JPH11245079A - ソルダペースト用金属粉末とその製造方法 - Google Patents

ソルダペースト用金属粉末とその製造方法

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JPH11245079A
JPH11245079A JP10047509A JP4750998A JPH11245079A JP H11245079 A JPH11245079 A JP H11245079A JP 10047509 A JP10047509 A JP 10047509A JP 4750998 A JP4750998 A JP 4750998A JP H11245079 A JPH11245079 A JP H11245079A
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solder
powder
paste
metal powder
solder paste
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JP10047509A
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Hisashi Ito
寿 伊藤
Naotake Watanabe
尚威 渡邉
Ikuo Mori
郁夫 森
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電子機器プリント配線板等に電子部品をリフ
ローはんだ付けする際に使用するソルダペースト用金属
粉末で、特に、SnPb共晶はんだより反応性が大きい
と考えられているSnZn系等の鉛フリーはんだ合金粉
末の性能を向上せせる。 【解決手段】 ソルダペースト用金属粉末1を構成する
はんだ粉末2の表面を常温では固体状態で、リフローソ
ルダリングプロセスで加熱された際にははんだ溶融温度
で消失する固体有機膜3で被覆する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器プリント
配線板等に電子部品をリフローはんだ付けする際に使用
するソルダペースト用金属粉末に関する。特に、SnP
b共晶はんだより反応性が大きいと考えられているSn
Zn系等の鉛フリーはんだ合金粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子や抵抗素子や容量素子等の電
子部品をプリント基板などに自動はんだ付けする方法の
一つにリフローソルダリング方式がある。この場合、通
常、はんだ材料としてはSn−Pb共晶はんだ(約37
wt%Pb)とよばれる融点が183℃のはんだ合金が
使用されている。
【0003】リフローソルダリングは、プリント基板な
どの電極パッド部分に印刷装置によりはんだぺーストを
印刷し、接合する電子部品をマウンター装置によって所
定の位置に搭載する。
【0004】この電子部品が搭載されたプリント基板を
リフロー装置を通過させ、所定の温度プロファイルによ
つて加熱し、一括はんだ付けを完了する。図9にはリフ
ローソルダリングプロセスの概略図を、図2にはリフロ
ー温度プロファイルの一例を示す。
【0005】すなわち、図9で示すよにリフロー炉20
の中に設けられた一対の搬送ベルト22a、22bで、
電子部品23が搭載されたプリント基板24をリフロー
炉20内を搬送させて加熱してはんだ付を行う。
【0006】リフローソルダリングに用いるはんだペー
ストは直径数10μmのはんだ微粉末とフラックス(ロ
ジン、活性剤、チクソ剤、溶剤など)の混合物であり、
はんだ付けの用途によつてさまざまなペーストが調整使
用されている。
【0007】近年、実装密度の増大によるはんだ付け接
合部の微細化、はんだ付け品質の向上、環境保全上の要
請等によリはんだペーストにはますます高度な性能と特
性が要求されるようになつており、さまざまな課題が生
じてきている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】それらの課題の一つと
して無洗浄化の問題点がある。これはいわゆるフロン規
制により洗浄剤としてフロンが使用できなくなつたた
め、洗浄工程を無くそうとするものである。ただ、無洗
浄にすることによつて、フラックス残さの信頼性への影
響などが懸念されている。
【0009】そのため、フラックス残さの信頼性への影
響を小さくするため、活性剤量を抑制する等の処置を講
じてはんだ付け後に基板上に残留する恐れのあるハロゲ
ン量を少なくする等の対策が取られている。この場合
も、それによってはんだ付け性の劣化を招き、未はん
だ、ソルダーボール、ぬれ不良などの実装欠陥が生じ易
くなつてしまうという問題が生じている。
【0010】また、はんだ合金に含まれる鉛の有害性が
最近クローズアップされるようになり、欧米を中心に鉛
の法的な規制が本格的に検討されるようになってきてい
る。そのため、はんだ中に鉛を含まない、いわゆる鉛フ
リーはんだの研究開発が盛んになつている。
【0011】現在、鉛フリーはんだの候補としてはSn
−Ag系のものと、Sn−Zn系のものが主に研究され
ているが、SnPb共晶はんだに比較して種々の問題点
が指摘されている。
【0012】つまり、Sn−Ag系はんだは、Sn3.
5Ag共晶合金(融点221℃)を基本とし、これにB
i、ln、Cu、Sb、などの添加元素を一種あるいは
数種類加えたはんだであるが、融解温度が高いためリフ
ロー温度が現行のSnPb共晶はんだの場合よリ約30
℃ほど高くなつてしまい、搭載電子部品への熱的ダメー
ジが大きくなってしまうという課題がある。
【0013】一方、Sn−Zn系のはんだは融解温度が
低く(約19O℃)、現行のSnPb共晶はんだ並みの
リフロー温度を実現できるというメリットがある反面、
Znの表面に強固な酸化膜が形成されるため、はんだ付
け性が大幅に劣化するという欠点がある。
【0014】この欠点を改善するためにはんだ表面の酸
化膜を除去し、酸化を防止するような強力なフラックス
が必要となるが、このようなフラックスを使用すると強
力な洗浄工程が必要になるという問題や、強力なフラッ
クスとはんだの反応によるぺースト保存性の劣化という
課題も生じてくる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、はんだ
粉末と、このはんだ粉末の表面に被覆され前記はんだ粉
末の溶融温度より低い温度で気化する有機膜とを具備す
ることを特徴とするソルダペースト用金属粉末にある。
【0016】また本発明によれば、前記有機膜は、弗化
すずであることを特徴とするソルダペースト用金属粉末
にある。
【0017】また本発明によれば、前記有機膜は、臭化
すずであることを特徴とするソルダペースト用金属粉末
にある。
【0018】また本発明によれば、前記はんだ粉末が、
Sn−Zn系の鉛フリーはんだ合金粉末であることを特
徴とするソルダペースト用金属粉末にある。
【0019】また本発明によれば、前記はんだ粉末が、
Sn−Ag系の鉛フリーはんだ合金粉末であることを特
徴とするソルダペースト用金属粉末にある。また本発明
によれば、前記はんだ粉末が、Sn−Bi系の鉛フリー
はんだ合金粉末であることを特徴とするソルダペースト
用金属粉末にある。
【0020】また本発明によれば、はんだ粉末の表面
に、前記はんだ粉末の溶融温度よりも低い温度で気化す
る有機膜を被覆して製造するソルダペースト用金属粉末
の製造方法において、前記有機膜の被覆は、プラズマ装
置によって行うことを特徴とするソルダペースト用金属
粉末の製造方法にある。
【0021】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0022】図1は本発明の一実施例のソルダペースト
用金属粉末1を模型化した断面図である。
【0023】すなわち、ソルダペースト用金属粉末1を
構成する球状のはんだ粉末2はSn−Zn系の材質であ
リ、その表面は固体有機膜2であるN−メチルアセトア
ミドCHC0NHCH(融点31℃、沸点206
℃)が約0.1μmの厚さで被覆している。
【0024】このソルダペースト金属粉末1を適切な溶
剤と混合することによってはんだペーストを製造した。
【0025】なお、この場合はその他の添加物などは加
えなかったが、必要に応じて従来のソルダぺーストで使
用されてきた各種ロジン、チクソ材、活性剤などを加え
てペースト特性を調整することができる。
【0026】はんだ付作業は、このはんだぺーストを印
刷機によってプリント基板上の電極上に印刷し、その印
刷されたプリント基板上に接合する電子部品をマウンタ
ー装置によって搭載する。その後、大気リフロー装置に
電子部品が搭載されたプリント基板を挿入し、所定のリ
フロープロファイルによって加熱して高品質の接合を得
る。
【0027】その際、はんだ粉末2の表面を固体状態で
被覆しているN−メチルアセトアミドの固体有機膜3
は、はんだが溶融温度に達する前に沸点(206℃)に
達するので、気化して消失するため、はんだ接合に悪影
響を及ぼすことはない。
【0028】つまり、リフロー工程においては図2の温
度プロファイルによつて加熱されることによって、固体
の固体有機膜3ははんだ溶融温度に達する直前に消失
し、はんだ粉末2の表面にはんだ金属の清浄表面を露出
させるという作用がある。そして溶融温度において酸化
膜で覆われていないはんだ粉末2は溶融し、完全に融合
し強固なはんだ接合部を形成する。
【0029】また、通常、ソルダペーストは冷蔵庫など
で保管されるため、本発明のはんだ粉末2の表面が固体
の固体有機膜3で覆われていることによリ、金属粉末表
面の酸化反応が進行せず、良好なはんだ付け性が長期的
に維持されるという作用がある。
【0030】また、同様にフラックス剤と金属粉末の反
応も抑制され、長期間一定の粘度を示しペースト保存性
が向上するという作用もある。このことは印刷作業の安
定性を確保する上で著しい効果がある。
【0031】なお、上記の実施の形態では固体有機膜3
として、N−メチルアセトアミド(融点:30℃、沸点
206℃)を約0.1μmの厚さで被覆したが、固体有
機膜3としては、下記の物質を用いることが出来る。
【0032】*炭酸エチレン(CH0)CO(融点
36.4℃、沸点238℃) *2−アセチルピロールCNO(融点90℃、沸
点220℃) *アセトアミドCHOONH(融点82℃、沸点2
21℃) *m−アセトトルイドC(CH)(NHCOC
)(融点66℃、沸点303℃) *インダンCl0(融点51.4℃、沸点179
℃) *N−エチル−N‘−フェニル尿素CNHC0N
HC(融点10℃、沸点170℃) *カルバミド酸エチルHNCO(融点48
℃、沸点184℃) *3.5−キシレノールC(CH(0H)
(融点68℃、沸点219.5℃) *4−クロロフクル酸無水物CClO(融点9
8℃、沸点295℃) *サリチル酸フェニルC(OH)(CO
)(融点42℃、沸点173℃) * NN−ジフェニルホルムアミドHCON(C
(融点74℃、沸点191℃) *0−ニトロアニリンC(NO)(NH
(融点72℃、沸点16℃) *m−ヒドロキシベンズアルデヒドC(OH)
(CHO)(融点105℃、沸点161℃)、 *フェニル酢酢CCHCOH(融点78℃、
沸点227℃) *ルピニンC10HINO(融点69℃、沸点164
℃) *P−メチルアミノフェノールC(OH)(NH
CH)(融点87℃、沸点173℃) また、上述の実施の形態では、はんだ粉末2としてSn
−Zn系の物質を用いたが、Sn−Ag系やSn−Bi
系の物質のはんだ粉末2を用いることも可能である。そ
れらの物質の例を以下に列挙する。
【0033】(1)Sn−Zn系のはんだ合金としては
以下のような組成のものがある。
【0034】*Sn−9Zn共晶 *Sn−8Zn−3Bi *Sn−8Zn−5ln−1Ag *Sn−8Zn−5ln−0.1Ag *Sn−9Zn−5ln *Sn−5.5Zn−5ln−lBi *Sn−8Zn−2Bi−0.2Cu (2)Sn−Ag系のはんだ合金としては以下のような
組成のものがある。
【0035】*Sn−35Ag共晶 *Sn−3Ag *Sn−2.7Ag−3Bi *Sn−2.7Ag−5Bi *Sn−2.4Ag−7.5Bi *Sn−2Ag−75Bi−05Cu(アロイH) *Sn−3.5Ag−0.7Cu *Sn−3.5Ag−1Zn *Sn−3.5Ag−3Bi−3ln *Sn−3.5Ag−0.5Bl−3ln (3)Sn−Bi系はんだ合金としては以下のような組
成のものがある。
【0036】*Sn−58Bi共晶 *Sn−58Bi−1Ag *Sn−58Bi−2Ag *Sn−58Bi−3Ag *Sn−55Bi−2Ag 次に、本発明のソルダペースト用のはんだ粉末2の製造
方法について以下に説明する。
【0037】(実施例1)弗化すず膜、臭化すず膜をは
んだ粉末2上に形成する方法としてはプラズマ処理やイ
オン注入法など各種の薄膜形成法を適用することができ
る。
【0038】プラズマ処理装置による製造法を図3に基
づいて以下に説明する。
【0039】図3は一般に用いられているプラズマ処理
装置の概略図である。プラズマ処理容器5内の対向電極
7に対向している電極すなわち試料ステージ7上に処理
対象のはんだ粉末2を適当に分散して載置する。その
後、プラズマ処理容器5内を排気し、CF4ガスを導入
する。導入圧力は10mmHgから500mmHgであ
る。
【0040】試料ステージ7に接続している高周波電源
8によって試料ステージ7に高周波電圧を印加しCF4
ガスプラズマを発生させる。このガスブラズマにはんだ
粉末2が晒されることによって、はんだ粉末2表面に弗
化すず膜を形成することができる。その際、ガス圧力、
高周波電力、処理時間などを変えることによつて、所望
の被膜物性、膜厚を有する弗化すず膜を得ることができ
る。
【0041】上記処理装置における工程において、導入
ガスを臭化物ガスに変えることによって、所定の臭化ス
ズ膜を得ることができる。
【0042】弗化すずとしては主にSnFとSnF
が1種類以上はんだ粉末2の表面に形成される。どちら
も結晶状態ては無色であり、SnF2は融点213℃、
沸点850℃である。SnFは705℃で昇華する。
またSnF2は空気中で加熱されることによつてSn0
になる。
【0043】従って、200℃前後のリフロー温度にお
いてかなり大きな蒸気圧を示す。例えばピーク温度24
O℃のリフロープロファイルでは、これらの弗化すず膜
は大部分が加熱によって気化蒸発する。
【0044】ただし、上記の特性からも予想されるよう
に、SnFよリSnFの方が気化しやすい傾向があ
る。このため、使用したいリフロー条件に合わせて両者
の配合比を調整して、はんだ表面の弗化すす被膜の物性
を制御することも可能である。
【0045】臭化すずとしては主にSnBrとSnB
が1種類以上はんだ粉末2表面に形成される。
【0046】SnBrは融点215.5℃、沸点6I
8℃である。SnBrは融点31℃、沸点203℃で
ある。したがって、200℃前後のリフロー温度におい
てかなり大きな蒸気圧を示す。例えばSnBFは15
3℃でも200mmHgの蒸気圧に達する。
【0047】一実施例としてピーク温度230℃のリフ
ローフロファイルでは、これらの臭化すず膜は大部分加
熱によつて気化蒸発する。ただし、上記の特性からも予
想されろように、SnBrよリSnBrの方が気化
しやすい傾向がある。使用したいリフロー条件に合わせ
て両者の配合比を調整し、はんだ表面の臭化すず被膜の
物性を制御することも可能である。
【0048】(実施例2)図4は、ソルダペースト用粉
末1の処理用高周波スパッタリング装置の概略図であ
る。処理容器10の中には下部電極11と上部電極12
とが対向して設けれている。下部電極11は陽極電極で
あリ、上部電極12には下部電極11との対向面にN−
メチルアセトアミドからなるターゲット13が配置さ
れ、また、高周波電源14が接続されて陰極電極を形成
している。下部電極11の表面には皿15が形成されて
おり、その皿15の中に処理すべきはんだ粉末2を適当
に分散して載せる。
【0049】処理容器10の中を真空排気した後に、ガ
ス導入口16よリArなどの不活性ガスを所定の圧力ま
て導入する。本実施の形態ではガス圧はl0mmTor
rとした。その後ターゲット13に高周波電源14によ
リ電圧を印加し、プラズマを発生させArイオンのスパ
ッタ作用によリ、N−メチルアセトアミドをはんだ粉末
2に付着させる。このとき下部電極11には加振装置1
7が接続されておリ、はんだ粉末2の表面にまんべんな
く均一にN−メチルアセトアミド膜が形成されるように
した。このような方法によって厚さ0.1μmのN−メ
チルアセトアミド膜をはんだ粉末2の表面に均一に形成
した。
【0050】なお、Sn−Zn系ペーストにおいてはぺ
ースト保存性が短いという問題があるが、本発明にはS
n−Zn系ぺーストのぺースト保存性を向上させるとい
う効果がある。
【0051】すなわち、図5は、本発明のSn−Zn系
はんだ粉末2を使用したペーストを冷蔵庫内で保管し、
6ケ月間にわたってはんだぺーストの室温における粘度
を測定した結果を従来のSn−Znはんだペーストの結
果と併せてて示したものである。なお測定装置にはマル
コム社のスパイラル粘度計(PCU−2)を使用した。
【0052】図5よリ、従来のSn−Zn系ぺーストは
約lヶ月以内で粘度が上昇してしまい、印刷が不可とな
るのに対して、本発明のSn−Zn系はんだ粉末2を使
用したぺーストは6ヶ月後も粘度はほぼ一定であり、十
分印刷が可能であることが分かる。
【0053】また、従来のSn−Ag系ぺーストにおい
ては、はんだボールが発生しやすいという問題があった
が、本発明にはSn−Ag系ペーストのはんだボールの
発生を抑制する効果がある。
【0054】すなわち、図6には、本発明のSn−Ag
系はんだ粉末2を使用したぺーストのはんだボール発生
状況を、JIS−Z3284によるはんだの凝集度合に
よって評価した結累を従来のSn−Ag系はんだ粉末2
を使用したぺーストの結果と併せて示した。評価実験は
以下の手順で行った。
【0055】まず、アルミナ基板上にはんだぺーストを
円板状に印刷し、印刷後1時聞以内に以下の加熱リフロ
ーを実施したサンプルと印刷後所定の時間室温で放置し
てから加熱リフローを実施したサンプルを作成した。印
刷後の室温放置時間は、24、48、72、96時間と
した。
【0056】アルミナ基板の加熱リフローは、はんだ合
金の液相温度よリ50℃高い温度に設定したホットプレ
ート上にこのアルミナ基板を所定の時間置いて実施し
た。ホットプレート上からはずしたアルミナ基板を、顕
微鏡で観察し、図7に示した判定基準によつてはんだ凝
集度合いを評価した。
【0057】図6にし示したように、従来のSn−Ag
系はんだ粉末2を使用したペーストは48h室温放置後
にはんだ凝集度合いが劣化し始め、72h以上では凝集
度合いが3になってしまうのに対して、本発明のSn−
Ag系はんだ粉末2を使用したぺーストでは96h室温
放置後も、凝集度合いは1と良好であリ、はんだボール
の発生が少ないことが分かる。
【0058】また、従来のSn−Bi系ぺーストにおい
ては、はんだボールが発生しやすいという問題が存在し
たが、本発明にはSn−Bi系ぺーストのはんだボール
の発生を抑制する効果がある。図8には本発明のSn−
Bi系はんだ粉末2を使用したぺーストのはんだボール
発生状況を上記と同じ試験方法で評価した結果を、従来
のSn−Bi系はんだぺーストの結果と合わせて示し
た。
【0059】図8よリ、従来のSn−Bi系はんだ粉末
2を使用したぺーストは24h室温放置後には、はんだ
の凝集度合が劣化し始め、72h以上では凝集度合いが
4になってしまうのに対して、本発明のSn−Bi系は
んだ粉末2を使用したペーストでは96h室温放置後
も、凝集度合いは1と良好であリ、はんだボールの発生
が少ないことが分かる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ソルダ
ペースト用金属粉末を構成するはんだ粉末の表面を常温
では固体状態で、リフローソルダリングプロセスで加熱
された際にははんだ溶融温度で消失する固体有機膜で被
覆したので、従来では大気中では難しいとされていたS
n−Zn系はんだ等でも、大気中でリフローはんだ付け
が可能になった。
【0061】また、ソルダペースト用粉末の表面がフラ
ックスと反応しないので、長期間によるペースト保存性
が向上した。
【0062】また、はんだ付性の向上によリ、従来はん
だ付の際にしばしば発生していた、はんだボール、ブリ
ッジ、未はんだ等の接合欠陥の発生がが減少した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のソルダペースト用金属粉末
1を模型化した断面図。
【図2】リフロー工程における加熱温度のプロファイル
の一例を示すグラフ。
【図3】プラズマ処理装置の概略図。
【図4】ソルダペースト用粉末1処理用高周波スパッタ
リング装置の概略図。
【図5】本発明のSn−Zn系はんだ粉末2を使用した
ペーストを冷蔵庫内で保管し、6ケ月間にわたってはん
だぺーストの室温における粘度を測定した結果を、従来
のSn−Znはんだペーストの結果とを比較したグラ
フ。
【図6】本発明のSn−Ag系はんだ粉末2を使用した
ぺーストのはんだボール発生状況を、JIS−Z328
4によるはんだの凝集度合によって評価した結累を、従
来のSn−Ag系はんだ粉末2を使用したぺーストの結
果とを比較したグラフ。
【図7】はんだ凝集度合いの評価の判定基準を示す表。
【図8】本発明のSn−Bi系はんだ粉末2を使用した
ぺーストのはんだボール発生状況を上記と同じ試験方法
で評価した結果を、従来のSn−Bi系はんだぺースト
の結果とを比較したグラフ。
【図9】リフロー炉の概略図。
【符号の説明】
1…ソルダペースト用粉末、2…はんだ粉末、3…固体
有機膜、
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年8月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 ソルダペースト用金属粉末とその製造
方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子機器プリント
配線板等に電子部品をリフローはんだ付けする際に使用
するソルダペースト用金属粉末に関する。特に、SnP
b共晶はんだより反応性が大きいと考えられているSn
Zn系等の鉛フリーはんだ合金粉末に関する。
【0002】
【従来の技術】半導体素子や抵抗素子や容量素子等の電
子部品をプリント基板などに自動はんだ付けする方法の
一つにリフローソルダリング方式がある。この場合、通
常、はんだ材料としてはSn−Pb共晶はんだ(約37
wt%Pb)とよばれる融点が183℃のはんだ合金が
使用されている。
【0003】リフローソルダリングは、プリント基板な
どの電極パッド部分に印刷装置によりはんだぺーストを
印刷し、接合する電子部品をマウンター装置によって所
定の位置に搭載する。
【0004】この電子部品が搭載されたプリント基板を
リフロー装置を通過させ、所定の温度プロファイルによ
つて加熱し、一括はんだ付けを完了する。図9にはリフ
ローソルダリングプロセスの概略図を、図2にはリフロ
ー温度プロファイルの一例を示す。
【0005】すなわち、図9で示すよにリフロー炉20
の中に設けられた一対の搬送ベルト22a、22bで、
電子部品23が搭載されたプリント基板24をリフロー
炉20内を搬送させて加熱してはんだ付を行う。
【0006】リフローソルダリングに用いるはんだペー
ストは直径数10μmのはんだ微粉末とフラックス(ロ
ジン、活性剤、チクソ剤、溶剤など)の混合物であり、
はんだ付けの用途によつてさまざまなペーストが調整使
用されている。
【0007】近年、実装密度の増大によるはんだ付け接
合部の微細化、はんだ付け品質の向上、環境保全上の要
請等によリはんだペーストにはますます高度な性能と特
性が要求されるようになつており、さまざまな課題が生
じてきている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】それらの課題の一つと
して無洗浄化の問題点がある。これはいわゆるフロン規
制により洗浄剤としてフロンが使用できなくなつたた
め、洗浄工程を無くそうとするものである。ただ、無洗
浄にすることによつて、フラックス残さの信頼性への影
響などが懸念されている。
【0009】そのため、フラックス残さの信頼性への影
響を小さくするため、活性剤量を抑制する等の処置を講
じてはんだ付け後に基板上に残留する恐れのあるハロゲ
ン量を少なくする等の対策が取られている。この場合
も、それによってはんだ付け性の劣化を招き、未はん
だ、ソルダーボール、ぬれ不良などの実装欠陥が生じ易
くなつてしまうという問題が生じている。
【0010】また、はんだ合金に含まれる鉛の有害性が
最近クローズアップされるようになり、欧米を中心に鉛
の法的な規制が本格的に検討されるようになってきてい
る。そのため、はんだ中に鉛を含まない、いわゆる鉛フ
リーはんだの研究開発が盛んになつている。
【0011】現在、鉛フリーはんだの候補としてはSn
−Ag系のものと、Sn−Zn系のものが主に研究され
ているが、SnPb共晶はんだに比較して種々の問題点
が指摘されている。
【0012】つまり、Sn−Ag系はんだは、Sn3.
5Ag共晶合金(融点221℃)を基本とし、これにB
i、ln、Cu、Sb、などの添加元素を一種あるいは
数種類加えたはんだであるが、融解温度が高いためリフ
ロー温度が現行のSnPb共晶はんだの場合よリ約30
℃ほど高くなつてしまい、搭載電子部品への熱的ダメー
ジが大きくなってしまうという課題がある。
【0013】一方、Sn−Zn系のはんだは融解温度が
低く(約19O℃)、現行のSnPb共晶はんだ並みの
リフロー温度を実現できるというメリットがある反面、
Znの表面に強固な酸化膜が形成されるため、はんだ付
け性が大幅に劣化するという欠点がある。
【0014】この欠点を改善するためにはんだ表面の酸
化膜を除去し、酸化を防止するような強力なフラックス
が必要となるが、このようなフラックスを使用すると強
力な洗浄工程が必要になるという問題や、強力なフラッ
クスとはんだの反応によるぺースト保存性の劣化という
課題も生じてくる。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、はんだ
粉末と、このはんだ粉末の表面に被覆され前記はんだ粉
末の溶融温度より低い温度で気化する被覆膜とを具備す
ることを特徴とするソルダペースト用金属粉末にある。
【0016】また本発明によれば、前記被覆膜は、弗化
すずであることを特徴とするソルダペースト用金属粉末
にある。
【0017】また本発明によれば、前記被覆膜は、臭化
すずであることを特徴とするソルダペースト用金属粉末
にある。
【0018】また本発明によれば、前記はんだ粉末が、
Sn−Zn系の鉛フリーはんだ合金粉末であることを特
徴とするソルダペースト用金属粉末にある。
【0019】また本発明によれば、前記はんだ粉末が、
Sn−Ag系の鉛フリーはんだ合金粉末であることを特
徴とするソルダペースト用金属粉末にある。また本発明
によれば、前記はんだ粉末が、Sn−Bi系の鉛フリー
はんだ合金粉末であることを特徴とするソルダペースト
用金属粉末にある。
【0020】また本発明によれば、はんだ粉末の表面
に、前記はんだ粉末の溶融温度よりも低い温度で気化す
被覆膜を被覆して製造するソルダペースト用金属粉末
の製造方法において、前記被覆膜の被覆は、プラズマ装
置によって行うことを特徴とするソルダペースト用金属
粉末の製造方法にある。
【0021】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。
【0022】図1は本発明の一実施例のソルダペースト
用金属粉末1を模型化した断面図である。
【0023】すなわち、ソルダペースト用金属粉末1を
構成する球状のはんだ粉末2はSn−Zn系の材質であ
リ、その表面は被覆膜2であるN−メチルアセトアミド
CHC0NHCH(融点31℃、沸点206℃)
が約0.1μmの厚さで被覆している。
【0024】このソルダペースト金属粉末1を適切な溶
剤と混合することによってはんだペーストを製造した。
【0025】なお、この場合はその他の添加物などは加
えなかったが、必要に応じて従来のソルダぺーストで使
用されてきた各種ロジン、チクソ材、活性剤などを加え
てペースト特性を調整することができる。
【0026】はんだ付作業は、このはんだぺーストを印
刷機によってプリント基板上の電極上に印刷し、その印
刷されたプリント基板上に接合する電子部品をマウンタ
ー装置によって搭載する。その後、大気リフロー装置に
電子部品が搭載されたプリント基板を挿入し、所定のリ
フロープロファイルによって加熱して高品質の接合を得
る。
【0027】その際、はんだ粉末2の表面を固体状態で
被覆しているN−メチルアセトアミドの被覆膜3は、は
んだが溶融温度に達する前に沸点(206℃)に達する
ので、気化して消失するため、はんだ接合に悪影響を及
ぼすことはない。
【0028】つまり、リフロー工程においては図2の温
度プロファイルによつて加熱されることによって、固体
被覆膜3ははんだ溶融温度に達する直前に消失し、は
んだ粉末2の表面にはんだ金属の清浄表面を露出させる
という作用がある。そして溶融温度において酸化膜で覆
われていないはんだ粉末2は溶融し、完全に融合し強固
なはんだ接合部を形成する。
【0029】また、通常、ソルダペーストは冷蔵庫など
で保管されるため、本発明のはんだ粉末2の表面が固体
被覆膜3で覆われていることによリ、金属粉末表面の
酸化反応が進行せず、良好なはんだ付け性が長期的に維
持されるという作用がある。
【0030】また、同様にそるだソルダペースト中の
ラックス剤と金属粉末の反応も抑制され、長期間一定の
粘度を示しペースト保存性が向上するという作用もあ
る。このことは印刷作業の安定性を確保する上で著しい
効果がある。
【0031】なお、上記の実施の形態では被覆膜3とし
て、N−メチルアセトアミド(融点:30℃、沸点20
6℃)を約0.1μmの厚さで被覆したが、被覆膜3と
しては、下記の物質を用いることが出来る。
【0032】*炭酸エチレン(CH0)CO(融点
36.4℃、沸点238℃) *2−アセチルピロールCNO(融点90℃、沸
点220℃) *アセトアミドCHOONH(融点82℃、沸点2
21℃) *m−アセトトルイドC(CH)(NHCOC
)(融点66℃、沸点303℃) *インダンCl0(融点51.4℃、沸点179
℃) *N−エチル−N‘−フェニル尿素CNHC0N
HC(融点10℃、沸点170℃) *カルバミド酸エチルHNCO(融点48
℃、沸点184℃) *3.5−キシレノールC(CH(0H)
(融点68℃、沸点219.5℃) *4−クロロフクル酸無水物CClO(融点9
8℃、沸点295℃) *サリチル酸フェニルC(OH)(CO
)(融点42℃、沸点173℃) * NN−ジフェニルホルムアミドHCON(C
(融点74℃、沸点191℃) *0−ニトロアニリンC(NO)(NH
(融点72℃、沸点16℃) *m−ヒドロキシベンズアルデヒドC(OH)
(CHO)(融点105℃、沸点161℃)、 *フェニル酢酢CCHCOH(融点78℃、
沸点227℃) *ルピニンC10HINO(融点69℃、沸点164
℃) *P−メチルアミノフェノールC(OH)(NH
CH)(融点87℃、沸点173℃) また、上述の実施の形態では、はんだ粉末2としてSn
−Zn系の物質を用いたが、Sn−Ag系やSn−Bi
系の物質のはんだ粉末2を用いることも可能である。そ
れらの物質の例を以下に列挙する。
【0033】(1)Sn−Zn系のはんだ合金としては
以下のような組成のものがある。
【0034】*Sn−9Zn共晶 *Sn−8Zn−3Bi *Sn−8Zn−5ln−1Ag *Sn−8Zn−5ln−0.1Ag *Sn−9Zn−5ln *Sn−5.5Zn−5ln−lBi *Sn−8Zn−2Bi−0.2Cu (2)Sn−Ag系のはんだ合金としては以下のような
組成のものがある。
【0035】*Sn−35Ag共晶 *Sn−3Ag *Sn−2.7Ag−3Bi *Sn−2.7Ag−5Bi *Sn−2.4Ag−7.5Bi *Sn−2Ag−75Bi−05Cu(アロイH) *Sn−3.5Ag−0.7Cu *Sn−3.5Ag−1Zn *Sn−3.5Ag−3Bi−3ln *Sn−3.5Ag−0.5Bl−3ln (3)Sn−Bi系はんだ合金としては以下のような組
成のものがある。
【0036】*Sn−58Bi共晶 *Sn−58Bi−1Ag *Sn−58Bi−2Ag *Sn−58Bi−3Ag *Sn−55Bi−2Ag 次に、本発明のソルダペースト用のはんだ粉末2の製造
方法について以下に説明する。
【0037】
【実施例1】弗化すず膜、臭化すず膜をはんだ粉末2上
に形成する方法としてはプラズマ処理やイオン注入法な
ど各種の薄膜形成法を適用することができる。
【0038】プラズマ処理装置による製造法を図3に基
づいて以下に説明する。
【0039】図3は一般に用いられているプラズマ処理
装置の概略図である。プラズマ処理容器5内の対向電極
7に対向している電極すなわち試料ステージ7上に処理
対象のはんだ粉末2を適当に分散して載置する。その
後、プラズマ処理容器5内を排気し、CF4ガスを導入
する。導入圧力は10mmHgから500mmHgであ
る。
【0040】試料ステージ7に接続している高周波電源
8によって試料ステージ7に高周波電圧を印加しCF4
ガスプラズマを発生させる。このガスブラズマにはんだ
粉末2が晒されることによって、はんだ粉末2表面に弗
化すず膜を形成することができる。その際、ガス圧力、
高周波電力、処理時間などを変えることによつて、所望
の被膜物性、膜厚を有する弗化すず膜を得ることができ
る。
【0041】上記処理装置における工程において、導入
ガスを臭化物ガスに変えることによって、所定の臭化ス
ズ膜を得ることができる。
【0042】弗化すずとしては主にSnFとSnF
が1種類以上はんだ粉末2の表面に形成される。どちら
も結晶状態は無色であり、SnF2は融点213℃、
沸点850℃である。SnFは705℃で昇華する。
またSnF2は空気中で加熱されることによつてSn0
になる。
【0043】従って、200℃前後のリフロー温度にお
いてかなり大きな蒸気圧を示す。例えばピーク温度24
O℃のリフロープロファイルでは、これらの弗化すず膜
は大部分が加熱によって気化蒸発する。
【0044】ただし、上記の特性からも予想されるよう
に、SnFよリSnFの方が気化しやすい傾向があ
る。このため、使用したいリフロー条件に合わせて両者
の配合比を調整して、はんだ表面の弗化すす被膜の物性
を制御することも可能である。
【0045】臭化すずとしては主にSnBrとSnB
が1種類以上はんだ粉末2表面に形成される。
【0046】SnBrは融点215.5℃、沸点6I
8℃である。SnBrは融点31℃、沸点203℃で
ある。したがって、200℃前後のリフロー温度におい
てかなり大きな蒸気圧を示す。例えばSnBFは15
3℃でも200mmHgの蒸気圧に達する。
【0047】一実施例としてピーク温度230℃のリフ
ローフロファイルでは、これらの臭化すず膜は大部分加
熱によつて気化蒸発する。ただし、上記の特性からも予
想されろように、SnBrよリSnBrの方が気化
しやすい傾向がある。使用したいリフロー条件に合わせ
て両者の配合比を調整し、はんだ表面の臭化すず被膜の
物性を制御することも可能である。
【0048】
【実施例2】図4は、ソルダペースト用粉末1の処理用
高周波スパッタリング装置の概略図である。処理容器1
0の中には下部電極11と上部電極12とが対向して設
けれている。下部電極11は陽極電極であリ、上部電極
12には下部電極11との対向面にN−メチルアセトア
ミドからなるターゲット13が配置され、また、高周波
電源14が接続されて陰極電極を形成している。下部電
極11の表面には皿15が形成されており、その皿15
の中に処理すべきはんだ粉末2を適当に分散して載せ
る。
【0049】処理容器10の中を真空排気した後に、ガ
ス導入口16よリArなどの不活性ガスを所定の圧力ま
て導入する。本実施の形態ではガス圧はl0mmTor
rとした。その後ターゲット13に高周波電源14によ
リ電圧を印加し、プラズマを発生させArイオンのスパ
ッタ作用によリ、N−メチルアセトアミドをはんだ粉末
2に付着させる。このとき下部電極11には加振装置1
7が接続されておリ、はんだ粉末2の表面にまんべんな
く均一にN−メチルアセトアミド膜が形成されるように
した。このような方法によって厚さ0.1μmのN−メ
チルアセトアミド膜をはんだ粉末2の表面に均一に形成
した。
【0050】なお、Sn−Zn系ペーストにおいてはぺ
ースト保存性が短いという問題があるが、本発明にはS
n−Zn系ぺーストのぺースト保存性を向上させるとい
う効果がある。
【0051】すなわち、図5は、本発明のSn−Zn系
はんだ粉末2を使用したペーストを冷蔵庫内で保管し、
6ケ月間にわたってはんだぺーストの室温における粘度
を測定した結果を従来のSn−Znはんだペーストの結
果と併せてて示したものである。なお測定装置にはマル
コム社のスパイラル粘度計(PCU−2)を使用した。
【0052】図5よリ、従来のSn−Zn系ぺーストは
約lヶ月以内で粘度が上昇してしまい、印刷が不可とな
るのに対して、本発明のSn−Zn系はんだ粉末2を使
用したぺーストはフラックス剤と金属粉末との反応が抑
制されることにより、6ヶ月後も粘度はほぼ一定であ
り、十分印刷が可能であることが分かる。
【0053】また、従来のSn−Ag系ぺーストにおい
ては、はんだボールが発生しやすいという問題があった
が、本発明にはSn−Ag系ペーストのはんだボールの
発生を抑制する効果がある。
【0054】すなわち、図6には、本発明のSn−Ag
系はんだ粉末2を使用したぺーストのはんだボール発生
状況を、JIS−Z3284によるはんだの凝集度合に
よって評価した結累を従来のSn−Ag系はんだ粉末2
を使用したぺーストの結果と併せて示した。評価実験は
以下の手順で行った。
【0055】まず、アルミナ基板上にはんだぺーストを
円板状に印刷し、印刷後1時聞以内に以下の加熱リフロ
ーを実施したサンプルと印刷後所定の時間室温で放置し
てから加熱リフローを実施したサンプルを作成した。印
刷後の室温放置時間は、24、48、72、96時間と
した。
【0056】アルミナ基板の加熱リフローは、はんだ合
金の液相温度よリ50℃高い温度に設定したホットプレ
ート上にこのアルミナ基板を所定の時間置いて実施し
た。ホットプレート上からはずしたアルミナ基板を、顕
微鏡で観察し、図7に示した判定基準によつてはんだ凝
集度合いを評価した。
【0057】図6にし示したように、従来のSn−Ag
系はんだ粉末2を使用したペーストは48h室温放置後
にはんだ凝集度合いが劣化し始め、72h以上では凝集
度合いが3になってしまうのに対して、本発明のSn−
Ag系はんだ粉末2を使用したぺーストでは96h室温
放置後も、凝集度合いは1と良好であリ、はんだボール
の発生が少ないことが分かる。
【0058】また、従来のSn−Bi系ぺーストにおい
ては、はんだボールが発生しやすいという問題が存在し
たが、本発明にはSn−Bi系ぺーストのはんだボール
の発生を抑制する効果がある。図8には本発明のSn−
Bi系はんだ粉末2を使用したぺーストのはんだボール
発生状況を上記と同じ試験方法で評価した結果を、従来
のSn−Bi系はんだぺーストの結果と合わせて示し
た。
【0059】図8よリ、従来のSn−Bi系はんだ粉末
2を使用したぺーストは24h室温放置後には、はんだ
の凝集度合が劣化し始め、72h以上では凝集度合いが
4になってしまうのに対して、本発明のSn−Bi系は
んだ粉末2を使用したペーストでは96h室温放置後
も、凝集度合いは1と良好であリ、はんだボールの発生
が少ないことが分かる。
【0060】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、ソルダ
ペースト用金属粉末を構成するはんだ粉末の表面を常温
では固体状態で、リフローソルダリングプロセスで加熱
された際にははんだ溶融温度で消失する被覆膜で被覆し
たので、従来では大気中では難しいとされていたSn−
Zn系はんだ等でも、大気中でリフローはんだ付けが可
能になった。
【0061】また、ソルダペースト用粉末の表面がフラ
ックスと反応しないので、長期間によるペースト保存性
が向上した。
【0062】また、はんだ付性の向上によリ、従来はん
だ付の際にしばしば発生していた、はんだボール、ブリ
ッジ、未はんだ等の接合欠陥の発生がが減少した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のソルダペースト用金属粉末
1を模型化した断面図。
【図2】リフロー工程における加熱温度のプロファイル
の一例を示すグラフ。
【図3】プラズマ処理装置の概略図。
【図4】ソルダペースト用粉末1処理用高周波スパッタ
リング装置の概略図。
【図5】本発明のSn−Zn系はんだ粉末2を使用した
ペーストを冷蔵庫内で保管し、6ケ月間にわたってはん
だぺーストの室温における粘度を測定した結果を、従来
のSn−Znはんだペーストの結果とを比較したグラ
フ。
【図6】本発明のSn−Ag系はんだ粉末2を使用した
ぺーストのはんだボール発生状況を、JIS−Z328
4によるはんだの凝集度合によって評価した結累を、従
来のSn−Ag系はんだ粉末2を使用したぺーストの結
果とを比較したグラフ。
【図7】はんだ凝集度合いの評価の判定基準を示す表。
【図8】本発明のSn−Bi系はんだ粉末2を使用した
ぺーストのはんだボール発生状況を上記と同じ試験方法
で評価した結果を、従来のSn−Bi系はんだぺースト
の結果とを比較したグラフ。
【図9】リフロー炉の概略図。
【符号の説明】 1…ソルダペースト用粉末、2…はんだ粉末、3…被覆
膜、 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年10月15日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H05K 3/34 505 H05K 3/34 505B 512 512C

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 はんだ粉末と、このはんだ粉末の表面に
    被覆され前記はんだ粉末の溶融温度より低い温度で気化
    する有機膜とを具備することを特徴とするソルダペース
    ト用金属粉末。
  2. 【請求項2】 前記有機膜は、弗化すずであることを特
    徴とする請求項1記載のソルダペースト用金属粉末。
  3. 【請求項3】 前記有機膜は、臭化すずであることを特
    徴とする請求項1記載のソルダペースト用金属粉末。
  4. 【請求項4】 前記はんだ粉末が、Sn−Zn系の鉛フ
    リーはんだ合金粉末であることを特徴とする請求項1記
    載のソルダペースト用金属粉末。
  5. 【請求項5】 前記はんだ粉末が、Sn−Ag系の鉛フ
    リーはんだ合金粉末であることを特徴とする請求項1記
    載のソルダペースト用金属粉末。
  6. 【請求項6】 前記はんだ粉末が、Sn−Bi系の鉛フ
    リーはんだ合金粉末であることを特徴とする請求項1記
    載のソルダペースト用金属粉末。
  7. 【請求項7】 はんだ粉末の表面に、前記はんだ粉末の
    溶融温度よりも低い温度で気化する有機膜を被覆して製
    造するソルダペースト用金属粉末の製造方法において、
    前記有機膜の被覆は、プラズマ装置によって行うことを
    特徴とするソルダペースト用金属粉末の製造方法。
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