JPH11245005A - 溶融金属排出用ノズル - Google Patents

溶融金属排出用ノズル

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JPH11245005A
JPH11245005A JP5461298A JP5461298A JPH11245005A JP H11245005 A JPH11245005 A JP H11245005A JP 5461298 A JP5461298 A JP 5461298A JP 5461298 A JP5461298 A JP 5461298A JP H11245005 A JPH11245005 A JP H11245005A
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JP
Japan
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layer
nozzle
bulk density
ceramic fiber
molten metal
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Pending
Application number
JP5461298A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoichiro Mochizuki
陽一郎 望月
Tetsuo Fushimi
哲郎 伏見
Satoshi Ooya
鎖登志 大屋
Nobuhiro Hasebe
悦弘 長谷部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Coorstek KK
Original Assignee
Toshiba Ceramics Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toshiba Ceramics Co Ltd filed Critical Toshiba Ceramics Co Ltd
Priority to JP5461298A priority Critical patent/JPH11245005A/ja
Publication of JPH11245005A publication Critical patent/JPH11245005A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱衝撃を緩和して、亀裂の発生しない溶融金
属排出用ノズルを提供する。 【解決手段】 耐火物製のノズル本体1の外周面2aお
よび排出孔3の内壁面3aに沿って断熱体7を被覆・形
成する。断熱体7は、セラミックファイバーを主成分と
して含む少なくとも二つの断熱層5,6で構成される。
ノズル本体1に接触する断熱層5のかさ密度を0.1g
/cm3以下とし、ノズル本体1から遠い断熱層6のか
さ密度を0.3g/cm3以上とする。断熱層5,6の
厚さをそれぞれ1mm以上とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、溶融金属排出用
ノズルに関し、さらに詳しく言えば、溶融金属を排出す
る際の熱衝撃を緩和して、亀裂の発生を防止するように
した溶融金属排出用ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、溶融金属排出用ノズルは、連続
鋳造用装置の溶融金属排出装置に取り付けられて使用さ
れるもので、例えば、取鍋に装着される「ロングノズ
ル」やタンディシュに装着される「浸漬ノズル」などが
ある。
【0003】この溶融金属排出用ノズル(以下、単にノ
ズルという)の使用時には、そのノズルの本体に形成さ
れた排出孔の内壁が溶融金属により加熱されるので、外
気に曝されたノズルの外周面と排出孔の内壁との間に大
きな温度差が生じる。この温度差はノズルに対して熱衝
撃として作用し、ノズルに亀裂を発生させる原因とな
る。
【0004】特に、溶融金属の注入を開始した直後(以
下、使用初期と称する)は、ノズルと溶融金属との温度
差が最も大きいので、ノズルに加わる熱衝撃は最大とな
り、亀裂が発生し易い。
【0005】そこで、亀裂の発生を防止するために、
(a)耐熱衝撃性に優れた材料を用いてノズルを形成し
たり、(b)使用前にノズルを予備加熱して使用初期の
温度差を少なくするなどの方法が一般に使用されてい
る。しかし、ノズルの使用条件によっては、上記方法で
は十分な成果を得られないことがある。
【0006】例えば、ロングノズルのように、使用した
後に取り置き、異常がないことを検査してから再使用す
る場合、すなわちノズルの「取り置き再使用」をする場
合、(a)の方法では亀裂を防止できない。それは、溶
融金属から受ける熱によってノズルの材質が変質してい
るため、再使用時には耐熱衝撃性が著しく低下している
からである。
【0007】(b)の方法では、予備加熱を行った後に
直ちに使用されるわけではないので、使用開始までの間
に熱輻射によりノズルの温度が低下してしまい、使用初
期のノズルと溶融金属との温度差を十分に小さくできな
い。その結果、(b)の方法でも亀裂を防止できない。
例えば、浸漬ノズルでは、予備加熱終了から使用開始ま
でに20〜30分を要する場合があり、その場合には使
用直前のノズル温度が500℃以下にまで低下してしま
う。このように温度が大きく低下すると、亀裂の発生を
防止することはできない。
【0008】そこで、従来より、耐火物製のノズル本体
の外周面および溶融金属排出孔の内壁面を断熱体で被覆
する構成が提案されている。この断熱体としては、単一
のセラミックファイバー層(すなわち、セラミックペー
パー)あるいは複数の同一のセラミックファイバー層の
積層体が好適に使用される。
【0009】セラミックファイバー層は多数の気孔を含
んでいるため、それら気孔内に閉じ込められた熱伝導率
の低い気体(主として空気)により断熱効果が促進され
る。この断熱効果により、予備加熱によりノズル本体に
蓄積された熱の放散が抑制されるため、使用開始時の熱
衝撃が緩和されて亀裂の発生が防止される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、セラミックフ
ァイバー層よりなる断熱体を備えた上記従来の溶融金属
排出用ノズルでは、次のような問題がある。
【0011】まず、かさ密度が比較的高いセラミックフ
ァイバー層を断熱体として使用した場合、かさ密度に反
比例して断熱体の気孔率が低くなり、その結果、断熱体
内の気孔中に存在する気体による断熱効果は小さくな
る。よって、使用条件によっては使用初期にノズル本体
に亀裂が発生するという問題がある。
【0012】反対に、かさ密度の比較的低いセラミック
ファイバー層を断熱体として使用した場合、気孔率が高
いため、加熱時のセラミックファイバーの収縮に伴って
断熱体内に開気孔が形成される。それらの開気孔には外
気が流入しやすく、ノズル本体が外気によって冷却され
る。このため、ノズル本体の温度低下を抑制する効果が
低くなり、やはり使用条件によっては使用初期にノズル
本体に亀裂が発生するという問題がある。
【0013】そこで、この発明の目的は、従来の溶融金
属排出用ノズルより亀裂が発生し難い溶融金属排出用ノ
ズルを提供することにある。
【0014】この発明の他の目的は、断熱体の断熱効果
が改善された溶融金属排出用ノズルを提供することにあ
る。
【0015】
【課題を解決するための手段】(1) この発明の溶融
金属排出用ノズルは、溶融金属の排出孔を有する耐火物
製の本体と、前記本体の外周面および前記排出孔の内壁
面を少なくとも被覆する断熱体とを備えてなり、前記断
熱体は、セラミックファイバーを主成分として含む複数
の断熱層の積層体から構成され、前記複数の断熱層のう
ち前記本体から最も遠い最外層のかさ密度が前記本体に
接触する最内層のかさ密度よりも高く設定されており、
しかも、前記最内層の断熱効果が前記最外層の断熱効果
よりも大きく設定されている特徴とする。
【0016】(2) この発明の溶融金属排出用ノズル
では、断熱体がセラミックファイバーを主成分として含
む複数の断熱層の積層体から構成され、前記複数の断熱
層のうち前記本体に接触する最内層の断熱効果が前記本
体から最も遠い最外層の断熱効果よりも大きく設定され
ている。このため、複数の断熱層のうちの最内層によ
り、本体の持つ熱の放散を効果的に抑制することが可能
となる。
【0017】それと同時に、前記本体から最も遠い最外
層のかさ密度が前記本体に接触する最内層のかさ密度よ
りも高く設定されているため、セラミックファイバーの
収縮に起因する最外層内への外気の流入が抑制される。
このため、最内層を最外層によって外気から遮断された
状態にすることができる。
【0018】また、かさ密度の低い最内層は高い気孔率
を持つので、最内層の内部の気孔に存在する気体によ
り、与えられた熱が蓄積されやすい。
【0019】したがって、この発明の溶融金属排出用ノ
ズルでは、予備加熱により本体に蓄積された熱の放散が
断熱体の最内層によって抑制されると同時に、予備加熱
により最内層それ自体に蓄積された熱の放散と外気から
の影響が最外層によって抑制される。これは、断熱体の
断熱効果が従来より改善されたことを意味するものであ
る。
【0020】その結果、使用初期における熱衝撃がいっ
そう緩和され、従来よりも亀裂が発生し難くなる。
【0021】(3) 好ましくは、前記複数の断熱層の
うちの前記最内層のかさ密度は0.1g/cm3以下、
前記最外層のかさ密度は0.3g/cm3以上とされ
る。前記最内層のかさ密度を0.1g/cm3以下とし
たのは、0.1g/cm3を超えると気孔率が小さく断
熱機能が不足するためである。最外層のかさ密度を0.
3g/cm3以上としたのは、0.3g/cm3未満で
は、気孔率が過大となるため、加熱時に開気孔が形成さ
れて外気を遮断する効果が不十分となるからである。
【0022】好ましくは、前記最内層および前記最外層
の厚さはそれぞれ1mm以上とされる。最外層および最
内層の厚さが1mm未満では、最外層の断熱機能が不足
し、最内層の外気遮断効果が不十分となるからである。
【0023】(4) 前記断熱体を構成する最内層のか
さ密度の好ましい範囲は、0.08〜0.1g/cm3
である。0.08g/cm3未満では、セラミックファ
イバーよりも空間の占める割合が大きすぎて層状に形成
するのが困難となるからである。
【0024】他方、前記断熱体を構成する最外層のかさ
密度の好ましい範囲は、0.3〜0.4g/cm3であ
る。0.4g/cm3を超えると、最外層がセラミック
ボードのように堅くなって柔軟性がなくなり、ノズルの
周囲に巻き付けて装着することが困難になるからであ
る。
【0025】前記最外層および最内層の厚さの好ましい
範囲は、それぞれ1〜3mmである。3mmを超える
と、そのままではノズルを溶融金属排出装置に装着する
のが困難な場合が多くなって、ノズルの装着作業が煩雑
になるからである。
【0026】(5) 前記断熱体を構成する断熱層の数
は、2または3以上の任意の値に設定できる。
【0027】前記断熱層の数を3以上とする場合、前記
最内層と前記最外層とを除く他の層は、かさ密度と断熱
効果と厚さを任意に設定することができる。
【0028】例えば、前記断熱層の数を3以上とする場
合、中間層を最内層に準じたかさ密度および厚さとする
ことで断熱効果が高まる。中間層を最外層に準じたかさ
密度および厚さとすることで、外気の遮断効果が高ま
る。
【0029】中間層のかさ密度を最内層のかさ密度と最
外層のかさ密度の中間の値に設定することも可能であ
る。この場合、断熱機能と外気遮断効果の双方を高める
ことができる利点がある。
【0030】さらに、前記断熱層の数をn(nは自然
数)とする場合も同様である。第2層を第1層(すなわ
ち、最内層)に準じたかさ密度および厚さとし、第(n
−1)層を第n層(すなわち、最外層)に準じたかさ密
度および厚さとすれば、断熱機能および外気遮断効果の
双方を高めることができる。第2層から第(n−1)層
の順にかさ密度が次第に大きくなるように設定してもよ
い。
【0031】このように、使用条件に合わせて所望の効
果が得られるように、最内層と最外層とを除く他の層の
かさ密度および厚さを適宜選定すればよい。
【0032】(6) 前記断熱層は、セラミックファイ
バーを主成分として含み、排出する溶融金属に対する耐
熱性を有していれば、任意のものが使用できる。また、
セラミックファイバーを主成分として含んでいれば足り
るので、セラミックファイバーのみからなる材料でもよ
いし、セラミックファイバー以外の成分(例えばモルタ
ルなど)を含んでいてもよい。
【0033】セラミックファイバーとしては、非晶質ア
ルミナ・シリカファイバー、ムライトファイバーなどの
耐熱性セラミックファイバーが好適に使用できる。1種
のセラミックファイバーのみを使用してもよいし、2種
以上のセラミックファイバーを混合して使用してもよ
い。
【0034】好ましいセラミックファイバーは、非晶質
アルミナ・シリカ系ファイバーである。
【0035】複数の断熱層の最内層と本体の間、および
各断熱層間の接着には、任意の耐火性バインダーを使用
することができる。例えば、SiO2とNa2Oからなる
珪酸ソーダが使用可能であり、他に酸性燐酸アルミニウ
ムや珪酸カリウムなどを使用することもできる。
【0036】(7) 前記断熱体は、前記本体から取り
外し可能にしてもよい。この場合、ノズルを溶融金属排
出装置に装着する際に前記断熱体を一時的に取り外すこ
とができ、ノズルの装着作業が容易になる。
【0037】
【発明の実施の形態】以下、この発明の好適な実施の形
態を添付図面を参照しながら説明する。
【0038】[第1の実施形態]図1は、この発明の第
1の実施形態の溶融金属排出ノズル1を示す。
【0039】図1のノズル1は、耐火物よりなるノズル
本体2を備えている。ノズル本体2は、相対的に直径の
大きい略円錐台状の上部と、相対的に直径の小さい略円
柱状の下部とから構成されている。ノズル本体2の内部
には、その長軸に沿って上下方向に穿設された排出孔3
が形成されている。排出孔3の上端には、直径の大きい
拡張部4が形成されている。
【0040】ノズル本体2の外周面2aおよび排出孔3
の内壁面3aは、第1セラミックファイバー層5で覆わ
れている。第1セラミックファイバー層5の表面には、
第2セラミックファイバー層6が積層・形成されてい
る。第1および第2セラミックファイバー層5、6は、
断熱体7を構成する。
【0041】第1および第2セラミックファイバー層
5、6は、アルミナ・シリカなどの非晶質系セラミック
ファイバー、あるいはムライトなどの多結晶系セラミッ
クファイバーを含む耐熱性材料からなり、例えば、公知
のセラミックペーパーを接着して形成される。
【0042】第1セラミックファイバー層5のかさ密度
は、0.1g/cm3以下であり、好ましくは、0.0
8〜0.1g/cm3である。第2セラミックファイバ
ー層6のかさ密度は、0.3g/cm3以上であり、好
ましくは、0.3〜0.4g/cm3である。第1およ
び第2セラミックファイバー層5、6の厚さは、1mm
以上であり、好ましくは、1〜3mmである。
【0043】このノズル1は、使用時にはその上端が取
鍋やタンディシュの底部に固定される。取鍋内またはタ
ンディシュ内の溶融金属は、ノズル本体2の上端より排
出孔3を通過してノズル本体2の下端から排出される。
【0044】図2は、図1のA部を拡大した図である。
図2に示すように、第1セラミックファイバー層5内に
は、その低いかさ密度を反映して多数の気孔8が形成さ
れており、気孔率が高い。これらの気孔8内には気体
(主として空気)が閉じ込められている。このため、第
1セラミックファイバー層5は、熱伝導率の低い気体層
として機能し、高い断熱効果をもたらす。
【0045】一方、第2セラミックファイバー層6内に
は、その高いかさ密度を反映して少数の気孔が形成され
ているだけであり、気孔率が低い。このため、加熱され
てセラミックファイバーが収縮しても外部に通じる開気
孔が形成されることがない。
【0046】以上の構成を持つ溶融金属排出ノズル1
は、次のような方法で製造される。
【0047】まず、所定の原料耐火物を用いて、公知の
方法により、ノズル本体2が形成される。この際、排出
孔3も同時に形成する。
【0048】次に、アルミナ・シリカなどの非晶質系あ
るいはムライトなどの多結晶系のセラミックファイバー
を含む耐熱性材料からなり、所望のかさ密度および厚さ
を有するセラミックペーパーを準備する。
【0049】そのセラミックペーパーをプレス加工し、
ノズル本体2の外周面2aに嵌合する形状に成形して外
周用セラミックペーパー成形体を作製する。同様にし
て、排出孔3の内壁面3aに嵌合する形状に成形して排
出孔用セラミックペーパー成形体を作製する。
【0050】さらに、外周用および排出孔用セラミック
ペーパーを任意の耐火性バインダー(例えば、SiO2
とNa2Oからなるバインダー)を用いて、ノズル本体
2の外周面2aおよび排出孔3の内壁面3aにそれぞれ
接着する。常温でバインダーを乾燥・凝固させ、第1セ
ラミックファイバー層5を形成する。
【0051】他方、第1セラミックファイバー層5の場
合と同様にしてセラミックペーパーの成形と接着を行
い、第2セラミックファイバー層6を形成する。第2セ
ラミックファイバー層6となるセラミックペーパー成形
体は、第1セラミックファイバー層5の厚みを考慮した
寸法に作製する。
【0052】以上述べたように、第1の実施形態の溶融
金属排出ノズル1では、ノズル本体2の外周面2aおよ
び排出孔3の内壁面3aに形成された断熱体7が、第1
および第2セラミックファイバー層5、6の積層体から
形成されている。第1セラミックファイバー層5は気孔
率が高く、熱導電率の低い気体層として機能するので、
断熱体7の断熱効果が高い。また、第2セラミックファ
イバー層6は気孔率が低く、加熱時に開気孔が形成され
ることがないので、外気を遮断する効果が高く、断熱体
7内部への外気の対流を防ぐ。
【0053】このため、予備加熱によりノズル本体2内
に蓄積された熱は、予備加熱終了から使用開始までの
間、ほとんど排出されずにノズル本体2内に留まる。ま
た、第1セラミックファイバー層5内に閉じ込められた
気体が予備加熱時に暖められて熱を余分に蓄積する。こ
の結果、予備加熱後のノズル本体2の温度低下が抑制さ
れ、使用初期における溶融金属とノズル本体2との温度
差が軽減される。
【0054】他方、断熱体7の断熱効果が高いため、溶
融金属から排出孔3の内壁3aへの熱伝導が抑制され、
内壁3aの温度上昇も緩やかになる。
【0055】このように、ノズル本体2に加わる熱衝撃
が緩和されるので、ノズル本体2に亀裂が発生すること
がない。
【0056】[第2の実施形態]図3は、この発明の第
2の実施形態の溶融金属排出ノズル1を示す。
【0057】図3に示すように、第2の実施形態のノズ
ル1は、断熱体7が三つのセラミックファイバー層の積
層体から構成されている点で、上述した第1の実施形態
と異なる。その他の構成は、第1の実施形態のそれと同
じである。よって、図2において同一または対応する構
成要素に図1と同じ符号を付して、同一構成の部分につ
いての説明は省略する。
【0058】第2の実施形態のノズル1では、ノズル本
体2の外周面2aおよび排出孔3の内壁面3aは、第1
セラミックファイバー層15で覆われている。第1セラ
ミックファイバー層15の表面には第2セラミックファ
イバー層16が形成され、第2セラミックファイバー層
16の表面には第3セラミックファイバー層17が形成
されている。第1、第2、および第3セラミックファイ
バー層15、16、17は、断熱体7を構成する。
【0059】第1、第2、および第3セラミックファイ
バー層15、16、17は、アルミナ・シリカなどの非
晶質系あるいはムライトなどの多結晶系のセラミックフ
ァイバーを含む耐熱性材料からなり、例えば、公知のセ
ラミックペーパーにより形成される。
【0060】第1セラミックファイバー層15のかさ密
度は、0.1g/cm3以下であり、好ましくは、0.
08〜0.1g/cm3である。第3セラミックファイ
バー層17かさ密度は、0.3g/cm3以上であり、
好ましくは、0.3〜0.4g/cm3である。第1お
よび第2セラミックファイバー層5、6の厚さは、1m
m以上であり、好ましくは、1〜3mmである。第2セ
ラミックファイバー層16のかさ密度および厚さは任意
に選定できるが、例えば、かさ密度が0.1〜0.3g
/cm3、厚さが1〜3mmに設定される。
【0061】断熱体7を以上の構成とすることにより、
第1の実施形態と同じ効果が得られる。
【0062】第2の実施形態の溶融金属排出用ノズル1
の製造方法は、第1の実施形態のそれと同様であるの
で、その説明を省略する。
【0063】上述した第2の実施形態の溶融金属排出ノ
ズルでは、断熱体を三つの層で構成しているが、断熱体
を四つ以上の多層で構成することもできる。この場合、
例えば、最内層のセラミックファイバー層のかさ密度は
0.1g/cm3以下とし、好ましくは、0.08〜
0.1g/cm3とする。最外層のセラミックファイバ
ー層のかさ密度は0.1g/cm3以下とし、好ましく
は、0.08〜0.1g/cm3とする。最内層および
最外層の厚さはそれぞれ1mm以上とし、好ましくは、
1〜3mmとする。
【0064】上述した第1および第2の実施形態では、
アルミナ・シリカなどの非晶質系のセラミックファイバ
ー、あるいはムライトなどの多結晶系のセラミックファ
イバーによりセラミックファイバー層を形成している
が、その他のセラミックファイバー、例えば硼酸アルミ
ニウムや窒化珪素などのウィスカーなどを含むセラミッ
クファイバー層を使用してもよい。
【0065】[確認試験]上述した第1および第2の実
施形態の効果を確認するため、以下の通り確認試験を実
施した。
【0066】(実施例1)試験片(形状:坩堝形、外形
φ150mm、内径φ80mm、材質:アルミナ黒鉛材
質(A123:65wt%、SiO2:10wt%、
C:25wt%))の外周面、内周面及び内底面に断熱
体として二層のセラミックファイバー層を形成した。使
用したセラミックファイバー層は、 第1層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.08g/cm3、厚さ2mm 第2層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.4g/cm3、厚さ2mm である。セラミックファイバー層として、セラミックペ
ーパー成形体を用い、SiO2とNa2Oからなるバイン
ダー(モル比SiO2/Na2O=2.5)を使用して接
着した。
【0067】約1500℃の溶融金属に1分間浸漬した
後、溶融金属から引き出して水冷した。その後、試験片
を切断して断面の状況を観察したところ、亀裂は認めら
れなかった。
【0068】(実施例2)実施例1と同じ試験片を使用
した。使用したセラミックファイバー層は、 第1層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.1g/cm3、厚さ2mm 第2層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.4g/cm3、厚さ2mm である。
【0069】試験後、試験片断面には亀裂が認められな
かった。
【0070】(実施例3)実施例1と同じ試験片を使用
した。使用したセラミックファイバー層は、 第1層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.08g/cm3、厚さ2mm 第2層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.3g/cm3、厚さ2mm である。
【0071】試験後、試験片断面には亀裂が認められな
かった。
【0072】(実施例4)実施例1と同じ試験片を使用
した。使用したセラミックファイバー層は、 第1層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.08g/cm3、厚さ3mm 第2層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.4g/cm3、厚さ3mm である。
【0073】試験後、試験片断面には亀裂が認められな
かった。
【0074】(実施例5)実施例1と同じ試験片を使用
した。使用したセラミックファイバー層は、 第1層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.08g/cm3、厚さ1mm 第2層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.4g/cm3、厚さ1mm である。
【0075】試験後、試験片断面には亀裂が認められな
かった。
【0076】(実施例6)実施例1と同じ試験片を使用
した。使用したセラミックファイバー層は、 第1層:多結晶ムライト系、最高使用温度1600℃、
かさ密度0.08g/cm3、厚さ2mm 第2層:多結晶ムライト系、最高使用温度1600℃、
かさ密度0.4g/cm3、厚さ2mm である。
【0077】試験後、試験片断面には亀裂が認められな
かった。
【0078】(実施例7)実施例1と同じ試験片を使用
した。使用したセラミックファイバー層は3層で、 第1層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.08g/cm3、厚さ2mm 第2層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.2g/cm3、厚さ1mm 第3層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.4g/cm3、厚さ2mm である。
【0079】試験後、試験片断面には亀裂が認められな
かった。
【0080】(比較例1)実施例1と同じ試験片を使用
した。セラミックファイバー層は形成しなかった。
【0081】実施例1と同じ試験の後、試験片を切断し
て断面の状況を観察したところ、亀裂が数カ所に発生し
ていた。
【0082】(比較例2)実施例1と同じ試験片を使用
し、断熱体として下記のセラミックファイバー層を一層
だけ形成した。
【0083】非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度
1400℃、かさ密度0.4g/cm3、厚さ2mm 試験後、試験片を切断して断面の状況を観察したとこ
ろ、亀裂が数カ所に発生していた。
【0084】(比較例3)実施例1と同じ試験片を使用
した。使用したセラミックファイバー層は、 第1層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.2g/cm3、厚さ2mm 第2層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.4g/cm3、厚さ2mm である。
【0085】試験後、試験片を切断して断面の状況を観
察したところ、亀裂が発生していた。
【0086】(比較例4)実施例1と同じ試験片を使用
した。使用したセラミックファイバー層は、 第1層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.08g/cm3、厚さ2mm 第2層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.2g/cm3、厚さ2mm である。
【0087】試験後、試験片を切断して断面の状況を観
察したところ、亀裂が発生していた。
【0088】(比較例5)実施例1と同じ試験片を使用
した。使用したセラミックファイバー層は、 第1層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.08g/cm3、厚さ0.8mm 第2層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.4g/cm3、厚さ0.8mm である。
【0089】試験後、試験片を切断して断面の状況を観
察したところ、亀裂が発生していた。
【0090】上記の実施例1〜7および比較例1〜5を
まとめて示すと、次の表1および表2のようになる。
【0091】
【表1】
【0092】
【表2】
【0093】表1および表2より、次のことが分かる。
【0094】第1に、比較例1または比較例2のよう
に、断熱体を配置しない場合や一層のみの断熱体を配置
した場合は、亀裂が発生する。
【0095】第2に、実施例1〜2と比較例3より、二
層構成の断熱体の第1層(すなわち、最下層)のかさ密
度が0.1g/cm3を超えると、亀裂が発生する。
【0096】第3に、実施例3〜4と比較例4より、二
層構成の断熱体の第2層(すなわち、最上層)のかさ密
度が0.3g/cm3未満では、亀裂が発生する。
【0097】第4に、実施例5〜6と比較例5より、二
層構成の断熱体の第1層(すなわち、最下層)のかさ密
度が0.1g/cm3以下、第2層(すなわち、最上
層)のかさ密度が0.3g/cm3以上であっても、第
1層(すなわち、最下層)および第2層(すなわち、最
上層)の厚さが1mm未満の場合には、亀裂が発生す
る。
【0098】第5に、実施例5と実施例6より、セラミ
ックファイバー層は、非晶質SiO2系または多結晶ム
ライト系のいずれであってもよい。
【0099】第6に、実施例1と実施例7より、断熱体
は三層構成であっても、第1層(すなわち、最内層)の
かさ密度が0.1g/cm3以下、第3層(すなわち、
最外層)のかさ密度が0.3g/cm3以上であればよ
い。
【0100】(実機試験)この発明の効果を確認するた
め、円筒形(外形φ200mm、内径φ90mm、全長
500mm)で材質がアルミナ黒鉛材質(A123:6
5wt%、SiO2:10wt%、C:25wt%)の
浸漬ノズルにおいて外周面および排出孔の内壁面に断熱
体としてセラミックファイバー層を形成したものと、セ
ラミックファイバー層を形成しないものを用いて実機試
験を実施した。使用したセラミックファイバー層は二層
で、 第1層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.08g/cm3、厚さ2mm 第2層:非晶質アルミナ・シリカ系、最高使用温度14
00℃、かさ密度0.4g/cm3、厚さ2mm である。
【0101】セラミックファイバー層としては、セラミ
ックペーパー成形体を用い、SiO2とNa2Oからなる
バインダー(モル比SiO2/Na2O=2.5)を使用
して接着した。
【0102】この浸漬ノズルを約3時間、1000℃ま
で予備加熱を行い、予備加熱終了30分後、1600℃
の溶融金属内に10分間浸漬した。試験後切断し、状態
を観察した結果、セラミックファイバー層を形成した浸
漬ノズルに亀裂はなかったが、セラミックファイバー層
を形成しなかった浸漬ノズルは垂直方向に亀裂が発生し
ていた。
【0103】材料の異なるセラミックファイバー層を何
種類か試験したが特に性能の差異は認められなかった。
【0104】
【発明の効果】以上説明した通り、この発明の溶融金属
排出ノズルは、断熱体の断熱効果が改善されており、従
来の溶融金属排出用ノズルより亀裂が発生し難いという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施形態の溶融金属排出ノズ
ルを示す断面図である。
【図2】この発明の第1の実施形態の溶融金属排出ノズ
ルの部分断面図である。
【図3】この発明の第2の実施形態の溶融金属排出ノズ
ルを示す断面図である。
【符号の説明】
1 ノズル 2 ノズル本体 3 排出孔 4 拡張部 5 第1セラミックファイバー層 6 第2セラミックファイバー層 7 断熱体 8 気孔 15 第1セラミックファイバー層 16 第2セラミックファイバー層 17 第3セラミックファイバー層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長谷部 悦弘 愛知県刈谷市小垣江町南藤1番地 東芝セ ラミックス株式会社刈谷製造所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属の排出孔を有する耐火物製の本
    体と、 前記本体の外周面および前記排出孔の内壁面を少なくと
    も被覆する断熱体とを備えてなり、 前記断熱体は、セラミックファイバーを主成分として含
    む複数の断熱層の積層体から構成され、 前記複数の断熱層のうち前記本体から最も遠い最外層の
    かさ密度が前記本体に接触する最内層のかさ密度よりも
    高く設定されており、しかも、前記最内層の断熱効果が
    前記最外層の断熱効果よりも大きく設定されていること
    を特徴とする溶融金属排出用ノズル。
  2. 【請求項2】 前記複数の断熱層のうちの前記最内層の
    かさ密度が0.1g/cm3以下であり、前記最外層の
    かさ密度が0.3g/cm3以上である請求項1に記載
    の溶融金属排出用ノズル。
  3. 【請求項3】 前記複数の断熱層のうち前記最内層のか
    さ密度が0.1g/cm3以下であるとともに前記最外
    層のかさ密度が0.3g/cm3以上であり、且つ、前
    記最内層および前記最外層の厚さがそれぞれ1mm以上
    である請求項1に記載の溶融金属排出用ノズル。
  4. 【請求項4】 前記断熱体が前記本体から取り外し可能
    である請求項1〜3のいずれかに記載の溶融金属排出用
    ノズル。
JP5461298A 1998-03-06 1998-03-06 溶融金属排出用ノズル Pending JPH11245005A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001072454A1 (de) * 2000-03-29 2001-10-04 Sms Demag Aktiengesellschaft VERFAHREN UND VORRICHTUNG ZUM STRANGGIESSEN VON Al-BERUHIGTEN STÄHLEN MIT EINER WASSERGEKÜHLTEN KOKILLE
US20220062980A1 (en) * 2020-08-28 2022-03-03 Oskar Frech Gmbh + Co. Kg Foundry Component Having an Anticorrosion Layer Structure

Cited By (3)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001072454A1 (de) * 2000-03-29 2001-10-04 Sms Demag Aktiengesellschaft VERFAHREN UND VORRICHTUNG ZUM STRANGGIESSEN VON Al-BERUHIGTEN STÄHLEN MIT EINER WASSERGEKÜHLTEN KOKILLE
US20220062980A1 (en) * 2020-08-28 2022-03-03 Oskar Frech Gmbh + Co. Kg Foundry Component Having an Anticorrosion Layer Structure
US12502706B2 (en) * 2020-08-28 2025-12-23 Oskar Frech Gmbh + Co. Kg Foundry component having an anticorrosion layer structure

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