JPH11245503A - 水性インク吸収材及び該吸収材の層を有する積層フィルム - Google Patents

水性インク吸収材及び該吸収材の層を有する積層フィルム

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JPH11245503A
JPH11245503A JP10049168A JP4916898A JPH11245503A JP H11245503 A JPH11245503 A JP H11245503A JP 10049168 A JP10049168 A JP 10049168A JP 4916898 A JP4916898 A JP 4916898A JP H11245503 A JPH11245503 A JP H11245503A
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JP
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ink
absorbing material
water
layer
ink absorbing
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JP10049168A
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Hiroyoshi Sato
裕喜 佐藤
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Bando Chemical Industries Ltd
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水性インクを速やかに吸収して乾燥後の密着性
に優れ、色の濃淡やインクのにじみ等がなく鮮やかにプ
リントすることができる水性インク用フィルムを提供す
る。 【解決手段】ベース層1の表面に水性インクを吸収する
インク吸収材層2が重ねられていて、該インク吸収材層
2が、直鎖構造のPNVAによって形成され、又はイン
ク吸収材層が吸水性ウレタン樹脂に架橋構造のPNVA
を配合してなるものによって形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インクで印刷
したり、あるいは水性インクを用いたジェットプリンタ
ーでプリント(印刷ないしは複写)するために用いられ
る水性インク吸収材、及び該水性インク吸収材の層を有
する積層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、インクジェットプリンターの普及
により、該インクジェットプリンターでプリントされた
フィルムを各種基材と貼り合わせ、屋外用又は屋内用の
看板、懸垂幕、ロールスクリーン、ブラインド、カーテ
ン、シャッター、壁装材、ポスター、オーバーヘッドプ
ロゼクター等に使用することが検討されている。
【0003】インクジェットプリンターによるプリント
は、ノズルよりインクを噴射してフィルムに付着させる
方式である。このプリンターの場合、溶剤系のインクで
は早期に乾燥してノズルが詰まりやすくなるため、水性
インクが一般に用いられている。この水性インクは、着
色剤として顔料若しくは染料、又は該顔料と染料との両
者を用い、分散剤が水溶性であるインクのことであり、
青色、赤色、黄色、黒色の4色のインクの重なりで目的
の色が得られている。プリントされるフィルムについて
は、使用場所(屋外、屋内等),使用方法(基材への貼
り合わせ方法)等の用途別により、ポリ塩化ビニル、ポ
リプロピレン、ポリエステル、アクリル樹脂等の熱可塑
性樹脂フィルムや紙、布、ターポリン等から選択されて
いる。
【0004】特開平5−229246号公報には、上記
インクジェットプリンターによる画像の鮮明度及び水性
インクの吸収性を高めるために、プラスチック製のベー
スフィルムの表面にインク吸収材層を設けること、該イ
ンク吸収材層を、ポリエステル樹脂水分散体をベースフ
ィルムに塗工することによって形成することが記載され
ている。この塗工液は、ポリエステル樹脂をビニルモノ
マーのような重合性二重結合を有する化合物によって変
性し、さらに不飽和カルボン酸アミド等を共重合させて
なるものである。特開平8−11421号公報には、ポ
リビニルピロリドン、非水溶性アクリル系樹脂、シリカ
及び有機質微粒子を溶剤と共に混合してなる塗工液によ
ってインク吸収材層を形成することが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記熱可塑性
樹脂フィルムや、布、ターポリン等に対し水性インクに
よって直接印刷しようとした場合には、その材質が樹脂
や繊維であるため、水性インクを吸収せずにはじき、目
的とする絵柄や模様を鮮明に印刷することが難しい。特
に、水性インクには、水及び不揮発性有機溶剤(エチレ
ングリコール、ジエチレングリコール、メチルカルピト
ール等)が溶媒として使用されていて、その乾燥速度が
遅いため、多色印刷を施した場合、1色目を印刷して2
色目を印刷したときに1色目と2色目のインク同士が混
ざり合ってにじんだようになり易く、このため乾燥時間
を長くとる必要があって、作業性がよくない。
【0006】また、紙に対して印刷する場合、この紙は
水性インクを吸収するが、紙の繊維の並びが不均一で表
面が粗いため、インクの吸収性が不均一であり、色の濃
淡がでる。また、インクのにじみが大きく、印刷後の外
観は鮮やかさに掛けたものになる。
【0007】そこで、本発明は、水性インクを速やかに
吸収し、乾燥後のインク密着性に優れ、しかも色の濃淡
やインクのにじみなどのない鮮やかな印刷をすることが
できる水性インク用被記録材(水性インク吸収材及び積
層フィルム)を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】これに対して、本発明で
は、水性インクを定着させるためにベースの表面に設け
られる水性インク吸収材に工夫を加えて前記課題を解決
した。
【0009】すなわち、この出願の発明の一つは、水性
インクを定着させるためにベースの表面に設けられる水
性インク吸収材に関するものであり、このインク吸収材
が、直鎖構造のポリ−N−ビニルアセトアミド(以下で
は、これを適宜「直鎖構造のPNVA」という。)によ
って構成されていることを特徴とする。
【0010】N−ビニルアセトアミド(NVA)は、水
溶性モノマーであるだけでなく、親アルコール性も兼ね
備えた非イオン性のモノマーでもあり、フリーラジカル
重合により直鎖構造の粉末状ポリマーとなる。この直鎖
構造のPNVAは、吸水性を有するとともに、吸水によ
って膨潤する性質を有するため、水性インクに対してそ
の水分の吸収と同時に膨潤の作用を示す。この吸水と膨
潤の両作用がある、という意味は次の通りである。
【0011】水性インクが印刷面に付着したときに、該
印刷面を形成するインク吸収材層の吸水機能が高すぎる
場合には、該インク中に含まれる染料又は顔料が水分と
共にインク吸収材層を印刷面に沿って水平に広がってい
くとともに、印刷面から内部に垂直に浸透していく。そ
の結果として、インクのにじみを生ずるとともに、印刷
濃度も薄くなる。一方、上記吸水機能を低いものにした
場合には、耐にじみ性は良くなるが、インクの吸収力自
体が低下するため、その乾燥が遅くなり、印刷性能が悪
いという結果になる。
【0012】これに対して、上記吸水機能に膨潤機能が
プラスされた当該インク吸収材の場合は、インクが付着
したときに、その付着した部分がインクを吸収すると同
時に膨潤することになる。従って、インクの付着した部
位から該インクが周囲へ水平に広がることが避けられ、
また、インクが必要以上に内部へ垂直に浸透することも
避けられ(インクのにじみ及び印刷濃度の低下がなくな
り)、しかも、インクの吸収性は良好であるから、その
乾燥が速くなり、印刷が鮮明なものになる。
【0013】この出願の他の発明は、同じく水性インク
を定着させるためにベースの表面に設けられる水性イン
ク吸収材に関するものであり、該インク吸収材が、ポリ
エチレンオキサイドを含有するポリエーテルポリオール
を用いて合成されたポリウレタン樹脂(以下では、これ
を適宜「吸水性ウレタン樹脂」という。)、100重量
部に、架橋構造のポリ−N−ビニルアセトアミド(以下
では、これを適宜「直鎖構造のPNVA」という。)が
30〜500重量部配合されていることを特徴とする。
【0014】上記吸水性ウレタン樹脂は、その分子構造
中に吸水性と水に対する膨潤性とを有するポリエチレン
オキサイドを有し、このポリエチレンオキサイドの存在
によって、水性インクが付着したときに該インク中の水
分を吸収すると同時に膨潤する作用を示す。従って、先
の発明の場合と同様に、インクがその付着した部位から
周囲へ水平に広がってにじむことや、必要以上に内部へ
垂直に浸透して印刷濃度の低下することがなくなり、し
かも、インクの吸収性は良好であるから、その乾燥が速
くなり、印刷が鮮明なものになる、という効果が得られ
る。
【0015】ここで、当該発明では、上記吸水性ウレタ
ン樹脂に架橋構造のPNVAを配合しているが、この架
橋構造のPNVAも先に説明した直鎖構造のPNVAと
同様に、水性インクに対してその水分の吸収と同時に膨
潤の作用を示し、インクのにじみ防止、印刷濃度の低下
防止、インク乾燥性の向上、並びに印刷鮮明度の向上に
寄与する。
【0016】但し、架橋構造のPNVAは、吸水性ウレ
タン樹脂100重量部あたりの配合量が30重量部未満
になると所期の効果が充分に得られない。また、この配
合量が500重量部を越えると、当該インク吸収材のベ
ースに対する接着力が低下するとともに、架橋構造のP
NVAが多すぎることから、該PNVAを吸水性ウレタ
ン樹脂によって確実に保持することができず、ベースに
塗工しても、得られる塗膜の状態が悪くなる(手を触れ
ると架橋構造PNVAの粉が付く)。
【0017】本発明にかかるインク吸収材に適用する水
性インクは、先に説明したように、着色剤として顔料若
しくは染料、又は該顔料と染料との両者を用い、分散剤
が水溶性であるインクのことであるが、その種類を問わ
ない。例えば、顔料、分散剤及び溶媒からなる水性イン
ク組成物であって、分散剤が芳香環や所定以上の炭素数
を有するアルキル基を親油性部分として有し且つカルボ
ン酸(塩)基やスルホン酸基等を親水性部分として有す
るようなアクリル酸又はメタクリル酸のアルキルエステ
ルを主成分とする重合体であり、上記溶媒が水と不揮発
性の親水性有機溶剤との混合物であるものが好適であ
る。
【0018】この出願の他の発明は、ベース層の表面に
上述の如きインク吸収材の層が形成されていることを特
徴とする積層フィルムに関する。
【0019】インク吸収材層の厚みは、該インク吸収材
層に水性インクを確実に吸収させて乾燥・定着させるた
めに5μm以上とすることが好適であり、10μm以上
とすることがさらに好ましい。また、その上限は特に問
わず、ベース層に塗工することによってインク吸収材層
を形成する場合は当該厚みを50μm程度までにする方
が塗工作業性の面から有利であるが、その厚みは100
μmであっても、200μmであっても水性インクの定
着という面では何の問題もない。但し、200μmを越
えて厚くする必要は特にない。
【0020】フィルム状のベース表面に上記インク吸収
材層を形成して積層フィルムの形にする場合、このベー
ス層用フィルムとしては、塩化ビニル系樹脂フィルム、
ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フ
ィルム、アクリル系樹脂フィルム等の熱可塑性樹脂フィ
ルム、ポリエステル系布、綿布、又はターポリン等を採
用することができる。
【0021】このような積層フィルムの裏面(ベース層
の上記インク吸収材層とは反対側の面)には粘着剤層を
形成して該粘着剤層を剥離ライナーによって保護するよ
うにすることができる。剥離ライナーは、紙又はプラス
チックフィルムの片面又は両面に剥離処理を施したもの
である。粘着剤については、例えばアクリル系粘着剤を
採用することができるが、相手材との接着性が得られる
ものであれば、その種類は問わない。
【0022】また、上述の塗工によってベース層の表面
にインク吸収材層を形成する場合において、該ベース層
とインク吸収材層との接着が不充分になる懸念があると
きは、この両者の接着の仲立ちとなるプライマーを塗布
し、その上からインク吸収材を塗工するようにすればよ
い。また、インク吸収材層あるいは積層フィルムに湿
度、圧力をかけて艶出しを行なう後加工をしてもよい。
【0023】
【発明の効果】従って、この出願の発明によれば、イン
ク吸収材を直鎖構造のポリ−N−ビニルアセトアミドに
よって構成し、あるいはインク吸収材をポリエチレンオ
キサイドを含有するポリエーテルポリオールを用いて合
成されたポリウレタン樹脂100重量部に、架橋構造の
ポリ−N−ビニルアセトアミドを30〜500重量部配
合したものによって構成したから、水性インクの吸収が
速やかになり、インクの乾燥性及び密着性に優れ、しか
も色の濃淡やインクのにじみがない鮮やかな印刷が可能
になる、という効果が得られる。
【0024】また、ベース層の裏面に粘着剤層お呼び剥
離ライナーを設けた積層フィルムによれば、剥離ライナ
ーを剥がして各種の基材に貼ることができ、施工が簡単
且つ容易になる。
【0025】
【発明の実施の形態】図1には水性インク用の積層フィ
ルムが示されている。該フィルムにおいて、1はベース
層、2はベース層1の表面に形成されたインク吸収材
層、3はベース層1の裏面に形成された粘着剤層、4は
剥離紙(剥離ライナー)である。
【0026】図2には、積層フィルムの他の例が示され
ている。すなわち、この例ではベース層1とインク吸収
材層2との間にプライマー層5が設けられている。この
プライマー層5は、ベース層1とインク吸収材層2との
結合を補助するための層であり、例えばベース層1をポ
リエステル系フィルムによって形成する場合には、該ベ
ース層1の材質に応じたプライマー、例えばポリエステ
ル系のプライマーを使用するものである。
【0027】以下、具体的な実施例及び比較例を説明す
る。
【0028】(実施例1)塩化ビニル樹脂(重合度10
50)100重量部に対し、可塑剤を28重量部、並び
にチタン系顔料、Ba−Zn系安定剤、及びアクリル系
加工助剤を適量配合した材料をカレンダー加工にて厚み
50μmでシーティングすることによってベース層用の
フィルムを得た。
【0029】次に、このベース層フィルムの裏面に粘着
剤層3を形成するために、厚み170μmの剥離紙4に
アクリル系粘着剤(主剤が2−エチルヘキシルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、アクリル酸の混合物(綜研
化学(株)製 SKダイン1311)、硬化剤がTDI
系イソシアネートであり、主剤と硬化剤とを100:3
の割合で混合した粘着剤)を塗工し、これを乾燥させ
た。この粘着剤層3の厚みは30μmである。そして、
この粘着剤層3を有する剥離紙4と上記ベース層1とを
圧着ロールによりラミネートした。
【0030】次に、上記ベース層1の表面にプライマー
層5を形成するためにプライマー処理剤として変性ポリ
エステル樹脂(高松油脂(株)製ペスレジンA−123
D)を塗工し、これを乾燥させた。このプライマー層5
の厚みは2μmである。
【0031】次にインク吸収材層2を形成するために、
直鎖構造のPNVA(昭和電工(株)製GE−167)
を水に2%溶解させたものを上記プライマー層5の表面
に塗工し、これを乾燥させた。このインク吸収材層2の
厚みは20μmである。
【0032】(実施例2)インク吸収材層の厚みを10
μmとする他は実施例1と同じ積層フィルムを作成し
た。
【0033】(実施例3)インク吸収材層の厚みを5μ
mとする他は実施例1と同じ積層フィルムを作成した。
【0034】(実施例4)実施例1と同様の、裏面に粘
着剤層及び剥離紙を有するベース層の表面に、吸水性ウ
レタン樹脂と架橋構造のPNVAとを混合してなるイン
ク吸収材を塗工し、これを乾燥させて積層フィルムを得
た。プライマー層はない。
【0035】すなわち、吸水性ウレタン樹脂溶液100
重量部に架橋構造のPNVAを36重量部、溶剤として
DMF(ジメチルホルムアミド)を100重量部添加
し、30分間攪拌して得た塗工液を上記ベース層の表面
に塗工し、これを乾燥させることによってインク吸収材
層を形成した。このインク吸収材層の厚みは50μmで
ある。
【0036】上記吸水性ウレタン樹脂としては、セイコ
ー化成工業(株)製のラックスキンU2599−2(樹
脂固形分30%)を用い、架橋構造のPNVAとして
は、昭和電工(株)製NA−01を用いた。従って、当
該インク吸収材層は、用いた吸水性ウレン樹脂の樹脂固
形分が30%であるから、この固形樹脂量を100重量
部として上記PNVNの量を換算すると、36重量部÷
0.3=120重量部となる。
【0037】(実施例5)インク吸収材層を形成するた
めの塗工液として、吸水性ウレタン樹脂溶液(セイコー
化成工業(株)製のラックスキンU2599−2)10
0重量部に架橋構造のPNVA(昭和電工(株)製NA
−01)を60重量部、溶剤としてDMFを120重量
部添加し、30分間攪拌したものを用いた。この場合、
吸水性ウレタン樹脂の固形量100重量部あたりの架橋
構造PNVAの量は200重量部となる。インク吸収材
層の厚みは30μmであり、他の構成は実施例4と同じ
である。
【0038】(実施例6)インク吸収材層を形成するた
めの塗工液として、吸水性ウレタン樹脂溶液(セイコー
化成工業(株)製のラックスキンU2599−2)10
0重量部に架橋構造のPNVA(昭和電工(株)製NA
−01)を90重量部、溶剤としてDMFを120重量
部添加し、30分間攪拌したものを用いた。この場合、
吸水性ウレタン樹脂の固形量100重量部あたりの架橋
構造PNVAの量は300重量部となる。インク吸収材
層の厚みは30μmであり、他の構成は実施例4と同じ
である。
【0039】(実施例7)インク吸収材層の厚みを10
μmとする他は実施例6と同じ積層フィルムを作成し
た。
【0040】(比較例1)実施例1と同様のベース層フ
ィルムの裏面に粘着材層を介して剥離紙がラミネートさ
れてなる積層フィルムを作成した。プライマー層及びイ
ンク吸収材層はない。
【0041】(比較例2)インク吸収材層を形成するた
めの塗工液として、吸水性ウレタン樹脂溶液(セイコー
化成工業(株)製のラックスキンU2599−2)10
0重量部に架橋構造のPNVA(昭和電工(株)製NA
−01)を3重量部添加し、30分間攪拌したものを用
いた。この場合、吸水性ウレタン樹脂の固形量100重
量部あたりの架橋構造PNVAの量は10重量部とな
る。インク吸収材層の厚みは30μmであり、他の構成
は実施例4と同じである。
【0042】(比較例3)インク吸収材層を形成するた
めの塗工液として、吸水性ウレタン樹脂溶液(セイコー
化成工業(株)製のラックスキンU2599−2)10
0重量部に架橋構造のPNVA(昭和電工(株)製NA
−01)を6重量部添加し、30分間攪拌したものを用
いた。この場合、吸水性ウレタン樹脂の固形量100重
量部あたりの架橋構造PNVAの量は20重量部とな
る。インク吸収材層の厚みは30μmであり、他の構成
は実施例4と同じである。
【0043】(比較例4)インク吸収材層を形成するた
めの塗工液として実施例5と同じものを用い、インク吸
収材層の厚みを2μmとする他は実施例4と同じ積層フ
ィルムを作成した。
【0044】(比較例5)インク吸収材層を形成するた
めの塗工液として、吸水性ウレタン樹脂溶液(セイコー
化成工業(株)製のラックスキンU2599−2)10
0重量部に架橋構造のPNVA(昭和電工(株)製NA
−01)を150重量部添加し、30分間攪拌したもの
を用いた。この場合、吸水性ウレタン樹脂の固形量10
0重量部あたりの架橋構造PNVAの量は500重量部
となる。インク吸収材層の厚みは30μmであり、他の
構成は実施例4と同じである。
【0045】(比較例6)コピー用紙(中性紙)を用い
た。
【0046】[評価]上記実施例及び比較例の各々につ
いて、以下の項目の評価を行なった。
【0047】〈塗工面の表面状態〉インク吸収材層の表
面状態を目視にて評価した。その判断基準は、平滑で印
刷に支障となる凹凸がなければ『良好』とし、そのよう
な凹凸があれば『凹凸あり』とした。
【0048】〈ベース層フィルムとの接着性〉インク吸
収材層にカッターにて碁盤目(1mm間隔)を100箇
所切り、セロテープを貼り付け、90度方向に急激に引
き剥がすことによって、インク吸収材層とベース層フィ
ルムとの接着性を評価した。その判断基準は、剥がれな
ければ『良好』とし、剥がれが生ずる場合は『不良』と
した。
【0049】〈インクつき性(インクのにじみ、はじ
き)〉実施例及び比較例の各々の印刷面に対して、水性
カラーインク(水生顔料系)を使用したインクジェット
プリンター(ミユキエンジニアリング社製JV−130
0)にて印刷を行ない、インクのにじみ、はじき具合を
目視にて評価した。
【0050】その判断基準は、インクのにじみ、はじき
がない場合を『非常に良好』、『良好』の2段階の評価
とし、インクのにじみ、はじきがある場合を『にじみあ
り』、『はじきあり』とした。
【0051】〈インクの乾燥性〉上記インクジェットプ
リンターによる印刷から10分後に手で乾燥状態を評価
した。その判断基準は、乾燥していれば『乾燥』とし、
乾燥していなければ『未乾燥』とした。
【0052】〈インクの濃度〉上記インクジェットプリ
ンターによる印刷後、インクの濃度及び濃度差を目視に
て評価した。その判断基準は、インクの濃度については
『非常に高濃度』、『高濃度』、『低濃度』の3段階評
価とし、インクの濃度差については『濃淡あり』、『濃
淡なし』とした。
【0053】〈インクの密着性〉上記インクジェットプ
リンターによる印刷から10分後に印写面にセロテープ
を貼り、指で10往復擦った後、セロテープを剥離した
ときにインクが水性インク用フィルム側に残っているか
否かを目視にて評価した。その判断基準は、インクがフ
ィルム側に残っていれば『剥離なし』とし、インクがフ
ィルム側に残っていなければ『剥離あり』とした。
【0054】〈総合評価〉総合評価は、上記の6つの評
価項目の結果を総合して○×式で行った。
【0055】◎印は非常に良いことを、○印は◎印の次
に良いことを、△印は少しだけ悪いことを、×印は△印
よりも悪いことをそれぞれ示す。
【0056】評価結果は表1に示されている。厚みはイ
ンク吸収材層の厚みである。
【0057】
【表1】
【0058】(評価結果について)実施例1〜7は、塗
工面の表面状態、インク吸収材層とベース層フィルムと
の接着性、インクのつき性、インクの乾燥性、インクの
濃度、及びインクの密着性のいずれについても良好であ
る。このことから、直鎖構造のPNVAによってインク
吸収材層を形成し又は吸水性ウレタン樹脂に架橋構造の
PNVAを配合してインク吸収材層を形成すれば、水性
インクを速やかに吸収して乾燥後の密着性に優れ、色の
濃淡やインクのにじみ等がなく鮮やかにプリントするこ
とができることがわかる。特に、実施例1、実施例5及
び実施例6はインクのつき性が非常に良好である。
【0059】これに対して、インク吸収材層を備えてい
ない比較例1では印刷性能が悪く、また、比較例2,3
のようにインク吸収材層を設けた場合でもPNVAの配
合量が少ないときには印刷性能が悪い。また、比較例4
のようにPNVAの配合量が適切であってもインク吸収
材層が薄い場合には期待する印刷性能は得られない。ま
た、比較例5のようにPNVAの配合量が多すぎる場合
には、塗工面の表面状態及びインク吸収材層とベース層
フィルムとの接着性が悪くなり、印刷性能も悪くなる。
コピー用紙を用いた比較例6はインクが若干にじみ、濃
淡・低濃度の問題があった。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層フィルムの実施形態を示す断面図
【図2】積層フィルムの他の実施形態を示す断面図
【符号の説明】
1 ベース層 2 インク吸収材層 3 粘着剤層 4 離型紙 5 プライマー層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性インクを定着させるためにベースの
    表面に設けられる水性インク吸収材であって、 直鎖構造のポリ−N−ビニルアセトアミドによって構成
    されていることを特徴とする水性インク吸収材。
  2. 【請求項2】 水性インクを定着させるためにベースの
    表面に設けられる水性インク吸収材であって、 ポリエチレンオキサイドを含有するポリエーテルポリオ
    ールを用いて合成されたポリウレタン樹脂100重量部
    に、架橋構造のポリ−N−ビニルアセトアミドが30〜
    500重量部配合されていることを特徴とするインク吸
    収材。
  3. 【請求項3】 ベース層の表面に請求項1又は請求項2
    に記載されている水性インク吸収材の層が形成されてい
    ることを特徴とする積層フィルム。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載されている積層フィルム
    において、 上記水性インク吸収材層の厚みが5μm以上であること
    を特徴とする積層フィルム。
  5. 【請求項5】 請求項3又は請求項4に記載されている
    積層フィルムにおいて、 ベース層が熱可塑性樹脂フィルム、ポリエステル系布、
    綿布、又はターポリンであることを特徴とする積層フィ
    ルム。
  6. 【請求項6】 請求項3又は請求項4に記載されている
    積層フィルムにおいて、 ベース層の裏面に粘着剤層が設けられ、該粘着剤層に剥
    離ライナーが重ねられていることを特徴とする積層フィ
    ルム。
JP10049168A 1998-03-02 1998-03-02 水性インク吸収材及び該吸収材の層を有する積層フィルム Withdrawn JPH11245503A (ja)

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