JPH11243799A - 植物におけるエチレン生合成の遺伝子制御 - Google Patents

植物におけるエチレン生合成の遺伝子制御

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JPH11243799A
JPH11243799A JP10303075A JP30307598A JPH11243799A JP H11243799 A JPH11243799 A JP H11243799A JP 10303075 A JP10303075 A JP 10303075A JP 30307598 A JP30307598 A JP 30307598A JP H11243799 A JPH11243799 A JP H11243799A
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plant
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acid sequence
transgenic
adenosylmethionine
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Adolph J Ferro
ジェイ フェロ アドルフ
Richard K Bestwick
ケー ベストウィック リチャード
Lyle R Brown
アール ブラウン リイル
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Exelixis Plant Sciences Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エチレン生合成をコントロールする植物を構
築すること。 【解決手段】 (iia)S−アデノシルメチオニンを
ホモセリン及び5’−メチルチオアデノシンに加水分解
する、配列番号1のアミノ酸配列で示されるタンパク質
であるS−アデノシルメチオニン加水分解酵素をコード
し、発現するか、または(iib)S−アデノシルメチ
オニン加水分解酵素を示す配列番号1のアミノ酸配列に
おいて、1または複数のアミノ酸が付加、欠失および/
または他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列を有し、
かつ、配列番号1のアミノ酸配列で示されるS−アデノ
シルメチオニン加水分解酵素と実質的に同等の酵素機能
を有するタンパク質をコードし、発現するDNA配列を
含むトランスジェニック(transgenic)植物
細胞、を含むトランスジェニック植物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は植物におけるエチレ
ン生合成の遺伝子制御に関する。
【0002】
【従来の技術】エチレンは、植物の成長及び発達の多く
の面で影響を及ぼす植物ホルモンである。全ての不飽和
炭素化合物のうちで最も簡単なこの化合物が、少量で植
物代謝、活動及び他の植物ホルモンとの相互作用を強力
に制御する。
【0003】エチレンは選択された細胞群においても、
また果実、葉、又は花のような全器官においても植物の
老化を促進する。老化とは、通常植物の死に至る、遺伝
的に制御された退行性過程である。たとえ低濃度であっ
ても(エチレンは生理的条件下では気体である)、エチ
レンは植物に対して強いホルモン作用を有する。エチレ
ンの効果は、たとえそれが植物自身によって生産された
ものであっても、外部から適用されたものであっても、
多くの劇的な、そして商業的にかなり重要なものであ
る。各種の生理的作用のうちには以下のものがある: a.果実及び野菜における成熟の刺激 b.葉の離脱 c.花の色あせ d.花のしおれ e.葉の黄色化 f.葉の上偏生長 通常は植物組織からのエチレン生産は低い。しかしなが
ら、成熟及び老化過程においては大量のエチレンが生産
される。化学物質、極端な温度、水による圧迫、紫外
線、昆虫による被害、病気、又は機械的外傷によって引
き起こされる創傷の後にも大量のエチレンが生産され
る。このような条件下において植物によって生産される
エチレンは「創傷エチレン」又は「ストレスエチレン」
と呼ばれる。果実や野菜では、切断又はきずによるエチ
レン生産の刺激は非常に大きく、貯蔵効率にかなり影響
する。エチレン誘導性の葉の褐色化がレタスやタバコを
含む多くの植物における共通の損失となっている。ある
種の組織においては、ほんの少量のエチレンにさらすだ
けで、新鮮な農産物などにおいて隣接する植物や植物組
織にエチレン生産のなだれ現象を引き起こす。この自動
触媒的効果は極めて著しく、輸送及び貯蔵中の果実の品
質を落とすことになる。
【0004】エチレンがその影響を及ぼすメカニズムは
ついこの数年に明らかになったばかりである。多数のデ
ータから判断して、エチレンに対する各応答は、エチレ
ンリセプター部位−金属酵素を含む。エチレンとリセプ
ターとの反応が一連の生理的出来事の引き金を引く。R
NA及びタンパク質の量の顕著な増加がエチレンに応答
して起きる。セルラーゼ、α−アミラーゼやインベルタ
ーゼのようないくつかの酵素のレベルもエチレンに応答
して増加することが認められた。
【0005】収穫後の貯蔵寿命に特に向けられた現存の
技術はもう数十年来のものであり、高コスト、副作用、
及びエチレン生産を完全に断ち切ることができないなど
の問題点によって制限されてきた。このような技術に
は、制御雰囲気(Controlled atmosp
here:CA)、化学的処置、パッケージング、及び
照射が含まれる。
【0006】CA施設は(1)低温、(2)酸素レベル
を3%以下に減少する、及び(3)貯蔵領域の二酸化炭
素レベルを3%〜5%に上げる、ことによってエチレン
生合成を遅らせる。大気中に既に排出されたエチレンを
減少するために高価なガス洗浄装置が加えられることも
ある。この方法の欠点は、CA施設の建設が高価なこ
と、使用コストが高いこと、及びエチレン生産と副作用
を完全に排除することができないことである。また、C
A貯蔵法は外部エチレンを制御することができるだけ
で、植物組織中に存在するエチレンを制御することがで
きない。CA貯蔵はまた好ましくない副作用をもたら
す。高COレベル、低Oレベル、又は低温のために障害
が起こり得る。
【0007】別のアプローチは化学的処置によって植物
組織内でのエチレン生合成を制限することである。抗生
物質リゾビトキシン(rhizobitoxine)の
類似体であるアミノエトキシビニルグリシン(AVG)
がこのような阻害剤である。チオ硫酸銀(STS)もま
た果実の成熟と花の色あせを遅らせるのに効果的である
が、毒性であり、食物には使えない。STSはある種の
花にのみ有効であり、しばしば黒点を生じる。
【0008】アミノ酸であるメチオニンが植物組織内で
のエチレンの前駆体であることが示されている。しかし
ながら、メチオニンは直接の前駆体ではなく、まず最初
にスルフォニウム化合物S−アデノシルメチオニン(A
doMet)に変換され、次いで1−アミノシクロプロ
パン−1カルボン酸(ACC)となり、次いでエチレン
に変換されなければならない。以下に示す代謝反応(図
1も参照されたい)が、正常状態及びストレス状態のい
ずれにおいても、メチオニンからエチレンヘの合成を示
すものとして受け入れられている: メチオニン→AdoMet→ACC→エチレン。
【0009】成熟直前の最大呼吸値に至る前のある種の
果実組織を除いて、ACCのエチレンヘの変換系はほと
んどの植物組織において本質的であるように思われる。
ACC合成酵素はAdoMetをACCと5’−メチル
チオアデノシン(MTA)とに分解するのを触媒する。
この酵素反応がエチレン形成の律速段階であるように思
われる。AdoMetはメチオニンとアデノシン三リン
酸(ATP)との縮合反応を介して合成される。Ado
Met合成の速度をコントロールすることによってAd
oMetのレベルを制御する試みは、主として3つの異
なる遺伝子によってコードされる少なくとも3つの異な
るAdoMet合成酵素が存在するように思われること
によって失敗に終わった。更に、AdoMet合成の既
知の生化学的阻害剤が哺乳動物細胞には極めて毒性であ
る。Yang et al.,「高等植物におけるエチ
レン生合成とその制御」、Ann.Rev.Plant
Physiol., 35:155−189, 198
4; Veen etal., SciHortic,
18:277−286; Sisler etal.,
Plant Physiol., 63:114−1
20; 及びWang et al., Plant
Physiol., 89;434−438。
【0010】植物組織は長期間に渡ってエチレン生産の
実質的速度を維持することが知られているが、そのメチ
オニンレベルは非常に低いことが知られている。エチレ
ン生産を続けるためには、MTA中に含まれる硫黄がメ
チオニンヘと再循環されて、連続的なエチレン生産のた
めにメチオニンを適度に供給しなければならない。この
経路が植物組織中に存在することが最近明らかになった
(図1c参照)。Yang et al.,“高等植物
におけるエチレン生合成とその制御”、Ann.Re
v.Plant Physiol., 35:155−
189,1984も参照されたい。MTAがACC合成
酵素の強力な阻害剤であるという知見に照らして、MT
Aの分解が重要性を増してきた。この経路はエチレン生
合成のためのメチオニン供給を単に維持するものであっ
て、メチオニン合成の全体の増加をもたらすものではな
いという点に注意すべきである。
【0011】大腸菌バクテリオファージT3によってコ
ードされる酵素が、S−アデノシルメチオニン(Ado
Met)をホモセリンと5’−メチルチオアデノシン
(MTA)とに加水分解する。この酵素はその推奨され
る名前であるAdoMet加水分解酵素(AdoMet
ase)、又は別の名前であるS−アデノシルメチオニ
ン開裂酵素(SAMase)として知られている。St
udier et al.,「バクテリオファージT3
のSAMase遺伝子が宿主制限克服の任務を担う」、
Journal of Virology, 19:1
35−145,1976 を参照されたい。この反応の
いずれの生産物もメチオニンに再循環され;図1で既に
示したMTA及びホモセリンが、代謝経路を介して植物
組織内に存在していることが知られている。AdoMe
tase遺伝子は同定され、単離され、クローン化さ
れ、そして配列化されている。J.A.Hughes
etal.,「クローン化コリファージT3 S−アデ
ノシルメチオニン遺伝子が大腸菌におけるDNAメチル
化及びポリアミン生合成を阻害する」、J.Bac
t.,169:3625−3632, 1987 及び
J.A.Hugheset al.,「コリファージ
T3 S−アデノシルメチオニンのヌクレオチド配列
と分析、及びその周囲のリボヌクレアーゼIIIプロセ
ッシング部位」、Nuc Acids Res., 1
5:717−729,1987を参照されたい。この遺
伝子は、17105及び13978ダルトンのポリペプ
チドを特定する2個のフレーム内読み取り配列を含む。
いずれのポリペプチドも同じオーカー(ochre)コ
ドンで終止する。この結果、長い方のポリペプチドのカ
ルボキシル末端から出発する17kdのポリペプチドと
82%相同である14kdのポリペプチドを生じる。い
ずれのポリペプチドも、T3バクテリオファージに感染
した細胞から、及びクローン化遺伝子を発現する大腸菌
からの活性AdoMetaseの部分精製調製物中に存
在する。J.A.Hughes et al.,「コリ
ファージT3 S−アデノシルメチオニンハイドロラー
ゼ遺伝子のヌクレオチド配列と分析、及びその周囲のリ
ボヌクレアーゼIIIプロセッシング部位」、Nuc
Acids Res., 15:717−729, 1
987及び F.W.Studier et al.,
「バクテリオファージT3のSAMase遺伝子が宿主
制限克服の任務を担う」、J.Virol., 19:
135−145,1976 を参照されたい。
【0012】AdoMetase又はSAMaseをコ
ードするその他のバクテリオファージは、コリファージ
BA14、クレブシエラ(Klebsiella)ファ
ージK11、及びセラチア(Serratia)ファー
ジIVである。Mertens et al,「コリフ
ァージBA14:ファージT7の新規近縁種」、J.G
en.Virol., 62:331−341,198
2; R.Hausman, The Bacteri
ophages, 1:279−283,1988,
R.Calender(ed.), Plenum P
ress, New York; 及び K.H.Ko
rsten et al., 「ファージT7に形態的
に類似する非コリファージの系統発生的関係への基準と
しての感染戦略」J.Ben.Virol., 43:
57−73,1979 を参照されたい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、エチレン生
合成をコントロールする植物の構築を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明により、植物中に
おけるエチレン生合成をコントロールする方法が提供さ
れる。この方法は、植物プロモーターのコントロール下
に抗生物質耐性をコードする選択遺伝子と、図6で定義
される機能性異種ポリペプチド、又は図6のポリペプチ
ドと実質的に同じアミノ酸配列と実質的に同じAdoM
etase活性を有する異種ポリペプチドのためのコド
ンからなるDNA挿入物、とを含むベクターを提供し、
ここで該DNA挿入物は一方で植物プロモーターと隣り
合っており、他方でポリAシグナル配列と隣り合ってい
る;そして該ベクターで植物宿主を形質転換し、これに
よって形質転換された植物宿主はコントロール領域のコ
ントロール下に、図6で定義される異種ポリペプチド、
又は図6のポリペプチドと実質的に同じアミノ酸配列と
実質的に同じAdoMetase活性を有する異種ポリ
ペプチドを発現することができる、ことを含む。
【0015】1つの実施態様では、植物宿主の形質転換
は、直接形質転換、電気穿孔、マイクロインジェクショ
ン、及びマイクロプロジェクタイルボンバードメントか
らなる群から選択される方法によって実施され得る。
【0016】好ましい実施態様では、植物宿主の形質転
換は、二元系ベクター又は三分節系ベクターを用いる直
接形質転換法によって実施され得る。
【0017】さらに好ましい実施態様では、二元系ベク
ターは、(a)「T−DNAのない」Tiプラスミド、
(b)T−DNA境界、植物プロモーターのコントロー
ル下にある選択遺伝子、及び一方で植物プロモーターと
隣り合っており、他方でポリAシグナル配列と隣り合っ
ている、図6で定義される機能性異種ポリペプチド、又
は図6のポリペプチドと実質的に同じアミノ酸配列と実
質的に同じAdoMetase活性を有する異種ポリペ
プチドのためのコドンからなるDNA挿入物、ここでこ
れによって形質転換された該植物宿主はコントロール領
域のコントロール下に、図6で定義される異種ポリペプ
チド、又は図6のポリペプチドと実質的に同じアミノ酸
配列と実質的に同じAdoMetase活性を有する異
種ポリペプチドを発現することができる、ような該DN
A挿入物を含む広い宿主域プラスミドからなり得る。
【0018】さらにより好ましい実施態様では、この方
法は、該二元系ベクターを有する微生物宿主を提供する
工程を更に含み得、ここで該微生物宿主は植物宿主を形
質転換することができる。微生物宿主はバクテリアであ
り得る。選択遺伝子はカナマイシン耐性をコードし得
る。植物プロモーターは構成性(constituti
ve)ノパリン合成酵素プロモーター、または構成性
(constitutive)発現プロモーターであり
得る。構成性発現プロモーターはカリフラワーモザイク
ウィルスプロモーターであり得る。
【0019】別の実施態様において、図6で定義される
ポリペプチド、又は図6のポリペプチドと実質的に同じ
アミノ酸配列と実質的に同じAdoMetase活性を
有する異種ポリペプチド、をコードする該コドンは、大
腸菌バクテリオファージT3、コリファージBA14、
クレブシエラファージK11、及びセラチアファージI
Vからなる群から選択されるバクテリオファージに由来
するものであり得る。バクテリオファージは大腸菌バク
テリオファージT3であり得る。図6で定義されるポリ
ペプチド、又は図6のポリペプチドと実質的に同じアミ
ノ酸配列と実質的に同じAdoMetase活性を有す
る異種ポリペプチド、をコードする該コドンは植物にお
ける翻訳効率を増加するように修飾され得る。
【0020】別のより好ましい実施態様において、三分
節系ベクターは、(a)「T−DNAのない」Tiプラ
スミド、(b)クローン化virG遺伝子を含む、広い
宿主域P不和合性群プラスミド、及び(c)T−DNA
境界、植物プロモーターのコントロール下にある選択遺
伝子、及び一方で植物プロモーターと隣り合っており、
他方でポリAシグナル配列と隣り合っている、図6で定
義される機能性異種ポリペプチド、又は図6のポリペプ
チドと実質的に同じアミノ酸配列と実質的に同じAdo
Metase活性を有する異種ポリペプチドのためのコ
ドンからなるDNA挿入物、ここでこれによって形質転
換された該植物宿主はコントロール領域のコントロール
下に、図6で定義される異種ポリペプチド、又は図6の
ポリペプチドと実質的に同じアミノ酸配列と実質的に同
じAdoMetase活性を有する異種ポリペプチドを
発現することができる、ような該DNA挿入物を含む広
い宿主域プラスミドからなり得る。この方法は、該三分
節系ベクターを有する微生物宿主を提供する工程を更に
含み得、ここで該微生物宿主は植物宿主を形質転換する
ことができる。図6で定義されるポリペプチド、又は図
6のポリペプチドと実質的に同じアミノ酸配列と実質的
に同じAdoMetase活性を有する異種ポリペプチ
ド、をコードする該コドンは、大腸菌バクテリオファー
ジT3、コリファージBA14、クレブシエラファージ
K11、及びセラチアファージIVからなる群から選択
されるバクテリオファージに由来するものであり得る。
バクテリオファージは大腸菌バクテリオファージT3で
あり得る。図6で定義されるポリペプチド、又は図6の
ポリペプチドと実質的に同じアミノ酸配列と実質的に同
じAdoMetase活性を有する異種ポリペプチド、
をコードする該コドンは、真核生物における翻訳効率を
増加するように修飾され得る。選択遺伝子は、カナマイ
シン耐性をコードし得る。植物プロモーターは、構成性
ノパリン合成酵素プロモーター、または構成性発現プロ
モーターであり得る。構成性発現プロモーターは、カリ
フラワーモザイクウィルスプロモーターであり得る。植
物宿主は、ニコチアナ・タバカムL.cv.ウィスコン
シンであり得る。微生物宿主はバクテリアであり得る。
【0021】さらに別の実施態様において、本発明の方
法は、電気穿孔、マイクロインジェクション、又はマイ
クロプロジェクタイルボンバードメントによる形質転換
がベクターを用い、該ベクターが、植物プロモーターの
コントロール下にある選択遺伝子、および一方で植物プ
ロモーターと隣り合っており、他方でポリAシグナル配
列と隣り合っている、図6で定義される機能性異種ポリ
ペプチド、又は図6のポリペプチドと実質的に同じアミ
ノ酸配列と実質的に同じAdoMetase活性を有す
る異種ポリペプチドのためのコドンからなるDNA挿入
物、ここでこれによって形質転換された該植物宿主はコ
ントロール領域のコントロール下に、図6で定義される
異種ポリペプチド、又は図6のポリペプチドと実質的に
同じアミノ酸配列と実質的に同じAdoMetase活
性を有する異種ポリペプチドを発現することができる、
ような該DNA挿入物、からなり得る。
【0022】好ましい実施態様において、図6で定義さ
れるポリペプチド、又は図6のポリペプチドと実質的に
同じアミノ酸配列と実質的に同じAdoMetase活
性を有する異種ポリペプチド、をコードする該コドン
が、大腸菌バクテリオファージT3、コリファージBA
14、クレブシエラファージK11、及びセラチアファ
ージIVからなる群から選択されるバクテリオファージ
に由来するものであり得る。バクテリオファージは、大
腸菌バクテリオファージT3であり得る。図6で定義さ
れるポリペプチド、又は図6のポリペプチドと実質的に
同じアミノ酸配列と実質的に同じAdoMetase活
性を有する異種ポリペプチド、をコードする該コドン
は、真核生物における翻訳効率を増加するように修飾さ
れ得る。選択遺伝子は、カナマイシン耐性をコードし得
る。植物プロモーターは、構成性ノパリン合成酵素プロ
モーター、または構成性発現プロモーターであり得る。
構成性発現プロモーターは、カリフラワーモザイクウィ
ルスプロモーターであり得る。植物宿主は、ニコチアナ
・タバカムL.cv.ウィスコンシンであり得る。
【0023】本発明によれば、植物宿主の形質転換に用
い得るベクターが提供される。このベクターは、植物プ
ロモーターのコントロール下にある選択遺伝子、及び一
方で植物プロモーターと隣り合っており、他方でポリA
シグナル配列と隣り合っている、図6で定義される機能
性異種ポリペプチド、又は図6のポリペプチドと実質的
に同じアミノ酸配列と実質的に同じAdoMetase
活性を有する異種ポリペプチドのためのコドンからなる
DNA挿入物、ここでこれによって形質転換された該植
物宿主はコントロール領域のコントロール下に、図6で
定義される異種ポリペプチド、又は図6のポリペプチド
と実質的に同じアミノ酸配列と実質的に同じAdoMe
tase活性を有する異種ポリペプチドを発現すること
ができる、ような該DNA挿入物を含み得る。
【0024】本発明によれば、植物宿主の形質転換に用
い得る二元系ベクターが提供される。このベクターは、
(a)「T−DNAのない」Tiプラスミド、(b)T
−DNA境界、植物プロモーターのコントロール下にあ
る選択遺伝子、及び一方で植物プロモーターと隣り合っ
ており、他方でポリAシグナル配列と隣り合っている、
図6で定義される機能性異種ポリペプチド、又は図6の
ポリペプチドと実質的に同じアミノ酸配列と実質的に同
じAdoMetase活性を有する異種ポリペプチドの
ためのコドンからなるDNA挿入物、ここでこれによっ
て形質転換された該植物宿主はコントロール領域のコン
トロール下に、図6で定義される異種ポリペプチド、又
は図6のポリペプチドと実質的に同じアミノ酸配列と実
質的に同じAdoMetase活性を有する異種ポリペ
プチドを発現することができる、ような該DNA挿入物
を含む広い宿主域プラスミドを含み得る。
【0025】1つの実施態様において、このベクターに
おいて、図6で定義されるポリペプチド、又は図6のポ
リペプチドと実質的に同じアミノ酸配列と実質的に同じ
AdoMetase活性を有する異種ポリペプチド、を
コードする該コドンは、大腸菌バクテリオファージT
3、コリファージBA14、クレブシエラファージK1
1、及びセラチアファージIVからなる群から選択され
るバクテリオファージに由来するものであり得る。バク
テリオファージは、大腸菌バクテリオファージT3であ
り得る。図6で定義されるポリペプチド、又は図6のポ
リペプチドと実質的に同じアミノ酸配列と実質的に同じ
AdoMetase活性を有する異種ポリペプチド、を
コードする該コドンは、真核生物における翻訳効率を増
加するように修飾され得る。選択遺伝子は、カナマイシ
ン耐性をコードし得る。植物プロモーターは、構成性ノ
パリン合成酵素プロモーター、または構成性発現プロモ
ーターであり得る。構成性発現プロモーターは、カリフ
ラワーモザイクウィルスプロモーターであり得る。植物
宿主は、ニコチアナ・タバカムL.cv.ウィスコンシ
ンであり得る 本発明によれば、植物宿主を形質転換することのでき
る、上記の二元系ベクターを含む微生物宿主が提供され
る。1つの実施態様において、微生物宿主は、バクテリ
アであり得る。このバクテリアは、アグロバクテリウム
・ツメファシエンスであり得る。これは、アグロバクテ
リウム・ツメファシエンスPC2760/pBl121
−AdoMetase株、アクロバクテリウム・ツメフ
ァシエンスPC2760/pBl121−SAM−K
株、またはアグロバクテリウム・ツメファシエンスPC
2760/pGA482−NOS−SAMであり得る。
【0026】本発明によれば、植物宿主の形質転換に用
い得る三分節系ベクターが提供される。このベクター
は、(a)「T−DNAのない」Tiプラスミド、
(b)クローン化virG遺伝子を含む、広い宿主域P
不和合性(incompatibility)群プラス
ミド、及び(c)T−DNA境界、植物プロモーターの
コントロール下にある選択遺伝子、及び一方で植物プロ
モーターと隣り合っており、他方でポリAシグナル配列
と隣り合っている、図6で定義される機能性異種ポリペ
プチド、又は図6のポリペプチドと実質的に同じアミノ
酸配列と実質的に同じAdoMetase活性を有する
異種ポリペプチドのためのコドンからなるDNA挿入
物、ここでこれによって形質転換された該植物宿主はコ
ントロール領域のコントロール下に、図6で定義される
異種ポリペプチド、又は図6のポリペプチドと実質的に
同じアミノ酸配列と実質的に同じAdoMetase活
性を有する異種ポリペプチドを発現することができる、
ような該DNA挿入物を含む広い宿主域プラスミドを含
み得る。
【0027】本発明によれば、S−アデノシルメチオニ
ンをホモセリンと5’−メチルチオアデノシンとに加水
分解する、AdoMetase活性を有する、植物中で
発現された酵素が提供される。
【0028】本発明によれば、S−アデノシルメチオニ
ンをホモセリンと5’−メチルチオアデノシンとに加水
分解する、AdoMetase活性を有する酵素を発現
することのできる植物宿主が提供される。
【0029】
【発明の実施の形態】AdoMetaseは通常植物組
織中には存在しない。AdoMetase遺伝子は極め
て珍しい酵素活性を有するタンパク質をコードする。バ
クテリオファージT3、コリファージBA14、クレブ
シエラファージK11、及びセラチアファージIVのみ
が、この活性をコードする遺伝子の既知の供給源であ
る。トランスジェニック植物中におけるAdoMeta
se遺伝子の存在、及びAdoMetaseの発現がA
doMetレベルを低くする。この効果を図1bに模式
的に示す。AdoMetはエチレン生合成のための単一
の前駆体であるので、利用できるAdoMetが減少す
ると対応するエチレン生合成も減少する。更に、Ado
MetaseによるAdoMetの加水分解はMTAを
生じ、MTAは植物によるエチレン生合成の主要酵素で
あるACC合成酵素の阻害剤である。正味の効果は、前
駆体の利用可能性における減少と、エチレン生合成の直
接阻害とによって2倍となる。アグロバクテリウム(A
grobacterium)移動系を用いて、T3 A
doMetase遺伝子の少なくとも1コピーを含むト
ランスジェニック植物を構築することによって、制限さ
れた条件下にエチレン生合成をコントロールできる植物
の構築が可能となる。かくして、本発明はバクテリオフ
ァージ生化学と植物生化学という2つの非常に異なる研
究分野からの知識を組み合わせてなされる。本発明は、
商品寿命と品質保存とを改善するようにあらかじめ内的
に修飾された果実、野菜、及び花をもたらす。
【0030】本発明は、植物プロモーターのコントロー
ル下にある選択遺伝子を含む広い宿主域プラスミドから
なる、植物宿主を形質転換するのに有用なベクターに関
する。該ベクターはまた、AdoMetase活性を有
する機能性異種ポリペプチド、又はAdoMetase
と実質的に同じ生物活性を有する異種ポリペプチドに対
するコドンからなるDNA挿入物も含む。異種ポリペプ
チドは一方では植物プロモーターと隣り合っており、他
方ではポリAシグナル配列と隣り合っている。その結
果、形質転換された植物宿主はコントロール領域のコン
トロールの下に、異種ポリペプチドを発現することがで
きる。DNAコドンはcDNA又はゲノムDNAから得
ることができ、或いはDNA合成法によって調製するこ
とができる。
【0031】本発明は更に、「T−DNAのない」Ti
プラスミド、及びT−DNA境界と植物プロモーターの
コントロール下にある選択遺伝子とを含む広い宿主域プ
ラスミドからなる、植物宿主を形質転換するのに有用な
二元系ベクターに関する。該ベクターはまた、AdoM
etase活性を有する機能性異種ポリペプチド、又は
AdoMetaseと実質的に同じ生物活性を有する異
種ポリペプチドに対するコドンからなるDNA挿入物も
含む。異種ポリペプチドは一方では植物プロモーターと
隣り合っており、他方ではポリAシグナル配列と隣り合
っている。その結果、形質転換された植物宿主はコント
ロール領域のコントロールの下に、異種ポリペプチドを
発現することができる。
【0032】本発明は更に、(a)「T−DNAのな
い」Tiプラスミド、(b)クローン化virG遺伝子
を含む、広い宿主域P不和合性群プラスミド、及び
(c)T−DNA境界と植物プロモーターのコントロー
ル下にある選択遺伝子とを含む広い宿主域プロモータ
ー、からなる植物宿主を形質転換するのに有用な三分節
系ベクターに関する。該ベクターはまた、AdoMet
ase活性を有する機能性異種ポリペプチド、又はAd
oMetaseと実質的に同じ生物活性を有する異種ポ
リペプチド、又はその機能性誘導体に対するコドンから
なるDNA挿入物も含む。異種ポリペプチドは一方では
植物プロモーターと隣り合っており、他方ではポリAシ
グナル配列と隣り合っている。その結果、形質転換され
た植物宿主はコントロール領域のコントロール下に、異
種ポリペプチドを発現することができる。Cell,
56:193−201を参照されたい。特定すれば、こ
れはpTiA6NCのT−DNAのない誘導体を含むア
グロバクテリウム PC2760株を用いて構築され
る。この移動系に、プラスミドpTiBo542 vi
rG遺伝子挿入物を含むプラスミドpVK102を加え
た。この挿入物は、pGA 482−Sam−Kであ
れ、又はpBl 121−AdoMetaseであれ、
第3のプラスミド上に含まれるT−DNA境界を含むD
NAの移動を増強する。要約すると、同一のバクテリア
株中に全てが含まれる3つのプラスミドによって移動系
が得られる。第1のプラスミドは、T−DNA境界を欠
いている点以外は、植物に遺伝子を移動するのに必要な
全ての遺伝情報を含む。第2のプラスミドは、移動工程
を増強するビルレンス(virulence)遺伝子の
うちの1つの余分のコピーを含む。第3のプラスミド
は、2つのT−DNA境界の間で操作された植物細胞に
与えられるべきDNAを含む。この系は、広範囲の植物
種への効率よい移動を達成するために、3つのプラスミ
ドと、ビルレンス遺伝子産物(pTiA6NC及びpT
iBo542からのもの)を用いる点において文献既知
のものと異なる。
【0033】本発明自体は、そのさらなる利点と特質と
共に、以下の発明の好ましい形態の詳細な説明によって
より容易にかつ完全に理解されるであろうが、かかる説
明は添付の図面を参照することによってなされる。
【0034】好ましい態様についての記載 植物ベクター系は以下のものからなる。AdoMeta
se遺伝子を植物中に伝達するには、アグロバクテリウ
ム・ツメファシエンス(Agrobacterium
tumefaciens)の二元系ベクターを用いるの
が好ましい。「T−DNAのない」Tiプラスミドと、
T−DNA境界、植物プロモーターコントロール下にあ
る選択的な(selective)カナマイシン遺伝
子、及び一方では植物プロモーターと隣り合っており、
他方ではポリAシグナル配列と隣り合ってAdoMet
ase遺伝子を含む広い宿主域プラスミドとを含むアグ
ロバクテリウム PC2760株を図2に示し、かつ以
下の実施例で記載するように構築する。
【0035】AdoMetase遺伝子が1以上のバク
テリオファージから単離できることが望ましい。異なる
バクテリオファージでは、それらのDNA配列において
異なるAdoMetase子を含んでいることが期待で
きる。更に、AdoMetaseのアミノ酸配列を遺伝
子技術で修飾して、異なる生物活性を有する酵素を生産
することができる。生物活性が増加すれば、植物中にお
けるエチレン生合成をコントロールするのにより少量の
酵素を用いることができる。AdoMetase遺伝子
の配列の修飾は本発明の範囲内に含まれる。
【0036】
【実施例】実施例1 AdoMetase遺伝子の原料を以下のようにして得
て、操作した。AdoMetase遺伝子は、精製T3
DNAからのAlu−HaeIII制限酵素断片上で
同定された(J.A.Hughes et al.,
「クローン化コリファージT3 S−アデノシルメチオ
ニン遺伝子の発現が大腸菌におけるDNAメチル化とポ
リアミン生合成を阻害する」、J.Bact., 16
9:3625−3632,1987)。バクテリオファ
ージT3はATCC No.11303−B3のもとに
入手可能である。このDNA断片は最初バクテリオファ
ージM13 MP8ベクター(Pharmacia L
KB Biotechnology,Inc.)中にク
ローニングされた。次いでMaeIIIからBamまで
の断片をpUC19プラスミドベクター(Pharma
cia)中にサブクローニングして、pUC19−Ad
oMetase(pUC19−SAMase)を作製
し、大腸菌に形質転換して、次の構築実験及びDNA配
列決定用のDNA源として使用した。MaeIII制限
部位はAdoMetase遺伝子の開始コドンから10
塩基対だけ上流にあるので、これをAdoMetase
遺伝子断片の5’末端として用いる。図2に示したよう
に、pUC19−AdoMetaseを以下に記載する
ように用いてアグロバクテリウム・ツメファシエンスに
挿入する。
【0037】親ベクターpBl121はClontec
h Laboratories Inc.から購入す
る。AdoMetase遺伝子配列の上流にある植物プ
ロモーターは、トランスジェニック植物中における組織
特異的発現、温度依存性発現、高又は低レベルの構成性
発現、ホルモン誘導性発現、或いは光依存性発現などの
目的によって異なるものを用いる。以下の実施例では、
プロモーターは構成性カリフラワーモザイクウィルス
(CaMV)プロモーター(Parmacia 製)で
ある。
【0038】実施例2 以下に記載するのはPC2760/pBl121−Ad
oMetaseを用いる構築及び形質転換の実施例であ
る。pUC19−AdoMetaseプラスミドをXb
aI及びSacIで消化して全AdoMetase遺伝
子をコードする520bpの断片を作製する。DNA断
片をアガロースゲル電気泳動、次いで電気溶出(ele
ctrolution)によって精製する。ベクターp
Bl121もまたXbaI及びSacIで消化して上記
と同じ方法によって精製する。この2つの断片を結合し
て、得られるプラスミドをpBl121−AdoMet
aseと命名する。pBl121−AdoMetase
を直接形質転換法を用いてアグロバクテリウム中に導入
する。アグロバクテリウム・ツメファシエンスPC27
60は、メリーランド州ロックビルにあるアメリカンタ
イプカルチャーコレクションに寄託番号ATCC681
11のもとに寄託されている。アグロバクテリウム・ツ
メファシエンスPC2760株をYEP培地(1リット
ル当たりイーストエキス 10g、ペプトン 10g、
及びNaCl 5g)中で対数中期まで成長させる。氷
上で冷却した後、この細胞50mlをペレットとし、氷
冷CaCl 20mM中に再懸濁し、1mlずつに分け
る。それぞれにpBl121−AdoMetase 1
μgを加えて、氷上で30分間インキュベーションし、
液体窒素中で凍結し、37℃で5分間解かす。YEP培
地1mlを加えて、28℃で2時間インキュベーション
する。細胞をペレットとし、YEP50μlに再懸濁し
て、次いでカナマイシン20μg/mlを含むYEP寒
天上にまく。カナマイシン耐性の形質転換コロニーが2
日以内に出現する。
【0039】これらのプラスミドを含むPC2760ク
ローンをPC2760/pBl121−AdoMeta
seと命名し、以下の直接法でニコチアナ・タバカム
(Nicotiana tabacum) L.cv.
ウィスコンシン(Wisconsin)から得た円形
の葉切片を形質転換するのに用いた。タバコの葉を95
%エタノール中で10秒間1回洗浄し、10%ブリー
チ、0.1%トゥイン(Tween)−20中で20分
間1回洗浄し、水中で4回洗浄して、5mmの円形切片
に切断し、最終的にPC2760/pBl121の一夜
培養物10ml中に30分間置く。次いで葉の円形切片
をムリシゲアンドスクーグ(Murishegee a
nd Sckoog)カルス形成培地上に1日置く。切
片を次いでセファトキサミン(cefatoxamin
e)500μg/ml中に1時間浸けて、カルベニシリ
ン(carbenicillin)200μg/mlを
含むタバコカルス形成培地上に3日間置く。次いで切片
をカナマイシン100μg/mlを更に含む同じ培地に
移す。標準法を用いてカナマイシン耐性タバコカルスを
選択する。カルスからの植物の再生は公知の技術であ
る。実験方法は各植物種によって異なり、特定のパラメ
ーターは当業者によって容易に決定できる。このカルス
由来の植物組織がAdoMetase遺伝子を含むこと
を、DNA−ドットプロット及びサザンブロットを用い
て示す。この遺伝子の翻訳は、葉組織からRNAを抽出
し、ノーザンブロットを実施することによって証明す
る。サザンブロット及びノーザンブロットのいずれもp
UC19−AdoMetaseからの放射性標識Ado
Metase遺伝子断片でプローブする。AdoMet
ase酵素の存在は、葉組織からの粗抽出物を調製し、
前述した、図5で示したAdoMetaseアッセイ
(5’−メチルチオアデノシンのS−アデノシルメチオ
ニンに対する比に基づいて、トランスジェニック植物の
抽出物の酵素活性を分析する)を実施することによって
確認する。更に、培養40時間後のタバコ葉円形切片中
におけるエチレンの発生という点から、対照組織に対す
るトランスジェニック植物組織上のナフタレン酢酸(N
AA)(エチレン生産を刺激する植物ホルモンである)
の影響を調べる。トランスジェニック組織はNt−BO
Bと命名する。表1に示すように、トランスジェニック
植物には顕著なエチレン発生の減少が見られる。
【0040】
【表1】
【0041】図1に見られるように、ACCの生成は植
物組織中におけるエチレン生産の律速段階である。S.
F.Yang et al.,「高等植物におけるエチ
レン生合成及びその制御」、Ann. Rev. Pl
ant Physiol.,35:155−189,1
984を参照されたい。植物宿主の形質転換を容易にす
るには、電気穿孔(electroporatio
n)、マイクロインジェクション、及びマイクロプロジ
ェクタイルボンバードメント(microprojec
tile bombardment)のような他の様々
な方法を使用することができる。これらの方法は当分野
ではよく知られたものであり、以下に記載する文献に詳
述されている。T.M.Klein et al.,
「粒子ボンバードメント法による、完全ニコチアナ細胞
の安定な遺伝子の形質転換」、Proc. Natl.
Acad. Sci. USA, Washingt
on,D.C.: The Academy, No
v. 1988, Vol.85, Issue 2
2, 8502−8505頁; b.L.A. Mik
iet al.,「マイクロインジェクション:植物細
胞を研究し、修飾するための実験的手段」、Plant
DNA Infectious Agents,T
h. Hohn及びJ.Schell,Wien 編
集:Spring−Verlag, c1987,24
9−265 頁;C.Bellini etal.,
「プロトプラストの電気穿孔によって得られるレタス
(Lactucasativa)のトランスジェニック
植物」、Bio/Technol, New Yor
k, NY: Nature Publishing
Co.,May 1989, Vol. 7, Iss
ue 5, 503−508頁。三分節系ベクターを構
成するVirG遺伝子を含む類似のPC2760/pB
l121−AdoMetaseクローンもまた、上記の
方法で葉切片を形質転換するのに用いることができる。
【0042】本発明の方法はあらゆる植物に適用でき
る、特に経済的に重要な食料作物や装飾品に用いる。以
下に列挙するものは本発明の方法を適用できる広範囲の
植物種の代表的なものであるが、これに何ら限定される
ものではない。食料作物 : Allium cepa (タマネギ) Allium sativum (ニンニク) Ananas comosus (パイナップル) Ananas sativus(パイナップル) Apium graveolens (セロリ) Asparagus officinalis (アス
パラガス) Beta vulgaris (赤カブ及び砂糖大根) Brassica oleracea (菜類) Capsicum annum (コショウ類) Capsicum frutescens (コショウ
類) Carica candamarcensis (パパ
イヤ) Carica cauliflora (パパイヤ) Carica papaya (パパイヤ) Cichorium endivia (キクヂシャ) Citrullus lanatus (スイカ) Citrullus sp. (メロン類) Citrullus vulgaris (スイカ類) Cucumis melo (カンタロープメロン) Cucumis sativus (キュウリ) Cynara scolymus (アーティチョー
ク) Daucus carota (ニンジン) Ficus carica (イチジク) Fragaria sp. (イチゴ) Fragaria X ananassa (イチゴ) Lactuca sativa (レタス) Lycopersicon esculentum
(トマト) Malus pumila (リンゴ) Malus sylvestris (リンゴ) Musa acuminata (バナナ) Musa cavendishii (バナナ) Musa sp. (バナナ) Olea europaea (オリーブ) Passiflora edulis (トケイソウの
実) Persea americana (アボカド) Phaseolus vulgaris (ソラマメ) Phoenix dactylifera (ナツメヤ
シ) Pisum sativum (エンドウ) Prunus avium (チェリー) Prunus domestica (プラム) Prunus institia (プラム) Prunus mariana (プルナス根茎:pr
unus rootstock) Prunus pandora (チェリー) Prunus persica (モモ) Prunus sp. (アプリコット、ネクタリン
類) Punica granatum (ザクロ) Pyris communis (ナシ) Rubus idaeus (キイチゴ) Rubus sp. (ケーンベリー類) Rubus ursinus (キイチゴ) Solanum melongena (ナス) Solanum tuberosum (ジャガイモ) Spinacla oleracea (ホウレン草) Vaccinium elliottii (コケモ
モ) Vaccinium macrocarpon (ツル
コケモモ) Vaccinium sp. (コケモモ) Vitis labruscana (コンコードブド
ウ) Vitis rupestris (ブドウ) Vitis sp. (ブドウ類) Vitis vinifera (ワイン用ブドウ) Zea mays (トウモロコシ)装飾品 : Antirrhinum majus (キンギョソ
ウ) Chrysanthemum morifolium Delphinium cardinate Delphinium elatum Delphinium nudicaule Dianthus caryophyllus (カー
ネーション) Euphorbia pulcherrima (ポイ
ンセチア) Fuchsia hybrida Gerbara jamesonii (ヒナギク) Gladiolus grandiflorus Gladiolus hortulans Homerocallis sp. (デイリリー:d
ay lilly) Iris hollandica Iris sp. Lilium sp. (ユリ) Narcissus sp. (ラッパスイセン/スイ
セン) Pelargonium hortorum (ゼラニ
ウム) Pelargonium peltatum (ゼラニ
ウム) Pelargonium sp. Pelargonium zonale (ゼラニウ
ム) Petunia axillaris Petunia hybrida Petunia inflata Petunia parodii Petunia parviflore Petunia sp. Petunia tricuspidata Rhododendron simsii (ツツジ) Rhododendron sp. Rosa canina Rosa chinensis Rosa damascena Rosa hybrida Rosa manetti Rosa nitida Rosa multiflola Rosa sp. Saintpaulia ionantha (アフリ
カスミレ) Tullipa gesneriana (チューリッ
プ)蘭類 : Arachnis sp. Cattleya sp. Cymbidium sp. Dendrobium sp. Oncidium sp. Paphiopedium sp. Vanda sp.
【0043】AdoMetase遺伝子は好ましい配列
を得るために更に遺伝的に操作される。AdoMeta
se遺伝子配列の分析は、遺伝子の開始コドンの周囲に
ある最適DNA配列よりも劣っていることを示した。
M.Kozak 「AUG開始コドンに先立つ少なくと
も6個のヌクレオチドが哺乳動物細胞における翻訳を増
強する」、J.Mol.Bio., 196:947−
950,1987の研究によると、効率的な翻訳を可能
にする真核生物mRNA用のコンセンサス開始配列が存
在する。AdoMetase遺伝子を遺伝的に操作し
て、AdoMetase開始配列をコンセンサスKoz
ak配列に変える。DNA配列に施した変更は図3に示
してあり、以下のようにして実施した。
【0044】実施例3 プラスミドpUC19−AdoMetaseをXmnI
及びBam HIで消化して、1.9kbと1.3kb
の断片を、アガロースゲル電気泳動に次いで電気溶出に
よって精製する。図3に示す配列を有する2本鎖合成オ
リゴヌクレオチドリンカーを1.9kbの断片と結合し
て、過剰のリンカーを除去するためにこの結合DNAを
Xmnで消化する。次いで結合した1.9kbの断片を
低融点アガロース上での電気泳動によって精製し、1.
3kbの断片と結合してプラスミドpUC19 SAM
−Kを作成する。変更した遺伝子領域をDNA配列分析
に付すと、図6に示すように予期されたDNA配列を含
むことが示された。この遺伝子をSAM−Kと命名し、
他の植物発現ベクターを構築するのに用いる。pBl1
21−SAM−K(PC2760/pBl121−SA
M−K)構築物を作成し、上記実施例1で記載した方法
を用いてタバコに導入する。このプラスミドDNAは、
電気穿孔、マイクロインジェクション、又はマイクロブ
ロジェクタイルボンバードメントにより植物宿主を直接
形質転換するのに用いられる。
【0045】実施例4 以下の実施例は別の構築を開示する。図4は、上記pB
l121−AdoMetase又はpBl121−SA
M−Kの類似体であるベクターpGA482−NOS−
SAMの構築を説明するものである。この構築において
は、異なる親プラスミドと共に、異なるプロモーターを
使用する。親プラスミドはPharmacia社から購
入したpGA482及びpNCNである。使用したプロ
モーターは、構成性ノパリン合成酵素プロモーター(N
OS−pro及びNOS−term)である。
【0046】標準法を用いて、DNA断片NOS−pr
o及びNOS−termをpNCNから単離し、改変し
た酵素をコードするSAMase断片をpUS−SAM
−Kから単離する。2つの断片を、図に示すように、適
当な制限部位でpGA482中に結合し、NOS−pr
o及びNOS−term配列がSAMase断片と隣接
するようにする。プラスミドGA482−NOS−SA
Mをアクロバクテリウム・ツメファシエンス(PC27
60/GA482−NOS−SAM)に導入して、上記
のように植物を形質転換するのに使用する。
【0047】本発明の好ましい態様を示して説明した
が、本発明はこれらに限定されることなく、以下に記載
する請求の範囲内で多様に態様化され、実施されること
が容易に理解できるであろう。
【0048】植物プロモーターのコントロール下にある
選択遺伝子と、AdoMetase活性を有し、かつ一
方で植物プロモーターと隣り合っており、他方でポリA
シグナル配列と隣り合っている機能性異種ポリペプチド
のためのコドンからなるDNA挿入物とを含むベクター
を提供し;そして該ベクターで植物宿主を形質転換し、
これによって形質転換された植物宿主はコントロール領
域のコントロール下にAdoMetase活性を有する
異種ポリAを発現することができる、ことからなる植物
中におけるエチレン生合成をコントロールする方法。
【0049】
【発明の効果】トランスジェニック植物中におけるAd
oMetaseの存在及び発現は、AdoMetレベル
を低くし、ACC合成の阻害剤を生じ、これによって対
応するエチレン生合成と前駆体供給能を減少させる。T
3 AdoMetase遺伝子のコピーを含むトランス
ジェニック植物の構築はエチレン生合成をコントロール
する植物の構築を可能とし、果実、野菜、及び花の貯蔵
寿命と品質保存を改良した。
【0050】
【配列表】
SEQUENCE LISTING <110> Agritope, Inc. <120> Genetic control of ethylene biosynthesis in
plants <130> F1-9874F50 <150> JP P1991-501610 <151> 1990-12-12 <160> 1 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 152 <212> PRT <213> Bacteriophage T3 <400> 1 Met Val Phe Thr Lys Glu Pro Ala Asn Val Phe Tyr Val Leu Val Ser 1 5 10 15 Ala Phe Arg Ser Asn Leu Cys Asp Glu Val Asn Met Ser Arg His Arg 20 25 30 His Met Val Ser Thr Leu Arg Ala Ala Pro Gly Leu Tyr Gly Ser Val 35 40 45 Glu Ser Thr Asp Leu Thr Gly Cys Tyr Arg Glu Ala Ile Ser Ser Ala 50 55 60 Pro Thr Glu Glu Lys Thr Val Arg Val Arg Tyr Lys Asp Lys Ala Gln 65 70 75 80 Ala Leu Asn Val Ala Arg Leu Ala Cys Asn Glu Trp Glu Gln Asp Cys 85 90 95 Val Leu Val Tyr Lys Ser Gln Thr His Thr Ala Gly Leu Val Tyr Ala 100 105 110 Lys Gly Ile Asp Gly Tyr Lys Ala Glu Arg Leu Pro Gly Ser Phe Gln 115 120 125 Glu Val Pro Lys Gly Ala Pro Leu Gln Gly Cys Phe Thr Ile Asp Glu 130 135 140 Phe Gly Arg Arg Trp Gln Val Gln 145 150
【図面の簡単な説明】
【図1a】図1aは、植物組織におけるエチレン生合成
経路を模式的に表す図である。
【図1b】図1bは、AdoMetaseを有するエチ
レン生合成経路を模式的に表す図である。
【図1c】図1cは、メチオニン再循環経路を模式的に
表す図である。
【図2】図2は、pBl121−AdoMetaseの
構築を模式的に表す図である。
【図3】図3は、AdoMetase遺伝子の遺伝子操
作を模式的に表す図である。
【図4】図4は、pGA482−NOS−SAMの別の
構築を模式的に表す図である。
【図5】図5は、トランスジェニック植物におけるSA
Mase活性を示す図である。
【図6a】図6aは、修飾5’末端を有するAdoMe
tase遺伝子をコードするpUC19SAM−Kのヌ
クレオチド配列の一部を示す図である。
【図6b】図6bは、図6aの続きである。
フロントページの続き (71)出願人 598146506 8505 S.W. Creekside P lace, Beaverton,Ore gon 97005,United Stat es of America (72)発明者 リチャード ケー ベストウィック アメリカ合衆国、オレゴン州 97223、ポ ートランド、エス.ダブリュ.キャンビー 6680 (72)発明者 リイル アール ブラウン アメリカ合衆国、オレゴン州 97330、コ ーバリース、エヌ.ダブリュ.ノーウッド プレイス 3137

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (iia)S−アデノシルメチオニンを
    ホモセリン及び5’−メチルチオアデノシンに加水分解
    する、配列番号1のアミノ酸配列で示されるタンパク質
    であるS−アデノシルメチオニン加水分解酵素をコード
    し、発現するか、または(iib)S−アデノシルメチ
    オニン加水分解酵素を示す配列番号1のアミノ酸配列に
    おいて、1または複数のアミノ酸が付加、欠失および/
    または他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列を有し、
    かつ、配列番号1のアミノ酸配列で示されるS−アデノ
    シルメチオニン加水分解酵素と実質的に同等の酵素機能
    を有するタンパク質をコードし、発現するDNA配列を
    含むトランスジェニック植物細胞を含む、トランスジェ
    ニック植物。
  2. 【請求項2】 植物宿主を形質転換するのに有用なベク
    ターによって植物細胞を形質転換して得られるトランス
    ジェニック植物細胞を含むトランスジェニック植物であ
    って:このベクターは、植物細胞中の遺伝子選択のため
    に有用な遺伝子を含有し、植物宿主におけるその発現に
    効果的な制御因子と隣りあっている第一のDNA配列;
    及び更に(i)植物宿主におけるその発現に効果的な制
    御因子と隣りあっており、(iia)S−アデノシルメ
    チオニンをホモセリン及び5’−メチルチオアデノシン
    に加水分解する、配列番号1のアミノ酸配列で示される
    タンパク質であるS−アデノシルメチオニン加水分解酵
    素をコードするか、または(iib)S−アデノシルメ
    チオニン加水分解酵素を示す配列番号1のアミノ酸配列
    において、1または複数のアミノ酸が付加、欠失および
    /または他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配列を有す
    るタンパク質をコードし、該タンパク質は配列番号1の
    アミノ酸配列で示されるS−アデノシルメチオニン加水
    分解酵素と実質的に同等の酵素機能を有する第二のDN
    A配列を含む、トランスジェニック植物。
  3. 【請求項3】 第二のDNA配列と隣りあっている制御
    因子が植物プロモーターを含有しており、この植物プロ
    モーターが第二のDNA配列の組織特異的、温度依存性
    又は光依存性の発現を与える、請求項2に記載のトラン
    スジェニック植物。
  4. 【請求項4】 第二のDNA配列が配列番号1のアミノ
    酸配列で示されるタンパク質をコードする、請求項2又
    は3に記載のトランスジェニック植物。
  5. 【請求項5】 S−アデノシルメチオニン加水分解酵素
    が大腸菌バクテリオファージT3、コリファージBA1
    4、クレブシエラファージK11及びセラチアファージ
    IVからなる群から選択されるバクテリオファージに由
    来するものである、請求項2又は3に記載のトランスジ
    ェニック植物。
  6. 【請求項6】 植物細胞中の遺伝子選択に有用な遺伝子
    がカナマイシン耐性を授与する遺伝子である、請求項2
    〜5のいずれか1項に記載のトランスジェニック植物。
  7. 【請求項7】 第二のDNA配列と隣りあっている制御
    因子が植物プロモーターを含有しており、この植物プロ
    モーターが構成性ノパリン合成酵素プロモーターであ
    る、請求項2〜6のいずれか1項に記載のトランスジェ
    ニック植物。
  8. 【請求項8】 第二のDNA配列と隣りあっている制御
    因子が植物プロモーターを含有しており、この植物プロ
    モーターが構成性発現プロモーターである、請求項2〜
    6のいずれか1項に記載のトランスジェニック植物。
  9. 【請求項9】 構成性発現プロモーターがカリフラワー
    モザイクウイルスプロモーターである、請求項8に記載
    のトランスジェニック植物。
  10. 【請求項10】 植物細胞が果実、野菜または花を生産
    する植物から得られる、請求項1〜9のいずれか1項に
    記載のトランスジェニック植物。
  11. 【請求項11】 タバコ植物又はトマト植物である、請
    求項1〜10のいずれか1項に記載の植物。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    の植物の種。
  13. 【請求項13】 請求項1〜11のいずれか1項に記載
    の植物の果実。
  14. 【請求項14】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の植物の野菜部分。
  15. 【請求項15】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の植物の花。
  16. 【請求項16】 トランスジェニック植物の生産方法で
    あって:植物宿主を形質転換するのに有用なベクターを
    提供し、ここで、このベクターは、植物細胞中の遺伝子
    選択のために有用な遺伝子を含有し、植物宿主における
    その発現に効果的な制御因子と隣りあっている第一のD
    NA配列;及び更に(i)植物宿主におけるその発現に
    効果的な制御因子と隣りあっており、(iia)S−ア
    デノシルメチオニンをホモセリン及び5’−メチルチオ
    アデノシンに加水分解する、配列番号1のアミノ酸配列
    で示されるタンパク質であるS−アデノシルメチオニン
    加水分解酵素をコードするか、または(iib)S−ア
    デノシルメチオニン加水分解酵素を示す配列番号1のア
    ミノ酸配列において、1または複数のアミノ酸が付加、
    欠失および/または他のアミノ酸で置換されたアミノ酸
    配列を有するタンパク質をコードし、該タンパク質は配
    列番号1のアミノ酸配列で示されるS−アデノシルメチ
    オニン加水分解酵素と実質的に同等の酵素機能を有する
    第二のDNA配列を含み;該ベクターによって植物宿主
    細胞を形質転換し、植物宿主細胞がS−アデノシルメチ
    オニン加水分解酵素を発現しうるように形質転換された
    植物宿主細胞を生産し;そしてその形質転換された細胞
    からのトランスジェニック植物の再生を促進する条件下
    で形質転換された植物宿主細胞を培養する;ことを含
    む、トランスジェニック植物の生産方法。
  17. 【請求項17】 トランスジェニック果実の生産方法で
    あって:植物宿主を形質転換するのに有用なベクターを
    提供し、ここで、このベクターは、植物細胞中の遺伝子
    選択のために有用な遺伝子を含有し、植物宿主における
    その発現に効果的な制御因子と隣りあっている第一のD
    NA配列;及び更に(i)植物宿主におけるその発現に
    効果的な制御因子と隣りあっており、(iia)S−ア
    デノシルメチオニンをホモセリン及び5’−メチルチオ
    アデノシンに加水分解する、配列番号1のアミノ酸配列
    で示されるタンパク質であるS−アデノシルメチオニン
    加水分解酵素をコードするか、または(iib)S−ア
    デノシルメチオニン加水分解酵素を示す配列番号1のア
    ミノ酸配列において、1または複数のアミノ酸が付加、
    欠失および/または他のアミノ酸で置換されたアミノ酸
    配列を有するタンパク質をコードし、該タンパク質は配
    列番号1のアミノ酸配列で示されるS−アデノシルメチ
    オニン加水分解酵素と実質的に同等の酵素機能を有する
    第二のDNA配列を含み;該ベクターによって果実収穫
    植物由来の植物宿主細胞を形質転換し、植物宿主細胞が
    S−アデノシルメチオニン加水分解酵素を発現しうるよ
    うに形質転換された植物宿主細胞を生産し;その形質転
    換された細胞からのトランスジェニック植物の再生を促
    進する条件下で形質転換された植物宿主細胞を培養し;
    そしてそのトランスジェニック植物を育成してトランス
    ジェニック果実を生産する;ことを含む、トランスジェ
    ニック果実の生産方法。
  18. 【請求項18】 トランスジェニック野菜の生産方法で
    あって:植物宿主を形質転換するのに有用なベクターを
    提供し、ここで、このベクターは、植物細胞中の遺伝子
    選択のために有用な遺伝子を含有し、植物宿主における
    その発現に効果的な制御因子と隣りあっている第一のD
    NA配列;及び更に(i)植物宿主におけるその発現に
    効果的な制御因子と隣りあっており、(iia)S−ア
    デノシルメチオニンをホモセリン及び5’−メチルチオ
    アデノシンに加水分解する、配列番号1のアミノ酸配列
    で示されるタンパク質であるS−アデノシルメチオニン
    加水分解酵素をコードするか、または(iib)S−ア
    デノシルメチオニン加水分解酵素を示す配列番号1のア
    ミノ酸配列において、1または複数のアミノ酸が付加、
    欠失および/または他のアミノ酸で置換されたアミノ酸
    配列を有するタンパク質をコードし、該タンパク質は配
    列番号1のアミノ酸配列で示されるS−アデノシルメチ
    オニン加水分解酵素と実質的に同等の酵素機能を有する
    第二のDNA配列を含み;該ベクターによって野菜収穫
    植物由来の植物宿主細胞を形質転換し、植物宿主細胞が
    S−アデノシルメチオニン加水分解酵素を発現しうるよ
    うに形質転換された植物宿主細胞を生産し;その形質転
    換された細胞からのトランスジェニック植物の再生を促
    進する条件下で形質転換された植物宿主細胞を培養し;
    そしてそのトランスジェニック植物を育成してトランス
    ジェニック野菜を生産する;ことを含む、トランスジェ
    ニック野菜の生産方法。
  19. 【請求項19】 トランスジェニック花の生産方法であ
    って:植物宿主を形質転換するのに有用なベクターを提
    供し、ここで、このベクターは、植物細胞中の遺伝子選
    択のために有用な遺伝子を含有し、植物宿主におけるそ
    の発現に効果的な制御因子と隣りあっている第一のDN
    A配列;及び更に(i)植物宿主におけるその発現に効
    果的な制御因子と隣りあっており、(iia)S−アデ
    ノシルメチオニンをホモセリン及び5’−メチルチオア
    デノシンに加水分解する、配列番号1のアミノ酸配列で
    示されるタンパク質であるS−アデノシルメチオニン加
    水分解酵素をコードするか、または(iib)S−アデ
    ノシルメチオニン加水分解酵素を示す配列番号1のアミ
    ノ酸配列において、1または複数のアミノ酸が付加、欠
    失および/または他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配
    列を有するタンパク質をコードし、該タンパク質は配列
    番号1のアミノ酸配列で示されるS−アデノシルメチオ
    ニン加水分解酵素と実質的に同等の酵素機能を有する第
    二のDNA配列を含み;該ベクターによって花収穫植物
    由来の植物宿主細胞を形質転換し、植物宿主細胞がS−
    アデノシルメチオニン加水分解酵素を発現しうるように
    形質転換された植物宿主細胞を生産し;その形質転換さ
    れた細胞からのトランスジェニック植物の再生を促進す
    る条件下で形質転換された植物宿主細胞を培養し;そし
    てそのトランスジェニック植物を育成してトランスジェ
    ニック花を生産する;ことを含む、トランスジェニック
    花の生産方法。
  20. 【請求項20】 トランスジェニック種の生産方法であ
    って:植物宿主を形質転換するのに有用なベクターを提
    供し、ここで、このベクターは、植物細胞中の遺伝子選
    択のために有用な遺伝子を含有し、植物宿主におけるそ
    の発現に効果的な制御因子と隣りあっている第一のDN
    A配列;及び更に(i)植物宿主におけるその発現に効
    果的な制御因子と隣りあっており、(iia)S−アデ
    ノシルメチオニンをホモセリン及び5’−メチルチオア
    デノシンに加水分解する、配列番号1のアミノ酸配列で
    示されるタンパク質であるS−アデノシルメチオニン加
    水分解酵素をコードするか、または(iib)S−アデ
    ノシルメチオニン加水分解酵素を示す配列番号1のアミ
    ノ酸配列において、1または複数のアミノ酸が付加、欠
    失および/または他のアミノ酸で置換されたアミノ酸配
    列を有するタンパク質をコードし、該タンパク質は配列
    番号1のアミノ酸配列で示されるS−アデノシルメチオ
    ニン加水分解酵素と実質的に同等の酵素機能を有する第
    二のDNA配列を含み;該ベクターによって種収穫植物
    由来の植物宿主細胞を形質転換し、植物宿主細胞がS−
    アデノシルメチオニン加水分解酵素を発現しうるように
    形質転換された植物宿主細胞を生産し;その形質転換さ
    れた細胞からのトランスジェニック植物の再生を促進す
    る条件下で形質転換された植物宿主細胞を培養し;そし
    てそのトランスジェニック植物を育成してトランスジェ
    ニック種を生産する;ことを含む、トランスジェニック
    種の生産方法。
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