縮荷重するの
    に必要な単位面積当たりのエネルギーQA が1×106
    erg/cm2 〜4×107 erg/cm2であり、圧
    縮荷重されていない状態から厚みが50%になるまで圧
    縮荷重された状態を経て更に圧縮荷重されていない状態
    に戻るまでに材料内部で消費される単位面積当たりのエ
    ネルギーQL と前記QA との比率(QL /QA )が20
    %〜45%であり、通気度が1cc/cm2 sec〜6
    0cc/cm2 secであることを特徴とする多孔質材
    料。
  2. 【請求項2】 ポリエステル硬綿で構成されている請求
    項1記載の多孔質材料。
  3. 【請求項3】 ポリエステル硬綿で形成された層と、発
    泡ポリウレタンで形成された層とで構成されている請求
    項1記載の多孔質材料。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の多孔質
    材料からなることを特徴とする吸遮音材。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれかに記載の多孔質
    材料からなることを特徴とする制振材。
JP10193378A 1997-12-22 1998-07-08 多孔質材料、それを用いた吸遮音材および制振材 Pending JPH11240978A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10193378A JPH11240978A (ja) 1997-12-22 1998-07-08 多孔質材料、それを用いた吸遮音材および制振材

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9-353734 1997-12-22
JP35373497 1997-12-22
JP10193378A JPH11240978A (ja) 1997-12-22 1998-07-08 多孔質材料、それを用いた吸遮音材および制振材

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11240978A true JPH11240978A (ja) 1999-09-07

Family

ID=26507847

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10193378A Pending JPH11240978A (ja) 1997-12-22 1998-07-08 多孔質材料、それを用いた吸遮音材および制振材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11240978A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11314296A (ja) * 1998-05-06 1999-11-16 Toyobo Co Ltd 積層体、それを用いた吸遮音材および制振材
WO2008142914A1 (ja) * 2007-05-23 2008-11-27 Bridgestone Corporation タイヤ・リム組立体
JP2015117521A (ja) * 2013-12-19 2015-06-25 株式会社長谷工コーポレーション 中空二重壁

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11314296A (ja) * 1998-05-06 1999-11-16 Toyobo Co Ltd 積層体、それを用いた吸遮音材および制振材
WO2008142914A1 (ja) * 2007-05-23 2008-11-27 Bridgestone Corporation タイヤ・リム組立体
JP2015117521A (ja) * 2013-12-19 2015-06-25 株式会社長谷工コーポレーション 中空二重壁

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Bolton et al. Sound transmission through multi-panel structures lined with elastic porous materials
US7263028B2 (en) Composite acoustic attenuation materials
Sharma et al. Acoustical behaviour of natural fibres-based composite boards as sound-absorbing materials
Sakagami et al. Sound absorption of a cavity-backed membrane: A step towards design method for membrane-type absorbers
Gomez et al. Fique fibres as a sustainable material for thermoacoustic conditioning
Bagheri et al. Sound absorption performance of tea waste reinforced polypropylene and nanoclay biocomposites
Kumar et al. Influence of integrating stiffening grid honeycomb structure in syntactic foam core on structural vibration response of sandwich composites
Tan et al. Sound transmission loss of natural fiber panel
JPH11240978A (ja) 多孔質材料、それを用いた吸遮音材および制振材
Hui et al. New floating floor design with optimum isolator location
Jayamani et al. Lignocellulosic fibres reinforced polymer composites for acoustical applications
CN114033823A (zh) 一种振子-颗粒多尺度协同耦合宽带阻尼吸振装置
JPH11242487A (ja) 多孔質材料、それを用いた吸遮音材および制振材
Malakooti et al. Metamaterial-like aerogels for broadband vibration mitigation
JPH1037619A (ja) 防音ドア
JP2003122371A (ja) 吸音制振材
JPH11245319A (ja) 多孔質材料、それを用いた吸遮音材および制振材
JPH11219186A (ja) 吸遮音構造体
Shahidan et al. Acoustic Performance of CBA Concrete
JPH11314296A (ja) 積層体、それを用いた吸遮音材および制振材
JP3336243B2 (ja) 吸遮音構造体
JP2003150170A (ja) 吸音制振材
Zulkifli et al. Perforated plate backing with coconut fiber as sound absorber for low and mid range frequencies
Sepehrirahnama Elastic wave reflection in beams with acoustic black hole termination under axial excitations
JAWAD et al. Evaluating the Thermo-acoustic Performance of Composite Panels Made of Oil Palm Fibers with Latex

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050308

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070731

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070828

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080408