JPH10249192A - 水性インク吸収材及び該吸収材層を有する積層フィルム - Google Patents

水性インク吸収材及び該吸収材層を有する積層フィルム

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JPH10249192A
JPH10249192A JP9060640A JP6064097A JPH10249192A JP H10249192 A JPH10249192 A JP H10249192A JP 9060640 A JP9060640 A JP 9060640A JP 6064097 A JP6064097 A JP 6064097A JP H10249192 A JPH10249192 A JP H10249192A
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water
ink
based ink
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absorbing
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Yoshio Taguchi
善男 田口
Noriko Masayama
典子 正山
Hiroyoshi Sato
裕喜 佐藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水性インクを速やかに吸収して乾燥後の密着性
に優れ、色の濃淡やインクのにじみ等がなく鮮やかにプ
リントすることができる水性インク用インク吸収材を提
供する。 【解決手段】吸水性樹脂100重量部に、吸水剤とし
て、多孔質炭酸カルシウム、ウィスカー状炭酸カルシウ
ム、水膨潤性雲母、タルク、及びゼオライトの群より選
ばれた1種または2種以上の吸水剤を50〜500重量
部配合することによってインク吸収材を調製する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水性インクで印刷
したり、あるいは水性インクを用いたジェットプリンタ
ーでプリント(印刷ないしは複写)するために用いられ
る水性インク吸収材、及び該水性インク吸収材の層を有
する積層フィルムに関する。
【0002】
【従来の技術】最近、インクジェットプリンターでプリ
ントされたフィルムを各種基材と貼り合わせ、屋外用又
は屋内用の看板、懸垂幕、ロールスクリーン、ブライン
ド、カーテン、シャッター、壁装材等に使用することが
検討されている。
【0003】インクジェットプリンターによるプリント
は、ノズルよりインクを噴射してフィルムに付着させる
方式である。このプリンターの場合、溶剤系のインクで
は早期に乾燥してノズルが詰まりやすくなるため、水性
インクが一般に用いられている。この水性インクは、着
色剤として顔料若しくは染料、又は該顔料と染料との両
者を用い、分散剤が水溶性であるインクのことであり、
青色、赤色、黄色、黒色の4色のインクの重なりで目的
の色が得られている。プリントされるフィルムについて
は、使用場所(屋外、屋内等),使用方法(基材への貼
り合わせ方法)等の用途別により、ポリ塩化ビニル、ポ
リプロピレン、ポリエステル、アクリル樹脂等の熱可塑
性樹脂フィルムや紙、布、ターポリン等から選択されて
いる。
【0004】特開平5−229246号公報には、上記
インクジェットプリンターによる画像の鮮明度及び水性
インクの吸収性を高めるために、プラスチック製のベー
スフィルムの表面にインク吸収材層を設けること、該イ
ンク吸収材層を、ポリエステル樹脂水分散体をベースフ
ィルムに塗工することによって形成することが記載され
ている。この塗工液は、ポリエステル樹脂をビニルモノ
マーのような重合性二重結合を有する化合物によって変
性し、さらに不飽和カルボン酸アミド等を共重合させて
なるものである。特開平8−11421号公報には、ポ
リビニルピロリドン、非水溶性アクリル系樹脂、シリカ
及び有機質微粒子を溶剤と共に混合してなる塗工液によ
ってインク吸収材層を形成することが記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記熱可塑性樹脂フィ
ルムや、布、ターポリン等に対し水性インクによって直
接印刷しようとした場合には、その材質が樹脂や繊維で
あるため、水性インクを吸収せずにはじき、目的とする
絵柄や模様を鮮明に印刷することが難しい。特に、水性
インクには、水及び不揮発性有機溶剤(エチレングリコ
ール、ジエチレングリコール、メチルカルピトール等)
が溶媒として使用されていて、その乾燥速度が遅いた
め、多色印刷を施した場合、1色目を印刷して2色目を
印刷したときに1色目と2色目のインク同士が混ざり合
ってにじんだようになり易く、このため乾燥時間を長く
とる必要があって、作業性がよくない。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、このような
課題に対して、吸水性樹脂に多孔質炭酸カルシウム、ウ
ィスカー状炭酸カルシウム、水膨潤性雲母、タルク、及
びゼオライトの群より選ばれた1種または2種以上の吸
水剤を配合することにより、期待する効果が得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
【0007】上記水性インク吸収材は、水性インクと接
触したときに該インク中の水分を吸収すると同時に膨潤
する。単なる吸収機能ではなく、そこに膨潤があること
に本発明に係るインク吸収材の重要な特徴がある。
【0008】この点を具体的に説明すると、仮に水性イ
ンク吸収材が水性インク中の水分を浸透させる機能だけ
しか有しない場合、該インク吸収材に水性インクが接触
すると、インク中の顔料ないしは染料が水分と共に該イ
ンク吸収材の表面に沿って浸透して水平に広がっていく
とともに、該表面から内部に垂直に浸透していく。この
ような機能が強すぎる場合には、顔料等の水平方向及び
垂直方向のにじみによってインク濃度が薄くなり、鮮や
かさに欠ける印刷になる。
【0009】一方、上記水分を浸透させる機能が弱い
と、上記にじみの問題は避けられるが、水性インクの水
分の吸収が不充分になるためその乾燥が遅くなる。この
ため、印刷後の経過時間が短い場合には、未乾燥のイン
クが流れたり、手についたり、印刷面に他の物を重ねた
ときにインクが当該他の物に転写され易くなり、作業性
が悪く、良好な仕上がりを得ることが難しくなる。ま
た、多色印刷の場合は、1色目のインクと2色目のイン
クとが混ざり合ってにじみ易く、その仕上がりが悪くな
る。
【0010】これに対して、当該発明では、吸水性樹脂
に上記吸水剤を配合することにより、水性インク中の水
分を吸って膨潤する機能を与えている。このため、水性
インクは、インク吸収材に接触したときに該インク吸収
材に水分を吸収されて比較的速やかに乾燥するものの、
インク吸収材は膨潤することによって水分を当該インク
接触部位に保持しようとするから、該水分が該接触部位
から周囲に大きく広がっていくことはなく、従って、顔
料等のにじみが少なくなってインク濃度の低下が防止さ
れる。
【0011】上記吸水剤としては、多孔質炭酸カルシウ
ム、ウィスカー状炭酸カルシウム、水膨潤性雲母、タル
ク、又はゼオライトが好ましく、これらのうちから1種
を選択し、又は2種以上を組み合わせて選択して使用す
ることができる。以下、この吸水剤について具体的に説
明する。
【0012】<多孔質炭酸カルシウムについて>これ
は、従来の炭酸カルシウムとは形態が異なり、微粒子炭
酸カルシウムをポーラスな状態になるように集合一体化
させたもので、高容積、高吸油量、高吸水量を示す。具
体的には、(株)白石中央研究所製の商品名カルライト
−KTが挙げられる。例えば、見掛比重(タップ法)が
0.1〜0.5g/ml、吸油量(小倉法)が50〜30
0ml/100g、比表面積(BET法)が10〜100
2/gのものが好ましい。
【0013】<ウィスカー状炭酸カルシウムについて>
これは、形状が繊維状をした炭酸カルシウムである。こ
のウィスカー状炭酸カルシウムの製造方法は、従来の工
業用炭酸カルシウムと同じく、Ca(OH)2の水スラ
リーにCO2 を導入するというものであるが、炭酸化さ
せる気液反応において反応条件の制御により一定方向に
結晶を成長させることにより得られるものである。具体
的には、丸尾カルシウム(株)製の商品名ウィスカルが
挙げられる。例えば、平均繊維長が1.0〜40μm、
平均繊維径が0.5〜3.0μmのものが好ましい。
【0014】<水膨潤性雲母について>これは、タルク
を主原料として合成された高純度フッ素雲母であり、水
中で膨潤し、粘性のある微細結晶の分散液が得られる性
質を示す。具体的には、コープケミカル(株)製の商品
名ソマシフME−100シリーズが挙げられる。例え
ば、カサ密度が0.2〜0.8g/cm3 、比表面積が2
〜30m2 /gのものが好ましい。
【0015】<タルクについて>タルク(ケイ酸マグネ
シウム)としては、その種類は問わないが、平均粒径が
0.5〜5μmというように粒子径が小さく、白色度が
85%以上のものが好ましい。具体的には富士タルク工
業(株)製の商品名LMG−100などが挙げられる。
例えば、平均粒径が1.6〜2.0μm、白色度85%
のものがより好ましい。
【0016】<ゼオライトについて>ゼオライトとして
は、ケイ酸ソーダ、水酸化アルミニウム、カ性ソーダを
原料として、化学的に反応、合成された合成ゼオライト
が好適である。微粉末状の形状が好ましく、具体的に
は、東ソー(株)製の商品名トヨビルダー粉末が挙げら
れる。例えば、平均粒子径が0.5〜5μm、カサ密度
が0.1〜0.7g/cm3 のものが好ましい。
【0017】<吸水剤の配合量について>上記吸水剤の
配合量は、吸水性樹脂100重量部(溶剤を含まない固
形の樹脂量が100重量部の意味である。)に対して、
50〜500重要部が好適である。それは、50重量部
未満では、上述の作用効果を得るには不充分であり、一
方、500重量部を越えると、当該インク吸収材をベー
スに接着する場合の接着性が損なわれるためである。
【0018】また上記配合量については、各吸水剤を単
独で配合する場合も、また2種類以上の組合せで配合す
る場合でも同様にいえることである。
【0019】<吸水性樹脂について>吸水性樹脂として
は、吸水機能を有するだけでなく、膨潤機能をも有する
樹脂を使用することが好ましい。
【0020】吸水・膨潤機能としては、面積膨潤率が1
0〜200%を示す樹脂が好ましい。なお、面積膨潤率
は、以下の方法によって測定された値である。
【0021】すなわち、約100μm厚みの縦横10cm
×10cmのフィルムを水中に浸漬して1時間後縦、横の
寸法を測定して以下の式により算出する。
【0022】 面積膨潤率が10%未満では、水性インク特性が不充分
であり、一方、200%を越えると、耐水性に問題を生
じる。
【0023】これらの吸水性樹脂としては、ポリエチレ
ンオキサイドをポリオール成分とした、ウレタン樹脂が
好ましい。具体的には三洋化成工業(株)製の商品名サ
ンプレンHMP−17A(面積膨潤率:40%)、セイ
コー化成(株)製の商品名ラックスキンU−2506−
1(面積膨潤率:20%)が挙げられる。また水性イン
ク吸収材には、吸水性樹脂と吸水剤以外に、必要により
湿潤剤などの表面張力低下剤などを添加してもよい。
【0024】<水性インクについて>本発明にかかるイ
ンク吸収材に適用する水性インクは、先に説明したよう
に、着色剤として顔料若しくは染料、又は該顔料と染料
との両者を用い、分散剤が水溶性であるインクのことで
あり、その種類を問わない。例えば、顔料、分散剤及び
溶媒からなる水性インク組成物であって、分散剤が芳香
環や所定以上の炭素数を有するアルキル基を親油性部分
として有し且つカルボン酸(塩)基やスルホン酸基等を
親水性部分として有するようなアクリル酸又はメタクリ
ル酸のアルキルエステルを主成分とする重合体であり、
上記溶媒が水と不揮発性の親水性有機溶剤との混合物で
あるものが好適である。
【0025】<インク吸収材の厚みについて>上述の如
きインク吸収材の厚み、つまりベースの表面に設けられ
るときの該インク吸収材の層厚は、該インク吸収材に水
性インクを確実に吸収させて乾燥・定着させるために5
μm以上とすることが好適であり、10μm以上とする
ことがさらに好ましい。また、その上限は特に問わず、
ベースに塗工することによってインク吸収材層を形成す
る場合は当該厚みを50μm程度までにする方が塗工作
業性の面から有利であるが、その厚みは100μmであ
っても、200μmであっても水性インクの定着という
面では何の問題もない。但し、200μmを越えて厚く
する必要は特にない。
【0026】<ベースにおけるインク吸収材層の形成等
について>ベースの表面に水性インク吸収材層を形成す
る手段としては、上述の塗工を採用することができる
が、離型フィルム上にインク吸収材のフィルムを形成し
て粘着剤層を介してベースに転写貼付けることによって
インク吸収材層を形成するようにしてもよい。
【0027】フィルム状のベース表面に上記インク吸収
材層を形成して積層フィルムの形にする場合、このベー
ス層用フィルムとしては、塩化ビニル系樹脂フィルム、
ポリオレフィン系樹脂フィルム、ポリエステル系樹脂フ
ィルム、アクリル系樹脂フィルム等の熱可塑性樹脂フィ
ルム、ポリエステル系布、綿布、又はターポリン等を採
用することができる。このような積層フィルムの裏面
(ベース層の上記インク吸収材層とは反対側の面)には
粘着剤層を形成することができる。
【0028】上述のインク吸収材又はベースに粘着剤層
を設ける場合の粘着剤については、例えばアクリル系粘
着剤を採用することができるが、相手材との接着性が得
られるものであれば、その種類は問わない。
【0029】また、上述の塗工によってベースの表面に
インク吸収材層を形成する場合において、該ベースとイ
ンク吸収材との接着が不充分になる懸念があるときは、
この両者の接着の仲立ちとなるプライマーを塗布し、そ
の上からインク吸収材を塗布するようにすればよい。ま
た、インク吸収材層あるいは積層フィルムに湿度、圧力
をかけて艶出しを行なう後加工をしてもよい。
【0030】
【発明の効果】この出願の発明によれば、ベースの表面
に設けられる水性インク吸収材が、吸水性樹脂に多孔質
炭酸カルシウム、ウィスカー状炭酸カルシウム、水膨潤
性雲母、タルク、ゼオライトの群より選ばれた1種また
は2種以上の吸水剤が配合されたものであるから、水性
インクのぬれが良好になって高いインク濃度(印刷濃
度)を実現することができるとともに、水性インクの乾
燥性が良くなって印刷作業性を高めることができるよう
になり、しかも、水性インクの密着性を高めることがで
きる。
【0031】また、吸水性樹脂として、ポリエチレンオ
キサイドをポリオール成分とするウレタン樹脂を用いた
ものによれば、その吸水・膨潤機能によって印刷性がさ
らに向上する。
【0032】
【発明の実施の形態】図1には水性インク用の積層フィ
ルムが示されている。該フィルムにおいて、1はベース
層、2はベース層1の表面に形成されたインク吸収材
層、3はベース層1の裏面に形成された粘着剤層、4は
離型紙である。
【0033】図2には、積層フィルムの他の例が示され
ている。すなわち、この例ではベース層1とインク吸収
材層2との間にプライマー層5が設けられている。この
プライマー層5は、ベース層1とインク吸収材層2との
結合を補助するための層であり、例えばベース層1をポ
リエステル系フィルムによって形成する場合には、該ベ
ース層1の材質に応じたプライマー、例えばポリエステ
ル系のプライマーを使用するものである。
【0034】以下、具体的な実施例及び比較例を説明す
る。
【0035】(実施例1)塩化ビニル樹脂(重合度10
50)100重量部に対し、可塑剤を28重量部、並び
にチタン系顔料、Ba−Zn系安定剤、及びアクリル系
加工助剤を適量配合した材料をカレンダー加工にて厚み
50μmでシーティングし、図1に示すようなベース層
用のフィルムを得た。
【0036】次に、このベース層フィルムの裏面に粘着
剤層3を形成するために、厚み170μmの離型紙4に
アクリル系粘着剤(主剤が2−エチルヘキシルアクリレ
ート、ブチルアクリレート、アクリル酸の混合物(綜研
化学(株)製 SKダイン1311)、硬化剤がTDI
系イソシアネートであり、主剤と硬化剤とを100:3
の割合で混合した粘着剤)を塗工し、乾燥することによ
って30μmの粘着剤層3を形成した。そして、この粘
着剤層3を有する剥離紙4と上記ベース層1とを圧着ロ
ールによりラミネートした。
【0037】次にインク吸収材層2を形成するために、
吸水性ウレタン樹脂(三洋化成工業(株)製の高吸水性
ポリマー;サンプレンHMP−17A(ポリエチレンオ
キサイド系ウレタン樹脂であり樹脂固形分30%であ
る。))100重量部(固形分)に対し、吸水剤として
多孔質炭酸カルシウム(白石工業(株)製 カルライト
KT)を120重量部、溶剤としてDMP(ジメチルホ
ルムアミド)を100重量部添加し、30分間攪拌する
ことによってインク吸収材溶液を調整した。このインク
吸収材溶液を上記剥離紙4がラミネートされたベース層
フィルムの表面にバーコーターによって塗工し、乾燥さ
せることによって厚さ30μmのインク吸収材層2を形
成した。
【0038】(実施例2〜5,比較例1〜5)上記イン
ク吸収材の吸水剤の種類や配合量を変えて実施例2〜5
及び比較例1〜5の各積層フィルムを先の実施例1と同
様の方法によって作成した。これらの吸水剤の種類及び
配合量等については、表1に先の実施例1のものと共に
示す。表1の各実施例及び各比較例の欄の数値は配合量
(重量部数)を示し、且つその量は溶剤等を含まない固
形分での量を表わす。
【0039】
【表1】
【0040】<実施例・比較例の評価> −性能評価− 上記実施例及び比較例の各々について、以下の項目の評
価を行なった。結果は各例の配合、上記物性の測定結果
等と共に、表2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】〈ベース層とインク吸収材層との接着性〉
インク吸収材層にカッターにて碁盤目状になるように縦
横のそれぞれに1mm間隔で100本の切れ目を入れ、セ
ロテープを貼り付け、該インク吸収材層の面と90度を
なす方向に急激に引き剥がすことによって、ベース層と
インク吸収材層との接着性を評価した。その判断基準
は、剥がれなければ『良好』とし、剥がれが生ずる場合
は『未接着』とした。
【0043】〈インクつき性(インクのにじみ、はじ
き)〉実施例及び比較例の各々の印刷面(インク吸収材
層)に対して、カラーインクを使用したインクジェット
プリンターにて印刷を行ない、インクのにじみ、はじき
具合を目視にて評価した。その判断基準は、インクのは
じき、にじみがない場合を『非常に良好』、『良好』の
2段階の評価とし、インクのはじきがある場合を『イン
クのはじきあり』、『インクのにじみあり』とした。
【0044】カラーインクとしては、顔料、分散剤及び
溶媒からなる水性インク組成物であって、分散剤が親油
性部分と親水性部分とを有するアクリル酸のアルキルエ
ステルを主成分とする重合体であり、上記溶媒が水と不
揮発性の親水性有機溶剤との混合物であるものを用い
た。また、インクジェットプリンターとしては、武藤工
業(株)製RJ−1300を用いた。
【0045】〈インクの乾燥性〉上記インクジェットプ
リンターによる印刷から10分後に手で乾燥状態を評価
した。その判断基準は、乾燥していれば『乾燥してい
る』とし、乾燥していなければ『未乾燥』とした。
【0046】〈インクの濃度(印刷濃度)〉上記インク
ジェットプリンターによる印刷後、インクの濃度及び濃
度差を目視にて評価した。その判断基準は、インクの濃
度については『非常に高濃度』、『高濃度』、『低濃
度』の3段階評価とし、インクに濃度差がある場合には
『濃度差あり』とした。
【0047】〈インクの密着性〉上記インクジェットプ
リンターによる印刷から10分後に印写面にセロテープ
を貼り、指で10往復擦った後、セロテープを剥離した
ときにインクが積層フィルム側に残っているか否かを目
視にて評価した。その判断基準は、インクがフィルム側
に残っていれば『インク剥離なし』とし、インクがフィ
ルム側に残っていなければ『インク剥離あり』とした。
【0048】〈総合評価〉総合評価は、上記の6つの評
価項目の結果を総合して○×式で行った。
【0049】◎印は非常に良いことを、○印は◎印の次
に良いことを、×印は悪いことをそれぞれ示す。
【0050】(評価結果について)実施例1〜5は全て
の評価項目について良好な結果を示し、特に実施例1及
び実施例5はインクのつき性及びインク濃度の面で非常
に良い結果を示し、総合評価が最も高い。
【0051】これに対して、軟質炭酸カルシウムを吸水
剤に用いた比較例1は、インク吸収材層とベース層との
接着性は良好であるものの、インクのつき性、乾燥性、
濃度並びに密着性、という印刷性能の面で悪い結果を示
している。酸化マグネシウムを吸水剤に用いた比較例2
もインクのつき性、乾燥性及び密着性の面で良好な結果
が得られておらず、硫酸バリウムを吸水剤に用いた比較
例3もベース層との接着性及びインクのつき性は良いも
のの、乾燥性、濃度、密着性の点で満足が得られていな
い。
【0052】また、比較例4は、吸水剤として実施例1
と同じく多孔質炭酸カルシウムを用いたものであるが、
その配合量が少ないため、ベース層との接着性は良くて
も、吸水剤によるインク吸収材層の膨潤機能の向上が十
分でないため、満足できる印刷性能が得られていない。
一方、比較例5は実施例1と同じ吸水剤(多孔質炭酸カ
ルシウム)を多量に配合したものであるが、印刷性能は
良好であるものの、ベース層との接着性が悪くなってい
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】積層フィルムの実施形態を示す断面図。
【図2】積層フィルムの他の実施形態を示す断面図。
【符号の説明】
1 ベース層 2 インク吸収材層 3 粘着剤層 4 離型紙 5 プライマー層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性インクを定着させるためにベースの
    表面に設けられる水性インク吸収材であって、 吸水性樹脂に多孔質炭酸カルシウム、ウィスカー状炭酸
    カルシウム、水膨潤性雲母、タルク、及びゼオライトの
    群より選ばれた1種または2種以上の吸水剤が配合され
    ていることを特徴とする水性インク吸収材。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されている水性インク吸
    収材において、 上記吸水性樹脂100重量部に対して、上記吸水剤が5
    0〜500重量部配合されていることを特徴とする水性
    インク吸収材。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載されている水性インク吸
    収材において、 上記吸水性樹脂がポリエチレンオキサイドをポリオール
    成分として含有するウレタン樹脂であることを特徴とす
    る水性インク吸収材。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載されてい
    る水性インク吸収材において、該水性インク吸収材の厚
    みが5〜200μmであることを特徴とする水性インク
    吸収材。
  5. 【請求項5】 ベース層の表面に請求項1〜4のいずれ
    かに記載されている水性インク吸収材の層が形成されて
    いることを特徴とする積層フィルム。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載されている積層フィルム
    において、 上記ベース層の裏面に粘着剤層が形成されていることを
    特徴とする積層フィルム。
JP9060640A 1996-11-11 1997-03-14 水性インク吸収材及び該吸収材層を有する積層フィルム Pending JPH10249192A (ja)

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JP2003025723A (ja) * 2001-04-27 2003-01-29 Dainippon Ink & Chem Inc 顔料分散油性インク用インクジェット受理層樹脂組成物、被記録材、及びそれを用いた印刷物
CN103801273A (zh) * 2014-02-28 2014-05-21 中国石油大学(华东) 长效固体家具除味剂及其制备方法

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